JP2007269191A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 シートバック、シートクッション間の干渉防止、およびシート形態変更時の操作力の軽減を、構成の複雑化等を伴うことなく実現可能とする。
【解決手段】 作動リンク16と姿勢補助リンク18とによって、シートクッション12を支持し、起立位置、前倒し位置間でのシートバック14の前後揺動に連動して作動するギヤ機構22を介して、この作動リンクおよび姿勢補助リンクの回動をシートバックの前後揺動に同期連動させるとともに、このギヤ機構により、姿勢補助リンクの回動を作動リンクの回動に対し減速させることにより、シートバックの前倒しに伴う前方跳ね上げまでのシートクッションの移動軌跡を、その前端部の持ち上げによる後傾姿勢からの前方移動を経由するものとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シートクッションの前方跳ね上げにより空いたスペースにシートバックを略水平に前倒しすることによって、このシートバックの背面を、後部荷室に連続する荷台として利用可能とする形態可変式の車両用シート、特に、着座位置、前方跳ね上げ位置間でのシートクッションの移動を、シートバックの前倒しおよび引き戻し動作に連動させ得るものとした車両用シートに関する。
たとえば、シートクッションの前方跳ね上げにより空いたスペースにシートバックを略水平に前倒しすることによって、このシートバックの背面(背裏)を後部荷室に連続した荷台として利用可能とする形態可変式のシートが、ステーションワゴンや多目的自動車等のリヤシート等として広く知られている。そして、この種の形態可変式のシートとして、たとえば特開2004−82902号公報に開示の構成が提供されている。
この前出の特開2004−82902号公報には、前後移動可能に支持された伸縮ばね手段を介してシートバック、シートクッション間を連動可能に連結し、シートバックの前倒しに伴う伸縮ばね手段を介した押し出しのもとで、シートクッションを、その前部側のヒンジを中心として前方に跳ね上げ可能とする構成が開示されている。
このような構成であれば、着座位置、前方跳ね上げ位置間でのシートクッションの移動が、シートバックの前倒しおよび引き戻し動作に連動して行われるため、シートバックおよびシートクッションに対する個別の操作が省略できることから、シート形態の変更時における作業の簡単化が、その作業工数の削減により確保可能となる。
ところで、この公知の連動式のシートにおいては、シートクッションの前方跳ね上げが、その前方側のヒンジを中心とした単純な回動のもとで行われるにすぎないため、その回動時における、シートクッション後端の回動半径が大きくなりやすい。そして、このシートクッション後端の移動軌跡は、前倒しされるシートバックとの近接位置を通るため、シート形態の変更時、シートバック、シートクッション間の干渉を生じる可能性が否定できない。
また、直線状の伸縮ばね手段を介してシートクッションを前方に押し出す公知の構成においては、(1)シートの着座形態、および荷台形態のいずれにおいても、伸縮ばね手段をシート側部上方に突出させないこと、(2)シートバック前倒し動作の早い段階でシートクッションの前方跳ね上げを完了させること、の少なくとも2点が、その品質確保の観点から要求される。そして、この公知の構成においては、伸縮ばね手段のシートクッション側枢支点を、ヒンジに近いその後方位置に設けることで、これらの要件を満たしている。
しかしながら、ヒンジに近いその後部位置に伸縮ばね手段のシートクッション側枢支点を配置する構成であると、その力の伝達効率の関係から、伸縮ばね手段を介したシートクッションの押し出し跳ね上げに多大な操作力が要求されることになるため、シートバック前倒しのもとでの形態変更時の初期操作力が過剰に重くなることによる、その操作性の低下が伴われやすい。
特開2004−82902号公報
解決しようとする問題点は、前部側ヒンジによるシートクッションの単純な前方跳ね上げであると、シートバック、シートクッション間の干渉を伴う虞があり、また、伸縮ばね手段を介したシートクッションの単純な押し出し連動であると、その操作性が低下しやすいという点である。
