JP2007273403A - 制御弁式鉛蓄電池とその充電方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長寿命化に寄与できる制御弁式鉛蓄電池とその充電方法を得る。
【解決手段】正極板と負極板がセパレータを介して積層されて極群が構成され、前記負極板中の負極活物質が充電効率を上昇させる添加剤または導電経路が維持できる添加剤を含有している、又は前記極群が正、負極板を水平方向に配置してなる、の少なくとも一方を具備し、かつ電池中の正極格子体の質量を電池質量の10%以上、24%以下にした制御弁式鉛蓄電池と、その充電を、充電電気量を放電電気量に対して101%以上、110%以下になるようにし、最終段の充電電圧を2.25V/セル以上、2.35V/セル以下である2段以上の定電流方式とする。
【選択図】なし

Description

本発明は制御弁式鉛蓄電池とその充電方法に関するものである。
制御弁式鉛蓄電池は、安価で信頼性が高く、充電時に正極で発生する酸素ガスを負極で吸収して水に還元することができて補水が不要であるということから、無停電電源装置、無人搬送車、電力貯蔵用等に用いられている。これらの用途では、機器の中の狭い部分に電池を組み込むことがあるため、機器からの発熱によって電池の周囲温度が上昇するという状況が生じている。このような用途は、電池にとって、過酷な条件下での使用であるにもかかわらず、長寿命化の要求が高まってきている。また、このような用途では、放電電気量に対して110〜120%の電気量の充電が行われている。
鉛蓄電池が寿命に至る原因には種々あるが、上述したような使用環境では、正極板に用いられる格子体の腐食によって、導電経路が遮断されることが原因になっていることが多い。
特開2001−126771号公報 特開2001−157376号公報 特開2002−134175号公報 特開2001−35540号公報 特開2001−339871号公報 特開平8−50924号公報 上記各特許文献に記載のものは、制御弁式鉛蓄電池の充電方法を改良することによって、長寿命化を実現しようというものであるが、いずれも充電電気量を放電電気量の110〜120%として、常時10〜20%の過充電を行うものである。しかしながら、過充電を行うと、充電に寄与しない電流が正極格子体の腐食を促進させる、酸素ガスの発生が電解液中の水分を減少させて電解液濃度を上昇させ、正極格子体の腐食を促進させる、発熱が電気化学反応に寄与する物質の劣化を促進させる、といった問題が発生するため、充電方法の改良だけでは十分なものとは言えなかった。なお、制御弁式鉛蓄電池では、充電時に正極で発生する酸素ガスは負極で水に還元することはできるが、過充電によって発生した過剰な酸素ガスはすべてを水に還元することができないため、上述した電解液濃度の上昇につながり、正極格子体の腐食を促進させることとなる。また、制御弁式鉛蓄電池の正、負極板の構成や極群の構成に関係させたものとしては、正極格子体の厚さを増加させたり、格子骨を太くしたりして、該格子体に用いる鉛の量を増加させて正極格子体の耐食性を向上させることが行なわれているが、格子体に用いる鉛の量を増加させることは、正極板内に充填される正極活物質の量の減少につながり、結果的に電池容量の減少を招くという問題があった。
上述した、制御弁式鉛蓄電池の充電方法の改良は、実質的に、その正、負極板の構成や極群との構成に関連付けたものであるとは言えず、本発明は、この点に着目してなされたものである。
すなわち、本発明は、正極板と負極板がセパレータを介して積層されて極群が構成され、前記負極板中の負極活物質が充電効率を上昇させる添加剤または導電経路を維持する添加剤を含有してなる、又は前記極群が正、負極板を水平方向に配置してなる、の少なくとも一方を具備し、かつ前記正極格子体の質量を電池質量の10%以上、24%以下にした制御弁式鉛蓄電池(請求項1)であり、前記添加剤は、カーボン、繊維状カーボンまたはカーボンと同等またはそれ以上の電導性を有する繊維状物質の少なくとも一つ以上を含有(請求項2)したものである。また、前記制御弁式鉛蓄電池の充電を、充電電気量を放電電気量に対して101%以上、110%以下になるようにし、最終段の充電電圧を2.25V/セル以上、2.35V/セル以下である2段以上の定電流方式で行う(請求項3)ものである。
