JP2007270379A - シート状物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高強力で形態安定性に優れ、かつ柔軟性に富んだ皮革様物を提供すること。
【解決手段】織物と不織布とを絡合一体化して人工皮革用基体を得るに際して、下記式を満たす条件にてニードルパンチによる絡合加工を行う。
3/DWe―3×A−SH≧0
SH=L|sinθ|
DWe:織物緯密度(本/cm)
A :織物を構成する繊維の長径
L :ニードルのブレード部をニードルの運動方向に垂直な面αに正射影して描かれる図形Fにおいて、少なくとも1つのバーブの頂点部を通り、図形F上の他の一点とを結ぶ直線のうち、二点間の距離が最も長い直線の長さ(mm)
θ :直線Lと織物の緯糸の配向方向と平行に引いた直線Wとの間の角度
【選択図】 図2

Description

本発明は、高強力で形態安定性に優れ、かつ柔軟性に富んだシート状物の製造方法に関する。
従来から人工皮革は、天然皮革に類似した柔軟性と機械的性能を得るために、極細繊維からなる不織布に高分子弾性体を付与して作られるのが一般的である。人工皮革の製造方法についてもこれまでに種々の方法が提案されている。
例えば、カーシートや椅子などの表皮材に使用される場合には長期の繰り返し使用によりシートに歪みが生じてしまうことがあるため、不織布内部もしくは片側に織編物を絡合一体化させることで、高強力低伸度かつ柔軟性に富んだ人工皮革とする方法がある(例えば、参考文献1)。同方法を用いることにより良好な機械的特性をもった人工皮革が得られると記載されているが、織編物と不織布とをニードルパンチにより絡合一体化させる場合に、ニードルによって織編物が損傷を受けるため、織編物が本来持つ機械的特性を十分に活用できないことがある。また、この損傷を見込んで織編物を増密して強度を補うとすると、今度は織編物の剛性が増して、柔軟な人工皮革を得る目的において、不利となることがあるという問題がある。
そこで、織編物の機械的特性を高める方法として、織編物を高強力ポリビニルアルコール系合成繊維(高強力ビニロン繊維)や全芳香族性ポリアミド(アラミド)繊維などに代表される高強力繊維で構成し、不織布と絡合一体化してなる人工皮革基体が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、この場合にもニードルパンチの際に針のバーブが編織物を引っ掛けるような関係にあると、織編物を構成する繊維に損傷を与えてしまうばかりか、針の磨耗を急激に進めてしまうことになり、長尺のシートを安定的に加工することさえままならない。
ニードルパンチ加工時に織編物が針から受ける損傷を最小限に抑制する方法として、織編物を構成する糸の直径とニードルパンチに使用されるニードルのスロートデプスの関係を明示し、強度低下を抑制する製造方法が提案されている(参考文献3参照)。同製造方法を用いると、織編物を構成する繊維にニードルが引っ掛かることなく強度低下を防ぐことが出来るが、使用する織編物の性量が目付および撚数のみ規定されており、最適な織物設計とニードルパンチ条件の組み合わせについてはなんら言及されてはいない。
特開昭62−78281号公報 特開2005−240197号公報 特公平7−13344号公報
本発明の目的は、高強力で形態安定性に優れ、かつ柔軟性に富んだシート状物の製造方法を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明のシート状物の製造方法は、下記条件を満たすものである。
3/DWe−3×A−S≧0 (1)
=L|sinθ|
DWe:織物緯密度(本/cm)/10
A :織物を構成する繊維の長径(mm)
L :ニードルのブレード部をニードルの運動方向に垂直な面αに正射影して描かれる図形Fにおいて、少なくとも一つのバーブの頂点を通り、図形F上の他の一点とを結ぶ直線のうち、二点間の距離が最も長い直線の長さ(mm)
θ :直線Lと織物の緯糸の配向方向と平行に引いた直線Wとの間の角度