本発明の請求項1に係る車両用シートは、床体側を駆動枢支点、シートクッション側を自由枢支点とする作動リンクと、床体側の駆動枢支点を作動リンクの駆動枢支点の前方側に配するとともに、シートクッション側の自由枢支点を、作動リンクの自由枢支点の後方側でシートクッションに対し移動可動に配した姿勢補助リンクとによって、シートクッションを支持し、起立位置、前倒し位置間でのシートバックの前後揺動に連動して作動するギヤ機構の個別の駆動ギヤ支軸を、この作動リンクおよび姿勢補助リンクの各駆動枢支点としてそれぞれ規定し、この作動リンクおよび姿勢補助リンクの回動を、シートバックの前後揺動に同期連動させることによって、シートクッションの前方跳ね上げをシートバックの前倒し所定初期範囲内で完了可能とするとともに、このギヤ機構により、姿勢補助リンクの回動を作動リンクの回動に対し減速させ、なおかつシートクッションに対する姿勢補助リンクの自由枢支点の移動経路を、所定のシートクッション側ガイド孔によって限定的に規定することにより、シートバックの前倒しに伴う前方跳ね上げまでのシートクッションの移動軌跡を、その前端部の持ち上げによる後傾姿勢からの前方移動を経由するものとしたことを、その最も主要な特徴としている。
また、この発明の請求項2は、起立位置、前倒し位置間でのシートバックの揺動動力を、前後移動可能に支持された連動アームにより、その前後運動として取り出し可能とするとともに、この連動アームの先端を前記ギヤ機構のセクタギヤに枢支、連結することによって、シートバックの揺動動力をこのセクタギヤの回動に変換可能とし、このセクタギヤに噛合された第1駆動ギヤと、この第1駆動ギヤに噛合された伝達ギヤを介してその動力の伝達される第2駆動ギヤとの組み合わせを有するものとして、ギヤ機構を構成し、この第1駆動ギヤの持つ一体支軸を作動リンクの駆動枢支点とするとともに、この第2駆動ギヤの持つ一体支軸を姿勢補助リンクの駆動枢支点とし、このうちの伝達ギヤ、第2駆動ギヤの少なくともいずれかを減速ギヤとすることにより、姿勢補助リンクの回動を作動リンクの回動に対し減速させるものとしたことを、その最も主要な特徴としている。
さらに、この発明の請求項3は、シートクッションに対する姿勢補助リンクの自由枢支点の移動経路を、シートクッションの上下方向に延びる上下部と、この上下部の上端から後方に延びる直線状の前後部との組み合わせとしてなるシートクッション側ガイド孔によって規定したことを、その最も主要な特徴としている。
また、この発明の請求項4は、回動リンクの中間部を、シートバックのヒンジの配されたリヤブラケットに枢着し、この回動リンクの下端に、連動アームの後端を枢支、連結するとともに、略ヒンジ方向に延びる上下部と、この上下部の下端から前方に延びる円弧状の前後部との組み合わせとしてなるシートバック側ガイド孔に対し、この回動リンクの上端を枢支、連結し、シートバックの前後揺動に伴った、この上下部内での回動リンク上端の移動により、シートバックの前倒し所定初期範囲内でのシートクッションの前方跳ね上げ動作完了を確保可能とするとともに、この前後部内での回動リンク上端の移動により、シートクッションの前方跳ね上げ動作完了後におけるシートバックの単独前倒しを確保可能としたことを、その最も主要な特徴としている。
さらに、この発明の請求項5は、トーションバーの一端を、作動リンクの駆動枢支点である駆動ギヤ支軸との一体回動を可能に、当該駆動ギヤ支軸内に挿入、係止するとともに、この駆動ギヤ支軸端面から延出されたその他端を、その隣接位置に設けられた係合ピンへの係合の可能な折曲片として折曲形成することにより、係合ピンへの折曲片の係合後における、この駆動ギヤ支軸の回動に伴った、トーションバーの折曲片側に対する係止端側の捩じれ回動を確保可能とし、シートバックの前倒しに伴うトーションバーの捩じれ回動により、その捩じれ回動量に応じた付勢力をこのトーションバーに蓄積するとともに、このトーションバーに蓄積された付勢力を、前方跳ね上げ位置からのシートクッションの位置復元時における復元補助力として、対応駆動ギヤ支軸から作動アームに付与可能としたことを、その最も主要な特徴としている。
本発明の請求項1に示す車両用シートにおいては、シートクッションの前方跳ね上げをシートバックの前倒し所定初期範囲内で完了可能とし、かつシートバックの前倒しに伴う前方跳ね上げまでのシートクッションの移動軌跡を、その前端部の持ち上げによる後傾姿勢からの前方移動を経由するものとしているため、前倒しされるシートバックに対する接近を伴わないシートクッション後端の移動軌跡が確保可能となる。従って、シート形態変更時におけるシートバック、シートクッション間の干渉が確実に防止できるという利点が、この請求項1にはある。
