JP2007270241A - 高強度高導電性二相銅合金 - Google Patents

高強度高導電性二相銅合金 Download PDF

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Abstract

【課題】 材料強度の異方性が低減され、曲げ加工性に優れた高強度高導電性二相銅合金を提供する。
【解決手段】 質量%でFeを7%以上20%以下含有すると共にMg,Ag,Sn及びZrの群から選ばれる1種又は2種以上を合計で0.01%以上1%以下含有し残部Cu及び不可避的不純物からなり、Cu母相と第二相とからなる0.2%耐力が750MPa以上の圧延材であって、圧延直角断面から見たとき、前記第二相の厚み及び隣接する第二相の間隔が3μm以下であり、かつ前記第二相の平均アスペクト比Atが10≦At≦80である。
【選択図】 図1

Description

本発明は強度と導電性に優れ、例えば電子機器用のばね材や箔材に好適に適用できる二相銅合金に関する。
端子、コネクタ、スイッチ,リレー等の電気・電子機器用のばね材(コネクタ用材)には優れたばね特性、曲げ性、導電性が要求され、従来からりん青銅等が用いられてきたが、近年では電子部品の一層の小型化の要請から高強度高導電性の合金が開発されている。
一般に、Cuに強化元素を添加して高強度化すると導電率が低下し、一方で導電率を上昇させるためCu純度を高めると低強度となる関係がある。そこで、Cu母相中に第二相を晶出させた合金系(複相合金)が開発された。この合金は、強加工することにより第二相がファイバ状に分散され、りん青銅と同等の強度を持ちつつ、母相はCuであるため、導電率が60%IACS(international annealed copper standard、焼鈍標準軟銅に対する電気伝導度の比)を超える高導電性材が得られている。この複相合金系としては、Cu-Cr、Cu-Fe、Cu-Nb、Cu-W、Cu-Ta、Cu-Agなどが知られている(例えば、特許文献1〜7参照)。
特開平9-249925号公報 特開平10-140267号公報 特開平10-8166号公報 特開平06-192801号公報 特開平06-279894号公報 特開平10-53824号公報 特開平10-349085号公報
ところで、上記従来技術の場合、第二相をファイバ状に延伸するための強加工法として、線引き、圧延等の手段が用いられる。この場合、線材であれば、そもそも線方向の強度しか要求されないので、線引きして第二相を延伸するだけで充分な強度が確保される。
また、特許文献4〜7記載の技術は、上記複相合金により圧延材を製造したものであり、第二相が圧延方向に充分延伸されて繊維状になると、圧延直角方向(圧延材の長手方向に圧延が進むとして、圧延材の幅方向をいう)の強度も向上することが記載されている。
しかしながら、これら文献には、曲げ加工性について記載はない。例えば、コネクタを上記圧延材から採取する場合、コネクタの並ぶ方向を圧延材の長手方向とし、各ピンが圧延材の幅方向に延びるようにしてコネクタを打抜くのが通例であるが、上記圧延直角方向に曲げる場合には、この方向の曲げ加工性が低いと、コネクタへ曲げ加工する際、クラックが発生することがある。このような複相合金での問題は、本発明者らが初めて着目したものであり、従来の複相合金について本発明者らが圧延直角方向の曲げ加工性を調査した結果、曲げ加工性が非常に悪いことが判明した。
特に,第二相を微細に分散させて強度を高くするには強加工が必要となるが,強加工を行うほど曲げ加工性は低下する。また,曲げ加工性を確保するために焼鈍を行うと,繊維状組織が球状化してしまい,強度が低下する。したがって,強度と曲げ加工性の両立は従来困難であった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、材料強度の異方性が低減され、曲げ加工性に優れた高強度高導電性二相銅合金の提供を目的とする。