本発明は、正極格子体に用いる鉛の量を増加させることなく、正極格子体の腐食を抑制することができるから、制御弁式鉛蓄電池の電池容量を減少させずに長寿命化の実現ができるという効果を奏する。
以下、本発明をその実施の形態に基づいて説明する。
本発明に係る制御弁式鉛蓄電池は、上部が開口し、内部に1つ以上のセル室を有する電槽の、前記セル室に極群が配置されてなる。前記極群はセパレータを介して複数の正極板及び負極板が交互に積層されたものであり、正極板の各々の耳部は正極用ストラップによって、負極板の各々の耳部は負極用ストラップによって一体的に連結され、隣接するセル室の異極性のストラップとの間でセル間接続されている。また、一端のセル室の正極用ストラップからは正極用極柱が電槽の開口方向に突出するように設けられ、他端の負極用ストラップからは負極用極柱が電槽の開口方向に突出するように設けられている。なお、前記正極板、負極板は、鉛または鉛合金からなる正極格子体、負極格子体に正極活物質、負極活物質を練塗によって充填し、乾燥および熟成工程を経て作製されたものである。
前記電槽の開口は、注液口を兼ねる排気口を有する電槽蓋を溶着または接着することによって密閉されるとともに、電槽蓋に設けられた、正極用極柱および負極用極柱を挿通させるための孔部に、正極用極柱および負極用極柱を挿通させて正極端子、負極端子とするか、電槽蓋の上部にあらかじめ鋳込まれた正極端子部材および負極端子部材に溶接して正極端子、負極端子とするか、によって各端子が形成されて完成電池とされる。なお、前記注液口を兼ねる排気口には極群から発生した酸素ガスを外部に排出するための排気弁が備えられている。
以下、上記した制御弁式鉛蓄電池の長寿命化を裏付けるために、以下に示した仕様の電池に対して種々の充電条件を組み合わせて評価試験を行った。なお、以下の評価試験では、電池中の正極格子体の総質量が前記完成電池の質量(電池質量)に占める割合を正極格子体比率と称している。
(評価試験1)
電池O:正極格子体比率を25%、放電容量に対する充電容量を115%とする(比較品)
電池A:正極板格子比率を14%、放電容量に対する充電容量を115%とする
電池B:正極格子体比率を25%、放電容量に対する充電容量を104%とする
電池C:正極格子体比率を25%、負極活物質に添加剤としてカーボンを0.5重量%添加し、放電容量に対する充電容量を115%とする
電池D:電池Oの極群を正、負極板の方向が水平になるように配置し、放電容量に対する充電容量を115%とする
電池E:正極格子体比率を14%、放電容量に対する充電容量を104%、負極活物質にカーボンを0.5重量%添加する(本発明品1)
電池F:正極格子体比率を14%、放電容量に対する充電容量を104%、極群を正、負極板の方向が水平になるように配置する(本発明品2)
電池G:正極格子体比率を14%、放電容量に対する充電容量を104%、負極活物質にカーボンを0.5重量%添加し、極群を正、負極板の方向が水平になるように配置する(本発明品3)
上記した制御弁式鉛蓄電池は以下のようにして作製した。すなわち、正極格子体をPb−Ca−Sn系合金(Ca:0.09重量%、Sn:1.2重量%)で作製した。なお、正極格子体比率が25%のものは正極格子体の質量が145g/枚、正極格子体比率が14%のものは正極格子体質量が82g/枚である。また、負極格子体もPb−Ca−Sn系合金(Ca:0.09重量%、Sn:0.5重量%)で作製し、正極格子体比率が25%のものに対しては負極格子体の質量を37g/枚とし、正極格子体比率が14%のものに対しては負極格子体の質量を51g/枚とした。このようにして得た各格子体に正極活物質および負極活物質を練塗によって充填し、公知の乾燥および熟成工程を経て正極板および負極板を作製した。なお、電池Cおよび電池Gの負極板は、その負極活物質をペーストとして混練する際にカーボンを鉛粉に対して0.5重量%添加する以外はすべて他の負極板と同条件で作製した。
このようにして作製した正極板4枚および負極板5枚を、ガラスマットセパレータを介在させて交互に積層して極群を作製し、同極性の極板の耳部をストラップ部で溶接し、電槽に挿入し、電槽蓋を接着し、正極端子および負極端子を溶接して未化成電池とした。この未化成電池を電槽化成することによって、定格容量が31Ah/3HR(25℃)、電池質量が14kgである8種類の制御弁式鉛蓄電池とした。この8種類の電池は、前記電池O、電池A、電池B、電池C、電池D、電池E、電池F、電池Gの仕様に対応させたものである。
