JP2007278755A - イオンビーム測定装置、測定方法およびイオンビーム照射装置 - Google Patents

イオンビーム測定装置、測定方法およびイオンビーム照射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 複雑な演算処理を要することなく、多孔電極を有するイオン源のイオン引出し孔から出射される際のイオンビームが持つ特性を測定することができる装置および方法を提供する。
【解決手段】 このイオンビーム測定装置40aは、イオン源2の多孔電極6から引き出されたイオンビーム10の一部を通過させる開口14を有する遮蔽板12と、開口14を通過したイオンビーム10のビーム電流を検出する検出器18と、それをx方向に移動させる検出器駆動装置24とを備えている。かつ、多孔電極6と検出器18間の距離をL、遮蔽板12と検出器18間の距離をd、x方向に関して、多孔電極6の各イオン引出し孔8の寸法をa、その間隔をp、開口14の寸法をb、検出器18の寸法をwとすると、次式の関係を満たしている。
{w(L−d)+bL}/d<(p−a)
【選択図】 図1

Description

この発明は、イオン源から引き出したイオンビームを基板に照射して、当該基板に例えばイオン注入、イオンドーピング(登録商標)、イオンミリング、イオンビームエッチング、イオンビーム配向処理等の処理を施すイオンビーム照射装置等に用いられて、イオンビームの空間分布を測定するイオンビーム測定装置、イオンビーム測定方法および当該イオンビーム測定装置を備えるイオンビーム照射装置に関する。
イオン源から引き出されたイオンビームの発散角度等の特性を測定することは、例えば基板に対して均一性の良い処理を施す等のために重要である。
イオンビームの発散角度等を測定する装置の従来例として、特許文献1および2に記載のものがある。これらの測定装置は、イオンビームを通過させる開口を有する遮蔽板と、複数の検出器(例えばファラデーカップ、検出電極等)を有する検出器ユニットとを用いて、イオンビームの発散角度等を測定するものである。
特開2004−205223号公報(段落0043−0054、図1、図4) 特開2005−56698号公報(段落0017−0019、図2)
上記従来の測定装置では、いずれも、複数のイオン引出し孔を持つ多孔電極を有するイオン源から引き出されたイオンビームの特性、例えば発散角度を測定する場合、複数のイオン引出し孔から出射されたイオンビームが混在して成るイオンビームの総和を測定してしまうために、イオン引出し孔から出射される際のイオンビームが持つ発散角度を求めるためには、測定された総和に対して畳込み積分(例えば、特許文献1の段落0046、0047参照)のような複雑な数学的演算処理を行わなければならない。一般的にこのような演算処理は、複雑であるがために演算に長時間を要するので、これが実用上の障害になる。
そこでこの発明は、複雑な演算処理を要することなく、多孔電極を有するイオン源のイオン引出し孔から出射される際のイオンビームが持つ特性を測定することができる装置および方法を提供することを主たる目的としている。
この発明に係る第1のイオンビーム測定装置は、一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、xy平面に沿う電極であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数のイオン引出し孔を実質的に等間隔で有する多孔電極を備えるイオン源からz軸に沿う方向に引き出されたイオンビームの空間分布を測定する装置であって、
前記イオン源の下流側にxy平面に沿って位置させられるものであって、前記イオンビームの一部を通過させる開口を有する遮蔽板と、
前記遮蔽板の下流側に位置させられるものであって、前記遮蔽板の開口を通過したイオンビームのビーム電流を検出する検出器と、
前記検出器を、前記遮蔽板の開口の下流部を横切ってx軸に沿う方向に移動させる機能を有する検出器駆動装置とを備えており、
かつ、前記多孔電極と検出器間のz軸に沿う方向の距離をL、前記遮蔽板と検出器間のz軸に沿う方向の距離をd、前記多孔電極の各イオン引出し孔のx軸に沿う方向の寸法をa、同イオン引出し孔のx軸に沿う方向の間隔をp、前記遮蔽板の開口のx軸に沿う方向の寸法をb、前記検出器のx軸に沿う方向の寸法をwとすると、次式の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしていることを特徴としている。
[数1]
{w(L−d)+bL}/d<(p−a)
このイオンビーム測定装置によれば、上記数1の関係を満たすことによって、検出器には、複数のイオン引出し孔から出射されたイオンビームが同時に入射することはなく、一つの測定位置では一つのイオン引出し孔から出射されたイオンビームだけが入射することになる。従って、上記検出器を用いて測定されるイオンビームの空間分布は、一つのイオン引出し孔から出射されたイオンビームを順次測定した結果を連ねたものとなる。
このイオンビーム測定装置によれば、上記のようなイオンビームの空間分布を測定することができるので、畳込み積分等の複雑な演算処理を要することなく、簡単に、多孔電極のイオン引出し孔から出射される際のイオンビームが持つ特性を測定することができる。
上記検出器および検出器駆動装置の代わりに、遮蔽板の下流側に位置させられるものであって、遮蔽板の開口を通過したイオンビームのビーム電流を検出する検出器であってx軸に沿う方向に配列された複数の互いに実質的に同じ大きさの検出器を有する検出器ユニットを備えていても良い。この場合は、検出器ユニットを移動させなくても、上記のようなイオンビームの空間分布を測定することができる。
この発明に係る第2のイオンビーム測定装置は、前記イオン源の下流側にxy平面に沿って位置させられるものであって、前記イオンビームの一部を通過させる開口であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数の開口を有する遮蔽板と、
前記遮蔽板の下流側に位置させられるものであって、前記遮蔽板の開口を通過したイオンビームのビーム電流を検出する検出器と、
前記検出器を、前記遮蔽板の複数の開口の下流部を横切ってx軸に沿う方向に移動させる機能を有する検出器駆動装置とを備えており、
かつ、前記多孔電極と検出器間のz軸に沿う方向の距離をL、前記遮蔽板と検出器間のz軸に沿う方向の距離をd、前記多孔電極の各イオン引出し孔のx軸に沿う方向の寸法をa、同イオン引出し孔のx軸に沿う方向の間隔をp、前記遮蔽板の各開口のx軸に沿う方向の寸法をb、前記検出器のx軸に沿う方向の寸法をwとすると、前記数1の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしており、
