JP2007277661A - バーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板及びその製造方法 - Google Patents

バーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ミクロ組織が連続冷却変態組織であり、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上であることを特徴とするバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板および該成分を有する薄鋼板を得るための熱間圧延する際に、Nb炭化物の溶体化温度以上に加熱し、さらに粗圧延後に600mpm以上の圧延速度で、最終段とその前段の合計圧下率が25%以上かつ、Ar変態点温度以上Ar変態点温度+100℃以下の温度域で仕上げ圧延を終了し、冷却開始から巻き取るまでの温度域を20℃/sec以上の冷却速度で400℃以上600℃以下の温度域まで冷却し巻き取る。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車用の鋼板として好適なバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板およびその製造方法に関するものである。
近年、自動車の安全性能向上や燃費向上のための軽量化を目的として、高強度鋼板の適用が進められている。しかしながら、衝突安全性と同様に自動車の安全性や操縦安定性に関わる車体剛性は、一般的に素材のヤング率、板厚、更には構造に支配される。このため、素材としての鋼板を高強度化するだけでは剛性の向上が望めず、特に部材剛性が要求される構造部材等では高強度鋼板の適用による軽量化はあまり進んでいないのが現状である。
板厚の増加に伴う重量増加を抑制しつつ、部材の剛性を向上させる方法としては、従来において例えば比強度が高いAl合金等の軽金属を採用する方法が提案されている。しかしながら、このAl合金をはじめとした軽金属は、鋼と比較して著しく高価であるという問題点がある。このため、かかるAl合金の適用は、特殊な用途に限られるのが現状である。
従って、自動車中の多くの部材に、安価でしかも剛性の高い素材を適用することにより自動車全体の軽量化を推進するためには、Al合金をはじめとした軽金属を用いることによる対応ではなく、あくまで鋼板を用いることにより対応する必要があった。実際に鋼板による対応を図るためには、鋼板のヤング率を向上させる必要があった。
一方、部材剛性を高める方法としては、例えばビードの付与等を行うことにより、構造の最適化を図る方法もある。しかしながら、近年の自動車部材の精密化、複雑化に対応するためには、より優れた成形性や加工性、特にバーリング加工性や伸びフランジ加工性が要求される。一般に高強度化を行うと、成形性や加工性等の材料特性を劣化させてしまう。このため、かかる材料特性を劣化させることなくいかに高強度化を図るかが高強度鋼板開発のキーポイントになる。特に内板部材、構造部材、足廻り部材用鋼板に求められる特性としてはバーリング加工性、フランジ加工性、延性、疲労耐久性および耐食性等が重要であり、高強度化と共にこれらの特性をいかにバランスよく引き出せるかが重要となる。
バーリング加工性、フランジ加工性を向上させる技術としては、例えば、ミクロ組織をアシキュラーフェライト組織とし、更にTiC及び/又はNbCを析出させることにより、引張強度が70kgf/mm以上の高強度であっても、優れた伸びフランジ性が得られる技術等が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また特許文献2には、主組織を転位密度の高いアシキュラーフェライト組織とするとともに、さらに熱延以降の冷却速度等を制御することにより、固溶C量を可及的に低減させた伸びフランジ性に優れた高強度熱延鋼板が開示されている。
さらに特許文献3には、ミクロ組織及び化学成分を規定するとともに、特に析出物のサイズと個数を制御することにより、優れた伸び及び伸びフランジ性を発揮する成形性に優れた熱延鋼板が開示されている。
しかしながら、これら特許文献1〜3の開示技術では、あくまで伸びフランジ性の向上を目的としているため、鋼板のヤング率を向上させることにつき何ら想定するものではなく、そのヤング率向上のための技術は全く開示されていない。
一方、鋼板自体のヤング率を向上させる技術として、Ar変態点以下のα+γ二相域温度にて圧延を行う技術が開示されている。(例えば、特許文献4、5参照)しかしながら、当該技術はヤング率を高める技術については言及しているものの伸びフランジ性等の加工性を高める技術の開示がないばかりか、Ar変態点以下のα+γ二相域温度にて圧延を行うために板厚精度が悪化し、生産性が著しく悪化するという問題点があった。
このため従来より、厳しいバーリング加工性や伸びフランジ加工性が要求される部品でも容易に成形でき、加工された後に部品としてこれまで以上の曲げ、ねじれ剛性を得ることができる鋼板が望まれていた。
特開平07−011382号公報 特開2000−144259号公報 特開2004−307919号公報 特開平01−011926号公報 特開平09−053118号公報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、バーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、現在通常に採用されている製造設備により工業的規模で生産されている490〜980MPa級鋼板の製造プロセスを念頭において、バーリング加工性に優れかつ従来鋼板と比較して高いヤング率を備えた鋼板を得るべく鋭意研究を重ねた。
