JP2005197335A - 荷電粒子線露光装置の結像性能の計測方法、調整方法及び荷電粒子線露光装置 - Google Patents

荷電粒子線露光装置の結像性能の計測方法、調整方法及び荷電粒子線露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ピンホール開口を通過した荷電粒子を高い効率で検出して、荷電粒子線露光装置の結像性能を高精度で計測する方法等を提供する。
【解決手段】 像面位置に、ピンホール開口51が形成された開口板50を配置する。そして、ピンホール開口51の下にビーム制限開口61が形成された開口板60を設置し、開口板50を透過した荷電粒子線を遮る。さらに、ビーム制限開口開口61の下方に、散乱荷電粒子遮蔽用開口71が形成された開口板70を設置し、開口61から散乱する荷電粒子を遮蔽する。計測用ビームでピンホール開口51を走査し、同開口51を通過した荷電粒子線をセンサ80で検出して処理してビームの特性を測定する。ピンホール開口51は、ビーム制限開口61の径と同程度の間隔で多数配置されており、ピンホール開口51とビーム制限開口61との平面上の位置を合わせやすい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体集積回路等のリソグラフィーに用いられる荷電粒子線露光装置の結像性能を評価し、調整する方法等に関する。
電子線やイオン等の荷電粒子線を用いた露光装置の露光方式には、可変成形型、セルプロジェクション型、大面積一括転写型等の方式がある。このような露光装置の結像性能を評価するには、各々、可変成形アパーチャ、プロジェクションセル、レチクルパターンによって成形された転写ビームを、感応基板ステージ上に形成された基準マーク上で走査し、同マークで反射された荷電粒子線を検出して、その信号波形から空間像の情報を得る方法が一般的である。この空間像情報から、ビーム形状、ビーム寸法、ビームボケなどを計測できる。基準マークとしては、例えば、重金属板で作製されたマークを使用している。
また、近年では、基準マークとして、薄膜に開口を設けたタイプのナイフエッジ状基準マークを用いる方法がある。この方法では、成形された転写ビームをナイフエッジ状基準マーク上でスキャンし、基準マークの開口を通過する荷電粒子を、開口の下方に配置された検出器で計測し、その信号波形から空間像の情報を得る(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、基準マークとして微小ピンホール開口を用いる方法もある。この方法では、ピンホールを通過する荷電粒子を開口の下方に配置した検出器で計測し、その信号波形から空間像を計測する(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
これらの方法では、荷電粒子線が基準マークの開口を通過するか否かによってコントラストが得られる。特に、ピンホール開口を用いる方法は、任意の形状、寸法のビームの空間像情報を一度に容易に取得できるため、有効な方法である。この方法では、コントラストを高めるために、ピンホール開口の下方に散乱荷電粒子を遮蔽する遮蔽用アパーチャを設置して、その下方に検出器を設置する方法が一般的である。
図7は、ピンホール開口を用いて空間像情報を得る方法の一例を示す図であり、図7(A)は斜視図、図7(B)は側面図である。
図8は、計測結果の一例を示す図である。
この方法においては、感応基板面上に、微小なピンホール開口51が形成されたSi薄膜50を配置する。そして、同薄膜50のピンホール開口51の下方に、荷電粒子検出器80を設置する。荷電粒子検出器80としては、ファラデーカップや半導体検出器、又は、シンチレータとフォトマルチプライヤーを組み合わせたものなどを使用できる。検出器80は、プリアンプ81を介してオシロスコープ82に接続されている。
Si薄膜50と荷電粒子検出器80との間には、散乱荷電粒子遮蔽用開口板70が設置されている。同板70の中心には、Si薄膜50のピンホール開口51を通過したビームPBが通過する開口71が開けられている。開口71の径は数100μmで、開口71からピンホール開口51を見込む角度θは数mrad〜10mradである。開口板70は、Si薄膜50から、数mm〜20mm程度下方の位置に配置される。
ビームPBをSi薄膜50のピンホール開口51上でスキャンさせると、Si薄膜50のピンホール開口51及び遮蔽用開口板70の開口71を通過したビームは、荷電粒子検出器80で検出される。一方、ピンホール開口51の周囲のSi薄膜50に照射されたビームは、同膜を透過して下方に散乱する(前方散乱電子PBa)。この前方散乱電子PBaは、遮蔽用開口板70で遮蔽されて、検出器80には達しない。
