JP2015098785A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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俊之 外山
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Abstract

【課題】吐出冷媒の圧力損失を増大させることなく、油分離器で分離された油をケーシングの油溜まり部に戻すことができるようにする。
【解決手段】クランク室54内の油は、ノズル部材60及び案内板65で形成された油戻し通路70を通って下方に向かって流れて油溜まり部に戻される。油戻し通路70の通路途中には縮流部71が設けられており、縮流部71を通過する際に油の流れが加速される。油戻し通路70における縮流部71の近傍には、油分離器に接続された油回収管13aの下流端が開口しており、油分離器で分離された油は、エゼクタ作用によって油回収管13aから油戻し通路70内に吸引される。
【選択図】図4

Description

本発明は、スクロール圧縮機に関するものである。
従来より、高圧ドーム型の圧縮機において、ケーシング外部に設けられた油分離器で分離された潤滑油を、吐出冷媒を利用したエゼクタ作用によってケーシングの高圧空間へ戻すようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の圧縮機では、圧縮機構で圧縮された冷媒が冷媒加速流路を流れる際に狭窄部を通過する。このとき、冷媒の流路が絞られて冷媒の流速が増大するので、エゼクタ効果によって、冷媒加速流路と合流する油吸引流路に負圧が発生する。これにより、油吸引流路に吸引された潤滑油は、冷媒加速流路に流入した後、高圧空間を落下してケーシング底部の油溜まりに戻される。
国際公開第2011/093385号
しかしながら、従来の圧縮機では、冷媒加速流路の狭窄部を通過する吐出冷媒の流速が大きくなる条件下(例えば、圧縮機構を高速運転する等)において、吐出冷媒の圧力損失が増大してしまい、圧縮機の入力を大きくする必要があるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、吐出冷媒の圧力損失を増大させることなく、油分離器で分離された油をケーシングの油溜まり部に戻すことができるようにすることにある。
本発明は、底部に油溜まり部(19)が設けられたケーシング(11)と、該ケーシング(11)内に収容された固定スクロール(40)及び可動スクロール(35)を有する圧縮機構(30)と、上端部が該可動スクロール(35)の背面側のボス部(38)に摺動自在に連結され且つ該油溜まり部(19)の油を吸い上げて該ボス部(38)との摺動面に供給するための給油路(27)が形成されたクランク軸(23)と、該可動スクロール(35)の下方に配設され且つ上面側が窪むことで該ボス部(38)を収容するクランク室(54)が形成されたハウジング(50)と、該ケーシング(11)外部に配設され且つ該圧縮機構(30)から吐出された高圧流体に含まれる油を分離させる油分離器(13)と、該油分離器(13)で分離された油を該ケーシング(11)内に戻す油回収管(13a)とを備えたスクロール圧縮機を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記ボス部(38)に供給された後で前記クランク室(54)内に流入した油を、下方に向かって流れるように導くことで前記油溜まり部(19)に戻す油戻し通路(70)を備え、
前記油戻し通路(70)の通路途中には、該油戻し通路(70)の一部を絞って前記油溜まり部(19)に向かう油の流れを加速させる縮流部(71)が設けられ、
前記油回収管(13a)の下流端は、前記油戻し通路(70)における前記縮流部(71)の近傍に開口していることを特徴とするものである。
第1の発明では、クランク室(54)内の油は、油戻し通路(70)を通って下方に向かって流れて油溜まり部(19)に戻される。油戻し通路(70)の通路途中には縮流部(71)が設けられており、縮流部(71)を通過する際に油の流れが加速される。油戻し通路(70)における縮流部(71)の近傍には、油分離器(13)に接続された油回収管(13a)の下流端が開口している。
このような構成とすれば、吐出冷媒の圧力損失を増大させることなく、油分離器(13)で分離された油をケーシング(11)内の油溜まり部(19)に戻すことができる。具体的に、従来の圧縮機では、吐出冷媒が通過する冷媒流路の一部を絞って冷媒の流れを加速させることで負圧を発生させ、エゼクタ作用によって油吸引流路からケーシング内に油を吸引させるようにしていた。しかしながら、冷媒流路の縮流部を通過する際に吐出冷媒の圧力損失が大きくなってしまうことから、圧縮機の入力を大きくする必要があるという問題があった。
