JP2007278372A - トルク伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電動モータの大型化に伴う張り出しと、封入オイルの減量を可能にする。
【解決手段】 入力軸3上に配置された電動モータ5と、出力軸7上に配置されたデファレンシャル装置9と、入力軸3と出力軸7との間に配置された中間軸11と、入力軸3と中間軸11と出力軸7とを連結して設けられた減速機構13とを備え、入力軸3の回転中心線CL1は出力軸7の回転中心線CL2より鉛直方向の下部側に配置され、中間軸11の回転中心線CL2は入力軸3の回転中心線CL3より鉛直方向の下部側に配置されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 入力軸3上に配置された電動モータ5と、出力軸7上に配置されたデファレンシャル装置9と、入力軸3と出力軸7との間に配置された中間軸11と、入力軸3と中間軸11と出力軸7とを連結して設けられた減速機構13とを備え、入力軸3の回転中心線CL1は出力軸7の回転中心線CL2より鉛直方向の下部側に配置され、中間軸11の回転中心線CL2は入力軸3の回転中心線CL3より鉛直方向の下部側に配置されている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電動モータの駆動回転を減速して(駆動トルクを増幅して)車輪に伝達するトルク伝達装置に関する。
特許文献1に記載された「四輪駆動車両の動力伝達装置」に記載された装置は、電動モータの駆動回転を減速機構で減速して車軸側に伝達するように構成されたトルク伝達装置である。これらはオイルが封入されたケーシングに収容されており、減速機構は、電動モータ側入力軸と中間軸との間に設けられた前段の減速ギヤ組と、中間軸と差動機構側出力軸との間に設けられた後段の減速ギヤ組から構成されている。
特許文献1の装置では中間軸が電動モータ側入力軸と差動機構側出力軸とを結ぶ線より下方に位置している。
特開2002−200928号公報
上記のようなトルク伝達装置では、電動モータの回転軸心を他の回転軸心に比べ鉛直方向最下位に配置しているので、電動モータを大型にすると電動モータがそれだけ張り出してハウジングも大型化し、車載性が低下する恐れがあり、また、出力軸となる駆動ギヤ機構の回転軸心を入力軸及び中間軸の2つの回転軸心に対して鉛直方向上方に配置しているので、ハウジング内の封入オイル量が多く必要となる。
従って、電動モータの大型化に伴う張り出しを抑制することが難しく、また、出力軸の潤滑のために多量のオイル量を必要とするので、封入オイルを充分に減量することができない。
そこで、この発明は、電動モータと入力軸、中間軸及び出力軸からなる減速機構とを備え、電動モータの大型化に伴う張り出しを抑制し、封入オイルの減量を可能にするトルク伝達装置の提供を目的としている。
請求項1のトルク伝達装置は、駆動源としての電動モータと、電動モータと連結する入力軸と、車輪側に連結する出力軸と、前記入力軸と出力軸との間に配置された中間軸と、前記入力軸と中間軸と出力軸とを連結して設けられた減速機構とを備え、前記電動モータの駆動回転を前記減速機構で減速し前記車輪側へ伝達するトルク伝達装置であって、前記入力軸の回転軸心は、前記出力軸の回転軸心より鉛直方向の下部側に配置され、前記中間軸の回転軸心は、前記入力軸の回転軸心より鉛直方向の下部側に配置されていることを特徴とする。
請求項2のトルク伝達装置は、請求項1に記載されたトルク伝達装置であって、前記入力軸、中間軸及び出力軸を収容すると共に、オイルが封入された静止側ケーシングを備え、前記中間軸の鉛直方向上部側で、前記静止側ケーシングにエアブリーザが取り付けられていることを特徴とする。
請求項3のトルク伝達装置は、請求項2に記載されたトルク伝達装置であって、前記エアブリーザが、車両の加速、減速、旋回、傾斜地走行などに伴って前記オイルの液面が変化してもオイルの吹き出しを抑制できる位置に取り付けられていることを特徴とする。
