JP2007279091A - 透明フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、透明フィルムに関する。さらに詳しくは、主として液晶ディスプレイなどの表示装置の視野角やコントラスト改善に用いられる位相差フィルムとして使用されうる透明フィルム、これを用いた積層偏光板、および液晶表示装置に関するものである。
表示素子の視野角拡大やコントラストの向上が求められる中、液晶パネルの複屈折を補償する目的や、反射モードでの外光反射を低減する目的などにより透明フィルムとして位相差フィルムが求められている。中でも逆波長分散特性を有する位相差フィルムは、液晶表示装置の広帯域化、色補償、視野角拡大等を実現するために必要不可欠な存在となっている。
一般的な位相差フィルムの位相差の絶対値は波長に対して単調減少するが、逆波長分散特性とは、この波長依存性が逆であり、波長に対して位相差の絶対値が単調増加する特性のことを指す。
このような特性を満足する位相差フィルムとしては下記特許文献1に記載されている。
しかし、特許文献1に記載されている逆分散特性を有する材料は単独ではハンドリング性が十分とは言えず割れやすい傾向があった。
特許第3325560号公報
このような特性を満足する位相差フィルムとしては下記特許文献1に記載されている。
しかし、特許文献1に記載されている逆分散特性を有する材料は単独ではハンドリング性が十分とは言えず割れやすい傾向があった。
本発明の目的は、割れやすさが改善された逆波長分散特性を有するポリカーボネートからなる透明フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、位相差フィルムとして使用することができるハンドリング性、耐熱性、透明性を有するフィルムであって、かつ、逆波長分散特性を有するポリカーボネートからなる単層の透明フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、位相差フィルムとして使用することができるハンドリング性、耐熱性、透明性を有するフィルムであって、かつ、逆波長分散特性を有するポリカーボネートからなる単層の透明フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、ある特定の高分子を位相差フィルムとして用いる場合に必要とされる耐熱性、耐水性、透明性を確保しつつ、位相差フィルムとして使用することができるハンドリング性、耐環境性を有する、光学異方性が負である熱可塑性高分子、特にポリカーボネートからなる単層の透明フィルムを提供することに成功したものである。なお、本発明における透明フィルムとは位相差を有する位相差フィルムをも含むものである。
すなわち本発明は、下記の〔1〕〜〔5〕により達成することが出来た。
〔1〕 下記式(A)
で示される繰り返し単位と、下記式(B)
で示される繰り返し単位とから実質的になり、繰り返し単位の合計を基準として上記式(A)で表される繰り返し単位が55〜75モル%を占め、上記式(B)で表される繰り返し単位が45〜25モル%を占めるポリカーボネートからなるフィルムであって、かつ下記式(1)
|R(λ1)|<|R(λ2)| (1)
(上記式(1)中のR(λ1)およびR(λ2)は、それぞれ波長λ1、λ2(nm)におけるフィルムの面内位相差(R)であり、面内位相差(R)は下記式(2)
R=(nx−ny)×d (2)
(上記式中のnx、nyはフィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向の屈折率であり、dはフィルムの厚み(nm)である)
によって表され、λ1、λ2は下記式(3)
400nm<λ1<λ2<700nm (3)
を満たす任意の波長である。))
を満たす透明フィルム。
〔2〕 R(550)値が50nm以上である上記〔1〕の透明フィルム。
〔3〕 R(550)値が100〜180nmである上記〔1〕〜〔2〕の透明フィルム。
〔4〕 偏光子と上記〔1〕〜〔3〕の透明フィルムを含んでなる積層偏光板。
〔5〕 上記〔1〕〜〔3〕の透明フィルムを具備してなる液晶表示装置。
〔1〕 下記式(A)
|R(λ1)|<|R(λ2)| (1)
(上記式(1)中のR(λ1)およびR(λ2)は、それぞれ波長λ1、λ2(nm)におけるフィルムの面内位相差(R)であり、面内位相差(R)は下記式(2)
R=(nx−ny)×d (2)
(上記式中のnx、nyはフィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向の屈折率であり、dはフィルムの厚み(nm)である)
