JP2007277977A - 排水システム - Google Patents

排水システム Download PDF

Info

Publication number
JP2007277977A
JP2007277977A JP2006107265A JP2006107265A JP2007277977A JP 2007277977 A JP2007277977 A JP 2007277977A JP 2006107265 A JP2006107265 A JP 2006107265A JP 2006107265 A JP2006107265 A JP 2006107265A JP 2007277977 A JP2007277977 A JP 2007277977A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drainage
horizontal
pipe joint
branch pipes
collecting pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006107265A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4810285B2 (ja
Inventor
Takehiro Yamada
雄大 山田
Satoru Ichinosawa
哲 市野沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2006107265A priority Critical patent/JP4810285B2/ja
Publication of JP2007277977A publication Critical patent/JP2007277977A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4810285B2 publication Critical patent/JP4810285B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sink And Installation For Waste Water (AREA)

Abstract

【課題】2本の横枝管を排水集合管継手に対向状態で接続することを可能としつつ、一方の横枝管からの排水が他方の横枝管に流入することを防止でき、限られた配管スペースに対応できるとともに、多層建築物における既存の排水集合管継手を用いることができる排水システムを提供する。
【解決手段】排水集合管継手10と、この排水集合管継手10に複数本接続された横枝管20、30とを備え、これら横枝管20、30のうちの2本が排水集合管継手10で略対向状態とされるとともに、少なくともいずれか一方の横枝管20に排水が落下する落下部20aが形成された排水システム1において、一方の横枝管20のうち落下部20aより排水集合管継手10側に形成された水平部21に、水平部21の所定領域の上壁が内側に膨出されるとともに両側壁が外側に膨出された排水減速部22が設けられたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多層建築物の排水立て管に対して各階ごとに介装された排水集合管継手と、この排水集合管継手に複数本接続された横枝管とを備えた排水システムに関する。
集合住宅、ホテル、および、病院などの多層建築物においては、排水のために、各階を縦方向に貫いた排水立て管が配管されている。また、この排水立て管には各階ごとに排水集合管継手が介設され、それぞれの排水集合管継手に複数の横枝管が接続された構造となっている。例えば、多層建築物に使用された場合、横枝管は、一端が住居内に設置されているトイレ、風呂、流し、および、洗面台などの家庭用設備の排水管に接続され、また、他端が上記した排水集合管継手に接続されており、家庭用設備からの排水を排水集合管継手まで流すようにされている。
また、このような排水集合管継手には複数の横枝管の管口が略同じ高さで接続され、また、それらのうちの2本の横枝管が対向状態(相互の管口が対峙した状態)で接続されることも少なくない。このような接続状態で、トイレ排水などの勢いの強い排水が一方の横枝管から排水集合管継手へと流れると、排水の勢いが強いことから、排水が排水集合管継手を飛び越して他方の横枝管内に流入してしまうことがある。トイレ排水中には当然のことながら汚物が多量に含まれているため、トイレ排水が他方の横枝管内に流入したのち排水集合管継手に流れ落ちずそのまま残存すると、この他方の横枝管から屋内へと悪臭が上がってくるといった問題があった。
この対向する横枝管に勢いの強い排水が流入する仕組みについて、トイレ排水の2つの具体例を用いて説明する。
