JP4446479B2 - 電子機器用銅合金 - Google Patents

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Description

本発明は端子等に用いられる電子機器用銅合金に関する。
銅合金は、優れたばね特性、曲げ加工性、導電性を有することから、端子、コネクタ、スイッチ,リレー等の電気・電子機器用のばね材の材料として一般的に用いられてきた。代表的な銅合金として、従来から黄銅、りん青銅等が挙げられる。しかしながら、近年では電子部品の一層の小型化により、従来にも増して部品を構成する銅合金にはさらなる高強度、高導電性が要請され、高強度高導電性の合金が開発されている。
また、電子機器の電子回路に多く用いられるプリント配線板には、圧延銅箔、電解銅箔が用いられる。特に可撓性銅張積層板(フレキシブル基板)には屈曲性に優れた圧延銅箔が適している。さらに強度や耐熱性が要求される場合は、銅合金箔が用いられる。これら圧延銅箔及び圧延銅合金箔においても、近年の電子部品の小型化による高強度、高導電性の要請はばね材用銅合金と同様である。
一般に、Cuに強化元素を添加して高強度化すると導電率が低下し、一方で導電率を上昇させるためCu純度を高めると低強度となる関係がある。そこで、Cu母相中に第二相を晶出させた合金系(複相合金)が開発された。この合金は、強加工することにより第二相がファイバ状に分散され、りん青銅と同等の強度を持ちつつ、母相はCuであるため、導電率が60%IACS(international annealed copper standard、焼鈍標準軟銅に対する電気伝導度の比)を超える高導電性材が得られている。この複相合金系としては、Cu-Cr、Cu-Fe、Cu-Nb、Cu-W、Cu-Ta、Cu-Agなどが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。複相合金は高強度、高導電性を示すだけではなく、半導体素子と同等程度の熱膨張係数を有することからヒートシンク、ヒートスプレッタなどの放熱用部品としても用いられている。
これら複相合金は、Cu母相中に晶出したCrなどの第二相をファイバ状に分散させることで強化される合金であり、実質的には、線引き、圧延等で引き伸ばすことにより第二相がファイバ状になり、強化される。
複相合金は複合則を利用した強化機構であり,通常、複合則では材料の強度(σ:応力)は、第一相及び第二相の体積分率(それぞれV1,V2)に依存するが(σ=V1σ1+V2σ2)、第二相の体積分率よりはむしろ分散した第二相間の距離の方が強度への寄与が大きい。つまり、第二相同士の間隔が加工によって狭まること、つまりCu母相と第二相の界面の面積を増大させること、すなわち、Cu母相厚みが薄くなることが最も高強度化につながる。
以上に加え、複相合金のより一層の高強度化を図るためには、第二相の初期晶出物を微細化し、母相の強化を併用することが考えられる。第二相晶出物の微細化や母相の強化を行う方法としては、複相合金系に第三元素を添加することが挙げられる。
第三元素を添加する技術として、Cu-Cr複相合金系に、Al,Ni,Sn,Mn,Co,Ag,B,Mg,Ti,Zr等を添加する技術や(例えば、特許文献3参照)、Cu-Ag複相合金系にCrを添加する技術がある(例えば、特許文献4参照)。
特開平10-8166号公報 特開平10-140267号公報 特開平10-53824号公報 特開平06-279894号公報
このように、第三元素の添加によってCu母相を固溶強化することにより、複相合金の一層の高強度化が期待される。しかしながら、第三元素を添加すると次のような問題が生じる。
すなわち、複相合金を強化するためには,第二相の初期晶出物を微細とさせ、さらにその後の加工により第二相を変形させて互いに近接させることが重要であり、そのため第二相が変形し易いことが必要である。しかしながら、複相合金系に第三元素を添加すると、第三元素が第二相に多く分配され(第二相中の第三元素の濃度が高くなり)、第二相が変形し難くなる。その結果、加工により第二相が充分に引き伸ばされず母相中に粗大な介在物が存在するのと同様なこととなり、Cu母相と第二相の界面の面積が減少する。このような組織は、かえって強度低下を招くとともに、ばね材用に要求される曲げ加工性及び、圧延箔に要求される屈曲性等をも低下させる。