その結果、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜2%、Mn:0.1〜2%、P≦0.1%、S≦0.03%、Al:0.001〜0.1%、N≦0.01%、Nb:0.005〜0.05%、Ti:0.001〜0.2%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼板であって、そのミクロ組織が連続冷却変態組織であり、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上であることが非常に有効であることを新たに見出した。
即ち、本願の請求項1に係る発明は、上述した課題を解決するために、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.003〜2%、Mn:0.1〜2%、P≦0.1%、S≦0.03%、Al:0.001〜0.1%、N≦0.01%、Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.001〜0.2%、を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼板であって、そのミクロ組織が連続冷却変態組織であり、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上であることを特徴とする。
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、さらに質量%で、B:0.0002〜0.002%、Cu:0.2〜1.2%、Ni:0.1〜0.6%、Mo:0.05〜1%、V:0.02〜0.2%、Cr:0.01〜1%の一種または二種以上を含有することを特徴とする。
また、本願の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の発明において、さらに質量%で、Ca:0.0005〜0.005%、REM:0.0005〜0.02%の一種または二種を含有することを特徴とする。
本願の請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか1項記載の発明において、表面処理が施されていることを特徴とする。
本願の請求項5に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成分を含有する薄鋼板を得るための熱間圧延する際に、Nb炭化物の溶体化温度以上に加熱し、さらに粗圧延後に600mpm以上の圧延速度で、最終段とその前段の合計圧下率を25%以上とし、仕上げ圧延をAr変態点温度以上Ar変態点温度+100℃以下の温度域で実行し、冷却開始から巻き取るまでの温度域を20℃/sec以上の冷却速度で400℃以上600℃以下の温度域まで冷却し、巻き取ることを特徴とする。
本願の請求項6に係る発明は、請求項5記載の発明において、仕上げ圧延開始温度を1000℃以上とすることを特徴とする。
本願の請求項7に係る発明は、請求項5又は6記載の発明において、鋼片を、粗圧延終了した後の粗バーを仕上げ圧延開始までの間、及び/又は、粗バーの仕上げ圧延中に、加熱することを特徴とする。
本願の請求項8に係る発明は、請求項5〜7のうち何れか1項記載の発明において、粗圧延終了から仕上げ圧延開始までの間にデスケーリングを行うことを特徴とする。
本願の請求項9に係る発明は、請求項5〜8のうち何れか1項記載の発明において、熱間圧延後に得られた鋼板をさらに冷間圧延することを特徴とする。
本願の請求項10に係る発明は、請求項5〜9のうち何れか1項記載の製造工程の後、得られた鋼板をさらに焼鈍処理することを特徴とする。
本願の請求項11に係る発明は、請求項5〜10のうち何れか1項記載の製造工程の後、得られた鋼板表面を表面処理することを特徴とする。
本発明は、ミクロ組織を連続冷却変態組織とし、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上とすることにより、厳しいバーリング加工性や伸びフランジ加工性が要求される部品でも容易に成形できるだけでなく加工された後に部品としてこれまで以上の曲げ、ねじれ剛性を得ることができるため、本発明は工業的価値が高い発明であると言える。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、バーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板の製造方法について詳細に説明をする。
本発明者は、鋼板の集合組織がヤング率に関わる部品の曲げ剛性に影響をあると考え次のような実験を行った。実験では表1に示す鋼成分の鋳片を溶製した。この表1では、後において詳述する集合組織の影響を及ぼすNb添加した鋼AとNbを添加しない鋼Bの2種類準備した。なお、Nbを添加した鋼AのNbCの溶体化温度は987℃であり、Ar変態点温は828℃である。またNbが含有していない鋼BのAr変態点温度は845℃である。
Figure 2007277661
表1に示す成分の252mm厚の鋼と、加熱温度910〜1230℃、圧下率10〜35%、圧延速度120〜870mpm、圧延温度860〜1100℃で互いに製造条件を異ならせて3.2mm厚の鋼板を準備し、それらについてX線面強度および部品の曲げ剛性を調査した。
部品の曲げ剛性の評価は、図1に示すプレス形状品1にて行った。このプレス形状品は、溝部2が形成されるようにプレス成形されてなり、溝部2の幅w1が100mm、溝部の厚さdが80m超、長手方向の長さLaが600mmで構成されている。溝部2は、途中で角度θ(=15°)で拡径される結果、幅w1が140mmとなる。