まず、図13に示されるような壁排水式のトイレ140は、壁裏に排水の落下部120aを有し、すなわち第1屈曲部124によって排水を落下させた後、床下の第2屈曲部125によって排水を水平方向に曲げて排水集合管継手110へと導くといった方式をとっている。このトイレ配管の排水は、第1屈曲部124での落下によって水勢が強くなった後、第2屈曲部125の内壁の曲面に沿って流れてしまい、強い水勢によって、図中矢符で示すように、上方向へとジャンプ(管頂部分への巻き上り)してしまう。また、壁排水式のトイレ配管は上述したように2つの屈曲部を有しており、第2屈曲部125から排水集合管継手110までの距離が短いため、後述する床排水式のトイレ配管(図14参照)より水平部121が短くなってしまうことが多い。従って、上記のようにジャンプ(管頂部分への巻き上り)した排水が水平部121の管底に着地することなく排水集合管継手110を飛び越えてしまい、対向する横枝管130に流入してしまっていた。
また、図14に示されるような床排水式のトイレ140には、サイフォン式と呼ばれる方式が多く用いられており、この方式においては排水の勢いが強くなるという特徴を有している。このトイレ排水は水勢が極めて強いため、対向する横枝管130の管口まで排水が到達して内部に流入したり、図中矢符で示すように、跳ねて一部が横枝管130の中に流入したりしてしまっていた。
そこで、このような対向する横枝管への排水の流入を防止するための排水集合管継手が特許文献1に提案されている。この排水集合管継手は、2つの管口を直交する向きに設けるとともに、そのうちの一方の管口に一体的にエルボー継手を設けるというものである。この発明においては、排水集合管継手に接続された2つの横枝管が対向しないため、トイレ排水などの勢いの強い排水が一方の横枝管から他方の横枝管内に流入するといったことがない。
特開2004−84394号公報
しかしながら、多層建築物においては、排水集合管継手を設置するための配管スペースは限られており、上記した排水集合管継手は一体的にエルボー継手を有しその分体積が大きくならざるを得ないことから、配管スペースに収まりきらないという問題があった。
また、このような排水集合管継手を製造する際には、排水集合管継手とエルボー継手とを一体的に成形するため、複雑な形状の高価な金型が別途必要であり、製造コストが増加するといった問題があった。
さらに、一方の横枝管がエルボー継手を介して排水集合管継手に接続されているため、一方の横枝管と他方の横枝管とは管軸がずれた状態になってしまう。そのため、従来の排水集合管継手に横枝管が略対向状態で接続されたものと比較して、横枝管の配管の設計が制限される場合もあった。
本発明は係る実情に鑑みてなされたもので、その目的は、2本の横枝管を排水集合管継手に対向状態で接続することを可能としつつ、一方の横枝管からの排水が他方の横枝管に流入することを防止でき、限られた配管スペースに対応できるとともに、多層建築物における既存の排水集合管継手を用いることができる排水システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の排水システムは、多層建築物の排水立て管に対して各階ごとに介装された排水集合管継手と、この排水集合管継手に複数本接続された横枝管とを備え、これら横枝管のうちの2本が前記排水集合管継手で略対向状態とされるとともに、少なくともいずれか一方の横枝管に排水が落下する落下部が形成された排水システムにおいて、一方の前記横枝管のうち前記落下部より前記排水集合管継手側に形成された水平部に、該水平部の所定領域の上壁が内側に膨出されるとともに両側壁が外側に膨出された排水減速部が設けられたことを特徴とする。
このような本発明によると、排水減速部は、水平部(略水平または多少の勾配を有している)の所定領域の上壁が内側に膨出されるとともに両側壁が外側に膨出されたものであるから、排水は、排水減速部の両側壁が幅広とされた部分で拡散し、幅狭へと戻る部分で両側壁に衝突することとなり、これによって排水の流速が減速する。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手を飛び越えて、対向する横枝管内に流入するといったことが減少する。
すなわち、壁排水タイプのトイレ配管において、第2屈曲部でジャンプする排水が、排水減速部における上部の内側に膨出した部分に衝突するため、排水はその水勢を弱めつつ管底に落下し、排水が排水集合管継手を飛び越えて対向する横枝管内に流入するといったことが発生しなくなる。
また、前記排水減速部は、その断面積が、水平部における排水減速部以外の領域の断面積に対し、90〜110%の範囲とされるのが好ましい。