一方、Cu-Ag合金は耐熱性が低く、150℃程度でも強度が低下し、又、応力緩和特性に劣るという問題もあり、改善が望まれている。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、強度、導電性、及び加工性に優れた電子機器用銅合金の提供を目的とする。
本発明者らは種々検討した結果、Cu母相中に第二相を晶出させた合金系(以下、「複相合金」と称する)にさらに第三元素を添加した場合において、第二相中の第三元素の含有量を規定することで、得られた合金の強度と加工性をともに向上できることを突き止めた。
すなわち、上記の目的を達成するために、本発明の電子機器用銅合金は、質量%でFe,Nb,V,Ta及びCrの群から選ばれる1種又は2種以上の添加元素を合計で7%以上20%以下含有し、Co,Ni,Mg,Sn,Ag,Zr,Cd,P,In,Ti及びSiの群から選ばれる1種又は2種以上の微量元素を合計で0.05%以上1%以下含有し、残部Cu及び不可避的不純物からなる二相合金であって、前記添加元素を含む第二相における前記微量元素含有割合の合計の最大値が0.5%以下である。
、圧延材であって、圧延直角断面から見たとき、前記第二相の平均アスペクト比Atが10≦At≦80であること、さらに前記第二相を前記圧延直角断面から見たときの平均アスペクト比Atと、前記第二相を圧延平行断面から見たときの平均アスペクト比ALとが、1<AL/At<20の関係を満すことが好ましい。
本発明によれば、強度、導電性、加工性に優れた電子機器用銅合金が得られる。
以下、本発明に係る電子機器用銅合金の実施の形態について説明する。なお、本発明において%とは、特に断らない限り、質量%を示すものとする。
<第一の実施形態>
本発明の第一の実施形態に係る電子機器用銅合金は、以下の添加元素とCuとの2相合金に加え、さらに第三元素(微量元素)を含むものである。
[第二相となる添加元素]
上記銅合金は、添加元素として、Fe,Nb,V,Ta及びCrの群から選ばれる1種又は2種以上の添加元素を合計で7%以上20%以下含有する。これらの元素は、合計で7%以上含有されるとCu母相中に第二相として晶出し、いわゆる「複相合金」を構成する。上記元素の合計含有量は、質量%で7〜20%とする。合計含有量が7%未満であると、第二相による複合強化の効果が少なく、20%を超えると、融点が上昇すると共に固液共存温度域が大きくなって鋳造が困難になる等により生産性が低下する。
なお、上記元素が1%未満含有されていても第二相は晶出する場合もあるが,その量が少ないため複合強化としては不充分であり、この場合は添加元素として取り扱う。
[第二相]
第二相は、Cu及び上記添加元素を含む合金溶湯から鋳造時に上記元素が晶出したものである。第二相はFe,Nb,V,Ta及びCrの群から選ばれる1種又は2種以上を含み、通常はこれらの元素を70%以上を含む。上記銅合金が2成分系(添加元素がAのみ)の場合、通常、第二相は主として元素Aを含有する。一方、上記銅合金が3成分系(添加元素がA、Bの2種)の場合、例えば、主としてA及びBを含有する第二相(AB相)が存在してもよく、A又はBのいずれかを含有する第二相(A相又はB相)が存在してもよい。すなわち、母相以外の相を第二相とすることとする。4成分系以上の場合も同様である。なお、例えばCu-Fe合金の場合、主としてFeを含有する相が第二相であり、Cu-8Cr-8Nb合金の場合、Cr及び/又はNbを主として含む相が第二相である。第二相は、母相であるCuマトリクス内に例えば針状に晶出するが、晶出形態はこれに限定されない。
第二相は、最終工程終了後の材料の断面を研磨した後、圧延組織の断面のSEM(走査型電子顕微鏡)のBSE(反射電子)像により、Cu母相と異なる組成として観察することができる。組織が観察しにくい場合は、エッチング又は電解研磨を行ってもよい。
[第三元素(微量元素)]