によって表され、λ1、λ2は下記式(3)
400nm<λ1<λ2<700nm (3)
を満たす任意の波長である。))
を満たす透明フィルム。
〔2〕 R(550)値が50nm以上である上記〔1〕の透明フィルム。
〔3〕 R(550)値が100〜180nmである上記〔1〕〜〔2〕の透明フィルム。
〔4〕 偏光子と上記〔1〕〜〔3〕の透明フィルムを含んでなる積層偏光板。
〔5〕 上記〔1〕〜〔3〕の透明フィルムを具備してなる液晶表示装置。
本発明によれば、特定の構造のポリカーボネートを採用することにより、は、驚くべきことに直径1mmの曲率で180°折り曲げた場合でも破断せず、透過率が80%以上かつTgが120℃以上である逆波長分散特性を有する透明フィルムを提供できる。
かかる透明フィルムは位相差フィルムとして使用することができるハンドリング性、耐環境性を有し、かつ、逆波長分散特性を有するポリカーボネートからなるフィルムを単層で得ることができ、該透明フィルムを用いることにより最終的に、高品質、高性能な偏光板、液晶表示素子などを提供することができる。
〔ポリカーボネート〕
一般に、逆波長分散特性を有するポリカーボネートから形成されるフィルムは単独では割れやすい傾向がある。本発明によれば、2種類のビスフェノールとして特定の構造のビスフェノールを特定の組成比となるように選択し共重合するなどして、特定の組成比のポリカーボネートとすることで、フィルムの割れやすさを改良した。最終的なポリカーボネート全体として逆波長分散特性を有するように高分子種(モノマー)あるいは組成比を選択することが非常に重要である。
一般に、逆波長分散特性を有するポリカーボネートから形成されるフィルムは単独では割れやすい傾向がある。本発明によれば、2種類のビスフェノールとして特定の構造のビスフェノールを特定の組成比となるように選択し共重合するなどして、特定の組成比のポリカーボネートとすることで、フィルムの割れやすさを改良した。最終的なポリカーボネート全体として逆波長分散特性を有するように高分子種(モノマー)あるいは組成比を選択することが非常に重要である。
ポリカーボネートに逆波長分散特性を発現させるためには、正と負の光学異方性を有する成分とからなる必要があり、その光学異方性がほぼ打ち消し合う組成比において逆波長分散特性が発現する。その際、ポリカーボネート全体としての光学異方性が小さいと、目的とする位相差を発現させるためにフィルムの厚みが厚くなってしまう。フィルムの厚みが厚いと曲げ割れ性は悪くなってしまうため、フィルムの厚みが薄くても目的とする位相差を発現できるようにポリカーボネート全体としての光学異方性の大きさが大きくなるようなモノマー単位を選定しなければならない。具体的には、ポリカーボネート全体としての光学異方性の大きさが大きくなるような波長分散特性を有するモノマー単位を選定することが重要である。
一方、ポリカーボネート全体としての割れ性(割れにくさ)は、それぞれのモノマー単位自体の割れ性により決まるため、割れ性のよいモノマーを選定する事も重要となる。
結局、ポリカーボネート全体としての光学異方性の大きさと割れ性のバランスが非常に重要であるといことになり、それを実現するためのポリカーボネートを構成するモノマーを選定する事は非常に難しい問題となる。
結局、ポリカーボネート全体としての光学異方性の大きさと割れ性のバランスが非常に重要であるといことになり、それを実現するためのポリカーボネートを構成するモノマーを選定する事は非常に難しい問題となる。
割れ性のよい(割れにくい)ポリカーボネートとしては、単体で100μm厚みの未延伸フィルムの状態で180°折り曲げた場合に破断する曲率の直径が1mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.8mm以下、さらに好ましくは0.6mm以下、さらに好ましくは0.4mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下、破断しないことが最も好ましい。
本発明におけるポリカーボネートは、下記式(A)
で示される繰り返し単位と、下記式(B)
で示される繰り返し単位から実質的になるポリカーボネートである。かかるポリカーボネートはハンドリング性、耐熱性、透明性において優れている。
ここで実質的にとは、本発明におけるポリカーボネートが上記式(A)及び(B)で表される繰り返し単位以外の他の繰り返し単位を少量(例えば全繰り返し単位の20モル%以下、好ましくは10モル%以下で)含むことが出来る。かかる他の繰り返し単位としては例えばビスフェノールAから誘導されるものを挙げることができる。