本発明によれば、極細繊維からなる不織布の内部もしくは片側にニードルパンチにより織物(スクリム)を絡合一体化するシートにおいて、織物の損傷を抑制できるため、スクリム損傷を見越した織物増密が不要で、柔軟性に富むシート状物、すなわち、高強力で形態安定性に優れ、かつ柔軟性に富んだ皮革様物を得ることができるシート状物を提供できる。
本発明の人工皮革用基体を用いたスエード調人工皮革あるいは銀つき調人工皮革は、インテリア用途、特にカーシート、椅子やソファの表皮材等に最適である。
本発明者らは、極細繊維からなる不織布の内部もしくは片側に織物を絡合一体化させて得られるシート状物において、高い柔軟性と形態安定性を合わせて付与すべく鋭意検討し、ようやく解決策を得た。以下にその詳細について説明する。
まず、本発明に用いる織物について説明する。
本発明のシート状物に用いる織物は、基本組織として平組織が好ましく用いられる。織物組織としてツイルやサテンを用いても良いが、組織に異方性があるため斜め方向の外力に対して挙動が異なること、また取り扱い上織物密度が低いと目ずれが発生しやすく、平組織が好ましい。
織物を構成する繊維はポリエステル系、ポリアミド系、アラミド系等の合成繊維などが好ましく使用される。これら繊維種は不織布を構成する繊維と同様の素材を用いることが染色堅牢度の点からさらに好ましい。もちろん、これに限定せず、木綿、羊毛、絹などの天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維など、編織可能な繊維ならどのような繊維も使用することができるし、高強力ポリビニルアルコール系合成繊維(高強力ビニロン繊維)や全芳香族性ポリアミド(アラミド)繊維などに代表される高強力繊維で構成しても何ら問題を生じることはない。
織物に使用する繊維の種類としては、フィラメントヤーン、紡績糸、革新紡績糸、フィラメントヤーンと紡績糸の混合複合糸などがあって特に限定されるものではない。紡績糸はその構造上表面に毛羽が多数存在し不織布と織物を絡合する際、その毛羽が脱落し表面に露出すると欠点となるため、フィラメントを用いることがより好ましい。フィラメントには大別すると単繊維1本で構成されたモノフィラメントと複数本で構成されたマルチフィラメントがあるが、本発明で用いる織物ではマルチフィラメントを用いることが好ましい。モノフィラメントでは繊維の剛性が高くなりすぎるため人工皮革の風合いを損ねることになり好ましくない。
本発明で用いる織物を構成するマルチフィラメントはその単繊維繊度が好ましくは3dtex以下、より好ましくは1.5dtex以下であり、さらに好ましくは1dtex以下である。
また、マルチフィラメントの総繊度は30dtex〜170dtexが好ましい。30dtex未満のマルチフィラメントを用いた場合、強度及び伸度などの物性の安定した織物とするためには織物密度が高くなり、本発明で定めるところの織物緯密度とニードルサイズとの関係式(1)が満たせなくなり、織物繊維がニードルのスロートデプスに掛かりやすくなるため総繊度は30dtex以上が好ましい。
また、マルチフィラメントの総繊度が170dtex以上では織物の目付が大きくなるため、ひいては人工皮革の目付が大きくなるため好ましくない。それだけでなく、織物の剛性が高くなるため、結果として人工皮革として満足するほどの柔軟性を得ることができないため好ましくない。織物は剛性および目付等の理由により、より好ましくは50dtex〜150dtex、さらに好ましくは70dtex〜130dtexである。このとき、経糸と緯糸のマルチフィラメントの総繊度は同じである必要はないが、同じ総繊度とすることが好ましい。
マルチフィラメントの形態は、仮撚加工糸と捲縮を持たない生糸に大別されるが、本発明ではどちらを用いても良い。ただし仮撚加工糸を用いると捲縮により糸に膨らみが発生するため、ニードルにより損傷を受けやすくなる傾向がある。従って本発明では生糸を用いることが好ましい。
本発明で用いる織物には上記繊維に実撚を施し使用する。撚り数は繊維の収束状態を決定する上で重要であり、かつ繊維の総繊度によりその値は異なるため、下記算式を満たす撚り数とすることが好ましく採用される。
T≦30000/(D 1/2
T :織物を構成する繊維の実撚数(T/m)
:織物構成繊維の総繊度(dtex)