この方法では、ピンホール開口51の径を小さくするほど、計測される空間像の分解能が高くなる。一方、ピンホール開口51の径が小さくなるほど検出される荷電粒子の量が小さくなる。一般に、検出される荷電粒子の量は、ピンホール開口51の径の二乗に比例する。また、ビームPBの寸法がピンホール開口51の径に比べて大きい場合、ピンホール開口51の周辺の部分を透過した荷電粒子(前方散乱電子)PBaが検出器80に達してしまう。すると、図8の左側に示すように、ピンホール開口51を通過した荷電粒子の信号が、これらの前方散乱電子の信号に埋もれてしまい、ピンホール開口51を通過した荷電粒子を厳密に検出することができない。
例えば、ビームの電流密度を、一般的なセルプロジェクション型の露光装置の電流密度と同じ1A/cmとし、Si薄膜50の厚さを2μm、ピンホール開口51の径を100nmとする。そして、Si薄膜50の下方10mmの位置に、径が300μmの開口71が形成された遮蔽開口板70を設置する。ビームPBの寸法を10μm角とすると、Si薄膜50のピンホール開口51を通過する電流量は約80pAである。
一方、Si薄膜50を透過した前方散乱電子PBaが、遮蔽開口板70の開口71を通過する確率は1%程度である(厚さが2μmのSi薄膜の場合、角度15mrad以内に散乱される確率は約1%であるため)。つまり、ノイズとして検出器に到達する電子は約10nAである。したがって、図8に示すように、本来検出したい信号の電流量(約80pA)は、ノイズである電流量(約10nA)に埋もれてしまい、S/Nが著しく低下する。このような状態では、空間像を高精度で計測することが難しい。
特願2001−263832号 特願2001−268321号 SPIE Vol.3997、pp676−684 SPIE Vol.3997、pp658−666
上記の点に鑑み、本発明は、ピンホール開口を通過した荷電粒子を高い効率で検出することにより、荷電粒子線露光装置の結像性能を高精度で計測する方法等を提供することを目的とする。
本発明の荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法は、 感応基板上に転写すべき原パターンを有するレチクルを荷電粒子線照明し、該レチクルを通過した荷電粒子線を前記感応基板上に投影結像させて転写パターンを形成する荷電粒子線露光装置における結像性能の評価方法であって、 前記原パターンの位置(物面位置)に、計測用パターンを形成したレチクルを配置し、 前記転写パターンの位置(像面位置)に、薄膜上に形成したピンホール開口を配置し、 前記ピンホール開口下に微小なビーム制限開口を設置し、このビーム制限開口により、前記薄膜を透過した荷電粒子線を遮り、 前記計測用パターンを通過した計測用荷電粒子ビームで前記ピンホール開口を走査し、 前記ピンホール開口を通過した荷電粒子線をセンサで検出して処理することにより前記ビームの特性を測定することを特徴とする。
本発明においては、 さらに、 前記ビーム制限開口の下方に散乱荷電粒子遮断用開口を設置し、この開口により前記ビーム制限開口で散乱した荷電粒子線を遮ることが好ましい。
ビーム制限開口で薄膜を透過した前方散乱電子を遮るので、ピンホール開口のみを通過したビームを高いS/Nで検出できる。また、散乱荷電粒子遮断用開口でピンホール開口を通過して散乱した散乱電子を遮ることにより、S/Nをさらに高くすることができる。
なお、ピンホール開口の代わりにナイフエッジ開口を使用して結像性能の評価を行う場合は、検出された信号を微分回路を通して微分した信号からボケを求めるが、本発明ではピンホール開口を使用して結像性能の評価を行う場合は、後述するように、検出された信号からピンホール開口の形状をデコンボリューションして結像性能(ボケ)を求める。
本発明においては、 前記ピンホール開口は、前記薄膜上に、前記ビーム制限開口の径と同程度の間隔で多数配置することにより、ピンホール開口とビーム制限開口との平面上の位置を合わせやすくなり、計測系の位置合わせや組立が容易になる。
本発明においては、 前記ピンホール開口、前記ビーム制限開口、前記散乱荷電粒子遮蔽用開口を多数備えることとすれば、ピンホール開口の一つにコンタミネーションが付着した場合に、別のピンホール開口を用いて計測を行うことができる。
本発明においては、 前記計測用パターンが、歪み計測マークを格子上に複数配置したパターンであり、 前記歪み計測マークを通過したビームの結像面上の形状を計測し、該マークの像の中心点の位置から、結像性能(歪み)を評価することとできる。