上記式(A)及び(B)で表される繰り返し単位からなるポリカーボネートにおいては、(A)の含有量が、当該ポリカーボネートを構成する繰り返し単位の合計を基準として全体の55〜75モル%である。このポリカーボネートにおいて、(A)の含有量が55モル%未満となる場合と75モル%を超える場合では、逆波長分散特性は発現しない。より効果的には繰り返し単位(A)の含有量が56〜74モル%、さらに効果的には繰り返し単位(A)の含有量が57〜73モル%であることが好ましく、さらに効果的には繰り返し単位(A)の含有量が58〜72モル%であることが好ましく、さらに効果的には繰り返し単位(A)の含有量が59〜71モル%であることが好ましく、さらに効果的には繰り返し単位(A)の含有量が60〜70モル%であることが好ましい。
上記ポリカーボネートは、
ここでは上記式(A)及び(B)で表される繰り返し単位からなる共重合体であっても、ホモポリマー同士あるいは組成比の異なる共重合体のブレンド体でもよい。
ここでは上記式(A)及び(B)で表される繰り返し単位からなる共重合体であっても、ホモポリマー同士あるいは組成比の異なる共重合体のブレンド体でもよい。
上記ポリカーボネートを構成する上記式(A)表される繰り返し単位と上記式(B)で表される繰り返し単位の組成(モル比)は、例えば核磁気共鳴(NMR)装置により求めることができる。
本発明では、共重合体1種類をそのまま用いても良いし、その組成や分子量が異なる共重合体2種類以上をブレンドして用いても良い。ブレンド体の場合には上記の好ましい組成や分子量とは、ブレンド体全体でのことを示す。本発明におけるブレンド体とはブレンド体、共重合体のブレンド体、共重合体とホモ高分子のブレンド体などすべての組成形態をさす。ブレンド体の場合は、相溶性ブレンドが好ましいが、完全に相溶しなくても成分間の屈折率を合わせれば成分間の光散乱を抑え、透明性を向上させることが可能である。
用いられるポリカーボネートの分子量は、2000〜100000の粘度平均分子量を有するものであることが好ましく、より好ましくは、5000〜70000、さらに好ましくは7000〜50000の粘度平均分子量が良い。濃度0.7g/dlの塩化メチレン溶液にして20℃で測定した比粘度で表して0.07〜2.70、好ましくは、0.15〜1.80、さらに好ましくは、0.20〜1.30のものである。粘度平均分子量が2000未満のものでは得られるフィルムが脆くなるので適当でなく、100000以上のものでは、フィルムへの加工性が困難になるために好ましくない。
また、本発明の透明フィルム中には、本発明の目的を大きく損なわない範囲で、例えば耐熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、透明核剤、永久帯電防止剤、蛍光増白剤等の高分子改質剤が存在しても良い。
本発明の透明フィルムは透明性が良好であり、ヘイズは5%以下、全光線透過率は80%以上であることが好ましいが、意図的にヘイズ値が高くなるようにされる場合もある。
本発明の透明フィルムの厚さとしては、5〜300μmが好ましく、さらに好ましくは10〜150μm、特に20〜100μmとするのが好ましい。フィルム強度と腰の観点からは20μm以上が好ましく、曲げ割れ性の観点からは100μm以下が好ましいが、それらを両立するには特に30〜80μmが好ましい。
本発明の透明フィルムを形成するポリカーボネートのガラス転移点温度としては、120〜290℃、好ましくは150〜280℃、より好ましくは160〜270℃、さらに好ましくは170〜260℃、特に好ましくは、180〜250℃が良い。120℃未満の温度では、寸法安定性が悪く、また、290℃を超える温度では、延伸工程の温度制御が非常に困難になるために製造が困難となる。
本発明の透明フィルムは、延伸処理などにより位相差を発現させることにより位相差フィルムとして使用されうる。位相差フィルムの位相差特性は面内位相差(R)値と厚み方向位相差(K)値によって表される。ここで、本発明の透明フィルムは延伸などにより高分子鎖を配向させることによって、所望の位相差を持たせることができる。
本発明の透明フィルムは逆波長分散特性を有する。具体的には、下記式(1)
|R(λ1)|<|R(λ2)| (1)
を満たすものである。
ここで、上記式(1)中のR(λ1)およびR(λ2)は、それぞれ波長λ1、λ2における位相差フィルムの面内位相差(R)であり、面内位相差(R)は下記式(2)
R=(nx−ny)×d (2)
によって表され、λ1、λ2は下記式(3)
400nm<λ1<λ2<700nm (3)
によって表される。
|R(λ1)|<|R(λ2)| (1)
を満たすものである。
