JP2007270990A - 樹脂製冠形保持器 - Google Patents
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Abstract
【課題】玉軸受の通常運転時において、触れ回りが小さくて玉を円滑に転動させることができ、かつ、摩耗および焼付きが起こりにくい樹脂製冠形保持器を提供すること。
【解決手段】外輪40に対して内輪41が静止しているとき、外輪40の中心軸を含む断面において、保持器1の外周面12が、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって外輪40の径方向の内方に傾斜する一方、内輪41が外輪40に対して定格回転速度で回転しているとき、上記断面において、保持器1の外周面12が、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって上記径方向の外方に傾斜するように、保持器1を設計する。
【選択図】図4
【解決手段】外輪40に対して内輪41が静止しているとき、外輪40の中心軸を含む断面において、保持器1の外周面12が、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって外輪40の径方向の内方に傾斜する一方、内輪41が外輪40に対して定格回転速度で回転しているとき、上記断面において、保持器1の外周面12が、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって上記径方向の外方に傾斜するように、保持器1を設計する。
【選択図】図4
Description
本発明は、樹脂製冠形保持器に関し、特に、オルタネータの回転軸支持用の玉軸受の保持器として使用されれば好適な樹脂製冠形保持器に関する。
従来、樹脂製冠形保持器としては、特開平9−144761号公報(特許文献1)に記載されているものがある。
この樹脂製冠形保持器は、玉軸受の外輪と玉軸受の内輪との間に配置された玉を収容すると共に、軸方向の一方の側が開口しているポケットを有する。上記樹脂製冠形保持器は、玉軸受の外輪および内輪が静止しているときには、上記樹脂製冠形保持器の外周面が、上記外輪の中心軸を含む断面において、上記軸方向における上記ポケットの閉鎖側から上記ポケットの開口側にいくにしたがって上記外輪の径方向の内方に傾斜するように設計されている。また、上記樹脂製冠形保持器は、上記玉軸受の通常運転時には(玉軸受が定格回転速度で回転しているときを含む)、上記樹脂製冠形保持器の外周面が、上記断面において、上記外輪の中心軸と平行になるように設計されている。このように設計することによって、上記従来の樹脂製冠形保持器は、樹脂製冠形保持器の温度が低い玉軸受の始動時において、玉の挙動を保持器によって規制することにより、樹脂製冠形保持器から異音が発生しないようにすると共に、通常運転時(定格回転速度で運転している時を含む)において、玉に自由な転動を確保するようにしている。
しかしながら、本発明者は、上記従来の樹脂製冠形保持器では、玉軸受の通常運転時(玉軸受が定格回転速度で回転しているときを含む)において、玉と樹脂製冠形保持器の隙間とが大きいことに起因してガタが大きくなって、樹脂製冠形保持器の触れ回りが大きくなって、樹脂製冠形保持器の外周面が内外輪の軌道溝の肩部と接触することがあることを見出した。そして、玉軸受の通常運転時において、玉が円滑に転動せず、かつ、樹脂製冠形保持器に摩耗・焼付きが発生することがあることを見出した。
特開平9−144761号公報
そこで、本発明の課題は、特に、玉軸受の通常運転時において、触れ回りが小さくて玉を円滑に転動させることができ、かつ、摩耗および焼付きが起こりにくい樹脂製冠形保持器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の樹脂製冠形保持器は、
外輪と内輪との間に配置された玉を収容すると共に、軸方向の一方の側が開口しているポケットを有し、かつ、外周面を有する樹脂製冠形保持器において、
上記内輪に対して上記外輪が静止しているとき、上記外輪の中心軸を含む断面において、上記外周面は、上記軸方向における上記ポケットの閉鎖側から上記ポケットの開口側にいくにしたがって上記外輪の径方向の内方に傾斜する一方、上記外輪および上記内輪のうちの一方が上記外輪および上記内輪のうちの他方に対して定格回転速度で回転しているとき、上記断面において、上記外周面は、上記軸方向における上記ポケットの上記閉鎖側から上記ポケットの上記開口側にいくにしたがって上記径方向の外方に傾斜することを特徴としている。
外輪と内輪との間に配置された玉を収容すると共に、軸方向の一方の側が開口しているポケットを有し、かつ、外周面を有する樹脂製冠形保持器において、
