JP2007277573A - 油を塗布した金属被着体を接着する方法 - Google Patents

油を塗布した金属被着体を接着する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】油を塗布した金属被着体を接着する方法を提供する。
【解決手段】硬化性の構造用エポキシ接着剤組成物を油を塗布した金属被着体に塗布するステップを有し、前記硬化性の構造用エポキシ接着剤組成物が2成分を含む、油を塗布した金属被着体を接着する接着方法において、第1の成分は、
(a)エポキシ触媒と、(b)アミン硬化剤とを含み、このエポキシ触媒は、
(i)Ca+2塩と、
(ii)エポキシ重合触媒とを有し、
第2の成分は、平均エポキシド官能数が1より大きいエポキシ樹脂を含む方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、油を塗布した金属被着体を接着する方法に関する。
エポキシ組成物は、接着剤、ペイント、塗料として産業界で多くの用途に広く用いられている。エポキシ系接着剤は、特に、金属表面同士を一緒に接着し、構造接着を強化するために有用である。構造用エポキシ系接着剤は、自動車の組立工場など、多くの産業用途で点溶接やそのほかの機械的締結の方法に換わって利用されるようになった。
いくつかの用途では、短期間にエポキシ系接着剤組成物を誘導硬化し、接着剤が十分なグリーン強度になってから、金属表面同士を接着することが望ましいことが多い。一般に、誘導硬化を行うには、約1分間未満の程度で、しかも多くは数10秒の程度で、高周波エネルギーに短期間暴露させ、金属部分を発熱させて硬化反応を開始することが必要である。この時間に、エポキシ系接着剤触媒を活性化し接着剤の硬化を開始しなければならない。通常、その後のオーブンベーク時に、接着剤をその最終状態まですなわち構造用接着剤になるまで硬化させる。
誘導硬化に十分に反応する触媒は、ポットライフが極めて短いことが多い。また、他の触媒は、誘導加熱サイクル中に十分に硬化して、所望のグリーン強度に達しない場合がある。通常、ミルオイル、切削油剤、引抜油、またはその組合せから成る油性塗膜を通過して、エポキシ系接着剤を強力で頑丈に金属表面に接着することが望ましい。接着は、オーバーラップ剪断試験を行う時に高い剪断値で凝集的に分離破壊する場合は、頑丈である。接着は、次の3つの異なる状態で破壊する場合がある。すなわち、(1)接着剤は剥離するが、両方の金属表面に接着剤が付着して残り、凝集破壊状態に至る場合、(2)接着剤がいずれかの金属表面から引き離され、接着破壊状態に至る場合、または、(3)接着破壊と凝集破壊が組合わさって起こる場合の3つの状態が考えられる。接着剤は、凝集破壊状態か、接着破壊と凝集破壊が組合わさって破壊することが最も望ましい。
従って、油が塗布された金属を頑丈で凝集破壊を起こすように接着するよう改善されたエポキシ系接着剤が必要とされている。
本発明は、
(i)無機金属塩と、
(ii)エポキシ重合触媒と、
から成るエポキシ触媒を提供する。好ましい態様では、エポキシ触媒は、カルシウム塩と、ジメチルベンジルアミン、ジメチルオクチルアミン、トリブチルアミン、ジアゾビシクロ-(2,2,2)-オクタン、トリス-2,4,6,-(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの非立体的に障害のある第三アミンと、から成っている。
また、本発明は、
(i)エポキシ触媒と、
(ii)アミン硬化剤と、
から成るアミン硬化剤をエポキシ樹脂に提供する。
本発明は、油を塗布した金属面に接着して構造接着を頑丈にする丈夫ことができる二液型アミン硬化エポキシ組成物において、
(I)第1の成分は、
(i)無機金属塩を有し触媒として効果的な量のエポキシ触媒と、エポキシ単独重合触媒と、
(ii)アミン硬化剤と、
から成るエポキシ樹脂硬化剤を含み、
(II)第二の成分は、平均エポキシド官能性が1より大きいエポシ樹脂から成る二液型アミン硬化エポキシ組成物も提供する。
好ましくは、接着剤組成物は、エポキシ組成物に相溶性のある強化剤をさらに含む。
本発明は、油を塗布した金属被着体に接着する方法において、硬化性の構造用エポキシ接着剤組成物を油を布した金属被着体に塗布するステップを含む方法も提供する。
本発明のエポキシ組成物は、第1の成分が触媒とアミン硬化剤から成り、2番目の部分はエポキシドから成る2液型系の状態で提供される。
本発明の触媒は、金属塩と、毎分20℃の加熱速度で示差走査熱量計(DSC)で測定される際にエポキシ組成物硬化時の第1のピーク発熱量を下げるのに効果的な化合物から成る。好ましくは、第1のピーク発熱量を少なくとも20℃だけ下げるが、より好ましくは、第1のピーク発熱量を、金属塩だけを含む組成物、触媒だけを含む組成物、または、どちらも含まない組成物と比較して、少なくとも35℃だけ下げる。好ましくは、硬化剤によって、第2のピーク発熱温度を下げることができ、最も好ましくは、約250℃未満に第2のピーク発熱温度まで下げることができる。
