JP2007269103A - スタビライザ制御装置 - Google Patents

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俊行 酒井
Nobuhiro Yamauchi
伸浩 山内
Hidemichi Nagata
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Abstract

【課題】高減速比、低騒音、低振動の減速機構のスタビライザ制御装置を提供。
【解決手段】左右輪間の一対のスタビライザバー1a,1bと、これらに連結されモータ2にて駆動され一対のスタビライザバー間にねじり力を付与する減速機構を備え、モータ2の出力軸は入力サンギヤ軸15に連結され、歯数の異なる入出力側サンギヤ12、13と、互いに連結された歯数の異なる入出力側遊星ギヤ6,7と、入出力側遊星ギヤ6,7を支持するキャリア11と、歯数が異なる固定入力側リングギヤ4及び回転出力側リングギヤ5と、出力側リングギヤ5と一体回転し一対のスタビライザバー1a,1bにねじり力を伝える出力リングギヤ軸5aを有し、入力側サンギヤ12と入力側遊星ギヤ6が噛合し、入力側遊星ギヤ6と入力側リングギヤ4が噛合し、出力側遊星ギヤ7が出力側リングギヤ5と噛合し、キャリア11は、入力サンギヤ軸15及び出力リングギヤ軸上に軸受け支持。
【選択図】図1

Description

本発明は、スタビライザ制御装置及び該装置を製作するためのギヤ組み付け方法に関し、特に、車両の左右車輪間に配置するスタビライザのねじり力をモータを用いて可変制御する電動スタビライザ制御装置及び該装置を製作するためのギヤ組み付け方法に関する。
車両に搭載されるスタビライザ制御装置は、車両の旋回走行中、左右車輪間に配置されている一対のスタビライザバーに適切なねじり力を付与して、車両に適切なロールモーメントを付与し、車体のロール運動を低減または抑制するように構成される。
例えば、特許文献1には、この機能を実現するため、スタビライザバーを二分割し、その半部分間に電気機械式旋回アクチュエータを設けた車両の横揺れ安定化装置が提案されている。この装置においては、二分割されたスタビライザバーの間に電動機(モータ)と減速歯車装置が介装されている。この減速機構には、高減速比を得るため、一般的な遊星歯車機構を多段に組み合わせた機構が採用されている。
他に、高減速比を得ることができる減速機構として、非特許文献1に開示された不思議遊星歯車機構が知られている。非特許文献2を参照すると、一般的に、不思議遊星歯車機構は、歯数が互いに異なる一対のリングギヤ(静止太陽歯車及び回転太陽歯車からなる内歯太陽歯車)を共通の遊星ギヤに噛み合わせた構造を有する。
特許文献2の図3には、不思議遊星歯車機構と、一般的な遊星歯車機構を組み合わせた2段の減速機構を有するスタビライザ制御装置が提案されている。
別に、高減速比を得ることができる減速機構の他の態様として、非特許文献2に開示されたハーモニックドライブ(株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズの登録商標)と呼ばれる歯車機構も知られている。
特許文献2の図6には、減速機構として、一段のハーモニックドライブを採用したスタビライザ制御装置が提案されている。
図10は、従来例に係る、ハーモニックドライブを採用した減速機構を有するスタビライザ制御装置の説明図である。
図10を参照すると、この従来例に係るスタビライザ制御装置は、一対のスタビライザバー101a,101bの間に、モータ102とハーモニックドライブ103が配置され、モータ102の回転力をハーモニックドライブ103により減速して、一対のスタビライザバー101a,101bの間にねじり力を伝達する。
特表2002−518245号公報 特開2004−314947号公報(図3、図6) 小川潔・加藤功著「機構学」、森北出版株式会社、1976年3月1日第1版第7刷発行、164頁乃至165頁 「ハーモニックドライブの原理」[online]. [retrieved on 2004-2-13]. Retrieved from the Internet: <URL:http://www.hds.co.jp/hd/index.html>