これに対し、本発明では、クランク室(54)から油溜まり部(19)に油を戻すための油戻し通路(70)の通路途中に縮流部(71)を設けている。そして、油戻し通路(70)を通過する油の流れを縮流部(71)で加速させることで負圧を発生させ、エゼクタ作用によって油回収管(13a)から油戻し通路(70)内に油を吸引するようにしている。このようにすれば、油分離器(13)で分離された油をケーシング(11)内の油溜まり部(19)に戻すにあたって吐出冷媒の圧力損失が生じることはなく、圧縮機の入力を低下させることができる。
また、油分離器(13)で分離された高温の油を、エゼクタ作用によってケーシング(11)内の油溜まり部(19)に戻すようにしているので、圧縮される前の低温の冷媒が高温の油で加熱され、加熱により膨張された冷媒が圧縮されてしまうことがない。これにより、体積効率が低下するのを抑えることができる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記ケーシング(11)の内周面との間に上下方向に開口する前記油戻し通路(70)を形成するための案内板(65)を備え、
前記案内板(65)は、下流側の通路断面積が上流側の通路断面積よりも小さくなるように形成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、ケーシング(11)の内周面と案内板(65)との間に油戻し通路(70)が形成され、下流側の通路断面積が上流側の通路断面積よりも小さくなるように案内板(65)が形成される。これにより、油戻し通路(70)に縮流部(71)が設けられることとなり、縮流部(71)を通過する油の流れを加速することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
基端部が前記クランク室(54)に連通するように取り付けられる一方、先端部が下方に開口するように延びることで、内部に前記油戻し通路(70)が形成されたノズル部材(60)を備え、
前記ノズル部材(60)は、下流側の通路断面積が上流側の通路断面積よりも小さくなるように形成されていることを特徴とするものである。
第3の発明では、ノズル部材(60)の下流側の通路断面積が上流側の通路断面積よりも小さくなっている。これにより、ノズル部材(60)を通過する油の流れを加速することができる。
本発明によれば、クランク室(54)から油溜まり部(19)に油を戻すための油戻し通路(70)の通路途中に縮流部(71)を設けている。そして、油戻し通路(70)を通過する油の流れを縮流部(71)で加速させることで負圧を発生させ、エゼクタ作用によって油回収管(13a)から油戻し通路(70)内に油を吸引するようにしている。このようにすれば、油分離器(13)で分離された油をケーシング(11)内の油溜まり部(19)に戻すにあたって吐出冷媒の圧力損失が生じることはなく、圧縮機の入力を低下させることができる。
本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機が接続された冷媒回路の構成を示す概略図である。 スクロール圧縮機の構成を示す縦断面図である。 案内板の構成を示す斜視図である。 油戻し通路の構成を一部拡大して示す縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1に示すように、スクロール圧縮機(10)は、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(12)に接続されている。冷媒回路(12)は、スクロール圧縮機(10)と、油分離器(13)と、凝縮器(14)と、膨張弁(15)と、蒸発器(16)とが、冷媒配管(12a)によって順に接続されて構成されている。
スクロール圧縮機(10)で圧縮された吐出冷媒は、吐出管(11b)を介して油分離器(13)に流入される。油分離器(13)では、吐出冷媒に含まれる油が分離され、油が分離された後の冷媒が凝縮器(14)に流入される。油分離器(13)で分離された油は、油回収管(13a)を介してスクロール圧縮機(10)に回収される。なお、油分離器(13)からスクロール圧縮機(10)に油を回収するための具体的な構成については後述する。
図2に示すように、スクロール圧縮機(10)は、ケーシング(11)と、回転式の圧縮機構(30)と、圧縮機構(30)を回転駆動する駆動機構(20)とを備えている。
ケーシング(11)は、両端が閉塞された縦長円筒状の密閉容器で構成されている。ケーシング(11)の内部は、ケーシング(11)の内周面に接合されたハウジング(50)によって上下に区画されている。ハウジング(50)よりも上側の空間が上部空間部(18a)を構成し、ハウジング(50)よりも下側の空間が下部空間部(18b)を構成する。このハウジング(50)の構成については、詳しく後述する。