本発明は、硬化性の構造用エポキシ接着剤組成物を、油を塗布した金属被着体に塗布するステップを有し、前記硬化性の構造用エポキシ接着剤組成物は2成分から成る油を塗布した金属被着体に接着する方法において、第1の成分は、
(a)エポキシ触媒であって、
(i)Ca+2塩と、
(ii)式(I)で示す構造を有するエポキシ重合触媒であり、
Figure 2007277573
式中、R1は、Hまたは-CH3であり、
2は-CHNR56であり、R5およびR6は、-CH3および-CH2CH3から独立に選択され、
3とR4は独立に存在しても存在しなくてもよく、存在する場合にはR3およびR4が-CHNR56であり、かつ、R5とR6が独立に-CH3と-CH2CH3から選択されるエポキシ重合触媒と、
(b)アミン硬化剤と、
から成り、
第2の成分は、平均エポキシド官能性が1より大きいエポキシ樹脂から成る、方法を提供する。一実施例では、R1はHであり、別の実施例では、R2は、CHN(CH3)2であり、さらに別の実施例では、R3とR4は存在し、R2とR3とR4の各々は、-CHN(CH3)2である。別の実施例では、式(I)に示される構造は、トリス2,4,6-(ジメチルアミノメチル)フェノールである。好ましい実施例では、組成物に存在するエポキシ重合触媒はいずれも、式(I)に示される構造を有する。
一実施例では、接着剤組成物のオーバーラップ剪断強さは、例3および例19(後述)に用いる誘導加熱後の初期剪断強さ試験方法によって測定されるように、誘導硬化に続く1時間の室温硬化後は、少なくとも0.2MPaであり、好ましい実施例では、オーバーラップ剪断強さは、少なくとも0.5MPaである。
別の実施例では、接着剤組成物のオーバーラップ剪断強さは、重ね剪断強さ試験方法(後述)によって測定されるように、少なくとも9MPaであり、その接着剤組成物はオーブン硬化後に凝集破壊し、別の実施例では、オーバーラップ剪断強さが少なくとも11MPaであり、その組成物はオーブン硬化後に凝集破壊し、さらに、別の実施例では、オーバーラップ剪断強さが少なくとも15MPaであり、その組成物はオーブン硬化後に凝集破壊する。
一実施例では、エポキシ樹脂に対するアミン硬化剤のアミン対エポキシ理論比は0.2から0.9までであり、好ましい実施例では、エポキシ樹脂に対するアミン硬化剤のアミン対エポキシ理論比は0.3から0.7までである。
本発明は、硬化性の構造用エポキシ接着剤組成物を油を塗布した金属被着体に塗布するステップを有し、前記硬化性の構造用エポキシ接着剤組成物は2成分から成る油を塗布した金属被着体に接着する方法において、第1の成分は、
(a)エポキシ触媒であって、
(i)Ca+2塩と、
(ii)エポキシ重合触媒としてジアゾビシクロ(2,2,2)-オクタンと、
(b)アミン硬化剤を含むエポキシ触媒と、
から成り、
第2の成分は、平均エポキシド官能性が1より大きいエポキシ樹脂から成る方法を提供する。
有用な金属塩には、金属イオンとしてCa+2、Mg+2、Bi+3、Ce+3、Fe+3、Pb+1、Cu+2、Co+2、La+3、Li+1、In+3、Th+4、Be+2、Ba+2、Sr+2、およびZn+2を有する化合物を含む。好ましくは、金属イオンは、Ca+2、Mg+2、またはLa+3であり、より好ましい実施例では、金属イオンは、Ca+2である。金属塩において有用であることが証明された対イオンには、NO3、CF3SO3、ClO4、BF4、CH3C6H4SO2およびSbF6が挙げられるが、NO3、CF3SO3、CH3C6H4SO2およびClO4が好ましい。
本発明を実施する場合には、アミン硬化剤をエポキシ系接着剤組成物を硬化させるために十分な量で使用する。この量は、使用されるエポキシ樹脂の種類に基づくほぼ理論量である。エポキシ対アミンの有用なstoichometric比:は約0.2から約0.9までである。一般に、その量は、使用されるエポキシドの総量の100部あたり、硬化剤の量は、約5重量部から200重量部までである。
適切な基礎硬化剤には、ポリアミド樹脂、脂肪族アミン、ポリエーテルジアミン、芳香族アミン、およびメルカプタン樹脂などが挙げられる。硬化基剤の具体例には、Air Products and Chemical Companyから市販されているAncamideTMシリーズの製品と、Shering-Berlingから市販されているScherexシリーズの製品などが挙げられる。
また、ポリアミノポリアミドは、ポリアミドアミンと呼ばれる硬化剤が有用であり、これは、市販されていているか、または米国特許第3,257,342号(Kwong)に開示されているように調製することができる。米国特許第3,257,342号(Kwong)に開示された硬化剤は、ジアミノポリエーテルとポリカルボン酸との反応生成物であるアミノ基を末端とするポリアミドである。好ましいカルボン酸は二量体脂肪酸、または、二量体脂肪酸と三量体脂肪酸の混合物を含んでいる。これらのカルボン酸は、EmpolTMという商標でHenkle Corporation入手可能であり、この商標がついたカルボン酸には、EmpolTM1022、EmpolTM1018、EmpolTM1014が挙げられる。
