JP2008045572A - 玉軸受用保持器及び玉軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速回転時に保持器が捩れ変形したとしても、保持器が外輪に接触しないようにすることができる玉軸受用保持器及びこの玉軸受用保持器を用いた玉軸受を提供する。
【解決手段】複数の玉13を転動可能に保持し、円周方向に互いに隣り合うポケット部15と、ポケット部15間に形成される柱部18と、ポケット部15の内周面の円周方向両端部に軸方向に突出する一対の爪部16と、一対の爪部16間に形成され、玉13をポケット部15に挿入するための開口部17と、を備え、柱部18は、保持器リム側から開口部17側に向かって縮径するように径方向内側に傾斜し、且つポケット部15は、径方向に円筒形状に形成される。
【選択図】図1
【解決手段】複数の玉13を転動可能に保持し、円周方向に互いに隣り合うポケット部15と、ポケット部15間に形成される柱部18と、ポケット部15の内周面の円周方向両端部に軸方向に突出する一対の爪部16と、一対の爪部16間に形成され、玉13をポケット部15に挿入するための開口部17と、を備え、柱部18は、保持器リム側から開口部17側に向かって縮径するように径方向内側に傾斜し、且つポケット部15は、径方向に円筒形状に形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、玉軸受用保持器及びこの玉軸受用保持器を組み込んだ玉軸受に関し、特に、高速回転向けの玉軸受用保持器及び玉軸受に関する。
従来の玉軸受としては、図7に示すような玉軸受50が知られており、この玉軸受50は、内輪1と外輪2との間に転動体としての複数の玉3が配設された深溝玉軸受であり、複数の玉3は、図8に示すような円環状の冠型保持器4を介して円周方向に略等間隔で転動可能に保持されている。
冠型保持器4は、合成樹脂の射出成形等により形成されており、冠型保持器4には、複数の玉3を円周方向に略等間隔で転動可能に保持するポケット部5が形成され、このポケット部5の内周面の円周方向両端部には軸方向に突出する一対の爪部6が設けられている。また、一対の爪部6には、開口部7が形成されており、この開口部7から玉3を一対の爪部6を押し広げつつポケット部5に押し込むことにより、ポケット部5内に玉3が微小な隙間を介して転動可能に保持される。
また、他の従来の玉軸受として、玉を収容保持する複数のポケット部が形成され、ポケット部の周縁が凹球面をなし、ポケット部の軸方向一方側が環状基部、軸方向他方側が開口部になった合成樹脂製の保持器を備え、この保持器のポケット部が環状基部から開口部に向けて漸次軸心側に傾斜した形状を有する玉軸受が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の玉軸受50に組み込まれる冠型保持器4は、転動体案内型の保持器であり、開口部7側と保持器リム側とが軸方向において非対称な断面形状になっているため、近年の高速回転化への対応により、図9に示すように、開口部7側の軸方向端部に保持器回転(転動体公転)による遠心力が働き、保持器リム側の軸方向端部を捩れ軸とした弾性或いは塑性変形による捩れ変形が生じて、保持器が外輪に接触する可能性があった。
また、特許文献1に記載の玉軸受では、保持器のポケット部の周縁が凹球面に形成されるため、高速回転時において、上記保持器の捩れ変形が発生した場合、ポケット部の径方向内端縁が玉と接触して、軸受寿命が低下してしまう可能性があった。
本発明は、このような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、高速回転時に保持器が捩れ変形したとしても、保持器が外輪に接触しないようにすることができる玉軸受用保持器及びこの玉軸受用保持器を用いた玉軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 複数の玉を転動可能に保持し、円周方向に互いに隣り合うポケット部と、ポケット部間に形成される柱部と、ポケット部の内周面の円周方向両端部に軸方向に突出する一対の爪部と、一対の爪部間に形成され、玉をポケット部に挿入するための開口部と、を備える玉軸受用保持器であって、柱部は、保持器リム側から開口部側に向かって縮径するように径方向内側に傾斜し、且つポケット部は、径方向に円筒形状に形成されることを特徴とする玉軸受用保持器。
(2) 外輪と内輪との間に複数の玉が保持器を介して円周方向に転動可能に配設される玉軸受であって、保持器として、(1)に記載の玉軸受用保持器を使用することを特徴とする玉軸受。
(3) 軸受のピッチ円径dmと回転数Nの積であるdmN値が60万以上で使用されることを特徴とする(2)に記載の玉軸受。
(1) 複数の玉を転動可能に保持し、円周方向に互いに隣り合うポケット部と、ポケット部間に形成される柱部と、ポケット部の内周面の円周方向両端部に軸方向に突出する一対の爪部と、一対の爪部間に形成され、玉をポケット部に挿入するための開口部と、を備える玉軸受用保持器であって、柱部は、保持器リム側から開口部側に向かって縮径するように径方向内側に傾斜し、且つポケット部は、径方向に円筒形状に形成されることを特徴とする玉軸受用保持器。