排水減速部の断面積の比率が90%未満であると、排水が排水減速部において満水状態となって流れてしまうことがあるため、管内の満水状態が発生することで引き起こされるサイフォン現象によってトイレなどのトラップの封水までも排水してしまう虞がある。また、排水減速部の断面積の比率が110%を超えると、排水減速部の製造に必要な材料コストが増加してしまうため好ましくない。
また、本発明の排水システムは、多層建築物の排水立て管に対して各階ごとに介装された排水集合管継手と、この排水集合管継手に複数本接続された横枝管とを備え、これら横枝管のうちの2本が前記排水集合管継手で略対向状態とされた排水システムにおいて、少なくともいずれか一方の横枝管の水平部に、該水平部の所定領域を水平方向に蛇行させることにより形成された排水減速部が設けられたことを特徴とする。
このような本発明によると、排水減速部は、横枝管の水平部を所定領域において水平方向に蛇行させることにより形成されたものであるから、排水は排水減速部の側壁に衝突することとなり、排水の流速が弱められる。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手を飛び越えて、対向する横枝管内に流入するといったことが減少する。
また、前記排水減速部は、その流入側と流出側との管軸が略同一とされるとともに、前記排水減速部の一方の側壁が上断面視ほぼV字状で内側に突出され他方の側壁が上断面視ほぼ半円弧状で外側に突出されたものであってもよい。
この場合、排水減速部の流入側と流出側との管軸が略同一とされているため、従来の横枝管と同様の簡素な配管設計を行うことができる。
また、排水減速部の一方の側壁が上断面視ほぼV字状(45°以下の角度)で内側に突出され他方の側壁が上断面視ほぼ半円弧状で外側に突出されたものであるから、横枝管の長さを短く形成することができ、横枝管の設置スペースが制限される場所においても横枝管を良好に設置することができる。
また、前記排水減速部は、その流入側と流出側との管軸が略同一とされるとともに、前記排水減速部の断面積が水平部における排水減速部以外の領域の断面積に対し90〜110%の範囲とされ、且つ、前記排水減速部の流入側端部と流出側端部との距離が最短とされたものであってもよい。
この場合、排水減速部の流入側と流出側との管軸が略同一とされているため、従来の横枝管と同様の簡素な配管設計を行うことができる。
また、排水減速部の断面積が水平部における排水減速部以外の領域の断面積に対し90〜110%の範囲とされ、且つ、排水減速部の流入側端部と流出側端部との距離が最短とされているため、横枝管の長さを短く形成することができ、横枝管の設置スペースが制限される場所においても横枝管を良好に設置することができる。
また、前記水平部における前記排水減速部以外の領域の管断面の投影面と、前記排水減速部の領域において排水減速部以外の領域の横枝管から最も大きく偏位した箇所での管断面の投影面との重複幅が、前記水平部における管内径の1/3以下とされたものであってもよい。
この場合、管壁に衝突せずに通過する排水がほとんどなくなるので排水の流速が減速される。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手を飛び越えて、対向する横枝管内に流入するといったことが減少する。
また、本発明の排水システムは、多層建築物の排水立て管に対して各階ごとに介装された排水集合管継手と、この排水集合管継手に複数本接続された横枝管とを備え、これら横枝管のうちの2本が前記排水集合管継手で略対向状態とされた排水システムにおいて、少なくともいずれか一方の横枝管の水平部に、該水平部の所定領域を水平方向にクランク状に屈曲させることにより形成された排水減速部が設けられたことを特徴とする。
このような本発明によると、排水減速部は、横枝管の水平部を所定領域において水平方向にクランク状に屈曲させることにより形成されたものであるから、排水は排水減速部の側部の管壁に衝突することとなり、排水の流速が弱められる。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手を飛び越えて、対向する横枝管内に流入するといったことが減少する。
また、前記水平部における前記排水減速部の流入側の管断面の投影面と、前記排水減速部の流出側の管断面の投影面との重複幅が、前記水平部における管内径の1/3以下とされたものであってもよい。
この場合、管壁に衝突せずに通過する排水がほとんどなくなるので排水の流速が減速される。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手を飛び越えて、対向する横枝管内に流入するといったことが減少する。
また、前記排水減速部は、その所定位置に旋回流を阻害する旋回流阻害障壁が設けられたものであってもよい。なお、ここで、旋回流とは、蛇行した排水減速部の流入側の管底が曲面であるために、排水減速部の流入側の管面から管壁に沿って排水が駆け上がってしまい、水勢がほとんど弱まることなく旋回しながら管軸方向に流れる排水のことをいう。
