JP2004077423A - 試料像測長方法及び試料像測長装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】試料について、基準画像と試料像のパターンとのマッチングを行って迅速に測長を行うことができる試料像測長方法を提供する。
【解決手段】本発明の試料像測長方法は、試料上に電子線を照射し、試料から発生する荷電粒子により試料像を形成し、得られた試料像のパターンを測長する試料像測長方法において、
パターン35から抽出されたパターン形状部35aを有すると共に測定領域37、38を設定するための基準位置O2を有する基準画像36と、測定領域37、38を基準位置O2からずらすための複数個のオフセット量Δ1、Δ2とを準備し、基準画像36に基づき試料像に対するパターンマッチングを行って基準位置O2’を求め、求められた基準位置と各オフセット量Δ1、Δ2とに基づきずらされた位置を中心に測定領域37、38をそれぞれ設定してパターン35の測長を行う。
【選択図】 図11
【解決手段】本発明の試料像測長方法は、試料上に電子線を照射し、試料から発生する荷電粒子により試料像を形成し、得られた試料像のパターンを測長する試料像測長方法において、
パターン35から抽出されたパターン形状部35aを有すると共に測定領域37、38を設定するための基準位置O2を有する基準画像36と、測定領域37、38を基準位置O2からずらすための複数個のオフセット量Δ1、Δ2とを準備し、基準画像36に基づき試料像に対するパターンマッチングを行って基準位置O2’を求め、求められた基準位置と各オフセット量Δ1、Δ2とに基づきずらされた位置を中心に測定領域37、38をそれぞれ設定してパターン35の測長を行う。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子等の検査、測長等を行う走査型電子顕微鏡や測長SEM等に用いられる試料像測長方法及び試料像測長装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、半導体素子等の検査では、走査型電子顕微鏡や測長SEM等を用いて、試料像のパターンの測長を行っており、半導体素子等の検査の分野では、各種の試料像測長方法、試料像測長装置が提案されている(例えば、特開平6−231715号公報、特開平7−134965号公報、特開2001−148016号公報等参照)。
【0003】
また、従来、例えば、図1に示すように、同一形状のパターン1が複数存在する試料像の場合、例えば、図2に示すようなパターンマッチング用の長方形の基準画像2を準備している。その図2において、3は特徴パターン形状部、O1は基準画像2の対角線の交点としての基準位置である。
【0004】
そして、図1に示すように、例えば、矢印方向に基準画像2をずらしてゆき、相関係数の最も高い位置でパターンマッチングしたと判断して、図3に示すように基準画像2の基準位置O1に対応する位置O1’を中心位置とする測定領域4を設定する。次いで、演算制御手段(図示を略す)によりこの測定領域4内でパターン1の輪郭線5の距離L1を測長している。
【0005】
なお、パターンマッチングには公知の方法を用い、例えば、マッチング検出領域以外はマスキングを行って行う。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
ところで、試料像のパターンには、図4に示すように、縦長の同一形状の繰り返しパターン6が並列して存在するものもある。このような各パターン6について、それぞれその横幅方向の輪郭線から輪郭線までの測長を行う場合もある。
【0007】
この種の各パターン6のパターンマッチングを行うのに際し、図5に示すように横に長い長方形状の左右に非対称の基準画像7を用いることにすると、図4に示す左端のパターン6についてはパターンマッチングを行うことができるが、残りのパターン6についてはパターンマッチングを行うことができず、残りのパターン6についてはその測長を行うことができない。
【0008】
特に、図4に示す右端のパターン6と左端パターンとの間に存在するパターンについては、隣接するパターンが左右に存在するため、基準画像を工夫しても区別がつかないため、これらのパターンについて測長を行うことができない。なお、3’はパターン非特徴パターン形状部を示す。
【0009】
そこで、従来、図6に示すように左右対称の横に長い長方形状の基準画像8を用い、図7(a)〜図7(c)に示すように、測長すべきパターンが画面の中央に位置するように、試料を移動させてその都度電子線を照射し、試料像を再形成し、測長を行っている。