上記銅合金は、さらに第三元素(微量元素)として、Co,Ni,Mg,Sn,Ag,Zr,Cd,P,In,Ti及びSiの群から選ばれる1種又は2種以上を合計で0.05%以上1%以下含有する。上記微量元素は、上記銅合金鋳造時の第二相の晶出物を微細化する。さらに、以下に述べるようにCu母相に分配されると上記銅合金の母相を固溶強化する。微量元素の含有量が0.05%未満であると、これらの効果が認められず、1%を超えると合金の導電率を著しく低下させる。
[第二相における微量元素の含有割合]
本発明においては、上記第二相における前記微量元素の含有割合の最大値を0.5%以下とする。複相合金系に添加された上記微量元素が第二相に多く分配され、第二相中の微量元素の濃度が高くなると、第二相が硬化し、変形し難くなるという問題がある。そこで、微量元素の含有割合の最大値を0.5%以下とすることにより,第二相の変形を容易にする一方、Cu母相に分配された上記微量元素により母相の強化を図ることができる。微量元素の含有割合は少ないほど良い。
第二相の微量元素の含有割合は、例えば得られた材料の表面又は断面をオージェ電子分光分析法(AES:Auger Electron Spectroscopy)により分析し、元素定量を行うことで求めることができる。第二相がある程度大きさを有する間(例えば、鋳造後の圧延初期等)に分析すれば、銅母相の影響を受けずに通常のオージェ分析が可能である。又、予め、各微量元素の純物質に対して検量線を作成しておき、定量を行えばよい。
なお、同一供試材においても、個々の晶出物によって微量元素の含有割合には、ばらつきがある。本発明においては、1つの合金試料において50点(50の晶出物)に対し微量元素の含有割合を測定し,その最大値を第二相の微量元素の含有割合とする。但し、第二相を形成する元素と微量元素とが特定の組成比で形成される金属間化合物の晶出物については、測定から除外する。
例えば、Cu−Fe系合金に微量元素としてPを添加した場合、第二相を形成する元素Feと微量元素Pが形成する金属間化合物には、FeP、FeP、FeP、FeP、FePがあり、組成比は、Pの質量%でそれぞれ約15%、22%、36%、52%、69%である。これらに近い値を示す場合には、第二相を形成する元素と微量元素が形成する金属間化合物とみなし、測定から除外する。
又、第二相が二種以上の微量元素を含有している場合は、それら複数の微量元素の合計量を含有割合とする。
なお、上記分析は、合金の最終状態(圧延材、箔等)について行うのが好ましいが、最終組織は強加工によって第二相が引き伸ばされ薄くなり、分析が困難となるので、第二相が比較的厚い圧延面側から行うとよい。又、合金の最終状態でなく、強加工(圧延)の途中で分析してもよい。さらに、分析面を予め電解研磨してから分析すると好ましい。
図1、図2は、本発明の合金による圧延材における第二相及び微量元素の分布状態の一例を示す。図1、図2は、同一合金試料の同一測定視野についてのマッピングである。なお、この例の合金組成は、Cu−15Fe−0.8Agである。図1は、圧延面から見たFeのオージェ電子分光分析マッピングであり、同図の黒い部分がCu母相を示し、白い部分が第二相を示す。又、図2は図1と同一部位のAgのオージェ電子分光分析マッピングであり、図2の白い部分にAgが存在することを示す。ここで、図2のうち、白い部分を含まない黒い部分の位置が、図1の第二相を示す白い部分と一致することがわかる。すなわち、第二相には微量元素Agはほとんど含まれず、Cu母相に含まれていることがわかる。
図3〜5は、実際のCu−15Fe−0.2Mg合金のSEM写真である。図3は、圧延平行断面から見て第二相が充分伸ばされた組織を示し、図4は、圧延直角断面から見て第二相が充分伸ばされた組織を示し、図5は圧延しても第二相があまり伸びなかった場合の組織を示す。
[第二相における微量元素の含有量の調整方法]
第二相における微量元素の含有量を調整する方法として、鋳造条件,均質化条件,熱間圧延,鍛造条件を制御することが挙げられる。特に、鋳造条件を制御することで微量元素の含有量を大きく変化させることができる。鋳造条件の制御とは、例えば鋳塊への冷却条件を調整し、冷却水量、凝固時の温度勾配、及び過冷度を制御したりして凝固速度を高くする(凝固を早くする)ようにする。又、電磁攪拌を併用することもある。具体的には、鋳塊の凝固速度は、鋳型の材質や厚みを変化させて冷却能を変化させたり、鋳型の寸法を変えたりすることで調整可能である。