更に、前記距離dは、前記遮蔽板の複数の開口を通過したイオンビームが前記検出器に同時に入射する距離よりも小さくしていることを特徴としている。
このイオンビーム測定装置は、遮蔽板が複数の開口を有しているけれども、距離dを、複数の開口を通過したイオンビームが検出器に同時に入射する距離よりも小さくしているので、遮蔽板の各開口について見れば、上記第1のイオンビーム測定装置と同様の作用を奏する。その結果、複数箇所でイオンビームの空間分布を測定することができる。
遮蔽板が複数の開口を有する場合、遮蔽板の下流側に位置させられるものであって、遮蔽板の開口と実質的に同じ間隔でx軸に沿う方向に配列された複数の検出器と、それらを、遮蔽板の対応する開口の下流部を横切ってx軸に沿う方向に一括して移動させる機能を有する検出器駆動装置とを備えていても良い。
上記検出器および検出器駆動装置の代わりに、遮蔽板の各開口の下流部にそれぞれ位置させられるものであって、遮蔽板の各開口を通過したイオンビームのビーム電流をそれぞれ検出する複数の検出器ユニットを備えていても良い。各検出器ユニットは、遮蔽板の開口を通過したイオンビームのビーム電流を検出するものであってx軸に沿う方向に配列された複数の互いに実質的に同じ大きさの検出器をそれぞれ有している。
一つの上記のような検出器ユニットと、それをx軸に沿う方向に移動させて、検出器ユニットを遮蔽板の複数の開口の下流部に順次位置させる機能を有する検出器ユニット駆動装置とを備えていても良い。
この発明に係る第1のイオンビーム測定方法は、上記のようなイオンビーム測定装置を用いて、前記イオン源から引き出されたイオンビームのx軸に沿う方向における空間分布を測定し、この測定によって得られた空間分布をガウス分布で近似して当該ガウス分布の標準偏差σを求め、この標準偏差σ、前記寸法a、前記距離Lおよび距離dを用いて、次式またはそれと数学的に等価の式に基づいて、前記イオンビームのx軸に沿う方向における発散角度θを求めることを特徴としている。
[数2]
θ=tan-1(σ/d−a/2L)
この発明に係る第2のイオンビーム測定方法は、上記のようなイオンビーム測定装置を用いて、前記イオン源から引き出されたイオンビームのx軸に沿う方向における空間分布を測定し、この測定によって得られた空間分布をガウス分布で近似して当該ガウス分布のピーク値のx座標x0 を求め、このx座標x0 、前記空間分布を測定するのに用いた遮蔽板の開口の中心のx座標xs および前記距離dを用いて、次式またはそれと数学的に等価の式に基づいて、前記イオンビームのx軸に沿う方向における偏差角度αを求めることを特徴としている。
[数3]
α=tan-1{(x0 −xs )/d}
この発明に係るイオンビーム照射装置は、一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、xy平面に沿う電極であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数のイオン引出し孔を実質的に等間隔で有する多孔電極を備えていて、y軸に沿う方向の寸法よりもx軸に沿う方向の寸法が大きい断面形状をしたイオンビームをz軸に沿う方向に引き出すイオン源と、このイオン源から引き出されたイオンビームの照射領域内で基板をy軸に沿う方向に移動させる機能を有する基板駆動装置と、上記のようなイオンビーム測定装置とを備えていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、多孔電極を有するイオン源の複数のイオン引出し孔から出射されたイオンビームが一つの検出器に同時に入射しない状態で、イオンビームのx軸に沿う方向における空間分布を測定することができるので、畳込み積分等の複雑な演算処理を要することなく、簡単に、多孔電極のイオン引出し孔から出射される際のイオンビームが持つ特性を測定することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、検出器や検出器ユニットをx軸に沿う方向に移動させなくてもイオンビームの空間分布を測定することができる。その結果、そのような移動用の機械的な駆動装置が不要になるので、構造の簡素化を図ることができる。また、それらの移動時間を要しないので、測定に要する時間を短縮することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1の上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、x軸に沿う方向における複数箇所でイオンビームの空間分布を測定することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1の上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、x軸に沿う方向における複数箇所でイオンビームの空間分布を測定することができる。しかも、複数の検出器およびそれらを一括して移動させる検出器駆動装置を備えているので、一つの検出器を移動させる場合に比べて測定に要する時間を短縮することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1の上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、x軸に沿う方向における複数箇所でイオンビームの空間分布を測定することができる。しかも、検出器や検出器ユニットをx軸に沿う方向に移動させなくてもイオンビームの空間分布を測定することができるので、そのような移動用の機械的な駆動装置が不要になり構造の簡素化を図ることができる。また、それらの移動時間を要しないので、測定に要する時間を短縮することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1の上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、x軸に沿う方向における複数箇所でイオンビームの空間分布を測定することができる。しかも、検出器ユニットおよびそれを順次移動させる検出器ユニット駆動装置を備えているので、一つの検出器を移動させる場合に比べて測定に要する時間を短縮することができる。
請求項7に記載の発明によれば、多孔電極を有するイオン源の複数のイオン引出し孔から出射されたイオンビームが一つの検出器に同時に入射しない状態で、イオンビームのx軸に沿う方向の空間分布を測定し、その測定結果に基づいてイオンビームのx軸に沿う方向における発散角度を測定することができるので、畳込み積分等の複雑な演算処理を要することなく、簡単に、多孔電極のイオン引出し孔から出射される際のイオンビームの発散角度を測定することができる。