また、ポリアミドアミンは以下のように調製することができる。
(1)酸を反応器充填し、約-28インチHgの低真空下で約75℃から約100℃まで加熱する。
(2)アミンを、減圧下で反応器に充填する。
(3)窒素を添加し、反応器内の圧力を大気圧まで上昇させる。
(4)約175℃まで徐々に加熱し、加熱しながら反応水を蒸留する。
(5)約175℃乃至約200℃で、約-25乃至約-40インチHgまで減圧し、約1時間蒸留する。
(6)窒素を添加し、反応器内の圧力を大気圧までに上昇させ、生成物を取り出す。
本発明を実施する際に有用なエポキシドは、開環によって重合可能である少なくとも1つのオキシラン環を有する有機化合物、すなわち平均的なエポキシ官能性が1より大きく、好ましくは少なくとも2である有機化合物であり得る。エポキシドは、単量体または重合体の化合物であり、かつ、脂肪族化合物、脂環式化合物、複素環式化合物、芳香族化合物またはその混合物であり得る。好まれたエポキシドは芳香族化合物であり、1分子あたり1.5より多くの以上のエポキシ基を含み、好ましくは、1分子あたり2以上のエポキシ基を含む。
有用な材料の分子量は、約150乃至10000までであり、好ましくは約300乃至1000までである。有用な材料には、末端エポキシ基を有する線状高分子エポキシド(例えば、ポリオキシアルキレングリコールのジグリシジルエーテル)、skeletalエポキシ基を有する高分子エポキシド(例えば、ポリブタジエンポリエポキシ)、ペンダントエポキシ基を有する高分子エポキシド(例えば、グリシジルメタクリレートポリマーまたはコポリマー)や、その混合物が挙げられる。
有用なエポキシド含有材料には、以下の一般式IIで示される化合物を含む。
Figure 2007277573
式中、R'は、アルキル、アルキルエーテル、またはアリールであるが、好ましくは、アリールであり、nは2から6までの整数である。芳香族グリシジルエーテルは、多価フェノールを余分なエピクロロヒドリンと反応させることによって調製したような芳香族グリシジルエーテルが好ましい。有用なフェノールの例には、レゾルシノール、カテコール、ヒドロキノンや、p,p'-ジヒドロキシジベンジル、p,p'-ジヒドロキシジベンジル、p,p'-ジヒドロキシジフェニル、p,p'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、p,p'-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-1,1-ジナフチルメタンを含む多核フェノールや、ジヒドロキシジフェニルメタン、ジヒドロキシジフェニルジメチルメタン、ジヒドロキシジフェニルエチルメチルメタン、ジヒドロキシジフェニルメチルプロピルメタン、ジヒドロキシジフェニルエチルフェニルメタン、ジヒドロキシジフェニルプロピルフェニルメタン、ジヒドロキシジフェニルブチルフェニルメタン、ジヒドロキシジフェニルトリルメタン、ジヒドロキシジフェニルトリルメチルメタン、ジヒドロキシジフェニルジシクロヘキシルメタン、ジヒドロキシジフェニルの2,2'異性体、2,3'異性体、2,4'異性体、3,3'異性体、3,4'異性体、および4,4'異性体なとが挙げられる。
また、多価フェノールホルムアルデヒド縮合物のほか、反応基としてエポキシ基またはヒドロキシグループしか含まないポリグリシジルエーテルも好ましい。
また、上述の一般式IIの化合物は、n=1の場合を除き、本発明の組成物に任意の添加剤として有用である。
さらに、本発明に有用な材料には、「Handbook of Epoxy Resins」、Lee and Nevill McGraw-Hill Book Co.,New York(1967)に記載されているように、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルとノボラック樹脂のジグリシジルエーテルも含む。また、エポキシドの幹に可塑性を付与したものも有用である。好ましい材料には、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルとビスフェノールFのジグリシジルエーテルを含み、最も好ましくは、望ましい構造接着性は、これらの材料が硬化した時に達成することから、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルを含む。