[不可避的不純物]
上記銅合金中の不可避的不純物の含有量は、JIS H 3510に規格する無酸素銅と同一であるのが好ましい。例えば、JIS H 2123に規格する無酸素形銅C1011における、不純物の含有量と同等にすることができる。
[第二相のCu母相への分散形態]
本実施形態において、第二相のCu母相への分散形態はファイバ(繊維)状でもよいが、好ましくは、以下のように規定されるリボン状(舌片状)とするのがよい。第二相をリボン状に分散させると、特に圧延材(ばね用材料、箔)を製造する場合に有利となる。
第二相をファイバ状に延伸するための強加工法として、線引き、圧延等の手段が用いられるが、線材であれば、そもそも線方向の強度しか要求されないので、線引きして第二相を延伸するだけで充分な強度が確保される。
一方、複相合金により圧延材を製造する際、第二相が圧延方向に充分延伸されて繊維状になると、圧延直角方向(圧延材の長手方向に圧延が進むとして、圧延材の幅方向をいう)の強度も向上する。しかしながら、コネクタを上記圧延材から採取する場合、コネクタの並ぶ方向を圧延材の長手方向とし、各ピンが圧延材の幅方向に延びるようにしてコネクタを打抜くのが通例であるが、上記圧延直角方向に曲げる場合には、この方向の曲げ加工性が低いと、コネクタへ曲げ加工する際、クラックが発生することがある。このような複相合金の圧延材の曲げ加工性については従来検討されていなかったが、本発明者らの調査により、従来は圧延直角方向の曲げ加工性が非常に悪いことが判明した。この対策として、第二相をリボン状に分散させることが、圧延直角方向の曲げ加工性の向上に有効であることがわかった。
[第二相の平均アスペクト比At]
図6は、本実施形態の圧延材組織を模式的に示したものである。この図において、圧延材組織は、Cu母相2のマトリクス中に第二相4が分散されている。従来の複相合金の場合、第二相は圧延直角方向には殆ど延伸されずファイバ状である。一方、本実施形態においては、第二相は圧延直角方向にも延伸され、例えばリボン状(舌片状)の形態を示す。なお、従来から公知の他の複相合金において、圧延直角方向にも第二相が延伸されてリボン状(舌片状)になったものが存在する場合があっても、本発明においては、好ましくは第二相の圧延直角方向の長さは従来の複相合金より長い。
次に、アスペクト比について説明する。アスペクト比は、(第二相の伸長長さ)/(第二相の圧延厚み方向での厚さ)で定義される。従って、圧延直角方向に沿う断面(圧延直角断面)から見たアスペクト比Atは、図6のt2/t1で表される。同様に、圧延平行方向に沿う断面(圧延平行断面)から見たアスペクト比ALは、図6のL1/L2で表される。t2、t1、L2、L1は第二相の断面像から求めることができる。圧延直角断面についてSEM(BSE像)が得られるが、個々の第二相におけるt2、t1としては、第二相におけるt2、t1の最大値をそれぞれ採用すればよい。ALについても同様である。
次に、個々の第二相のt2、t1から算出されるAtを複数個(たとえば100個)の第二相について測定し、得られたAtの平均値を平均アスペクト比Atとする。平均アスペクト比ALも同様である。
なお、隣接する第二相の間隔(圧延方向の距離)をdとする。Cu−Fe合金、Cu−Cr合金、Cu−Ag合金の場合、dが小さくなるほど、強度が高くなる。dは、圧延加工度を高くすることで小さくすることができる。特に、dが1μm以下である場合、高い強度が得られる。例えば、本実施形態中で最も強度が高いCu-Ag系合金のdは600nmである。



[Atの規制範囲]
本実施形態において、Atは10〜80とすると好ましい。Atが10未満であると、圧延直角方向に第二相があまり延伸されず、この方向の複合強化が不充分となって強度が向上しない場合がある。一方、Atが80を超えても、複合強化による強度がそれ以上向上しないにも関わらず、製造上の困難性が増大するため、Atは80以下が好ましい。
[Atの調整方法]