本発明者らは種々検討した結果、Cu母相中に第二相を晶出させた合金系(以下、「複相合金」と称する)の圧延材において、圧延直角断面から見たとき、第二相の厚み及びその間隔を小さくし、さらに第二相の平均アスペクト比を規定することで、この方向の強度が向上し、曲げ加工性も改善されることを突き止めた。ここで、第二相のアスペクト比は、(第二相の伸長長さ)/(第二相の圧延厚み方向での厚さ)で表される。
圧延直角断面から見たときに圧延直角方向に第二相を延伸させる方法としては、例えば、圧延時の圧延張力を低くする、延伸後に圧延や熱処理を行わない、等が挙げられる。又、逆に圧延張力を高くし、伸び過ぎた第二相を分断させることによりアスペクト比が低減するので、結果としてアスペクト比を調整できる。
上記の目的を達成するために、本発明の高強度高導電性二相銅合金は、質量%でFeを7%以上20%以下含有すると共にMg,Ag,Sn及びZrの群から選ばれる1種又は2種以上を合計で0.01%以上1%以下含有し残部Cu及び不可避的不純物からなり、Cu母相と第二相とからなる0.2%耐力が750MPa以上の圧延材であって、圧延直角断面から見たとき、前記第二相の厚み及び隣接する第二相の間隔が3μm以下であり、かつ前記第二相の平均アスペクト比Atが10≦At≦80である。
前記第二相を前記圧延直角断面から見たときの平均アスペクト比Atと、前記第二相を圧延平行断面から見たときの平均アスペクト比ALとが、AL/At<20の関係を満たすことが好ましい。
本発明によれば、材料強度の異方性が低減され、曲げ加工性に優れた高強度高導電性二相銅合金が得られる。
以下、本発明に係る高強度高導電性二相銅合金の実施の形態について説明する。なお、本発明において%とは、特に断らない限り、質量%を示すものとする。
[化学成分]
化学成分として、上記銅合金はFeを7%以上20%以下含有する。Feが7%以上含有されるとCu母相中に第二相として晶出し、いわゆる「複相合金」を構成する。Fe含有量が7%未満であると、第二相による複合強化の効果が少ない。Fe含有量が20%を超えると融点が上昇すると共に固液共存温度域が大きくなり、鋳造等が困難になって生産性が低下したり,得られた合金の導電性が低下する。
上記銅合金中の不可避的不純物の含有量は、JISに規格する無酸素銅と同一であるのが好ましい。例えば、JIS H 2123に規格する無酸素形銅C1011における、不純物の含有量と同等にすることができる。
[第二相]
第二相は、Cu及び上記化学成分を含む合金溶湯から鋳造時に上記元素が晶出したものであり、晶出の際、第二相にFeが多く分配される。通常、第二相中のFe濃度は90%以上である。又、第二相は,Cu母相内に例えば針状に晶出するが,晶出形態はこれに限定されない。第二相は、最終工程終了後の圧延組織の断面を研磨した後、SEM(走査型電子顕微鏡)のBSE(反射電子)像により、母相と異なる組成として観察することができる。組織が観察しにくい場合は、エッチング又は電解研磨を行ってもよい。
[添加元素]
上記銅合金は、さらにMg,Ag,Sn及びZrの群から選ばれる1種又は2種以上の添加元素を合計で0.01%以上1%以下含有する。添加元素を含有することにより、0.2%耐力が750MPa以上の銅合金が得られる。
詳しくは後述するが、複相合金を強化するためには,第二相の初期晶出物を微細とさせ、さらにその後の加工により第二相を変形させて互いに近接させることが重要であり、そのため第二相が変形し易いことが必要である。しかしながら、複相合金系を析出硬化させるために添加元素を添加すると、添加元素が第二相に分配され(第二相中の添加元素の濃度が高くなり)、第二相が粗大な晶出物となる場合がある等の理由から、第二相が変形し難くなる。その結果、加工により第二相が充分に引き伸ばされず母相中に粗大な介在物が存在するのと同様なこととなり、Cu母相と第二相の界面の面積が減少する。このような組織は、かえって強度低下を招くとともに、ばね材用に要求される曲げ加工性及び、圧延箔に要求される屈曲性等をも低下させる。
