JP2007268351A - フェノール類・カルボン酸類捕捉材及びそれを用いた分離具並びにそれを用いたフェノール類・カルボン酸類の分離方法 - Google Patents

フェノール類・カルボン酸類捕捉材及びそれを用いた分離具並びにそれを用いたフェノール類・カルボン酸類の分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フェノール類及びカルボン酸類が溶解した油性溶液を含有する液体と接触させるだけでフェノール類及びカルボン酸類を捕捉することができ、また捕捉したフェノール類及びカルボン酸類を容易に溶出させて回収することができ脱着性に優れ、さらにアルコール類中のフェノール類及びカルボン酸類も分離・回収することができ処理可能な液体の種類が限定されることなく汎用性に優れ、工業廃液等からプラスチック材料等の有用な原料となるフェノール類やカルボン酸類を回収するとともに環境ホルモン物質の除去に効果的なフェノール類・カルボン酸類捕捉材を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のフェノール類・カルボン酸類捕捉材は、式(1)
【化1】
Figure 2007268351

で示される原子団を有するプロトン求引性単量体が重合した高分子化合物を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、油性溶液を含有する排水等の液体中のフェノール類・カルボン酸類を捕捉するフェノール類・カルボン酸類捕捉材及びそれを用いた分離具並びにフェノール類・カルボン酸類の分離方法に関するものである。
従来より、自然環境中のハロゲン化ビスフェノールやビスフェノールA等のフェノール誘導体は環境汚染の原因として、最近では、生態系に影響を与える外因性内分泌撹乱物質として関心を集めている。そのため、工業有機廃液等の油性溶液に含まれるフェノール誘導体を、油性溶液から分離・回収し有害性の低い物質とは別に処理することが環境保全の観点から望ましい。また、フェノール誘導体やアクリル酸等のカルボン酸誘導体はプラスチック材料等の有用な原料となり得るため、工業有機廃液等の油性溶液から分離・回収し再利用することは、資源の有効利用の面から好ましい。
そのため、それらを油性溶液から効率的に分離・回収する方法、及びそれを可能にする材料が切望されている。
工業廃液等に含まれるフェノール類を分離・回収する従来の技術としては、例えば、以下のようなものが知られている。
(特許文献1)には「4−ビニルピリジンと架橋剤を共重合することによって得られるフェノール類の捕捉回収材料」が開示されている。
(特許文献2)には「ビニルピリジンと架橋剤との共重合によって得られるフェノール類捕捉回収材料を、工業廃水と接触させる工業廃水の処理方法」が開示されている。
(特許文献3)には「フェノール類含有排水をポリビニルピリジン系樹脂と接触させることによりフェノール類を吸着させ、次いで加熱することによりフェノール類を脱着させるフェノール類の除去・回収方法」が開示されている。
特公平1−13899号公報 特公昭62−22654号公報 特公昭58−53957号公報
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)乃至(特許文献3)に記載のフェノール類の捕捉回収材料はいずれもビニルピリジンが主要な成分であり、ビニルピリジンは種々の求核剤と反応するので、フェノール類に対する選択性はさほど高くなく、排水中にフェノール類より吸着され易い化合物が多量に含まれていた場合には、排水からのフェノール類の分離・回収が困難になるという課題を有していた。
(2)フェノール類とビニルピリジンとの吸着機構は主に酸・塩基の相互作用によるものなので、吸着したフェノール類をビニルピリジンから脱着させる際には、エタノール等の脂肪族アルコール,アセトン等の脂肪族ケトン,酢酸メチル等の有機酸エステル等の有機溶媒や塩酸等の無機酸が多量に必要になり、分離・回収効率が低いという課題を有していた。
(3)(特許文献2)の第3頁右欄に記載されているように、吸着したフェノール類がメタノール,エタノール,イソプロピルアルコール等の脂肪族アルコールによって脱着してしまうので、脂肪族アルコールが混合した排水中のフェノール類を分離・回収することができず、処理可能な排水の種類が限定されるという課題を有していた。