ケーシング(11)における下部空間部(18b)の底部には、スクロール圧縮機(10)の摺動部分を潤滑する油が貯留される油溜まり部(19)が設けられている。
ケーシング(11)には、吸入管(11a)及び吐出管(11b)が取り付けられている。この吸入管(11a)の一端部は、吸入管継手(47)に接続されている。吐出管(11b)は、ケーシング(11)の胴部を貫通している。この吐出管(11b)の端部は、ケーシング(11)の下部空間部(18b)に開口している。
駆動機構(20)は、モータ(21)と、クランク軸(23)とを備えている。モータ(21)は、ケーシング(11)の下部空間部(18b)に収容されている。モータ(21)は、円筒状に形成されたステータ(21a)及びロータ(21b)を備えている。ステータ(21a)は、ケーシング(11)の胴部に固定されている。ステータ(21a)の外周面には、ステータ(21a)の上端面から下端面に亘り且つ周方向に所定間隔をおいて複数個所にコアカット部(21c)が切り欠き形成されている。
ステータ(21a)の中空部には、ロータ(21b)が配置されている。ロータ(21b)の中空部には、ロータ(21b)を貫通するようにクランク軸(23)が固定されており、ロータ(21b)とクランク軸(23)が一体で回転するようになっている。
クランク軸(23)は、上下方向に延びる主軸部(24)と、主軸部(24)の上側に設けられた偏心部(25)とを有し、それらが一体的に形成されている。偏心部(25)は、主軸部(24)の最大径よりも小径に形成されており、偏心部(25)の軸心は、主軸部(24)の軸心に対して所定距離だけ偏心している。クランク軸(23)における主軸部(24)の下端部分(下部主軸部(26))は、ケーシング(11)における胴部の下端付近に固定された下部軸受部(28)に回転自在に支持されている。また、主軸部(24)の上端部分は、ハウジング(50)が有する軸受部(53)に回転自在に支持されている。クランク軸(23)の内部には、軸心方向に沿って延びる給油路(27)が形成されている。
また、クランク軸(23)の下端部には、油を吸い上げるための吸入ノズル(75)が設けられている。吸入ノズル(75)は容積式のポンプを構成している。吸入ノズル(75)の吸入口(75a)は、ケーシング(11)の油溜まり部(19)に開口している。吸入ノズル(75)の吐出口は、クランク軸(23)の給油路(27)に連通するように接続されている。吸入ノズル(75)によって油溜まり部(19)から吸い上げられた油は、給油路(27)を流通してスクロール圧縮機(10)の摺動部分へ供給される。
圧縮機構(30)は、可動スクロール(35)と、固定スクロール(40)と、ハウジング(50)とを備えた、いわゆるスクロール型の圧縮機構である。ハウジング(50)及び固定スクロール(40)は、互いにボルトで締結されており、その間に可動スクロール(35)が収容されている。
可動スクロール(35)は、略円板状の可動側鏡板部(36)を有している。この可動側鏡板部(36)の上面に可動側ラップ(37)が立設している。この可動側ラップ(37)は、可動側鏡板部(36)の中心付近から径方向外方へ渦巻き状に延びる壁体である。また、可動側鏡板部(36)の下面にボス部(38)が突設されている。
固定スクロール(40)は、略円板状の固定側鏡板部(41)を有している。この固定側鏡板部(41)の下面に固定側ラップ(42)が立設している。この固定側ラップ(42)は、固定側鏡板部(41)の中心付近から径方向外方へ渦巻き状に延び、且つ可動スクロール(35)の可動側ラップ(37)と噛み合うように形成された壁体である。この固定側ラップ(42)と可動側ラップ(37)との間に圧縮室(31)が形成されている。
固定スクロール(40)は、固定側ラップ(42)の最外周壁から径方向外方へ連続する外縁部(43)を有している。この外縁部(43)の下端面がハウジング(50)の上端面に固定される。また、この外縁部(43)には、上方へ開口する開口部(44)が形成されている。そして、この開口部(44)の内部と圧縮室(31)の最外周端とを連通する吸入ポート(34)が外縁部(43)に形成されている。この吸入ポート(34)は、圧縮室(31)の吸入位置に開口している。なお、この外縁部(43)の開口部(44)には、上述した吸入管継手(47)が接続されている。
また、固定スクロール(40)の固定側鏡板部(41)には、固定側ラップ(42)の中心付近に位置して上下方向へ貫通する吐出ポート(32)が形成されている。この吐出ポート(32)の下端は、圧縮室(31)の吐出位置に開口している。吐出ポート(32)の上端は、固定スクロール(40)の上部に区画された吐出室(46)に開口している。また、図示しないが、この吐出室(46)は、ケーシング(11)の下部空間部(18b)に連通している。