本発明で有用な市販のエポキシドの例には、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(例えば、Shell Chemical Co.からEpon828、Epon1001、Epon1310の商品名で入手可能なエーテル、Dow Chemical Co.からDER-331、DER-332、およびDER-334の商品名で入手可能なエーテル)、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル(例えば、大日本インキ化学工業から入手可能なEpiclonTM830)、ジグリシジルエポキシ官能性を含む珪素樹脂、難燃性エポキシ樹脂(例えば、Dow Chemical Co.から入手可能なDER580、臭素化されたビスフェノール型エポキシ樹脂)、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
本発明で有用な強化剤には、重合したジエンのゴム状コアとポリアクリレートまたはポリメタクリレートのシェルとを有するグラフトコポリマーなどの、ゴム相と熱可塑性相を有する高分子化合物や、ポリアクリリートまたはポリメタクリレートのシェルが付いたゴム状コアを有するグラフトコポリマーや、遊離基重合単量体と共重合安定剤から得たエポキシドに現場重合したエラストマー粒子が挙げられる。
有用な強化剤の具体例は、本文に参照として採用する米国特許第3,496,250号などに開示されているように、アクリル酸エステルのシェルまたはメタクリル酸エステルのシェル、モノビニル芳香族炭化水素またはその混合物にグラフトさせる重合ジエンゴム状幹またはシェルを有するグラフトコポリマーを含む。好ましいゴム状幹は、重合ブタジエン、または、ブタジエンとスチレンの重合混合物から成る。重合メタクリル酸エステルから成るより望ましいシェルは、下級アルキル(C1-C4)置換メタクリレートである。好ましいモノビニル芳香族炭化水素は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、エチルビニルベンゼン、イソプロピルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、およびエチルクロロスチレンである。
有益な強化剤のさらに別の例は、アクリレートコアシェルグラフトコポリマーであり、そのコアまたは幹は、ポリメチルメタクリレートなどのガラス転移温度(Tg)が約25℃であるポリメタクリレートポリマー(シェル)をグラフトさせたポリブチルアクリレートまたはポリイソオクチルアクリレートなどのガラス転移温度(Tg)が約0℃未満のポリアクリレートポリマーである。
本発明に有用な強化剤のさらに他の例は、Tgが約25℃未満であり、組成物の他の成分と混合する前にエポキシドに現場重合したエラストマー粒子である。これらのエラストマー粒子は、遊離基重合単量体とエポキシドに可溶性の共重合性高分子安定剤とから重合される。遊離基重合単量体は、エチレン不飽和単量体、または、ジオール、ジアミン、アルカノールアミンなどの共反応性二官能水素化合物と結合したジイソシアネートである。これらのエラストマー粒子の例は、米国特許第4,525,181号に開示されている。これらの粒子は「オルガノゾル」と一般に呼ばれている。
さらに別の強化剤は、ゴム改質液状エポキシ樹脂である。そのような樹脂の一例は、Shell Chemical Companyから入手可能なKratonTMRp6565ゴムである。改質エポキシ樹脂は、85重量パーセントのEponTM828と15重量パーセントのKratonTMゴムとから形成されれる。KratonTMゴムは、弾性ブロックコポリマーとして業界に知られている。
強化剤のさらに別の種類には、アミンを末端基とするブタジエン共重合体などのは反応性官能基を有するゴム状コポリマーを含む。
好ましくは、強化剤をエポキシ樹脂100重量部あたり約3乃至35量部、より好ましくは約5乃至15重量部に等しい量で使用する。本発明の強化剤によって、エポキシドの硬化に干渉せずに硬化後に組成物の強度を高めることができる。
反応性希釈剤を添加して接着剤組成物の流動性を調節することができる場合もある。適切な希釈剤は、少なくとも1つの反応性末端部分と、好ましくは飽和環式幹または不飽和環式幹とを有する。好ましい反応性末端エーテル部分には、グリシジルエーテルとビニルエーテルとを含む。適切な希釈剤の例には、レソルシノールのジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールのジクリシルエーテル、ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジペンタンのトリグリジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールのジビニルエーテルなどが挙げられる。市販の反応性希釈剤として、Rhone Poulencから入手可能な「WC-68」と、のAllied-Signal Corp,Morristown,NJ.から入手可能なRapicureTMCHVEというシクロヘキサンジメタノールのジビニルエーテルがある。
各種の他のアジュバントをエポキシ組成物に添加しても硬化前後の組成物の特性を高めることもできる。