通常、圧延を行うと材料の結晶組織は圧延平行方向に延伸されるが、圧延直角方向にはあまり延伸されない。そこで、最終的に管理されるAtの値を考慮し、圧延直角方向に第二相の幅t2が伸びるよう、圧延前に晶出物(第二相)をある程度の大きさまで成長させるなどの方法がある。また、材料の厚みが厚い段階で、クロス圧延や鍛造等による幅出しをおこなうことで圧延直角方向に第二相を延伸させることができる。さらに、圧延時の圧延方向張力を低くすることにより、圧延平行方向への組織の延伸を弱めて圧延直角方向に第二相を延伸させることも有効である。
[AL/Atの比]
さらに好ましくは、平均アスペクト比AtとALとが1<AL/At<20の関係を満たすのがよい。AL/Atの比を上記範囲に規定することで、曲げ加工性としてMBR/t≦2.5(安全曲げ半径、日本伸銅協会技術標準JBMA T307、「銅および銅合金薄板条の曲げ加工性評価方法、電気部品用銅および銅合金板条の曲げ加工性の評価方法」)となり、強度としてYS(降伏強さ)が700MPa以上となる材料が得られ、強度と曲げ加工性をともに満足することができる。
ここで、AL/Atの比を規定した理由について説明する。まず、AL/Atが1以下であると、圧延平行方向に強化されずに逆に強度が低下する場合がある。そもそも圧延直角方向への第二相の延伸には限度があり、AL/Atの値が小さいことは、第二相の圧延平行方向への延伸が不充分でALが小さいことを意味し、一方向圧延で製造するのは難しい。
一方、AL/Atが20以上である場合、圧延直角方向への第二相の延伸が充分でなく、この方向での強度や曲げ加工性が劣化する。この場合に圧延直角方向の曲げ加工を行うと、銅母相と第二相の界面で亀裂が入りやすくなる。
なお、複合則を考えたとき、圧延平行方向の強度を高めるにはALをAtより極めて大きくする必要があり、直角方向の強度を高めるにはAtをALより極めて大きくする必要がある。本発明者らの検討により、圧延平行方向及び圧延直角方向の強度、並びに強度の異方性の緩和という要求をいずれもバランスよく満す範囲が1<AL/At<20であることが判明した。つまり、Atは圧延直角方向の曲げ加工性を改善できる指標であるが、強度,曲げ加工性の異方性についてはAL/Atを指標とした方がよい。
[AL/Atの調整方法]
伸び過ぎた第二相は、冷間圧延加工度の総和(総加工度)を高くする、延伸前の熱処理により調整する、延伸後に再圧延する、延伸後に熱処理を行う、等で分断することができ、これにより平均アスペクト比ALを小さくすることができる。従って、これらの因子を適宜組合せることにより、第二相の平均アスペクト比AL、ひいてはAL/Atを調整できる。
たとえば、まず、熱間圧延後、加工度η=1.39(75%)程度の冷間圧延を施し,その後600〜1000℃の温度域で1〜3時間以上の熱処理(最も好ましくは、800℃,1時間以上)を行うことで、一度圧延平行方向に伸びた晶出物を分断させる。分断した第二相はさらに熱処理を加えると大きく成長する。熱処理温度が高いほど、又、熱処理時間が長いほど、第二相はさらに大きくなり、その結果、Atを大きくすることができる。熱処理前の圧延張力は特に限定されない。
次に、熱処理後に冷間圧延を行うが、Atを大きくするには冷間圧延時の一パスあたりの加工度η=0.16〜0.36(15〜30%),好ましくはη=0.29(25%)以下程度と低くし,冷間圧延時にかける張力を80MPa〜300MPa、好ましくは80MPa〜200MPaに抑えるとよい。
[製造]
電気銅又は無酸素銅を主原料とし、所定の化学成分その他を添加した組成の原料を溶解炉にて溶解し、インゴットを作製する。インゴットを例えば均質化焼鈍、熱間圧延(もしくは熱間鍛造)、冷間圧延、焼鈍、冷間圧延、焼鈍を順次行うことで、圧延材が得られる。冷間圧延は、例えば加工度η=3.5以上で行うことが好ましく、より好ましくはη=5以上とする。
<第2の実施形態>
本実施形態の電子機器用銅合金は、AgとCuとの2相合金に、さらに第三元素(微量元素)を含むものであるが、他の構成は第一の実施形態と変わるところがないので説明を省略する。
[第二相となる添加元素]