ハウジング(50)は、略円筒状に形成されている。ハウジング(50)の外周面は、その下側部分に対して上側部分が大径になるように形成されている。そして、この外周面の上側部分がケーシング(11)の内周面に固定されている。
ハウジング(50)の中空部には、クランク軸(23)が挿入されている。また、この中空部は、中空部の下側部分に対して上側部分が大径になるように形成されている。中空部の下側部分に軸受部(53)が形成されている。この軸受部(53)がクランク軸(23)における主軸部(24)の上端部分を回転支持する。また、中空部の上側部分はシール部材(55)に仕切られてクランク室(54)を構成する。クランク室(54)は可動スクロール(35)の背面に面している。ハウジング(50)の上面と可動スクロール(35)の背面との間には、シール部材(55)が嵌合されている。また、このクランク室(54)には、可動スクロール(35)のボス部(38)が位置している。このボス部(38)には、軸受部(53)の上端から突出したクランク軸(23)の偏心部(25)が係合していて、圧縮機構(30)がクランク軸(23)で回転駆動される。
ボス部(38)には、クランク軸(23)の偏心部(25)を回転自在に支持する第1滑り軸受(29a)が装着されている。軸受部(53)には、クランク軸(23)の主軸部(24)を回転自在に支持する第2滑り軸受(29b)が装着されている。下部軸受部(28)には、クランク軸(23)の下部主軸部(26)を回転自在に支持する第3滑り軸受(29c)が装着されている。
クランク軸(23)の給油路(27)を通った油は、第1滑り軸受(29a)と偏心部(25)との間に供給された後でクランク室(54)に流れ込む。したがって、このクランク室(54)は、ケーシング(11)の下部空間部(18b)と同じ圧力となる。そして、このクランク室(54)の圧力が可動スクロール(35)の背面に作用して、可動スクロール(35)を固定スクロール(40)へ押し付ける。
また、ハウジング(50)の外周面とケーシング(11)の内周面との間には、ハウジング(50)の外周面の一部が窪むことで収容凹部(57)が形成されている。ハウジング(50)には、クランク室(54)内に流れ込んだ油をハウジング(50)外部に排油するための排油通路(56)が形成されている。具体的に、排油通路(56)は、上流端がクランク室(54)の内壁面の底部寄りの位置に開口する一方、下流端が収容凹部(57)に開口するように径方向に貫通している。
収容凹部(57)には、クランク室(54)から排油通路(56)を通って排出された油を下方に向かって導くノズル部材(60)が配設されている。ノズル部材(60)の下方には、ケーシング(11)の内周面との間に上下方向に開口する通路を形成して、ノズル部材(60)から排出された油をモータ(21)のコアカット部(21c)に導くための案内板(65)が配設されている。
図4に示すように、ノズル部材(60)は、ハウジング(50)側に配置されたハウジング側板材(61)と、ケーシング(11)側に配置されたケーシング側板材(62)とを重ね合わせて周縁部をかしめることで一体に形成されている。
ハウジング側板材(61)には、接続管(63)が取り付けられている。接続管(63)は、排油通路(56)の下流側端部に圧入されてクランク室(54)に連通している。ケーシング側板材(62)は、下方が開口するようにケーシング(11)内周面側に膨出している。これにより、ハウジング側板材(61)とケーシング側板材(62)との間に内部通路(64)が形成される。また、ノズル部材(60)の下流側の通路断面積は、上流側の通路断面積よりも小さくなるように形成されている。具体的には、内部通路(64)の通路断面積が、接続管(63)の通路断面積よりも小さくなっている。
図3に示すように、案内板(65)は、通路形成部(65a)と、一対の側壁部(65b)と、一対のフランジ部(65c)とを有する。通路形成部(65a)は、横断面が円弧状に形成されて上下方向に延び、上側がケーシング(11)中央側に向かって張り出すようにテーパー状に屈曲している。一対の側壁部(65b)は、通路形成部(65a)の両側側縁に連続してケーシング(11)内壁面側に向かって張り出すように立設されている。一対のフランジ部(65c)は、一対の側壁部(65b)の端縁に連続して横断面が円弧状に形成されて上下方向に延びている。フランジ部(65c)は、ケーシング(11)の内壁面に対応した径に形成され、ケーシング(11)の内壁面に取り付けられている。これにより、ケーシング(11)の内周面と案内板(65)との間には、下流側の通路断面積が上流側の通路断面積よりも小さくなった案内通路(66)が形成される。