実撚数が1000/(D 1/2)以下であると、繊維の収束状態が弱く、各単糸がばらけた状態となるため、ニードルのバーブに掛かりやすく、単糸が切れたり、損傷を受けたりすることにより強度低下が発生する。逆に撚り数が30000/(D 1/2)以上であると緻密充填構造を越えてしまうため、二重旋回構造となり好ましくない。好ましい範囲は5000/(D 1/2)≦T≦30000/(D 1/2)であり、より好ましい範囲は12000/(D 1/2)≦T≦30000/(D 1/2)である。このとき、経糸と緯糸の実撚数は同じである必要はないが、同じ実撚数とすることが好ましい。
なお、本発明で用いる織物において、緯糸に全て同じ糸を用いる必要はないが同じ糸とすることが好ましい。経糸においても同様である。
次に、本発明の製造方法においては、使用する織物の織緯密度、ニードルパンチに使用するニードルのバーブ位置でのブレード太さ、および織物を構成する繊維の直径を考慮して条件設定することが特に重要である。繊維の直径が大きくかつ密度が高い場合、ニードルのバーブに織物を構成する繊維が掛かり易く、繊維が切断されたり、損傷を受けたりしてしまう。そのため不織布の強度保持が出来なくなり問題である。図2は織物組織として平組織を用いた場合であるが、緯糸にバーブが接触するニードルパンチ処理であっても下記式を満たす条件であれば、ニードルは上下各1本ずつの緯糸を容易に押し広げることが出来、すなわち、さらに逃げる余地があるので、それによりバーブによる緯糸の損傷を減少させることができる。従って、本発明の製造方法においては下記式(1)を満足させる必要がある。
3/DWe−3×A−S≧0 (1)
=L|sinθ|
DWe:織物緯密度(本/cm)/10
A :織物を構成する緯糸の長径(mm)
L :ニードルのブレード部をニードルの運動方向に垂直な面αに正射影して描かれる図形Fにおいて、少なくとも1つのバーブの頂点部を通り、図形F上の他の一点とを結ぶ直線のうち、二点間の距離が最も長い直線の長さ(mm)
θ :直線Lと織物の緯糸の配向方向と平行に引いた直線Wとの間の角度
3/DWeは緯糸3本で占める幅であり、そのうちの隙間部分の長さは(3/DWe−3×A)で表される。Sはニードルのブレード部の、緯糸の配向方向と垂直な方向の長さである。つまり、ニードルが差し込まれるとニードルのブレード部は緯糸上下各1本を押し広げるが、Sが緯糸3本分の隙間部分の長さよりも小さければ、図2のごとく、この上下各1本はまだ逃げる余地があるので、バーブによる緯糸の損傷を減少させることができ、結果として、高い柔軟性と形態安定性を併せ持つシート状物が得られるのである。一方、Sが緯糸3本分の隙間部分の長さよりも大きい(3/DWe−3×A−S<0)と、ニードルのブレード部は緯糸上下各1本を押し広げるだけでは留まらず上下各2本目も押し広げようとするが、上下各2本目は経糸のクリンプ構造により容易には押し広げることができないため、ニードルのブレード部が緯糸の隙間に強引に差し込まれることになり、結果として緯糸がバーブによって損傷しやすくなる。
ニードルパンチによって不織布と絡合一体化する際にニードルにより押し広げられた織組織は、不織布との絡まり合いによる復元力、および繊維の弾性によりほぼ元の位置に戻されるため、ニードルパンチ後も乱れることはない。
さらに、経糸の損傷を抑制するために、バーブの向きが一方向であるようなニードルを用いて、|sinθ|>(21/2)/2を満たすような範囲にθを設定することが有効である。すなわち、θを45°を超え135°未満、あるいは225°を超え315°未満とすることにより、ニードルバーブと織物の経糸とが衝突する確率を極めて小さいものにすることができるからである。なお、θはニードルパンチ処理工程における織物の運動方向とニードルの植針方向によって調節することができる。
ここで、織物を構成する緯糸の長径Aとは、本発明においては、織物を表面から観察したときの緯糸の径のことを言い、その値は次のようにして求められる。まず、平らな台の上で織物組織をサンプリングして、そのサンプルを上から観察するような向きに設置し、走査型電子顕微鏡により100倍程度で写真撮影を行い、最も太く見える部分と最も細く見える部分2点と他の任意の8点計10点を実測し、その平均値を画像上のスケールとの長さ比率から算出する。