スタビライザ制御装置において、減速機構として、上記のように多段の遊星歯車機構、或いは、遊星歯車機構と不思議遊星歯車機構を組み合わせた2段の機構を用いる場合、部品数が多く、体格も大きく重くなる。また、ギヤの噛み合い数が多いため、音や振動が発生し易いという問題がある。
スタビライザ制御装置において、減速機構として、上記のようにハーモニックドライブを用いる場合、同ドライブは楕円ギヤなどの特殊な部品を用いるため、装置が高価格となる。
本発明の目的は、少ない部品数で安価に高減速比を達成でき、かつ音や振動の発生が抑制された減速機構を有するスタビライザ制御装置及び該装置を製作するためのギヤ組み付け方法を提供することである。
本発明は、第1の視点において、車両の左右車輪間に配置される一対のスタビライザバーと、前記一対のスタビライザバーの間に連結され且つモータによって駆動されて該一対のスタビライザバーにねじり力を付与する減速機構と、を備えたスタビライザ制御装置であって、前記減速機構は、前記モータの出力軸すなわち該減速機構の入力サンギヤ軸に連結される入力側サンギヤと、互いに連結されかつ歯数の互いに異なる入力側及び出力側遊星ギヤと、前記入力側及び出力側遊星ギヤを自転可能に支持するキャリアと、歯数が互いに異なる固定された入力側リングギヤ及び回転自在な出力側リングギヤと、前記出力側リングギヤと一体回転し前記一対のスタビライザバーにねじり力を伝達する該減速機構の出力リングギヤ軸と、を有し、前記入力側サンギヤと前記入力側遊星ギヤが噛合し、前記入力側遊星ギヤと前記入力側リングギヤが噛合し、前記入力側遊星ギヤから駆動力が伝達される前記出力側遊星ギヤが前記出力側リングギヤと噛合する不思議遊星ギヤ機構であるとともに、前記キャリアは、前記入力サンギヤ軸又はそれと一体回転する部材上に支持された第1の軸受、及び前記出力リングギヤ軸又はそれと一体回転する部材上に支持された第2の軸受によって回転自在に支持されること、を特徴とする、スタビライザ制御装置を提供する。
本発明は、第2の視点において、車両の左右車輪間に配置される一対のスタビライザバーと、前記一対のスタビライザバーの間に連結され且つモータによって駆動されて該一対のスタビライザバーにねじり力を付与する減速機構と、を備えたスタビライザ制御装置であって、前記減速機構は、前記モータの出力軸すなわち該減速機構の入力サンギヤ軸に連結され歯数の互いに異なる入力側及び出力側サンギヤと、互いに連結されかつ歯数の互いに異なる入力側及び出力側遊星ギヤと、前記入力側及び出力側遊星ギヤを自転可能に支持するキャリアと、歯数が互いに異なる固定された入力側リングギヤ及び回転自在な出力側リングギヤと、前記出力側リングギヤと一体回転し前記一対のスタビライザバーにねじり力を伝達する該減速機構の出力リングギヤ軸と、を有し、前記入力側サンギヤと前記入力側遊星ギヤが噛合し、前記入力側遊星ギヤと前記入力側リングギヤが噛合し、前記入力側遊星ギヤから駆動力が伝達される前記出力側遊星ギヤが前記出力側リングギヤと噛合し、前記出力側サンギヤが前記出力側遊星ギヤと噛合する不思議遊星ギヤ機構であるとともに、前記キャリアは、前記入力サンギヤ軸又はそれと一体回転する部材上に支持された第1の軸受、及び前記出力リングギヤ軸又はそれと一体回転する部材上に支持された第2の軸受によって回転自在に支持されるスタビライザ制御装置において、前記入力側サンギヤと前記出力側サンギヤを別部品とし、セレーションなどを形成した前記入力サンギヤ軸に前記入力側サンギヤを組み付けた後、該入力サンギヤ軸に前記入力側及び出力側遊星ギヤを組み付けた前記キャリアを組み付け、次に、該入力サンギヤ軸に前記出力側サンギヤを組み付けることを特徴とするギヤ組み付け方法を提供する。
