JP2016180366A - 密閉形スクロール圧縮機及び冷凍空調装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スクロール圧縮機は、スクロール圧縮要素の旋回スクロール3を駆動する電動機と、密閉容器1と、この密閉容器を貫通し固定スクロール2の吸入ポートに接続される吸入パイプ12と、密閉容器を貫通し固定スクロールの吐出ポート2bから吐出された吐出ガスを密閉容器外に導く吐出パイプ15と、密閉容器の底部の油溜りを備える。また、前記吐出ポートから作動流体が吐出される吐出ポート出口空間1aと、作動流体が吐出パイプへ流入する吐出パイプ入口空間1cとを分離すると共に、前記出口空間と前記入口空間を包囲するように設けられた油分離部材14と、この油分離部材に形成され吸入パイプが貫通する吸入パイプ貫通孔14abと、前記出口空間の吐出ガスを固定スクロールの外周方向に導き、この吐出ガスを前記入口空間に導くための流通路14aa,14baを備える。
【選択図】図2
Description
電動機7に通電することによりクランク軸4が回転し、クランク軸4の偏心部4aにより、旋回スクロール3中心は一定半径の公転運動をして、固定スクロール2と旋回スクロール3の両ラップ間に形成される作動室が、その容積を縮小して作動流体の圧縮作用が行われる。
密閉容器1底部の油溜り17に貯留された潤滑油は、クランク軸4の回転により、軸下端に装着された給油ポンプ10によって吸い上げられ、前記クランク軸4内部に形成されている給油孔4bを通して、副軸受8、主軸受5a、旋回軸受3aの各軸受摺動部に供給される。
図2における白抜きの矢印は吐出ガスの流れを、塗りつぶした矢印は潤滑油の流れを示している。
従って、前記油分離カバー14bの上面に溜まった油は、前記隙間を通って油戻し空間1bに滴下し、この油戻し空間1bから前記油戻し通路1dを通って密閉容器1底部の油溜り17に回収される。
上記実施例1では前記油分離部材14を上下2つの油分離カバー14a,14bで構成した例を説明したが、本実施例2においては、前記油分離部材14を1つの油分離カバー14cで構成する例を説明する。
冷媒の流れを説明する。密閉形スクロール圧縮機30から吐出された高温、高圧の冷媒は、凝縮器32に入って放熱し温度低下する。この凝縮器32から出た冷媒は膨張弁33に入り、低温、低圧の気液二相状態の冷媒となって吐出される。前記膨張弁33を出た気液二相状態の冷媒は、前記蒸発器34に入り、吸熱、ガス化して前記密閉形スクロール圧縮機30に戻り、再び圧縮されて、以下同様のサイクルが繰り返される。これにより、冷凍装置であれば、前記蒸発器34で被冷却物が冷却される。空調装置であれば、前記蒸発器34で室内空気が冷却されて冷房運転されるか、或いは前記凝縮器32で室内空気を加熱して暖房運転が為される。
更に、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1c…吐出パイプ入口空間、1d…油戻し通路、
2…固定スクロール、2a…吸入ポート、2b…吐出ポート、
2c…第1の流通路(2ca,2cb,2cc…凹溝)、
3…旋回スクロール、3a…旋回軸受、
4…クランク軸、4a…偏心部、4b…給油穴、
5…フレーム、5a…主軸受、5b…油戻し流路、
6…オルダムリング、7…電動機、
8…副軸受、9…副軸受フレーム、10…給油ポンプ、
11…油戻しパイプ、12…吸入パイプ、
13…旋回翼部材、13a…パイプ、13b…旋回翼、
14…油分離部材、14a,14b,14c,14e…油分離カバー、
14d,14f…油分離板、
14aa…第1の流通路、14ba,14cb,14ea…第2の流通路、
14ab…吸入パイプ貫通孔、14ca…屈曲部、14da…吐出ガス流通路、
14fa…油分離材、
15…吐出パイプ、16…背圧シール機構、
17…油溜り、18…ボルト、19…背圧室、20:モータ室、
30…密閉形スクロール圧縮機、
31…冷凍サイクル、32…凝縮器、33…膨張弁、34…蒸発器、35冷媒配管。
Claims (13)
- 固定スクロールと旋回スクロールを備えるスクロール圧縮要素と、
このスクロール圧縮要素の旋回スクロールを駆動する電動機と、
前記スクロール圧縮要素及び前記電動機を収容する密閉容器と、
前記密閉容器を貫通し前記固定スクロールの吸入ポートに接続される吸入パイプと、
前記密閉容器を貫通し前記固定スクロールの吐出ポートから吐出された吐出ガスを密閉容器外に導く吐出パイプと、
前記密閉容器の底部に設けられた油溜りを備えている密閉形スクロール圧縮機であって、
前記固定スクロールの吐出ポートから作動流体が吐出される吐出ポート出口空間と、作動流体が前記吐出パイプへ流入する吐出パイプ入口空間とを分離すると共に、前記出口空間と前記入口空間を包囲するように設けられた油分離部材と、
前記油分離部材に形成され前記吸入パイプが貫通する吸入パイプ貫通孔と、
前記出口空間の吐出ガスを固定スクロールの外周方向に導き、この外周方向に導かれた吐出ガスを前記吐出パイプの入口空間に導くための流通路を備えることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項1に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記油分離部材に形成されている前記貫通孔とこの貫通孔を貫通する前記吸入パイプとの間に形成された隙間と、
前記密閉容器と前記固定スクロールとの間に形成された油戻し通路を備え、