また、 前記計測用荷電粒子ビームを前記ピンホール開口上でスキャンして得られた波形から、該ピンホール開口の形状をデコンボリューションした波形を用いて、結像性能(ボケ)を評価することもできる。
本発明においては、 前記ビーム制限開口又は前記散乱荷電粒子遮蔽用開口を重金属製の開口板に形成すれば、散乱した荷電粒子が開口板で吸収されて遮られる。
本発明の荷電粒子線露光装置の調整方法は、 上述の荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法により、荷電粒子線露光装置の結像性能を評価し、その結果に基づいて該荷電粒子線露光装置の投影光学系を調整し、該投影光学系を最適化することを特徴とする。
本発明によれば結像性能の計測精度を向上できるため、投影光学系を容易に最適化できる。
本発明の荷電粒子線露光装置は、 感応基板上に転写すべき原パターンを有するレチクルを荷電粒子線照明し、該レチクルを通過した荷電粒子線を前記感応基板上に投影結像させて転写パターンを形成する荷電粒子線露光装置であって、 前記原パターンの位置(物面位置)に配置された、計測用パターンを形成したレチクルと、 前記転写パターンの位置(像面位置)に配置されら、薄膜上に形成したピンホール開口と、 前記ピンホール開口下に配置されて、前記薄膜を透過した荷電粒子線を遮る微小なビーム制限開口と、 該ビーム制限開口の下方に配置されて、前記ビーム制限開口で散乱した荷電粒子線を遮る散乱荷電粒子遮蔽用開口と、 前記計測用パターンを通過した計測用荷電粒子ビームで前記ピンホール開口を走査し、前記ピンホール開口を通過した荷電粒子線を検出するセンサと、 該センサの検出結果に基づきビームの結像性能を評価する評価手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、求めたい信号を高いS/Nで計測することができるため、結像性能(歪みやボケ)を高い精度で知ることができる。また、計測系の組立が容易であるため、計測時間が短くなる。さらに、ピンホール開口へコンタミネーションが付着した場合、簡単に別のピンホール開口を使用することができる。これらのことより、露光装置の投影光学系を高精度で容易に最適化することができる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図6は、本発明の実施の形態に係る荷電粒子線露光装置の光学系主要部の構成を模式的に示す図である。
図の上方に示す照明ビームIBは、図示せぬ電子銃から発せられ、照明光学系で成形される。同照明ビームIBは、レチクル10に照射される。レチクル10の下方には2段の投影レンズ21、22や偏向器(図示されず)を含む投影光学系が配置されている。投影レンズ21、22の間にはコントラスト開口23が配置されている。
レチクル10のパターン11を通過したビーム(投影ビーム)PBは、上段の投影レンズ21で収束されてコントラスト開口23にクロスオーバーを形成する。コントラスト開口23は、レチクル10を散乱を受けつつ透過したビームをカットする。
下段の投影レンズ22の下方には、ウェハ(感応基板)ステージ31が配置されている。同ステージ31上には、チャック(図示されず)が配置されている。ウェハ30はチャックに吸着されて保持される。投影ビームPBは、下段の投影レンズ22によってウェハ30上に塗布されたレジストに結像し、レジスト上にレチクル10のパターン像11´が形成される。
次に、荷電粒子線露光装置の結像性能の計測方法を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る荷電粒子線露光装置の結像性能の計測方法を説明する図であり、図1(A)は計測系を模式的に示す図、図1(B)は信号検出波形の一例を示す図である。
この計測系は、ピンホール開口板50、ビーム制限開口板60、散乱電子遮蔽用開口板70、荷電粒子検出器80から構成される。
ピンホール開口板50は、ウェハステージ31(図6参照)の結像面上に設置される。同板50は、例えば、厚さが2μmのSi薄膜で作製される。同板50には、複数の微小ピンホール開口51が開けられている(詳細後述、図1では1個のみ図示)。各開口51の径は、1μm以下であり、100nm以下が好ましい。
ビーム制限開口板60は、ピンホール開口板50の直ぐ下方に設置されている。同板60は、例えば重金属(Ta、W等)で作製される。同板60の、ピンホール開口板50のピンホール51の下方の部分には、ビーム制限開口61が開けられている。同開口61の径は、一例で、約1μmである。