本発明のスタビライザ制御装置によれば、減速機構として用いる不思議遊星歯車機構において、サンギヤ、遊星ギヤ及びリングギヤ(内歯リングギヤ)の三要素全てで、入力側ギヤと出力側ギヤの歯数を変えることにより(なお、サンギヤにおいては出力側ギヤがない場合も、または入力側サンギヤがない構成の場合も、入力側ギヤと出力側ギヤの歯数を変えているものとする)、従来の不思議遊星歯車機構よりも、高減速比を達成できる。
したがって、本発明によれば、一段の機構で高減速比を達成できるため、減速機構を二段の機構から構成する場合に比べて、部品数を少なくすることができる。加えて、本発明によれば、一段の機構で高減速比を達成できるため、ギヤの噛み合い箇所やフリー部品を少なくすることができ、これによって、音、振動又はバックラッシュの発生が、例えば、通常の遊星歯車機構と不思議遊星歯車機構を組み合わせた2段の減速機構を用いる場合に比べて、抑制される。
本発明のスタビライザ制御装置によれば、サンギヤ径を大きくしても高減速比が得られるため、サンギヤ内をスタビライザバーが貫通する構造を採用することができ、スタビライザ制御装置全体をコンパクトに構成することができる。
本発明のスタビライザ制御装置によれば、減速機構として用いる不思議遊星歯車機構において、一般的な構造のギヤを採用することができるため、ギヤの製作にかかるコスト低減が可能となり、特に、該装置を量産する場合、そのコスト低減効果が大きくなる。
本発明のスタビライザ制御装置においては、遊星ギヤにおいて、入力側ギヤと出力側ギヤの歯数を変えることにより、一対の遊星ギヤ及びそれらを支持しているキャリアにねじり力が加わる。そこで、本発明によれば、互いに歯数が異なる入力側及び出力側遊星ギヤを支持しているキャリアを、入力側遊星ギヤと噛合している入力側サンギヤと一体回転する入力サンギヤ軸等が第1の軸受を介して支持し、且つ出力側遊星ギヤと噛合しているリングギヤと一体回転する出力リングギヤ軸等が第2の軸受を介して支持する両持支持によって、キャリア及び一対の遊星ギヤのねじれや傾きの発生、又は異常噛み合いの発生が防止され、高効率な動力伝達が可能となる。
また、本発明の不思議遊星歯車機構においては、ギヤ組み付け時、遊星ギヤにおいて、入力側遊星ギヤと、出力側遊星ギヤとが、最初から一体化されていては、両者の歯数が互いに異なり、さらに、入力側サンギヤと出力側サンギヤ(但し、入力側サンギヤ又は出力側サンギヤはなくてもよい)の歯数が互いに異なるため、ギヤの組みつけができない。そこで、本発明のギヤ組み付け方法によれば、互いに分割されたサンギヤを組み付けにより一体化し、又互いに分割された遊星ギヤを組み付けにより一体化する工程により、ギヤの組み付けを可能とする。
また、本発明のギヤ組み付け方法によれば、両方一体結合部品の場合は不可能な、異種ギヤ遊星2列と異種サンギヤ2列の組付けが可能となる。
本発明の実施の形態に係るスタビライザ制御装置は、前記入力サンギヤ軸に連結され、前記第2の遊星ギヤと噛合し、該第1のサンギヤと歯数の互いに異なる第2のサンギヤを有する。この形態によれば、入力側と出力側のサンギヤが両方あるため、遊星ギヤの回転が安定する。
本発明の実施の形態に係るスタビライザ制御装置において、前記入力側及び出力側サンギヤは、互いに位相が一致するよう前記入力サンギヤ軸に嵌合される。
本発明の実施の形態に係るスタビライザ制御装置において、前記入力側及び出力側遊星ギヤは、回転方向に沿って互いに所定間隔離間して配置された複数個の歯車から構成され、前記キャリアは、軸方向に対向し前記複数個の歯車が貫通するキャリア軸を支持する一対の円板部と、前記複数個の歯車間にそれぞれ配置され前記軸方向に延在して前記一対の円板部を接続する複数の柱部と、を有する。
本発明の実施の形態に係るスタビライザ制御装置において、前記入力側及び出力側遊星ギヤは、互いの位相が所定関係となるよう互いに連結される。
本発明の実施の形態に係るスタビライザ制御装置において、前記入力側及び出力側遊星ギヤは、自転方向に沿って互いに隙間をもって嵌合い結合される。この結合によって生じる遊びが、減速機構の動作を確実にし、互いの部品の精度誤差を吸収することができる。