前記吐出パイプ入口空間に溜まった油を、前記隙間と前記油戻し通路を介して、前記密閉容器底部の油溜りに戻すように構成していることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項1に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記固定スクロールの吐出ポート内に、この吐出ポートから吐出される吐出ガスの流れに旋回運動を付与するための旋回翼部材を設けていることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項1に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記油分離部材には、前記固定スクロールの吐出ポートから吐出された吐出ガスを、固定スクロールの外周部へ導く第1の流通路が形成されていることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項4に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記油分離部材には、前記第1の流通路を介して固定スクロールの外周部へ導かれた吐出ガスを、前記吐出パイプの入口空間へ流すための第2の流通路が形成されていることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項5に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記第2の流通路は、前記油分離部材の外周側に形成された軸方向の貫通孔であることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項5に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記第2の流通路は、前記油分離部材の外周側と前記密閉容器内面とで形成された軸方向流通路であることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項5に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記油分離部材は、
前記吐出ポート出口空間を包囲するように設けられ、前記吐出ポートから前記吐出ポート出口空間に流出した吐出ガスを衝突させた後、この出口空間の吐出ガスを固定スクロール外周部へ案内する第1の流通路を形成している油分離カバーと、
前記吐出パイプ入口空間を包囲するように設けられ、前記固定スクロール外周部に導かれた吐出ガスを、前記吐出パイプ入口空間側へ流すための第2の流通路が形成されている油分離カバーとで構成されていることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項5に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記固定スクロールの上面に、前記吐出ポートの出口部外周と前記固定スクロールの外周部とを連通するように形成された径方向の凹溝を設け、
前記油分離部材は、前記吐出ポート出口空間と吐出パイプ入口空間を包囲する形に形成され、前記凹溝と共に第1の流通路を形成し、且つ外周側が密閉容器近傍で上方に屈曲した屈曲部を有する一つの油分離カバーで構成され、この油分離カバーは前記固定スクロールの上面に固定され、且つ前記油分離カバーの屈曲部と前記密閉容器の内周面との間には上方に向かう軸方向の第2の流通路が形成されていることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項5に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記油分離部材は、円板形状の油分離板と、この油分離板上に配置された油分離カバーを備え、両者を積層して固定スクロールの上面に固定し、前記油分離板の中央部には、前記吐出ポート出口空間を包囲するように形成された円筒部が設けられ、前記第1の流通路は前記円筒部の内壁面から接線方向に形成され且つ固定スクロール外周部まで連通するように形成され、前記油分離カバーの外周側と前記密閉容器の内周面との間には上方に向かう軸方向の第2の流通路が形成されていることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項5に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記油分離部材は、円筒形状の油分離板とこの油分離板上に配置された油分離カバーを備え、両者を積層して前記固定スクロールの上面に固定し、前記油分離板の中央部には、吐出ポート出口空間を包囲するように形成された円筒部が設けられ、前記第1の流通路は前記円筒部の内側と油分離板の外周面を連通するように形成された径方向の空間で構成され、前記第1の流通路を形成している空間には油分離材が設置されていることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項11に記載の密閉形スクロール圧縮機において、
前記油分離材は、薄板を折り曲げ加工して形成した蛇腹形状のもの、金属繊維のメッシュ材、多孔質金属の何れかであることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 請求項1〜12の何れか1項に記載の密閉形スクロール圧縮機を備えていることを特徴とする冷凍空調装置。
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