そこで、本発明においては、Cu母相に多く分配される添加元素を選択することにより、上記した問題を解消し、析出硬化等により母相を強化することができる。また,添加元素がCu母相に分配されると、銅母相が強化されることに伴って第二相の延伸が容易になるという効果もある。さらに、第二相中の添加元素の含有割合の最大値を0.5%以下とすることにより,第二相の変形を容易にすることができる。
添加元素の含有量の合計が0.01%未満であると上記した効果が生じない。含有量が1%を超えると、添加元素が粗大な晶出物となり、曲げ加工性や屈曲性等の加工性、及び導電率が劣化すると共に、ピンホール等の欠陥となる。
第二相中の添加元素の含有割合は、例えば得られた材料の表面又は断面をオージェ電子分光分析法(AES:Auger Electron Spectroscopy)により分析し、元素定量を行うことで求めることができる。第二相がある程度大きさを有する間(例えば、鋳造後の圧延初期等)に分析すれば、銅母相の影響を受けずに通常のオージェ分析が可能である。又、予め、各添加元素の純物質に対して検量線を作成しておき、定量を行えばよい。
なお、同一供試材においても、個々の晶出物によって添加元素の含有割合には、ばらつきがある。そこで、例えば1つの合金試料において50点(50の晶出物)に対し添加元素の含有割合を測定し,その最大値を第二相の添加元素の含有割合とすることができる。但し、第二相を形成する元素と添加元素とが特定の組成比で形成される金属間化合物の晶出物については、測定から除外する。例えば、第二相を形成する元素Feと添加元素とが形成する金属間化合物の組成比に近い値を示す晶出物は、Feと添加元素が形成する金属間化合物とみなし、測定から除外する。
又、第二相が二種以上の添加元素を含有している場合は、それら複数の添加元素の合計量を含有割合とする。
なお、上記分析は、合金の最終状態(圧延材、箔等)について行うのが好ましいが、最終組織は強加工によって第二相が引き伸ばされ薄くなり、分析が困難となるので、第二相が比較的厚い圧延面側から行うとよい。又、合金の最終状態でなく、強加工(圧延)の途中で分析してもよい。さらに、分析面を予め電解研磨してから分析すると好ましい。
[第二相における添加元素の含有量の調整方法]
第二相における添加元素の含有量を調整する方法として、鋳造条件,均質化条件,熱間圧延,鍛造条件を制御することが挙げられる。例えば、鋳造条件を制御することで添加元素の含有量を大きく変化させることができる。鋳造条件の制御とは、例えば鋳塊への冷却条件を調整し、冷却水量、凝固時の温度勾配、及び過冷度を制御したりして凝固速度を高くする(凝固を早くする)ようにする。又、電磁攪拌を併用することもある。具体的には、鋳塊の凝固速度は、鋳型の材質や厚みを変化させて冷却能を変化させたり、鋳型の寸法を変えたりすることで調整可能である。
又、添加元素毎に銅母相,第二相への固溶量が異なり,また合金系の組成によっても添加元素の固溶量が大きく変化する場合もある。このような場合、鋳造時の調整が困難であれば、添加元素の濃度の調整によって第二相への添加元素の含有量を調整する。
[第二相の平均アスペクト比At]
本発明に係る合金は圧延材をなし、従来の伸線材と比べて第二相の形態に特徴がある。以下に述べるように、第二相をリボン状に分散させると、特に圧延材(ばね用材料、箔)を製造する場合に有利となる。
第二相をファイバ状に延伸するための強加工法として、線引き、圧延等の手段が用いられるが、線材であれば、そもそも線方向の強度しか要求されないので、線引きして第二相を延伸するだけで充分な強度が確保される。