上記内輪に対して上記外輪が静止しているとき、上記外輪の中心軸を含む断面において、上記外周面は、上記軸方向における上記ポケットの閉鎖側から上記ポケットの開口側にいくにしたがって上記外輪の径方向の内方に傾斜する一方、上記外輪および上記内輪のうちの一方が上記外輪および上記内輪のうちの他方に対して定格回転速度で回転しているとき、上記断面において、上記外周面は、上記軸方向における上記ポケットの上記閉鎖側から上記ポケットの上記開口側にいくにしたがって上記径方向の外方に傾斜することを特徴としている。
本発明によれば、上記内輪に対して上記外輪が静止しているとき、上記外輪の中心軸を含む断面において、上記樹脂製冠形保持器の外周面が、上記軸方向における上記ポケットの閉鎖側から上記ポケットの開口側にいくにしたがって上記外輪の径方向の内方に傾斜しているから、異音の発生を抑制できる。
また、本発明によれば、上記外輪および上記内輪のうちの一方が上記外輪および上記内輪のうちの他方に対して定格回転速度で回転しているとき、上記断面において、上記樹脂製冠形保持器の外周面が、上記軸方向における上記ポケットの上記閉鎖側から上記ポケットの上記開口側にいくにしたがって上記径方向の外方に傾斜しているから、玉軸受の通常運転時において、保持器の触れ回りを小さくできて、玉を円滑に転動させることができると共に、保持器の摩耗および焼付きを抑制できる。
本発明の樹脂製冠形保持器によれば、玉軸受の始動時(低温時)において異音が発生することを防止できる。また、玉軸受の通常運転時において、保持器の触れ回りを小さくできて、玉を円滑に転動させることができると共に、保持器の摩耗および焼付きを抑制できる。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、玉軸受に組み込まれていない状態の本発明の一実施形態の樹脂製冠形保持器の斜視図である。
この樹脂製冠形保持器(以下、単に保持器という)1は、繊維強化PPS(ポリフェニレンサルファイド)と、PAI(ポリアミドイミド)とを含む混合材料からなる。この保持器1は、環状の形状を有し、軸方向の一方の側の端面2には、周方向に所定の間隔毎に、略球面の一部からなる凹部3が形成されている。また、上記軸方向の一方の側には、周方向に所定間隔毎に上記端面2から軸方向の外方に突出する玉脱落防止用爪部4が形成されている。上記玉脱落防止用爪部4の周方向の一方の側の内周面7は、略球面の一部からなっており、凹部3と滑らかにつながっている。上記凹部3および玉脱落防止用爪部4の内周面7は、軸方向の一方の側が開口したポケット10を構成しており、このポケット10に玉を収容することによって、玉を円滑に転動させるようになっている。
また、図1に示すように、玉軸受に組み込まれていなくて遠心力がかかっていない状態で、保持器1の中心軸を含む断面において、保持器1の外周面12は、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって、保持器1の中心軸に近づくように傾いている。また、後に詳しく説明するように、保持器1の外周面12は、玉軸受に組み込まれて玉軸受が定格回転で回転して遠心力がかかっている状態で、保持器1の中心軸を含む断面において、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって、保持器1の中心軸から離れるように傾くようになっている。
図2は、保持器に遠心力がかかっていない状態における図1のAOA’線模式断面図であり、図3は、保持器1が組み込まれた玉軸受が定格回転速度で回転して保持器1に遠心力がかかっている状態における図1に示す保持器1のAOA’線模式断面図である。尚、図2および3においては、保持器1の外周面12の傾きを誇張して描いている。また、図2および3において、17は、保持器1の中心軸に対して平行である仮想内周面であり、18は、保持器1の中心軸に対して平行である仮想外周面である。また、図2および図3において、参照番号15は、ポケット10部分の軸方向の肉厚と、周方向におけるポケット10が形成されていないところの軸方向の肉厚を略均一にするために、保持器1に形成された凹部を示している。この凹部15を形成することによって、保持器1の回転を円滑にすると共に、保持器1の材料コストを低減している。
上記保持器1に遠心力がかかっていない状態において、保持器1の中心軸を含む断面において保持器1の外周面12の保持器1の中心軸に対する傾き量(図2にd1で示す)は、保持器の外径の0.5〜3%の寸法になっている。また、図3に示すように、保持器1が組み込まれた玉軸受が定格回転速度で回転して保持器1に遠心力がかかっている状態において、保持器1の中心軸を含む断面において、保持器1の外周面12は、軸方向のポケット10の閉鎖側から開口側にいくにしたがって保持器1の径方向の外方に傾斜している。詳しくは、玉軸受が定格回転速度で回転していて保持器1に遠心力がかかっている状態において、保持器1の中心軸を含む断面において保持器1の外周面12の保持器1の中心軸に対する傾き量(図3にd2で示す)は、保持器1の外径の0.2%より大きくかつ0.6%以下の寸法になっている。