織物密度はJIS L1096(1999)にしたがって、織物を平らの台に置いて、不自然なしわや張力を取り除いた後、緯糸に直角になるように当てたスケールで5cmの間にある緯糸の本数を異なる5箇所について数え、平均値を算出して求める。
織物の緯密度は、ニードルのブレード太さ、バーブの向き、織物緯糸の長径などから適宜設定すればよいが、織組織の安定した織物とするために5本/cm以上が好ましい。また、ニードルによる損傷を抑制するためには45本/cm以下が好ましい。より好ましい範囲は20本/cm〜40本/cmである。
一方で、織物の経密度は、緯密度の1.0倍から2.5倍の範囲、好ましくは1.0倍から2.0倍の範囲で設定することが製織性と織物の形態安定性の点で好ましい。このとき、経糸の実撚数が小さい場合には、織物の製織時に経糸に高分子結束剤を付着させ、結束させることが、ニードルによる損傷を抑制するのに有効な手段である。また、織物は経糸と緯糸とが互いに交差している部分に応力が働くことでそれぞれの糸のその部分の断面は真円ではなく扁平化して楕円になるが、高分子結束剤の付与によって経糸の断面を円形状に近づくように集束させることもできる。このようにして経糸繊維の束の断面が円形状に近づくと、マルチフィラメントの長径が小さくなり、経密度の設計の自由度が増すため有利である。
かかる高分子結束剤には、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル酸エステルなどの非水溶性物質、または澱粉、PVA、アクリル系、CMC、ビニール系共重合物、スチロール系共重合体などの水溶性糊剤などから選択することができる。とりわけ、環境負荷の少ない、水溶性糊剤を用いることが好ましく、作業安定性、接着性、粘度安定性、溶出性など考慮すると澱粉、PVA、アクリル系などの糊剤などが好ましく使用できる。高分子結束剤の付着量としては、繊維の重量に対して1〜15%、より好ましくは3〜8%である。
織物を撚糸で構成する場合の織物への配列方法については、緯糸はタテ、ヨコ共にS撚,Z撚1本交互で構成することが好ましい。経糸はタテ、ヨコ共にS撚,Z撚1本交互あるいはS撚,Z撚2本交互に配列することが好ましい。S片撚りもしくはZ片撚りだけで構成すると織物にカール現象が発生し、次工程でトラブルを生じやすい。
なお、本発明で用いる織物は公知の通常の製織方法によって得ることができる。
本発明においてニードルパンチに使用するニードルについては、図3のような従来からニードルパンチに使用している通常のニードルが使用できる。ニードルはブレードが、例えば、三角形または矩形の断面を有するものでもよく、また、図7にあるような断面形状を有するものでもよい。ブレードの最大径が0.8mm以下のものを用いるのがよく、0.6mm以下のものを用いるのがより好ましい。ブレードの最大径が0.8mmを越える場合、ニードルが貫通した部分に残る開口部が人工皮革としたときの表面品位を損ねるため問題であるばかりでなく、織物の設計においても、織密度を制限することとなり、織物の強度しいては人工皮革の強度を満足させることができないことが起こり得るため好ましくない。ニードルが貫通した部分に残る開口部を小さくする目的ではブレードの最大径は小さいほどよいが、ブレード部の強度とのバランスを考慮すると、最も好ましくは0.4mm以上0.6mm以下とすることである。また、織物繊維の損傷を抑制するには、ニードルのバーブデプスDとキックアップKとの和が(D+K)<A/2の範囲に設定することが望ましい。また、ニードルのバーブのキックアップKは0.03mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.01mm、さらに好ましくは0mm以下である。ニードルのバーブの数は1ないし9くらいが好ましいが、より好ましくは1から3である。バーブを複数有するニードルの場合には、バーブがブレードの一つの稜線上にあると、ニードルの向きの管理を容易にでき好ましい。なお、複数のバーブがブレードの一つの稜線上にあるとは、すなわち、ニードルのブレード部をニードルの運動方向に垂直な面αに正射影して描かれる図形Fにおいて、複数のバーブが一点で重なり合うことである。なお、通常はニードルのブレード部は同一断面であり、かつ直線状であってその直線の方向にニードルを運動させることから、図形Fとブレード部断面形状は一致する。
