JP2007271104A - 加熱調理器 - Google Patents

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健 瀧▲崎▼
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Abstract

【課題】短時間においしく蒸し料理ができ、高周波加熱との同時調理でも優れた調理性能を発揮する加熱調理器の提供。
【解決手段】加熱室1内に蒸気を噴射する蒸気発生ノズル5と、加熱室内に設置され蒸し調理を行う蒸し器6と、前記蒸し器の一部に形成され蒸気を取り入れる蒸気取入れ口6dを備え、前記蒸気発生ノズル5から前記加熱室内に供給される蒸気は前記蒸し器6の蒸気取入れ口6dに向かって噴射する構成としてあり、蒸気は加熱室よりも容量が少ない蒸し器内に充満することになるので、蒸し調理が短時間においしく出来上がり、高周波加熱との同時調理でも優れた調理性能を維持し、残水も加熱室全体に蒸気を充満させる場合に比較して少ないものとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は蒸気加熱と高周波加熱ができるいわゆる蒸気発生機能及び高周波加熱機能付き加熱調理器に関するものである。
従来、この種の加熱調理器としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがあった。図2は、特許文献1に記載された従来の蒸気発生機能及び高周波加熱機能付き加熱調理器の断面図であり、構成を示すものである。前記特許文献1によると、食材等の被加熱物を収納する加熱室12内に高周波を供給する高周波発生手段(マグネトロン)13と、加熱室12内に蒸気を供給する蒸気供給機構14とを備え、高周波と蒸気との少なくともいずれかを加熱室12に供給して加熱室12内の被加熱物を加熱処理する。
蒸気供給機構14は加熱室12内に装備される給水受け皿(蒸発部)15と給水受け皿(蒸発部)15上の水16を蒸発させる加熱手段17と、給水受け皿(蒸発部)15に水を供給する給水タンク(図示せず)から構成される。加熱室12の前部には被加熱物を出し入れする扉18が設置される。また加熱室12の背後の空間は、加熱室12内の雰囲気を攪拌する循環ファン19及びその駆動モータ20を収容した循環ファン室21となっており、加熱室12の背面の壁が、加熱室12と循環ファン室21との仕切り壁22となる。仕切り壁22には風の通り道となるパンチング穴23が多数設けられている。
給水受け皿(蒸発部)15上の水16は加熱手段17により加熱され、沸騰蒸気となって加熱室12内を上昇し、加熱室12内を蒸気で満たす。循環ファン19により蒸気は攪拌され加熱室12の底に載置される被加熱物はムラなく加熱されることになる。
特開2005−37012号公報
しかしながら、上記従来の構成では、被加熱物を蒸気で加熱するためには蒸気を加熱室全体に充満させなければならず、調理に時間がかかることになる。また、加熱室内は大きく、また、扉の隙間等から蒸気が装置外に漏れ出すことがあり、被加熱物を十分加熱させるだけの蒸気密度が得られず調理性能が劣っていた。特に高周波加熱調理と同時に蒸し調理を行う場合には電力を高周波加熱に取られるため、十分蒸気を被加熱物に供給できず調理性能の悪いものになっていた。さらに蒸気を攪拌するための循環ファンやその駆動モータが必要でありコストがかっていた。また、蒸気を加熱室内に充満させるため調理後に残水が食品載置台上に多く残り、拭き取り等の手間がかっていた。
本発明は前記従来の課題を解決するもので、蒸し調理のセッティングが容易に行えるとともに、蒸し調理が短時間においしく出来上がり、高周波加熱との同時調理でも優れた調理性能を維持し、残水の処理も手間がかからない優れた加熱調理器の提供を目的としたものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、食品を加熱調理する加熱室と、前記加熱室内に位置する食品載置台と、蒸気を発生する蒸気発生装置と、前記蒸気発生装置が発生する蒸気を前記加熱室内に導く密閉された蒸気経路と、前記蒸気経路からの蒸気を前記加熱室内に噴射する蒸気発生ノズルと、前記加熱室内に設置され蒸し調理を行う蒸し器と、前記蒸し器の一部に形成され蒸気を取り入れる蒸気取入れ口を備え、前記蒸