上記銅合金は、添加元素としてAgを7%以上15%以下含有する。Agが7%以上含有されるとCu母相中に第二相として晶出し、いわゆる「複相合金」を構成する。Agの含有量が7%未満であると、第二相による複合強化の効果が少なく、Agはマクロ粒界に晶出しやすい。又、Agを20%より多く添加すると粒界が脆く加工時にAgに沿って粒界が割れ、又、Agが高価であるため15%以下とする。なお、Agが1%未満含有されていても第二相は晶出するが,その量が少ないため複合強化としては不充分であり、複合強化として利用する場合に最低限必要な含有量が7%である。
なお、本実施形態の第二相の組成としては、凝固が非平衡状態であることから、Ag中へのCu固溶限を示すAg-8.8%Cuなどの複数の組成が挙げられる。又、本実施形態の合金は、他の複相合金と比較してAg−rich相にCuを多く含有することが圧延後の組織として違う点である。又、本実施形態の合金の圧延前組織(鋳造組織)については、銅母相が先に晶出するか、Ag以外の第二相が先に晶出するか(Cu-Ag合金の場合Cu相)により、その組織形態が大きく異なる特徴がある。なお、第二相は、通常、Agを50%以上含む。
[第三元素(微量元素)]
上記銅合金は、さらに第三元素(微量元素)としてCr,Fe,Nb,Co,Ni,Mg,Sn,Zr,Cd,Ti,P,In及びSiの群から選ばれる1種又は2種以上を合計で0.05%以上1%以下含有する。上記微量元素を添加する理由、及び含有量を上記規定範囲とした理由は、第一の実施形態の場合と同様である。
なお、Cu-Ag系合金は、第一の実施形態に係る2相合金と比較すると第二相が変形しやすい。第二相に第三元素が添加されると第二相が硬くなり、一方でCu母相の第三元素による強化が図れない。一方、Cu-Ag系合金の第二相(Ag相)は耐熱性に劣り、加熱によりAg相が容易に分断されてしまうため、Ag相に第三元素を少量含有させると、耐熱性を向上させることができる。このように、耐熱性を向上させる観点から、合金中の微量元素の含有量を0.05〜1%とする。
その他、第二相における微量元素の含有割合、不可避的不純物、第二相のCu母相への分散形態、At及びALについては、第一の実施形態の場合と同様である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。本発明の電子機器用銅合金は、ばね用材料(条)、箔等の種々の形態とすることができる。例えば、本発明の銅合金をばね材用の条とした場合、コネクタ等の電子機器に適用可能である。コネクタとしては、公知のあらゆる形態、構造のものに適用できるが、通常はオス(ジャック、プラグ)とメス(ソケット、レセプタクル)からなっている。端子は、例えば串状の多数のピンが並設され、他のコネクタと嵌合した際に端子同士が電気的に接触するよう、適宜折り曲げられてバネのようになっていることがある。そして、通常、コネクタの端子が上記電子機器用銅合金で構成されている。
本発明の銅合金を箔とした場合、例えば、プリント配線板、特に可撓性銅張積層板に適用可能である。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1、2(実験例1〜48、基準例1〜14、比較例1〜14)>
実施例1は、本発明の実施形態に係る合金を、ばね材用条に加工し、板厚を0.1m〜0.3mmとした。実施例2は、実施例1と同一の各合金試料を箔に加工し、板厚を0.050mmとした。なお、表1(実験例1〜24、基準例1〜7、比較例1〜7)が実施例1に対応し、表2(実験例25〜48、基準例8〜14、比較例8〜14)が実施例2に対応する。
電気銅に表1,2に示す組成の元素をそれぞれ添加して真空溶解してインゴットを鋳造し、これを均質化焼鈍後、熱間圧延を施し、さらに面削して冷間圧延し、時効処理後、再度冷間圧延を行い、上記各実施例1,2に応じた所定の板厚とした。均質化焼鈍を十分に行った(850℃以上の温度で3時間以上)。又、冷間圧延(含時効後)の圧延条件として、総加工度をη6.0(99.75%)とし,1パスあたりの加工度をη0.16〜0.29(15〜25%)とし,張力を80〜300MPa(冷間圧延の初期パスでは100MPa、板厚が薄くなった後期パスでは200MPa程度)とした(ここで総加工度とは、面削後から冷間圧延終了までの加工度である)。又、一部の試料は、面削後にη1.39未満の冷間圧延を行った後、焼鈍650℃以上の温度で焼鈍を行い、その後再び冷間圧延、時効処理、冷間圧延を順に行った。