ここで、上記式(1)中のR(λ1)およびR(λ2)は、それぞれ波長λ1、λ2における位相差フィルムの面内位相差(R)であり、面内位相差(R)は下記式(2)
R=(nx−ny)×d (2)
によって表され、λ1、λ2は下記式(3)
400nm<λ1<λ2<700nm (3)
によって表される。
なお、厚み方向位相差(K)は下記式(4)
K=((nx+ny)/2−nz)×d (4)
で定義される。上式中、nx、ny、nzはフィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内におけるx軸方向、y軸方向、フィルムに垂直なz軸方向の屈折率である。また、dはフィルムの厚み(nm)である。
K=((nx+ny)/2−nz)×d (4)
で定義される。上式中、nx、ny、nzはフィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内におけるx軸方向、y軸方向、フィルムに垂直なz軸方向の屈折率である。また、dはフィルムの厚み(nm)である。
つまり、nx、ny、nzはフィルムの光学異方性を表す指標である。特に本発明におけるフィルムの場合には
nx:フィルム面内における最大屈折率
ny:フィルム面内における最大屈折率を示す方向に直交する方位の屈折率
nz:フィルム法線方向の屈折率
とする。
nx:フィルム面内における最大屈折率
ny:フィルム面内における最大屈折率を示す方向に直交する方位の屈折率
nz:フィルム法線方向の屈折率
とする。
ここで、本発明において、フィルムを一軸延伸した場合には延伸方向、二軸延伸の場合にはより配向度が上がるように延伸した方向、すなわち化学構造的に言えば高分子主鎖の配向方向の屈折率が最大となるときを光学異方性が正、かかる配向方向の屈折率が最小となるときを光学異方性が負であると呼ぶ。本発明ではフィルムの光学異方性を屈折率楕円体と見なして公知の屈折率楕円体の式により求める方法によりこの三次元屈折率を求めている。この三次元屈折率は使用する光源の波長依存性があるので、使用する光源波長で定義することが好ましく、本発明において特に波長の指定がない場合は550nmでの値とする。
〔透明フィルムの製造方法〕
本発明の透明フィルムの製造方法としては、上記ポリカーボネートを、例えば、溶融製膜法、溶液流延法、カレンダー法、射出成型法などにより製造する方法が挙げられる。中でも、溶融製膜法、溶液製膜法が生産性、均一性の点で好ましい。
本発明の透明フィルムの製造方法としては、上記ポリカーボネートを、例えば、溶融製膜法、溶液流延法、カレンダー法、射出成型法などにより製造する方法が挙げられる。中でも、溶融製膜法、溶液製膜法が生産性、均一性の点で好ましい。
〔位相差フィルムの製造方法〕
本発明の透明フィルムを位相差フィルムとして用いる場合の製造方法としては、上記透明フィルムに目的に応じた位相差特性を持たせるために、延伸処理などがなされる場合が多い。延伸方法の例としては、ロール速度差を利用するロール縦一軸延伸方法、フィルム幅方向端部をピンあるいはクリップにより把持し、把持した部分を幅方向に広げるテンター横一軸延伸法、把持した部分のフィルム流れ方向速度差および/または走行距離差を利用するテンター斜め一軸延伸法、厚み方向に引張応力をかける特殊Z軸延伸方法、面内に圧縮応力をかける特殊Z軸延伸方法等の連続延伸方法が挙げられる。さらに、上述したような一軸延伸法を繰り返す逐次二軸延伸法、フィルム流れ方向に速度差のついたテンターを幅方向に広げる同時二軸延伸法、さらにはこのような延伸を数回繰り返す多段延伸法等が挙げられる。
本発明の透明フィルムを位相差フィルムとして用いる場合の製造方法としては、上記透明フィルムに目的に応じた位相差特性を持たせるために、延伸処理などがなされる場合が多い。延伸方法の例としては、ロール速度差を利用するロール縦一軸延伸方法、フィルム幅方向端部をピンあるいはクリップにより把持し、把持した部分を幅方向に広げるテンター横一軸延伸法、把持した部分のフィルム流れ方向速度差および/または走行距離差を利用するテンター斜め一軸延伸法、厚み方向に引張応力をかける特殊Z軸延伸方法、面内に圧縮応力をかける特殊Z軸延伸方法等の連続延伸方法が挙げられる。さらに、上述したような一軸延伸法を繰り返す逐次二軸延伸法、フィルム流れ方向に速度差のついたテンターを幅方向に広げる同時二軸延伸法、さらにはこのような延伸を数回繰り返す多段延伸法等が挙げられる。
位相差を与えるフィルムを得るための連続延伸法の例をいくつか挙げたが、本発明の高分子フィルムの延伸方法はこれらに限定されるものではなく、生産性の観点から連続延伸が好ましいが、特に連続延伸である必要はない。
