JP2007266304A - ヒューズの切断方法及びヒューズ回路装置 - Google Patents

ヒューズの切断方法及びヒューズ回路装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒューズを覆う保護膜を十分な膜厚に形成するも、工程増を招くことなく極めて簡易にしかも確実に所望のヒューズを切断することを可能とする。
【解決手段】先ず、保護膜2のヒューズ22に整合した部位に保護膜24への吸収に適合した短波長に調節された短いパルス幅の第1のレーザ光を照射し、ヒューズ22の切断に最適な膜厚となるように、保護膜24に第1の径R1の開口24aを形成する。続いて、開口24a内に、ヒューズ22への吸収に適合した長波長に調節された長いパルス幅のレーザ光を照射し、ヒューズ22を切断する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ヒューズをレーザ光照射により切断する方法、及びレーザ光照射により切断されたヒューズを有するヒューズ回路装置に関する。
電子機器、例えばLSI内に設けられたヒューズを切断する方法としては、ヒューズを電気的に熔断する方法、ヒューズの情報を半導体チップ内のROMに記憶させる方法等、多種存在するが、最も一般的に用いられている方法は、いわゆるレーザリペア装置を用いた切断方法(レーザリペア方法)である。
レーザリペア方法は、切断対象となるヒューズにスポット状のレーザ光を照射し、照射部分を蒸発させて除去して切断する手法であって、半導体チップ内に簡易なヒューズ切断判定回路とヒューズ回路とを配設するだけで良く、設計上の負担も少ない。この方法を用いる場合、半導体チップの試験時においても、ヒューズ用の電源を用意する必要はない。ヒューズの切断に際しては、高速でレーザ光照射動作を行うレーザリペア装置の登場により、スループットも遜色ない等、利点が多く、現在のところ主流のヒューズ切断方法となっている。ヒューズの材料には、WやAl等の金属が用いられる。
レーザリペア方法が適用されるヒューズ回路の一例を図10に示す。
このヒューズ回路は、図10(a)に示すように、シリコン酸化膜等の下地膜101上に各種配線と共にヒューズ102がパターン形成されており、ヒューズ102の側部を例えば低誘電率絶縁物により埋め込んでなる層間絶縁膜103と、ヒューズ102及び層間絶縁膜103を覆うシリコン酸化膜等の保護膜104が形成され、構成されている。
このヒューズ回路のヒューズ102を切断するには、図10(b)に示すように、レーザ光を保護膜104のヒューズ102に整合した部位に照射する。このとき、保護膜104はレーザ光の照射部位で保護膜材料が蒸発して除去され、保護膜104にはヒューズ102へ向かって徐々に径が狭くなるテーパ状の側壁に開口104aが形成されるとともに、ヒューズ102が切断される。
特開2004−111420号公報 特開2000−243845号公報 特開昭63−136545号公報
レーザリペア方法は、主流のヒューズ切断方法として普及している方式であるが、以下で説明するように、実際上、図10(b)のようにヒューズの理想的な切断状態を得ることは困難である。
図11(a)に示すように、保護膜104に膜厚のばらつきが生じて、あるヒューズ102上で保護膜104が薄過ぎると、例えば他のヒューズ102を切断する際の影響等を受けて保護膜104の薄い部分が損傷し、ひいては当該ヒューズ102が損傷する。そのため、全てのヒューズ102上で保護膜104のある程度の膜厚を確保すべく、保護膜104を厚く形成する必要がある。
ところが、保護膜104を厚く形成すると、図11(b)に示すように、あるヒューズ102上で保護膜104が厚過ぎると、ヒューズ102を完全に切断することができない場合があるという問題が生じる。ここで、ヒューズ102を確実に切断すべく、レーザ光強度を大きくすれば、図11(c)に示すように、下地膜101までレーザ光が浸透し、下地膜101が損傷を受ける虞がある。図11(c)では、この損傷をダメージ101aと図示する。
そこで、保護膜の膜厚を制御し、レーザ光によりヒューズを切断するに適した膜厚に保護膜を調節することが提案されている。具体的には、図12に示すように、保護膜104を厚く形成しておき、保護膜104のヒューズ102上の部分をエッチングマスク105を用いてエッチングし、当該部分を所望の膜厚に調節する。また、特許文献1のように、保護膜上にエッチングストッパー膜を追加形成して、保護膜の上層膜のエッチング時に保護膜がエッチングされることを防止し、保護膜をレーザ光によりヒューズを切断するに適した膜厚に保持する技術も提案されている。
しかしながら、保護膜の膜厚制御のため、図12の手法では、保護膜104のヒューズ102上の部分をエッチングするという工程が加わり、特許文献1の手法ではエッチングストッパー膜を形成するという工程が加わる。これらの工程は、レーザリペア工程と異なる別工程であり、工程数の増加・煩雑化を免れない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ヒューズを覆う保護膜を十分な膜厚に形成するも、工程増を招くことなく極めて簡易にしかも確実に所望のヒューズを切断することを可能とする、信頼性の高いヒューズ回路装置及びヒューズの切断方法を提供することを目的とする。