なお、表1,2において、例えば実験例15のCu-8Cr-5Nb-0.05Snの各元素記号の前の数字が合金中の各元素の含有率(質量%)を示し、該数字が5以上のものを第二相を構成する添加元素とし、該数字が1以下のものを第三元素(微量元素)とした。例えば、上記実施例15の場合、第二相はCrとNbから構成され、微量元素がSnとなる。又、実験例24(Cu-10Ta-0.05Sn-0.1Mg)の場合、第二相はTaから構成され、微量元素がSn及びMgとなる。
なお、第二相への第三元素の含有量は、次のように鋳塊の凝固速度を制御して調整した。例えば、実験例9のCu-15Fe-0.2Si合金の場合、鋳型材質として3種類のものを用い、凝固速度を変化させた(1.厚み20mmの鋳鉄,2.厚み40mmの鋳鉄,3.厚み20mmの窒化ホウ素)。40mm厚の鋳鉄の鋳型を用いて鋳塊を製造した場合、Fe中のSi濃度が0.3%となったが、鋳型として窒化ホウ素を用いた場合,Si濃度が0.5%を超えた。なお、鋳塊の凝固速度は、厚み40mmの鋳鉄が最も大きく、以下、厚み20mmの鋳鉄、窒化ホウ素の順に小さくなる。又、この例ではインゴットの厚みはすべて50mmとした。
又、実験例4のCu-15Fe-0.5Ag合金の場合、凝固速度,均質化焼鈍等を変化させたにも関わらず、第二相中にAgはほとんど含まれなかった。
なお、基準例1〜7は、第三元素を含有せずに第二相のみを晶出させた合金であり、後述する評価において、各実験例及び比較例と評価結果を比較する基準として用いたものである。例えば、基準例1はFeを添加元素として15%含有し、これと添加元素量が同一の実験例1〜10、比較例1〜5との比較を行った。
(比較例1〜14)
電気銅に表1、2に示す組成の元素をそれぞれ添加して真空溶解してインゴットを鋳造し、これを均質化焼鈍後、熱間圧延を施し、さらに面削して冷間圧延し、時効処理後、再度冷間圧延を行い、上記各実施例1,2に応じた所定の板厚とした。均質化焼鈍を800℃,3時間の条件で行った。又、冷間圧延(含時効後)の圧延条件として、総加工度99%,1パスあたりの加工度を30〜36%,張力を350MPa以上(ただし、冷間圧延の初期パスでは150MPa、板厚が薄くなった後期パスでは375MPa程度)とした。
<実施例3、4(実験例49〜78、基準例15〜22、比較例15〜24)>
実施例3は、本発明の実施形態に係るCu−Ag系合金を、ばね材用条に加工し、板厚を0.1m〜0.3mmとした。実施例4は、実施例3と同一の各合金試料を箔に加工し、板厚を0.050mmとした。なお、表3(実験例49〜63、基準例15〜18、比較例15〜19)が実施例3に対応し、表4(実験例64〜78、基準例19〜22、比較例20〜24)が実施例4に対応する。
電気銅に表3,4に示す組成の元素をそれぞれ添加して真空溶解してインゴットを鋳造し、これを600℃以上の温度で3時間以上の条件で均質化焼鈍後、熱間圧延を施した。さらに面削して総圧延加工度がη1.39〜3.22(75〜96%)の冷間圧延を行い、伸ばされた第二相を分断するために400〜600℃の焼鈍を行い、冷間圧延、時効、冷間圧延を順に行った。第二相を分断するための焼鈍後の総加工度η=4.6(99%)であり、1パスあたりの加工度をη0.22〜0.43(20〜35%)とし、張力を80MPa〜300MPa以下とした。
表3,4における各元素記号の前の数字の意義は表1、2の場合と同様である。
なお、第二相への第三元素の含有量は、次のように鋳塊の凝固速度を制御して調整した。例えば、実験例67のCu-8Ag-0.2Mg合金の場合、上記実験例20と同様に、鋳型材質として3種類のものを用い、凝固速度を変化させた。鋳鉄の鋳型を用いて鋳塊を製造した場合、Ag相中のMg濃度が0.5%となった。一方、鋳型として窒化ホウ素を用いた場合,3.2%となった(比較例20に相当)。
(比較例15〜24)
比較例1〜14と同様な条件で、電気銅に表3、4に示す組成の元素をそれぞれ添加したものからインゴットを鋳造した後、試料を得た。
<試料の評価>
実施例1〜4の各試料について、以下の評価を行った。実施例1,3については、強度、導電性、曲げ加工性を評価項目とし、実施例2,4については、強度、導電性、屈曲性を評価項目とした。