位相差を与える別の方法として、透明フィルムの表面に光学異方層を設けることもできる。光学異方層は特に限定されるものではないが、例えば透明フィルム上に直接または下引き層を設けた上にさらに配向層を形成し、その上に液晶性化合物を配向固化させて形成することができる。あるいは、配向層単独で光学異方層とすることもできる。光学異方層は、偏光子を接着する面、偏光子を接着しない面のいずれの面に設けてもよいが、偏光子を接着しない面に設けることが好ましい。
前記配向層は、フィルム上に配置され、後述する光学異方層に隣接して、光学異方層中の液晶化合物を配向するために用いられる。配向層を構成する具体的な材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル高分子、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリビニルピロリドン、セルロース系プラスチックス、エポキシ高分子、フェノール高分子等が挙げられるがこれらに限定されない。
配向処理は、公知の方法を用いることができるが、ラビング処理等のLCDの液晶配向処理工程として広く採用されている処理方法を利用することができ、また、公知の光配向層を用いることもできる。
光学異方層は、液晶表示素子の視野角特性を改良するため、光学異方層の厚さはそれを構成する液晶化合物の複屈折の大きさ、及び液晶化合物の配向状態によって異なるが、概ね、その厚みは0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5μmである。光学異方層は、1つのフィルムに対して複数層設置することもできる。
液晶化合物は、配向できるものであれば特に限定されるものではなく、ディスコチック化合物または棒状の液晶化合物が挙げることができ、数種類の液晶化合物の混合物でもよく、化学反応または温度差を利用した処理により、配向を固定化できるものである。また、液晶化合物と有機溶媒を含む溶液を調製し、その溶液を塗布、乾燥して光学異方層を作製する場合、液晶転移温度以上に加熱しなくても該温度以下で液晶化合物の配向処理をすることも可能である。
液晶化合物を含む溶液を塗布した場合、塗布後、溶媒を乾燥して除去し、膜厚が均一な液晶層を得ることができる。液晶層は、熱または光エネルギーの作用、または熱と光エネルギーの併用で化学反応によって、液晶の配向を固定化することができる。
また、液晶化合物が高分子液晶である場合、上記化学反応による硬化反応を用いて液晶の配向を固定しなくてもよい。例えば高分子液晶をガラス転移点温度以上で熱処理し、ガラス転移温度以下に冷却することで配向を固定化することができる。高分子液晶のガラス転移点温度がフィルムの耐熱性温度よりも高い場合は、フィルム上に前記配向膜を設置し高分子液晶を塗布後、高分子液晶のガラス転移点温度以上に加熱し配向させることができる。また別の支持体上に配向固化させた後、フィルムに接着剤を用いて転写して光学異方体を作製することもできる。
目的に応じた位相差特性を持たせるために、延伸処理と光学異方層を設ける方法を挙げたが、これらの方法を組み合わせて用いてもよい。特に、面内位相差と厚み方向位相差それぞれに異なる波長依存性を持たせたい場合には、位相差フィルムと異なる位相差波長依存性を有する光学異方層を設ける場合がある。
位相差フィルムの厚さとしては、5〜300μmが好ましく、さらに好ましくは10〜150μm、特に20〜100μmとするのが好ましい。フィルム強度と腰の観点からは20μm以上が好ましく、曲げ割れ性の観点からは100μm以下が好ましいが、それらを両立するには特に30〜80μmが好ましい。
位相差の値としては、その用途により適宜調整されるが、例えば偏光板と組み合わせて円偏光板とするような場合には、視感度の高い550nm近辺の波長に対してλ/4となるように、100〜180nmの範囲の位相差が好ましく用いられる。
特に、半透過反射型VAモードに対しては、上記λ/4の位相差を有する位相差フィルム上に液晶層からなる光学異方層を有するフィルムが非常に好適に用いることができる。
位相差フィルムの使用例としては、あらゆる液晶表示装置はもちろんのこと、他にもビームスプリッター、偏光変換素子、光ピックアップなど、逆波長分散特性が有効であるあらゆる用途に使用することができる。
本発明の透明フィルムには、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであっても良い。