上記にて採取した切り板サンプルより、プレス成形品1の長手方向が圧延方向と平行(図1中0°方向)、垂直(図1中90°方向)、さらに45°方向(図1参照)のいずれかになるようにブランクを切り出し、プレス試験に供した後に曲げ剛性を評価するために部品の長手方向をクランプして曲げモーメントを負荷し、その時の荷重と変位より、曲げ剛性を求めた。
図2に測定結果を基に板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比(面強度)の平均値と曲げ剛性の関係を整理した図を示す。図2より圧延条件に関わらず板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比(面強度)の平均値が2.5以上であれば、高ヤング率の基準となる曲げ剛性が300MNm以上の良好な部品曲げ剛性が得られることが判明した。但し、曲げ剛性が300MNm以上となるものは何れもNbを添加した鋼Aであった。このメカニズムは必ずしも明らかではないが、Nbが添加された鋼では、仕上げ圧延時に鋼中に固溶状態で存在しているNb量がある特定範囲に限定し、さらに特定の温度、圧延速度、圧下率条件にて仕上げ圧延を行うとNbのソリュートドラッグ現象によりオーステナイト再結晶が抑制され、その未再結晶状態のオーステナイトからγ→α変態により得られた連続冷却変態組織の結晶方位が集合組織として選択的に{100}面+{211}面のX線ランダム強度比大きくなり、鋼板の特定方位のヤング率が向上し、部品としての曲げ剛性が向上したものと推定される。
次にミクロ組織について説明する。前記板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比(面強度)の平均値が2.5以上の鋼板からサンプルを切り出してミクロ組織を調査した。
ミクロ組織の調査は鋼板板幅の1/4Wもしくは3/4W位置より切出した試料を圧延方向断面に研磨し、ナイタール試薬を用いてエッチングし、光学顕微鏡を用い200〜500倍の倍率で観察された板厚の1/4tにおける視野の写真にて行った。その結果、そのミクロ組織がフェライト組織、連続冷却変態組織であることが判った。
ここで連続冷却変態組織(Zw)とは日本鉄鋼協会基礎研究会ベイナイト調査研究部会/編;低炭素鋼のベイナイト組織と変態挙動に関する最近の研究−ベイナイト調査研究部会最終報告書−(1994年 日本鉄鋼協会)に記載されているように拡散的機構により生成するポリゴナルフェライトやパーライトを含むミクロ組織と無拡散でせん断的機構により生成するマルテンサイトの中間段階にある変態組織と定義されるミクロ組織である。すなわち、連続冷却変態組織(Zw)とは光学顕微鏡観察組織として上記参考文献125〜127項にあるようにそのミクロ組織は主にBainitic ferrite(α°)、Granular bainitic ferrite(α)、Quasi−polygonal ferrite(α)から構成され、さらに少量の残留オーステナイト(γ)、Martensite−austenite(MA)を含むミクロ組織であると定義されている。αとはポリゴナルフェライト(PF)と同様にエッチングにより内部構造が現出しないが、形状がアシュキュラーでありPFとは明確に区別される。ここでは、対象とする結晶粒の周囲長さlq、その円相当径をdqとするとそれらの比(lq/dq)がlq/dq≧3.5を満たす粒がαである。
連続冷却変態組織(Zw)とは前記のようにα0B、αB、αq、γr、MAの一種または二種以上を含むミクロ組織であり、少量のγ、MAはその合計量を3%以下とするものである。なお、必ずしもフェライト組織又は連続冷却変態組織の単独である必要はなく、これらの複合組織であることでも構わない。
続いて、本発明の化学成分の限定理由について説明する。以下、組織における質量%は単に%と記載する。
C :0.01〜0.2%
Cは、オーステナイト相中に十分なCを固溶させ、室温でも所望のオーステナイト相を残留させる為に重要な元素であり、強度−伸びフランジ性のバランスを高めるのに有用であり、本発明において最も重要な元素の一つである。0.2%超含有しているとバーリング割れの起点となる炭化物としてのFeCが増加し、穴拡げ値が劣化するだけでなく強度が上昇してしまい加工性が劣化するので、上限を0.2%とする。因みに延性の低下を防止する観点からは0.1%未満が望ましい。また、0.01%未満では、構造材として目的とする強度が得られないので0.01%以上とする。
Si:0.003〜2%
Siは、冷却中にバーリング割れの起点となる鉄炭化物の析出を抑制する効果があるので0.003%以上添加するが、2%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その上限を2%とする。さらに1%超ではタイガーストライブ状のスケール槙様を発生させ表面の美観が損なわれるとともに化成処理性を劣化させる恐れがあるので、望ましくは、その上限を1%とする。また、ウロコ状スケール欠陥抑制の観点からはSi含有量は0.1%以上とすることが望ましい。
Mn:0.1〜2%
Mnは、いわゆるオーステナイト安定化元素であり、オーステナイト温度域を低温側に拡大させ、圧延終了後の冷却中に、本発明ミクロ組織の構成要件の一つである連続冷却変態組織を得やすくする効果がある。本発明では、オーステナイトからの低温変態相を得ることにより、連続冷却変態組織を安定的に得るために、このMnを0.1%以上添加する。しかしながら、Mnは2%超添加してもその効果が飽和するのでその上限を2%とする。また、Mn以外にSによる熱間割れの発生を抑制する元素が十分に添加されない場合には質量%でMn/S≧20となるMn量を添加することが望ましい。
P ≦0.1%、
Pは、不可避的不純物であり低いほど望ましく、0.1%超含有すると加工性や溶接性に悪影響を及ぼすので、0.1%以下とする。ただし、穴拡げ性や溶接性を考慮すると0.02%以下が望ましい。但し、このPの含有率は0を超えているものとする。