本発明の実施の形態に係るスタビライザ制御装置において、前記入力側及び/又は出力側サンギヤは、前記入力サンギヤ軸にセレーション嵌合される。このセレーション嵌合によって生じる遊びが、ロバスト性を向上させ、他の部品の精度ずれを吸収する。
本発明の実施の形態に係るスタビライザ制御装置において、前記第1及び第2の軸受は、前記キャリアの両端をそれぞれ支持する。これによって、キャリアの支持が安定する。
本発明の実施の形態に係るスタビライザ制御装置において、前記第1及び第2の軸受は、前記減速機構の半径方向に関して同一位置に配置される。これによって、装置の半径方向の肥大化が抑制される。
本発明の実施の形態に係るスタビライザ制御装置において、前記入力サンギヤ軸を支持する第3の軸受が、前記第1及び第2の軸受と、前記減速機構の半径方向に関して同一位置に配置される。これによって、装置の半径方向の肥大化が抑制される。
以下、図面を参照して、本発明の一実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置の断面図である。
図1を参照すると、本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置は、車両の左右車輪間に配置される一対のスタビライザバー1a,1bと、一対のスタビライザバー1a,1bの間に連結され且つモータ2によって駆動されて一対のスタビライザバー1a,1bにねじり力を付与する減速機構と、を備えている。
前記減速機構は、モータ2の出力軸すなわち該減速機構の入力サンギヤ軸15に連結され、歯数の互いに異なる入力側サンギヤ12と及び出力側サンギヤ13と、互いに連結されかつ歯数の互いに異なる入力側及び出力側遊星ギヤ6,7(一対の遊星ギヤ8)と、入力側及び出力側遊星ギヤ6,7を自転及び公転可能に支持するキャリア11と、歯数が互いに異なる固定された入力側リングギヤ4及び回転自在な出力側リングギヤ5と、出力側リングギヤ5と一体回転し一対のスタビライザバー1a,1b間にねじり力を伝達する該減速機構の出力リングギヤ軸5aと、を有し、入力側サンギヤ12と入力側遊星ギヤ6が噛合し、入力側遊星ギヤ6と入力側リングギヤ4が噛合し、入力側遊星ギヤ6から駆動力が伝達される出力側遊星ギヤ7が出力側リングギヤ5と噛合する不思議遊星ギヤ機構である。
さらに、前記不思議遊星ギヤ機構において、キャリア11は、入力サンギヤ軸15上に支持された第1の軸受16、及び出力リングギヤ軸5a上に支持された第2の軸受17によって回転自在(公転可能)に支持されている。
入力側及び出力側遊星ギヤ6,7は、互いの位相が所定関係となるよう互いに連結されている。
一方のスタビライザバー1aは、前記減速機構、特に、入力側及び出力側サンギヤ12,13の内径側を貫通して配置され、出力リングギヤ軸5aと嵌合して一体回転する。他方のスタビライザバー1bは、ハウジング20に対して固定されている。
入力側サンギヤ12及び出力側サンギヤ13は、互いにギヤ位相が一致するよう、入力サンギヤ軸15とセレーション嵌合しており、入力サンギヤ軸15と一体回転する。入力サンギヤ軸15は、入力側リングギヤ4の内径側に配置された第3の軸受30によって、回転自在に支持されている。第3の軸受30は、第1及び第2の軸受16,17と、前記減速機構の半径方向に関して同一位置に配置される。
入力側及び出力側サンギヤ12,13は、入力サンギヤ軸15の端部側には圧入されたサンギヤ抜け止め14によって、軸方向に抜け止めされている。
なお、出力側サンギヤ13はなくてもよい。この場合、入力サンギヤ軸15にダミースペーサを挟むことが好ましい。但し、入力側及び出力側サンギヤ12,13を両方設けることによって、キャリア11又は一対の遊星ギヤ8に加わる力がバランスし分散される。
出力リングギヤ軸5aは、ハウジング20の内径側に配置された第4の軸受31によって回転自在に支持されている。
図2は、図1に示したキャリア11を軸方向からみた図である。図3(A)及び図3(B)は、図2の部分分解図である。