この場合、排水減速部の所定位置に旋回流を阻害する旋回流阻害障壁が設けられているため、旋回流は旋回流阻害障壁に衝突することとなり、これによって水勢が弱められ、最終的に排水の旋回が止まる。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手を飛び越えて、対向する横枝管内に流入するといったことを確実に防止することができる。
本発明の排水システムは、2本の横枝管を排水集合管継手に対向状態で接続することを可能としつつ、一方の横枝管からの排水が他方の横枝管に流入することを防止でき、限られた配管スペースに対応できるとともに、多層建築物における既存の排水集合管継手を用いることができるといった効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
本発明を壁排水タイプのトイレ配管に適用した例について、図1乃至図5に基づいて説明する。
図1(a)は本実施の形態における排水システムを示す側面図、図1(b)は排水システムを示す平面図、図2は図1(a)に対応する断面図、図3乃至図5は排水減速部の各実施例を示す断面図であり、これら図3乃至図5において、それぞれ、(a)は側断面図、(b)は水平断面図、(c)はA−A線断面図、および、(d)はB−B線断面図である。
本実施の形態の排水システム1は、排水集合管継手10と、対向する2本の横枝管20、30とを備えている。
上記排水集合管継手10は、多層建築物などの各階を縦方向に貫いて配管された排水立て管50に対して各階ごとに介設されたものである。排水集合管継手10には後述する横枝管20、30が複数本接続されており、そのうち2本の横枝管20、30の管口が排水集合管継手10内で略同じ高さで対向状態となっている。
上記横枝管20は、一端が住居内のトイレ、風呂、流し、および、洗面台などの家庭用設備の排水管に接続され、他端が排水集合管継手10に接続されている。また、横枝管20には、排水が落下する落下部20aが形成され、横枝管20のうち落下部20aより排水集合管継手10側には床61と床スラブ62との間に水平部21が形成されている。
上記水平部21には、水平部21の所定領域に排水減速部22が設けられている。
上記排水減速部22は、図3に示されるように、排水減速部22の上壁22aが内側に膨出されるとともに両側壁22b、22cが外側に膨出された形状となっている。これにより、排水は、排水減速部22の両側壁22b、22cが幅広とされた流入口22dで拡散し、幅狭へと戻る流出口22eで両側部の管壁22b、22cに衝突することとなり、これによって排水の流速が減速する。また、図2に示すように、トイレ40から出た排水は、図中矢符で示すように、落下部20aで落下し第2屈曲部25によってジャンプするが、排水は排水減速部22における上部の内側に膨出した部分22aに衝突し、これによってその水勢を弱めつつ管底に落下することとなり、排水が排水集合管継手10を飛び越えて対向する横枝管30内に流入することがない。
ここで、排水減速部22は、その断面積が、水平部21における排水減速部22以外の領域の断面積に対し、90〜110%の範囲とされるのが好ましい。排水減速部22の断面積の比率が90%未満であると、排水が排水減速部22において満水状態となって流れてしまうことがあるため、管内の満水状態が発生することで引き起こされるサイフォン現象によってトイレ40などのトラップの封水までも排水してしまう虞がある。また、排水減速部22の断面積の比率が110%を超えると、排水減速部22の製造に必要な材料コストが増加してしまうため好ましくない。
上記した排水減速部22としては、上壁が内側に膨出されるとともに両側壁が外側に膨出された形状であれば、特に限定するものではなく、上記図3に示した例に限らず、例えば、図4又は図5に示されるような形状のものも用いることができる。
図4に示す排水減速部22は、図3に示したものに比べて膨出部分22aの長さをおよそ半分としている。このように、排水減速部22の長さを短くすることにより、横枝管20の管軸方向の長さが短くなってその分設置スペースを必要としなくなるので、より設置の自由度が高いものとなる。
図5に示す排水減速部22は、膨出部分22aを側断面視ほぼV字状に形成することにより、膨出部分22aの長さを図3に示したもののおよそ4分の1の長さとしている。したがって、上記した図3及び図4に示したものよりも排水減速部22の長さがより短くなり、その分横枝管20の管軸方向の長さが短くなって、さらに設置スペースを小さくすることができるとともに、より一層設置の自由度が高いものとなる。
[実施の形態2]
本発明を床排水タイプのトイレ配管に適用した例について、図6乃至図12に基づいて説明する。