一方、複相合金により圧延材を製造する際、第二相が圧延方向に充分延伸されて繊維状になると、圧延直角方向(圧延材の長手方向に圧延が進むとして、圧延材の幅方向をいう)の強度も向上する。しかしながら、コネクタを上記圧延材から採取する場合、コネクタの並ぶ方向を圧延材の長手方向とし、各ピンが圧延材の幅方向に延びるようにしてコネクタを打抜くのが通例であるが、上記圧延直角方向に曲げる場合には、この方向の曲げ加工性が低いと、コネクタへ曲げ加工する際、クラックが発生することがある。このような複相合金の圧延材の曲げ加工性については従来検討されていなかったが、本発明者らの調査により、従来は圧延直角方向の曲げ加工性が非常に悪いことが判明した。この対策として、第二相をリボン状に分散させることが、圧延直角方向の曲げ加工性の向上に有効であることがわかった。
図1は、本発明の合金の圧延材組織を模式的に示したものである。この図において、圧延材組織は、Cu母相2のマトリクス中に第二相4が分散されている。そして、「板幅方向を「圧延直角方向T」とし、板の長手方向を「圧延平行方向L」とする。従来の複相合金の場合、第二相は圧延直角方向には殆ど延伸されずファイバ状である。一方、本発明においては、第二相は圧延直角方向にも延伸され、例えばリボン状(舌片状)の形態を示す。なお、従来から公知の他の複相合金において、圧延直角方向にも第二相が延伸されてリボン状(舌片状)になったものが存在する場合があっても、本発明においては、好ましくは第二相の圧延直角方向の長さは従来の複相合金より長い。
次に、アスペクト比について説明する。アスペクト比は、(第二相の伸長長さ)/(第二相の圧延厚み方向での厚さ)で定義される。従って、圧延直角方向に平行な断面(圧延直角断面)から見たアスペクト比Atは、図1のt2/t1、つまり(第二相の圧延直角方向への伸長長さ)/(第二相の圧延厚み方向(圧延面方向)での厚さ)で表される。同様に、圧延平行方向に沿う断面(圧延平行断面)から見たアスペクト比ALは、図1のL2/L1で表される。t2、t1、L2、L1は第二相の断面像から求めることができる。通常、圧延直角断面についてSEMのBSE像を得るが、それぞれの第二相におけるt2、t1は、第二相の像におけるt2、t1の最大値を採用すればよい。ALについても同様である。
一つの第二相のt2、t1から算出されるAtを複数個(たとえば100個)の第二相について測定し、得られたAtの平均値を平均アスペクト比Atとした。平均アスペクト比ALも同様である。
[Atの規制範囲]
本実施形態において、Atは10〜80とする。Atが10未満であると、圧延直角方向に第二相があまり延伸されず、この方向の複合強化が不充分となって強度が向上しない。一方、Atが80を超えるのは、製造上難しい。
[Atの調整方法]
通常,圧延を行うと厚さ方向には板厚が減少していく。本発明においては,添加元素及びその濃度を規定することによって鋳造組織は微細化しており,圧延加工度が高くなると,従来の複相合金よりも第2相の厚みが減少する割合が大きい。従って圧延直角方向のAtは,加工度が高くなるにつれ、同一加工度でも従来の複相合金よりも大きくなる。したがって板厚方向の強度は,従来の複相合金よりも高い。一方,圧延の加工度が大きくなるにつれて第二相は分断されやすくなるため,圧延後又は圧延後の熱処理によって第二相のAtが10未満となる可能性がある。この場合は,圧延時の張力を調整することで剪断帯の発生を防ぐことにより,又は熱処理によって第二相を焼きなますことにより,十分な延性を確保する等によってAtの調整は可能である。
[AL/Atの調整方法]
伸び過ぎた第二相は、総冷間圧延加工度を高くする、延伸前の熱処理により調整する、延伸後に再圧延する、延伸後に熱処理を行う、等で分断することができ、平均アスペクト比ALを小さくすることができる。従って、これらの因子を適宜調整することにより、第二相の平均アスペクト比AL、ひいてはAL/Atを調整できる。