図4は、外輪40に対して内輪41が静止している状態の上記実施形態の保持器1を有する玉軸受44の軸方向の断面図である。また、図5は、図4の玉軸受44が定格回転速度で回転しているときの(この実施形態では、外輪40に対して内輪41が定格回転速度で回転しているときの)軸方向の断面図である。尚、図4および図5において、保持器1の外周面12の傾斜を、誇張して描いている。
図4および図5に示す玉軸受44は、オルタネータ(図示せず)に設置されている。上記外輪40は、オルタネータ(図示せず)のステータ(図示せず)が固定されたハウジングの内周面に内嵌されている。また、上記内輪41は、オルタネータのロータ(図示せず)ともに回転する回転軸(図示せず)に外嵌されている。
図4に示すように、外輪40に対して内輪41が静止しているとき、外輪40の中心軸を含む断面において、保持器1の外周面12は、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって外輪40の径方向の内方に傾斜している。また、図5に示すように、オルタネータが駆動されてオルタネータの温度が高温であって、かつ、オルタネータの回転軸が定格回転速度で回転して保持器1に遠心力が作用しているときには、保持器1の外周面12は、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって、外輪40の径方向の外方に傾斜している。
従来、当業者の間では、樹脂製冠形保持器を有する玉軸受が通常回転(定格回転を含む)している状態で、樹脂製冠形保持器の中心軸を含む断面において、樹脂製冠形保持器の外周面が樹脂製冠形保持器の中心軸に平行になるように、樹脂製冠形保持器を設定すると、玉の自由な転動を確保できて、玉軸受の通常回転時に、樹脂製冠形保持器の外周面が軌道輪と接触しにくいと信じられていた。また、当業者の間では、樹脂製冠形保持器を有する玉軸受が通常回転(定格回転を含む)している状態で、樹脂製冠形保持器の中心軸を含む断面において、樹脂製冠形保持器の外周面を、軸方向におけるポケットの閉鎖側からポケットの開口側にいくにしたがって、外輪の径方向の外方に傾斜させるように、樹脂製冠形保持器を設計すると、玉軸受の通常運転時において、玉の自由な転動を確保できず、また、樹脂製冠形保持器の外周面の軌道片への接触の恐れが大きくなると信じられていた。すなわち、当業者の間では、樹脂製冠形保持器を有する玉軸受が通常回転(定格回転を含む)している状態で、樹脂製冠形保持器の中心軸を含む断面において、樹脂製冠形保持器の外周面を、軸方向におけるポケットの閉鎖側からポケットの開口側にいくにしたがって、外輪の径方向の外方に傾斜させるように、樹脂製冠形保持器を設計するという思想が存在しなかった。
しかしながら、本発明者は、保持器の中心軸を含む断面において、保持器の外周面が保持器の中心軸に平行になるように保持器を設定すると、むしろ、玉軸受の通常運転時(玉軸受が定格回転速度で回転しているときを含む)において、玉と樹脂製冠形保持器の隙間とが大きくなってガタが大きくなり、このことに起因して樹脂製冠形保持器の触れ回りが大きくなって、樹脂製冠形保持器の外周面が内外輪の軌道溝の肩部と接触し易くなることを発見した。そして、このことに起因して、玉軸受の通常運転時において、玉が円滑に転動せず、かつ、樹脂製冠形保持器に摩耗・焼付きが発生することを発見した。
また、本発明者は、材料が、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)のような高価な樹脂材料でなくて、例えば、PPSとPAIの混合物等の安価な樹脂材料である複数の樹脂製冠形保持器において、温度を180度〜220度の高温に設定すると共に、その樹脂製冠形保持器を有する軸受の回転速度を定格回転速度に設定して、所定時間後の樹脂製冠形保持器の摩耗・焼付きを調査した。
その結果、玉軸受が定格回転速度で回転して保持器に遠心力がかかっている状態において、樹脂製冠形保持器の中心軸を含む断面において樹脂製冠形保持器の外周面の樹脂製冠形保持器の中心軸に対する傾き量を、樹脂製冠形保持器の外径の0.2%より大きくかつ0.6%以下の値に設定すると、玉軸受の通常運転時において、従来よりも、樹脂製冠形保持器の触れ回りを小さくできて、玉を円滑に転動させることができ、かつ、樹脂製冠形保持器の軌道溝の肩部への接触も抑制できて、樹脂製冠形保持器の摩耗および焼付きを抑制できることを発見した。また、樹脂製冠形保持器に遠心力がかかっていない状態において、樹脂製冠形保持器の中心軸を含む断面において樹脂製冠形保持器の外周面の樹脂製冠形保持器の中心軸に対する傾き量を、樹脂製冠形保持器の外径の0.5〜3%に設定すると、玉軸受の始動時(低温時)において、異音が発生しないことを確認した。
上記実施形態の保持器1によれば、外輪40に対して内輪41が静止しているとき(内輪41に対して外輪40が静止しているとき)、外輪40の中心軸を含む断面において、保持器1の外周面12が、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって外輪40の径方向の内方に傾斜しているから、異音の発生を抑制できる。