S ≦0.03%
Sは、不可避的不純物であり、熱間圧延時の割れを引き起こすばかりでなく、多すぎると穴拡げ性を劣化させるMnS等のA系介在物を生成するので極力低減させるべきであるが、0.03%以下ならば許容できる範囲である。ただし、ある程度の穴拡げ性を必要とする場合は0.01%以下が、さらに高い穴拡げが要求される場合は、0.003以下が望ましい。但し、このSの含有率は0を超えているものとする。
Al:0.001〜0.1%
Alは、脱酸剤とし作用するが、鋼中のNと結合しオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制する。溶鋼脱酸させるために、このAlを少なくとも0.001%以上添加する必要があるが、コストの上昇を招くため、その上限を0.1%とする。また、あまり多量に添加すると、非金属介在物を増大させ伸びを劣化させるので望ましくは0.06%以下とする。
N ≦0.01%
Nは、鋼中に不可避的に混入する元素であり、Ti、Nb等の窒化物を形成する元素である。この窒化物は比較的高温で析出するために粗大化してバーリング割れの起点となる恐れがある。また、後述するようにNb、Tiを有効活用するためには少ない方が好ましい。従ってその上限を0.01%とする。ただし、時効劣化が問題となる部品に適用する場合は、Nを0.006%超添加すると時効劣化が激しくなるので0.006%以下が望ましい。さらに、製造後二週間以上室温で放置した後、加工に供することを前提にする場合は耐時効性の観点から0.005%以下が望ましい。また、夏季の高温での放置や船舶での輸送時に赤道を越えるような輸出を考慮すると望ましくは0.003%未満である。但し、このNの含有率は0を超えているものとする。
Nb:0.005〜0.1%
Nbは、本発明において最も重要な元素の一つである。Nbは固溶状態でのドラッキング効果および/または炭窒化析出物としてのピンニング効果により圧延中もしくは圧延後のオーステナイトの回復・再結晶および粒成長を抑制し、ヤング率向上に効果的な板面の{100}面+{211}面の集積を向上させる作用を有する。ただし、これらの効果を得るためには少なくとも0.005%以上の添加が必要である。望ましくは0.01%超である。一方、0.1%超添加してもその効果が飽和するのでその上限を0.1%とする。
Ti:0.001〜0.2%
Tiは、本発明において最も重要な元素の一つである。微細な炭化物を形成し析出強化による強度上昇に寄与するだけでなく、γ/α変態においてフェライトの核生成を抑制し、連続冷却変態組織の生成を促進する効果がある。ただし、この効果を得るためには少なくとも0.001%以上の添加が必要である。望ましくは0.005%以上である。一方、Tiを有効活用するためには熱延工程でのスラブ加熱において鋳造時に形成された炭窒化物を溶解させる必要があるが、0.2%超添加するとその温度が高温化して事実上操業範囲を逸脱するのでその上限を0.2%とする。
B :0.0002〜0.002%
Bは、焼き入れ性を向上させ、連続冷却変態組織を得やすくする効果があるので必要に応じ添加する。ただし、0.0002%未満ではその効果を得るために不十分であり、0.002%超添加するとスラブ割れが起こる。よって、Bの添加は、0.0002%以上、0.002%以下とする。
さらに、強度を付与するためにCu、Ni、Mo、V、Crの析出強化もしくは固溶強化元素の一種または二種以上を添加してもよい。ただし、それぞれ、0.2%、0.1%、0.05%、0.02%、0.01%未満ではその効果を得ることができない。また、それぞれ、1.2%、0.6%、1%、0.2%、1%を超え添加してもその効果は飽和する。
CaおよびREMは、破壊の起点となり、加工性を劣化させる非金属介在物の形態を変化させて無害化する元素である。ただし、0.0005%未満添加してもその効果がなく、Caならば0.005%超、REMならば0.02%超添加してもその効果が飽和するのでCaは0.0005〜0.005%の範囲内で、REMは0.0005〜0.02%の範囲内で添加することが望ましい。
なお、これらを主成分とする鋼にTi、Nb、Zr、Sn、Co、Zn、W、Mgを合計で1%以下含有しても構わない。しかしながらSnは熱間圧延時に疵が発生する恐れがあるので0.05%以下が望ましい。
次に、本発明の製造方法の限定理由について、以下に詳細に述べる。
Nb固溶量は圧延前の鋳片加熱温度に関わるため、加熱温度と固溶Nb量の関係を調査した。図3は表1でNb添加した鋼Aの加熱温度と固溶Nb量の関係を示す。図3に示すように固溶Nb量はNbの溶体化温度以下ではスラブ加熱温度とともに変化するが、溶体化温度以上では加熱温度に関わらず安定した固溶Nbが得られることから、確実にNb添加の効果を得るためにはNbの溶体化温度以上に加熱することが必要であることが判った。
次に鋳片加熱温度以外の製造条件と{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の関係を調査した。
先ず、仕上圧延の際の圧下率について調査を行った。通常仕上げ圧延機は複数の圧延機群によって所定の厚さまで順次圧延されるが、仕上圧延機群の最終段とその前段の圧下率が仕上圧延機群の前段よりも面強度に及ぼす影響が大きいと考えられることから、最終段とその前段の合計圧下率と板面の{100}+{211}面のX線ランダム強度比を調査した。試験では表1の鋼Aを用いて、最終段とその前段の合計圧下率を変化させ、それ以外の操業条件を一定(加熱温度1200℃、圧延速度600mpm、圧延温度900℃)として、得られた鋼板の{100}+{211}面のX線ランダム強度比を測定した。図4にその結果を示すが、仕上圧延機の最終段とその前段の圧下率が25%以上で{100}+{211}面のX線ランダム強度比が目標の2.5を超えて著しく増加することが判った。
