JP2007271110A - 冷媒サイクル用オイルセパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】オイル分離性の優れた冷媒サイクル用オイルセパレータを安価に製造する。
【解決手段】冷媒サイクルを構成するコンプレッサ(圧縮機)10から吐出された冷媒よりオイルを分離する冷媒サイクル用オイルセパレータ2において、下部にオイル出口3Bが形成され、このオイル出口3Bより上方に冷媒出口3Aが形成された本体3と、本体3内に差し込まれ、その先端が当該本体3内で開口する冷媒導入管としての冷媒配管96とを備え、この冷媒配管96の先端は本体3の内面に突き当てられると共に、当該先端の一部が本体3の内面より離間する形状に切断されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷媒サイクル装置の圧縮機から吐出された冷媒からオイルを分離するためのオイルセパレータに関するものである。
従来より、冷媒サイクル装置は、圧縮機、放熱器、減圧装置、蒸発器等を順次環状に配管接続することにより冷媒サイクルが構成されている。そして、コンプレッサにて圧縮された冷媒ガスが放熱器にて放熱し、減圧装置にて減圧された後、蒸発器にて周囲と熱交換して蒸発する。このとき、冷媒は周囲から吸熱することにより冷却作用を発揮するものとされていた。
このような冷媒サイクルを構成する圧縮機には、圧縮要素の摺動部等にオイルが供給され、潤滑とシールを行っているが、係る圧縮要素に供給されたオイルは、冷媒と共に圧縮機から吐出されるため、冷媒回路へのオイル流出が多くなる問題が生じていた。
特に、近年この種冷媒サイクル装置では、地球環境問題からフロン系冷媒が使用できなくなり、例えば、自然冷媒である二酸化炭素を使用する試みがなされている。当該二酸化炭素冷媒は圧力差の大きい冷媒であり、冷媒サイクル装置の高圧側の圧力が非常に高くなるため、摺動部の耐久性を考慮して、高粘度のオイルが使用されることと、二酸化炭素冷媒は他の冷媒と比べて冷媒密度が高いため、冷媒の流速が遅いことから、他の冷媒を使用した冷媒サイクル装置よりオイル溜まりが生じやすく、冷媒循環に支障を来す不都合が生じていた。また、冷媒回路中に止まったオイルは、圧縮機に戻らないので、圧縮機内のオイル量が不足して摺動性能やシール性の悪化を招いていた。
そこで、従来より圧縮機の吐出側にオイルセパレータを配設し、吐出ガスからオイルを分離して、冷媒回路中に吐出させずに、密閉容器内に戻す工夫が成されていた。当該オイルセパレータは、内部にオイルと冷媒とを分離するための所定の空間が形成された本体から構成され、この本体の一側面には、本体内の空間と連通する孔が形成されており、当該孔内に一端が圧縮機の吐出側と接続された冷媒吐出管の他端が連通接続されている。当該冷媒吐出管の他端は、本体内面から所定間隔を存した位置で、且つ、当該冷媒吐出管からの冷媒及びオイルが内面に沿って吐出されるように開口が形成されている。
そして、圧縮機で圧縮された冷媒及び当該冷媒ガス中に混入したオイルは、冷媒吐出管他端の開口からから当該本体の内周に沿って吐出され、吐出時の勢いにより当該空間内を螺旋状に周り、この過程で、冷媒ガス中に混入したオイルが冷媒ガスから遠心分離され、内面に付着し、内面を伝わって本体下部に至り、そこから圧縮機の密閉容器内に戻るものとされていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2004ー308968号公報
ところで、従来のオイルセパレータでは、圧縮機にて圧縮された冷媒ガス及びオイルが吐出される冷媒吐出管は、他端の開口が上述のように本体内面と所定の間隔を存した位置となるように取り付られていたため、当該組み立て時の作業性を鑑みて冷媒吐出管の外周に位置決め部を形成する必要があり、その分、製造コストの増大を招いていた。
特に、冷媒として二酸化炭素冷媒を使用する場合には、オイルセパレータの本体や当該本体と接続される冷媒配管等も肉厚に形成して、二酸化炭素冷媒の高圧に耐え得るように製造しなければ成らないので、オイルセパレータの製造コストが著しく増大する問題が生じていた。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、オイル分離性の優れた冷媒サイクル用オイルセパレータを安価に製造することを目的とする。