【0010】
ところが、このように何度も試料像を作成することにすると、その都度画像を重ね合わせて画像を鮮明にする作業(画像積算作業)を行わなければならず、測長に時間がかかるという不都合がある。
【0011】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的は、特徴のある試料像と、基準画像のパターンとのマッチングを行なう事により、特徴のない試料像であっても、再度画像積算作業させることなく、迅速に測長を行うことのできる試料像測長方法及び試料像測長装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、上記課題を解決するため、試料上に電子線を照射し、試料から発生する荷電粒子により試料像を形成し、得られた試料像のパターンを測長する試料像測長方法において、前記パターンから抽出されたパターン形状部を有すると共に測定領域を設定するための基準位置を有する基準画像と前記測定領域を前記基準位置からずらすための複数個のオフセット量とを準備し、前記基準画像に基づき前記試料像に対するパターンマッチングを行って前記基準位置を求め、求められた基準位置と前記各オフセット量とに基づきずらされた位置を中心に前記測定領域をそれぞれ設定して前記パターンの測長を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、上記課題を解決するため、試料上に電子線を照射するための電子線照射手段と、該電子線照射手段による電子線が試料に照射された際に発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出手段と、該荷電粒子検出手段により検出された信号に基づき試料像を形成して得られた試料像のパターンを測長する画像処理手段とを有する試料像測長装置において、前記パターンから抽出されたパターン形状部を有すると共に測定領域を設定するための基準位置を有する基準画像と前記測定領域を基準位置からずらすための複数個のオフセット量とが記憶されている記憶手段と、前記基準画像に基づき前記試料像に対するパターンマッチングを行って前記基準位置を求めかつ求められた基準位置と各オフセット量とに基づきずらされた位置を中心に前記測定領域をそれぞれ設定して前記パターンの測長を行う演算制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図8は、この発明の試料像測長装置の全体構成を示し、符号10は半導体用のウェハまたはチップ等の試料11を載せる円盤状の移動台である。この試料像測長装置は、走査型電子顕微鏡12、ホストコンピュータ13、モニタ14から大略構成されている。
【0016】
走査型電子顕微鏡(電子顕微鏡)12は、鏡筒15の上部に設けられた電子銃16、コンデンサレンズコイル17、X方向偏向コイル18、Y方向偏向コイル19、検出器(荷電粒子検出手段)20、対物レンズコイル21から大略構成されている。
【0017】
電子銃16、コンデンサレンズコイル17、X方向偏向コイル18、Y方向偏向コイル19、対物レンズコイル21は電子線照射手段を構成し、電子銃16から放射された電子ビーム16aは、コンデンサレンズコイル17、対物レンズコイル21を通って試料11に照射される。また、電子ビーム16aはX方向偏向コイル18、Y方向偏向コイル19によって適宜偏向される。
【0018】
そして、電子ビーム16aの照射により発生した試料11からの2次電子ビーム等は検出器20により検出され、ホストコンピュータ13に検出信号が入力され、ホストコンピュータ(画像処理手段)13はその検出信号を適宜画像処理し、モニタ14に試料像が表示される。
【0019】
移動台10は、真空状態の試料室22内に設置され、この移動台10は互いに直交するX方向とY方向とに移動可能とされている。このX方向、Y方向への移動は、図9に示すように、X方向アクチュエータ23、X方向送りねじ24、X方向ガイドバー25と、Y方向アクチュエータ26、Y方向送りねじ27、Y方向ガイドバー28によって行なわれる。X方向アクチュエータ23、Y方向アクチュエータ26には、X方向アクチュエータ制御回路29、Y方向アクチュエータ制御回路30が接続され、X方向アクチュエータ制御回路29、Y方向アクチュエータ制御回路30にはX方向移動指令値設定器31、Y方向移動指令値設定器32が接続されている。X方向移動指令値設定器31、Y方向移動指令値設定器32には、ホストコンピュータ13からの制御信号が入力される。
【0020】