請求項4のトルク伝達装置は、請求項3に記載されたトルク伝達装置であって、前記エアブリーザの周辺に前記静止側ケーシング内の空間を区画する壁部が設けられたことを特徴とする。
請求項1のトルク伝達装置は、電動モータ側入力軸の回転軸心を中間軸の回転軸心より鉛直方向上部側に配置したので、電動モータを大型にしても鉛直方向下方側への張り出しがそれだけ抑制されるから、静止側ケーシングの大型化と装置の車載性低下を抑制しながら、電動モータを大型化することによって駆動力を強化することができる。
また、中間軸を入力軸と出力軸より鉛直方向下部側に配置したことによって鉛直方向最下位に配置される中間軸を十分に潤滑しながら中間軸より鉛直方向上位に配置された出力軸の潤滑も十分に行うように各回転軸心が鉛直方向に配置されるので、封入オイルを減量することができる上に、オイルを減量しても、減速機構(減速ギヤ組の各ギアの噛み合い部)が充分に潤滑・冷却される。
請求項2のトルク伝達装置は、エアブリーザを中間軸間の鉛直方向上部に配置したので、減速機構のギアによる撥ね掛けオイルとエアブリーザとの距離が大きくなり、オイルの吹き出しがそれだけ効果的に抑制される。
請求項3のトルク伝達装置は、エアブリーザが、加速、減速、旋回、傾斜地走行など、車両の発進、停止、走行に伴うオイルレベル(油面)変化が生じてもオイルの吹き出しを防止することができる。
請求項4のトルク伝達装置は、静止側ケーシング内に区画壁部を設けエアブリーザの周辺を区画すればブリーザ室の壁部寸法が中間軸側に干渉することなく設定自由度を向上できるのでオイルの撥ね掛け機能が最も大きい出力軸側からの撥ね掛けオイルをこの壁部で遮断することが可能になり、オイルの吹き出し防止機能をさらに向上させることができる。
〈一実施例〉
図1〜図6によってトルク伝達装置1(一実施例)の説明をする。トルク伝達装置1は4輪駆動車に用いられており、この4輪駆動車はエンジンを原動機にした主駆動側としての左右前輪側の動力系と、電動モータを原動機にした副駆動側としての左右後輪側(車輪側)の動力系から構成され、トルク伝達装置1は後輪側の動力系に用いられている。また、左右の方向はこの4輪駆動車及び図1と図2での左右の方向である。
図1〜図6によってトルク伝達装置1(一実施例)の説明をする。トルク伝達装置1は4輪駆動車に用いられており、この4輪駆動車はエンジンを原動機にした主駆動側としての左右前輪側の動力系と、電動モータを原動機にした副駆動側としての左右後輪側(車輪側)の動力系から構成され、トルク伝達装置1は後輪側の動力系に用いられている。また、左右の方向はこの4輪駆動車及び図1と図2での左右の方向である。
[トルク伝達装置1の特徴]
トルク伝達装置1は、回転軸心CL1をもつ入力軸3と同軸に配置された電動モータ5と、回転軸心CL3をもつ大径ギヤ43(出力軸)と同軸に配置されたアウターデフケース7(出力軸)とを有する。リヤデフ9(出力軸の一部、及び出力機構としてのデファレンシャル装置)と、入力軸3と大径ギヤ43との間に配置された回転軸心CL2をもつ中間軸11と、入力軸3と中間軸11と大径ギヤ43とを連結して設けられた減速機構13とを備えている。なお、デファレンシャル装置の出力部は左右の車輪側に連結する。
トルク伝達装置1は、回転軸心CL1をもつ入力軸3と同軸に配置された電動モータ5と、回転軸心CL3をもつ大径ギヤ43(出力軸)と同軸に配置されたアウターデフケース7(出力軸)とを有する。リヤデフ9(出力軸の一部、及び出力機構としてのデファレンシャル装置)と、入力軸3と大径ギヤ43との間に配置された回転軸心CL2をもつ中間軸11と、入力軸3と中間軸11と大径ギヤ43とを連結して設けられた減速機構13とを備えている。なお、デファレンシャル装置の出力部は左右の車輪側に連結する。