次に仕上圧延速度による板面の{100}+{211}面のX線ランダム強度比の関係を調査した。前記同様に鋼Aを用いて圧延速度を変化させ、それ以外の操業条件を一定(加熱温度1200℃、圧下率25%、圧延温度900℃)として、得られた鋼板の{100}+{211}面のX線ランダム強度比を測定した。その結果、図5に示すように圧延速度が600mpm以上では{100}+{211}面のX線ランダム強度比が目標の2.5を超えて著しく増加することが判った。
さらに仕上圧延温度FTも面強度に及ぼす影響が大きいと考えられることから、仕上圧延温度による板面の{100}+{211}面のX線ランダム強度比の関係を調査した。鋼の仕上圧延温度FTを変化させ、得られた鋼板の{100}+{211}面のX線ランダム強度比を測定した。その結果、図6に示すように仕上げ温度が930℃以下では、X線のランダム強度比が目標の2.5を超えて著しく増加することが判った。
上記以外の熱間圧延方法及び熱間圧延工程の前後の工程について好ましい製造方法について以下説明する。本発明において熱間圧延に先行する製造方法は特に限定するものではない。
本発明は、鋳造後、熱間圧延後冷却したままもしくは熱間圧延後、あるいは熱延鋼板を溶融めっきラインにて熱処理を施したまま、更にはこれらの鋼板に別途溶融亜鉛めっきを施すことによっても得られる。これにより、耐食性をより向上させることが可能となる。
本発明において熱間圧延に先行する製造方法は特に限定するものではない。すなわち、高炉、転炉や電炉等による溶製に引き続き、各種の2次精練で目的の成分含有量になるように成分調整を行い、次いで通常の連続鋳造、インゴット法による鋳造の他、薄スラブ鋳造などの方法で鋳造すればよい。原料にはスクラップを使用しても構わない。連続鋳造よって得たスラブの場合には高温鋳片のまま熱間圧延機に直送してもよいし、室温まで冷却後に加熱炉にて再加熱した後に熱間圧延してもよい。
スラブ再加熱温度(SRT)は、
SRT(℃)=6670/(2.26−log〔%Nb〕〔%C〕)−273
等にて算出される温度以上とする。この温度未満であるとNbの炭窒化物が十分に溶解せず後の圧延工程においてNbによるオーステナイトの回復・再結晶および粒成長の抑制やγ/α変態の遅延による結晶方位の集積効果が得られない。従って、スラブ再加熱温度(SRT)は上式にて算出される温度以上とする。ただし、1400℃以上であると、スケールオフ量が多量になり歩留まりが低下するので、再加熱温度は1400℃未満が望ましい。また、1000℃未満の加熱ではスケジュール上操業効率を著しく損なうため、スラブ再加熱温度は1000℃以上が望ましい。さらには、1100℃未満の加熱ではスケールオフ量が少なくスラブ表層の介在物をスケールと共に後のデスケーリングによって除去できなくなる可能性があることから、スラブ再加熱温度は1100℃以上が望ましい。 スラブ加熱時間については特に定めないが、Nbの炭窒化物の溶解を十分に進行させるためには当該温度に達してから30以上保持することが望ましい。ただし、鋳造後の鋳片を高温のまま直送して圧延する場合にこの限りではない。
熱間圧延工程は、粗圧延を終了後、仕上げ圧延を行うが、板厚方向により均一な連続冷却変態組織を得るためには仕上げ圧延開始温度を1000℃以上とする。さらに1050℃以上が望ましい。そのためには必要に応じて粗圧延終了から仕上げ圧延開始までの間、又は/及び仕上げ圧延中に粗バーまたは圧延材を加熱する。特に本発明のうちでも優れた破断延びを安定して得るためにはMnS等の微細析出を抑制することが有効である。この場合の加熱装置はどのような方式でも構わないが、トランスバース型であれば板厚方向に均熱できるのでトランスバース型が望ましい。通常、MnS等の析出物は1250℃程度のスラブ再加熱で再固溶が起こり、後の熱間圧延中に微細析出する。従って、スラブ再加熱温度を1150℃程度に制御しMnS等の再固溶を抑制できれば延性を改善できる。ただし、圧延終了温度を本発明の範囲にするためには粗圧延終了から仕上げ圧延開始までの間、又は/及び仕上げ圧延中での粗バーまたは圧延材の加熱が有効な手段となる。
また、粗圧延と仕上げ圧延の間にシートバーを接合し、連続的に仕上げ圧延をしてもよい。その際に粗バーを一旦コイル状に巻き、必要に応じて保温機能を有するカバーに格納し、再度巻き戻してから接合を行ってもよい。
仕上げ圧延終了温度(FT)をAr変態点温度以上Ar変態点温度+100℃以下の温度域とする。ここでAr変態点温度とは、例えば以下の計算式により鋼成分との関係で簡易的に示される。すなわち
Ar=910−310×%C+25×%Si−80×%Mneq
ただし、Mneq=Mn+Cr+Cu+Mo+Ni/2+10(Nb−0.02)
または、Mneq=Mn+Cr+Cu+Mo+Ni/2+10(Nb−0.02)+1:B添加の場合
仕上げ圧延終了温度(FT)はAr変態点温度未満であるとα+γの二相域圧延となる可能性があり圧延後のフェライト粒に加工組織が残留し延性が劣化するのでAr変態点温度以上とする。一方、Ar変態点温度+100℃超では、Nb添加によるドラッキングおよび/またはピンニングでのオーステナイトの回復・再結晶および粒成長を抑制する効果が失われ、回復・再結晶および粒成長の抑制やγ/α変態の遅延による結晶方位の集積効果が得られない恐れがある。仕上げ圧延の各スタンドでの圧延パススケジュールについては特に限定しなくても本発明の効果が得られるが、板形状精度の観点からは最終スタンドにおける圧延率は10%未満が望ましい。