移動台10を測定したい位置に移動し、測定したい視野領域34’への荷電粒子の照射、例えば、この図7に示す場合には、10000倍での視野領域34’の照射により、図10に示すように、その試料像11aがモニタ14の画面14Aの表示領域34に表示される。
【0021】
その図10において、33はカーソル、35はその試料像11aの同一形状の繰り返しからなるパターンを示している。ここでは、そのパターン35はT字形状である。図11はその同一形状の繰り返しパターン35の測長の説明のために使用する説明図である。カーソル33は例えば測長対象パターンを特定するのに用いる。
【0022】
ホストコンピュータ(演算制御手段)13は、記憶手段13aに接続されており、記憶手段13aには、図11(a)に示すように、繰り返しパターン35の特徴パターン形状部35aを示す正方形状の基準画像36が予め記憶されている。この基準画像36は測長を行う手順(レシピ)を作成する際に作成する。
【0023】
その図11(a)において、O2は基準画像36の基準位置(対角線の中心位置)を示している。ホストコンピュータ34は、図11(b)に示すように基準画像を36を矢印方向にずらして行き、パターン35に対する基準画像36についてのパターンマッチングを行う。これにより、基準画像36の基準位置O2に対応するパターン35の基準位置O2’(X1、Y1)が求められる。
【0024】
記憶手段13aには、複数個のオフセット量Δ1、Δ2が記憶されている。Δ1、Δ2は測定領域37、38の中心位置O3、O4を設定するのに用いられる。ここでは、Δ1はY方向のオフセット量であり、Δ2はX方向のオフセット量である。
【0025】
ホストコンピュータ34は、基準位置O2’が求められると、位置X1とオフセット量Δ1との加算を行い、測定領域37についての中心位置O3(X1+Δ1)を求め、この中心位置O3を中心として測定領域37を設定し、走査線39により、パターン35の横幅方向の測長を行う。
【0026】
次いで、ホストコンピュータ34は、位置Y1とオフセット量Δ2との加算を行い、測定領域38についての中心位置O4(X1、Y1+Δ2)を求め、走査線40により、パターン35の縦幅方向の測長を行う。
【0027】
従来の測定領域の設定によれば、図7(a)〜図7(c)に示すように測長したいパターン6を画面中心付近に形成し、基準画像8の基準位置O1を中心とする測定領域を設定して測長を行っていたが、この測長方法によれば、あらかじめオフセット量Δ1、Δ2を定めることにより、基準画像36の中心位置O2に対応する位置O2’から一定量オフセットした位置O3、O4を中心とする測定領域37、38に基づき測長できるので、特徴パターン形状部35aを有する基準画像36と試料像のパターン35とのパターンマッチングを行い、基準位置O2’から一定量オフセットして特徴パターン形状部でないパターン形状部での測長を行うことができる。
【0028】
従って、従来の方法に較べ、測長作業時間の短縮、測長作業効率の向上を図ることができる。
【0029】
この発明の実施の形態では、T字形状のパターン35について測長を行う場合について説明したが、図12(a)に示すように、縦長のパターン6についても、図12(b)に示す左右非対称の基準画像7と、複数個のオフセット量ΔX1〜ΔX5とを準備すれば、左端のパターン6についてパターンマッチングを行った後は、逐次オフセット量ΔX1〜ΔX5を用いて測定領域の中心位置を求めることにより、各パターン6についての測定領域を設定できる。
【0030】
なお、ここでは、同一形状のパターンが繰り返して存在する試料像11aのパターン測長について説明したが、本発明は、これに限られるものではない。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成したので、とくに同一形状のパターンが繰り返して存在する試料について、基準画像と試料像のパターンとのマッチングを行って迅速に測長を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同一形状の繰り返しパターンが存在する試料像の一例を示す図である。
【図2】図1に示す試料像のパターンマッチングに用いる基準画像の一例を示す図である。
【図3】図1に示す試料像に対するパターンマッチングに基づき設定される測定領域の一例を示す図である。
【図4】繰り返しパターンの別の例を示す説明図である。
【図5】図4に示す繰り返しパターンに対するパターンマッチング用の基準画像の一例を示す図である。
【図6】図4に示す繰り返しパターンに対するパターンマッチング用の基準画像の他の例を示す図である。