また、入力軸3の回転中心線CL1(入力軸の回転軸心)は、大径ギヤ43の回転中心線CL3(出力軸の回転軸心)の鉛直方向下部側に配置され、中間軸11の回転中心線CL2(中間軸の回転軸心)は、入力軸3の回転中心線CL1の鉛直方向下部側に配置されており、オイルが封入された静止側ケーシング15に収容されている。
さらに、図2〜図4と図6のように、中間軸11の鉛直方向上部側で(さらに定義すると入力軸の回転軸心と出力軸の回転軸心との間で中間軸の外径に対して鉛直方向上方において)オイルの吹き出しを抑制するエアブリーザ17がケーシング15の内壁面に取り付けられており、エアブリーザ17が、車両の加速、減速、旋回、傾斜地走行などに伴うオイルの液面レベル(OL)が変化してもオイルの吹き出しを抑制できる位置に取り付けられている。
[4輪駆動車の動力系の構成]
上記4輪駆動車の前輪側動力系は、エンジン及び電動モータからなるハイブリッド動力源と、このハイブリッド動力源に駆動連結するトランスミッションと、フロントデフ(エンジンの駆動力を左右の前輪に配分するデファレンシャル装置)と、前車軸と、左右の前車輪などから構成されており、エンジンの駆動力はトランスミッションからフロントデフに伝達され、前車軸を介して左右の前輪に配分される。
上記4輪駆動車の前輪側動力系は、エンジン及び電動モータからなるハイブリッド動力源と、このハイブリッド動力源に駆動連結するトランスミッションと、フロントデフ(エンジンの駆動力を左右の前輪に配分するデファレンシャル装置)と、前車軸と、左右の前車輪などから構成されており、エンジンの駆動力はトランスミッションからフロントデフに伝達され、前車軸を介して左右の前輪に配分される。
また、後輪側動力系は、トルク伝達装置1と、後車軸と、左右の後車輪と、コントローラなどから構成されており、トルク伝達装置1は電動モータ5の駆動力をリヤデフ(出力軸)9から後車軸を介して左右の後車輪に配分する。
[トルク伝達装置1の構成]
図1のように、トルク伝達装置1の入力軸3は、左端部をニードルベアリング19により、中央部をボールベアリング21により、それぞれケーシング15に支持されており、その右端部には電動モータ5の出力軸がスプライン連結されている。大径ギヤ43とアウターデフケース7は、並列配置されたボールベアリング25,25によりリヤデフ9のインナーデフケース27に支持されており、中間軸11は、左端部をボールベアリング29により、右端部をニードルベアリング31により、それぞれケーシング15に支持されている。
図1のように、トルク伝達装置1の入力軸3は、左端部をニードルベアリング19により、中央部をボールベアリング21により、それぞれケーシング15に支持されており、その右端部には電動モータ5の出力軸がスプライン連結されている。大径ギヤ43とアウターデフケース7は、並列配置されたボールベアリング25,25によりリヤデフ9のインナーデフケース27に支持されており、中間軸11は、左端部をボールベアリング29により、右端部をニードルベアリング31により、それぞれケーシング15に支持されている。
減速機構13は、前段の減速ギヤ組33と後段の減速ギヤ組35から構成されており、前段の減速ギア組33は互いに噛み合った小径ギア37と大径ギア39から構成されており、後段の減速ギア組35は互いに噛み合った小径ギア41と大径ギア43から構成されている。減速ギア組33の小径ギア37は入力軸3の左端部に一体形成され、大径ギア39は中間軸11上に固定されている。また、減速ギア組35の小径ギア41は中間軸11に一体形成され、大径ギア43は上記アウターデフケース7の左端部(一端部)に溶接されている。
減速機構13を介して電動モータ5の駆動力を受ける出力機構としてのリヤデフ9は、上記のアウターデフケース7及びデフケース27、多板式のメインクラッチ(断続クラッチ)45及びパイロットクラッチ47、カムリング49、ボールカム51、プレッシャープレート53、アーマチャ55、リターンスプリング57、ロータ59、ベベルギア式の差動機構61、電磁コイル63、コントローラなどから構成されている。