図1、図2、図3(A)及び図3(B)を参照すると、入力側及び出力側遊星ギヤ6,7(一対の遊星ギヤ8)はそれぞれ、回転方向に沿って互いに所定間隔離間して配置された複数個の歯車から構成されている。
キャリア(柱一体成形キャリア)11は、前記複数個の歯車が貫通するキャリア軸9と、キャリア軸9を支持する軸方向に対向する一対の円板部(ホルダ)10,10と、前記複数個の歯車間にそれぞれ配置され軸方向に延在して一対の円板部10,10を接続する複数の柱部19と、を有し、一体成形されている。
柱部19によって、キャリア11の剛性が高められ、特に、入力側及び出力側遊星ギヤ6,7の歯数が異なることによって生じるねじり力又は圧縮力によるキャリア11の変形が防止され、ギヤ噛み合いが高精度に保持され、動力の伝達効率が高められ、音や振動の発生が防止される。
キャリア軸9の両端はそれぞれ、一対の円板部10,10に圧入ないしかしめによって固定されている。キャリア軸9の外周部と、入力側及び出力側遊星ギヤ6,7の内周部には、グリスが封入され、摩擦を低減している。
なお、一対の円板部(ホルダ)10,10の内周面は、第1及び第2の軸受16,17によって支持されている。
図4(A)及び図4(B)は、図2に示したキャリアの他の形態を示す部分分解図である。図4(A)及び図4(B)を参照すると、この形態のキャリア11(分割キャリア)においては、円板部10,10と一体成形された断面略4角状の柱部19に代えて、円板部10,10に形成されたボス孔に圧入された円柱状の柱部21を設けている。
次に、以上説明した本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置の動作を説明する。
図1を参照すると、本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置において、一対のスタビライザバー1a,1b間に適切なねじり力を付与して、車両に適切なロールモーメントを付与し、車体のロール運動を低減または抑制する場合、モータ2が駆動され、モータ出力軸である入力サンギヤ軸15が回転し、入力サンギヤ軸15とセレーション嵌合した入力側サンギヤ12及び出力側サンギヤ13を回転する。これによって、入力側遊星ギヤ6及び出力側遊星ギヤ7が回転する。入力側遊星ギヤ6及び出力側遊星ギヤ7は異種ギヤであるが、互いに結合された遊星ギヤ(遊星ギヤサブアッシイ)8であり、キャリア軸(貫通ピン)9周りを自在に回転できる。この遊星ギヤ8の自転とキャリア11の公転によって、出力側リングギヤ5は高減速比で回転し、出力側リングギヤ5と嵌合した出力リングギヤ軸5aが回転し、出力リングギヤ軸(セレーション軸)5aと嵌合した一方のスタビライザバー1aが回転し、一対のスタビライザバー1a,1b間にねじり力が付与される。このとき、キャリア11は、第1及び第2の軸受16,17で支持されているため、キャリア11の偏芯や傾きが防止され、各ギヤの噛み合いは高精度に保持され、伝達効率が高く、音や振動の発生が防止される。
次に、以上説明した本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置におけるギヤ組み付け方法について説明する(遊星ギヤ個数は5個)。
図5(A)〜(C)は、図1に示したスタビライザ制御装置におけるギヤ組み付け方法を示す分解図である。図6は、図1に示した入力側及び出力側サンギヤと、入力側及び出力側遊星ギヤの配置図である。図7は、図6に示した入力側及び出力側サンギヤの位相を合わせる方法の説明図である。図8は、図6に示した入力側及び出力側遊星ギヤの位相を合わせる方法の説明図である。
図5(A)及び図5(C)を参照すると、組み付け前、サンギヤは、入力側サンギヤ12と出力側サンギヤ13に分割されて、別部品とされている。入力サンギヤ軸(モータ出力軸)15の外周側と、入力側サンギヤ12及び出力側サンギヤ13の内周側とには、セレーションが形成され、入力側サンギヤ12及び出力側サンギヤ13を入力サンギヤ軸15に一体回転するよう組み付けることができる。図6及び図7を参照すると、入力側サンギヤ12及び出力側サンギヤ13の端面には、両者の位相(ギヤ位相)を一致させるための丸印が6ヶ所打たれている。これによって、入力側サンギヤ12及び出力側サンギヤ13、入力サンギヤ軸15のセレーションとギヤ歯の位相一致箇所が作成され、両サンギヤ12,13を入力サンギヤ軸15に形成された軸セレーションの同一山に組むことが可能となる。
