JP2007266377A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】SRAM10では、ドライバTr21のドレイン12D側の活性領域12Dからゲート11の幅方向に長さL分だけ延長されている部分12Eを設けていて、この延長された部分12Eの長さLを、ゲート11のチャネルの幅Wの1/2以上にすることで、素子分離用絶縁膜14の活性領域12に対する圧縮応力を小さくすることができる。
【選択図】 図1
Description
図11(2)に示す、ストライプ型では、例えば、ドライバTr21に着目すると、その周辺の素子分離用絶縁膜14に囲まれており、そこから、強い圧縮応力が負荷される。ストライプ型SRAM10では、活性領域12等の配置が単純であるために、メモリセルの活性領域12、13の専有面積を小さくして記憶容量を大きくすることができる。しかし、図11(2)に示すように、ドライバTr21のチャネルに対してゲート11幅方向に大きな圧縮応力を受けることで、駆動電流が低下してしまう。
特許文献1では、セルの縦横比を縮小し、接地配線と電源供給配線の電圧降下を防止するよう配線の幅を大きくするCMOS・SRAMセルが開示されている。特許文献1では、行方向に伸びる複数対の第1活性領域と複数対の第2活性領域を備え、各対の第1活性領域を連結する第1ブリッジ領域と各対の第2活性領域を連結する第2ブリッジ領域を備え、前記第1ブリッジ領域はそれぞれ四つの隣接するセルの第1駆動トランジスタのソース領域と接続され、前記第2ブリッジ領域はそれぞれ四つの隣接するセルの第2駆動トランジスタのソース領域と接続されている。これによって、接地配線と電源供給配線の電圧降下を防止ことができる。しかし、特許文献1に記載の配線構造では、未だに、駆動電流を大きくすることができず、この駆動電流等を大きくすることが求められている。特許文献1の構造を図7に示しており、さらに、図8、図9では、比較例1として用いている。
本発明の半導体装置では、ソース、ドレイン等の活性領域が受ける圧縮応力を分散又は阻害させるために、ソース、ドレイン等の活性領域をゲートの幅方向に延長させる。ソース及びドレインの両方に延長されている部分を設けることで、素子分離用絶縁膜が有する圧縮応力を直接ソース、ドレイン等の活性領域に作用するのを防止する。また、本発明の半導体装置では、ソース、ドレイン等の活性領域を狭いメモリセルの範囲内で延長させる長さを最適化する。さらに、メモリセルが行列状に配置していることから、隣接する活性領域を共有することで、さらに、高集積化するレイアウトを有する半導体装置になる。
図1は、本発明の半導体装置の実施例1の構成を示す概略図である。
本発明の半導体装置1であるSRAM10では、ドライバTr21のドレイン12D側の活性領域12からゲート11の幅方向に長さL分だけ延長されている部分12Eを設けている。この延長された部分12Eの長さLは、図1中で、ゲート11のチャネルの幅Wの1/2以上にする。これによって、白地背景部分の素子分離用絶縁膜14から受けるドレイン12D・ソース12Sの活性領域12の圧縮応力Pを低減することができる。素子分離用絶縁膜14に突き出すことで、素子分離用絶縁膜14の活性領域12に対する圧縮応力Pを小さくすることができる。
図2は、本発明の半導体装置であるSRAMの構成を示す回路図である。
実施例1で示したSRAMの回路を図2に示している。図2に示すように、このSRAM10は、p−MOSトランジスタ(以下、「p−MOS」と記す。)121とn−MOSトランジスタ(以下、「n−MOS」と記す。)122とで第1のインバータ112が構成され、p−MOS123とn−MOS124とで第2のインバータ113が構成されている。また、第1のインバータ112の入力端子と第2のインバータ113の出力端子とは転送用のn−MOS125を介してデータ線BLに接続され、第1のインバータ112の出力端子と第2のインバータ113の入力端子とは転送用のn−MOS126を介してデータ線BLに接続され、更に転送用のn−MOS125、126のゲート領域はワード線W1、W2に接続されている。さらに、これらのMOSは、その機能毎に、2個のn−MOS125、126をドライバトランジスタ(以下、「ドライバTr」と略記する。以下同じ。)とし、残りの2個のn−MOSをトランスファーTr122、124とし、2個のp−MOS121、123をロードTr125、126と称している。図2中のVddは電源電位、Vssは設置電位を示している。
なお、ここでは、6個のMOSを有するSRAM10で説明するが、ロードTr125、126を用いない4個のMOSによるSRAM10であってもよい。
これを断面で見ると、図3(2)に示すように、半導体基板9上に素子分離用絶縁膜14、ドライバTr21、ロードTr23を形成している活性領域12、13とその上にゲート絶縁膜15を備え、その上にゲート11が設けられている。素子分離用絶縁膜14は、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)技術を用いて形成される。このSTIとは、半導体基板に形成した溝の上部に酸化シリコン膜などの絶縁膜を堆積し、溝外部の酸化シリコン膜を化学的機械研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)法等により除去することにより溝の内部に酸化シリコン膜を埋め込み、これを素子間の分離に用いるというものである。