仕上げ圧延終了後、400℃以上600℃以下の温度域までの温度域を20℃/sec以上の平均冷却速度で冷却する。冷却開始温度は特に限定しないがAr変態点温度以上より冷却を開始するとミクロ組織は主に連続冷却変態組織となり、Ar変態点温度未満より冷却を開始するとミクロ組織中にポリゴナルフェライトが含有されるようになる。何れにしても上記冷却速度未満ではオーステナイトの回復・再結晶および粒成長して結晶方位の集積効果が得られない恐れがある。冷却速度の上限は特に定めることなく本発明の効果を得ることができると思われるが、500℃/sec以上では、降伏比が上昇する恐れがあるので500℃/sec以下が望ましい。さらに熱ひずみによる板そりが懸念されることから、250℃/sec以下とすることが望ましい。また、バーリング加工性を向上させるためには均一なミクロ組織が望ましく、そのようなミクロ組織を得るためには130℃/sec以上が望ましい。一方、600℃以上で冷却を停止すると加工性に好ましくないパーライト等の粗大炭化物を含む相が生成する恐れがある。従って、冷却を実施する温度域は600℃までである。ただし、仕上げ圧延終了後冷却を5秒以内に開始しないとオーステナイトの回復・再結晶および粒成長して結晶方位の集積効果が得られない恐れがあるので、仕上げ圧延終了後冷却を5秒以内に冷却を開始することが望ましい。
冷却終了後に巻取り処理を行うが、巻取温度が600℃超では、当該温度域では加工性に好ましくないパーライト等の粗大炭化物を含む相が生成する恐れがあり、さらにTiC等の析出強化が過時効ため失われ強度が低下する恐れがあるため、巻取温度は600℃以下とする。一方、400℃未満ではTiC等の析出強化が発現せず目的とした強度が得られない恐れがあるので巻取温度は400℃以上とする。
本発明は、鋳造後、熱間圧延後冷却したままもしくは熱間圧延後、あるいは熱延鋼板を溶融めっきラインにて熱処理を施したまま、更にはこれらの鋼板に別途溶融亜鉛めっきを施すことによって得られる。これにより、耐食性をより向上させることが可能となる。
熱間圧延工程終了後は必要に応じて酸洗し、その後インラインまたはオフラインで圧下率10%以下のスキンパスまたは圧下率40%程度までの冷間圧延を施しても構わない。
この冷間圧延において、熱間での仕上げ圧延に続く酸洗後の冷間圧延の合計圧下率は80%未満とするようにしてもよい。これは、冷間圧延の合計圧下率が80%以上であると、一般的な冷間圧延ー再結晶集合組織である板面に平行な結晶面の{111}面や{554}面のX線回折積分面強度比が高くなり、目的する板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上得られなくなるためである。また、望ましくは70%以下である。冷間圧延率の下限は特に定めることなく本発明の効果を得ることができるが、結晶方位の強度を適当な範囲に制御するためには3%以上とすることが望ましい。
このように冷間圧延された鋼板の熱処理は、連続焼鈍工程を前提としている。
まず、その熱処理温度の下限温度をAc1 変態点温度以上とする。この下限温度がAc1 変態点温度未満の場合には、目的とする連続冷却変態組織が得られない。ここで、バーリング性をそれほど劣化させずに延性との両立を目指す場合は、連続冷却変態組織を構成するミクロ組織うちαの体積分率を増加させるためにその温度域をAc1変態点温度以上Ac3 変態点温度以下(フェライトとオーステナイトの二相域)の温度域とする。また、更に良好なバーリング性を得るためには、連続冷却変態組織うちα°、αの体積分率を増加させるため、Ac3 変態点温度以上Ac3 変態点温度+100℃以下の温度域が望ましい。
次に、冷却工程については本発明で特に定めないが、前記熱処理温度がAc1変態点温度以上Ac3 変態点温度以下の場合においては、20℃/s以上の冷却速度で600〜400℃の温度域まで冷却する。これは、冷却速度が20℃/s未満では、炭化物を多量に含むベイナイトもしくはパーライト変態のノーズにかかる恐れがあるためである。また、冷却終了温度は、400℃以下ではバーリング性に有害と考えられているγ、MAが多量に生成する恐れがあるため、400℃超が望ましい。さらに、冷却工程の終了温度は、600℃超では時効性が劣化する恐れがあるので600℃以下とする。また、その後の冷却については特に定めないが20℃/s以上の冷却速度では、バーリング性に有害と考えられているγ、MAが多量に生成する恐れがあるため、20℃/s未満の冷却速度が望ましい。また、このときの冷却の下限は、水冷もしくはミストで冷却する場合、コイルが長時間水濡れの状態にあると錆による外観不良が懸念されるため、50℃以上が望ましい。
さらにその後、必要に応じてスキンパス圧延を実施する。ただしこの場合、摩擦係数を低減させる効果を得るためには、スキンパス後の鋼板表裏の表面のうち、少なくとも一方の算術平均粗さRaが1〜3.5μmであるようにスキンパス圧下率を制御することが望ましい。
酸洗後の熱延鋼板、もしくは上記の再結晶熱処理終了後の冷延鋼板に亜鉛めっきを施すためには、亜鉛めっき浴中に浸漬し、必要に応じて合金化処理してもよい。
なお、鋼板形状の矯正や可動転位導入による延性の向上のためには0.1%以上2%以下のスキンパス圧延を施すことが望ましい。
酸洗後の熱延鋼板に亜鉛めっきを施すためには、亜鉛めっき浴中に浸積し、必要に応じて合金化処理してもよい。
なお、本発明においては、粗圧延終了から仕上げ圧延開始までの間にデスケーリングを行うようにしてもよい。粗圧延終了と仕上げ圧延開始の間にデスケーリングを行う場合は、鋼板表面での高圧水の衝突圧P(MPa)×流量L(リットル/cm)≧0.0025の条件を満たすことが望ましい。鋼板表面での高圧水の衝突圧Pは以下のように記述される。(「鉄と鋼」1991 vol.77 No.9 p1450参照)
P(MPa)=5.64×P×V/H
ただし、
(MPa):液圧力
V(リットル/min):ノズル流液量
H(cm):鋼板表面とノズル間の距離
流量Lは以下のように記述される。