本発明の冷媒サイクル用オイルセパレータは、冷媒サイクルを構成する圧縮機から吐出された冷媒よりオイルを分離するためのものであって、下部にオイル出口が形成され、このオイル出口より上方に冷媒出口が形成された本体と、本体内に差し込まれ、その先端が当該本体内で開口する冷媒導入管とを備え、この冷媒導入管の先端は本体の内面に突き当てられると共に、当該先端の一部が本体の内面より離間する形状に切断されていることを特徴とする。
請求項2の発明の冷媒サイクル用オイルセパレータは、上記発明において冷媒導入管は、先端が斜めに切断されていることを特徴とする。
請求項3の発明の冷媒サイクル用オイルセパレータは、上記各発明において本体は略円筒形状を呈すると共に、冷媒導入管の先端は、当該本体の内面の円周方向に向いて開口していることを特徴とする。
請求項4の発明の冷媒サイクル用オイルセパレータは、上記各発明において冷媒サイクルは、二酸化炭素が冷媒として使用されることを特徴とする。
本発明の冷媒サイクル用オイルセパレータによれば、下部にオイル出口が形成され、このオイル出口より上方に冷媒出口が形成された本体と、本体内に差し込まれ、その先端が当該本体内で開口する冷媒導入管とを備え、この冷媒導入管の先端は本体の内面に突き当てられると共に、当該先端の一部が本体の内面より離間する形状に切断されているので、本体内に冷媒導入管を差し込んでその先端を本体の内面に突き当てるだけで冷媒導入管の位置決めを行うことができる。
特に、冷媒導入管の先端の一部が本体の内面より離間する形状に切断されているので、当該冷媒導入管の先端を本体内面に当接させた状態であっても、オイルを含んだ冷媒を支障なく本体内に流入させることができる。
これにより、従来の位置決め部を形成することなく、オイルを含んだ冷媒を支障なく本体内に流入させることが可能となるので、良好なオイル分離性能を維持しながら、冷媒サイクル用オイルセパレータを安価に製造することが可能となる。
特に、請求項4の如く二酸化炭素を冷媒を使用した冷媒サイクルに上記発明を適用することで、二酸化炭素冷媒使用による製造コストの高騰を極力抑えることができるようになる。
請求項2の発明では、上記発明において冷媒導入管は、先端が斜めに切断されているので、冷媒導入管の部品コストの削減することできる。
請求項3の発明の冷媒サイクル用オイルセパレータは、上記各発明において本体は略円筒形状を呈すると共に、冷媒導入管の先端は、当該本体の内面の円周方向に向いて開口しているので、冷媒導入管から吐出される冷媒が内面の円周形状に沿って旋回する渦をつくるようになるので、遠心力でオイル分離を円滑に行うことができる。
本発明は分離性能の良いの冷媒サイクル用オイルセパレータを安価に製造することを目的とするものであって、特に、冷媒として二酸化炭素を使用する冷媒サイクルにおいて使用可能なオイルセパレータの製造コストを抑えるためになされたものである。冷媒サイクル用オイルセパレータの製造コストを抑えるという目的を、本体内に差し込まれる冷媒導入管の先端の一部を本体の内面より離間する形状に切断することにより実現した。以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。
図1は本発明の冷媒サイクル用オイルセパレータを備えた実施例の冷媒サイクル装置の冷媒回路図を示している。図1の冷媒サイクル装置1は、コンプレッサ(圧縮機)10、本発明のオイルセパレータ2、放熱器154、減圧装置としての膨張弁156及び蒸発器157等を順次環状に配管接続して所定の冷媒サイクルが構成されている。当該冷媒サイクルには、二酸化炭素が冷媒として使用されている。実施例のコンプレッサ10は、密閉容器12内に駆動要素としての電動要素14と、この電動要素14の回転軸16にて駆動される第1の回転圧縮要素32と第2の回転圧縮要素34とを備えた内部中間圧型の多段(2段)圧縮式ロータリコンプレッサである。そして、冷媒導入管94から吸い込んだ冷媒(CO2)を第1の回転圧縮要素32で圧縮し、この圧縮した中間圧の冷媒ガスを密閉容器内に吐出した後、冷媒導入管92を介して第2の回転圧縮要素34に吸い込んで圧縮し、冷媒配管96に吐出する構成とされている。
前記冷媒導入管94はコンプレッサの第1の回転圧縮要素32に冷媒を導入するための冷媒配管であり、当該冷媒導入管94の一端は当該第1の回転圧縮要素32の吸込側に接続され、他端は蒸発器157の出口に接続されている。