そこで、本発明の半導体装置1では、活性領域12、13を小さくすることができるストライプ型で、さらに、ドライバTr21とトランスファTr22とを共有する活性領域12に、素子分離膜用絶縁膜14からの作用による圧縮応力Pを低減させる延長されている部分12Eを設けることで、作用する圧縮応力Pを小さくして、駆動電流を大きくすることができる。
図4は、本発明の半導体装置の実施例2の構成を示す概略図である。
本発明の半導体装置1は、ドライバTr21とトランスファTr22の活性領域12が、ゲート11の幅方向に延長されており、その延長されている部分12Eの長さLをゲート11のチャネルの幅Wの1/2以上にする。これで、素子分離用絶縁膜14から受ける圧縮応力Pで、ゲート11のチャネルの微少な変形を抑え、ゲートに対する圧縮応力Pを小さくして、駆動電流を大きくすることができる。
図5は、本発明の半導体装置の実施例3の構成を示す概略図である。
ドライバTr21とトランスファTr22の活性領域12のうちドレインの活性領域12Dをゲート11の幅方向に延長される部分12Eを設け、この延長される部分12Eの長さLをゲート11のチャネルの幅Wの1/2以上にする。これで、素子分離用絶縁膜14から受ける圧縮応力Pで、ゲート11に微少な変形を生ずるのを抑え、駆動電流を大きくすることができる。
図6は、本発明の半導体装置の実施例4の構成を示す概略図である。
実施例4では、図6に示すように、隣接しているトランスファTr22間を接続する活性領域を、ゲート11の幅方向に延長させても良い。これで、素子分離用絶縁膜14から受ける圧縮応力Pで、活性領域12の微少な変形を抑え、圧縮応力Pを小さくして駆動電流を大きくすることができる。
図8は、延長されている部分のL/W比と駆動電流比との関係を示すグラフである。駆動電流比とは、L=0のときの動作時駆動電流(オン電流)と、L>0としたときの駆動電流の比をいう。すなわち、駆動電流(L>0)/駆動電流(L=0)である。この駆動電流比の値が大きい程、SRAM等は、より高速に、かつ、安定な動作をさせることができる。
図8に示すように、活性領域12の延長されている部分12Eの長さLを、ゲート11のチャネル幅Wの比に対応させて変化させた。このときに、実施例1ないし3では、L/W比が0.0から0.5まで駆動電流比が単調に増加している。L/W比が0.5よりも大きくなると、駆動電流比が飽和している。延長されている部分12Eを設ける位置によっては、駆動電流比を1.4ないし1.8倍に大きくすることができる。これに対して、比較例1は、ソース側の活性領域12Sのみを延長させている。この場合は、比較例1は、図8からも明らかなように、駆動電流比を大きくすることができなかった。
図9に示すように、実施例1ないし3では、L/W比が0.0から0.5まで圧縮歪比が単調に低下している。L/W比が0.5よりも大きくなると、圧縮歪比は低下せず、値としては飽和している。延長されている部分12Eを設ける位置によっては、圧縮歪比を0.4ないし0.1にすることができる。これに対して、比較例1は、図9からも明らかなように、L/W比を変えても圧縮歪比を小さくすることができない。
さらに、図8と図9とを対比して比較すると、駆動電流比と圧縮歪比との挙動が全く同じで、駆動電流の変化は圧縮歪に起因していることがわかる。したがって、実施例1ないし3に示すように、活性領域12に延長された部分12Eを設け、かつ、その延長された部分12Eの長さLが、ゲート11のチャネルの幅Wの1/2以上にすることで、素子分離用絶縁膜14の作用によって発生する圧縮応力Pを小さくして、駆動電流を大きくすることができることがわかった。
2 MOS
9 半導体基板
10 SRAM
11 ゲート
12 ドライバTrとトランスファTrとが共有する活性領域
12S ソース
12D ドレイン
12E 延長された部分
13 ロードTrの活性領域
21 ドライバトランジスタ(ドライバTr)
22 トランスファトランジスタ(トランスファTr)
23 ロードトランジスタ(ロードTr)
112、113 インバータ
121、123 p−MOSトランジスタ(ロードTr)
122、124 n−MOSトランジスタ(ドライバTr)
125、126 n−MOSトランジスタ(トランスファTr)
P 圧縮応力
P’ 引張応力
Claims (5)
- ドライバトランジスタとトランスファトランジスタとを共有する矩形型の活性領域を有するメモリセルを行列状に複数配列する半導体装置において、
前記ドライバトランジスタとトランスファトランジスタとが共有するソース、ドレインの活性領域が、ゲートの幅方向に延長されている部分を有する
ことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置において、
前記ソース、ドレインの活性領域の延長されている部分の長さが、前記ゲートのチャネルの幅の1/2以上である
ことを特徴とする半導体装置。 - 請求項2に記載の半導体装置において、
前記ソース、ドレインの活性領域の延長されている部分は、前記ソース、ドレインの活性領域の延在方向に対して垂直方向に延長されている
ことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体装置において、
前記ソース、ドレインの活性領域の延長されている部分が、ドライバトランジスタとトランスファトランジスタとの間にある
ことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体装置において、
前記ソースの活性領域が、隣接するメモリセルのソースの活性領域と結合し、前記延長されている部分が、該結合している部分に設けられている
ことを特徴とする半導体装置。
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