また、上記実施形態の保持器1によれば、外輪40に対して内輪41が定格回転速度で回転しているとき、外輪40の中心軸を含む断面において、保持器1の外周面12が、軸方向におけるポケット10の閉鎖側からポケット10の開口側にいくにしたがって外輪40の径方向の外方に傾斜しているから、玉軸受44の通常運転時において、保持器1の触れ回りを小さくできて、玉42を円滑に転動させることができ、かつ、保持器1の摩耗および焼付きを抑制できる。
尚、上記実施形態の保持器1は、外輪40が静止輪で内輪41が転動輪である玉軸受44に設置されていた。しかしながら、この発明の保持器を、外輪が転動輪で内輪が静止輪である玉軸受に設置しても良い。
また、上記実施形態の保持器では、保持器の材料が繊維強化PPS(ポリフェニレンサルファイドとPAI(ポリアミドイミド)とを含む混合材料からなっていた。しかしながら、この発明の樹脂製冠形保持器では、保持器の材料は、例えば、ポリエチレン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミド、エポキシ樹脂、または、フェノール樹脂等を含む合成樹脂であっても良く、樹脂材料であれば如何なる材料であっても良い。
1 樹脂製冠形保持器
10 ポケット
12 保持器の外周面
40 外輪
41 内輪
42 玉
44 玉軸受
10 ポケット
12 保持器の外周面
40 外輪
41 内輪
42 玉
44 玉軸受
Claims (1)
- 外輪と内輪との間に配置された玉を収容すると共に、軸方向の一方の側が開口しているポケットを有し、かつ、外周面を有する樹脂製冠形保持器において、
上記内輪に対して上記外輪が静止しているとき、上記外輪の中心軸を含む断面において、上記外周面は、上記軸方向における上記ポケットの閉鎖側から上記ポケットの開口側にいくにしたがって上記外輪の径方向の内方に傾斜する一方、上記外輪および上記内輪のうちの一方が上記外輪および上記内輪のうちの他方に対して定格回転速度で回転しているとき、上記断面において、上記外周面は、上記軸方向における上記ポケットの上記閉鎖側から上記ポケットの上記開口側にいくにしたがって上記径方向の外方に傾斜することを特徴とする樹脂製冠形保持器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006098301A JP2007270990A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 樹脂製冠形保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006098301A JP2007270990A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 樹脂製冠形保持器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007270990A true JP2007270990A (ja) | 2007-10-18 |
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ID=38674003
Family Applications (1)
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JP2006098301A Pending JP2007270990A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 樹脂製冠形保持器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013200006A (ja) * | 2012-03-26 | 2013-10-03 | Ntn Corp | 玉軸受およびその保持器 |
US11655853B2 (en) | 2020-09-18 | 2023-05-23 | Aktiebolaget Skf | Bearing cage and bearing |
-
2006
- 2006-03-31 JP JP2006098301A patent/JP2007270990A/ja active Pending
Cited By (2)
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US11655853B2 (en) | 2020-09-18 | 2023-05-23 | Aktiebolaget Skf | Bearing cage and bearing |
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