メインクラッチ45はアウターデフケース7とインナーデフケース27との間に配置され、パイロットクラッチ47はアウターデフケース7とカムリング49との間に配置され、ボールカム51はカムリング49とプレッシャープレート53との間に設けられ、カムリング49はインナーデフケース27上で相対回転自在に支持され、プレッシャープレート53はインナーデフケース27に軸方向移動自在にスプライン連結され、アーマチャ55はパイロットクラッチ47とプレッシャープレート53との間に配置され、リターンスプリング57はインナーデフケース27とプレッシャープレート53の間でプレッシャープレート53をメインクラッチ45の締結解除方向に付勢している。ロータ59は磁性材料で作られておりアウターデフケース7の右開口部に固定され、インナーデフケース27は左端部をボールベアリング65によってケーシング15に支持され、右端部をボールベアリング65と電磁コイル63のコア67とを介してケーシング15に支持されており、電磁コイル63のリード線はコネクター23(図2と図4)を介してデフキャリヤ15の外部に引き出され、コントローラを介して車載バッテリーに接続されている。
差動機構61は、インナーデフケース27に固定されたピニオンシャフト69と、ピニオンシャフト69上に支持されたピニオンギア71と、ピニオンギア71と噛み合った左右の出力側サイドギア73,75からなり、サイドギア73,75は後車軸77,79(図2)を介してそれぞれ左右の後車輪に連結されている。
コア67と、ロータ59と、パイロットクラッチ47と、アーマチャ55によって電磁コイル63の磁路が形成されており、コントローラは、電磁コイル63の励磁、励磁電流の制御、励磁停止を行う。電磁コイル63が励磁されるとアーマチャ55が吸引されてパイロットクラッチ47が締結され、トルクを受けてボールカム51が作動し、そのカムスラスト力によりプレッシャープレート53が左方に移動してメインクラッチ45が締結され、後輪側に電動モータ5の駆動力が伝達される。なお、このクラッチ45の制御は断続制御であるが、電磁コイル63の励磁電流を中間制御すると、パイロットクラッチ47の滑り率が変化してボールカム51のカムスラスト力が変わり、後輪側に伝達される駆動力の大きさが制御され、このような中間制御を車両の旋回時に行うと旋回性と車体の安定性とが向上する。
また、電磁コイル63の励磁を停止するとパイロットクラッチ47の連結が解除され、リターンスプリング57の付勢力によってプレッシャープレート53が右方に押し返されてメインクラッチ45の連結が解除され、インナーデフケース27から後輪までが切り離される。
また、コントローラは電動モータ5の駆動、回転数調整、駆動停止などを行うと共に、通常の走行中は電動モータ5を停止させると共に、メインクラッチ45によるリヤデフ9での駆動力遮断を行って後輪側動力系の作動を停止させ、車両を前輪側動力系による2輪駆動状態にする。また、大きな駆動力が必要になると、電動モータ5を駆動させると共にリヤデフ9のメインクラッチ45を連結し、後輪側動力系を作動させて車両を4輪駆動状態にする。後輪側動力系が作動すると、電動モータ5の駆動力は減速ギア組33,35によって後輪の走行回転数域まで減速され(トルクが増幅され)差動機構61から左右の後輪に配分される。
ケーシング15には封入オイルによってオイル溜りが設けられている。このオイル溜りは、図5と図6のように、静止状態でオイルレベルOL81を呈しており、減速ギヤ組33,35、メインクラッチ45、パイロットクラッチ47、ボールカム51、差動機構61などを潤滑・冷却し、これらを正常に作動させる。
図5と図6のように、ケーシング15の入力軸3と中間軸11間の鉛直方向上部側には区画壁部84、85、86、88、90が周辺に位置してブリーザ室83が設けられており、エアブリーザ17はこのブリーザ室83内に開口するように配置され、ブリーザ室83と外部とを連通してケーシング15内部の圧力上昇を抑制している。