次に本発明に使用される不織布について説明する。
不織布としては特に限定されず、公知の不織布を使用することができる。すなわち、天然または再生、合成等の短繊維をカード、クロスラッパー、ランダムウェバー等を通して積層されたもの、スパンボンド、メルトブローン等のように長繊維が積層されたものがあげられ、さらに、これらの繊維層が、空気流、液体流、ニードルパンチ等により予め予備的な絡合が付与されたものであってもよい。
また、本発明の製造方法によって得られたシート状物を人工皮革の製造に利用する場合、不織布を構成する繊維は、極細繊維または極細化可能な繊維であることが特に望ましい。極細繊維または極細化可能な繊維としては特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマ等のポリエステル系、ナイロン6、ナイロン66、ポリアミドエラストマ等のポリアミド系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、アクリロニトリル系などの繊維形成能を有する重合体が好適である。この中でもポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66等は加工した製品の風合および実用性能の点から特に望ましい。また、海島型繊維のように複合繊維を構成する一部の重合体を除去または相互に剥離することによって極細繊維化されるものについては、被除去成分として、例えばポリスチレンおよびその共重合体、ポリビニルアルコール、共重合ポリエステル、共重合ポリアミド等の1種または2種を用いることができる。
本発明に用いられる不織布を構成する極細繊維の繊度は、皮革様物としての性能、すなわち柔軟性、触感、外観品位、強力特性などを高めるために0.8デニール以下が好ましい。このような極細繊維は次のような極細繊維発生型繊維から得られる。すなわち、例えば、2種以上の重合体からなる高分子配列体繊維(特公昭44−18369号公報)、互いに相溶性の小さい2種の重合体が隣接してなる易分割型複合繊維(特公昭53−37456号公報)などである。しかし、本発明はこれらにとらわれるものではなく、その思想を基に発展的形態の繊維が適用可能である。
次に、本発明における不織布と織物の関係についての説明をする。
不織布に対する織物の重量割合は70%以下であることが望ましく、最も好適には10〜50%である。不織布に対する織物の重量割合が70%を越えると、不織布表面に織物を構成する繊維が露出しやすくなるからである。
不織布と織物の絡み合わせには、不織布の片面もしくは両面に織物を積層するか、あるいは複数枚の不織布ウェブの間に織物を挟んで、ニードルパンチによって繊維同士を絡ませることができる。
このとき、不織布が前述したような何らかの手段で予備的な絡合が与えられていることが、不織布と織物をニードルパンチで不離一体化させる際のシワ発生をより防止するために望ましい。その場合、ニードルパンチにより、あらかじめ予備的絡合を与える方法を採用する場合には、そのパンチ密度は20本/cm以上で行なうことが効果的であり、好適には100本/cm以上のパンチ密度で予備絡合を与えるのがよく、より好適には300本/cm〜1300本/cmのパンチ密度で予備絡合を与えることである。予備絡合が、前述20本/cm以下のパンチ密度では、不織布の幅が、織物との絡合時およびそれ以降のニードルパンチにより、狭少化する余地を残しているため、幅の変化に伴い、織物にシワが生じ平滑なシートを得ることができなくなるからである。また、予備絡合のパンチ密度が1300本/cm以上になると、一般的に不織布自身の絡合が進みすぎて、織物を構成する繊維との絡合を十分に形成するだけの移動余地が少なくなるので、不織布と織物が強固に絡合した不離一体構造を実現するには不利となるからである。
織物と不織布とを絡合一体化させるに際しては、パンチ密度の範囲を300本/cm〜6000本/cmとすることが好ましく、1000本/cm〜3000本/cmとすることがより好ましい。