【図7】従来の測長方法の一例を示し、(a)は左端のパターンを画面中央に位置させた場合を示し、(b)は左端から二番目のパターンを画面中央に位置させた場合を示し、(c)は真ん中のパターンを画面中央に位置させた場合を示している。
【図8】この発明の試料像測長装置の全体構成図である。
【図9】この発明の試料像測長装置の移動台の構造を示す平面図である。
【図10】この発明の試料像観察装置のモニタ画面に写されている試料像の表示領域を10000倍にして示した拡大図である。
【図11】この発明の試料像測長方法の説明図であって、(a)は試料像のパターンの特徴パターン形状部を抽出して設定した基準画像を示し、(b)は試料像のパターンと基準画像とのパターンマッチングの説明図を示し、(c)は(b)に示す基準位置から縦方向にオフセットした位置に測定領域の中心位置を設定した状態を示し、(d)は(b)に示す基準位置から横方向にオフセットした位置に測定領域の中心位置を設定した状態を示す。
【図12】この発明の試料像測長方法の説明図であって、(a)は縦長のパターンについてパターンマッチングを行って、所定量横方向にオフセットして測定領域の設定を行う場合の説明図であり、(b)は(a)に示すパターンについてのパターンマッチングに使用する基準画像を示す。
【符号の説明】
35…パターン
35a…パターン形状部
36…基準画像
37、38…測定領域
Δ1、Δ2…オフセット量
O2、O2’…基準位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子等の検査、測長等を行う走査型電子顕微鏡や測長SEM等に用いられる試料像測長方法及び試料像測長装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、半導体素子等の検査では、走査型電子顕微鏡や測長SEM等を用いて、試料像のパターンの測長を行っており、半導体素子等の検査の分野では、各種の試料像測長方法、試料像測長装置が提案されている(例えば、特開平6−231715号公報、特開平7−134965号公報、特開2001−148016号公報等参照)。
【0003】
また、従来、例えば、図1に示すように、同一形状のパターン1が複数存在する試料像の場合、例えば、図2に示すようなパターンマッチング用の長方形の基準画像2を準備している。その図2において、3は特徴パターン形状部、O1は基準画像2の対角線の交点としての基準位置である。
【0004】
そして、図1に示すように、例えば、矢印方向に基準画像2をずらしてゆき、相関係数の最も高い位置でパターンマッチングしたと判断して、図3に示すように基準画像2の基準位置O1に対応する位置O1’を中心位置とする測定領域4を設定する。次いで、演算制御手段(図示を略す)によりこの測定領域4内でパターン1の輪郭線5の距離L1を測長している。
【0005】
なお、パターンマッチングには公知の方法を用い、例えば、マッチング検出領域以外はマスキングを行って行う。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
ところで、試料像のパターンには、図4に示すように、縦長の同一形状の繰り返しパターン6が並列して存在するものもある。このような各パターン6について、それぞれその横幅方向の輪郭線から輪郭線までの測長を行う場合もある。
【0007】
この種の各パターン6のパターンマッチングを行うのに際し、図5に示すように横に長い長方形状の左右に非対称の基準画像7を用いることにすると、図4に示す左端のパターン6についてはパターンマッチングを行うことができるが、残りのパターン6についてはパターンマッチングを行うことができず、残りのパターン6についてはその測長を行うことができない。
【0008】
特に、図4に示す右端のパターン6と左端パターンとの間に存在するパターンについては、隣接するパターンが左右に存在するため、基準画像を工夫しても区別がつかないため、これらのパターンについて測長を行うことができない。なお、3’はパターン非特徴パターン形状部を示す。
【0009】
そこで、従来、図6に示すように左右対称の横に長い長方形状の基準画像8を用い、図7(a)〜図7(c)に示すように、測長すべきパターンが画面の中央に位置するように、試料を移動させてその都度電子線を照射し、試料像を再形成し、測長を行っている。
【0010】
ところが、このように何度も試料像を作成することにすると、その都度画像を重ね合わせて画像を鮮明にする作業(画像積算作業)を行わなければならず、測長に時間がかかるという不都合がある。