(4)排水に酢酸等のカルボン酸類が含まれている場合、酸・塩基の相互作用によってビニルピリジンにカルボン酸類が吸着されるが、吸着されたカルボン酸類を脱着させるのが困難で分離・回収操作が煩雑になるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、フェノール類及びカルボン酸類が溶解した油性溶液を含有する液体と接触させるだけでフェノール類及びカルボン酸類を高分子化合物に捕捉することができ捕捉能に優れ、また捕捉したフェノール類及びカルボン酸類を容易に溶出させて回収することができ脱着性に優れ、さらにアルコール類中のフェノール類及びカルボン酸類も分離・回収することができ処理可能な液体の種類が限定されることなく汎用性に優れ、工業廃液等からプラスチック材料等の有用な原料となるフェノール類やカルボン酸類を回収するとともに環境ホルモン物質の除去に効果的なフェノール類・カルボン酸類捕捉材を提供することを目的とする。
また、本発明は、フェノール類及びカルボン酸類を高分子化合物に捕捉することができ、またフルオロ酢酸や非プロトン性極性溶媒等の少量の脱着剤を通じることによって、フェノール類及びカルボン酸類を脱着させフェノール類及びカルボン酸類の濃縮液を容易に得ることができ操作性に優れる分離具を提供することを目的とする。
また、本発明は、液体中のフェノール類やカルボン酸類を選択的にプロトン求引基に捕捉させることができ、油性溶液からフェノール類やカルボン酸類を分離させることができるフェノール類・カルボン酸類の分離方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明のフェノール類・カルボン酸類捕捉材及びそれを用いた分離具並びにそれを用いたフェノール類・カルボン酸類の分離方法は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載のフェノール類・カルボン酸類捕捉材は、式(1)
Figure 2007268351
で示される原子団を有するプロトン求引性単量体が重合した高分子化合物を含有した構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)プロトン求引性単量体が重合した高分子化合物は、式(1)で示される強いプロトン求引基を有しており、油性溶液を含有する液体中のフェノール類及びカルボン酸類はプロトン求引基と水素結合錯体を形成するので、フェノール類及びカルボン酸類が含まれる液体と接触させるだけでフェノール類及びカルボン酸類を高分子化合物に捕捉することができる。
(2)高分子化合物のプロトン求引基とフェノール類及びカルボン酸類との水素結合はフルオロ酢酸や非プロトン性極性溶媒等の少量の脱着剤によって容易に切断されるため、これらに浸漬させるなど接触させることによって捕捉したフェノール類及びカルボン酸類を溶出させ、フェノール類及びカルボン酸類を回収することができる。
(3)高分子化合物のプロトン求引基がフェノール類及びカルボン酸類と容易に水素結合錯体を形成するので、液体中のフェノール類及びカルボン酸類を選択的に捕捉しフェノール類及びカルボン酸類の分離・回収を効率よく行うことができる。
(4)プロトン求引基と水素結合錯体を形成したフェノール類及びカルボン酸類はメタノール,エタノール,イソプロピルアルコール等のアルコール類によって脱着されないので、アルコール溶液中のフェノール類及びカルボン酸類も分離・回収することができ、処理可能な液体の種類が限定されず汎用性に優れる。
ここで、式(1)で示されるプロトン求引基を有するプロトン求引性単量体としては、プロトン求引基を有しており油性溶液中でフェノール類やカルボン酸類と水素結合を形成するものであれば特に制限なく用いることができ、例えば、アクリルアミド,N−ジメチルアクリルアミド,N−ジエチルアクリルアミド,N−イソプロピルアクリルアミド等のN−アルキルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N?アクリロイルモルフォリン等が用いられる。
なお、フェノール類・カルボン酸類捕捉材に捕捉可能なフェノール類としては、フェノール,ニトロフェノール,アルキル化フェノール,ビスフェノールA等のフェノール及びフェノール誘導体が挙げられる。また、捕捉可能なカルボン酸類としては、安息香酸,アクリル酸,酢酸,ギ酸等のカルボン酸及びカルボン酸誘導体が挙げられる。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフェノール類・カルボン酸類捕捉材であって、前記高分子化合物が、前記プロトン求引性単量体と結合し共重合体を形成した親油性単量体を含有した構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)プロトン求引性単量体と親油性単量体が結合した共重合体は、強いプロトン求引基を有しているだけでなく、各種の油性溶液に膨潤して油性ゲルとなり、油性溶液中のフェノール類及びカルボン酸類の分離・回収効率を高める。