また、この請求項1は、ギヤ機構による作動リンクおよび姿勢補助リンクの同期駆動のもとでのシートクッションの前方跳ね上げ動作であるため、シートバックに対する操作力がさほど大きくなくとも、シートクッションの前方跳ね上げが可能となる。よって、その操作力の軽減により、操作性が改善されるという利点が、この請求項1にはある。
さらに、この請求項1は、ギヤ機構の個別の駆動ギヤ支軸を、作動リンクおよび姿勢補助リンクの各駆動枢支点としてそれぞれ規定し、このギヤ機構を、シートバックの前後揺動に連動可能に連結すれば足りるため、その構成の簡素化も確実にはかられるという利点がある。
また、この発明の請求項2は、ギヤ機構をセクタギヤの設けられたものとして具体化するとともに、伝達ギヤ、第2駆動ギヤの少なくともいずれかを減速ギヤとすることにより、姿勢補助リンクの回動を作動リンクの回動に対し減速させているため、作動リンク、姿勢補助リンクの同期連動が構成の複雑化を伴うことなく確保できるという利点がある。
さらに、この発明の請求項3は、シートクッションに対する姿勢補助リンクの自由枢支点の移動経路を、シートクッションの上下方向に延びる上下部と、この上下部の上端から後方に延びる直線状の前後部との組み合わせとしてなるシートクッション側ガイド孔によって規定しているため、簡単な構成にも拘らずシートクッションの移動姿勢を明確に規定できるという利点がある。
また、この発明の請求項4は、回動アームとシートバック側ガイド孔の形状との組み合わせにより、シートバックの前倒し所定初期範囲内でのシートクッションの前方跳ね上げ動作完了と、シートクッションの前方跳ね上げ動作完了後におけるシートバックの単独前倒しの確保とを可能としているため、その動作の区分が構成の複雑化を伴うことなく容易に確保できるという利点がある。
そして、この発明の請求項5は、シートクッションの位置復元時における復元補助力として、作動リンクの床体側枢支点となる駆動ギヤ支軸に配したトーションバーを使用しているため、前方跳ね上げ位置からのシートクッションの位置復元時における復元補助力を、その構成の複雑化を伴うことなく付与できるという利点がある。
シートバック、シートクッション間の干渉防止、およびシート形態変更時の操作力の軽減を、構成の複雑化等を伴うことなく実現可能とした。
図1、図2は、着座形態および荷台形態での、本発明の車両用シート10の各概略側面図であり、これらを見るとわかるように、この車両用シート10は、シートクッション12の前方跳ね上げにより空いたスペースにシートバック14を略水平に前倒しすることによって、このシートバックの背面14aを、後部荷室に連続する荷台として利用可能とした、いわゆる形態可変式のものであり、特にこの発明においては、シートクッションの前方跳ね上げをシートバックの前倒し操作に連動させる、いわゆる連動型の形態可変式シートとして、この車両用シートを具体化している。
この発明においては、床体側を駆動枢支点16a、シートクッション側を自由枢支点16bとする作動リンク16と、床体側の駆動枢支点18aを作動リンクの駆動枢支点の前方側に配するとともに、シートクッション側の自由枢支点18bを、作動リンクの自由枢支点の後方側でシートクッション12に対し移動可動に配した姿勢補助リンク18とによって、シートクッションが可動に支持されている。
この作動リンク16および姿勢補助リンク18は、シートバック14の前後揺動に連動して同期作動される。そして、この発明においては、シートバック14の前後揺動に対する作動リンク16および姿勢補助リンク18の同期連動が、図3ないし図5に示すような、セクタギヤ20を有するギヤ機構22によって得られている。
たとえば、シートバック14の前後揺動は、前後移動可能に支持された連動アーム24の前後運動として取り出され、この連動アームの前後運動を、連動アーム前端の枢支、連結されたセクタギヤ20の回動に変換することにより、ギヤ機構22を介した作動リンク16および姿勢補助リンク18の同期連動が可能となっている。
