JP2007269264A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本電動パワーステアリング装置1は、ステアリングシャフト4と同軸に配置された操舵補助用のブラシレスモータからなる電動モータ18を有している。ブラシレスモータの各相のコイル37,38,39と電力供給ライン40,41,42との接続用の第1の結線用基板29と、ブラシレスモータの中性点結線用の第2の結線用基板30とが、ブラシレスモータをステアリングシャフト4の軸方向Sに挟んだ両側に配置されている。電線の密集度合いを緩和でき、組立作業性を高めることができる。第1および第2の結線用基板29,30を小型化でき、また、構造も簡素化できる。
【選択図】図2
Description
ブラシレスモータは、通例、複数のコイルと、複数のコイルを接続するための単一の接続用基板とを有している。この接続用基板は、電動モータの軸方向のいずれかの端部に配置されている。
また、特許文献1では、ステアリングシャフトの軸方向に、電動モータのためのスペースを確保する必要があるので、ステアリングシャフトが軸方向に長くなる傾向にある。一方で、車両内でステアリングシャフトを収容するためのスペースは規制されている。従って、電動モータひいては電動パワーステアリング装置の大型化を抑制することが要請されている。
図1は、本発明の一実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照する。
電動パワーステアリング装置1は、操向輪2を操舵するために操舵部材としてのステアリングホイール3に加えられる操舵トルクを伝達するステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4からの操舵トルクにより操向輪2を操舵するための例えばラックアンドピニオン機構からなる操舵機構5と、ステアリングシャフト4および操舵機構5の間に設けられこの間において回転を伝達するための軸継手としての中間軸6とを有している。
操舵機構5は、入力軸としてのピニオン軸13と、自動車の横方向(直進方向と直交する方向である。)に延びる転舵軸としてのラックバー14と、ピニオン軸13およびラックバー14を支持するラックハウジング15とを有している。ピニオン軸13のピニオン歯13aと、ラックバー14のラック歯14aとが互いに噛み合っている。
電動パワーステアリング装置1は、操舵トルクに応じて操舵補助力を得られるようになっている。すなわち、ステアリング装置1は、操舵トルクを検出するトルクセンサ16と、制御部としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)17と、操舵補助用のブラシレスモータからなる電動モータ18(以下、ブラシレスモータともいう。)とを有している。
ステアリングコラム7は、コラムチューブ20と、ハウジング21とを有している。ハウジング21が、トルクセンサ16および電動モータ18を収容して支持している。
ECU17は、上述のトルク検出結果や図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、電動モータ18を制御する。
電動モータ18は、ハウジング21内に収容されている。電動モータ18は、筒状のロータ26と、筒状のステータ27とを有している。ステータ27は、ハウジング21に固定されていて、ロータ26を取り囲んでいる。ロータ26は、ステアリングシャフト4の出力軸23に一体回転するように固定されている。出力軸23は、ハウジング21に軸受28を介して回転自在に支持されている。
モータユニット19は、上述の各部、すなわち、ハウジング21と、出力軸23と、ロータ26と、ステータ27と、軸受28と、位置検出センサと、第1の結線用基板29と、第2の結線用基板30とを有している。
筒部31の内周に、ステータ27の外周が固定されている。出力軸23の軸方向Sについて、ステータ27を挟んだ両側に、第1および第2の端壁32,33が配置されている。第1および第2の端壁32,33は、環状をなしていて、外周縁部で筒部31の対応する端部に固定されている。筒部31と第1および第2の端壁32,33とで囲まれた内部は、密閉されていて、この内部に、ロータ26およびステータ27が収容されている。また、第1および第2の端壁32,33の内周は、軸受28を保持する保持部をそれぞれ有している。