ニードルによる織物繊維の損傷の程度は、不織布と織物とをニードルパンチで絡合一体化させた後の織物の引張強さ保持率により評価する。その値は、引張強さ保持率=(織物と不織布とを絡合一体化させて得られた複合シート中の織物引張強さ)/(織物自体の引張強さ)、より算出することができる。引張強さ保持率が高いほど、剛軟度の低い柔軟な織物を設計することが可能となるため、柔軟な人工皮革基体を得るためには、引張強さ保持率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
次に、得られたシート状物中の極細繊維発生型繊維を、繊維構成ポリマーのうちの少なくとも1成分(好ましくは海成分構成ポリマー)を溶解剤若しくは分解剤で処理して、または機械的もしくは化学的処理により極細繊維あるいは極細繊維束に変性して人工皮革用基体を得る。このとき、極細繊維発生型繊維の変性処理に前後して、高分子弾性体溶液を付与するが、この順序についてはどちらも可能である。高分子弾性体溶液付与前に変性処理を行う場合には、極細繊維と高分子弾性体が接着しないようにポリビニルアルコールなどの溶解除去可能な仮充填剤を不織布に付与した後に高分子弾性体溶液を付与し、その後に該仮充填剤を除去することがシートの柔軟性を得る上で好ましい。
上記で得られた人工皮革用基体はスエード調人工皮革あるいは銀付き調人工皮革のいずれにも仕上げることが出来る。スエード調人工皮革に仕上げる場合は、上記人工皮革用基体をスライス、バフィング等により所望の厚みに調整した後、サンドペーパー等による公知の方法でバフィングすることにより上記基体表面の極細繊維束を起毛し、染色することによりスエード調人工皮革となる
銀付き調人工皮革に仕上げる場合は、上記人工皮革用基体をスライス、バフィング等により所望の厚みに調整した後、表面に乾式法、湿式法等の公知の方法により銀面を形成し、銀付き調人工皮革とすることができる。
次に実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
なお、物性等の測定は次の方法によった。
織物の引張強さ保持率:まず、織物あるいは織物と不織布とを絡合一体化させて得られたシート状物の引張強さを以下の方法で求めた。
タテ3cm、ヨコ20cmの試験片を切り出し、複合シートの場合は試験片の中央部で幅1cmの範囲で縦方向に縦断する部分の不織布をほぐして除去し、織物を完全に剥き出しの状態とした。JIS L1096(1999)のA法にしたがって、織物のタテ幅の両側から大体同数の糸を切断除去して試験片幅を2.5cmに調整した。テンシロン引張試験機を用い、つかみ間隔10cmで試験片をつかんで、毎分10cmで定速伸長させて測定を行った。測定はそれぞれ3回行い、平均値を算出した。次に、得られた数値から(織物と不織布とを絡合一体化させて得られたシート状物中の織物引張強さ)/(織物自体の引張強さ)を算出し、織物の引張強さ保持率とした。
織物を構成する緯糸の長径A:平らな台の上で織物組織をサンプリングして、そのサンプルを上から観察するような向きに設置し、走査型電子顕微鏡により100倍程度で写真撮影を行った。最も太く見える部分と最も細く見える部分2点と他の任意の8点計10点を実測し、その平均値を画像上のスケールとの長さ比率から算出した。
織物密度:JIS L1096(1999)にしたがって、織物を平らの台に置いて、不自然なしわや張力を取り除いた後、緯糸に直角になるように当てたスケールで5cmの間にある緯糸の本数を異なる5箇所について数え、平均値を算出して求めた。
[実施例1]
島成分としてポリエチレンテレフタレート、海成分としてポリスチレンからなる成分比70/30、島数16、繊度3.8dtex、繊維長51mm、捲縮数14山/inchの海島型複合繊維の原綿を用いて、カード、クロスラッパーの工程を経て、ウェブを作成し、次いで400本/cmのニードルパンチを行い、フェルトを作成した。