ここで、親油性単量体としては、重合して親油性重合体が得られる単量体であれば特に制限なく用いることができ、例えば、ジビニルベンゼン,ジビニルトルエン,ジビニルナフタリン等の芳香族ポリビニル化合物、ジアクリル酸エチレングリコール,ジメタクリル酸エチレングリコール等の脂肪族ポリビニル化合物等のポリビニル化合物;スチレン,ビニルトルエン,エチルビニルベンゼン,ビニルナフタレン,クロルスチレン等の芳香族モノビニル化合物;アクリル酸メチル,メタアクリル酸メチル,アクリロニトリル等の脂肪族モノビニル化合物;ビニルイソキノリン等の含窒素複素環式化合物等の内の1種若しくは複数種を用いることができる。
共重合体を形成する際の架橋剤としては、2官能以上でプロトン求引性単量体と親油性単量体と共重合が可能であれば、公知のものを特に制限なく用いることができ、例えば、N,N´−メチレンビスアクリルアミド、N,N´−メチレンビスメタクリルアミド等のビスアクリルアミド類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の長鎖ジアクリレート類;ジビニルベンゼン等が好適に用いられる。これらは、単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
プロトン求引性単量体、親油性単量体及び架橋剤を共重合することにより共重合体を得る方法としては、公知の方法、例えばラジカル重合法、レドックス重合法、リビングラジカル重合法、放射線又は電子線を照射する方法、光増感剤の存在下に光照射する方法等を用いることができる。
共重合体の架橋度としては、1〜50%好ましくは3〜15%が好適に用いられる。共重合体の微粒子をカラム等に充填して用いる場合、架橋度が3%より小さくなるにつれ膨潤度が高く移動相が通過する際の損失が大きくなる傾向がみられ、15%より大きくなるにつれ油性溶液と接触したときの膨潤度が小さくなり分離能が低下する傾向がみられる。特に、1%より小さくなるか50%より大きくなると、これらの傾向が著しくなるため、いずれも好ましくない。
なお、架橋度は赤外線吸収スペクトル法で測定することができる。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のフェノール類・カルボン酸類捕捉材であって、前記プロトン求引性単量体が、N−アルキルアクリルアミド,N−ビニルピロリドンの内の1種若しくは複数種である構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)N−アルキルアクリルアミド,N−ビニルピロリドンは油性溶液中でフェノール類やカルボン酸類と水素結合を形成するとともに容易に重合体を形成するので、生産性に優れる。
ここで、N−アルキルアクリルアミドとしては、アクリルアミド,N−ジメチルアクリルアミド,N−ジエチルアクリルアミド,N−イソプロピルアクリルアミド、N?アクリロイルモルフォリン等が用いられる。
本発明の請求項4に記載の分離具は、通液性の容器と、前記容器に充填された請求項1乃至3の内いずれか1に記載のフェノール類・カルボン酸類捕捉材と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)プロトン求引性単量体が重合した高分子化合物が通液性の容器に充填された分離具にフェノール類やカルボン酸類を含む混合有機液体を通じる等、容器内の捕捉材に混合有機液体を接触させることによって、フェノール類及びカルボン酸類を高分子化合物に捕捉することができる。この容器に、フルオロ酢酸や非プロトン性極性溶媒等の少量の脱着剤を通じる等、容器内の捕捉材に脱着剤を接触させることによって、フェノール類及びカルボン酸類を脱着させフェノール類及びカルボン酸類の濃縮液を容易に得ることができ操作性に優れる。
ここで、分離具の容器には、フェノール類・カルボン酸類捕捉材の微粒子が充填されるが、微粒子は、ボールミル等の粉砕機で共重合体を粉砕することによって製造できる。また、水性媒体中で乳化重合を行うことにより、高分子化合物を粉砕することなく微粒子を製造できる。
微粒子の大きさとしては、直径1μm〜1mmのものが好適に用いられる。微粒子の直径が1μmより小さくなると充填した容器から流出し易くなり、また流出を防ぐため容器内に開口径の小さなフィルタを配設すると移動相が通過するときに大きな損失が生じるため好ましくない。微粒子の直径が1mmより大きくなると、表面積が低下するのでフェノール類やカルボン酸類の分離能が低下するため好ましくない。なお、微粒子の形状は球状だけでなく、種々の形状をしたものを用いることができる。
容器としては、ステンレス製,合成樹脂製等のカラム等の管体、網体、不織布等で形成された通液性の袋体等の通液性を有しているものであれば、特に限定されることなく用いることができる。