L(リットル/cm)=V/(W×v)
ただし、
V(リットル/min):ノズル流液量
W(cm):ノズル当たり噴射液が鋼板表面に当たっている幅
v(cm/min):通板速度
衝突圧P×流量Lの上限は本発明の効果を得るためには特に定める必要はないが、ノズル流液量を増加させるとノズルの摩耗が激しくなる等の不都合が生じるため、0.02以下とすることが望ましい。
さらに、仕上げ圧延後の鋼板表面の最大高さRyが15μm(15μmRy,l2.5mm,ln12.5mm)以下であることが望ましい。これは、例えば金属材料疲労設計便覧、日本材料学会編、84ページに記載されている通り熱延または酸洗ままの鋼板の疲労強度は鋼板表面の最大高さRyと相関があることから明らかである。また、その後の仕上げ圧延はデスケーリング後に再びスケールが生成してしまうのを防ぐために5秒以内に行うのが望ましい。
次に、本発明を適用した高ヤング率薄鋼板の実施例について詳細に説明をする。表2に示す化学成分を有する鋼番A〜Kの鋼を転炉にて溶製して、連続鋳造後直送もしくは再加熱し、粗圧延に続く仕上げ圧延で3.2mmの板厚にした後に巻き取った。
Figure 2007277661
この表2において鋼番A〜E、I、Kについては、本発明において限定した化学成分の範囲内にあるが、鋼番FはNb並びにTiを、鋼番GはCを、鋼番HはC並びにTiを、鋼番JはCとNbとTiを、それぞれ本発明において限定した化学成分から逸脱させている。
また、製造条件の詳細を表3に示す。
Figure 2007277661
この表3において「加熱温度実績」は、スラブ加熱抽出温度の実績、「粗バー加熱」は粗圧延終了から仕上げ圧延開始までの間又は/及び仕上げ圧延中に粗バーまたは圧延材の誘導加熱による加熱の有無を、「FT」は仕上げ圧延終了温度、「圧延速度」とは仕上げ圧延終了時の通板速度を、「圧下率」とは最終段とその前段での圧延率を、「冷却速度」とは冷却開始温度から巻き取り温度域をまでの平均冷却速度を、「CT」とは巻取温度を示している。
ここで、鋼番A−1〜A−9は、表1の鋼番Aの成分について各種製造条件を互いに異ならせている。鋼番A−1は、本発明で規定した製造条件の範囲内に含まれるが、鋼番A−2は加熱温度実績を、またA−3、4は、仕上げ圧延終了温度(FT)を、A−5は圧延速度を、A−6は圧下率を、更にA−7は冷却速度を、A−8、9はCTを本発明において限定した範囲から逸脱させている。また鋼番Dについては粗圧延後に衝突圧2.7MPa、流量0.001リットル/cmの条件でデスケーリングを施した。さらに、鋼番Iについては、亜鉛めっき浴中に浸漬して常法通りの亜鉛めっきを施した。ここで、「NbC溶体化温度」は前記SRT(℃)=6670/(2.26−log〔%Nb〕〔%C〕)−273より算出したNbCの溶解に必要な加熱温度を示している。但し、Nbが実質無添加の鋼番F、Jでは「−」とした。
このようにして得られた薄鋼板の引張試験は、コイル幅、長手方向に統計的傾向が判別できるに足る数のサンプルを採取し、JIS Z 2201記載の5号試験片に加工し、JIS Z 2241記載の試験方法に従って行った。また、バーリング加工性は日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001−1996記載の穴拡げ試験方法に従い、穴拡げ値にて評価した。
鋼番A〜Kの鋼のうち本発明で規定した要件を満たすものは、鋼番A−1、B、C、D、E、I、Kの7鋼であり、所定の量の鋼成分を含有し、そのミクロ組織がフェライト組織、連続冷却変態組織又はこれらの混合組織であり、かつ穴拡げ値が60%以上で、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上であることを特徴とする薄鋼板が得られている。
上記以外の鋼は、以下の理由によって本発明の範囲外である。すなわち、鋼番A−2は、「加熱温度実績」がNbC溶体温度を超えて本発明の範囲外であるので、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上となっていない。鋼番A−3は、「FT」がAr3変態点温度未満で本発明の範囲外であるので、目的とするミクロ組織が得られず、さらに、穴拡げ値が60%以上となっていない。鋼番A−4は、「FT」がAr3変態点温度+100を超え本発明の範囲外であるので、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上となっていない。鋼番A−5は、「圧延速度」が600mpm未満で本発明の範囲外であるので、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上となっていない。鋼番A−6は、「圧下率」が25%未満で本発明の範囲外であるので、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上となっていない。鋼番A−7は、「冷却速度」が20℃/sec未満で本発明の範囲外であるので、目的とするミクロ組織が得られず、さらに、穴拡げ値が60%以上となっていない。鋼番A−8は、「CT」が600℃を超え本発明の範囲外であるので、目的とするミクロ組織が得られず、さらに、穴拡げ値が60%以上となっていない。鋼番A−9は、「CT」が400℃未満で本発明の範囲外であるので、目的とするミクロ組織が得られず、さらに、穴拡げ値が60%以上となっていない。鋼番Fは、NbおよびTiの含有量がそれぞれ0.005質量%以上、0.001質量%以上含有されておらず本発明の範囲外であるので目的とするミクロ組織が得られず、さらに、穴拡げ値が60%以上で、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上となっていない。鋼番Gは、Cの含有量が0.01質量%未満で本発明の範囲外であるので目的とするミクロ組織が得られず、さらに、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上となっていない。鋼番Hは、C含有量が0.2質量%を超え、さらにTiが0.001質量%以上含有されておらず本発明の範囲外であるので目的とするミクロ組織が得られず、さらに、穴拡げ値が60%以上となっていない。鋼番Jは、Cの含有量が0.2質量%を超え、NbおよびTiの含有量がそれぞれ0.005質量%以上、0.001質量%以上含有されておらず本発明の範囲外であるので目的とするミクロ組織が得られず、さらに、穴拡げ値が60%以上で、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上となっていない。