次に、熱処理後に冷間圧延を行うが、Atを大きくするには冷間圧延時の一パスあたりの加工度η=0.16~0.36(15〜30%),好ましくはη=0.29(25%)以下程度と低くし,冷間圧延時にかける張力を80MPa〜300Mpa、好ましくは200MPa以下に抑えるとよい。
[第二相の厚み及び隣接する第二相の間隔]
図1において、隣接する第二相の間隔(圧延方向の距離)をdとする。本発明の合金の場合、圧延直角方向から見たとき、第二相の厚みt1及び第二相の間隔dが小さくなるほど、強度が高くなる。dは、圧延加工度を高くすることで小さくすることができる。特に、t1及びdが3μm以下である場合、より高い強度が得られるだけでなく,曲げ加工性が向上する。
上記したアスペクト比Atの規定は第二相そのものの形状を規定するが,それだけでは曲げ加工性は向上しない。曲げ加工の際、曲げ応力が負荷される部位の第二相の厚さ及び間隔が大きいと破断しやすくなるからである。すなわち、曲げ加工性は、圧延平行断面又は直角断面において、組織写真上の第二相の積層方向に垂直に線を引いた際、この線を通過する母相と第二相(リボン状組織)の界面の数に依存する。そして、曲げ加工の際には第二相がすべて剪断されるだけの強度がこの材料の強度を示し、上記界面の数が多いほど強度が高くなると考えられる。従って,この界面の数を増やすためには,上記アスペクト比Atを有し、かつ第二相の厚さと第二相間隔が小さい(3μm以下)ことが必要となる。例えば、本実施例中で最も強度が高いCu-Ag系合金のt及びdは600nmである。
t1及びdを小さくすると、強度が向上する理由について説明する。複相合金は複合則を利用した強化機構であり,通常、複合則では材料の強度(σ:応力)は、第一相及び第二相の体積分率(それぞれV1,V2)に依存するが(σ=V1σ1+V2σ2)、第二相の体積分率よりはむしろ分散した第二相間の距離の方が強度への寄与が大きい。つまり、第二相同士の間隔が加工によって狭まること、つまりCu母相と第二相の異相界面の面積を増大させること、すなわち、Cu母相厚みが薄くなることが最も高強度化につながる。
そして、第二相同士の間隔を狭めるためには、個々の第二相が微細となり、その厚みも小さくなっていることが必要である。すなわち、複相合金を強化するためには,第二相の初期晶出物を微細とさせ、さらにその後の加工により第二相を変形させて互いに近接させることが重要である。このため、(1)第二相が組織中に数多く分散しているほど(同じ体積分率の場合、第二相が微細に分散しているほど)、(2)第二相が引き伸ばされやすいほど,(3)加工度が大きくなるほど、高強度化される。これらの理由から,第二相の形状として上記アスペクト比を規定するとともに,t1及びdを制御すると、より高強度が得られる。
ここで、上記(1)については,添加元素を加えることにより、溶解鋳造時の晶出物がより微細化される。例えば、実際の溶解鋳造時のデンドライトアームスペース(個々のデンドライト状の初期晶出物同士の間隔)が1μm以下となることが観察されている。
(2)については,既に述べたように、第二相が延伸し易くなるような添加元素を選定することで実現が可能である。また,銅合金に対し、300℃〜600℃の温度で0.5〜20時間の熱処理をすることで,Cu母相中に数百nmオーダーの析出物を微細に析出させることができる。なお、この熱処理を冷間加工後に行うと,固溶した元素の拡散が促進され,析出し易くなるので望ましい。又、加工度が大きい時点で熱処理をすると、その後に冷間加工しても強度が向上し難いため,できるだけ低加工度における熱処理が望ましい。一方,加工前に熱処理をすると固溶元素が析出しにくくなるが,15時間程度の長時間の熱処理を行えば微細に析出し,析出強化の効果が得られるので、加工前に熱処理をしてもよい。
(3)については,高い加工度で圧延することにより実現が可能である。