また、有用なアジュバントの中には、非反応性希釈剤、従来のホスフェートやフタレートなどの可塑剤、流れを調整するためのヒュームドシリカなどのチキソトロープ剤、酸化第二鉄、カーボンブラック、酸化チタンやれんがダストなどの色調を強調するための顔料、タルク、シリカ、マグネシウム、硫酸カルシウム、ベリリウムアルミニウムシリケートなどの充填剤、ベントナイトなどのクレー、ガラスやセラミックのビーズおよび泡、ポリエステル、ポリイミド、ガラス繊維、セラミック繊維などの有機繊維や無機繊維から成る織ウェブや不織ウェブなどの強化剤がなどが挙げられる。効果的な量のアジュバントを目的に応じて添加することができるが、この場合、一般に、配合物の総重量の約50部までを用いることができる。
本発明のエポキシ組成物は、種々の方法で配合することができる。第一の成分にすべての触媒成分を含む二液型組成物を提供し、二成分をその組成物を使用する前に組み合わせ、添加することによって、その組成物の保存寿命またはポットライフを所望の期間にすることてができる。ある用途では、各成分の構成成分の量および配分を選択してから、粘性を調整したり二成分をより良く混合することが望ましい。たとえば、充填剤を各成分が使用される充填剤の一部を含むように分配することができる。
本発明のエポキシ組成物は、十分な熱によって硬化反応を開始させる手段であれば、どの手段で硬化しても良い。この手段には、従来の周囲温度、従来のオーブン、誘導加熱、赤外線、マイクロ波照射、液浴への浸漬、またはそのいずれかを組み合わせたものが挙げられる。一般に、最終硬化は、約50℃から約200℃までの温度範囲で、約1秒乃至2時間行われる。硬化時間は、硬化をする工程によってそれぞれ異なる。誘導加熱時間は、約1-60秒の範囲であり、オーブン硬化時間はも約0.1乃至2時間である。
本発明のエポキシ系接着剤は、金属と金属、プラスチックとプラスチック、プラスチックと金属を接着するために使用することができる。金属面の例には、スチール、チタン、油を塗布したスチール、アルミニウム、マグネシウムなどが挙げられる。プラスチック面の例には、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ユリアホルムアルデヒドなどが挙げられる。エポキシ系接着剤は、自動車、航空機、冷蔵ユニットなどの部品を組み立てる場合などに、使うことができる。
以下の非限定的な一例を提供し、本発明をさらに詳細に具体的に説明する。
接着剤の反応性
接着剤の反応性は、接着剤を加熱した場合に、どのように接着剤が硬化するかを示す基準になる。
この反応性は、示差走査熱量計(DuPontから入手可能なDSCモデル912)を用いて測定する。約10-15ミリグラムの接着剤をこのDSCi配置して、30℃から350℃まで毎分20℃の加熱速度で加熱する。
試験結果については、W/gの単位の熱流れ×℃単位の温度のグラフを作図する。各グラフを読み取ると、以下の情報が記録されているのがわかる。
(A)発生ピーク数
(B)各ピークからの最大発熱温度
(C)各曲線の下の面積(ジュール/gram)
(D)両曲線の下の総面積(J/gram)例1に用いる誘導加熱後の初期重ね剪断強さ
この試験は、誘導加熱サイクル後に発生するグリーン強度の基準になる。試験試料は、接着剤を2.54cm×10.16cmの面に接着剤を塗布し、スチールストリップを重ねて、以下のように硬化させる。使用する、ACTから入手可能な0.85 mm厚さのG-60HDES(熱浸漬超平滑亜鉛めっき鋼板)である。このストリップをメチルエチルケトンで拭い、Quaker Chemical Co.から入手可能な1-MAL-HCL-1で覆うことによって試験をする準備をして、1平方フィートあたり400ミリグラムの塗布量で潤滑剤をくみ出す。このストリップを室温で試験前に少なくとも20分間放置する。
接着剤組成物(BとAの体積比を2部対1部で混合したもの)を約1%のガラスビーズ(Cataphote,Inc.から入手可能な“MicrobeadTM1402 Class IV Engineering Grade)に混合して、0.25mmの厚さの接着部分をつくる。次に、接着剤を混合してから30分以内に金属ストリップの一端の1.27 cmの部分に塗布し、もう一方の金属の一端が1.27cm接着剤に重ね、各ストリップの塗布していない端が反対方向に延在するように配置する。これらのストリップを互いにクランプし、試験試料をMiller Electric Manufacturing Co.,Appleton,WIから入手可能なMiller誘導加熱装置で誘導硬化する。この装置には、IHPS5 10-5モデルの誘導加熱電力装置、IHCA 25-50モデルの誘導加熱制御装置、ラジエータ1A冷却装置を含む。試験試料を誘導加熱ユニットに配置し、4秒間加熱し、誘導加熱コイルで接着層温度を約275℃に加熱して、試験前に室温で指定時間、すなわち、15分、30分、60分、または、24時間保持する(「誘導硬化+15分」などとして記録する)。