図5(A)を参照して、まず、入力側サンギヤ12を入力サンギヤ軸15に組み付けておく。なお、第3の軸受30と第1の軸受16の間には、軸受止め18が配置されている。
図6を参照すると、入力側遊星ギヤ6及び出力側遊星ギヤ7の端面には、両者の位相(ギヤ位相)を一致させるための丸印が180度対角に2ヶ所打たれ、両者の丸印が一致するよう、入力側遊星ギヤ6及び出力側遊星ギヤ7は、図8に示すように、一方が他方に圧入された後、レーザ溶接される。次に、図5(B)を参照して、互いに結合された入力側遊星ギヤ6及び出力側遊星ギヤ7はキャリア軸9に挿入されることにより、キャリア11が完成する。なお、ギヤシェーパーにて、所定部材を両側からギヤ加工して、入力側遊星ギヤ6及び出力側遊星ギヤ7を形成してもよい。
次に、図5(A)及び(B)を参照して、入力側サンギヤ12が組み付けられた入力サンギヤ軸15に、入力側サンギヤ12、入力側遊星ギヤ6及び出力側遊星ギヤ7が、図6に示す位相関係(ギヤ噛み合い関係)になるよう、キャリア11を挿入する。次に、図5(A)〜(C)を参照して、キャリア11が組み付けられた入力サンギヤ軸15の端部に、出力側サンギヤ13を、図6に示す位相関係(ギヤ噛み合い関係)になるよう、セレーション嵌合させる。このようにして、両方一体結合部品の場合は不可能な、異種ギヤ遊星2列と異種サンギヤ2列の組付けが可能となる。なお、図6に示した2列サンギヤ位相一致点と2列遊星位相一致点の初期組付配置以外では、組め付け不能であり、回転もしない。
次に、遊星ギヤ個数及びギヤ歯数の設定例を説明する。
表1は、本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置において、ギヤ歯数の第1の設定例を示す表である。図9(A)は、本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置において、ギヤ歯数の第1の設定例に係る減速比(速度比の逆数の絶対値)の計算方法を示す図である。
Figure 2007269103
図9(A)を参照して、遊星ギヤの個数N=5であり、減速比1/216.3の高減速比が得られる。
図9(B)は、本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置において、ギヤ歯数の第2の設定例に係る減速比(速度比の逆数)の計算方法を示す図である。
図9(B)を参照して、遊星ギヤの個数N=5であり、減速比1/282.3の高減速比が得られる。
本発明は、車両の左右車輪間に配置するスタビライザのねじり力をモータを用いて可変制御する電動スタビライザ制御装置に利用される。
本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置の断面図である。 図1に示したキャリアを軸方向からみた図である。 (A)及び(B)は、図2の部分分解図である。 (A)及び(B)は、図2に示したキャリアの他の形態を示す部分分解図である。 (A)〜(C)は、図1に示したスタビライザ制御装置におけるギヤ組み付け方法を示す分解図である。 図1に示した入力側及び出力側サンギヤと、入力側及び出力側遊星ギヤの配置図である 図6に示した入力側及び出力側サンギヤの位相を合わせる方法の説明図である。 図6に示した入力側及び出力側遊星ギヤの位相を合わせる方法の説明図である。 本発明の一実施例に係るスタビライザ制御装置において、(A)はギヤ歯数の第1の設定例に係る減速比(速度比の逆数)の計算方法を示す図であり、(B)はギヤ歯数の第2の設定例に係る減速比(速度比の逆数)の計算方法を示す図である。 従来例に係る、ハーモニックドライブを採用した減速機構を有するスタビライザ制御装置の説明図である。