本発明の透明フィルムと組み合わせて用いられる偏光子は、公知のヨウ素や二色性色素等をポリビニルアルコール等のポリマー(バインダーポリマーともいう)中に分散し、延伸等により少なくともヨウ素等を配向固定したフィルム、主鎖型または側鎖型のポリアセチレンを延伸したフィルム、ワイヤーグリッド等、公知の偏光子を用いることが可能である。ポリビニルアルコールをバインダーポリマーとして用いた場合、保護フィルムとしてセルロースアセテートフィルム等が積層されていることが多いので、偏光子はこのような保護フィルムを積層した偏光板を用いることもできるし、また該保護フィルムを用いずに本発明の位相差フィルムを該保護フィルムの代わりを兼ねさせても良い。
用いる偏光子の厚さとしては、上記のようなバインダーポリマーを用いたタイプであれば、通常5〜50μmである。また、液晶性で二色性の材料をコーテイングにより配向固定させたものであれば、厚みは0.01〜30μm程度である。
上記保護フィルムには、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであっても良い。
ハードコート処理は偏光板の傷つき防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化性高分子による硬度やすべり特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着性防止を目的に施される。
また、アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.01〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋の高分子等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明高分子100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光透過光を拡散して視野角などを拡大するための拡散層を兼ねるものであってもよい。
以下本発明について実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本明細書中に記載の材料特性値等は以下の評価法によって得られたものである。
(1)面内位相差R値、波長分散特性R(450)/R(550)の測定
面内位相差R値および厚み方向位相差K値は、分光エリプソメータ『M150』(日本分光(株)製)により測定した。R値は入射光線と位相差フィルムの表面が直交する状態で測定した。また、波長分散特性は波長450nmと550nmにおけるR値の比R(450)/R(550)により表した。
(2)ガラス転移点温度の測定
ガラス転移点温度(Tg)は『DSC2920 Modulated DSC』(TA Instruments社製)により測定した。フィルム成形後ではなく、ポリマーを重合後、フレークスまたはチップの状態で測定した。
(3)フィルムの全光線透過率およびヘイズ値
日本電色工業(株)製濁度計NDH−2000型を用いて測定した。
(4)フィルムの厚み
アンリツ社製の電子マイクロ膜厚計で測定した。
(5)割れ性の評価
フィルムを2枚のSUS板の間にU時型にセットし、2枚のSUS板の間隔を毎秒1mmで狭めた場合にフィルムが破断した時のSUS板の距離を測定し、180°折り曲げ時の破断曲率の直径とした。なお、延伸フィルムについては延伸方向とそれに直交する方向の両方向で測定し、より悪い方の値を採用した。
(6)ハンドリング性
作製したフィルムのスリット、3インチコアへの巻きつけ、プロテクトフィルムの剥離、偏光板との貼り合わせ、打ち抜きに工程でのハンドリング性について評価した。上記工程においてフィルムが割れてしまう場合、ハンドリング性に問題ありと判断した。
(7)耐環境性の評価
作製したフィルムを90℃DRY、60℃90%RH環境にて、それぞれ1000時間後の位相差変化を評価した。位相差変化が5%以上である場合、耐環境性問題ありと判断した。
本明細書中に記載の材料特性値等は以下の評価法によって得られたものである。
(1)面内位相差R値、波長分散特性R(450)/R(550)の測定
面内位相差R値および厚み方向位相差K値は、分光エリプソメータ『M150』(日本分光(株)製)により測定した。R値は入射光線と位相差フィルムの表面が直交する状態で測定した。また、波長分散特性は波長450nmと550nmにおけるR値の比R(450)/R(550)により表した。
(2)ガラス転移点温度の測定
ガラス転移点温度(Tg)は『DSC2920 Modulated DSC』(TA Instruments社製)により測定した。フィルム成形後ではなく、ポリマーを重合後、フレークスまたはチップの状態で測定した。
(3)フィルムの全光線透過率およびヘイズ値
日本電色工業(株)製濁度計NDH−2000型を用いて測定した。
(4)フィルムの厚み