前記冷媒配管96は第2の回転圧縮要素34で圧縮された冷媒を後述する冷媒サイクル用オイルセパレータとしてのオイルセパレータ2の本体3に導入するための冷媒導入管であり、この冷媒配管96の一端は第2の回転圧縮要素34の吐出側に接続され、他端(先端)はオイルセパレータ2の本体3内で開口している。
また、冷媒導入管92は密閉容器12内と第2の回転圧縮要素34の吸込側とを接続する冷媒配管であり、この冷媒導入管92は、コンプレッサ10の外部を通過した後、第2の回転圧縮要素34の吸込側に接続するように配設されている。即ち、コンプレッサ10の第1の回転圧縮要素32にて圧縮され、密閉容器12内に吐出された中間圧の冷媒は、冷媒導入管92に流入し、コンプレッサ10の外部を通過した後、第2の回転圧縮要素34に吸い込まれるものとされている。
そして、当該コンプレッサ10の密閉容器12内底部には、オイル溜めが構成されており、当該オイル溜め内に収納されたオイルが回転軸16の下端に取り付けられた図示しないオイルポンプにより第1及び第2の回転圧縮要素32、34の摺動部等に供給されて潤滑とシールを行っている。また、密閉容器12の側面にはオイル配管5の他端が接続され、密閉容器12内にて開口している。当該オイル配管5は、前記オイルセパレータ2にて分離されたオイルを密閉容器12内の底部に形成されたオイル溜めに戻すための配管である。当該オイル配管5の一端はオイルセパレータ2の底部のオイル出口3Bに接続され、本体3内にて開口している。
尚、本実施例では冷媒として高低圧差の大きい二酸化炭素を使用する関係上、オイルは耐久性を考慮して従来のHFC系冷媒で使用するオイルよりも高粘度のものを使用する。例えば、本実施例では、粘度が+40℃で60cst以上のPAG(ポリアルキルグリコール)を使用するものとする。尚、実施例の冷媒サイクル装置1に使用するオイルは、上記PAGに限らず、その他の高粘度のオイルであっても構わない。また、ここで使用される高粘度のオイルとは、流動点がー40℃以上、粘度が+40℃で40乃至120cstを満たすものであり、好ましくは、+40℃で60乃至80cstの粘度のオイルを使用こととする。
一方、オイルセパレータ2の冷媒出口3Aに接続された冷媒配管97は放熱器154の入口に接続され、放熱器154の出口は、減圧装置としての膨張弁156に至る冷媒配管と接続されている。尚、本実施例の冷媒サイクル装置1では、減圧装置として膨張弁を用いるものとしたが、これ以外に、キャピラリチューブやその他、冷媒を減圧することができるものであればどのような装置を用いても構わない。
そして、膨張弁156の出口は、蒸発器157の入口に至る配管に接続され、蒸発器157の出口は前記冷媒導入管94と接続される。
ここで、前記オイルセパレータ2について図2に示すオイルセパレータ2の縦断面図及び図3に示すオイルセパレータ2の平断面図を用いて説明する。オイルセパレータ2は、縦長円筒状を呈する本体3と、該本体3の下部に形成されたオイル出口3Bと、当該オイル出口3Bより上方に形成された冷媒出口3Aと、本体3の一側面に形成され、当該本体3内外を貫通する孔4とから構成されている。本実施例ではオイル出口3Bは本体3の底部に形成され、冷媒出口3Aは本体3の上部に形成されている。従って、孔4はオイル出口3Bと冷媒出口3Bの間に位置することとなる。冷媒出口3Aには放熱器154の入口に至る冷媒配管97が接続され、当該冷媒配管97の一端が本体3内の上部にて開口している。また、オイル出口3Bにはコンプレッサ10の密閉容器12内と連通する前記オイル配管5の一端が接続されている。
一方、本体3の一側面に形成された前記孔4には、コンプレッサ10の第2の回転圧縮要素34で圧縮された冷媒ガス及びオイル(オイルを含んだ冷媒ガス)を吐出するための前記冷媒配管96が差し込まれる。当該冷媒配管96は先端(他端)が斜めに切断されている。具体的には当該冷媒配管96の先端が先端部96Aを起点として冷媒配管96が延在する方向に対して30°乃至60°の角度、好ましくは、45°の角度で切断されている。これにより、冷媒配管96の先端(他端)には、当該先端部96Aから45°の角度で斜めに開口した開口部96Bが形成されている。