図1に示すように、このギヤ機構22は、シートクッション12の前端部付近で床体26に固定されたフロントブラケット28に対する各種ギヤの組み付けのもとで構成されている。そして、図3ないし図5を見るとわかるように、このギヤ機構22は、たとえば、セクタギヤ20に噛合された第1駆動ギヤ30と、この第1駆動ギヤに噛合された伝達ギヤ32を介してその動力の伝達される第2駆動ギヤ34との組み合わせを有するものとして構成され、この第1駆動ギヤの持つ一体支軸が作動リンクの駆動枢支点16aとして、また、この第2駆動ギヤの持つ一体支軸が姿勢補助リンクの駆動枢支点18aとして、それぞれ規定されている。
ここで、この発明においては、姿勢補助リンク18の回動が、ギヤ機構22によって、作動リンク16の回動に対し減速されるものとなっている。そして、この実施例においては、ギヤ機構の伝達ギヤ32および第2駆動ギヤ34の少なくともいずれか、たとえば第2駆動ギヤを減速ギヤとすることによって、作動リンクの回動に対する姿勢補助リンクの回動の減速を得るものとしている(図1、図2参照)。
ところで、図1、図2を見るとわかるように、作動リンク16、姿勢補助リンク18は平行リンクでないため、そのシートクッション側の各枢支点間、つまり自由枢支点16a,18a間には回動軌跡のずれが生じる。そこで、この発明においては、姿勢補助リンクの自由枢支点18aをシートクッション12に対して移動可能とすることにより、その移動軌跡のずれを保障可能としている。そして、この発明においては、シートクッション12に対する姿勢補助リンクの自由枢支点18aの移動経路をシートクッション側ガイド孔36によって限定的に規定することにより、シートバック14の前倒しに伴う前方跳ね上げまでのシートクッション12の移動軌跡を、図6に示すようなその前端部の持ち上げによる後傾姿勢からの前方移動を経由するものとして具体化している。
このシートクッション12に対する姿勢補助リンクの自由枢支点18aの移動経路は、シートクッションの上下方向に延びる上下部36aと、この上下部の上端から後方に延びる直線状の前後部36bとの組み合わせとしてなる、シートクッションのガイドプレート38に設けたシートクッション側ガイド孔36によって規定される。
たとえば、シートバック14の前倒しに伴う連動アーム24の前方移動により、作動リンク16、姿勢補助リンク18が同期連動すると、作動リンクに対する姿勢補助リンクの減速回動、およびガイド孔36内での姿勢補助リンクの自由枢支点18bの移動により、シートクッション12は、図6に示すように、その前端部を持ち上げた後傾姿勢を取る。
そして、これに継続して、シートバック14をさらに前倒し方向に前方揺動させると、作動リンク16に対する姿勢補助リンク18の減速回動、およびガイド孔36内での姿勢補助リンクの自由枢支点18bの移動により、シートクッション12は、図7に示すような全体的な持ち上がり姿勢を呈し、さらに前方揺動させると、シートクッションは、図8に示すような倒立状態で前方に跳ね上げられる。
この図8を見るとわかるように、この発明においては、シートクッション12の前方跳ね上げが、シートバック14の前倒し所定初期範囲内において完了するものとされている。そして、このようなシートクッション12の前方跳ね上げ完了後、シートバック14をさらに前倒しすることによって、図2に示す車両用シート10の荷台形態が形成される。
このような、シートバック14の前倒し所定初期範囲内でのシートクッション12の前方跳ね上げの完了動作は、ギヤ機構22による作動リンク16および姿勢補助リンク18の同期連動により得られるものであり、そのギヤの組み合わせやギヤ比の調整等により、シートバックの前倒し所定初期範囲は適宜調整、設定可能となる。
また、図7、図8に示すように、この発明においては、シートバック14の前倒し所定初期範囲内でのシートクッション12の前方跳ね上げの完了後に、シートバックの単独前倒しを可能としている。そして、この、シートクッション12の前方跳ね上げの完了後におけるシートバック14の単独前倒しは、たとえば、連動アーム24とシートバック14との間に介在された回動リンク40とシートバック側ガイド孔42との組み合わせにより確保可能となる。