本発明のヒューズの切断方法は、基板の上方に、ヒューズと、前記ヒューズを覆う保護膜とが形成された状態で、前記ヒューズにレーザ光を照射することにより、当該ヒューズを切断する方法であって、前記保護膜への吸収に適合した第1の波長に調節された第1のレーザ光を前記保護膜に照射し、当該保護膜の少なくとも上層部分を蒸発させて除去する第1の工程と、前記第1の波長と異なり、前記ヒューズへの吸収に適合した第2の波長に調節された第2のレーザ光を少なくとも前記ヒューズに照射し、当該ヒューズの一部を蒸発させて切断する第2の工程とを含む。
本発明のヒューズ回路装置は、基板と、前記基板の上方に形成された複数のヒューズと、
複数の前記ヒューズを覆うように形成された保護膜とを含み、前記保護膜は、複数の前記ヒューズのうち切断対象とされた前記ヒューズの一部が露出するように、当該ヒューズに対応したスポット状の開口を有しており、前記開口の側壁の少なくとも上部が第1の径とされており、前記切断対象とされた前記ヒューズは、前記開口内において、スポット状に前記第1の径よりも小さい第2の径で切断されていることを特徴とするヒューズ回路装置。
本発明によれば、ヒューズを覆う保護膜を十分な膜厚に形成するも、工程増を招くことなく極めて簡易にしかも確実に所望のヒューズを切断することを可能とする、信頼性の高いヒューズ回路装置及びヒューズの切断方法が実現する。
−本発明の基本骨子−
本発明者は、保護膜を厚く形成し、全てのヒューズをこの厚い保護膜で保護した状態としておき、切断対象となるヒューズについて、工程増を招くことなく、保護膜の当該切断対象のヒューズを覆う部分のみを薄く加工すべく鋭意検討し、本発明に想到した。
本発明では、切断対象となるヒューズについて、保護膜への吸収に適合した第1の波長に調節された第1のレーザ光を保護膜に照射し、当該保護膜の少なくとも上層部分を蒸発させて除去する第1の工程と、第1の波長と異なり、ヒューズへの吸収に適合した第2の波長に調節された第2のレーザ光を少なくともヒューズに照射し、当該ヒューズの一部を蒸発させて切断する第2の工程とを実行する。
この手法では、ヒューズの切断前には、各ヒューズ上には充分な膜厚の確保された保護膜が形成されている。第1の工程では、保護膜への吸収に適合した第1のレーザ光を照射するため、保護膜を所望の膜厚まで確実に蒸発除去することができる。切断対象であるヒューズ上では、この第1の工程により、保護膜が当該ヒューズの切断に最適な膜厚(保護膜の当該ヒューズの部分を全て除去する場合も含む。)に調節されているため、続く第2の工程でヒューズへの吸収に適合した第2のレーザ光を照射することにより、下地膜等へのダメージを可及的に抑えた状態でヒューズを確実に切断することができる。
即ち本発明では、切断対象でないヒューズ上には充分な膜厚の保護膜が確保されるとともに、切断対象であるヒューズのみについて、切断に最適な膜厚に保護膜を調節することが可能となり、切断対象であるヒューズを確実に切断できるとともに、切断時における下地膜へのダメージを抑止することもできる。
なお、特許文献2には、保護膜上にレーザ光の吸収を助長するレーザ吸収層を形成し、この状態レーザ光を照射してヒューズを切断する技術が開示されている。しかしながらこの場合、レーザ吸収層の形成、及びヒューズ切断後のレーザ吸収層の除去という工程が付加されるため、当然に工程増を招く。
また、特許文献3には、異なる2種類の波長のレーザ光を照射できるレーザ装置が開示されているが、本発明のようなヒューズ回路に適用する記載、又はこれを示唆する記載は皆無である。
−本発明を適用した好適な諸実施形態−
以下、本発明を半導体装置に適用した好適な諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態による半導体装置の構成を示す概略断面図である。
本実施形態では、素子領域に例えばMOSトランジスタが形成され、これと共にヒューズ回路を有してなる半導体装置を例示する。図1においては、右側にMOSトランジスタ10を備えた素子領域1を、左側にヒューズ回路20を備えたヒューズ領域2をそれぞれ示している。ヒューズ領域2では、2つのヒューズ回路20を代表して示しており、例えば左側のヒューズ回路20が切断対象となるものであり、右側のヒューズ回路20が非切断対象となるものである。
MOSトランジスタ10は、シリコン半導体基板11に素子分離構造(ここではSTI(Shallow trench Isolation)素子分離構造)12が形成され、この素子分離構造12により画定された活性領域上に薄いゲート絶縁膜13を介してゲート電極14がパターン形成されており、ゲート電極14の両側壁にサイドウォール絶縁膜15が形成されている。そして、素子活性領域におけるゲート電極14の両側の表層部分には、サイドウォール絶縁膜15に整合した部位に不純物がイオン注入されてなるLDD領域16が、ゲート電極14に整合した部位に不純物がイオン注入され、LDD領域16と一部重畳されてなるソース/ドレイン領域17が形成されている。ここで、LDD領域16及びソース/ドレイン17の不純物としては、MOSトランジスタ10がn型であれば例えばリン(P+)や砒素(As+)、p型であれば例えばホウ素(B+)が用いられる。