請求項8に記載の発明によれば、多孔電極を有するイオン源の複数のイオン引出し孔から出射されたイオンビームが一つの検出器に同時に入射しない状態で、イオンビームのx軸に沿う方向の空間分布を測定し、その測定結果に基づいてイオンビームのx軸に沿う方向における偏差角度を測定することができるので、畳込み積分等の複雑な演算処理を要することなく、簡単に、多孔電極のイオン引出し孔から出射される際のイオンビームの偏差角度を測定することができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項1ないし6のいずれかに記載のイオンビーム測定装置を備えているので、対応する請求項の上記効果と同様の効果を奏する。
この明細書および図面においては、各機器の向き、イオンビームの進行方向等を表すために、一点で互いに直交する三つの軸、即ちx軸、y軸およびz軸を用いている。このx軸、y軸およびz軸は、一点で互いに直交する軸であれば良く、必ずしも図示例の方向に限られるものではない。例えば、z軸を垂直方向、水平方向またはそれらから傾いた方向に取っても良い。
図1は、この発明に係るイオンビーム測定装置を備えるイオンビーム照射装置の一実施形態を示す概略正面図である。このイオンビーム照射装置は、イオンビーム10をz軸に沿う方向に引き出すイオン源2と、このイオン源2から引き出されたイオンビーム10の照射領域内で、基板26を、それを保持するホルダ28と共に、矢印Bに示すようにy軸に沿う方向に直線的に移動させる機能を有する基板駆動装置30と、イオン源2から引き出されたイオンビーム10の空間分布を測定するイオンビーム測定装置40aとを備えている。イオンビーム10の経路は、図示しない真空容器内において真空雰囲気に保たれる。
この明細書において「沿う方向」とは、例えば平行または実質的に平行な方向であるが、必ずしもそれに限られるものではない。
イオン源2から引き出されるイオンビーム10は、この例では、例えば図2に示すように、y軸に沿う方向の寸法よりもx軸に沿う方向の寸法が大きい、断面長方形の形状をしているが、それに限られるものではない。この例のような形状をしているイオンビーム10は、リボン状、シート状または帯状イオンビームと呼ばれる場合がある。但し、y軸に沿う方向の寸法が紙のように薄いという意味ではない。
イオン源2は、プラズマ3を生成するプラズマ生成部4と、このプラズマ3から電界の作用でイオンビーム10を引き出す多孔電極6とを備えている。多孔電極6は、図示例では3枚であるが、これに限られるものではなく、1枚以上で任意である。各多孔電極6は、xy平面に沿って配置されている。
各多孔電極6は、少なくともx軸に沿う方向において、互いに実質的に同じ寸法aの複数の(より具体的には多数の)イオン引出し孔8を実質的に等間隔pで有している。
各イオン引出し孔8は、例えば円孔であるが、それに限られるものではない。例えば、y軸に沿う方向に長いスリット状のものでも良い。各イオン引出し孔8が円孔のような小さな孔の場合は、各多孔電極6は、y軸に沿う方向においても、互いに実質的に同じ寸法の複数のイオン引出し孔8を実質的に等間隔で有していても良い。
イオンビーム測定装置40aは、上記のような多孔電極6を有するイオン源2からz軸に沿う方向に引き出されたイオンビーム10の空間分布を、より具体的にはx軸に沿う方向における空間分布を、イオン源2と基板26との間において測定するものである。なお、以下においては、y軸に沿う方向の言及がない限り、x軸に沿う方向に着目している。
イオンビーム測定装置40aは、この実施形態では、イオン源2の下流側(イオンビーム10の進行方向に見て下流側。以下同様)に位置させられるものであって、イオン源2から引き出されたイオンビーム10の一部を通過させる一つの開口14を有する遮蔽板12と、この遮蔽板12の下流側に位置させられるものであって、遮蔽板12の開口14を通過したイオンビーム10のビーム電流を検出(換言すれば測定。以下同様)する一つの検出器18と、この検出器18を、この実施形態では支持体22を介して矢印Cに示すように、遮蔽板12の開口14の下流部を横切ってx軸に沿う方向に直線的に移動させる機能を有する検出器駆動装置24とを備えている。符号20は、検出器18(より具体的にはその入口)の移動平面である。
上記開口14は、イオンビーム10の空間分布測定に使用する開口のことであり、当該測定に使用しない開口が遮蔽板12に設けられているか否かは問わない。
検出器18は、それによるイオンビーム10のビーム電流検出に支障のないように、支持体22から電気的に絶縁されている。後述する他の実施形態においても同様である。
検出器18は、例えば、ファラデーカップや、板状電極、ワイヤー電極等の検出電極である。また、これらのファラデーカップ等の上流側近傍に、放出二次電子の逃げを抑制するサプレッサ電極を有していても良い。
検出器駆動装置24による検出器18の上記移動は、後述する距離L、dを実質的に一定に保った状態で行う。その移動方向は、一方方向でも良いが、往復方向が好ましい。後述する他の実施形態における検出器駆動装置24、検出器ユニット駆動装置25による検出器18、検出器ユニット32の移動についても同様である。
遮蔽板12は、この実施形態では、遮蔽板駆動装置16によって、イオンビーム10の空間分布測定時にはイオン源2の下流側に位置させられ、基板26に対するイオンビーム照射時にはその邪魔にならない位置に移動(退避)させられる。検出器駆動装置24は、この実施形態では、検出器18を、イオンビーム10の空間分布測定時には遮蔽板12の下流側の測定位置に位置させ、基板26に対するイオンビーム照射時にはその邪魔にならない位置に移動(退避)させる機能をも有している。後述する他の実施形態においても同様である。
そしてこのイオンビーム測定装置40aにおいては、多孔電極6と検出器18間のz軸に沿う方向の距離をL、遮蔽板12と検出器18間のz軸に沿う方向の距離をd、遮蔽板12の開口14のx軸に沿う方向の寸法をb、検出器18のx軸に沿う方向の寸法をwとすると、次式の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしている。この数4は、前記数1と同じものである。前述したように、aは多孔電極6の各イオン引出し孔8のx軸に沿う方向の寸法、bは同イオン引出し孔8のx軸に沿う方向の間隔である。イオン引出し孔8、開口14、検出器18の平面形状が円の場合は、寸法a、b、wは、それぞれの直径である。
[数4]
{w(L−d)+bL}/d<(p−a)