符号の説明
1a,1b スタビライザバー
2 モータ
4 入力側リングギヤ
5 出力側リングギヤ
5a 出力リングギヤ軸
6 入力側遊星ギヤ
7 出力側遊星ギヤ
8 遊星ギヤ(遊星ギヤサブアッシイ)
9 キャリア軸
10 円板部(ホルダ)
11 キャリア
12 入力側サンギヤ
13 出力側サンギヤ
14 サンギヤ抜け止め
15 入力サンギヤ軸(モータ出力軸)
16 第1の軸受
17 第2の軸受
18 軸受止め
19 柱部
20 ハウジング
21 柱部
30 第3の軸受
31 第4の軸受

Claims (3)

  1. 車両の左右車輪間に配置される一対のスタビライザバーと、前記一対のスタビライザバーの間に連結され且つモータによって駆動されて該一対のスタビライザバーにねじり力を付与する減速機構と、を備えたスタビライザ制御装置であって、
    前記減速機構は、
    前記モータの出力軸すなわち該減速機構の入力サンギヤ軸に連結される入力側サンギヤと、
    互いに連結されかつ歯数の互いに異なる入力側及び出力側遊星ギヤと、
    前記入力側及び出力側遊星ギヤを自転可能に支持するキャリアと、
    歯数が互いに異なる固定された入力側リングギヤ及び回転自在な出力側リングギヤと、
    前記出力側リングギヤと一体回転し前記一対のスタビライザバーにねじり力を伝達する該減速機構の出力リングギヤ軸と、
    を有し、
    前記入力側サンギヤと前記入力側遊星ギヤが噛合し、
    前記入力側遊星ギヤと前記入力側リングギヤが噛合し、
    前記入力側遊星ギヤから駆動力が伝達される前記出力側遊星ギヤが前記出力側リングギヤと噛合する不思議遊星ギヤ機構であるとともに、
    前記キャリアは、前記入力サンギヤ軸又はそれと一体回転する部材上に支持された第1の軸受、及び前記出力リングギヤ軸又はそれと一体回転する部材上に支持された第2の軸受によって回転自在に支持されること、を特徴とする、スタビライザ制御装置。
  2. 前記入力側及び出力側サンギヤは、互いに位相が一致するよう前記入力サンギヤ軸に嵌合されることを特徴とする請求項1記載のスタビライザ制御装置。
  3. 車両の左右車輪間に配置される一対のスタビライザバーと、前記一対のスタビライザバーの間に連結され且つモータによって駆動されて該一対のスタビライザバーにねじり力を付与する減速機構と、を備えたスタビライザ制御装置であって、
    前記減速機構は、前記モータの出力軸すなわち該減速機構の入力サンギヤ軸に連結され歯数の互いに異なる入力側及び出力側サンギヤと、
    互いに連結されかつ歯数の互いに異なる入力側及び出力側遊星ギヤと、
    前記入力側及び出力側遊星ギヤを自転可能に支持するキャリアと、
    歯数が互いに異なる固定された入力側リングギヤ及び回転自在な出力側リングギヤと、
    前記出力側リングギヤと一体回転し前記一対のスタビライザバーにねじり力を伝達する該減速機構の出力リングギヤ軸と、
    を有し、
    前記入力側サンギヤと前記入力側遊星ギヤが噛合し、
    前記入力側遊星ギヤと前記入力側リングギヤが噛合し、
    前記入力側遊星ギヤから駆動力が伝達される前記出力側遊星ギヤが前記出力側リングギヤと噛合し、前記出力側サンギヤが前記出力側遊星ギヤと噛合する不思議遊星ギヤ機構であるとともに、
    前記キャリアは、前記入力サンギヤ軸又はそれと一体回転する部材上に支持された第1の軸受、及び前記出力リングギヤ軸又はそれと一体回転する部材上に支持された第2の軸受によって回転自在に支持されるスタビライザ制御装置において、
    前記入力側サンギヤと前記出力側サンギヤを別部品とし、前記入力サンギヤ軸に前記入力側サンギヤを組み付けた後、該入力サンギヤ軸に前記入力側及び出力側遊星ギヤを組み付けた前記キャリアを組み付け、次に、該入力サンギヤ軸に前記出力側サンギヤを組み付けることを特徴とするギヤ組み付け方法。
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