この回動リンク40の中間部は、シートバック14のヒンジ44の配されたリヤブラケット46に枢着され、この回動リンクの下端に、連動アーム24の後端が枢支、連結されている。そして、シートバック側のガイドプレート48に設けられた、略ヒンジ方向に延びる上下部42aと、この上下部の下端から前方に延びる円弧状の前後部42bとの組み合わせとしてなるシートバック側ガイド孔42に対し、この回動リンクの上端を、枢支ピン50を介して枢支、連結することにより、回動リンクを介したシートバック、連動アーム間の連動化がはかられている。
図1、図6、および図7を見るとわかるように、シートバック側ガイド孔の上下部42a内での枢支ピン50の移動により、シートバック14の前後揺動に連動した回動リンク40、ひいては連動アーム24の連動が得られる。そして、図8に示すように、枢支ピン50がシートバック側ガイド孔の上下部42aを外れて前後部42bに移動した時点で、シートクッション12の前方跳ね上げが完了し、この前後部内を枢支ピンが移動することによって、回動リンク40の回動、つまりは連動アーム24の前後移動を伴わないシートバック14の単独前倒しが確保可能となる(図2参照)。
このように、この発明によれば、シートクッション12の前方跳ね上げをシートバック14の前倒し所定初期範囲内で完了可能とし、かつシートバックの前倒しに伴う前方跳ね上げまでのシートクッションの移動軌跡を、その前端部の持ち上げによる後傾姿勢からの前方移動を経由するものとしている。つまり、前倒しされるシートバック14に対する接近を伴わないシートクッション後端の移動軌跡が確保可能となるため、シート形態変更時におけるシートバック、シートクッション12間の干渉が確実に防止できる。
また、ギヤ機構22による作動リンク16および姿勢補助リンク18の同期駆動のもとでのシートクッション12の前方跳ね上げ動作であるため、シートバック14に対する操作力がさほど大きくなくとも、シートクッションの前方跳ね上げが可能となる。従って、この発明によれば、その操作力の軽減により、操作性が確実に改善される。
さらに、ギヤ機構22の個別の駆動ギヤ支軸を、作動リンク16および姿勢補助リンク18の駆動枢支点16a,18aとしてそれぞれ規定し、このギヤ機構を、シートバック14の前後揺動に連動可能に連結すれば足りるため、この発明によれば、その構成の簡素化も確実にはかられる。
ここで、この実施例においては、回動リンク40を介してシートバック14、連動アーム24間を連動可能に連結しているが、シートバックの前後揺動を連動アームの前後運動に変換可能であれば足りるため、これに限定されず、たとえば、回動リンクを介すことなく、連動アームをシートバック側部材に直接的に枢支、連結する構成としてもよい。
しかしながら、回動リンク40とシートバック側ガイド孔42との組み合わせをシートバック14、連動アーム24間に介在させることによって、シートクッション12の前方前倒し完了後におけるシートバックの単独前倒しが、ギヤ機構22に影響を与えることなく得られるため、その動作の円滑化、および構成の簡素化が確実にはかられる。
そして、回動リンク40とシートバック側ガイド孔42との組み合わせを設けることによって、リクライニング後傾時におけるシートバック14の揺動を、シートバック側ガイド孔の、たとえば上下部42a内での枢支ピン50の移動のもとで吸収できるため、この実施例のような構成とすることで、リクライニングシートへの適用も容易に可能となる。
また、この実施例においては、シートクッション側ガイド孔36を上下部36a、前後部36bの組み合わせとして具体化しているが、この組み合わせおよび形状等は、シートクッション12に要求する移動軌跡に応じて、適宜変更することができる。
いずれにしても、このようなシートクッション側ガイド孔36によってシートクッション12に対する姿勢補助リンクの自由枢支点18bの移動経路を明確化することにより、要求するシートクッションの移動軌跡が容易に確保できることから、移動軌跡の限定化がその構成の複雑化を伴うことなく可能となる。
ところで、図2に示すシートの荷台形態からシートを着座形態に戻す場合、シートバック14の引き戻し操作によるシートクッション12の位置の復元が要求されるが、この場合、シートクッションの自重がシートバックの引き戻し操作力として直接的に作用するため、この形態復元時における、その操作性の低下を招く虞がある。
そこで、この発明においては、いわゆるヘルパスプリングを用い、このヘルパスプリングの付勢力を、前方跳ね上げ位置からのシートクッションの位置復元時における復元補助力として作用させるものとしている。