該フェルトに132デシテックス−144フィラメント、撚り係数14000のポリエチレンテレフタレート生糸使いの平織物(織密度:経28×緯28本/cm)を均一に広げて重ね、Lが0.60mmであるバーブデプス0.06mm、キックアップ0mmのシングルバーブを持つニードル(ブレード部断面は図8と同じ)をθ=60°の方向に向けて植えたボードを使用して、ウェブ側から1500本/cm、織物側から1250/cm、合計2750/cmのニードルパンチを行い、シート状物を得た。このとき、織物の引張強さ保持率は84%であった。
[実施例2]
実施例1で得たフェルトに132デシテックス−144フィラメント、撚り係数14000のポリエチレンテレフタレート生糸使いの平織物(織密度:経32×緯25本/cm)を均一に広げて重ね、実施例1で用いたものと同じニードルをθ=90°の方向に向けて植えたボードを使用して、実施例1と同様のパンチ条件にてシートを加工しシート状物を得た。このとき、織物の引張強さ保持率は81%であった。
[実施例3]
実施例1で得たフェルトに132デシテックス−144フィラメント、撚り係数24000のポリエチレンテレフタレート生糸使いの平織物(織密度:経26×緯31本/cm)を均一に広げて重ね、実施例1で用いたものと同じニードルをθ=60°の方向に向けて植えたボードを使用して、実施例1と同様のパンチ条件にてシートを加工しシート状物を得た。このとき、織物の引張強さ保持率は91%であった。
[比較例1]
実施例1で得たフェルトに132デシテックス−144フィラメント、撚り係数14000のポリエチレンテレフタレート生糸使いの平織物(織密度:経26×緯31本/cm)を均一に広げて重ね、実施例1で用いたものと同じニードルをθ=60°の方向に向けて植えたボードを使用して、実施例1と同様のパンチ条件にてシートを加工しシート状物を得た。このとき、織物の引張強さ保持率は41%であった。
[比較例2]
実施例1で得たフェルトに132デシテックス−144フィラメント、撚り係数14000のポリエチレンテレフタレート生糸使いの平織物(織密度:経28×緯28本/cm)を均一に広げて重ね、実施例1で用いたものと同じニードルをθ=90°の方向に向けて植えたボードを使用して、実施例1と同様のパンチ条件にてシートを加工しシート状物を得た。このとき、織物の引張強さ保持率は34%であった。
Figure 2007270379
織物のモデル図である。 ニードルパンチにおいて、ニードルのブレードが織物組織を広げている場面のモデル図である。 ニードルの一例の図である。 ニードルのバーブ部の一例(拡大図)である。 ニードルのブレード部をニードルの運動方向に垂直な面αに正射影して描かれる図形Fを示す図である。 図形Fの一例を示す図である。 図形Fの別の例(キックアップ有り)を示す図である。 図形Fの別の例(キックアップ無し)を示す図である。
符号の説明
1:緯糸
1a:押し広げられた上下各1本目の緯糸
1b:上下各2本目の緯糸
2:経糸
3:ニードル
4:バーブ
5:ブレード部
6:バーブの運動方向
7:少なくとも一つのバーブの頂点を通り、図形F上の他の一点とを結ぶ直線のうち、二点間の距離が最も長い直線
8:バーブの頂点
D:バーブデプス
F:ニードルのブレード部をニードルの運動方向に垂直な面αに正射影して描かれる図形
K:キックアップ
L:少なくとも一つのバーブの頂点を通り、図形F上の他の一点とを結ぶ直線のうち、二点間の距離が最も長い直線7の長さ
W:緯糸に平行な線
α:ニードルの運動方向に垂直な平面

Claims (1)

  1. ウェブと織物とを重ねて、次式(1)を満たす条件下でニードルパンチを施すことを特徴とするシート状物の製造方法。
    3/DWe−3×A−S≧0 (1)
    =L|sinθ|
    DWe:織物緯密度(本/cm)/10
    A :織物を構成する緯糸の長径(mm)
    L :ニードルのブレード部をニードルの運動方向に垂直な面αに正射影して描かれる図形Fにおいて、少なくとも一つのバーブの頂点を通り、図形F上の他の一点とを結ぶ直線のうち、二点間の距離が最も長い直線の長さ(mm)
    θ :直線Lと織物の緯糸の配向方向と平行に引いた直線Wとの間の角度
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