(2) 外輪と内輪との間に複数の玉が保持器を介して円周方向に転動可能に配設される玉軸受であって、保持器として、(1)に記載の玉軸受用保持器を使用することを特徴とする玉軸受。
(3) 軸受のピッチ円径dmと回転数Nの積であるdmN値が60万以上で使用されることを特徴とする(2)に記載の玉軸受。
本発明の玉軸受用保持器及び玉軸受によれば、柱部は、保持器リム側から開口部側に向かって縮径するように径方向内側に傾斜し、且つポケット部は、径方向に円筒形状に形成されるため、高速回転時に保持器が捩れ変形したとしても、保持器が外輪に接触しないようにすることができる。
以下、本発明に係る玉軸受用保持器及び玉軸受の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る玉軸受用保持器及び玉軸受の一実施形態を説明するための一部切欠斜視図、図2は図1に示す玉軸受用保持器を説明するための斜視図、図3の(a)は図1に示す玉軸受用保持器及び玉軸受の要部拡大断面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面図、図4の(a)は高速回転時における玉軸受用保持器及び玉軸受の要部拡大断面図、(b)は(a)のB−B線矢視断面図、図5は本発明に係る玉軸受用保持器及び玉軸受の第1変形例を説明するための要部拡大断面図、図6は本発明に係る玉軸受用保持器及び玉軸受の第2変形例を説明するための要部拡大断面図である。
図1は本発明に係る玉軸受用保持器及び玉軸受の一実施形態を説明するための一部切欠斜視図、図2は図1に示す玉軸受用保持器を説明するための斜視図、図3の(a)は図1に示す玉軸受用保持器及び玉軸受の要部拡大断面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面図、図4の(a)は高速回転時における玉軸受用保持器及び玉軸受の要部拡大断面図、(b)は(a)のB−B線矢視断面図、図5は本発明に係る玉軸受用保持器及び玉軸受の第1変形例を説明するための要部拡大断面図、図6は本発明に係る玉軸受用保持器及び玉軸受の第2変形例を説明するための要部拡大断面図である。
本実施形態の玉軸受10は、図1に示すように、内周面に外輪軌道面11aを有する外輪11と、外周面に内輪軌道面12aを有する内輪12と、外輪軌道面11aと内輪軌道面12aとの間に転動自在に配設される複数の玉13と、玉13を円周方向に等間隔に保持する冠型保持器(玉軸受用保持器)14と、を備える。そして、この玉軸受10は、軸受のピッチ円径dmと回転数Nの積であるdmN値が60万以上で使用されるものである。
冠型保持器14は、軌道輪案内型であり、合成樹脂の射出成形等により一体に形成されている。冠型保持器14の樹脂材料としては、46ナイロンや66ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェレンサルファイド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、及びポリエーテルニトリル(PEN)等を挙げることができる。また、これらの樹脂材料に10〜50重量%の繊維状充填材(例えば、ガラス繊維や炭素繊維等)を適宜添加することにより、冠型保持器14の剛性及び寸法精度を向上させることができる。
また、図2に示すように、冠型保持器14には、複数の玉13を円周方向に略等間隔で転動可能に保持するポケット部15が形成されており、このポケット部15の内周面の円周方向両端部には軸方向に突出する一対の爪部16が設けられる。また、一対の爪部16の各先端間には開口部17が形成されており、この開口部17から玉13を一対の爪部16を押し広げつつポケット部15に押し込むことにより、ポケット部15内に玉13が微小なすきまを介して転動可能に保持される。
そして、本実施形態では、冠型保持器14は、図1〜3に示すように、その円周方向に互いに隣り合う各ポケット部15間に柱部18を備え、この柱部18は、保持器リム側から開口部17側に向かって縮径するように径方向内側に傾斜して形成される。また、ポケット部15は、径方向に円筒形状に形成されている。
このように構成された玉軸受10では、低速回転時においては、図3に示すように、冠型保持器14は、柱部18が径方向内側に傾斜した状態で回転する。そして、高速回転時においては、図4に示すように、冠型保持器14は、保持器リム側の軸方向端部を捩れ軸とした捩れ変形により、柱部18が玉軸受10の軸線と略水平になるように変形した状態で回転する。このため、冠型保持器14が捩れ変形したとしても、冠型保持器14が外輪11に接触することはない。また、冠型保持器14のポケット部15が径方向に円筒形状に形成されるため、冠型保持器14が捩れ変形したとしても、ポケット部15と玉13とのクリアランスが変化することはないので、ポケット部15が玉13と接触することはない。
以上説明したように、本実施形態の玉軸受用保持器14及び玉軸受10によれば、柱部18は、保持器リム側から開口部17側に向かって縮径するように径方向内側に傾斜し、且つポケット部15は、径方向に円筒形状に形成されるため、高速回転時に冠型保持器14が捩れ変形したとしても、冠型保持器14が外輪11に接触しないようにすることができる。また、ポケット部15を径方向に円筒形状に形成するため、冠型保持器14が捩れ変形したとしても、ポケット部15と玉13とのクリアランスが変化することはなく、ポケット部15が玉13に接触するのを防止することができるので、冠型保持器14の安定性を向上することができる。