これらの8種類の電池を、以下の条件の試験に供し、CTで放電持続時間が2時間46分を維持できなくなったときを寿命とし、結果を図1に示す。試験結果は電池Oが寿命に至った時のサイクル数を1として、それに対する比率(寿命比率)で表した。
LT(寿命試験)
放電:周囲温度が25℃の下で、電流が10.5Aで、2時間46分または電圧が1.65V/セルを示すまでの放電
充電:周囲温度が25℃の下で、電流が8.75Aで、電圧が2.4V/セルまでの充電を行った後、電流が1.75Aで充電電気量が上述した充電電気量になるまでの充電
CT(100サイクルごとの容量試験)
放電:周囲温度が25℃の下で、電流が10.5Aで電圧が1.65V/セルを示すまでの放電
充電:周囲温度が25℃の下で、電流が8.75Aで電圧が2.4V/セルまでの充電を行った後、電流が1.75Aで充電電気量が上述した充電電気量になるまでの充電
図1から、正極格子体比率を比較品(電池O)と同じにして、充電容量を少なくしただけの電池(電池B)や充電容量を比較品(電池O)と同じにして、正極格子体比率を少なくしただけの電池(電池A)では、比較品(電池O)よりも寿命比率が小さくなることがわかる。これに対し、正極格子体比率、充電容量を比較品(電池O)と同じ構成とし、カーボンを添加しただけの電池(電池C)、正、負極板が水平になるように極群を配置した電池(電池D)は、比較品(電池O)に比べて、寿命比率がそれぞれ1.2倍、1.35倍になることがわかった。これは、負極板の下部におけるサルフェーションが防止できたことにより、正極板の局部的な腐食が抑制されたことによると考えられる。この電池C、電池Dでは比較品(電池O)に対して寿命の延長は実現できたが、その効果は少なかった。一方、本発明品1(電池E)、本発明品2(電池F)、本発明品3(電池G)は、比較品(電池O)に対し、寿命比率がそれぞれ2.3倍、2.5倍、3.3倍になることがわかった。
これは、本発明品1(電池E)、本発明品2(電池F)、本発明品3(電池G)では、正極格子体比率を低くして、格子体の鉛の量を減少させているが、充電電気量を抑えて過充電にならないようにしているため、見かけ上の腐食の進行速度が減少できたことによると考えられる。このことに加えて、本発明では、充電電気量を減少させると、負極板の充電が不十分になって、サルフェ−ションを起こしやすくなるという問題を、負極活物質中に、充電効率を上昇させる添加剤または導電経路を維持する添加剤を含有させることによって解消し、正極板と負極板の一方が寿命に至るようにしないで、それらがほぼ同時に寿命に至るようにして、電池の長寿命化が実現できたと考えられる。
電池Oが寿命となった時点で、電池C、電池D、電池Oを解体調査したところ、電池Oは、正極板の上部に位置する正極格子体の腐食が著しく、負極板もサルフェ−ションが進行していて、負極板の下部に多量の硫酸鉛が蓄積していることがわかった。これに対し、電池C、電池Dは、負極板全体に硫酸鉛の蓄積があったものの、サルフェ−ションの進行は認められず、正極格子体の腐食も均等に進行していたが、腐食の割合は各格子体の新品時に対して41%、39%に達しており、局所腐食の抑制はできたが、腐食速度の抑制には至らなかった。
これに対し、本発明品1(電池E)、本発明品2(電池F)、本発明品3(電池G)は、それぞれが寿命になった時点で解体調査したところ、いずれも正極格子体の腐食は均等に進行し、正極活物質の軟化も一様に進行しており、負極板のサルフェーションも硫酸鉛の一様な蓄積状況から一様に進行していることがわかった。
これらのことから、正極格子体比率を低下させ、充電電気量を減らすといった寿命を短くするようなことを行っても、サルフェ−ションが起こらないように、負極活物質中に導電性の添加剤を添加したり、極群を水平配置にして電解液の成層化を防止したり、あるいはその両方を行うなどのことを併用することにより、長寿命化が実現できることがわかる。
(評価試験2)
正極格子体比率が14%で、負極活物質にカーボンを0.5重量%添加した電池を、評価試験1と同様に作製し、極群が正、負極板の方向が水平になるように配置し、放電電気量に対する充電電気量を95%、100%、101%、103%、104%、105%、110%、115%、120%として、評価試験1と同条件で寿命試験を行い、結果を図2に示す。結果は放電電気量に対する充電電気量を115%にした電池が寿命に至った時のサイクル数を1として、それに対する比率(寿命比率)で表した。