t1及びdを制御する方法としては、例えば以下の方法がある。つまり、従来の複相合金においては溶解鋳造での組織制御は殆ど行われず,単純に第二相を晶出させ,熱処理と加工度で最終組織を制御することとしているが、本発明においては,1)第二相となる元素以外に,母相に分配される元素を添加することで晶出物を微細化されている。このように鋳造組織において晶出物間隔を制御することで、低加工度でもt1及びdを微細化することができ、成分組成と濃度を調整することで最終的な組織のt1及びdを制御できる。2)上記の如く晶出物は組成によって大きさが左右されるが,溶解鋳造時の冷却速度にも依存する。従って、凝固の際に発生する熱量を鋳型の熱容量が上回るように調整することが望ましく,好ましくは鋳型の熱容量が大きいほど良い。3)鋳型の冷却速度が速ければ速いほど,晶出物は微細になり、従来強加工によってしか得られなかったのと同様な微細組織を溶解鋳造で得ることが容易となる。従って、その後の加工と熱処理とを組み合わせることによって,t1及びdを制御可能である。
ただし,圧延加工時の張力や熱処理によって第二相のアスペクト比が変化し,また加工度によって第二相の厚さ,第二相間隔がともに変化する。従って、高強度を得るためには、好ましくは,冷間圧延の加工度が90%以上になるよう、低加工度で熱処理を実施するのが良い。例えば、後述の実施例では,30%の冷間加工後に450℃の熱処理をし,その後99%の冷間圧延を実施している。
[AL/Atの比]
さらに好ましくは、平均アスペクト比AtとALとが1<AL/At<20の関係を満たすのがよい。AL/Atの比を上記範囲に規定することで、曲げ加工性としてMBR/t≦1(安全曲げ半径、日本伸銅協会技術標準JBMA T307、「銅および銅合金薄板条の曲げ加工性評価方法、電気部品用銅および銅合金板条の曲げ加工性の評価方法」)となり、強度としてYS(降伏強さ)が700MPa以上となる材料が得られ、強度と曲げ加工性をともに満足することができる。
ここで、AL/Atの比が20以上である場合、圧延直角方向への第二相の延伸が充分でなく、この方向での強度や曲げ加工性が劣化する。この場合に圧延直角方向の曲げ加工を行うと、銅母相と第二相の界面で亀裂が入りやすくなる。なお、通常の圧延では,AL/Atが1以下となることは殆どないので,AL/Atの下限は1程度であるが、これに限定されない。
なお、複合則を考えたとき、圧延平行方向の強度を高めるにはALをAtより極めて大きくする必要があり、直角方向の強度を高めるにはAtをALより極めて大きくする必要がある。本発明者らの検討により、圧延平行方向及び圧延直角方向の強度、並びに強度の異方性の緩和という要求をいずれもバランスよく満す範囲がAL/At<20であることが判明した。つまり、Atは圧延直角方向の曲げ加工性を改善できる指標であるが、強度,曲げ加工性の異方性についてはAL/Atを指標とした方がよい。
[AL/Atの調整方法]
本発明においては,成分組成を調整することにより、加工前の鋳造組織が微細化することにより,強加工圧延が必須ではない。したがってALが大きくなり過ぎることは無く,AL/At≦20は比較的容易に達成される。しかしながら、大型のインゴットを途中で熱処理せずに冷間圧延した場合は,加工度が大きくなり,ALが大きくなり過ぎる。その場合,圧延平行方向と圧延直角方向との異方性緩和のため、圧延中にAL,及びAtの調整を実施するのが好ましく,例えば圧延での張力を大きくして第二相を分断する,もしくは熱処理によって分断する等の工程を加えるのが望ましい。
伸び過ぎた第二相は、冷間圧延加工度の総和(総加工度)を高くする、延伸前の熱処理により調整する、延伸後に再圧延する、延伸後に熱処理を行う、等で分断することができ、これにより平均アスペクト比ALを小さくすることができる。
次に、熱処理後に冷間圧延を行うことができるが、Atを大きくするには冷間圧延時の一パスあたりの加工度η=0.16〜0.36(15〜30%),好ましくはη=0.29(25%)以下程度と低くし,冷間圧延時にかける張力を80MPa〜300MPa、好ましくは80MPa〜200MPaに抑えるとよい。