ここで、当該冷媒配管96を本体3内に取り付ける手順について説明する。先ず、冷媒配管96の先端に形成された前記開口部96Bが本体3内面の円周方向(水平方向)に向くように準備し、この状態で孔4から先端を水平方向(図3では右側から左側に)に差し込む。差し込んで行くとやがて冷媒配管96の先端部96Aは対向する本体3の内面6(孔4が形成された側とは反対側の内面)に突き当たる。この段階で冷媒配管96はそれ以上差し込めなくなり、本体3に対する冷媒配管96の位置が決定されることになる。この状態で、孔4の周囲の本体3と冷媒配管96とを溶接して固定し、両者の間をシールする。
このように冷媒配管96の先端部96Aが本体3の内面6に当接し、冷媒配管96を本体3に固定した状態で、開口部96Bは図2乃至図3に示すように本体3の内面6の円周方向に向いた状態で本体3内に開口している。即ち、実施例では冷媒配管96の先端を斜めに切断していることで、冷媒配管96の先端部96Aを本体3の内面6に突き当てても、開口部96Bは本体3の内面6より充分に離間した状態となる。これにより、冷媒配管96に流入したオイルを含んだ冷媒は、開口部96Bから支障無く本体3内に流入することができるようになる。また、開口部96Bは本体3内にて内面6の円周方向に向いて開口しているので、冷媒は内面に沿って渦をつくるように旋回することになる。
このように、本体3内に差し込む冷媒配管96先端を斜めに切断することで、当該冷媒配管96を本体3内に取り付ける場合には、冷媒配管96の先端部96Aを本体3の内面6に突き当てるだけで、冷媒配管96の位置決めを行うことが可能となる。また、上述した如く冷媒配管96を差し込むだけで、開口部96Bが本体3の内面6より離間した状態となり、且つ、円周方向に向いて開口するので、当該冷媒配管96の先端からオイルを含んだ冷媒を支障なく本体3内に流入させることができる。
以上の構成で、次に本発明の冷媒サイクル装置1の動作を説明する。図示しない制御装置からコンプレッサ10の電動要素14に通電されると、当該電動要素14が起動する。これにより、コンプレッサ10の第1の回転圧縮要素32に低温低圧の冷媒ガスが吸い込まれて圧縮され、中間圧となり、密閉容器12内に吐出される。密閉容器12内に吐出された中間圧の冷媒ガスは、冷媒導入管92に入り一旦、コンプレッサ10外部を通過した後、コンプレッサ10内に戻って、第2の回転圧縮要素34に吸入される。
そして、第2の回転圧縮要素34にて2段目の圧縮が行われて高温高圧の冷媒ガスとなり、冷媒配管96よりコンプレッサ10の外部に吐出される。このとき、後述するように当該冷媒ガスと共に第2の回転圧縮要素34の摺動部に供給されたオイルも吐出される。コンプレッサ10から吐出された冷媒ガス及びオイル(オイルを含んだ冷媒ガス)は冷媒配管96からオイルセパレータ2の本体3内に吐出される。このとき、冷媒ガスと当該冷媒ガス中に混入したオイルは本体3の内面の円周方向に向いて開口している冷媒配管96の開口部96Bから図3に矢印で示す如く内面の円周形状に沿って吐出され、吐出された冷媒ガス及びオイルは、吐出時の勢いにより内面に沿って渦をつくるように本体3内を旋回する。
この過程で、冷媒ガス中に混入したオイルが冷媒ガスから遠心分離され、本体3の内面に付着し、当該内面を伝わって、底部に形成されたオイル出口3Bに至り、当該オイル出口3Bに接続されたオイル配管5から密閉容器12内の下部のオイル溜めに戻される(図1の破線矢印)。
一方、当該オイルセパレータ2の本体3内でオイルと分離した冷媒は、本体3の上端に形成された冷媒出口3Aに接続され、本体3内の上部で開口する冷媒配管97からオイルセパレータ2を出て、放熱器154内に流入する。そこで、冷媒ガスはファン111により空冷方式で放熱した後、放熱器154から出て膨張弁156を通過する。
冷媒ガスは当該膨張弁156を通過する過程で減圧され、その後、蒸発器157内に流入する。蒸発器157に流入した冷媒は当該蒸発器157を流れる過程で蒸発し、空気から吸熱することにより冷却作用を発揮する。蒸発器157にて空気と熱交換することにより蒸発した冷媒は、蒸発器157から出て冷媒導入管94に入り、コンプレッサ10の第1の回転圧縮要素32に吸い込まれるサイクルを繰り返す。
ここで、コンプレッサ10の第1及び第2の回転圧縮要素32、34の摺動部にはオイルが供給され、潤滑とシールを行う関係上、当該各回転圧縮要素32、34に供給されたオイルが冷媒と共に圧縮され、コンプレッサ10外部に吐出されることとなるが、このオイルをコンプレッサ10外部に吐出された状態のまま放置すれば、冷媒回路中に止まり、特に、放熱器154や蒸発器157等の熱交換器の冷媒通路内にオイルが溜まり易い状況となる。