管体の容器としては、内径が1〜20mmのものが好ましく、特に1〜5mmのものが好適に用いられる。また、長さは5〜40cmのものが好ましく、特に10〜20cmのものが好適に用いられる。
本発明の請求項5に記載のフェノール類・カルボン酸類の分離方法としては、請求項1乃至3の内いずれか1に記載のフェノール類・カルボン酸類捕捉材、又は、請求項4に記載の分離具に充填されたフェノール類・カルボン酸類捕捉材に、フェノール類及び/又はカルボン酸類を含有する液体を接触させ、前記フェノール類・カルボン酸類捕捉材に前記フェノール類及び/又はカルボン酸類を捕捉させる溶液接触工程を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1に記載した作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)溶液接触工程を備えているので、液体に溶解乃至は分散しているフェノール類やカルボン酸類を選択的にフェノール類・カルボン酸類捕捉材のプロトン求引基に捕捉させることができ、液体からフェノール類やカルボン酸類を分離させることができる。
ここで、液体としては、工業排水等のようにトルエン,キシレン等の芳香族化合物、クロロホルム等のハロゲン化アルカン、へキサン等のアルカン、アルコール類、エステル類等の親油性の油性溶液が混合されていれば特に制限なく適用することができる。油性溶液が水等の水性溶液と混合された懸濁液も用いることができる。また、油性溶液の混合液も用いることができ、混合比も任意である。
なお、フェノール類やカルボン酸類としては、請求項1で説明したものと同様なので、説明を省略する。
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のフェノール類・カルボン酸類の分離方法であって、前記溶液接触工程で前記フェノール類及び/又はカルボン酸類を捕捉した前記フェノール類・カルボン酸類捕捉材を脱着剤に接触させ、前記脱着剤に前記フェノール類及び/又はカルボン酸類を溶出させる脱着剤接触工程を備えた構成を有している。
この構成により、請求項5で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)フェノール類やカルボン酸類を捕捉したフェノール類・カルボン酸類捕捉材を脱着剤に接触させるという簡易な操作で、フェノール類やカルボン酸類を脱着させることができるので作業性に優れる。
(2)脱着剤接触工程を備えているので、フェノール類・カルボン酸類捕捉材に捕捉されたフェノール類やカルボン酸類を脱着剤に溶出させ、フェノール類・カルボン酸類捕捉材を再生し繰り返し使用可能にでき省資源性に優れる。
(3)フェノール類やカルボン酸類はフェノール類・カルボン酸類捕捉材に水素結合で捕捉されているだけなので、少量の脱着剤で水素結合を切断しフェノール類やカルボン酸類を溶出させることができ省資源性に優れる。このため、脱着剤中のフェノール類・カルボン酸類の濃度を油性溶液中のフェノール類・カルボン酸類の濃度と比較して飛躍的に高め濃縮させることができる。
ここで、脱着剤としては、トリフルオロ酢酸,トリフルオロスルホン酸,フルオロアルキルスルホン酸等の酸液、ジメチルスルホキシド(DMSO),ジメチルホルムアミド(DMF),ジエチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドン,1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン,ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性溶媒が好適に用いられる。
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のフェノール類・カルボン酸類の分離方法であって、前記脱着剤が、フルオロ酢酸,フルオロスルホン酸,フルオロアルキルスルホン酸,非プロトン性溶媒の内の1種若しくは複数種を含有する揮発性溶媒である構成を有している。
この構成により、請求項6で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)脱着剤が、フルオロ酢酸,フルオロスルホン酸,フルオロアルキルスルホン酸,非プロトン性溶媒の内の1種若しくは複数種を含有する揮発性溶媒なので、少量の脱着剤で水素結合を切断しフェノール類やカルボン酸類を溶出させることができ、また揮発性であるため脱着剤を揮発させることで揮発性溶媒内のフェノール類・カルボン酸類の濃度を高め容易に濃縮することができ、さらに少量の脱着剤で済むため廃溶剤の産生も少量で済み廃液処理操作を軽減できる。