[製造]
電気銅又は無酸素銅を主原料とし、上記化学成分その他を添加した組成を溶解炉にて溶解し、インゴットを作製する。インゴットを例えば均質化焼鈍、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍、冷間圧延、焼鈍を順次行うことで、圧延材が得られる。冷間圧延は、例えば加工度η=3.5以上で行うことが好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。
本発明の銅合金は、ばね用材料(条)、箔等の種々の形態とすることができる。例えば、本発明の銅合金をばね材用の条とした場合、コネクタ等の電子機器に適用可能である。コネクタとしては、公知のあらゆる形態、構造のものに適用できるが、通常はオス(ジャック、プラグ)とメス(ソケット、レセプタクル)からなっている。端子は、例えば串状の多数のピンが並設され、他のコネクタと嵌合した際に端子同士が電気的に接触するよう、適宜折り曲げられてバネのようになっていることがある。そして、通常、コネクタの端子が上記電子機器用銅合金で構成されている。
本発明の銅合金を箔とした場合、例えば、プリント配線板、特に可撓性銅張積層板に適用可能である。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実験例A>
試料の最終板厚を0.1mmとし、ばね材用試料の特性を評価したものである。
1.試料の作製
電気銅に表1、表2に示す組成の元素をそれぞれ添加して真空溶解してインゴットを鋳造し、これを800℃の温度で3時間の条件で均質化焼鈍後、熱間圧延を施した。さらに面削して冷間圧延を行い、伸ばされた第二相を分断するために450℃の焼鈍を行い、仕上げ冷間圧延を行い、板厚0.1mmのばね材用試料を作製した。冷間圧延の間に所定の時効処理を施した。冷間圧延の総圧延加工度を99.7%とし、1パスあたりの加工度30〜36%,張力350MPa以上(ただし、冷間圧延の初期パスでは150MPa、板厚が薄くなった後期パスでは375MPa程度)とした。
又、第二相の形態は、試料の断面SEMのBSE像から求めた。
<試料の評価>
(1)強度の評価
JIS-Z2241に従い、試料の引張強度を測定し、0.2%耐力(YS:yielding strength)を求めた。試料はJISに従って作製した。
(2)導電性の評価
四端子法にて、試料の導電率を求めた。単位の%IACS(international annealed copper standard)は、焼鈍標準軟銅に対する電気伝導度の比である。
(3)曲げ加工性の評価
日本伸銅協会技術標準(JBMA T307)に従ってW曲げ試験を行った。圧延直角方向に延びる10mm幅の試料(t:試料厚さ)について最小曲げ半径(MBR)を求めた。そして、以下の基準で各実験例及び比較例の試料を評価した。
○:MBR/tの値が基準例の値より小さいもの
△:MBR/tの値が基準例の値より大きいもの
×:MBR/tの値が基準例の値よりかなり大きいもの
基準例のMBR/tは1程度である。
得られた結果を表1、表2に示す。
各表から明らかなように、実施例1〜20の場合、強度、導電性、曲げ加工性がいずれも優れ、性能上のバランスのよい銅合金(ばね材用)を得ることができた。
一方、Fe含有量が7%未満である比較例1の場合、第二相が晶出せず、強度が低下した。又、Fe含有量が20%を超えた比較例2の場合、At(第二相のアスペクト比)が10未満となり、導電性、曲げ加工性が低下した。
添加元素の含有量が0.01%未満である比較例3、5、7、9の場合、0.2%耐力が750MPa未満となった。
添加元素の含有量が1%を超えた比較例4、6、8、10〜15の場合、At(第二相のアスペクト比)が10未満となり、曲げ加工性が低下した。