(1)強度の評価
JIS-Z2241に従い、試料の引張強度を測定し、0.2%耐力(YS:yielding strength)を求めた。試料はJISに従って作製した。
(2)導電性の評価
四端子法にて、試料の導電率を求めた。単位の%IACS(international annealed copper standard)は、焼鈍標準軟銅に対する電気伝導度の比である。
(3)曲げ加工性の評価
日本伸銅協会技術標準(JBMA T307)に従ってW曲げ試験を行った。圧延直角方向に延びる10mm幅の試料(t:試料厚さ)について最小曲げ半径(MBR)を求めた。そして、以下の基準で各実験例及び比較例の試料を評価した。
○:MBR/tの値が基準例の値より小さいもの
△:MBR/tの値が基準例の値より大きいもの
×:MBR/tの値が基準例の値よりかなり大きいもの
基準例のMBR/tは2.5程度である。
(4)屈曲性の評価
MIT屈曲性試験により、屈曲性の評価を行った。試験条件は、曲げ半径2.0mm,曲げ荷重500g,折り曲げ角度が左右へ135°とし、試料は、板厚50μmのものを用いた。破断に至るまでの曲げ回数を数え、以下の評価をした。
○:曲げ回数が基準例より多いもの(通常、100回を超えるもの)
△:曲げ回数が基準例と同等のもの
×:曲げ回数が基準例より少ないもの
実施例1〜4について得られた結果を、それぞれ表1〜表4に示す。なお、各表の屈曲性及び曲げ加工性の評価については、○であれば実用上問題ないが、△及び×は問題がある。
各表から明らかなように、実施例1,3(ばね材用条)の各実験例の場合、強度、導電性、曲げ加工性がいずれも基準例より優れ、性能上のバランスのよい銅合金を得ることができた。
実施例2、4(箔)の各実験例の場合も、強度、導電性、屈曲性がいずれも基準例より優れ、性能上のバランスのよい銅合金を得ることができた。なお、強度の点からは、実験例64〜78のCu−Ag系合金が他の実験例より優れていた。
以上より、電子機器類の小型化や性能向上に大きく寄与することが期待される。
一方、第二相中の微量元素量が0.5%を超えた各比較例の場合、曲げ加工性と屈曲性のうち少なくとも一方が低下するとともに、同様な成分組成の基準例と比較して強度も低下した。このようなことから、第二相中の微量元素量を0.5%以下とすることが必要なことがわかる。
本発明の実施形態に係る合金の圧延材における第二相の分布状態の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る合金の圧延材における微量元素の分布状態の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る合金の第二相の組織の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る合金の第二相の組織の一例を示す別の図である。 本発明の実施形態に係る合金の第二相の組織の一例を示すさらに別の図である。 圧延直角方向と圧延平行方向から見た、本発明の実施形態に係る合金の組織を模式的に示した図である。
符号の説明
2 Cu母材
4 第二相

Claims (3)

  1. 質量%でFe,Nb,V,Ta及びCrの群から選ばれる1種又は2種以上の添加元素を合計で7%以上20%以下含有し、Co,Ni,Mg,Sn,Ag,Zr,Cd,P,In,Ti及びSiの群から選ばれる1種又は2種以上の微量元素を合計で0.05%以上1%以下含有し、残部Cu及び不可避的不純物からなる二相合金であって、前記添加元素を含む第二相における前記微量元素含有割合の合計の最大値が0.5%以下である、電子機器用銅合金。
  2. 圧延材であって、圧延直角断面から見たとき、前記第二相の平均アスペクト比Atが10≦At≦80である、請求項に記載の電子機器用銅合金。
  3. 前記第二相を前記圧延直角断面から見たときの平均アスペクト比Atと、前記第二相を圧延平行断面から見たときの平均アスペクト比ALとが、1<AL/At<20の関係を満す、請求項に記載の電子機器用銅合金。
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