ロータ26は、筒状をなしていて、外周および内周を有している。ロータ26は、ロータ本体26aと、このロータ本体26aの外周に一体回転可能に取り付けられたロータマグネット26bとを含む。ロータマグネット26bは、永久磁石からなり、環状に形成されて、その外周にN極とS極との磁極が交互に周方向に並んで複数箇所に形成されている。ロータ本体26aは、ステアリングシャフト4の出力軸23と別体に形成されている。ロータ本体26aの内周が、出力軸23の外周に嵌合されて固定されている。
ステータ27は、環状のヨーク34と、このヨーク34の内周に連結されてロータ26に対向して配置される複数のステータコア35と、これらのステータコア35に組み付けられた複数のインシュレータ36と、これらのインシュレータ36に巻回された複数のコイル37,38,39(コイル38,39については、図3参照)とを有している。
各コイル37,38,39は、絶縁被覆された電線をそれぞれ有している。各電線は、インシュレータ36の回りに巻かれてなり、インシュレータ36を介してステータコア35に巻かれている。各コイル37,38,39の電線の一方の端部が、第1の結線用基板29に接続されている。各コイル37,38,39の電線の他方の端部が、第2の結線用基板30に接続されている。
第2の結線用基板30は、軸方向Sについてブラシレスモータのロータ26に隣接して配置されていて、ブラケット49を介してハウジング21の筒部31に支持されている。第2の結線用基板30の一部30aが、ブラシレスモータのステータ27の所定部27aの径方向Rの内方に配置されている。
また、各コイル37,38,39の他方の端末の端子としての電線の他方の端部は、第2の結線用基板30に接続されている。各組の3相のコイル37,38,39は、組ごとに、互いにY結線(スター結線)されていて、接続部に中性点Nが形成されている。
図4は、図2のA方向からみたときの第1の結線用基板29の一部断面図である。図3と図4を参照して、第1の結線用基板29は、環状をなしている。第1の結線用基板29は、第1、第2および第3の導体43,44,45と、絶縁体46とを有している。絶縁体46は、各導体43,44,45間を互いに絶縁し且つ各導体43,44,45の一部と外部との間を絶縁している。第1、第2および第3の導体43,44,45が、絶縁体46を介して、径方向Rに沿って交互に3層に積層されている。
各導体47は、円弧状部分と、円弧状部分から径方向Rの外方に延びる複数、例えば3つの延設部とを有している。円弧状部分は、周方向に長い帯状をなし、この帯が、軸方向Sからみたときに、円弧状をなして湾曲して延びている。各導体47の円弧状部分の径は、互いに等しくされている。4つの導体47は、周方向に並んで互いに離隔して配置されている。延設部の延設端に端子が配置されている。各導体47の端子には、予め定めた対応する1組の3相のコイル37,38,39の他方の端部が接続されている。
また、各結線用基板29,30ごとの接続される電線が少なくて済むので、各結線用基板29,30の構造を簡素化できて、小型化できる。例えば、単一の従来の結線用基板では、4層構造が必要であった。これに対して、本実施形態でのパワーラインのバスバーである第1の結線用基板29は、3層構造であり、また、中性点用のバスバーである第2の結線用基板30は単層構造である。
また、この効果を得るには、第2の結線用基板30の全体が、ブラシレスモータのステータ27の径方向Rの内方に配置されていればより好ましい。要は、第2の結線用基板30の少なくとも一部が、ブラシレスモータのステータ27の径方向Rの内方に配置されていればよい。
図6は、本発明の第2の実施形態の電動パワーステアリング装置1の要部の一部断面図である。この実施形態では、中性点結線用基板としての第2の結線用基板30が、ブラシレスモータのステータ27に軸方向Sに隣接して配置されている。
上述の各実施形態の第1の結線用基板29では、複数の導体43,44,45の積層方向は、径方向Rであったが、他の方向、例えば軸方向Sであってもよい。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (2)
- ステアリングシャフトと同軸に配置された操舵補助用のブラシレスモータを備え、
ブラシレスモータの各相と電力供給ラインとの結線用基板と、ブラシレスモータの中性点結線用基板とが、ブラシレスモータをステアリングシャフトの軸方向に挟んだ両側に配置されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 請求項1において、上記中性点結線用基板の少なくとも一部が、ブラシレスモータのステータの径方向内方に配置されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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