ここで、多孔電極6が複数の場合は、上記距離Lは最下流側の多孔電極6の下面から測るものとする。検出器18がz軸に沿う方向に奥行を有する場合は、上記距離Lおよびdは、図1に示すように、検出器18の入口から測るものとする。上記距離dは、より詳しく言えば、検出器18と遮蔽板12の開口14部分との間のz軸に沿う方向の距離である。
遮蔽板12は、全体が同じ厚さの板でも良いし、例えば図3に示す例のように、開口14の周辺部が他よりも薄い板でも良い。いずれにしても、遮蔽板12の開口14部分の厚さは、通常、上記距離Lおよびdに比べて十分に小さく、例えば距離Lは380mm程度、距離dは320mm程度であるのに対して、開口14部分の厚さは1mm程度と2桁程度小さく、上記数4の関係を定めるに際しては、実用上、遮蔽板12の厚さを無視しても差し支えないので、そのようにしている。敢えて厚さを意識するならば、上記距離dは、図3に示すように、開口14部分の板厚の中心から測っても良い。
上記数4(即ち数1。以下同様)を導出する過程を図4を参照して説明する。x軸に沿う方向において、検出器18から遮蔽板12の開口14を通して多孔電極6を見ることのできる寸法をt、この寸法tのx座標上の始点を原点O、遮蔽板12の開口14の一方端(原点Oに近い方)のx座標をsとすると、検出器18の一方端eのx座標xe は数5で、他方端fのx座標xf は数6で、それぞれ表される。
[数5]
e =Ls/(L−d)
[数6]
f =L(s−t+b)/(L−d)+t
そして、検出器18の寸法wはxe −xf であるから、即ちw=xe −xf であるから、これに数5、数6を代入して整理すると、上記寸法tは次式で表される。
[数7]
t={w(L−d)+bL}/d
そこで、この寸法tを、次式のように、多孔電極6のイオン引出し孔8でない部分9の寸法、即ちp−aよりも小さくすることによって、検出器18で測定されるイオンビーム10は、常に一つのイオン引出し孔8から出射されたものとなる。換言すれば、複数のイオン引出し孔8から出射されたイオンビーム10が一つの検出器18に同時に入射しない状態で測定を行うことができる。このことは、検出器18がx軸に沿う方向のどの位置にあっても(移動しても)成り立つ。
[数8]
t<(p−a)
この数8に数7を代入すると、上記数4が得られる。
この数4の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たすことによって、検出器18を検出器駆動装置24によって上記のようにx軸に沿う方向に移動させると、検出器18には、複数のイオン引出し孔8から出射されたイオンビーム10が同時に入射することはなく、一つの測定位置では一つのイオン引出し孔8から出射されたイオンビーム10だけが入射することになる。これを図5を参照してより詳しく説明すると、多孔電極6の例えばイオン引出し孔8a〜8gからそれぞれ出射されたイオンビーム10a〜10gは、遮蔽板12の開口14を通過して、x軸に沿う方向の位置x1 〜x7 において、検出器18にそれぞれ入射することになる。この場合、上記数4の関係を満たしているので、複数のイオンビーム10a等が同時に検出器18に入射することはない。
従って、検出器18を用いて測定されるイオンビーム10の空間分布は、一つのイオン引出し孔8から出射されたイオンビーム10を順次測定した結果を連ねたものとなる。このようにして測定されるイオンビーム電流のx軸に沿う方向における分布の概略例を図6に示す。図6中の黒点が、上記各位置x1 〜x7 でのビーム電流である。破線34は、これらの離散的なビーム電流値をつないだものであり、通常、ガウス分布に近い形をしている。
以上のようにこのイオンビーム測定装置によれば、多孔電極6を有するイオン源2の複数のイオン引出し孔8から出射されたイオンビーム10が一つの検出器18に同時に入射しない状態で、イオンビーム10のx軸に沿う方向における空間分布を測定することができるので、畳込み積分等の複雑な演算処理を要することなく、簡単に、多孔電極6のイオン引出し孔8から出射される際のイオンビーム10が持つ特性を測定することができる。その結果、特性の演算処理に要する時間を短縮して、測定に要する時間を短縮することができる。
例えば、以下のような単純な測定方法によって、イオンビーム10のx軸に沿う方向における発散角度θや偏差角度αを求めることができる。
図7(A)を参照して、遮蔽板12が存在しない場合、中心のx座標がxi の位置にあるイオン引出し孔8から出射されるイオンビーム10が、多孔電極6から距離Lだけ離れた平面(即ち検出器18の入口の移動平面)20に形成するイオンビーム強度分布(即ちビーム電流分布。以下同様)は、次式で表されるガウス分布Ii で近似することができる。
Figure 2007278755
ここで、K1 は定数、σi は上記ガウス分布Ii の標準偏差である。この標準偏差σi と、イオン引出し孔8から出射される際のイオンビーム10の発散角度θとは、ここでは図8も参照して、次式の関係で定義している。aはイオン引出し孔8の上記寸法である。
[数10]
σi =a/2+L・tanθ
上記のことを、x=xs を中心とした開口14を有する遮蔽板12が存在する場合について、検出器18にイオンビーム10を入射させることのできるイオン引出し孔8について次々に考えると、図7(B)に示すように、中心のx座標がxs の位置からイオンビーム10が出射される場合と等価であると言うことができる。図7(A)中のイオンビーム10a〜10eと、図7(B)中のイオンビーム10a〜10eとは、それぞれ対応している。図7(A)中のイオンビーム10a〜10eは一つのイオン引出し孔8から出射したものであるのに対して、図7(B)中のイオンビーム10a〜10eは複数のイオン引出し孔8から出射したものであるけれども、この複数のイオン引出し孔8は互いに同じ寸法aであり、かつ互いにごく近くに存在するものであるので、図7(A)中のイオンビーム10a〜10eと、図7(B)中のイオンビーム10a〜10eとは、それぞれ同等のものであると言うことができる。
図7(B)の場合、検出器18の中心のx座標をxd とすると、検出器18を上記のように移動させることによって測定されるイオンビーム強度分布は、次式で表されるガウス分布I0 で近似することができる。
Figure 2007278755
ここで、K2 は定数、x0 は上記ガウス分布I0 のピーク値のx座標、σは上記ガウス分布の標準偏差である。このガウス分布I0 は、図7(A)のガウス分布Ii を実質的に相似形に縮小したものとなるので、標準偏差σは上記標準偏差σi のd/L倍となる。dは上記距離である。従って、数10に基づいて次式で表すことができる。
[数12]
σ=(a/2+L・tanθ)(d/L)
この数12を変形して、多孔電極6のイオン引出し孔8から出射される際のイオンビーム10のx軸に沿う方向における発散角度θを、次式またはそれと数学的に等価の式から求めることができる。この数13は、前記数2と同じものである。