気発生ノズルから前記加熱室内に供給される蒸気は前記蒸し器の蒸気取入れ口に向かって噴射する構成としてあり、蒸し器をその蒸気取入れ口が蒸気発生ノズルに対向する如く加熱室内に設けるだけで蒸し器内に蒸気発生ノズルからの蒸気が充満することになり、蒸し器は加熱室よりも容量が少ないので、蒸し調理が短時間においしく出来上がり、高周波加熱との同時調理でも優れた調理性能を維持し、残水も加熱室全体に蒸気を充満させる場合に比較して少ないものとなる。
本発明は、蒸し調理のアタッチメントが手間無くセッティングでき、かつ、蒸し調理も短時間においしく出来上がり、蒸し加熱と高周波加熱との同時調理でも優れた調理性能を維持し、調理後の残水の処理も手間がかからない安価な優れた加熱調理器を実現できる。
第1の発明は、食品を加熱調理する加熱室と、前記加熱室内に位置する食品載置台と、蒸気を発生する蒸気発生装置と、前記蒸気発生装置が発生する蒸気を前記加熱室内に導く密閉された蒸気経路と、前記蒸気経路からの蒸気を前記加熱室内に噴射する蒸気発生ノズルと、前記加熱室内に設置され蒸し調理を行う蒸し器と、前記蒸し器の一部に形成され蒸気を取り入れる蒸気取入れ口を備え、前記蒸気発生ノズルから前記加熱室内に供給される蒸気は前記蒸し器の蒸気取入れ口に向かって噴射する構成としたものであり、、蒸気発生装置により作られた蒸気はゴムパイプ等で蒸気発生ノズルと蒸し器の蒸気取入れ口とを結ぶ煩雑なセッティングの必要も無く簡単に効率よく蒸し器内に取り入れられる。
また、前記蒸し器は前記蒸気取入れ口を前記蒸気発生ノズルに対向する如く設置することにより前記蒸気発生ノズルから噴射される蒸気を前記蒸気取入れ口から取り入れて蒸気で充満することになる。この構成により、蒸気は蒸し器の外にほとんど漏れないので短時間で蒸し器内に高密度で充満し、蒸し調理を効率よく短時間でおいしく仕上げることが出来る。また、蒸し器内の蒸気は食品を加熱した後、蒸し器の壁面で結露しその水滴は蒸し器の底面の一箇所に溜まるので残水の処理も手軽に簡単である。また、蒸し器外に漏れ出る蒸気も少量なので加熱室壁面や食品載置台の残水の処理はほとんど不要である。
第2の発明は、蒸し器は蒸気取入れ口を前記蒸気発生ノズルに対向させる位置に設置され前記蒸気発生ノズルから噴射される蒸気を前記蒸気取入れ口から取り入れることにより蒸気で充満する構成としてあり、第1の発明と同様の効果が得られる。
第3の発明は、蒸し器を設置する食品載置台に位置決め手段を設けた構成としてあり、蒸し器をこの位置決め手段に合わせて設けるだけで蒸し器の蒸気取入れ口を蒸気発生ノズルに対向させることができ、蒸し器のセッティングがさらに容易になる。
第4の発明は、蒸し器は高周波による発熱の少ない樹脂で構成され、蒸し調理と高周波加熱調理が同時に行える構成としてあり、蒸し加熱と高周波加熱との同時調理においても短時間でおいしい出来あがりとなる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明に係る加熱調理器の好適な実施の形態について、図面を参照して詳述する。
図1はアタッチメントである蒸し器を加熱室に載置した本発明の加熱調理器を側面から
みた断面図である。
図1において、1は食品を加熱調理する加熱室であり、加熱室1の底面に位置するのは食品載置台2で高周波を透過するセラミックからなる。この食品載置台2には後述する蒸し器の載置位置を決める蒸し器と略同形の模様2a、例えば蒸し器が四角形状であれば四角模様(位置決め手段)が設けてある。3は蒸気を発生する蒸気発生装置で、水供給装置(図示せず)から得た水を貯めて蒸発させる蒸発皿3aと蒸発皿3aの底部に設置され水を加熱する加熱装置3bと蒸発皿3aの蓋となるカバー3cとからなる。4は蒸気発生装置3が発生する蒸気を加熱室1内に導く密閉された蒸気経路である。蒸気経路4と加熱室1は蒸気発生ノズル5で結合され、蒸気発生ノズル5は蒸気を加熱室内に噴出する。またこの蒸気発生ノズル5のノズル部は加熱室1の壁面から突出している。
前記食品載置台2の上には蒸し器6が設置される。蒸し器6は本体6aと蓋部6bと食品を載置する仕切り板6cと蒸気取入れ口6dからなる。蓋部6bと仕切り板6cは本体6aから脱着可能である。また、仕切り板6cは蒸気が抜けるように多数穴があいている。蒸し器6は高周波を透過する樹脂から出来ており、本実施例ではPPS樹脂(ポリフェニレンサルファド樹脂)を使用している。また、この蒸し器6は食品載置台2に形成した模様2aにあわせて設置することにより、蒸し器6の蒸気取入れ口6dが蒸気発生ノズル5と直線状に対向するようになる。