【0011】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的は、特徴のある試料像と、基準画像のパターンとのマッチングを行なう事により、特徴のない試料像であっても、再度画像積算作業させることなく、迅速に測長を行うことのできる試料像測長方法及び試料像測長装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、上記課題を解決するため、試料上に電子線を照射し、試料から発生する荷電粒子により試料像を形成し、得られた試料像のパターンを測長する試料像測長方法において、前記パターンから抽出されたパターン形状部を有すると共に測定領域を設定するための基準位置を有する基準画像と前記測定領域を前記基準位置からずらすための複数個のオフセット量とを準備し、前記基準画像に基づき前記試料像に対するパターンマッチングを行って前記基準位置を求め、求められた基準位置と前記各オフセット量とに基づきずらされた位置を中心に前記測定領域をそれぞれ設定して前記パターンの測長を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、上記課題を解決するため、試料上に電子線を照射するための電子線照射手段と、該電子線照射手段による電子線が試料に照射された際に発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出手段と、該荷電粒子検出手段により検出された信号に基づき試料像を形成して得られた試料像のパターンを測長する画像処理手段とを有する試料像測長装置において、前記パターンから抽出されたパターン形状部を有すると共に測定領域を設定するための基準位置を有する基準画像と前記測定領域を基準位置からずらすための複数個のオフセット量とが記憶されている記憶手段と、前記基準画像に基づき前記試料像に対するパターンマッチングを行って前記基準位置を求めかつ求められた基準位置と各オフセット量とに基づきずらされた位置を中心に前記測定領域をそれぞれ設定して前記パターンの測長を行う演算制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図8は、この発明の試料像測長装置の全体構成を示し、符号10は半導体用のウェハまたはチップ等の試料11を載せる円盤状の移動台である。この試料像測長装置は、走査型電子顕微鏡12、ホストコンピュータ13、モニタ14から大略構成されている。
【0016】
走査型電子顕微鏡(電子顕微鏡)12は、鏡筒15の上部に設けられた電子銃16、コンデンサレンズコイル17、X方向偏向コイル18、Y方向偏向コイル19、検出器(荷電粒子検出手段)20、対物レンズコイル21から大略構成されている。
【0017】
電子銃16、コンデンサレンズコイル17、X方向偏向コイル18、Y方向偏向コイル19、対物レンズコイル21は電子線照射手段を構成し、電子銃16から放射された電子ビーム16aは、コンデンサレンズコイル17、対物レンズコイル21を通って試料11に照射される。また、電子ビーム16aはX方向偏向コイル18、Y方向偏向コイル19によって適宜偏向される。
【0018】
そして、電子ビーム16aの照射により発生した試料11からの2次電子ビーム等は検出器20により検出され、ホストコンピュータ13に検出信号が入力され、ホストコンピュータ(画像処理手段)13はその検出信号を適宜画像処理し、モニタ14に試料像が表示される。
【0019】
移動台10は、真空状態の試料室22内に設置され、この移動台10は互いに直交するX方向とY方向とに移動可能とされている。このX方向、Y方向への移動は、図9に示すように、X方向アクチュエータ23、X方向送りねじ24、X方向ガイドバー25と、Y方向アクチュエータ26、Y方向送りねじ27、Y方向ガイドバー28によって行なわれる。X方向アクチュエータ23、Y方向アクチュエータ26には、X方向アクチュエータ制御回路29、Y方向アクチュエータ制御回路30が接続され、X方向アクチュエータ制御回路29、Y方向アクチュエータ制御回路30にはX方向移動指令値設定器31、Y方向移動指令値設定器32が接続されている。X方向移動指令値設定器31、Y方向移動指令値設定器32には、ホストコンピュータ13からの制御信号が入力される。
【0020】
移動台10を測定したい位置に移動し、測定したい視野領域34’への荷電粒子の照射、例えば、この図7に示す場合には、10000倍での視野領域34’の照射により、図10に示すように、その試料像11aがモニタ14の画面14Aの表示領域34に表示される。
【0021】