冷間圧延時の総加工度を70%としたためにAt(第二相のアスペクト比)が10未満となり、さらに第二相の厚さ及び間隔が3μmを超えた比較例16〜19の場合、0.2%耐力が750MPa未満となった。
冷間圧延時の熱処理温度を250℃としたためにAt(第二相のアスペクト比)が10未満となった比較例20〜23の場合、0.2%耐力が750MPa未満となったと共に、曲げ加工性が低下した。
<実験例B>
実験例Bは、試料は上記実施例1〜20、比較例1〜23と同一であるが、最終板厚を0.05mmの箔とし、箔用試料の特性を評価したものである。実験は、上記実験例Aで得られた試料を二等分し,これをさらに0.05mmまで圧延した。したがって総加工度は99.88%となった。
なお、実験例Bでは、箔の特性評価として、以下の屈曲性評価を行った。
(4)屈曲性の評価
MIT屈曲性試験により、屈曲性の評価を行った。試験条件は、曲げ半径2.0mm,曲げ荷重500g,折り曲げ角度が左右へ135°とし、試料は、板厚50μmのものを用いた。破断に至るまでの曲げ回数を数え、以下の評価をした。
○:曲げ回数が基準例より多いもの(通常、100回を超えるもの)
△:曲げ回数が基準例と同等のもの
×:曲げ回数が基準例より少ないもの
得られた結果を表3、表4に示す。
各表から明らかなように、実施例1〜20の場合、強度、導電性、曲げ加工性がいずれも優れ、性能上のバランスのよい銅合金(箔用)を得ることができた。
一方、Fe含有量が7%未満である比較例1の場合、第二相が晶出せず、強度が低下した。又、Fe含有量が20%を超えた比較例2の場合、At(第二相のアスペクト比)が10未満となり、導電性、屈曲性が低下した。
添加元素の含有量が0.01%未満である比較例3、5、7、9の場合、0.2%耐力が750MPa未満となった。
添加元素の含有量が1%を超えた比較例4、6、8、10〜15の場合、At(第二相のアスペクト比)が10未満となり、屈曲性が低下した。
冷間圧延時の熱処理温度を250℃としたためにAt(第二相のアスペクト比)が10未満となった比較例20〜23の場合、0.2%耐力が750MPa未満となったと共に、屈曲性が低下した。
なお、Snを0.1%添加した本発明の合金(Cu−15Fe−0.1Sn)の圧延前のインゴットのSEMのBSE像を図2に示す。図2の黒い領域が第二相、白い領域がCu母相を示す。図3は、Snを添加しなかった合金(Cu−15Fe)の圧延前のインゴットのSEMのBSE像を示す。図2,3から明らかなように、Snを0.1%添加することにより、第二相が微細に晶出し、かつ第二相同士の間隔も狭くて組織中に均一に晶出したことがわかり、これを冷間圧延することによって第二相が変形してさらに微細になることが予想される。
本発明の合金の圧延材組織を模式的に示した図である。 圧延前のCu−15Fe−0.1Sn試料(インゴット)の組織のSEMのBSE像を示す図である。 圧延前のCu−15Fe試料(インゴット)の組織のSEMのBSE像を示す別の図である。
符号の説明
2 Cu母材
4 第二相

Claims (2)

  1. 質量%でFeを7%以上20%以下含有すると共にMg,Ag,Sn及びZrの群から選ばれる1種又は2種以上を合計で0.01%以上1%以下含有し残部Cu及び不可避的不純物からなり、Cu母相と第二相とからなる0.2%耐力が750MPa以上の圧延材であって、圧延直角断面から見たとき、前記第二相の厚み及び隣接する第二相の間隔が3μm以下であり、かつ前記第二相の平均アスペクト比Atが10≦At≦80である、高強度高導電性二相銅合金。
  2. 前記第二相を前記圧延直角断面から見たときの平均アスペクト比Atと、前記第二相を圧延平行断面から見たときの平均アスペクト比ALとが、AL/At<20の関係を満たす、請求項1に記載の高強度高導電性二相銅合金。
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