このように、冷媒回路中にオイルが溜まると当該オイルにより冷媒循環に支障を来たす不都合が生じていた。また、冷媒回路中に止まったオイルは、コンプレッサ10に戻らないので、コンプレッサ10内のオイル量が不足して摺動性能やシール性の悪化を招いていた。特に、冷媒として二酸化炭素を使用した場合には、当該二酸化炭素が高低圧差の大きい冷媒であり、耐久性を考慮して、高粘度のオイルが使用されることと、二酸化炭素冷媒は他の冷媒と比べて冷媒密度が高いため、冷媒の流速が遅いことから、他の冷媒を使用した冷媒サイクル装置よりオイル溜まりが生じやすく、冷媒循環に支障を来す問題が深刻であった。
しかしながら、コンプレッサ10の吐出側にオイルセパレータ2を設けることで、第2の回転圧縮要素34で圧縮された冷媒ガス中に混入したオイルを当該オイルセパレータ2にて遠心分離して、冷媒ガス中に混入したオイルを効果的に分離することができる。
これにより、コンプレッサ10から冷媒回路中に吐出されるオイル量を著しく低減することができる。特に、放熱器153や蒸発器157等の熱交換器の冷媒通路内にオイルが溜まる不都合を解消できるので、コンプレッサ10内がオイル不足となる不都合や冷媒回路内に悪影響を及ぼす不都合も未然に回避することができるようになる。
更に、従来のオイルセパレータ102において、コンプレッサ10にて圧縮された冷媒ガス及びオイルが吐出される冷媒配管196の先端部196Aは、図6乃至図7に示すように通常の形状、即ち、本体3の内面6より離間する形状に切断されていないため、当該先端部196Aに形成された開口部196Bから本体3内にオイルを含んだ冷媒を吐出させるためには、先端部196Aと本体3の内面6とが所定の間隔を存した状態となるように取り付けなければならなかった。この場合、当該組み立て時の作業性を鑑みて冷媒配管196外周に位置決め部198を形成していた。この位置決め部198は、冷媒配管97の外周縁に凸状に形成された突起部である。
そして、冷媒配管196を本体3内に取り付けるには、冷媒配管196を先端から孔4内に水平方向に差し込む。差し込んで行くとやがて冷媒配管196の位置決め部198と本体3の外周縁とが当接して、それ以上差し込めなくなり、本体3に対する冷媒配管196の位置が決定されることになる。この状態で、孔4の周囲の本体3と冷媒配管196とを溶接して固定し、両者の間をシールする。このように、従来のオイルセパレータ102は、位置決め部198により、冷媒配管196の先端部196Aが本体3の内面6と所定間隔を存した状態で位置決めされていた。これにより、当該先端部196Aの開口部196Bからオイルを含んだ冷媒を支障なく本体3内に流入させるものであった。
しかしながら、上述した従来の構成のように冷媒配管196の外周に位置決め部198を形成することで、その分、製造コストが増大する不都合が生じる。特に、本実施例の如く冷媒として二酸化炭素を使用する場合には、コンプレッサ10の吐出側の圧力が非常に高くなるため、オイルセパレータの本体や当該本体に接続される冷媒配管等を肉厚に形成して、当該に酸化炭素冷媒の高圧に耐えうるように製造しなければ成らないので、製造コストがより一層増大するという問題が生じていた。
これに対して、本発明では冷媒配管96の先端の一部を本体3の内面6より離間する形状に切断されているので、本体3内に冷媒配管96を差し込んで、その先端部96Aを本体3の内面に突き当てるだけで冷媒配管96の位置決めを行うことができる。
特に、冷媒配管96の先端の一部が本体3の内面6より離間する形状に切断されているので、当該冷媒配管96の先端を本体3の内面6に当接させた状態であっても、オイルを含んだ冷媒を支障なく本体3内に流入させることができる。
これにより、従来の位置決め部198を形成することなく、オイルを含んだ冷媒を支障なく本体3内に流入させることが可能となるので、良好なオイル分離性能を維持しながら、冷媒サイクル用オイルセパレータ2を安価に製造することが可能となる。
特に、本実施例では冷媒配管96の先端を単に斜めに切断するものとしているので、冷媒配管96の部品コストも削減することができる。更に、冷媒配管96の先端に形成された開口部96Bは、上述の如く当該本体3の内面の円周方向に向いて開口しているので、冷媒配管96から吐出される冷媒が内面の円周形状に沿って旋回する渦をつくるようになる。これにより、遠心力でオイル分離を円滑に行うことができる。