図9、図10に示すように、この発明においては、このヘルパスプリングとして、トーションバー52を用いている。そして、このトーションバー52の一端52aを、作動リンク16の駆動枢支点である、第1駆動ギヤ30の持つ一体支軸(駆動ギヤ支軸)16aとの一体回動を可能に、当該駆動ギヤ支軸内に挿入、係止するとともに、この駆動ギヤ支軸端面から延出されたその他端52bを、その隣接位置に設けられた係合ピン54への係合の可能な折曲片として折曲形成することにより、係合ピンへの折曲片の係合後における、この駆動ギヤ支軸の回動に伴った、トーションバーの折曲片側に対する係止端側の捩じれ回動を確保可能に、この発明においては構成されている。
なお、図9を見るとわかるように、このトーションバーの一端52aは、たとえばクランク部52cを部分的に持つように形成され、クランク部を係止する潰し部(図示しない)を駆動ギヤ支軸16aの対応箇所に設けることによって、このトーションバーの一端の、駆動ギヤ支軸に対する係止は得られる。
また、図9、図10に示すように、トーションバーの折曲片52bの係合される係合ピン52は、たとえば、ギヤ機構22の設けられない側のフロントブラケット56への立設のもとで設けられる。そして、トーションバー52からの付勢力は、形態復元時の作動初期範囲であるシートクッション12の前方跳ね上げ位置からの所定範囲において作動リンク16に付与されれば足りるため、その位置は、たとえば、シートクッション12が着座位置から所定位置まで前方移動された後、たとえば図7に示すような上方持ち上げ位置等に移動された後にトーションバーの折曲片52bの係合を受ける位置として設定される。
このような構成においては、シートバック14の前倒しに伴うトーションバー52の捩じれ回動により、その捩じれ回動量に応じた付勢力をこのトーションバーに蓄積することができる。そして、このトーションバー52に蓄積された付勢力を、前方跳ね上げ位置からのシートクッション12の位置復元時における復元補助力として、駆動ギヤ支軸16aから作動アーム16に付与するため、シートクッションの位置復元時における必要操作力、つまりはシートバック引き戻し操作力が軽減できる。
従って、この発明によれば、シート形態の復元時における操作力が十分に軽減できることから、その操作性の向上が十分に可能となる。
そして、トーションバー52を用いることによって、その構成の複雑化等も確実に防止可能となる。
上述した実施例は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
本発明は、荷台形態への変更の可能な形態可変式の車両用シートであればその適用範囲は問わない。つまり、一人掛けシートやベンチシート等を問わず、この発明を応用することができる。また、起立位置、着座位置間でのシートバックの前後揺動にシートクッションの移動を連動させれば足りるため、シートバックのリクライニング調整の可否を問うことなく、この発明を応用することができる。
本発明の車両用シートの、着座形態での概略側面図である。 車両用シートの、荷台形態での概略側面図である。 ギヤ機構の概略正面図である。 ギヤ機構を主とした、車両用シートの概略部分平面図である。 ギヤ機構を主とした、車両用シートの概略部分斜視図である。 シートクッションの前端持ち上げ時における、車両用シートの概略側面図である。 シートクッションの全体持ち上げ時における、車両用シートの概略側面図である。 シートクッションの前方跳ね上げ完了時における、車両用シートの概略側面図である。 トーションバーを主とした、車両用シートの、一部破断の概略部分平面図である。であり、 トーションバーの概略正面図である。
符号の説明
10 車両用シート
12 シートクッション
14 シートバック
16 作動リンク
18 姿勢補助リンク
22 ギヤ機構
36 シートクッション側ガイド孔
40 回動リンク
42 シートバック側ガイド孔
52 トーションバー
54 係合ピン

Claims (5)

  1. シートクッションの前方跳ね上げをシートバックの前倒しに連動させ、このシートクッションの前方跳ね上げにより空いたスペースにシートバックを略水平に前倒しすることによって、このシートバックの背面を、後部荷室に連続する荷台として利用可能とする形態可変式の車両用シートであり、