[数13]
θ=tan-1(σ/d−a/2L)
また、上記x座標xd 、x0 および距離dから、図9を参照して、次式またはそれと数学的に等価の式に基づいて、多孔電極6のイオン引出し孔8から出射される際のイオンビーム10のx軸に沿う方向における偏差角度αを求めることができる。この数14は、前記数3と同じものである。
[数14]
α=tan-1{(x0 −xs )/d}
このように上記イオンビーム測定方法によれば、多孔電極6を有するイオン源2の複数のイオン引出し孔8から出射されたイオンビーム10が一つの検出器18に同時に入射しない状態で、イオンビーム10のx軸に沿う方向における空間分布を測定し、その測定結果に基づいてイオンビーム10のx軸に沿う方向における発散角度θや偏差角度αを測定することができるので、畳込み積分等の複雑な演算処理を要することなく、簡単に、多孔電極6のイオン引出し孔8から出射される際のイオンビーム10の発散角度θや偏差角度αを測定することができる。その結果、演算処理に要する時間を短縮して、測定に要する時間を短縮することができる。
なお、上記イオンビーム測定装置40aおよびイオンビーム測定方法では、前述したようにy軸に沿う方向におけるイオンビーム10の分布には着目していないので、上記開口14はy軸に沿う方向に長いスリット状のものでも良い。その場合は、検出器18もy軸に沿う方向に長いものとしても良い。そのようにすれば、検出器18で検出するビーム電流を大きくして、検出感度を高めることができる。後述する他の実施形態においても同様である。
図1に示したイオンビーム照射装置は、上記のようなイオンビーム測定装置40aを備えており、イオンビーム測定装置40aによるイオンビーム10の測定と、基板26にイオンビーム10を照射して基板26に処理を施すことを、切り換えて行うことができる。
再び図1を参照して、基板駆動装置30は、図示例では、ホルダ28およびそれに保持された基板26を実質的に水平方向に移動させるものであるが、それに限られるものではない。例えば、ホルダ28およびそれに保持された基板26を実質的に垂直方向に立てた状態で移動させるものでも良い。z軸は、前述したように必ずしも垂直方向である必要はなく、例えばこの基板26の向きに応じて、垂直方向、水平方向またはそれらから傾いた方向としても良い。基板26の表面に対してz軸を、垂直ではなく斜めに傾けても良い。その場合は、通常、x軸を基板26の表面と実質的に平行に保つ。
z軸の角度を容易に上記のように変えることができるようにするために、イオン源2を、更に必要に応じてイオンビーム測定装置40aをも、x軸に実質的に平行な軸を中心に回転可能にして、基板26の表面に対するイオンビーム10の入射角度を可変にしても良い。そのようにすれば、当該入射角度を、例えば90度よりも小さい範囲で可変にすることができる。
基板駆動装置30による基板26の移動は、一方方向でも良いし、往復方向(往復走査)でも良いが、等速度で移動させるのが好ましい。なお、z軸を上記のように基板26の表面に対して斜めに取ってもよいので、基板26をy軸に沿う方向に移動させるということは、基板表面を正面に見てy軸に沿う方向に移動させるということである(図2参照)。
基板26は、例えば、半導体基板、ガラス基板、配向膜付基板、その他の基板である。配向膜付基板は、液晶分子を一定方向に配向させるための配向膜をガラス基板等の基板の表面に形成したものである。
図2に示す例のように、イオンビーム10のx軸に沿う方向の長さを基板26の同方向の長さよりも若干大きくしておき、これと基板26の上記移動とを併用することによって、基板26が大型のものであっても、基板26の全面にイオンビーム10を照射して、イオン注入、イオンドーピング(登録商標)、イオンミリング、イオンビームエッチング、イオンビーム配向処理等の処理を施すことができる。
次に、イオンビーム測定装置の他の実施形態を説明する。上記実施形態のイオンビーム測定装置40aと同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては上記実施形態との相違点を主体に説明する。
上記1個の検出器18および検出器駆動装置24の代わりに、図10に示すイオンビーム測定装置40bのように、遮蔽板12の下流側に位置させられるものであって、x軸に沿う方向に直線的に配列された複数の上記のような検出器18を有する検出器ユニット32を備えていても良い。各検出器18は、x軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさ(即ち寸法w)を有している。各検出器18間は、図では互いに接しているように見えるけれども、実際は互いに電気的に絶縁されており、互いに独立してイオンビーム10のビーム電流を検出(測定)することができる。後述する他の実施形態においても同様である。
この検出器ユニット32を構成する各検出器18について、上記数4に示した関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしている。
このイオンビーム測定装置40bによれば、上記イオンビーム測定装置40aについて説明した上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、検出器18や検出器ユニット32をx軸に沿う方向に移動させなくてもイオンビーム10の空間分布を測定することができる。その結果、そのような移動用の機械的な駆動装置が不要になるので、構造の簡素化を図ることができる。また、それらの移動時間を要しないので、測定に要する時間を短縮することができる。
遮蔽板12は、図11に示すイオンビーム測定装置40cのように、少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさ(即ち寸法b)の複数の開口14を有するものでも良い。開口14の数は、図11に示す3個に限られない。隣り合う開口14間の間隔q1 、q2 ・・・は、互いに同じでも良いし異なるものでも良い。
この実施形態の場合、検出器駆動装置24は、検出器18を、矢印Cに示すように、遮蔽板12の複数の開口14の下流部を横切ってx軸に沿う方向に直線的に移動させる機能を有している。
この検出器18について、上記数4に示した関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしている。更にこのイオンビーム測定装置40cでは、上記距離dは、遮蔽板12の複数の開口14を通過したイオンビーム10が検出器18に同時に入射する距離よりも小さくしている。この関係を以下に詳述する。
