JP2007275904A - クランクプレス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クランク軸10の回転運動をコネクティングロッド20を介してスライド30の上下運動に変換するクランクプレスであって、スライド30を吊上げておくバランスシリンダ40と、吊上げられた状態で互いに摺接するコネクティングロッド20の小頭部24とスライド30の底部31とを備えており、小頭部24は側面視で半円筒状凸部に形成され、底部31の上面には側面視で半円筒状の受圧部32が形成されている。小頭部24の外周面とスライド30の受圧部32の外表面との面接触で、加圧力を伝達するので、加圧力が大きくても面圧を下げることができ、コネクティングロッド20やスライド30を小形化できる。また、リストピンを用いる必要がないので、大幅なコンパクト化が可能となる。
【選択図】図1
Description
第2発明のクランクプレスは、第1発明において、前記コネクティングロッドを貫通した連結ピンが前記スライドに設けた軸受部で支持されており、前記連結ピンの外周と前記軸受部の内周との間に全周隙間が形成されていることを特徴とする。
第3発明のクランクプレスは、第1発明において、前記バランスシリンダが、前記小頭部と前記受圧部との間の隙間、前記大頭部と前記偏心スリーブおよび前記クランク軸の偏心部との間の下部の隙間、前記クランク軸の両端の軸部と前記サイドフレーム側の軸受との間の上部の隙間を、それぞれ無くすように、前記スライド前記コネクティングロッドおよび前記クランク軸を吊上げる油圧シリンダであることを特徴とする。
第4発明のクランクプレスは、第1発明において、前記スライドが、その底部の両側部で上方に立上って、その上端部が前記クランク軸よりも高い一対の立上部を有し、該一対の立上部の上端部同士がタイロッドで結合されていることを特徴とする。
第5発明のクランクプレスは、第1発明において、前記コネクティングロッドの大頭部の外周と前記クランク軸のエキセン部の内周との間に、シャットハイト変更用の偏心スリーブが挿入されていることを特徴とする。
第2発明によれば、コネクティングロッドとスライド間の連結ピンが、軸受部の内周に接触してないので、加圧時にせん断力が加わらない。このため、連結ピンも軸受部も小形化できるので、この点からプレスをよりコンパクトにできる。
第3発明によれば、スライドの運動中は、コネクティングロッドの小頭部とスライドの受圧部が接触し、コネクティングロッドの大頭部と偏心スリーブおよびクランク軸の偏心部との隙間も、クランク軸の軸部とサイドフレーム側の軸受との隙間も無い状態で互いに接触しているので、ガタツキの無い状態で円滑な上昇下降運動が可能である。また、スライドが下死点に達し加圧動作するときも接触状態のまま加圧反力を受けるので衝撃荷重がかからず、このため小頭部と受圧部の間、また大頭部と偏心スリーブおよび偏心部との間やクランク軸の軸部と軸受との間に変形が生ずるのを防止でき、騒音の発生やプレス精度の低下という不具合も生ずることがない。
第4発明によれば、スライドが一対の立上部を設けた形状によって中央部を空洞化して軽量化をすることができる。しかも立上部を有していることにより上下高さを高くでき、左右偏心に強い構造にできるので、鍛造精度を高くすることができる。
第5発明によれば、偏心スリーブを回転させることでシャットハイト調整ができるので、ウエッジ式シャットハイト調整装置に比べてシャットハイト調整装置をコンパクトに構成できる。
図1は本発明の一実施形態に係るクランクプレスの断面側面図である。図2は同クランクプレスにおける図1のII−II線断面正面図である。図3は同クランクプレスにおける図2のIII−III線断面平面図である。
図1〜図3において、プレスフレームはベース2とこのベース2の左右2辺から立上がる2本のサイドフレーム3と、この2本のサイドフレーム3の上端部同士を連結する連結板4およびタイロッド5とから構成されている。また、2本のサイドフレーム3は、下部のベース2に対しても、タイロッドで連結されている。なお、プレスの基本構造は、2本のサイドフレーム3を用いる代わりに、4本のコラムを用いたものであってもよい。
前記ベース2の上面には、下ダイホルダ6が設けられ、この下ダイホルダ6で下金型M1を保持するようにしている。
そして、後述するスライド30の下面には、スライドハードプレート7と上ダイホルダ8が取付けられ、その上ダイホルダ8で上金型M2を保持するようになっている。