また、他の回転中心線CL1、CL3より下方に配置されている中間軸11の回転中心線CL2の上方(鉛直方向上部側)に取り付けられたエアブリーザ17に合わせてブリーザ室83を設けたことにより、図6のように、ブリーザ室83の壁部85の寸法を中間軸11側に臨ませてそれだけ深くすることが可能になり、撥ね掛けオイル量が最も大きい大径ギア43(リヤデフ9)からの撥ね掛けオイル87をこの壁部85によってブリーザ室83から遮断することができるので、オイルの吹き出し防止機能がさらに向上している。
また、エアブリーザ17は、入力軸3の回転中心線CL1と大径ギヤ43の回転中心線CL3との間であって入力軸3と中間軸11間の鉛直方向上部側で、車両の加速、減速、旋回、傾斜地走行などに伴ってオイルレベルOL(油面レベル)が変化しても、オイルの吹き出しを抑制できる位置に取り付けられている。
図5は、車両が旋回走行や傾斜地走行したときに生じるオイルレベルOLの傾斜を示している。矢印101は右旋回時や左下がり斜面走行時の傾斜であり、矢印103は左旋回時や右下がり斜面走行時の傾斜であり、いずれも傾斜したオイルレベルOLの最上部がブリーザ室83に届かないので、エアブリーザ17から外部へのオイルの吹き出しが効果的に防止される。
また、図6は、車両の発進、加速、登坂走行、及び、停止、減速、降坂走行時に生じるオイルレベルOLの傾斜を示している。矢印105は発進、加速、登坂走行時の傾斜であり、矢印107は停止、減速、降坂走行時の傾斜であり、いずれも傾斜したオイルレベルOLの最上部がブリーザ室83に届かないので、エアブリーザ17から外部へのオイルの吹き出しが効果的に防止される。
[トルク伝達装置1の効果]
トルク伝達装置1は、電動モータ5側の入力軸3の回転中心線CL1を出力軸としての大径ギヤ43の回転中心線CL3の鉛直方向下部側に配置したので、電動モータ5を大型にしても下方側への張り出しがそれだけ抑制され、電動モータ5の大型化によって駆動力を強化することができる上に、ケーシング15の大型化と装置1の車載性低下も抑制される。
トルク伝達装置1は、電動モータ5側の入力軸3の回転中心線CL1を出力軸としての大径ギヤ43の回転中心線CL3の鉛直方向下部側に配置したので、電動モータ5を大型にしても下方側への張り出しがそれだけ抑制され、電動モータ5の大型化によって駆動力を強化することができる上に、ケーシング15の大型化と装置1の車載性低下も抑制される。
また、中間軸11の回転中心線CL2を入力軸3の回転中心線CL1よりさらに鉛直方向下部側に配置したので、入力軸3CL1と出力軸としての大径ギヤ43の回転中心線CL3との軸間距離S(図2)が短くなり、装置1がさらにコンパクト化され、車載性が向上する。
また、このコンパクト化に伴ってケーシング15が小型化されれば、封入オイルを減量することができる上に、封入オイルを減量しても、中間軸11を最下部に配置したので減速機構13(減速ギヤ組33,35の各ギアの噛み合い部)を充分に潤滑・冷却することができる。
また、エアブリーザ17を入力軸3と中間軸11の間での鉛直方向上部に配置したことにより、減速機構13のギアによる撥ね掛けオイルとエアブリーザ17との距離が大きくなるので、オイルの吹き出しがそれだけ効果的に防止される。
また、エアブリーザ17の取り付け位置を上記のように工夫したので、車両の発進、停止、走行中の加減速、旋回、あるいは、傾斜地走行などに伴うオイルレベルOLの変化に拘わらず、オイルの吹き出しがさらに効果的に防止される。
また、中間軸11側にエアブリーザ17が設けられたケーシング15の内壁面を基点として深く形成した壁部85によって大径ギア43からの多量の撥ね掛けオイル87がブリーザ室83から遮断されるので、オイルの吹き出し防止機能がさらに向上している。
[本発明の範囲に含まれる他の態様]