図12を参照して、イオン源2の多孔電極6の構成上、イオンビーム10の理論的に可能な最大の発散角度をβとすると、隣り合う二つの開口14を通過したイオンビーム10が検出器18に同時に入射しない条件は次式で表される。ここで、qは、複数の開口14の間隔q1 、q2 ・・・の内の最小のものである。その他の符号は前述したものである。
[数15]
q>2d・tanβ+w+b
この数15を変形して上記距離dに着目すると次式が得られる。
[数16]
d<(q−w−b)/2tanβ
このイオンビーム測定装置40cは、遮蔽板12が複数の開口14を有しているけれども、上記のように距離dを、複数の開口14を通過したイオンビーム10が検出器18に同時に入射する距離よりも小さくしているので、遮蔽板12の各開口14について見れば、上記イオンビーム測定装置40aと同様の作用を奏する。その結果、このイオンビーム測定装置40cによれば、上記イオンビーム測定装置40aについて説明した上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、x軸に沿う方向における複数箇所でイオンビーム10の空間分布を測定することができる。更にその測定結果に基づいて、必要に応じて、x軸に沿う方向における複数箇所で、イオンビーム10の上記発散角度θや偏差角度αを測定することができる。
このイオンビーム測定装置40cの各距離、寸法等の具体例を示すと次のとおりである。この例では、イオン引出し孔8は円孔である。遮蔽板12の複数の開口14間の間隔は、互いに等しくqである。
イオン引出し孔8の寸法a:2mm(直径2mm)
イオン引出し孔8の間隔p:3mm
検出器18の寸法w:2mm
距離L:380mm
距離d:320mm
開口14の寸法b:0.5mm
開口14の間隔q:80mm
イオンビーム10の最大発散角度β:5度
この例の場合、上記数7に示す寸法tは0.96mmとなり、上記数8の条件ひいては数4の条件を満たしている。また、上記数5の右辺に示す2d・tanβ+w+b=58mmとなるので、上記数15ひいては数16の条件を満たしている。
遮蔽板12が複数の開口を有している場合、図13に示すイオンビーム測定装置40dのように、遮蔽板12の下流側に位置させられるものであって、遮蔽板12の開口14と実質的に同じ間隔q1 、q2 ・・・でx軸に沿う方向に直線的に配置された複数の検出器18と、それらを、矢印Cに示すように、遮蔽板12の対応する開口14の下流部を横切ってx軸に沿う方向に一括して直線的に移動させる機能を有する検出器駆動装置24とを備えていても良い。
各検出器18は、上記支持体22に、支持体22との間および互いの間で電気的に絶縁して支持されている。従って、各検出器18は互いに独立してイオンビーム10のビーム電流を検出することができる。
この各検出器18について、上記数4および数16に示した関係またはそれらと数学的に等価の関係を満たしている。
このイオンビーム測定装置40dによれば、上記イオンビーム測定装置40cについて説明した上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、複数の検出器18およびそれらを一括して移動させる検出器駆動装置24を備えているので、一つの検出器18を移動させる場合に比べて測定に要する時間を短縮することができる。
遮蔽板12が複数の開口14を有している場合、上記複数の検出器18および検出器駆動装置24の代わりに、図14に示すイオンビーム測定装置40eのように、各開口14の下流部にそれぞれ位置させられる上記のような複数の検出器ユニット32を備えていても良い。
この各検出器ユニット32を構成する各検出器18について、上記数4および数16に示した関係またはそれらと数学的に等価の関係を満たしている。
このイオンビーム測定装置40eによれば、上記イオンビーム測定装置40cについて説明した上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、検出器18や検出器ユニット32をx軸に沿う方向に移動させなくてもイオンビーム10の空間分布を測定することができるので、そのような移動用の機械的な駆動装置が不要になり、構造の簡素化を図ることができる。また、それらの移動時間を要しないので、測定に要する時間を短縮することができる。
遮蔽板12が複数の開口14を有している場合、図15に示すイオンビーム測定装置40fのように、遮蔽板12の下流側に位置させられる一つの上記のような検出器ユニット32と、この検出器ユニット32を例えば矢印C1 、C2 ・・・に示すように、x軸に沿う方向に上記間隔q1 、q2 ・・・と実質的に同じ間隔で直線的に移動させて、検出器ユニット32を各開口14の下流部に順次位置させる機能を有する検出器ユニット駆動装置25とを備えていても良い。
この検出器ユニット32を構成する各検出器18と支持体22とは、かつ各検出器18間は、互いに電気的に絶縁されており、各検出器18はイオンビーム10を独立して検出することができる。
この検出器ユニット32を構成する各検出器18について、上記数4および数16に示した関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしている。
このイオンビーム測定装置40fによれば、上記イオンビーム測定装置40cについて説明した上記効果と同様の効果に加えて更に次のような効果を奏する。即ち、検出器ユニット32およびそれを順次移動させる検出器ユニット駆動装置25を備えているので、一つの検出器18を移動させる場合に比べて測定に要する時間を短縮することができる。
なお、上記各実施形態の発展形態として、検出器18または検出器ユニット32をy軸に沿う方向をも含む二次元に配列または移動させて、イオンビーム10の二次元(x軸に沿う方向およびy軸に沿う方向)における空間分布を測定するようにしても良い。更にその測定結果に基づいて、二次元におけるイオンビーム10の発散角度θおよび偏差角度αを求めても良い。
この発明に係るイオンビーム測定装置を備えるイオンビーム照射装置の一実施形態を示す概略正面図である。 図1中のイオンビームの断面および基板の一例を示す概略平面図である。 遮蔽板の開口付近の一例を拡大して示す断面図である。 多孔電極、遮蔽板および検出器の位置関係を示す図である。 検出器に入射するイオンビームを示す概略図である。 イオンビームの空間分布の一例を示す概略図である。 イオンビームの空間分布を説明するための概略図であり、(A)は元の空間分布を示し、(B)は遮蔽板の開口を通過した空間分布を示す。 イオンビームの発散角度を説明するための図である。 イオンビームの偏差角度を説明するための図である。 この発明に係るイオンビーム測定装置の他の実施形態を示す概略図である。 この発明に係るイオンビーム測定装置を備えるイオンビーム照射装置の他の実施形態を示す概略正面図である。 遮蔽板の二つの開口と検出器の位置関係を示す図である。 この発明に係るイオンビーム測定装置を備えるイオンビーム照射装置の更に他の実施形態を示す概略正面図である。 この発明に係るイオンビーム測定装置の更に他の実施形態を示す概略図である。 この発明に係るイオンビーム測定装置の更に他の実施形態を示す概略図である。