その図10において、33はカーソル、35はその試料像11aの同一形状の繰り返しからなるパターンを示している。ここでは、そのパターン35はT字形状である。図11はその同一形状の繰り返しパターン35の測長の説明のために使用する説明図である。カーソル33は例えば測長対象パターンを特定するのに用いる。
【0022】
ホストコンピュータ(演算制御手段)13は、記憶手段13aに接続されており、記憶手段13aには、図11(a)に示すように、繰り返しパターン35の特徴パターン形状部35aを示す正方形状の基準画像36が予め記憶されている。この基準画像36は測長を行う手順(レシピ)を作成する際に作成する。
【0023】
その図11(a)において、O2は基準画像36の基準位置(対角線の中心位置)を示している。ホストコンピュータ34は、図11(b)に示すように基準画像を36を矢印方向にずらして行き、パターン35に対する基準画像36についてのパターンマッチングを行う。これにより、基準画像36の基準位置O2に対応するパターン35の基準位置O2’(X1、Y1)が求められる。
【0024】
記憶手段13aには、複数個のオフセット量Δ1、Δ2が記憶されている。Δ1、Δ2は測定領域37、38の中心位置O3、O4を設定するのに用いられる。ここでは、Δ1はY方向のオフセット量であり、Δ2はX方向のオフセット量である。
【0025】
ホストコンピュータ34は、基準位置O2’が求められると、位置X1とオフセット量Δ1との加算を行い、測定領域37についての中心位置O3(X1+Δ1)を求め、この中心位置O3を中心として測定領域37を設定し、走査線39により、パターン35の横幅方向の測長を行う。
【0026】
次いで、ホストコンピュータ34は、位置Y1とオフセット量Δ2との加算を行い、測定領域38についての中心位置O4(X1、Y1+Δ2)を求め、走査線40により、パターン35の縦幅方向の測長を行う。
【0027】
従来の測定領域の設定によれば、図7(a)〜図7(c)に示すように測長したいパターン6を画面中心付近に形成し、基準画像8の基準位置O1を中心とする測定領域を設定して測長を行っていたが、この測長方法によれば、あらかじめオフセット量Δ1、Δ2を定めることにより、基準画像36の中心位置O2に対応する位置O2’から一定量オフセットした位置O3、O4を中心とする測定領域37、38に基づき測長できるので、特徴パターン形状部35aを有する基準画像36と試料像のパターン35とのパターンマッチングを行い、基準位置O2’から一定量オフセットして特徴パターン形状部でないパターン形状部での測長を行うことができる。
【0028】
従って、従来の方法に較べ、測長作業時間の短縮、測長作業効率の向上を図ることができる。
【0029】
この発明の実施の形態では、T字形状のパターン35について測長を行う場合について説明したが、図12(a)に示すように、縦長のパターン6についても、図12(b)に示す左右非対称の基準画像7と、複数個のオフセット量ΔX1〜ΔX5とを準備すれば、左端のパターン6についてパターンマッチングを行った後は、逐次オフセット量ΔX1〜ΔX5を用いて測定領域の中心位置を求めることにより、各パターン6についての測定領域を設定できる。
【0030】
なお、ここでは、同一形状のパターンが繰り返して存在する試料像11aのパターン測長について説明したが、本発明は、これに限られるものではない。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成したので、とくに同一形状のパターンが繰り返して存在する試料について、基準画像と試料像のパターンとのマッチングを行って迅速に測長を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同一形状の繰り返しパターンが存在する試料像の一例を示す図である。
【図2】図1に示す試料像のパターンマッチングに用いる基準画像の一例を示す図である。
【図3】図1に示す試料像に対するパターンマッチングに基づき設定される測定領域の一例を示す図である。
【図4】繰り返しパターンの別の例を示す説明図である。
【図5】図4に示す繰り返しパターンに対するパターンマッチング用の基準画像の一例を示す図である。
【図6】図4に示す繰り返しパターンに対するパターンマッチング用の基準画像の他の例を示す図である。
【図7】従来の測長方法の一例を示し、(a)は左端のパターンを画面中央に位置させた場合を示し、(b)は左端から二番目のパターンを画面中央に位置させた場合を示し、(c)は真ん中のパターンを画面中央に位置させた場合を示している。
【図8】この発明の試料像測長装置の全体構成図である。