散乱電子遮蔽用開口板70は、ピンホール開口板50から数mm〜20mm程度下方に設置されている。同開口板70は、例えば重金属で作製される。同開口板70の、ピンホール開口板50のピンホール51の下方の部分には、開口71が開けられている。同開口71の径は、一例で数100μmであり、開口71からピンホール開口51を見込む角度は数mrad〜10mradである。
遮蔽用開口板70の下方には、荷電粒子検出器80が設置されている。荷電粒子検出器80としては、ファラデーカップや半導体検出器、又は、シンチレータとフォトマルチプライヤーを組み合わせたものを使用できる。検出器80は、プリアンプ81を介してオシロスコープ82に接続されている。
ビームPBをピンホール開口板50のピンホール開口51でスキャンさせると、ピンホール開口51、ビーム制限開口61、及び、開口71を通過したビームが、荷電粒子検出器80で検出される。検出された信号はプリアンプ81に送られて増幅され、オシロスコープ82に表示される。一方、ピンホール開口板50のピンホール開口51の周囲に照射されたビームは、同板50を透過して下方に散乱する(前方散乱電子PBa)。この前方散乱電子PBaは、ビーム制限開口板60に当たる。同板60は重金属で作製されているため、前方散乱電子PBaは同板で吸収され透過しない。また、ビーム制限開口板60の開口61を通過して散乱した荷電粒子PBbは、遮蔽用開口板70に当たる。同板70も重金属で作製されているため、荷電粒子PBaは同板で吸収されて遮蔽される。
検出器80で検出された信号波形の一例を図1(B)に示す。
従来では、図1(B)の左側に示すように、求めたい信号波形がノイズ成分に含まれてしまう。しかし、ビーム制限開口板60や遮蔽用開口板70を設けたことにより、ビームPBの寸法が10μm角の場合、ノイズの原因となる前方散乱電子を99%以上遮蔽できる。つまり、図1(B)の右側に示すように、ノイズとなる電流量を100分の1以下に低減できる。これにより、信号のS/Nを向上できる。
次に、ピンホール開口板50、ビーム制限開口板60、遮蔽用開口板70の各開口の形状を説明する。
図2(A)は、ピンホール開口と、ビーム制限開口、遮蔽用開口の平面上の位置関係を示す平面図であり、図2(B)は各板の各開口の側面上の位置関係を示す図である。
最も上方に配置されるピンホール開口板50には、多数のピンホール開口51が、六角格子上に配置されている。開口51の径は約100nm、各開口間の距離Lは1μmである。一方、ビーム制限開口61の径Dは1μmである。つまり、ピンホール開口間の距離Lとビーム制限開口61の径Dは同等である。なお、ピンホール開口間距離Lは、ビーム制限開口径Dより、1〜2割広いことが好ましい。このように距離Lと径Dを設定することにより、ビーム制限開口61の面内に1個のピンホール開口51が含まれる。
このように、ピンホール開口板50に多数のピンホール開口51を所定の間隔で形成することにより、このピンホール開口51と、ビーム制限開口61との平面状の位置を合わせやすくなる。ピンホール開口51は径が小さいので、例えば、ピンホール開口が1つだけの場合は、この開口51とビーム制限開口61とを平面的に位置合わせすることが難しい。しかし、この例のように、ピンホール開口51を1μm間隔で多数設けると、ピンホール開口51は径が1μmのビーム制限開口61に必ず含まれるため、ピンホール開口51と他の開口を平面的に位置合わせしやすくなる。また、図2(A)のように、ピンホール開口51の中心が開口61の中心からずれていた場合でも、問題なく計測できる。
また、散乱荷電粒子遮蔽開口71の径は数100μmであり、ピンホール開口51やビーム制限開口61に比べてかなり大きいため、ピンホール開口51やビーム制限開口61は平面的に必ず散乱荷電粒子遮蔽開口71に含まれる。
これにより、各開口を位置合わせするための作業(ステージの移動など)が容易であるため、計測時間を短くできる。
図3は、本発明の他の実施の形態に係る荷電粒子線露光装置の結像性能の計測方法を説明する図であり、図3(A)は計測系を模式的に示す図、図3(B)はビーム制限開口板と遮蔽用開口板の平面図である。
この例は、上述の、ピンホール開口板、ビーム制限開口板、遮蔽用開口板、荷電粒子検出器からなる計測系を多数備えたものである。
ピンホール開口板50は、上述の例のピンホール開口板50を使用できる。