    床体側を駆動枢支点、シートクッション側を自由枢支点とする作動リンクと;床体側の駆動枢支点を作動リンクの駆動枢支点の前方側に配するとともに、シートクッション側の自由枢支点を、作動リンクの自由枢支点の後方側で上記シートクッションに対し移動可動に配した姿勢補助リンクと;によって、上記シートクッションを支持し、
    起立位置、前倒し位置間での上記シートバックの前後揺動に連動して作動するギヤ機構の個別の駆動ギヤ支軸を、この作動リンクおよび姿勢補助リンクの各駆動枢支点としてそれぞれ規定し、この作動リンクおよび姿勢補助リンクの回動を、シートバックの前後揺動に同期連動させることによって、シートクッションの前方跳ね上げをシートバックの前倒し所定初期範囲内で完了可能とするとともに、
    このギヤ機構により、姿勢補助リンクの回動を作動リンクの回動に対し減速させ、なおかつシートクッションに対する姿勢補助リンクの自由枢支点の移動経路を、所定のシートクッション側ガイド孔によって限定的に規定することにより、シートバックの前倒しに伴う前方跳ね上げまでのシートクッションの移動軌跡を、その前端部の持ち上げによる後傾姿勢からの前方移動を経由するものとした車両用シート。
  2. 起立位置、前倒し位置間での前記シートバックの揺動動力を、前後移動可能に支持された連動アームにより、その前後運動として取り出し可能とするとともに、この連動アームの先端を前記ギヤ機構のセクタギヤに枢支、連結することによって、前記シートバックの揺動動力をこのセクタギヤの回動に変換可能とし、
    このセクタギヤに噛合された第1駆動ギヤと;この第1駆動ギヤに噛合された伝達ギヤを介してその動力の伝達される第2駆動ギヤと;の組み合わせを有するものとして、前記ギヤ機構を構成し、この第1駆動ギヤの持つ一体支軸を前記作動リンクの駆動枢支点とするとともに、この第2駆動ギヤの持つ一体支軸を前記姿勢補助リンクの駆動枢支点とし、このうちの伝達ギヤ、第2駆動ギヤの少なくともいずれかを減速ギヤとすることにより、姿勢補助リンクの回動を作動リンクの回動に対し減速させるものとした請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記シートクッションに対する前記姿勢補助リンクの自由枢支点の移動経路を、前記シートクッションの上下方向に延びる上下部と;この上下部の上端から後方に延びる直線状の前後部と;の組み合わせとしてなるシートクッション側ガイド孔によって規定した請求項1または2記載の車両用シート。
  4. 回動リンクの中間部を、前記シートバックのヒンジの配されたリヤブラケットに枢着し、この回動リンクの下端に、前記連動アームの後端を枢支、連結するとともに、
    略ヒンジ方向に延びる上下部と;この上下部の下端から前方に延びる円弧状の前後部と;の組み合わせとしてなるシートバック側ガイド孔に対し、この回動リンクの上端を枢支、連結し、
    シートバックの前後揺動に伴った、この上下部内での回動リンク上端の移動により、シートバックの前倒し所定初期範囲内での前記シートクッションの前方跳ね上げ動作完了を確保可能とするとともに、この前後部内での回動リンク上端の移動により、シートクッションの前方跳ね上げ動作完了後におけるシートバックの単独前倒しを確保可能とした請求項2または3記載の車両用シート。
  5. トーションバーの一端を、前記作動リンクの駆動枢支点である駆動ギヤ支軸との一体回動を可能に、当該駆動ギヤ支軸内に挿入、係止するとともに、この駆動ギヤ支軸端面から延出されたその他端を、その隣接位置に設けられた係合ピンへの係合の可能な折曲片として折曲形成することにより、係合ピンへの折曲片の係合後における、この駆動ギヤ支軸の回動に伴った、トーションバーの折曲片側に対する係止端側の捩じれ回動を確保可能とし、
    前記シートバックの前倒しに伴うトーションバーの捩じれ回動により、その捩じれ回動量に応じた付勢力をこのトーションバーに蓄積するとともに、このトーションバーに蓄積された付勢力を、前方跳ね上げ位置からの前記シートクッションの位置復元時における復元補助力として、対応駆動ギヤ支軸から前記作動アームに付与可能とした請求項1ないし4のいずれか記載の車両用シート。
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