符号の説明
2 イオン源
6 多孔電極
8 イオン引出し孔
10 イオンビーム
12 遮蔽板
14 開口
18 検出器
24 検出器駆動装置
25 検出器ユニット駆動装置
26 基板
30 基板駆動装置
32 検出器ユニット
40a〜40f イオンビーム測定装置

Claims (9)

  1. 一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、xy平面に沿う電極であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数のイオン引出し孔を実質的に等間隔で有する多孔電極を備えるイオン源からz軸に沿う方向に引き出されたイオンビームの空間分布を測定する装置であって、
    前記イオン源の下流側にxy平面に沿って位置させられるものであって、前記イオンビームの一部を通過させる開口を有する遮蔽板と、
    前記遮蔽板の下流側に位置させられるものであって、前記遮蔽板の開口を通過したイオンビームのビーム電流を検出する検出器と、
    前記検出器を、前記遮蔽板の開口の下流部を横切ってx軸に沿う方向に移動させる機能を有する検出器駆動装置とを備えており、
    かつ、前記多孔電極と検出器間のz軸に沿う方向の距離をL、前記遮蔽板と検出器間のz軸に沿う方向の距離をd、前記多孔電極の各イオン引出し孔のx軸に沿う方向の寸法をa、同イオン引出し孔のx軸に沿う方向の間隔をp、前記遮蔽板の開口のx軸に沿う方向の寸法をb、前記検出器のx軸に沿う方向の寸法をwとすると、次式の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしていることを特徴とするイオンビーム測定装置。
    {w(L−d)+bL}/d<(p−a)
  2. 一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、xy平面に沿う電極であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数のイオン引出し孔を実質的に等間隔で有する多孔電極を備えるイオン源からz軸に沿う方向に引き出されたイオンビームの空間分布を測定する装置であって、
    前記イオン源の下流側にxy平面に沿って位置させられるものであって、前記イオンビームの一部を通過させる開口を有する遮蔽板と、
    前記遮蔽板の下流側に位置させられるものであって、前記遮蔽板の開口を通過したイオンビームのビーム電流を検出する検出器であってx軸に沿う方向に配列された複数の互いに実質的に同じ大きさの検出器を有する検出器ユニットとを備えており、
    かつ、前記多孔電極と各検出器間のz軸に沿う方向の距離をL、前記遮蔽板と各検出器間のz軸に沿う方向の距離をd、前記多孔電極の各イオン引出し孔のx軸に沿う方向の寸法をa、同イオン引出し孔のx軸に沿う方向の間隔をp、前記遮蔽板の開口のx軸に沿う方向の寸法をb、前記各検出器のx軸に沿う方向の寸法をwとすると、次式の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしていることを特徴とするイオンビーム測定装置。
    {w(L−d)+bL}/d<(p−a)
  3. 一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、xy平面に沿う電極であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数のイオン引出し孔を実質的に等間隔で有する多孔電極を備えるイオン源からz軸に沿う方向に引き出されたイオンビームの空間分布を測定する装置であって、
    前記イオン源の下流側にxy平面に沿って位置させられるものであって、前記イオンビームの一部を通過させる開口であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数の開口を有する遮蔽板と、
    前記遮蔽板の下流側に位置させられるものであって、前記遮蔽板の開口を通過したイオンビームのビーム電流を検出する検出器と、
    前記検出器を、前記遮蔽板の複数の開口の下流部を横切ってx軸に沿う方向に移動させる機能を有する検出器駆動装置とを備えており、
    かつ、前記多孔電極と検出器間のz軸に沿う方向の距離をL、前記遮蔽板と検出器間のz軸に沿う方向の距離をd、前記多孔電極の各イオン引出し孔のx軸に沿う方向の寸法をa、同イオン引出し孔のx軸に沿う方向の間隔をp、前記遮蔽板の各開口のx軸に沿う方向の寸法をb、前記検出器のx軸に沿う方向の寸法をwとすると、次式の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしており、
    更に、前記距離dは、前記遮蔽板の複数の開口を通過したイオンビームが前記検出器に同時に入射する距離よりも小さくしていることを特徴とするイオンビーム測定装置。
    {w(L−d)+bL}/d<(p−a)
  4. 一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、xy平面に沿う電極であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数のイオン引出し孔を実質的に等間隔で有する多孔電極を備えるイオン源からz軸に沿う方向に引き出されたイオンビームの空間分布を測定する装置であって、
    前記イオン源の下流側にxy平面に沿って位置させられるものであって、前記イオンビームの一部を通過させる開口であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数の開口を有する遮蔽板と、
    前記遮蔽板の下流側に位置させられて、前記遮蔽板の各開口を通過したイオンビームのビーム電流をそれぞれ検出するものであって、少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさでありかつ前記遮蔽板の開口と実質的に同じ間隔でx軸に沿う方向に配列された複数の検出器と、
    前記複数の検出器を、前記遮蔽板の対応する開口の下流部を横切ってx軸に沿う方向に一括して移動させる機能を有する検出器駆動装置とを備えており、