一方、この例のビーム制限開口板60´には、上述の例と異なり、図3(B)の左側に示すように、多数(例えば10000個)のビーム制限開口61が形成されている。同開口61の径は1μmである。また、遮蔽用開口板70´にも、図3(B)の右側に示すように、ビーム制限開口61と同じ数の開口71が形成されている。同開口71の径は、数100μmである。そして、ビーム制限開口61と開口71は、同じ平面位置に配置されている。つまり、1つのビーム制限開口61と1つの開口71は、図3(A)に示すように、1本の光軸上に配置されており、図1のビーム制限開口61と開口71の位置関係と同じとなる。
この例の計測系は、例えば、各開口板50、60′、70′、及び、荷電粒子検出器80をセラミックスのケース90内に所定の位置に配置して、このケース90をウェハステージ31に設置すればよい。
ピンホール開口板50にビームを照射し続けると、ピンホール開口51の内側にはコンタミネーションが付着してくる。コンタミネーションが付着するとチャージアップが起こり、空間像計測の際の計測誤差が発生するおそれがある。そこで、1つのピンホール開口51にコンタミネーションが付着すると、ウェハステージ31を移動して、別のピンホール開口51を計測位置に位置させる。ピンホール開口板30上のどの開口51においても、下方にはビーム制限開口61と開口71が位置するため、同様の計測を行うことができる。
次に、上述の計測装置を用いて計測された空間像から結像性能を求める方法について説明する。
図4は、計測値の処理方法を示す図である。
ビームPBをピンホール51上でスキャンすると、図4(A)に示すような、山型の波形が得られる。この波形は、ビームプロファイルとピンホール開口51の形状とのコンボリューション波形である。図4(B)は、図4(A)の波形の立ち上がり部を拡大して示す図である。
そして、この波形からピンホール開口の形状をデコンボリューションすると、図4(C)の実線に示すようなビームプロファイルが得られる(図4(C)の破線は、図4(B)のコンボリューション波形を示す)。ピンホール開口51の形状は、例えば、電子顕微鏡で計測できる。
図5は、ビームを二次元にスキャンしたときの計測例を示す図であり、図5(A)は歪み計測用マーク、図5(B)は像歪みを示す。
歪み計測用マーク100は、レチクル10上に形成されている。図5(A)に示すように、歪み計測マーク100は、矩形のパターン101が、正方形の各辺に沿って配置されたステンシルタイプのマークである。各マーク100は、縦3列、横3列の格子上に配置されている。
これらのマーク100を通過した投影ビームをピンホール上で二次元にスキャンすることにより、結像面上でのビームの形状を得ることができる。
図5(B)は、各マーク像の中心点を検出し、この中心点を理想的な位置に対してプロットした図である。図の実線は理想的な位置を示し、破線は計測により得られた中心点の位置を示す。理想的には、各中心点は、図の実線に示すように、縦3列、横3列の格子上に位置するはずである。しかし、計測結果では、図の破線に示すように、中心、左上、右上の各マーク像の中心点はほぼ理想的な位置に位置するが、他のマークの中心点は理想位置からややずれて、やや歪んでいることがわかる。
また、デコンボリューション波形の立ち上がり部の形状からビームのボケを計測できる。例えば、図4(D)に示すように、デコンボリューション波形の12%と88%間の距離Lを、ビームボケとして定義することができる。
このように、ビームの歪みやボケを計測して結像性能を評価する。そしてこの結果に基づいて、荷電粒子線露光装置の投影光学系を調整する。
本発明の実施の形態に係る荷電粒子線露光装置の結像性能の計測方法を説明する図であり、(A)は計測系を模式的に示す図、(B)は信号検出波形の一例を示す図である。 図2(A)は、ピンホール開口と、ビーム制限開口、遮蔽用開口の平面上の位置関係を示す平面図であり、図2(B)は各板の各開口の側面上の位置関係を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る荷電粒子線露光装置の結像性能の計測方法を説明する図であり、図3(A)は計測系を模式的に示す図、図3(B)はビーム制限開口板と遮蔽用開口板の平面図である。 計測値の処理方法を示す図である。 ビームを二次元にスキャンしたときの計測例を示す図であり、図5(A)は歪み計測用マーク、図5(B)は像歪みを示す。 本発明の実施の形態に係る荷電粒子線露光装置の光学系主要部の構成を模式的に示す図である。 ピンホール開口を用いて空間像情報を得る方法の一例を示す図であり、図7(A)は斜視図、図7(B)は側面図である。 計測結果の一例を示す図である。
符号の説明
10 レチクル 11 パターン