図6は本実施の形態における排水システムを示し、図6(a)は排水システムを示す側面図であり、図6(b)は排水システムを示す平面図である。
本実施の形態の排水システム1は、排水集合管継手10と、対向する2本の横枝管20、30とを備えている。
なお、本実施の形態の排水システム1は、前述した実施の形態1のものと横枝管20の水平部21に設けられた排水減速部22を除いて同じ構成であるので、同一部材には同一符号を付してその説明を省略し、相違点である排水減速部22についてのみ説明する。
本実施の形態における排水減速部22は、図6(b)および図7に示すように、横枝管20の水平部21を所定領域において水平方向に蛇行させることにより形成されたものである。これにより、図6(b)において矢符で示すように、排水が排水減速部22の管壁に衝突することとなり、排水の流速が弱められるため、水勢の強い排水が、排水集合管継手10を飛び越えて、対向する横枝管30内に流入するといったことが減少する。
上記排水減速部22としては、水平方向に蛇行されたものであれば特に限定するものではなく、例えば、図8に示すように排水減速部22の流入側22dから流出側22eに亘って管内径がほぼ一定のもの、あるいは図9に示すように蛇行部22fが2箇所のもの、などがあげられる。
また、上記した図8に示すように、排水減速部22は、その流入側22dと流出側22eとの管軸が略同一とされるとともに、排水減速部22の一方の側壁が上断面視ほぼV字状で内側に突出され他方の側壁が上断面視ほぼ半円弧状で外側に突出されるのが好ましい。この場合、排水減速部22の流入側22dと流出側22eとの管軸が略同一とされているため、従来の横枝管20と同様の簡素な配管設計を行うことができる。また、排水減速部22の一方の側壁が上断面視ほぼV字状で内側に突出され他方の側壁が上断面視ほぼ半円弧状で外側に突出されたものであるから、横枝管20の長さを短く形成することができ、横枝管20の設置スペースが制限される場所においても横枝管20を良好に設置することができる。
また、排水減速部22は、その流入側22dと流出側22eとの管軸が略同一とされるとともに、排水減速部22の断面積が水平部21における排水減速部22以外の領域の断面積に対し90〜110%の範囲とされ、且つ、排水減速部22の流入側22d端部と流出側22e端部との距離が最短とされるのが好ましい。この場合、排水減速部22の流入側22dと流出側22eとの管軸が略同一とされているため、従来の横枝管20と同様の簡素な配管設計を行うことができる。また、排水減速部22の断面積が水平部21における排水減速部22以外の領域の断面積に対し90〜110%の範囲とされ、且つ、排水減速部22の流入側22d端部と流出側22e端部との距離が最短とされているため、横枝管20の長さを短く形成することができ、横枝管20の設置スペースが制限される場所においても横枝管20を良好に設置することができる。
また、上記した図7乃至図9のいずれの例にあっても、図7に示すように、水平部21における排水減速部22以外の領域の管断面26の投影面26aと、排水減速部22の領域において排水減速部22以外の領域の横枝管20から最も大きく偏位した箇所での管断面27の投影面27aとの重複幅28が、水平部21における管内径29の1/3以下とされることが好ましい。これにより、管壁に衝突せずに通過する排水がほとんどなくなるので排水の流速が減速される。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手10を飛び越えて、対向する横枝管30内に流入するといったことが減少する。
さらに、上記排水減速部22としては、上記したような蛇行タイプのものに限らず、例えば図10に示すように、横枝管20の水平部21を所定領域において水平方向にクランク状に屈曲させることにより形成したものであってもよい。
この場合にあっても、図10に示すように、水平部21における排水減速部22の流入側22dの管断面26の投影面26aと、排水減速部22の流出側22eの管断面27の投影面27aとの重複幅28が、水平部21における管内径29の1/3以下とされるのが好ましい。これにより、管壁に衝突せずに通過する排水がほとんどなくなるので排水の流速が減速される。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手10を飛び越えて、対向する横枝管30内に流入するといったことが減少する。
ところで、排水減速部22を、上述したように、蛇行またはクランク状に屈曲させることで形成した場合にあっては、排水減速部22内において排水が旋回流(水勢がほとんど弱まることなく旋回しながら管軸方向に流れる排水)となる傾向が強い。このため、本実施の形態における排水減速部22には、その所定位置に旋回流を阻害する旋回流阻害障壁23を設けるとよい。