案内板(65)の上部には、ノズル部材(60)の下部が挿入されている。案内板(65)の下部は、ケーシング(11)とモータ(21)のコイル部との隙間、及びコアカット部(21c)の隙間を通るように延びている。
クランク室(54)に流れ込んだ油は、排油通路(56)を通ってハウジング(50)外部に排油される。ここで、排油通路(56)の下流側には、ノズル部材(60)が取り付けられているので、排油通路(56)を通った油は、ノズル部材(60)の接続管(63)及び内部通路(64)を通って下方に向かうように導かれる。また、ノズル部材(60)の下方には、案内板(65)が配設されているので、ノズル部材(60)から排出された油は、ケーシング(11)の内周面と案内板(65)との間の案内通路(66)を下方に流れて油溜まり部(19)に戻される。つまり、ノズル部材(60)の接続管(63)及び内部通路(64)と、ケーシング(11)の内周面と案内板(65)とで区画された案内通路(66)とによって、油戻し通路(70)が形成されている。
油戻し通路(70)の通路途中には、油戻し通路(70)の一部を絞って油溜まり部(19)に向かう油の流れを加速させる縮流部(71)が設けられている。本実施形態では、案内板(65)を上下方向の途中でテーパー状に屈曲させているので、この屈曲部分において縮流部(71)が形成される。これにより、油戻し通路(70)を通過する油の流れを縮流部(71)で加速させることができる。
油分離器(13)の油回収管(13a)の下流端は、ケーシング(11)を貫通して、油戻し通路(70)における縮流部(71)の近傍に開口している。ここで、縮流部(71)で加速された油の流れによって、縮流部(71)の近傍には負圧が発生しているので、油分離器(13)で分離された油は、エゼクタ作用によって油回収管(13a)から油戻し通路(70)内に吸引される。
そして、油分離器(13)で分離された高温の油を、エゼクタ作用によってケーシング(11)内の油溜まり部(19)に戻すようにしているので、圧縮される前の低温の冷媒が高温の油で加熱され、加熱により膨張された冷媒が圧縮されてしまうことがない。これにより、体積効率が低下するのを抑えることができる。
−運転動作−
次に、上述したスクロール圧縮機(10)の運転動作について説明する。スクロール圧縮機(10)のモータ(21)へ通電されると、ロータ(21b)とともにクランク軸(23)が回転し、可動スクロール(35)が公転運動する。この可動スクロール(35)の公転運動に伴って、圧縮室(31)の容積が周期的に増減を繰り返す。
具体的に、クランク軸(23)が回転すると、吸入ポート(34)から圧縮室(31)へ冷媒が吸入される。そして、クランク軸(23)の回転に伴い、圧縮室(31)が閉じ切られる。さらに、クランク軸(23)の回転が進むことで、圧縮室(31)の容積が縮小し始め、圧縮室(31)における冷媒の圧縮が開始される。
その後、圧縮室(31)の容積がさらに縮小し、この圧縮室(31)の容積が所定容積まで縮小したときに、吐出ポート(32)と連通する。この吐出ポート(32)を通じて、圧縮室(31)で圧縮された冷媒が固定スクロール(40)の吐出室(46)へ吐出される。この吐出室(46)の冷媒は、ケーシング(11)の下部空間部(18b)を介して吐出管(11b)から吐出される。なお、上述したように、下部空間部(18b)はクランク室(54)と連通しており、このクランク室(54)の冷媒圧力で、可動スクロール(35)が固定スクロール(40)へ押し付けられる。
次に、スクロール圧縮機(10)の給油動作について説明する。圧縮機構(30)が起動すると、油溜まり部(19)の油は、容積ポンプ作用によって吸入ノズル(75)の吸入口(75a)から吸い上げられる。そして、吸入ノズル(75)から吸い上げられた油は、クランク軸(23)の給油路(27)を流通して、可動スクロール(35)及び固定スクロール(40)のスラスト摺動面、ボス部(38)の第1滑り軸受(29a)と偏心部(25)の摺動面、ハウジング(50)の軸受部(53)の第2滑り軸受(29b)と主軸部(24)の摺動面、及び下部軸受部(28)の第3滑り軸受(29c)と下部主軸部(26)の摺動面等の摺動部分に供給される。各摺動部分に供給された後の油は、油溜まり部(19)に回収される。
ここで、ボス部(38)の第1滑り軸受(29a)と偏心部(25)の摺動面に供給された油は、クランク室(54)に流入する。クランク室(54)に流入した油は、排油通路(56)を通ってハウジング(50)外部に排油される。排油通路(56)の下流側には、ノズル部材(60)が取り付けられているので、排油通路(56)を通った油は、ノズル部材(60)の接続管(63)及び内部通路(64)を通って下方に排出される。ノズル部材(60)から排出された油は、案内板(65)の案内通路(66)を通って油溜まり部(19)に導かれる。