    かつ、前記多孔電極と各検出器間のz軸に沿う方向の距離をL、前記遮蔽板と各検出器間のz軸に沿う方向の距離をd、前記多孔電極の各イオン引出し孔のx軸に沿う方向の寸法をa、同イオン引出し孔のx軸に沿う方向の間隔をp、前記遮蔽板の各開口のx軸に沿う方向の寸法をb、前記各検出器のx軸に沿う方向の寸法をwとすると、次式の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしており、
    更に、前記距離dは、前記遮蔽板の複数の開口を通過したイオンビームが一つの検出器に同時に入射する距離よりも小さくしていることを特徴とするイオンビーム測定装置。
    {w(L−d)+bL}/d<(p−a)
  5. 一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、xy平面に沿う電極であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数のイオン引出し孔を実質的に等間隔で有する多孔電極を備えるイオン源からz軸に沿う方向に引き出されたイオンビームの空間分布を測定する装置であって、
    前記イオン源の下流側にxy平面に沿って位置させられるものであって、前記イオンビームの一部を通過させる開口であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数の開口を有する遮蔽板と、
    前記遮蔽板の各開口の下流部にそれぞれ位置させられるものであって、前記遮蔽板の各開口を通過したイオンビームのビーム電流をそれぞれ検出する複数の検出器ユニットとを備えており、
    前記各検出器ユニットは、前記遮蔽板の開口を通過したイオンビームのビーム電流を検出するものであってx軸に沿う方向に配列された複数の互いに実質的に同じ大きさの検出器をそれぞれ有しており、
    かつ、前記多孔電極と各検出器間のz軸に沿う方向の距離をL、前記遮蔽板と各検出器間のz軸に沿う方向の距離をd、前記多孔電極の各イオン引出し孔のx軸に沿う方向の寸法をa、同イオン引出し孔のx軸に沿う方向の間隔をp、前記遮蔽板の各開口のx軸に沿う方向の寸法をb、前記各検出器のx軸に沿う方向の寸法をwとすると、次式の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしており、
    更に、前記距離dは、前記遮蔽板の複数の開口を通過したイオンビームが前記各検出器ユニットを構成する検出器の内の任意の一つに同時に入射する距離よりも小さくしていることを特徴とするイオンビーム測定装置。
    {w(L−d)+bL}/d<(p−a)
  6. 一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、xy平面に沿う電極であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数のイオン引出し孔を実質的に等間隔で有する多孔電極を備えるイオン源からz軸に沿う方向に引き出されたイオンビームの空間分布を測定する装置であって、
    前記イオン源の下流側にxy平面に沿って位置させられるものであって、前記イオンビームの一部を通過させる開口であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数の開口を有する遮蔽板と、
    前記遮蔽板の下流側に位置させられるものであって、前記遮蔽板の開口を通過したイオンビームのビーム電流を検出する検出器であってx軸に沿う方向に配列された複数の互いに実質的に同じ大きさの計測器を有する検出器ユニットと、
    前記検出器ユニットをx軸に沿う方向に移動させて、前記検出器ユニットを前記遮蔽板の複数の開口の下流部に順次位置させる機能を有する検出器ユニット駆動装置とを備えており、
    かつ、前記多孔電極と各検出器間のz軸に沿う方向の距離をL、前記遮蔽板と各検出器間のz軸に沿う方向の距離をd、前記多孔電極の各イオン引出し孔のx軸に沿う方向の寸法をa、同イオン引出し孔のx軸に沿う方向の間隔をp、前記遮蔽板の各開口のx軸に沿う方向の寸法をb、前記各検出器のx軸に沿う方向の寸法をwとすると、次式の関係またはそれと数学的に等価の関係を満たしており、
    更に、前記距離dは、前記遮蔽板の複数の開口を通過したイオンビームが前記検出器ユニットを構成する検出器の内の任意の一つに同時に入射する距離よりも小さくしていることを特徴とするイオンビーム測定装置。
    {w(L−d)+bL}/d<(p−a)
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のイオンビーム測定装置を用いて、前記イオン源から引き出されたイオンビームのx軸に沿う方向における空間分布を測定し、この測定によって得られた空間分布をガウス分布で近似して当該ガウス分布の標準偏差σを求め、この標準偏差σ、前記寸法a、前記距離Lおよび距離dを用いて、次式またはそれと数学的に等価の式に基づいて、前記イオンビームのx軸に沿う方向における発散角度θを求めることを特徴とするイオンビーム測定方法。
    θ=tan-1(σ/d−a/2L)
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載のイオンビーム測定装置を用いて、前記イオン源から引き出されたイオンビームのx軸に沿う方向における空間分布を測定し、この測定によって得られた空間分布をガウス分布で近似して当該ガウス分布のピーク値のx座標x0 を求め、このx座標x0 、前記空間分布を測定するのに用いた遮蔽板の開口の中心のx座標xs および前記距離dを用いて、次式またはそれと数学的に等価の式に基づいて、前記イオンビームのx軸に沿う方向における偏差角度αを求めることを特徴とするイオンビーム測定方法。
    α=tan-1{(x0 −xs )/d}
  9. 一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、xy平面に沿う電極であって少なくともx軸に沿う方向において互いに実質的に同じ大きさの複数のイオン引出し孔を実質的に等間隔で有する多孔電極を備えていて、y軸に沿う方向の寸法よりもx軸に沿う方向の寸法が大きい断面形状をしたイオンビームをz軸に沿う方向に引き出すイオン源と、
    前記イオン源から引き出されたイオンビームの照射領域内で基板をy軸に沿う方向に移動させる機能を有する基板駆動装置と、
    請求項1ないし6のいずれかに記載のイオンビーム測定装置とを備えていることを特徴とするイオンビーム照射装置。
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