7は加熱室1への食品の出し入れを行う扉である。8は高周波を発生する高周波発生装置で、加熱室1の下部に位置し高周波を発生する。高周波は導波管9を通って給電口10から加熱室1に供給される、11は回転アンテナで高周波を攪拌し食品の加熱ムラが起こらないようにする。
蒸し器6は食品載置台2の上に設置されるが、蒸気発生ノズル5のノズル部から噴出される蒸気を蒸気取り入れ口6dから取り入れる事が出来るように蒸気発生ノズル5と蒸気取入れ口6dが対向する位置に設置される。前述した如くこの蒸し器6は食品載置台2の模様2aにあわせて設置するだけで、蒸し器6の蒸気取入れ口6dを蒸気発生ノズル5に直線状に対向させることができ、これらの一あわせも容易に行える。
蒸気発生装置3の蒸発皿3b・カバー3c及び蒸気経路4・蒸気発生ノズル5はノズル口をのぞいて密閉構造となっている。蒸気圧によりこの密閉構造内の圧力はある程度高くなっているので蒸気発生ノズル5から噴射される蒸気は広がらずに直進性を持って蒸し器6の蒸気取入れ口6dに向かって噴射される。直進性を持った噴出蒸気はほとんど蒸気取り入れ口6dから蒸し器6内に取り入れられる。このように、ゴムパイプ等を使って蒸気発生ノズル5と蒸気取り入れ口6dを結合する必要が無いため蒸し器6のセッティングは非常に容易である。また、蒸し器6に入らずに加熱室1内に漏れ出る蒸気量は少ないので、調理後に食品載置台2の上や加熱室1壁面に付着する水滴はほとんどない状態であり調理後のお手入れも楽である。また、蒸し器6は密閉されているので効率よく高密度で蒸気は充満し、蒸し器6の仕切り板6cに載置された食品は蒸気によりすばやく加熱され、短時間でおいしい出来上がりの調理が可能である。調理中、蒸し器6壁面に結露した水滴は蒸し器6の本体6a底部に溜まるので、調理後蒸し器6の蓋6bを取って水を捨てるだけで残水の処理が終わり非常に手軽である。
また、蒸し器6は高周波を透過する樹脂(PPS樹脂)で出来ており、高周波加熱との同時調理が可能である。高周波加熱との同時調理では、電力を分配しなければならないので蒸気発生量が落ちるが本実施例では蒸気加熱効率が良いので非常に短時間で良い出来上がりとなる。
さらに、本実施例ではムラを無くすために蒸気を攪拌する装置が不要であり安価な装置とすることが出来る。
以上のように本発明によれば、蒸気加熱と高周波加熱ができるいわゆる蒸気発生機能及び高周波加熱機能付き加熱調理器において、蒸し調理の効率化・時間短縮・おいしさの増大・お手入れの簡便化・コスト削減が可能であり、加熱調理器全般に応用が可能である。
本発明の実施の形態1における加熱調理器を側面から見た断面図 従来の加熱調理器を側面から見た断面図
符号の説明
1 加熱室
2 食品載置台
2a 位置決め手段(模様)
3 蒸気発生装置
4 蒸気経路
5 蒸気発生ノズル
6 蒸し器
6d 蒸気取り入れ口

Claims (4)

  1. 食品を加熱調理する加熱室と、前記加熱室内に位置する食品載置台と、蒸気を発生する蒸気発生装置と、前記蒸気発生装置が発生する蒸気を前記加熱室内に導く密閉された蒸気経路と、前記蒸気経路からの蒸気を前記加熱室内に噴射する蒸気発生ノズルと、前記加熱室内に設置され蒸し調理を行う蒸し器と、前記蒸し器の一部に形成され蒸気を取り入れる蒸気取入れ口を備え、前記蒸気発生ノズルから前記加熱室内に供給される蒸気は前記蒸し器の蒸気取入れ口に向かって噴射する構成とした加熱調理器。
  2. 蒸し器は蒸気取入れ口を前記蒸気発生ノズルに対向させる位置に設置され前記蒸気発生ノズルから噴射される蒸気を前記蒸気取入れ口から取り入れることにより蒸気で充満する構成とした請求項1記載の加熱調理器。
  3. 蒸し器を設置する食品載置台に位置決め手段を設けた請求項2記載の加熱調理器。
  4. 蒸し器は高周波による発熱の少ない樹脂で構成され、蒸し調理と高周波加熱調理が同時に行える請求項1記載の加熱調理器。


























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