このスライド30は底部と、その前方と後方からに立上部が立上っている側面視で略U字状の部材であって、その4隅にはブロック51が取付けられ、前記サイドフレーム3側のスライドガイド52と摺接して、真直を保持して上下動するようになっている。
この吊上げシリンダ40によって、前記スライド30等が常時上方に吊上げ付勢されているが、その利点は後述する。
前記クランク軸10の偏心部12の外周には、偏心スリーブ14が外挿されており、その外周にコネクティングロッド20の前記大頭部21が外挿されている。
以上のように、前記連結板35とタイロッド36は、コネクティングロッド20の上方を通っているので、スライド30はコネクティングロッド20を上下前後から囲った形状となっている。
なお、立上部34の中央部は、窓37が形成され、後述するシャットハイト調整装置の減速機付モータ17が上下動可能に遊貫している。
この状態で鍛造負荷がスライド下面から作用すると、前記(a)のガタは0となり、(b)の隙間は上部に移転し、(c)の隙間は下部に移転することになり、このような隙間の集積場所が負荷が作用する度に衝撃的に反転したり無くなったりすると、騒音や変形、プレス精度の低下が生じるという不具合が生ずる。
まず、クランク軸10が、軸部11の回転中心01まわりに回転すると、偏心部12の回転中心02は軸部11の回転中心01より偏心しているので、偏心部12は回転中心01まわりに公転する。このため、偏心部12に外挿されているコネクティングロッド20は、符号(1)→(2)→(3)→(4)の順で示すように位置を変化させるよう運動する。すなわち、コネクティングロッド20が時計回りに90°回転した状態(2)から180°回転した状態(3)と360°回転した状態(4)を経て再び(1)の状態となる。この(1)〜(4)で示す変位動作を連続して行うことにより、スライド30が上下し、鍛造が行われる。
そして、スライド30は前記吊上げシリンダ40(図1参照)で常時上方に付勢されている状態で、コネクティングロッド20の小頭部24で下向きの加圧力を加えられると、前記上方付勢力に抗して押し下げられる。この運動を繰返すことにより、スライド30は上下運動する。この場合の上下ストロークLは、回転中心01,02の距離の2倍である。
よって、コネクティングロッド20の小頭部24やスライド30を小形化できる。また、大径のリストピンを用いる必要がないので、この点からも小形化ができる。
さらに、スライド30が一対の立上部34を設けた形状によって中央部を空洞化して軽量化をすることができ、しかも立上部34を有していることにより上下高さを高くでき、左右偏心に強い構造にできるので、鍛造精度を高くすることができる。
また、偏心スリーブ14を回転させることでシャットハイト調整ができるので、ウエッジ式シャットハイト調整装置に比べてシャットハイト調整装置をコンパクトに構成できる。
20 コネクティングロッド
21 大頭部
24 小頭部
30 スライド
31 底部
32 受圧部
34 立上部
Claims (5)
- クランク軸の回転運動をコネクティングロッドを介してスライドの上下運動に変換するクランクプレスであって、
前記スライドを吊上げておくバランスシリンダと、
吊上げられた状態で互いに摺接する前記コネクティングロッドの小頭部と前記スライドの受圧部とを備えており、
前記小頭部は側面視で半円筒状凸部に形成され、前記受圧部は側面視で半円筒状凹部に形成されている
ことを特徴とするクランクプレス。 - 前記コネクティングロッドを貫通した連結ピンが前記スライドに設けた軸受部で支持されており、前記連結ピンの外周と前記軸受部の内周との間に全周隙間が形成されている
ことを特徴とする請求項1記載のクランクプレス。 - 前記バランスシリンダが、前記小頭部と前記受圧部との間の隙間、前記大頭部と前記偏心スリーブおよび前記クランク軸の偏心部との間の下部の隙間、前記クランク軸の両端の軸部と前記サイドフレーム側の軸受との間の上部の隙間を、それぞれ無くすように、前記スライド前記コネクティングロッドおよび前記クランク軸を吊上げる油圧シリンダである
ことを特徴とする請求項1記載のクランクプレス。 - 前記スライドが、その底部の両側部で上方に立上って、その上端部が前記クランク軸よりも高い一対の立上部を有し、
該一対の立上部の上端部同士がタイロッドで結合されている
ことを特徴とする請求項1記載のクランクプレス。 - 前記コネクティングロッドの大頭部の外周と前記クランク軸のエキセン部の内周との間に、シャットハイト変更用の偏心スリーブが挿入されている
ことを特徴とする請求項1記載のクランクプレス。
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