ここで、フルオロ酢酸,フルオロスルホン酸,フルオロアルキルスルホン酸としては、モノフルオロ酢酸,ジフルオロ酢酸,トリフルオロ酢酸,フルオロスルホン酸,トリフルオロメタンスルホン酸等が用いられる。
非プロトン性溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO),アセトニトリル(AN),ジメチルホルムアミド(DMF),ジエチルホルムアミド,ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA),ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドン,1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン,ヘキサメチルホスホリックトリアミド等が用いられる。
以上のように、本発明のフェノール類・カルボン酸類捕捉材及びそれを用いた分離具並びにそれを用いたフェノール類・カルボン酸類の分離方法によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)プロトン求引性単量体が重合した高分子化合物は強いプロトン求引基を有しており、油性溶液を含有する液体中のフェノール類及びカルボン酸類はプロトン求引基と水素結合錯体を形成するので、フェノール類及びカルボン酸類を含有する液体と接触させるだけでフェノール類及びカルボン酸類を高分子化合物に捕捉することができ捕捉能に優れたフェノール類・カルボン酸類捕捉材を提供できる。
(2)高分子化合物のプロトン求引基とフェノール類及びカルボン酸類との水素結合はフルオロ酢酸や非プロトン性極性溶媒等の少量の脱着剤によって容易に切断されるため、これらに浸漬させることによって捕捉したフェノール類及びカルボン酸類を溶出させ、フェノール類及びカルボン酸類を回収することができ脱着性に優れたフェノール類・カルボン酸類捕捉材を提供できる。
(3)高分子化合物のプロトン求引基がフェノール類及びカルボン酸類と容易に水素結合錯体を形成するので、液体中のフェノール類及びカルボン酸類を選択的に捕捉しフェノール類及びカルボン酸類の分離・回収を効率よく行うことができ選択性に優れたフェノール類・カルボン酸類捕捉材を提供できる。
(4)プロトン求引基と水素結合錯体を形成したフェノール類及びカルボン酸類はメタノール,エタノール,イソプロピルアルコール等のアルコール類によって脱着されないので、アルコール溶液中のフェノール類及びカルボン酸類も分離・回収することができ、処理可能な液体の種類が限定されず汎用性に優れたフェノール類・カルボン酸類捕捉材を提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)プロトン求引性単量体と親油性単量体が結合した共重合体は、強いプロトン求引基を有しているだけでなく、各種の油性溶液に膨潤して油性ゲルとなるので、油性溶液中のフェノール類及びカルボン酸類の分離・回収効率に優れたフェノール類・カルボン酸類捕捉材を提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)油性溶液中でフェノール類やカルボン酸類と水素結合を形成するとともに容易に重合体を形成するので生産性に優れたフェノール類・カルボン酸類捕捉材を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、
(1)フェノール類及びカルボン酸類を高分子化合物に捕捉することができ、またフルオロ酢酸や非プロトン性極性溶媒等の少量の脱着剤を通じることによって、フェノール類及びカルボン酸類を脱着させフェノール類及びカルボン酸類の濃縮液を容易に得ることができ操作性に優れた分離具を提供できる。
請求項5に記載の発明によれば、
(1)溶液接触工程を備えているので、液体中のフェノール類やカルボン酸類を選択的にフェノール類・カルボン酸類捕捉材のプロトン求引基に捕捉させ捕捉させることができ、液体からフェノール類やカルボン酸類を分離させることができるフェノール類・カルボン酸類の分離方法を提供できる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5の効果に加え、
(1)フェノール類やカルボン酸類を捕捉したフェノール類・カルボン酸類捕捉材を脱着剤に接触させるという簡易な操作で、フェノール類やカルボン酸類を脱着させることができ作業性に優れたフェノール類・カルボン酸類の分離方法を提供できる。
(2)フェノール類・カルボン酸類捕捉材に捕捉されたフェノール類やカルボン酸類を脱着剤に溶出させ、フェノール類・カルボン酸類捕捉材を再生し繰り返し使用可能にでき省資源性に優れたフェノール類・カルボン酸類の分離方法を提供できる。