【図9】この発明の試料像測長装置の移動台の構造を示す平面図である。
【図10】この発明の試料像観察装置のモニタ画面に写されている試料像の表示領域を10000倍にして示した拡大図である。
【図11】この発明の試料像測長方法の説明図であって、(a)は試料像のパターンの特徴パターン形状部を抽出して設定した基準画像を示し、(b)は試料像のパターンと基準画像とのパターンマッチングの説明図を示し、(c)は(b)に示す基準位置から縦方向にオフセットした位置に測定領域の中心位置を設定した状態を示し、(d)は(b)に示す基準位置から横方向にオフセットした位置に測定領域の中心位置を設定した状態を示す。
【図12】この発明の試料像測長方法の説明図であって、(a)は縦長のパターンについてパターンマッチングを行って、所定量横方向にオフセットして測定領域の設定を行う場合の説明図であり、(b)は(a)に示すパターンについてのパターンマッチングに使用する基準画像を示す。
【符号の説明】
35…パターン
35a…パターン形状部
36…基準画像
37、38…測定領域
Δ1、Δ2…オフセット量
O2、O2’…基準位置
Claims (2)
- 試料上に電子線を照射し、試料から発生する荷電粒子により試料像を形成し、得られた試料像のパターンを測長する試料像測長方法において、
前記パターンから抽出されたパターン形状部を有すると共に測定領域を設定するための基準位置を有する基準画像と前記測定領域を前記基準位置からずらすための複数個のオフセット量とを準備し、前記基準画像に基づき前記試料像に対するパターンマッチングを行って前記基準位置を求め、求められた基準位置と前記各オフセット量とに基づきずらされた位置を中心に前記測定領域をそれぞれ設定して前記パターンの測長を行うことを特徴とする試料像測長方法。 - 試料上に電子線を照射するための電子線照射手段と、該電子線照射手段による電子線が試料に照射された際に発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出手段と、該荷電粒子検出手段により検出された信号に基づき試料像を形成して得られた試料像のパターンを測長する画像処理手段とを有する試料像測長装置において、
前記パターンから抽出されたパターン形状部を有すると共に測定領域を設定するための基準位置を有する基準画像と前記測定領域を基準位置からずらすための複数個のオフセット量とが記憶されている記憶手段と、前記基準画像に基づき前記試料像に対するパターンマッチングを行って前記基準位置を求めかつ求められた基準位置と各オフセット量とに基づきずらされた位置を中心に前記測定領域をそれぞれ設定して前記パターンの測長を行う演算制御手段とを有することを特徴とする試料像測長装置。
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JP2002241738A JP2004077423A (ja) | 2002-08-22 | 2002-08-22 | 試料像測長方法及び試料像測長装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006234588A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Hitachi High-Technologies Corp | パターン測定方法、及びパターン測定装置 |
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JP2009036572A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Hitachi High-Technologies Corp | パターン測定方法及びパターン測定装置 |
JP2011232359A (ja) * | 2011-08-23 | 2011-11-17 | Hitachi High-Technologies Corp | パターン測定方法、及びパターン測定装置 |
JP2012053072A (ja) * | 2011-12-12 | 2012-03-15 | Hitachi High-Technologies Corp | パターン測定方法及びパターン測定装置 |
-
2002
- 2002-08-22 JP JP2002241738A patent/JP2004077423A/ja not_active Withdrawn
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