アンリツ社製の電子マイクロ膜厚計で測定した。
(5)割れ性の評価
フィルムを2枚のSUS板の間にU時型にセットし、2枚のSUS板の間隔を毎秒1mmで狭めた場合にフィルムが破断した時のSUS板の距離を測定し、180°折り曲げ時の破断曲率の直径とした。なお、延伸フィルムについては延伸方向とそれに直交する方向の両方向で測定し、より悪い方の値を採用した。
(6)ハンドリング性
作製したフィルムのスリット、3インチコアへの巻きつけ、プロテクトフィルムの剥離、偏光板との貼り合わせ、打ち抜きに工程でのハンドリング性について評価した。上記工程においてフィルムが割れてしまう場合、ハンドリング性に問題ありと判断した。
(7)耐環境性の評価
作製したフィルムを90℃DRY、60℃90%RH環境にて、それぞれ1000時間後の位相差変化を評価した。位相差変化が5%以上である場合、耐環境性問題ありと判断した。
[実施例1]
攪拌機、温度計および環流冷却器を備えた反応槽に水酸化ナトリウム水溶液およびイオン交換水を仕込み、これに上記構造を有するモノマー(C)、(D)を63:37のモル比で溶解させ、少量のハイドロサルファイドを加えた。次にこれに塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p−tert−ブチルフェノールを加えて乳化させた後、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相を分取し、塩化メチレンを蒸発させてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であり、ガラス転移点温度は210℃であった。
攪拌機、温度計および環流冷却器を備えた反応槽に水酸化ナトリウム水溶液およびイオン交換水を仕込み、これに上記構造を有するモノマー(C)、(D)を63:37のモル比で溶解させ、少量のハイドロサルファイドを加えた。次にこれに塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p−tert−ブチルフェノールを加えて乳化させた後、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相を分取し、塩化メチレンを蒸発させてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であり、ガラス転移点温度は210℃であった。
この共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液をスチールドラム上に流延し、それを連続的に剥ぎ取って乾燥させ、透明フィルムを得た。この未延伸フィルムは厚さが62μm、全光線透過率が90%であり、リターデーションRは1nm、R(450)/R(550)=0.90であった。この透明未延伸フィルムを223℃で縦方向1.8倍の延伸処理をした。得られた位相差フィルムの厚みは46μm、全光線透過率は90%、ヘイズは0.5%、位相差値はR=139nm、R(450)/R(550)=0.90であった。
このフィルムの180°折り曲げ時の破断曲率の直径は0.3mmであり、ハンドリング性、耐環境性において問題はなかった。
このフィルムの180°折り曲げ時の破断曲率の直径は0.3mmであり、ハンドリング性、耐環境性において問題はなかった。
市販されている反射型VA液晶パネルの両側の偏光板を剥離して、上記フィルムに液晶からなる光学異方層を設け、偏光板と積層したものを上記フィルムの光学異方層がパネル側となるように粘着剤を用いて貼り合わせて液晶パネルを得た。この液晶パネルの表示画面を確認したところ、良好なコントラストと広い視野角を有していた。
[実施例2]
モノマー(C)、(D)を68:32のモル比で溶解させた以外は実施例1と同様の手法にてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であり、ガラス転移点温度は215℃であった。
モノマー(C)、(D)を68:32のモル比で溶解させた以外は実施例1と同様の手法にてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であり、ガラス転移点温度は215℃であった。
この共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液をスチールドラム上に流延し、それを連続的に剥ぎ取って乾燥させ、このフィルムを230℃で縦方向1.8倍の延伸処理をした。得られた位相差フィルムの厚みは76μm、全光線透過率は90%、ヘイズは0.5%、位相差値はR=138nm、R(450)/R(550)=0.79であった。