図2から、放電電気量に対する充電電気量が110%を超えるか、101%未満であると、寿命比率が小さくなることがわかる。充電電気量が110%を超えると、過充電によって格子体の見かけ上の腐食の進行速度が速くなり、充電電気量が101%未満であると、負極の充電不足によるサルフェーションが原因で寿命に至るものと思われる。
これらのことから、正極格子体比率を低下させ、負極にカーボンを添加して負極のサルフェーション防止策を講じた電池においては、放電電気量に対する充電電気量を101%以上、110%以下にするのが好ましいことがわかる。
(評価試験3)
正極格子体の質量が29g、58g、88g、114g、146gのものを用いて、正極格子体比率が5重量%、10重量%、20重量%、24重量%、30重量%で、負極活物質にカーボンを0.5重量%添加した5種類の電池を評価試験1と同様に作製し、初期性能試験と評価試験1と同条件で寿命試験(放電電気量に対する充電電気量は104%とする)を行い、初期性能試験の結果を図3に、寿命試験の結果を図4に示す。寿命試験の結果は正極格子体の質量が145g(正極格子比率が25重量%)である電池が寿命に至った時のサイクル数を1として、それに対する比率(寿命比率)で表した。なお、初期性能試験の条件は周囲温度25℃の恒温槽内にて、放電電流を7Aとし、放電電圧を10.2Vまでとした時の電池容量で示している。
図3から、初期性能試験は、正極格子体比率が25%を超えると、初期容量の低下が見られた。これは、極板内に充填される正極活物質の量が減少することにより、電池容量が減少したためであると考えられる。また、図4から、寿命比率は、正極格子体比率が10%以上、24%以下の電池では、正極格子体比率が25%の電池に対して約1.3倍以上となるが、正極格子体比率が10%未満、特にそれが8%以下の電池では、正極格子体比率が25%の電池に対して寿命比率が低下し、正極格子体比率が24%を超える電池、特にそれが25%以上の電池では、正極格子体比率が25%の電池に対して寿命比率が低下していることがわかる。これは、正極格子体比率が8%以下の電池では、格子体の見かけ上の腐食速度が速くなって正極格子体の腐食によって寿命になったと考えられ、正極格子体比率が25%以上の電池では、正極板内に充填される正極活物質の量が減少することになって、電池容量が減少し、それに伴って寿命比率が低下したものと考えられる。このことから、正極格子体比率は10%以上、24%以下であるのが望ましい。
(評価試験4)
正極格子体の質量が145g/枚のものを用いて正極格子体比率が25%の正極板を作製し、正極格子体の質量が82g/枚のものを用いて正極格子体比率が14%の正極板を作製し、これらに、負極活物質にカーボンを0.5重量%添加した負極板と組み合わせて2種類の電池を評価試験1と同様に作製し、各々に評価試験1と同じ充電条件と以下の2種類の充電条件a、bを適用して、各電池に対する寿命試験(放電電気量に対する充電電気量は104%)を行なった。すなわち、
充電条件a:電流が35Aで、電圧が2.35V/セルまで行い、その後電流が8.75Aで、電圧が2.35V/セルまで行い、その後電流が1.75Aで、充電電気量が放電電気量の104%になるまでの充電
充電条件b:電流が35Aで、電圧が2.35V/セルまで行い、その後電流が8.75Aで、電圧が2.35V/セルまで行い、その後電圧が2.35V/セル、最大電流が1.75Aで、充電電気量が放電電気量の104%になるまでの充電
(ア)正極格子体比率が14%、負極活物質にカーボンを0.5重量%添加、正、負極板の方向が水平になるように配置し、充電条件aを適用
(イ)正極格子体比率が14%、負極活物質にカーボンを0.5重量%添加、正、負極板の方向が水平になるように配置し、充電条件bを適用
(ウ)正極格子体比率が25%で、充電条件aを適用
(エ)正極格子体比率が25%で、充電条件bを適用
(オ)正極格子体比率が14%、負極活物質にカーボンを0.5重量%添加、正、負極板の方向が水平になるように配置し、評価試験1と同じ充電条件を適用
(カ)正極格子体比率が25%で、評価試験1と同じ充電条件を適用