試験は、室温でInstronTM試験装置を用いて毎分1.27 mmのジョー分離速度でジョーの間隙を5.08mmにする。得られたデータは、メガパスカル(MPa)の単位で記録し、組成物から得た少なくとも3つの試料の平均を表す。破壊状態も、接着破壊で、金属ストリップから接着剤がきれいに離れれば、(A)、凝集破壊で、接着剤が割れて接着剤の一部が各金属片に残れば、(C)、または、混合破壊で、破壊状態が一部は接着破壊で一部は凝集破壊であれば、(M)として記録する。
例1
二液型接着剤成分の成分Aを、40部のアミンを末端基とするポリアミド(以下の式を有するジアミン:
2N-CH2-CH2-CH2−(-O-CH2-CH2-)2-O-CH2-CH2-CH2-NH2
と、二量体酸混合物(Henkel Corpから入手可能なEmpolTM1014)とを2:1等量比で反応させた反応生成物)と、6.0部の4,7,10-トリオキサトリデカン1,3-ジアミン(BASFから入手可能なH221)と、8.0部の2,4,6-トリジメチルアミノメチルフェノール(Anchor Corpから入手可能なK-54)と、2.0部の硝酸カルシウムと、2.5部のイミダゾールとを混合して、約175乃至200°Fに加熱して溶液をつくることによって調製した。この溶液を43℃以下に冷却し、16.0部のアミンを末端基とするブタジエンゴム(B.F.Goodrich Co.から入手可能なATBN 1300X16)を添加した。このゴムは、必要に応じて約43℃以下に加熱して分散を高めることができる。また、20部の非晶質二酸化珪素(Harbison-Walker Corp.から入手可能なGP-71)と3.0部のヒュームドシリカ(Cabot Corp.から入手可能なCab-O-SilTMTS-720)を高剪断ミキサを用いて添加した。
二液型エポキシ系接着剤組成物の成分Bを、15部のメタクリレートブタジエンスチレンターポリマー(Rohm & Haas Co.から入手可能なParaloidTMEXL2691)と80部のビスフェノールAから成るジクリシジルエーテル(Shell Chemical Co.から入手可能なEponTM828)とを混合し、約80℃で60分間、一定の速度で撹拌することによって調製した。混合物が冷却しているときに、シクロヘキサンジメタノールから成る20部のジクリシジルエーテルを添加した(Rhone Poulencで製造されたHeloxy MK 107)。次に、この混合物をほぼ室温まで冷却し、以下の材料を添加して高剪断ミキサで混合した。すなわち、添加した材料は、2.5部のエポキシシラン(Union Carbide,Inc.から入手可能なZ-6040)と、2.0部のヒュームドシリカ(Cab-O-SilTMTS-730)と、呼称粒子サイズが0.25 mmのガラスビーズ3.0部(Cataphote,Inc.から入手可能)と、20部の非晶質二酸化珪素(GP-71)と、19.7部のガラス泡(Minnesota Mining and Manufacturing Co.から入手可能なB37/2000)と、5.0部のカルシウムイオン交換シリカゲル(W.R.Grace & Co.から入手可能なSHIELDEXTMAC5)である。
接着剤組成物は、成分Bと成分Aの体積比を2:1で混合することによって調製し、上述したように誘導硬化強度について試験した。試験結果を表1に示す。
Figure 2007277573
例3および例19に用いる誘導加熱後の初期重ね剪断試験強さ
この試験は、誘導硬化サイクル後に生じるグリーン強度の基準になる。試験試料は、2.54cm×10.16cmに接着剤を塗布し、油を塗布したスチールストリップを重ねて以下に述べるように硬化させることによって準備する。金属ストリップはACTから入手可能な0.85mmの厚さのG-60HDES(熱浸漬超平滑亜鉛めっき鋼板)である。このストリップをメチルエチルケトンで拭い、Novamax Chemical Co.から入手可能なNovamax FB27-MC-1で覆うことによって試験をするための準備をし、1平方フィートあたり1,500ミリグラムの塗布量で潤滑剤をくみ出す。ストリップを試験に室温30分間放置する。
所望のアミン対エポキシの化学量を達成するための重量比で混合した接着剤組成物は、約1%のガラスビーズ(Cataphote,Inc.から入手可能な「MicrobeadTM1402 Class IV Engineering Grade」)を含み、これを0.25mmの厚さで接着できるようにする。次に、接着剤を混合後30分以内に、一つ目の金属ストリップの一端の1.27cmの部分に塗布し、もう一方の金属ストリップの一端が1.27cm重なり、接着剤を塗布していない各ストリップの端が反対方向に延在するように、配置する。ストリップを互いにクランプし、試験試料をMiller Electric Manufacturing Co.,Appleton,WIから入手可能なMiller Induction Heating Systemで誘導硬化する。この装置には、IHPS5 10-5モデルの誘導硬化電力装置、IHCA25-50モデルの誘導加熱制御装置、ラジエーター1A冷却装置が含まれる。試料を誘導加熱ユニットに配置し、5秒間加熱し、誘導加熱コイルで接着層温度が約121℃に達するようにし、試験前に室温で指定時間すなわち、15分、30分、60分または24時間維持する(「誘導硬化+15分」などと記録)。