このフィルムの180°折り曲げ時の破断曲率の直径は0.8mmであり、ハンドリング性、耐環境性において問題はなかった。
このフィルムの180°折り曲げ時の破断曲率の直径は0.8mmであり、ハンドリング性、耐環境性において問題はなかった。
市販されている反射型VA液晶パネルの両側の偏光板を剥離して、上記位相差フィルムに液晶からなる光学異方層を設け、偏光板と積層したものを上記位相差フィルムの光学異方層がパネル側となるように粘着剤を用いて貼り合わせて液晶パネルを得た。この液晶パネルの表示画面を確認したところ、良好なコントラストと広い視野角を有していた。
[比較例1]
モノマー(C)、(D)を50:50のモル比で溶解させた以外は実施例1と同様の手法にてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であり、ガラス転移点温度は198℃であった。
モノマー(C)、(D)を50:50のモル比で溶解させた以外は実施例1と同様の手法にてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であり、ガラス転移点温度は198℃であった。
この共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液をスチールドラム上に流延し、それを連続的に剥ぎ取って乾燥させ、このフィルムを210℃で縦方向1.2倍の延伸処理をした。得られたフィルムの厚みは82μm、全光線透過率は90%、ヘイズは0.5%、位相差値はR=138nm、R(450)/R(550)=1.03であった。
[比較例2]
モノマー(C)、(E)を68:32のモル比で溶解させた以外は実施例1と同様の手法にてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であり、ガラス転移点温度は227℃であった。
モノマー(C)、(E)を68:32のモル比で溶解させた以外は実施例1と同様の手法にてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であり、ガラス転移点温度は227℃であった。
この共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液をスチールドラム上に流延し、それを連続的に剥ぎ取って乾燥させ、このフィルムを238℃で縦方向2.0倍の延伸処理をした。得られたフィルムの厚みは70μm、全光線透過率は90%、ヘイズは0.5%、位相差値はR=137nm、R(450)/R(550)=0.78であった。
このフィルムの180°折り曲げ時の破断曲率の直径は1.2mmであり、ハンドリング性において問題があった。
このフィルムの180°折り曲げ時の破断曲率の直径は1.2mmであり、ハンドリング性において問題があった。
本発明により位相差フィルムとして使用することができるハンドリング性、耐環境性を有する、逆波長分散特性を有するポリカーボネートからなる単層の透明フィルムを提供することが可能となり、STN、TN、VA、IPS、OCBモードなどの透過型、反射型、半透過反射型などいずれの方式にも使用できる。また、偏光板を用いる他の表示装置、例えば、強誘電性液晶、反強誘電性液晶を用いたもの、液晶プロジェクター、有機EL表示装置等にも用いられ、コレステリック液晶を用いた反射型偏光板、偏光めがねなどの表示装置以外の偏光板を用いたものにも使用できる。
Claims (5)
- 下記式(A)
|R(λ1)|<|R(λ2)| (1)
(上記式(1)中のR(λ1)およびR(λ2)は、それぞれ波長λ1、λ2(nm)におけるフィルムの面内位相差(R)であり、面内位相差(R)は下記式(2)
R=(nx−ny)×d (2)
(上記式中のnx、nyはフィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向の屈折率であり、dはフィルムの厚み(nm)である)
によって表され、λ1、λ2は下記式(3)
400nm<λ1<λ2<700nm (3)
を満たす任意の波長である。))
を満たす透明フィルム。 - R(550)値が50nm以上である請求項1に記載の透明フィルム。
- R(550)値が100〜180nmである請求項2に記載の透明フィルム。
- 偏光子と請求項1〜3のいずれかに記載の透明フィルムを含んでなる積層偏光板。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の透明フィルムを具備してなる液晶表示装置。
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