21、22 投影レンズ 23 コントラスト開口
30 ウェハ 31 ウェハステージ
50 ピンホール開口板 51 ピンホール開口
60 ビーム制限開口板 61 ビーム制限開口
70 散乱荷電粒子遮蔽開口板 71 開口
80 検出器 81 プリアンプ
82 オシロスコープ 90 ケース
100 歪み計測用マーク 101 パターン

Claims (9)

  1. 感応基板上に転写すべき原パターンを有するレチクルを荷電粒子線照明し、該レチクルを通過した荷電粒子線を前記感応基板上に投影結像させて転写パターンを形成する荷電粒子線露光装置における結像性能の評価方法であって、
    前記原パターンの位置(物面位置)に、計測用パターンを形成したレチクルを配置し、
    前記転写パターンの位置(像面位置)に、薄膜上に形成したピンホール開口を配置し、
    前記ピンホール開口下に微小なビーム制限開口を設置し、このビーム制限開口により、前記薄膜を透過した荷電粒子線を遮り、
    前記計測用パターンを通過した計測用荷電粒子ビームで前記ピンホール開口を走査し、
    前記ピンホール開口を通過した荷電粒子線をセンサで検出して処理することにより前記ビームの特性を測定することを特徴とする荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法。
  2. さらに、前記ビーム制限開口の下方に散乱荷電粒子遮蔽用開口を設置し、この開口により前記ビーム制限開口で散乱した荷電粒子線を遮ることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法。
  3. 前記ピンホール開口を、前記薄膜上に、前記ビーム制限開口の径と同程度の間隔で多数配置することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法。
  4. 前記ピンホール開口、前記ビーム制限開口、及び、前記散乱荷電粒子遮蔽用開口を多数備えることを特徴とする請求項2又は3記載の荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法。
  5. 前記計測用パターンが、歪み計測マークを格子上に複数配置したパターンであり、
    前記歪み計測マークを通過したビームの結像面上の形状を計測し、該マークの像の中心点の位置から、結像性能(歪み)を評価することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法。
  6. 前記計測用荷電粒子ビームを前記ピンホール開口上でスキャンして得られた波形から、該ピンホール開口の形状をデコンボリューションした波形を用いて、結像性能(ボケ)を評価することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法。
  7. 前記ビーム制限開口又は前記散乱荷電粒子遮蔽用開口を重金属製の開口板に形成することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法。
  8. 請求項1〜7いずれか1項記載の荷電粒子線露光装置の結像性能の評価方法により荷電粒子線露光装置の結像性能を評価し、その結果に基づいて該荷電粒子線露光装置の投影光学系を調整し、該投影光学系を最適化することを特徴とする荷電粒子線露光装置の調整方法。
  9. 感応基板上に転写すべき原パターンを有するレチクルを荷電粒子線照明し、該レチクルを通過した荷電粒子線を前記感応基板上に投影結像させて転写パターンを形成する荷電粒子線露光装置であって、
    前記原パターンの位置(物面位置)に配置された、計測用パターンを形成したレチクルと、
    前記転写パターンの位置(像面位置)に配置されら、薄膜上に形成したピンホール開口と、
    前記ピンホール開口下に配置されて、前記薄膜を透過した荷電粒子線を遮る微小なビーム制限開口と、
    該ビーム制限開口の下方に配置されて、前記ビーム制限開口で散乱した荷電粒子線を遮る散乱荷電粒子遮蔽用開口と、
    前記計測用パターンを通過した計測用荷電粒子ビームで前記ピンホール開口を走査し、前記ピンホール開口を通過した荷電粒子線を検出するセンサと、
    該センサの検出結果に基づきビームの結像性能を評価する評価手段と、
    を備えることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
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