121℃で5秒間の誘導硬化し室温で15分間の保圧した後、例3は重ね剪断強さがOMpaであり、例19は重ね剪断強度が1.4MPaであった。
重ね剪断強度
この試験は、最終硬化後の剪断強さの基準になる。混合した接着剤組成物を上述のように、油を塗布したクーポンに塗布してから、室温で一晩硬化させる。翌日、接着したアセンブリを各々163℃で20分間オーブン硬化する。接着を放置し、室温に平衡にし、以下のようにオーバーラップ剪断について試験する。
試験は、InstronTM試験装置で、毎分1.27cmの速度でジョーを離し5.08cmの間隙をつくる。得られたデータは、メガパスカル(MPa)単位で記録され、組成物からの3つの試験試料の平均を示す。破壊状態も、接着破壊で、金属ストリップから接着剤がきれいに離れれば、(A)、凝集破壊で、接着剤が割れて接着剤の一部が各金属片に残れば、(C)、または、混合破壊で、破壊状態が一部は接着破壊で一部は凝集破壊であれば、(M)として記録する。
例2
二液型接着剤組成物の成分Aを40部のアミンを末端基とするポリアミド(以下の式を有ずるジアミン:
2N-CH2-CH2-CH2−(-O-CH2-CH2-)2-O-CH2-CH2-CH2-NH2
と、二量体酸混合物(Henkel Corpから入手可能なEmpolTM1014)とを2:1の当量比で混ぜた反応生成物)と、6.0部の4,7,10-トリオキサトリデカン-1,3-ジアミン(BASFから入手可能なH221)を混合することによって調製し、溶液を作成した。次に、16.0部のアミンを末端基とするブダジエンゴム(B.F.Goodrich Co.から入手可能なATBN 1300X16)を添加した。このゴムは、必要に応じて約45℃以下の温度に加熱して分散を強化することができる。また、5部の非晶質二酸化珪素(Harbison-Walker Corp.から入手可能なGP-71)と1.0部のヒュームドシリカ(Cabot Corp.から入手可能なCah-O-SilTMTS-720)を高剪ミキサを用いて添加した。
二液型エポキシ接着剤組成物の成分Bを、15部のメタクリレートブタジエンスチレンターポリマー(Rohm & Haas Co.から入手可能なParaloidTMEXL2691)と80部のビスフェノールAから成るジグリシジルエーテル(Shell Chemical Co.から入手可能なEponTM828)を一緒に混合し、一定の攪拌速度で約80℃で約60分間加熱することによって調製した。混合物を冷却するときに、20部のシクロヘキサンジメタノールから成るジクリシジルエーテル(Rhone Poulencによって製造されたHeloxy MK 107)を添加した。次に、この混合物を室温程度まで冷却し、以下の材料を添加し、高剪断ミキサを用いて混合した。すなわち、呼称粒子サイズが約0.25mmのガラスビーズ3.0部(Cataphote,Inc.から入手可能),と10部の非晶質二酸化珪素(GP-71)とを混合した。
接着剤組成物は、成分A:Bの重量比を1:1.8で混合することによって調製した。アミン/エポキシ比は0.6であった。この接着剤は、上述の手続きに従って、反応性および剪断強さ試験について試験した。テスト結果は、表2に示す。
例3−4
二液型接着剤組成物の成分Aを40部のアミンを末端基とするポリアミド(以下式を有するジアミン:
2N-CH2-CH2-CH2−(-O-CH2-CH2-)2-O-CH2-CH2-CH2-NH2
と、二量体酸化混合物(Henkel Corpから入手可能なEmpolTM1014)を2:1の当量比で混合させた反応生成物)と、6.0部の4,7,10-トリオキサトリデカン1,3-ジアミン(BASFから入手可能なH221)と、8.0部のトリス-2,4,6-(ジメチルアミノメチル)フェノール(Anchor Corp.から入手可能なK-54)とを混合することによって、溶液を調製し、溶液を生成した。次に、16.0部のアミンを末端基とするブタジエンゴム(B.F.Goodrich Co.から入手可能なATBN1300X16)を添加した。このゴムは、必要に応じて約45℃以下の温度に加熱して分散性を高めることができる。また、5部の非晶質二酸化珪素(Harbison-Walker Corp.から入手可能なGP-71)と1.0部のヒュームドシリカ(Cabot Corp.から入手可能なCab-O-SilTMTS-720)とを高剪断ミキサを用いて添加した。