すなわち、図12に示すように、直進してきた水勢の強い排水は、排水減速部22の流入側22dの管底から管壁に沿って駆け上がり、その水勢をほとんど弱めることなく旋回流Xとなり流出側22eまで旋回しながら流れていく。また、排水減速部22の流入側22dで管底に沿って斜めに進行した排水も、排水減速部22の流出口付近で水勢をほとんど弱めることなく旋回流Yとなり流出側22eまで旋回しながら流れていく。その後、旋回流XとYとは逆方向に旋回しているため、排水減速部22の流出側22eの上部で互いに衝突Wし、排水集合管継手10へと直進する流れZとなる。この流れZは、管軸方向への流速の減速量が少ないため、トイレ40からの排水の水勢が極めて強い場合には、排水集合管継手10を飛び越えて、対向する横枝管30内に流入することがあった。
そこで、図11に示すように、排水減速部22の流出口22eの管壁上部に、図12に示す旋回流Xと略直交する向きに第1の旋回流阻害障壁23aを、また旋回流Yと略直交する向きに第2の旋回流阻害障壁23bを設けると、第1の旋回流阻害障壁23aは旋回流Xを阻害し、また、上記第2の旋回流阻害障壁23bは旋回流Yを阻害する。これによって排水の水勢が弱められ最終的に旋回が止まることとなる。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手10を飛び越えて、対向する横枝管30内へ流入することを確実に防止することができる。
ここで、床排水タイプのトイレ40には、便器41内の汚水を排水する際に、流水によって旋回渦を便器41内に形成させ、便器41の表面を洗浄しながら排水させるタイプのものがある。このようなトイレ配管では、この旋回渦によって、排水が横枝管20内の排水減速部22の前で旋回流を形成してしまうことがある。そこで、この排水が流れ方向に対して反時計回りに旋回する場合には、排水減速部22を排水の流れ方向に対して左側に蛇行またはクランク状に屈曲させることで形成することで旋回流を消滅させることができる。また、これとは逆に、排水が時計回りに旋回する場合には、排水減速部22を、排水の流れ方向に対して右側に蛇行またはクランク状に屈曲させることで形成することで旋回流を消滅させることができる。従って、水勢の強い排水が、排水集合管継手10を飛び越えて、対向する横枝管30内へ流入することを確実に防止することができる。
なお、旋回流阻害障壁23としては、旋回流X,Yを阻止できれば設置位置を特に限定するものではなく、例えば、排水減速部22の流入側22d、中間位置22g、流出側22eのいずれかの管壁に1つ設けたり、または、複数設けたりすることができる。なお、この旋回流阻害障壁23はできるだけ上方の管壁に設けるのが好ましく、これにより、排水や排水とともに流れる固形物などが旋回流阻害障壁23で滞留するといったことがない。
また、実施の形態2で説明した排水減速部22を、実施の形態1で説明した床排水タイプのトイレ配管に用いてもよい。
本発明の実施形態1における排水システムを示し、図1(a)は側面図、図1(b)は平面図である。 本発明の実施形態1における排水システムを示す図1(a)に対応する断面図である。 本発明の実施形態1における排水減速部を示し、図3(a)は側断面図、図3(b)は水平断面図、図3(c)は図3(a)におけるA−A線断面図、図3(d)は図3(a)におけるB−B線断面図である。 本発明の実施形態1における排水減速部の他の例を示し、図4(a)は側断面図、図4(b)は水平断面図、図4(c)は図4(a)におけるA−A線断面図、図4(d)は図4(a)におけるB−B線断面図である。 本発明の実施形態1における排水減速部のさらに他の例を示し、図5(a)は側断面図、図5(b)は水平断面図、図5(c)は図5(a)におけるA−A線断面図、図5(d)は図5(a)におけるB−B線断面図である。 本発明の実施形態2における排水システムを示し、図6(a)は側面図、図6(b)は平面図である。 本発明の実施形態2における排水減速部を示し、図7(a)は断面図、図7(b)は投影面の重複幅を説明する図である。 本発明の実施形態2における排水減速部の他の例を示す断面図である。 本発明の実施形態2における排水減速部のさらに他の例を示す断面図である。 本発明の実施形態2における排水減速部のさらに他の例を示し、図10(a)は断面図、図10(b)は投影面の重複幅を説明する図である。 本発明の実施形態2における排水減速部のさらに他の例を示す断面図である。 排水減速部における旋回流を示す説明図である。 従来の壁排水のトイレの配管を示す概略図である。 従来の床排水のトイレの配管を示す概略図である。
符号の説明
1 排水システム
10 排水集合管継手
20 横枝管
20a 落下部
21 水平部
22 排水減速部
23 旋回流阻害障壁
23a 第1の旋回流阻害障壁
23b 第2の旋回流阻害障壁
30 対向する横枝管
40 トイレ
50 排水立て管