(3)少量の脱着剤で水素結合を切断しフェノール類やカルボン酸類を溶出させることができ省資源性に優れ、さらに脱着剤中のフェノール類・カルボン酸類の濃度を油性溶液中のフェノール類・カルボン酸類の濃度と比較して飛躍的に高め濃縮させることができるフェノール類・カルボン酸類の分離方法を提供できる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項6の効果に加え、
(1)少量の脱着剤で水素結合を切断しフェノール類やカルボン酸類を溶出させることができ、また揮発性であるため脱着剤を揮発させることで揮発性溶媒内のフェノール類・カルボン酸類の濃度を高め容易に濃縮することができ、さらに少量の脱着剤で済むため廃溶剤の産生も少量で済み廃液処理操作を軽減できるフェノール類・カルボン酸類の分離方法を提供できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
プロトン求引性単量体としてのN−ビニルピロリドン(東京化成工業製)(以下、M1と表記する)0.1mol、親油性単量体としてのメタクリル酸メチル(東京化成工業製)(以下、M2と表記する)0.9mol、架橋剤としてのメチレンビスアクリルアミド(和光純薬製)(以下、Cと表記する)0.05mol、開始剤としてのアゾビスシアノ吉草酸(和光純薬製)(以下、Iと表記する)0.01molを混合し、60℃で0.5時間反応させた。反応終了後十分水洗し、実施例1の三次元網目状の高分子化合物(共重合体)を得た。赤外線吸収スペクトル法によって測定した架橋度は10%であった。
得られた高分子化合物を万能ミルによって粉砕し、篩で分級して粒子径20〜100μmの微粒子を得た。
(実施例2〜5、比較例1)
N−ビニルピロリドン(M1)、メタクリル酸メチル(M2)、メチレンビスアクリルアミド(C)、アゾビスシアノ吉草酸(I)を、(表1)に示す割合で混合し反応させた以外は実施例1と同様にして、実施例2〜5及び比較例1の高分子化合物を得て、さらに粉砕・分級することで微粒子を得た。
Figure 2007268351
(フェノール類の分離能の評価)
ビスフェノールA(以下、BPAと表記する)の濃度が1g/Lのトルエン溶液に、実施例1〜5、比較例1の微粒子を、トルエン溶液1g当たり微粒子0.01gの割合でそれぞれ静置した状態で浸漬した。微粒子を浸漬している間、トルエン溶液は25℃に保った。
浸漬してから1時間経過後、トルエン溶液と微粒子を吸引ろ過により分離した。次いで、紫外線可視吸収スペクトル測定により、トルエン溶液中のBPA濃度を測定した。
(カルボン酸の分離能の評価)
アクリル酸(以下、AAと表記する)の濃度が10mg/Lのクロロホルム溶液に、実施例1〜5、比較例1の微粒子を、クロロホルム溶液1g当たり微粒子0.01gの割合でそれぞれ1時間、静置した状態で浸漬した。微粒子を浸漬している間、クロロホルム溶液は25℃に保った。
浸漬してから1時間経過後、クロロホルム溶液と微粒子を吸引ろ過により分離した。次いで、ガスクロマトグラフィーにより、クロロホルム溶液中のAA濃度を測定した。
図1は実施例1〜5及び比較例1の微粒子を浸漬したトルエン溶液中のビスフェノールA(BPA)の濃度を、高分子化合物のM1のモル比に対してプロットした図である。
プロトン求引性単量体(M1)を含まない親油性単量体(M2)のみからなる比較例1の微粒子の場合、トルエン溶液中のBPAの濃度は、初期濃度(1g/L)とほとんど変わらないことがわかった。これに対し、実施例1〜5の微粒子を用いた場合には、トルエン溶液中のBPA濃度は大幅に低下し、この傾向は高分子化合物中のM1の含量が増加するにつれて顕著であった。
図2は実施例1〜5及び比較例1の微粒子を浸漬したクロロホルム溶液中のアクリル酸(AA)の濃度を、高分子化合物のM1のモル比に対してプロットした図である。
アクリル酸(AA)が溶解したクロロホルム溶液の場合も、プロトン求引性単量体(M1)を含まない親油性単量体(M2)のみからなる比較例1の微粒子の場合には、クロロホルム溶液中のAAの濃度は初期濃度(1g/L)とほとんど変わらず、実施例1〜5の微粒子を用いた場合には、クロロホルム溶液中のAA濃度は大幅に低下し、この傾向は高分子化合物中のM1の含量が増加するにつれて顕著であった。
以上のことから、強いプロトン求引性を有する油性の三次元網目状の高分子化合物の微粒子は、油性溶液中に溶存するフェノール類及びカルボン酸類の分離・回収に対して、極めて高い能力を示すことが明らかになった。また、本実施例によれば、油性溶液に高分子化合物の微粒子を浸漬するという極めて簡易的な方法でも、溶存するフェノール類及びカルボン酸類を分離・回収できることが明らかになった。
(実施例6)
実施例3の高分子化合物(共重合体)の微粒子を、内径5mm、長さ2cmのポリプロピレン製カートリッジに充填して実施例6の分離具を製造した。