このとき、案内通路(66)を流れる油は、縮流部(71)を通過する際に加速されるので、縮流部(71)近傍には負圧が生じる。油分離器(13)で分離された油は、エゼクタ作用によって油回収管(13a)からケーシング(11)内の油戻し通路(70)に吸引され、ハウジング(50)から排出された油とともに、油溜まり部(19)に回収される。
《その他の実施形態》
前記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
本実施形態では、ノズル部材(60)の接続管(63)及び内部通路(64)と、ケーシング(11)の内周面と案内板(65)とで区画される案内通路(66)によって油戻し通路(70)を形成するようにしたが、この形態に限定するものではない。例えば、ノズル部材(60)を設けることなく、案内板(65)の案内通路(66)のみで油戻し通路(70)を形成してもよい。
また、案内板(65)を設けることなく、ノズル部材(60)の接続管(63)及び内部通路(64)のみで油戻し通路(70)を形成してもよい。この場合には、ノズル部材(60)の内部通路(64)の通路断面積が、接続管(63)の通路断面積よりも小さくなっているので、内部通路(64)が縮流部(71)を構成している。つまり、油回収管(13a)の下流端をノズル部材(60)の下側の流出口近傍に開口させておけば、ノズル部材(60)から排出された油のエゼクタ効果によって、油回収管(13a)からケーシング(11)内の油戻し通路(70)に油分離器(13)で分離された油を吸引することができる。
以上説明したように、本発明は、吐出冷媒の圧力損失を増大させることなく、油分離器で分離された油をケーシングの油溜まり部に戻すことができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
10 スクロール圧縮機
11 ケーシング
13 油分離器
13a 油回収管
19 油溜まり部
23 クランク軸
27 給油路
30 圧縮機構
35 可動スクロール
38 ボス部
40 固定スクロール
50 ハウジング
54 クランク室
60 ノズル部材
65 案内板
70 油戻し通路
71 縮流部

Claims (3)

  1. 底部に油溜まり部(19)が設けられたケーシング(11)と、該ケーシング(11)内に収容された固定スクロール(40)及び可動スクロール(35)を有する圧縮機構(30)と、上端部が該可動スクロール(35)の背面側のボス部(38)に摺動自在に連結され且つ該油溜まり部(19)の油を吸い上げて該ボス部(38)との摺動面に供給するための給油路(27)が形成されたクランク軸(23)と、該可動スクロール(35)の下方に配設され且つ上面側が窪むことで該ボス部(38)を収容するクランク室(54)が形成されたハウジング(50)と、該ケーシング(11)外部に配設され且つ該圧縮機構(30)から吐出された高圧流体に含まれる油を分離させる油分離器(13)と、該油分離器(13)で分離された油を該ケーシング(11)内に戻す油回収管(13a)とを備えたスクロール圧縮機であって、
    前記ボス部(38)に供給された後で前記クランク室(54)内に流入した油を、下方に向かって流れるように導くことで前記油溜まり部(19)に戻す油戻し通路(70)を備え、
    前記油戻し通路(70)の通路途中には、該油戻し通路(70)の一部を絞って前記油溜まり部(19)に向かう油の流れを加速させる縮流部(71)が設けられ、
    前記油回収管(13a)の下流端は、前記油戻し通路(70)における前記縮流部(71)の近傍に開口していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記ケーシング(11)の内周面との間に上下方向に開口する前記油戻し通路(70)を形成するための案内板(65)を備え、
    前記案内板(65)は、下流側の通路断面積が上流側の通路断面積よりも小さくなるように形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    基端部が前記クランク室(54)に連通するように取り付けられる一方、先端部が下方に開口するように延びることで、内部に前記油戻し通路(70)が形成されたノズル部材(60)を備え、
    前記ノズル部材(60)は、下流側の通路断面積が上流側の通路断面積よりも小さくなるように形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
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