Claims (9)

  1. 多層建築物の排水立て管に対して各階ごとに介装された排水集合管継手と、
    この排水集合管継手に複数本接続された横枝管とを備え、
    これら横枝管のうちの2本が前記排水集合管継手で略対向状態とされるとともに、少なくともいずれか一方の横枝管に排水が落下する落下部が形成された排水システムにおいて、
    一方の前記横枝管のうち前記落下部より前記排水集合管継手側に形成された水平部に、該水平部の所定領域の上壁が内側に膨出されるとともに両側壁が外側に膨出された排水減速部が設けられたことを特徴とする排水システム。
  2. 前記排水減速部は、その断面積が、水平部における排水減速部以外の領域の断面積に対し90〜110%の範囲とされたことを特徴とする請求項1に記載の排水システム。
  3. 多層建築物の排水立て管に対して各階ごとに介装された排水集合管継手と、
    この排水集合管継手に複数本接続された横枝管とを備え、
    これら横枝管のうちの2本が前記排水集合管継手で略対向状態とされた排水システムにおいて、
    少なくともいずれか一方の横枝管の水平部に、該水平部の所定領域を水平方向に蛇行させることにより形成された排水減速部が設けられたことを特徴とする排水システム。
  4. 前記排水減速部は、その流入側と流出側との管軸が略同一とされるとともに、前記排水減速部の一方の側壁が上断面視ほぼV字状で内側に突出され他方の側壁が上断面視ほぼ半円弧状で外側に突出されたことを特徴とする請求項3に記載の排水システム。
  5. 前記排水減速部は、その流入側と流出側との管軸が略同一とされるとともに、前記排水減速部の断面積が水平部における排水減速部以外の領域の断面積に対し90〜110%の範囲とされ、且つ、前記排水減速部の流入側端部と流出側端部との距離が最短とされたことを特徴とする請求項3に記載の排水システム。
  6. 前記水平部における前記排水減速部以外の領域の管断面の投影面と、前記排水減速部の領域において排水減速部以外の領域の横枝管から最も大きく偏位した箇所での管断面の投影面との重複幅が、前記水平部における管内径の1/3以下とされたことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1つに記載の排水システム。
  7. 多層建築物の排水立て管に対して各階ごとに介装された排水集合管継手と、
    この排水集合管継手に複数本接続された横枝管とを備え、
    これら横枝管のうちの2本が前記排水集合管継手で略対向状態とされた排水システムにおいて、
    少なくともいずれか一方の横枝管の水平部に、該水平部の所定領域を水平方向にクランク状に屈曲させることにより形成された排水減速部が設けられたことを特徴とする排水システム。
  8. 前記水平部における前記排水減速部の流入側の管断面の投影面と、前記排水減速部の流出側の管断面の投影面との重複幅が、前記水平部における管内径の1/3以下とされたことを特徴とする請求項7に記載の排水システム。
  9. 前記排水減速部は、その所定位置に旋回流を阻害する旋回流阻害障壁が設けられたことを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1つに記載の排水システム。
JP2006107265A 2006-04-10 2006-04-10 排水システム Active JP4810285B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006107265A JP4810285B2 (ja) 2006-04-10 2006-04-10 排水システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006107265A JP4810285B2 (ja) 2006-04-10 2006-04-10 排水システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007277977A true JP2007277977A (ja) 2007-10-25
JP4810285B2 JP4810285B2 (ja) 2011-11-09