エポキシ系接着剤組成物は、例2に記載したように調製した。例3では、アミン/エポキシ比が0.6であり、接着剤は、成分A:成分Bとの重量比を1:1.8にして混合することによって調製した。例4では、例4では、アミン/エポキシ比が0.3であり、接着剤は成分Aと成分Bの比を1:3.6の重量比で混合することによって調製した。これらの接着剤を例2に示すように試験し、試験結果を表2に示した。
例5−6
二液型接着剤組成物の成分Aを40部のアミンを末端基とするポリアミド(以下式を有するジアミン:
2N-CH2-CH2-CH2−(-O-CH2-CH2-)2-O-CH2-CH2-CH2-NH2と、二量体酸化混合物(Henkel Corpから入手可能なEmpolTM1014)を2:1の当量比で混合させた反応生成物)と、6.0部の4,7,10-トリオキサトリデカン1,3-ジアミン(BASFから入手可能なH221)と、3.0部のカリシウムトリフラート(calcium triflate)とを混合し、約79℃乃至93℃に加熱することによって調製し、溶液を生成する。この溶液を約43℃以下まで冷却し、16部のアミンを末端基とするブダジエンゴム(B.F.Goodrich Co.から入手可能なATBN1300X16)を添加した。ゴムは、必要に応じて約43℃以下の温度に加熱して分散性を高めることができる。また、5部の非晶質二酸化珪素(Harbison-Walker Corp.から入手可能なGP-71)と、1.0部のヒュームドシリカ(Cabot Corp.から入手可能なCab-O-SilTMTS-720)とを高剪断ミキサを用いて添加した。
接着剤を例3および例4に記載したように調製し、試験した。試験結果は、表2に示す。
例7〜22
二液型接着剤組成物の成分Aを例2と同様に調製した。各種の触媒を表2に示すように成分Aの10重量%の量で添加した。触媒として使用されるすべてのアミン化合物は、Aldrich Chemical Co.から入手した。
次に、エポキシ系接着剤を例3および例4に記載したように調製した。試験結果は、表2に示す。
得られたデータから、Ca+2塩とトリス-2,4,6-(ジメチルアミノメチル)フェノールの好ましい組み合わせを用いることにより、DSC曲線の下側の総面積が狭くなることがわかった。この好ましい組み合わせによって、オーブン硬化後のオーバーラップ剪断試験時に、油を塗布した金属被着体から凝集破壊する能力を有する最も高い誘導硬化反応性接着剤も得られた。
Figure 2007277573
Figure 2007277573

Claims (4)

  1. 硬化性の構造用エポキシ接着剤組成物を油を塗布した金属被着体に塗布するステップを有し、前記硬化性の構造用エポキシ接着剤組成物が2成分を含む、油を塗布した金属被着体を接着する接着方法において、第1の成分は、
    (a)エポキシ触媒と、(b)アミン硬化剤とを含み、このエポキシ触媒は、
    (i)Ca+2塩と、
    (ii)以下の式(I)で示す構造を有するエポキシ重合触媒とを有し、
    Figure 2007277573
    上式において
    1はHまたは−CH3であり、
    2は−CHNR56であり、R5およびR6は−CH3および−CH2CH3から独立に選択され、
    3およびR4は、存在しても不在でもよく、存在する場合にはR3およびR4が−CHNR56であり、R5およびR6は−CH3および−CH2CH3から独立に選択され、
    第2の成分は、平均エポキシド官能数が1より大きいエポキシ樹脂を含み、
    エポキシ樹脂に対するアミン硬化剤のアミン対エポキシ理論比が0.2〜0.9であり、この接着剤組成物のオーバーラップ剪断強さが、この組成物を、1,500mg/ft2(16×10-3kg/m2)の塗布量で潤滑油を塗布した2.54×10.16cmの亜鉛めっき鋼板に、その一端から1.27cmの部分に塗布し、この組成物を塗布していない端が反対方向に延在するようにこの亜鉛めっき鋼板を重ね、室温において24時間硬化させ、163℃にて20分間オーブン硬化させ、次いで室温に平衡にした後、重ね剪断強度測定法によりオーバーラップ剪断強さを測定した場合に、少なくとも9MPaである、接着方法。
  2. 式(I)に示される構造が、トリス-2,4,5-(ジメチルアミノメチル)フェノールである、請求項1記載の接着方法。
  3. 前記接着剤組成物が強化剤をさらに含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記接着剤組成物のオーバーラップ剪断強さが、この組成物を、1,500mg/ft2(16×10-3kg/m2)の塗布量で潤滑油を塗布した2.54×10.16cmの亜鉛めっき鋼板に、その一端から1.27cmの部分に塗布し、この組成物を塗布していない端が反対方向に延在するようにこの亜鉛めっき鋼板を重ね、誘導加熱コイルで5秒間加熱し、接着層温度を121℃にし、次いで室温にて1時間硬化させた場合に、少なくとも0.2MPaである、請求項1記載の方法。
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