(比較例2)
比較例1の微粒子を内径5mm、長さ2cmのポリプロピレン製カートリッジ(管体の容器)に充填して比較例2の分離具を製造した。
(分離具の分離・回収能の評価)
実施例6及び比較例2の分離具のそれぞれに、ビスフェノールA(BPA)の濃度が1g/Lのトルエン溶液を、ガラス製シリンジを用いて一定の流速で通じた。分離具から排出されたトルエン溶液中のBPAの濃度を、紫外線可視吸収スペクトル法により測定した。
その結果、実施例6の分離具から排出されたトルエン溶液中のBPAの濃度は0.05g/Lであったのに対し、比較例2の分離具から排出されたトルエン溶液中のBPAの濃度は0.8g/Lであった。実施例6の分離具ではトルエン溶液中のBPAの95wt%を捕捉できたのに対し、比較例2の分離具では20wt%しか捕捉できないことがわかった。
また、アクリル酸(AA)の濃度が50mg/Lのクロロホルム溶液についても同様にして、排出されたクロロホルム溶液中のAAの濃度をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、実施例6の分離具から排出されたAA濃度は11mg/Lであり、比較例2の分離具から排出されたAA濃度は46mg/Lであった。実施例6の分離具ではクロロホルム溶液中のAAの78wt%を捕捉できたのに対し、比較例2の分離具では8wt%しか捕捉できないことがわかった。
これにより、強いプロトン求引性を有する油性の三次元網目状の共重合体の微粒子を充填した分離具は、油性溶液中に溶存するフェノール類やカルボン酸類を簡便かつ迅速に回収できることが明らかになった。
(実施例7)
プロトン求引性単量体としてのN−ビニルピロリドン(東京化成工業製)(M1)0.5mol、親油性単量体としてのメタクリル酸メチル(東京化成工業製)(M2)0.5mol、架橋剤としてのメチレンビスアクリルアミド(和光純薬製)(C)0.05mol、開始剤としてのアゾビスシアノ吉草酸(和光純薬製)(I)0.01mol及び重合促進剤としてのメルカプトエタノール(東京化成工業製)0.01mol(以下、Eと表記する)を混合し、60℃で0.5時間反応させた。反応終了後十分水洗し、実施例7の三次元網目状の高分子化合物を得た。
得られた高分子化合物を万能ミルによって粉砕し、篩で分級して粒子径20〜100μmの微粒子を得た。
(実施例8、比較例3)
N−ビニルピロリドン(M1)、メタクリル酸メチル(M2)、メチレンビスアクリルアミド(C)、アゾビスシアノ吉草酸(I)、メルカプトエタノール(E)を、(表2)に示す割合で混合し反応させた以外は実施例7と同様にして、実施例8、比較例3の高分子化合物を得て、さらに粉砕・分級することで微粒子を得た。
Figure 2007268351
(フェノール類の分離能の評価)
ポリビニルフェノール(以下、PVPhと表記する)の濃度が1g/Lの99.5%エタノール溶液100mLに、それぞれ1gの実施例7,8、比較例3の微粒子を浸漬した。
浸漬してから1時間経過後、エタノール溶液と微粒子を吸引ろ過により分離した。次いで、紫外線可視吸収スペクトル測定により、エタノール溶液中のBVPh濃度を測定した。
また、ビスフェノールA(BPA)の濃度が1g/Lのエタノール溶液100mLに、それぞれ1gの実施例7,8、比較例3の微粒子を浸漬した。
浸漬してから1時間経過後、エタノール溶液と微粒子を吸引ろ過により分離した。次いで、紫外線可視吸収スペクトル測定により、エタノール溶液中のBPA濃度を測定した。
図3は実施例7,8、比較例3の微粒子を浸漬したエタノール溶液中のポリビニルフェノール(PVPh)の濃度を、高分子化合物のM1のモル比に対してプロットした図であり、図4は実施例7,8、比較例3の微粒子を浸漬したエタノール溶液中のビスフェノールA(BPA)の濃度を、高分子化合物のM1のモル比に対してプロットした図である。
以上のことから、プロトン求引性単量体(M1)を含む実施例7,8の高分子化合物の場合、エタノール溶液中のフェノール類の濃度は大幅に低下し、この傾向は高分子化合物のM1の含量が増加するにつれて顕著であった。
これにより、強いプロトン求引性を有する高分子化合物の微粒子は、アルコール類からなる油性溶液中に溶存するフェノール類も簡便かつ迅速に分離・回収できることが明らかになった。
次に、エタノール溶液と分離した実施例7の微粒子を、脱着剤としてのジメチルホルムアミド(DMF)100mLに5分間浸漬した。5分間浸漬後、ジメチルホルムアミド(DMF)と微粒子を吸引ろ過により分離した。次いで、ジメチルホルムアミド(DMF)中のポリビニルフェノール(PVPh)濃度を、紫外線可視吸収スペクトル測定により測定した。