結果を図5に示す。なお、寿命比率は電池(カ)が寿命に至った時のサイクル数を1として示している。図5から、電池(ア)〜(カ)のいずれも、寿命比率は 充電条件b>充電条件a>評価試験1と同じ充電条件の順で良いことがわかる。
また、電池(カ)が寿命になった時点で、各電池の減液量を比較したところ、電池(カ)の減液量は17gであったのに対し、電池(ア)〜(オ)は、この順に12g、10g、15g、13g、13gであった。このことから、充電電圧を抑えて、酸素ガスの発生量を最小限にし、最終段の充電電圧を2.35V/セルにした多段充電(充電条件b)にすると、その効果が顕著であることがわかる。
(評価試験5)
正極格子体の質量が82g/枚のものを用いて正極格子体比率が14%の正極板を作製し、これに負極活物質にカーボンを0.5重量%添加した負極板と組み合わせた2個の電池を評価試験1と同様に作製し、各々に以下の2種類の充電条件c、dを適用したときの充電時間と、各電池に対して評価試験1と同条件の寿命試験(放電電気量に対する充電電気量は104%)を行い、1000サイクル経過時の減液量を測定した。すなわち、
充電条件c:電流が35Aで、電圧が所定値まで行い、その後電流が8.75Aで、電圧が所定値まで行い、その後電流が1.75Aで、充電電気量が放電電気量の104%になるまでの充電
充電条件d:電流が35Aで、電圧が所定値まで行い、その後電流が8.75Aで、電圧が所定値まで行い、その後電圧が所定値、最大電流が1.75Aで、充電電気量が放電電気量の104%になるまでの充電
前記充電条件c、dの電圧の所定値(制御電圧)を2.20V/セル、2.25V/セル、2.30V/セル、2.35V/セル、2.40V/セルとして、減液量を測定した結果を図6に、充電時間を測定した結果を図7に示す。図6から、減液量は、いずれの充電条件でも、制御電圧が2.35V/セル以上になると増大することがわかる。また、図7から、充電時間は、いずれの充電条件でも、制御電圧が2.25V/セル以下になると長くなることがわかる。このことから、制御電圧の2.35V/セル以下、2.25V/セル以上を最終段の充電電圧に設定するのがよい。
上記した評価試験4、5の充電条件は3段の定電流方式であるが、3段以上にしてもよい。また、各評価試験において、負極活物質への添加剤は、充電効率を上昇させるか導電経路が維持できるものであれば、カーボンに限定されるものではない。また、各評価試験では、セパレータにガラスマットを用いたが、電解液の成層化現象が抑制できる効果が高い微細ガラスマットセパレータとし、ガラス繊維の繊維径や長さが異なるものを混抄して作製したものを用いてもよい。また、各評価試験では、正極格子体にPb−Ca−Sn系合金を用いたが、これ以外の合金であってもよい。また、各評価試験では、制御弁式鉛蓄電池を用いたが、液式電池にも適用することができる。
寿命試験の結果を示した図である。 充電容量とサイクル数の関係を示した図である。 正極格子体比率と初期性能(電池容量)の関係を示した図である。 正極格子体比率と寿命サイクルの関係を示した図である。 種々の充電方法を適用した場合の寿命試験の結果を示した図である。 種々の充電方法を適用した場合の制御電圧と減液量の関係を示した図である。 種々の充電方法を適用した場合の制御電圧と充電時間の関係を示した図である。

Claims (3)

  1. 正極板と負極板がセパレータを介して積層されて極群が構成され、前記負極板中の負極活物質が充電効率を上昇させる添加剤または導電経路を維持する添加剤を含有してなる、又は前記極群が正、負極板を水平方向に配置してなる、の少なくとも一方を具備し、かつ前記正極格子体の質量を電池質量の10%以上、24%以下にした制御弁式鉛蓄電池。
  2. 請求項1記載の制御弁式鉛蓄電池において、添加剤は、カーボン、繊維状カーボンまたはカーボンと同等またはそれ以上の電導性を有する繊維状物質の少なくとも一つ以上を含有していることを特徴とする制御弁式鉛蓄電池。
  3. 請求項1または2記載の制御弁式鉛蓄電池の充電を、充電電気量を放電電気量に対して101%以上、110%以下になるようにし、最終段の充電電圧を2.25V/セル以上、2.35V/セル以下である2段以上の定電流方式で行うことを特徴とする制御弁式鉛蓄電池の充電方法。
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