(1)入力軸3と出力軸とを連結する中間軸11は、1つに限られるものではなく、複数の軸をなして入力軸と出力軸との間で直列に噛み合うものであっても良く、プラネタリーギヤ機構を用いたものであっても良い。そして、中間軸111が複数ある場合には、そのうちのいずれか一つが出力軸の回転軸心より鉛直方向下方に回転軸心が位置するようにケーシング内に支持されれば良い。
(1)入力軸3と出力軸とを連結する中間軸11は、1つに限られるものではなく、複数の軸をなして入力軸と出力軸との間で直列に噛み合うものであっても良く、プラネタリーギヤ機構を用いたものであっても良い。そして、中間軸111が複数ある場合には、そのうちのいずれか一つが出力軸の回転軸心より鉛直方向下方に回転軸心が位置するようにケーシング内に支持されれば良い。
(2)電動モータ5を駆動源とする副駆動側のシステムを前輪側に配置して主駆動側のシステムを後輪側に配置しても良い。また、副駆動システムを車両に単独搭載する2輪駆動の電動車両であっても良い。
(3)出力軸は、実施例のようなデファレンシャル装置を構成として含むものに限らず、他の例としては例えば大径ギヤ43が直接、車軸側に連結する構成であって良い。
1 トルク伝達装置
3 入力軸
5 電動モータ
7 アウターデフケース(出力軸)
11 中間軸
13 減速機構
15 静止側ケーシング
17 エアブリーザ
43 大径ギヤ(出力軸)
CL1 入力軸3の回転中心線(回転軸心)
CL2 中間軸11の回転中心線(回転軸心)
CL3 出力軸の回転中心線(回転軸心)
OL オイルレベル
3 入力軸
5 電動モータ
7 アウターデフケース(出力軸)
11 中間軸
13 減速機構
15 静止側ケーシング
17 エアブリーザ
43 大径ギヤ(出力軸)
CL1 入力軸3の回転中心線(回転軸心)
CL2 中間軸11の回転中心線(回転軸心)
CL3 出力軸の回転中心線(回転軸心)
OL オイルレベル
Claims (4)
- 駆動源としての電動モータと、電動モータと連結する入力軸と、車輪側に連結する出力軸と、前記入力軸と出力軸との間に配置された中間軸と、前記入力軸と中間軸と出力軸とを連結して設けられた減速機構とを備え、前記電動モータの駆動回転を前記減速機構で減速し前記車輪側へ伝達するトルク伝達装置であって、
前記入力軸の回転軸心は、前記出力軸の回転軸心より鉛直方向の下部側に配置され、
前記中間軸の回転軸心は、前記入力軸の回転軸心より鉛直方向の下部側に配置されていることを特徴とするトルク伝達装置。 - 請求項1に記載されたトルク伝達装置であって、
前記入力軸、中間軸及び出力軸を収容すると共に、オイルが封入された静止側ケーシングを備え、
前記中間軸の鉛直方向上部側で、前記静止側ケーシングにエアブリーザが取り付けられていることを特徴とするトルク伝達装置。 - 請求項2に記載されたトルク伝達装置であって、
前記エアブリーザが、車両の加速、減速、旋回、傾斜地走行などに伴って前記オイルの液面が変化してもオイルの吹き出しを抑制できる位置に取り付けられていることを特徴とするトルク伝達装置。 - 請求項3に記載されたトルク伝達装置であって、
前記エアブリーザの周辺に前記静止側ケーシング内の空間を区画する壁部が設けられたことを特徴とするトルク伝達装置。
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EP3730327A1 (en) * | 2019-04-23 | 2020-10-28 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle driving apparatus |
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- 2006-04-05 JP JP2006104390A patent/JP2007278372A/ja active Pending
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