曲げ剛性評価のためのプレス部品を示す図である。 板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比と曲げ剛性の関係を示す図である。 スラブ加熱温度と固溶Nb量の関係を示す図である 圧下率と板面の{100}+{211}面のX線ランダム強度比の関係を示す図である。 圧延速度と板面の{100}+{211}面のX線ランダム強度比の関係を示す図である。 FTと板面の{100}+{211}面のX線ランダム強度比の関係を示す図である。
符号の説明
1 プレス形状品
2 溝部

Claims (11)

  1. 質量%で、
    C :0.01〜0.2%、
    Si:0.003〜2%、
    Mn:0.1〜2%、
    P ≦0.1%(但し0%超)、
    S ≦0.03%(但し0%超)、
    Al:0.001〜0.1%、
    N ≦0.01%(但し0%超)、
    Nb:0.005〜0.1%、
    Ti:0.001〜0.2%、
    を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼板であって、そのミクロ組織がフェライト組織、連続冷却変態組織又はこれらの混合組織であり、板面の{100}面+{211}面のX線ランダム強度比の平均値が2.5以上であることを特徴とするバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板。
  2. さらに質量%で、
    B :0.0002〜0.002%、
    Cu:0.2〜1.2%、
    Ni:0.1〜0.6%、
    Mo:0.05〜1%、
    V :0.02〜0.2%、
    Cr:0.01〜1%、
    の一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1記載のバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板。
  3. さらに質量%で、
    Ca:0.0005〜0.005%、
    REM:0.0005〜0.02%、
    の一種または二種を含有することを特徴とする請求項1又は2記載のバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板。
  4. 溶融亜鉛めっきが施されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載のバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の成分を含有する鋼片から薄鋼板を得るための熱間圧延する際に、鋼片をNb炭化物の溶体化温度以上に加熱し、さらに粗圧延後の粗バーを600mpm以上の圧延速度で、最終段とその前段の合計圧下率を25%以上とし、
    仕上げ圧延をAr変態点温度以上Ar変態点温度+100℃以下の温度域で終了させ、仕上げ圧延後の冷却開始から巻き取るまでの温度域を20℃/sec以上の冷却速度で400℃以上600℃以下の温度域まで冷却し、巻き取ることを特徴とするバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板の製造方法。
  6. 仕上げ圧延開始温度を1000℃以上とすることを特徴とする請求項5記載のバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板の製造方法。
  7. 鋼片を、粗圧延終了した後の粗バーを仕上げ圧延開始までの間、及び/又は、粗バーの仕上げ圧延中に、1000℃以上に加熱することを特徴とする請求項5又は6記載のバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板の製造方法。
  8. 粗圧延終了から仕上げ圧延開始までの間にデスケーリングを行うことを特徴とする請求項5〜7のうち何れか1項記載のバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板の製造方法。
  9. 熱間圧延後に得られた鋼板をさらに冷間圧延することを特徴とする請求項5〜8のうち何れか1項記載のバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板の製造方法。
  10. 請求項5〜9のうち何れか1項記載の製造工程の後、得られた鋼板をさらに焼鈍処理することを特徴とするバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板の製造方法。
  11. 請求項5〜10のうち何れか1項記載の製造工程の後、得られた鋼板表面を亜鉛めっきすることを特徴とするバーリング加工性に優れた高ヤング率薄鋼板の製造方法。
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