更にまた、本実施例の如く二酸化炭素冷媒を使用した冷媒サイクルに本発明のオイルセパレータ2を適用することで、二酸化炭素冷媒使用によるオイルセパレータ2の製造コストの高騰を抑制することができるようになる。
以上詳述した如く本発明により、オイル分離性能の優れた冷媒サイクル装置用オイルセパレータ2を安価に製造することができるようになる。
尚、本実施例では、冷媒配管96の先端を斜めに切断するものとしたが、請求項1、請求項3又は請求項4の発明では、これに限らず、単に先端の一部を本体3の内面より離間する形状に切断するものとすれば差し支えなく、例えば、図4に示すように先端の一部を切り欠くことにより本体3の内面6より離間する形状としても良いし、図5に示すように先端の両側を凹状に切断することにより本体3の内面6より離間する形状としても構わない。尚、図4及び図5において、96Aは冷媒配管96の先端部、96Bは先端の一部を切断することにより形成された開口部96Bである。この場合も上記実施例同様に、各開口部96Bから円周方向に向かって開口しているので、冷媒配管96から吐出される冷媒が内面の円周形状に沿って旋回する渦をつくるようになる。これにより、遠心力でオイル分離を円滑に行うことができる。
また、本実施例では、オイルセパレータ2にて分離されたオイルをオイル配管5から密閉容器12内に戻すものとしたが、オイルを第1の回転圧縮要素32の吸込側に戻すものとしても差し支えない。
更に、本実施例では、当該オイルセパレータ2を備えた冷媒サイクル装置に二酸化炭素冷媒を用いるものとしたが、請求項1及び請求項3の発明はこれに限定されるものでなく、他の冷媒を用いた冷媒サイクルにも有効である。
本発明の冷媒サイクル用オイルセパレータを備えた実施例の冷媒サイクル装置の冷媒回路図である。 本発明を適用した一実施例の冷媒サイクル用オイルセパレータの縦断面図である。 図2の冷媒サイクル用オイルセパレータの平断面図である。 本発明を適用した他の実施例の冷媒サイクル用オイルセパレータの平断面図である。 本発明を適用したもう一つの他の実施例の冷媒サイクル用オイルセパレータの平断面図である。 従来の冷媒サイクル用オイルセパレータの縦断面図である。 図6の冷媒サイクル用オイルセパレータの平断面図である。
符号の説明
1 冷媒サイクル装置
2 オイルセパレータ
3 本体
3A 冷媒出口
3B オイル出口
4 孔
5 オイル配管
6 内面(孔が形成された側とは反対側の内面)
10 コンプレッサ
12 密閉容器
14 電動要素
32 第1の回転圧縮要素
34 第2の回転圧縮要素
92、94 冷媒導入管
96、97 冷媒配管
96A 先端部
96B 開口部
154 放熱器
156 膨張弁
157 蒸発器

Claims (4)

  1. 冷媒サイクルを構成する圧縮機から吐出された冷媒よりオイルを分離するためのオイルセパレータであって、
    下部にオイル出口が形成され、該オイル出口より上方に冷媒出口が形成された本体と、
    該本体内に差し込まれ、その先端が当該本体内で開口する冷媒導入管とを備え、
    該冷媒導入管の先端は前記本体の内面に突き当てられると共に、当該先端の一部が前記本体の内面より離間する形状に切断されていることを特徴とする冷媒サイクル用オイルセパレータ。
  2. 前記冷媒導入管は、先端が斜めに切断されていることを特徴とする請求項1に記載の冷媒サイクル用オイルセパレータ。
  3. 前記本体は略円筒形状を呈すると共に、前記冷媒導入管の先端は、当該本体の内面の円周方向に向いて開口していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷媒サイクル用オイルセパレータ。
  4. 前記冷媒サイクルは、二酸化炭素が冷媒として使用されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の冷媒サイクル用オイルセパレータ。
JP2006094189A 2006-03-30 2006-03-30 冷媒サイクル用オイルセパレータ Active JP4966574B2 (ja)

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