なお、本実施形態の第1変形例として、図5に示すように、冠型保持器14には、上記ポケット15の代わりにポケット部25が形成される。このポケット部25は、球面形状に形成されており、その球面形状は、組み込み時において、ポケット部25の径方向外端縁が玉13に干渉しないように、且つ冠型保持器14が捩れ変形した時に、ポケット部25と玉13とのクリアランスが略均一になるように設定される。この場合、冠型保持器14が捩れ変形することにより、ポケット部25と玉13とのクリアランスが略均一になるので、ポケット部25が玉13に接触することはなく、冠型保持器14の安定性を向上することができる。
なお、本実施形態の第2変形例として、図6に示すように、冠型保持器14には、上記ポケット15の代わりにポケット部35が形成される。このポケット部35は、径方向外側部が円筒形状に形成され、且つ径方向内側部が球面形状に形成される。この場合、冠型保持器14が捩れ変形したとしても、ポケット部35の円筒形状の部分と玉13とのクリアランスが変化することはなく、また、ポケット部35の球面形状の部分と玉13とのクリアランスが略均一になるので、ポケット部35が玉13に接触することはなく、冠型保持器14の安定性を向上することができる。
10 玉軸受
11 外輪
11a 外輪軌道面
12 内輪
12a 内輪軌道面
13 玉
14 冠型保持器(玉軸受用保持器)
15,25,35 ポケット部
16 爪部
17 開口部
18 柱部
11 外輪
11a 外輪軌道面
12 内輪
12a 内輪軌道面
13 玉
14 冠型保持器(玉軸受用保持器)
15,25,35 ポケット部
16 爪部
17 開口部
18 柱部
Claims (3)
- 複数の玉を転動可能に保持し、円周方向に互いに隣り合うポケット部と、前記ポケット部間に形成される柱部と、前記ポケット部の内周面の円周方向両端部に軸方向に突出する一対の爪部と、前記一対の爪部間に形成され、前記玉を前記ポケット部に挿入するための開口部と、を備える玉軸受用保持器であって、
前記柱部は、保持器リム側から前記開口部側に向かって縮径するように径方向内側に傾斜し、且つ前記ポケット部は、径方向に円筒形状に形成されることを特徴とする玉軸受用保持器。 - 外輪と内輪との間に複数の玉が保持器を介して円周方向に転動可能に配設される玉軸受であって、
前記保持器として、請求項1に記載の玉軸受用保持器を使用することを特徴とする玉軸受。 - 軸受のピッチ円径dmと回転数Nの積であるdmN値が60万以上で使用されることを特徴とする請求項2に記載の玉軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006218750A JP2008045572A (ja) | 2006-08-10 | 2006-08-10 | 玉軸受用保持器及び玉軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006218750A JP2008045572A (ja) | 2006-08-10 | 2006-08-10 | 玉軸受用保持器及び玉軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008045572A true JP2008045572A (ja) | 2008-02-28 |
Family
ID=39179513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006218750A Pending JP2008045572A (ja) | 2006-08-10 | 2006-08-10 | 玉軸受用保持器及び玉軸受 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2008045572A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016070422A (ja) * | 2014-09-30 | 2016-05-09 | 日本精工株式会社 | 転がり軸受用保持器 |
WO2022196344A1 (ja) * | 2021-03-15 | 2022-09-22 | ミネベアミツミ株式会社 | 保持器および玉軸受 |
-
2006
- 2006-08-10 JP JP2006218750A patent/JP2008045572A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016070422A (ja) * | 2014-09-30 | 2016-05-09 | 日本精工株式会社 | 転がり軸受用保持器 |
WO2022196344A1 (ja) * | 2021-03-15 | 2022-09-22 | ミネベアミツミ株式会社 | 保持器および玉軸受 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071128 |