図5は実施例7の微粒子を浸漬する前のエタノール溶液中のPVPh濃度、微粒子をエタノール溶液に1時間浸漬した後エタノール溶液と分離した微粒子をジメチルホルムアミド(DMF)に5分間浸漬した後のDMF中のPVPh濃度を示す図である。
図5から、エタノール溶液中のPVPhのほぼ全量を微粒子に捕捉させ、エタノール溶液に浸漬した微粒子を脱着剤のジメチルホルムアミドに浸漬することで、エタノール溶液中のPVPhのほぼ全量がジメチルホルムアミドに脱着されていることがわかる。
以上のことから、本実施例によれば、脱着剤に接触させることで捕捉したフェノール類やカルボン酸類を容易に脱着させることができ操作性に優れていることが明らかになった。
本発明は、油性溶液中のフェノール類・カルボン酸類を捕捉するフェノール類・カルボン酸類捕捉材及びそれを用いた分離具並びにフェノール類・カルボン酸類の分離方法に関し、フェノール類及びカルボン酸類を含有する液体と接触させるだけでフェノール類及びカルボン酸類を捕捉することができ捕捉能に優れ、また捕捉したフェノール類及びカルボン酸類を容易に溶出させて回収することができ脱着性に優れ、さらにアルコール類中のフェノール類及びカルボン酸類も分離・回収することができ処理可能な液体の種類が限定されることなく汎用性に優れるフェノール類・カルボン酸類捕捉材を提供でき、またフェノール類及びカルボン酸類を捕捉することができ、またフルオロ酢酸や非プロトン性極性溶媒等の少量の脱着剤を通じることによって、フェノール類及びカルボン酸類を脱着させフェノール類及びカルボン酸類の濃縮液を容易に得ることができ操作性に優れる分離具を提供でき、また液体中のフェノール類やカルボン酸類を選択的にプロトン求引基に捕捉させ捕捉させることができ、液体からフェノール類やカルボン酸類を分離させることができるフェノール類・カルボン酸類の分離方法を提供できる。
実施例1〜5及び比較例1の微粒子を浸漬したトルエン溶液中のビスフェノールA(BPA)の濃度を、共重合体のM1のモル比に対してプロットした図 実施例1〜5及び比較例1の微粒子を浸漬したクロロホルム溶液中のアクリル酸(AA)の濃度を、共重合体のM1のモル比に対してプロットした図 実施例7,8、比較例3の微粒子を浸漬したエタノール溶液中のポリビニルフェノール(PVPh)の濃度を、高分子化合物のM1のモル比に対してプロットした図 実施例7,8、比較例3の微粒子を浸漬したエタノール溶液中のビスフェノールA(BPA)の濃度を、高分子化合物のM1のモル比に対してプロットした図 実施例7の微粒子を浸漬する前のエタノール溶液中のPVPh濃度、微粒子をエタノール溶液に1時間浸漬した後エタノール溶液と分離した微粒子をジメチルホルムアミド(DMF)に5分間浸漬した後のDMF中のPVPh濃度を示す図

Claims (7)

  1. 式(1)
    Figure 2007268351
    で示される原子団を有するプロトン求引性単量体が重合した高分子化合物を含有していることを特徴とするフェノール類・カルボン酸類捕捉材。
  2. 前記高分子化合物が、前記プロトン求引性単量体と結合し共重合体を形成した親油性単量体を含有していることを特徴とする請求項1に記載のフェノール類・カルボン酸類捕捉材。
  3. 前記プロトン求引性単量体が、N−アルキルアクリルアミド,N−ビニルピロリドンの内の1種若しくは複数種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェノール類・カルボン酸類捕捉材。
  4. 通液性の容器と、前記容器に充填された請求項1乃至3の内いずれか1に記載のフェノール類・カルボン酸類捕捉材と、を備えていることを特徴とする分離具。
  5. 請求項1乃至3の内いずれか1に記載のフェノール類・カルボン酸類捕捉材、又は、請求項4に記載の分離具に充填されたフェノール類・カルボン酸類捕捉材に、フェノール類及び/又はカルボン酸類を含有する液体を接触させ、前記フェノール類・カルボン酸類捕捉材に前記フェノール類及び/又はカルボン酸類を捕捉させる溶液接触工程を備えていることを特徴とするフェノール類・カルボン酸類の分離方法。
  6. 前記溶液接触工程で前記フェノール類及び/又はカルボン酸類を捕捉した前記フェノール類・カルボン酸類捕捉材を脱着剤に接触させ、前記脱着剤に前記フェノール類及び/又はカルボン酸類を溶出させる脱着剤接触工程を備えていることを特徴とする請求項5に記載のフェノール類・カルボン酸類の分離方法。
  7. 前記脱着剤が、フルオロ酢酸,フルオロスルホン酸,フルオロアルキルスルホン酸,非プロトン性溶媒の内の1種若しくは複数種を含有する揮発性溶媒であることを特徴とする請求項6に記載のフェノール類・カルボン酸類の分離方法。
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