Family

ID=38679685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006107265A Active JP4810285B2 (ja) 2006-04-10 2006-04-10 排水システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4810285B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010180997A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Takiron Co Ltd 排水管路構造
JP2019056209A (ja) * 2017-09-20 2019-04-11 積水化学工業株式会社 排水配管システム
JP7458295B2 (ja) 2020-10-27 2024-03-29 株式会社ブリヂストン 配管構造

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS605112Y2 (ja) * 1979-09-14 1985-02-15 株式会社クボタ 建築物の排水装置
JPH03287930A (ja) * 1990-04-04 1991-12-18 Showa Denko Kk 流速低減管
JP2003129540A (ja) * 2001-10-25 2003-05-08 Kubota Corp 排水管システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS605112Y2 (ja) * 1979-09-14 1985-02-15 株式会社クボタ 建築物の排水装置
JPH03287930A (ja) * 1990-04-04 1991-12-18 Showa Denko Kk 流速低減管
JP2003129540A (ja) * 2001-10-25 2003-05-08 Kubota Corp 排水管システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010180997A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Takiron Co Ltd 排水管路構造
JP2019056209A (ja) * 2017-09-20 2019-04-11 積水化学工業株式会社 排水配管システム
JP7458295B2 (ja) 2020-10-27 2024-03-29 株式会社ブリヂストン 配管構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP4810285B2 (ja) 2011-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6921693B2 (ja) 排水配管システム
JP4810285B2 (ja) 排水システム
JP2010133201A (ja) 排水管路構造及びこれに用いる管継手
JP2008144470A (ja) 排水システム及び排水減速部材
JP2009144480A (ja) 脚部継手及びこの脚部継手を用いた排水システム
JP6242124B2 (ja) 合成樹脂製排水合流用管継手
JP2008157000A (ja) 排水システムおよび排水減速部材
JP2011117133A (ja) 排水用合流管継手
JP4757890B2 (ja) 排水集合管
JP2009002099A (ja) バイパス通気用管継手およびこのバイパス通気用管継手を用いた排水システム
JP2022061254A (ja) 排水配管継手
JP6693693B2 (ja) 建物の排水システムおよび排水システム用継手
JP5538956B2 (ja) 2階建て集合住宅の排水管設備及びその排水管設備に用いられる多口管継手
JP2015055070A (ja) 排水システム
JP6297298B2 (ja) 最下階用排水管継手およびそれを用いた排水配管構造
JP5606349B2 (ja) 排水集合管
JP4968495B2 (ja) 排水合流管
JP4118635B2 (ja) 排水集合管
JP2009197575A (ja) 排水縦管用2段型合流継手本体の構造
JP2008081925A (ja) 排水システム
JP5091524B2 (ja) 排水管システム
JP2004143808A (ja) 減勢工
JP2008303626A (ja) 排水ヘッダー
JP2004092295A (ja) 突起付き単管部を有する排水配管装置
JP7445587B2 (ja) サイホン排水システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110527

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110628

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110726

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110822

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4810285

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151