そして、MOSトランジスタ10を覆うように層間絶縁膜18が形成され、この層間絶縁膜18内にはソース/ドレイン17と電気的に接続される、例えばAl−Cuを材料としてなる配線構造19が形成されている。ここで、例えば配線構造19の一部19aが、後述のヒューズ22と電気的に接続されている。
ヒューズ回路20は、半導体基板11上に下地膜21が形成され、この下地膜21上に配線構造19と共にヒューズ22がパターン形成されている。そして、ヒューズ22の側部を埋め込んでなる層間絶縁膜23と、ヒューズ22及び層間絶縁膜23を覆うシリコン酸化膜等を材料とする保護膜24が形成され、構成されている。
下地膜21は、半導体基板11上に、CVD法等により例えばシリコン酸化膜が膜厚500nm程度に堆積され、形成されている。
ヒューズ22は、少なくともAlを含有する金属、少なくともWを含有する金属、少なくともCuを含有する金属、及び多結晶シリコンのうちの1種、ここでは例えば配線構造19と同様にAl−Cuを材料として、スパッタ法等により例えば膜厚500nm〜1500nm程度に形成されている。このヒューズ22は、素子領域1の例えば配線構造19の一部19aと電気的に接続されている。ここで、ヒューズ22の材料として、例えば多結晶シリコンを選択した場合、ゲート電極14等と同工程で同時形成することも可能である。
層間絶縁膜23は、例えば低誘電率絶縁物であるSiOCを材料として、CVD法等により形成されている。この層間絶縁膜23は、ヒューズ22を覆うように下地膜21上に堆積されたSiOCを、例えばCMP法によりヒューズ22を研磨ストッパーとして研磨してなるものである。
保護膜24は、各ヒューズ22を覆うように、CVD法等により例えばシリコン酸化膜(又はシリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層構造)が層間絶縁膜23上に堆積されて形成されている。この保護膜24は、各ヒューズ22上で、所定のヒューズ22の切断時に、非切断対象のヒューズ22がレーザ照射等の影響を受けないための十分な膜厚、例えば100nm〜500nm程度、ここでは300nm程度に形成されている。
図2は、ヒューズ回路20のヒューズ22をレーザリペア方法により切断する手順を示す概略断面図である。
先ず、図2(a)に示すように、切断対象となるヒューズ22(図示の例では、ヒューズ領域2の左側のヒューズ22)に対して、保護膜2のヒューズ22に整合した部位に第1のレーザ光を照射する(ステップS1)。第1のレーザ光は、保護膜24への吸収に適合した第1の波長(短波長)に調節されており、短いパルス幅で断続的に照射される。本実施形態では、保護膜24のヒューズ22上における部分が、ヒューズ22の切断に最適な膜厚t
となるように、保護膜24が第1のレーザ光の照射部位で蒸発して保護膜24の上層部分に第1のレーザ光のスポット径である第1の径D1の開口24aが形成されるまで、第1のレーザ光の照射を継続して行う。具体的には、レーザとしてYAGレーザを用い、第1の波長として0.5μm程度とされた第1のレーザ光を照射する。
続いて、図2(b)に示すように、切断対象となるヒューズ22(図示の例では、ヒューズ領域2の左側のヒューズ22)に対して、開口24a内に残存する保護膜24のヒューズ22に整合した部位に第2のレーザ光を照射する(ステップS2)。第2のレーザ光は、ヒューズ22への吸収に適合した第2の波長(第1の波長よりも長波長)に調節されており、第1のレーザ光よりも長いパルス幅で断続的に照射される。具体的には、レーザとしてYLFレーザを用い、第2の波長として1.3μm程度とされた第2のレーザ光を照射する。
第2のレーザ光の照射により、図2(b)と共に図3(切断対象であるヒューズ22を拡大して示す概略平面図)に示すように、先ず開口24aの底面に残存する保護膜2に、ヒューズ22へ向かって徐々に径が狭くなるテーパ状の側壁となるように、開口24aに続く開口24bが形成される。引き続き、第2のレーザ光のスポット径である第2の径D2(第1の径D1よりも小さい)でヒューズ22が蒸発除去され、切断される。
本実施形態では、図2(b)及び図3に示す各ヒューズ回路20を備えたヒューズ領域2を、本発明のヒューズ回路装置の一例として開示する。
本実施形態では、22の切断前には、各ヒューズ22上には充分な膜厚の確保された保護膜24が形成されている。ステップS1では、保護膜24への吸収に適合した第1のレーザ光を照射するため、保護膜24を所望の膜厚まで確実に蒸発除去することができる。切断対象であるヒューズ22上では、このステップS1により、保護膜24が当該ヒューズ22の切断に最適な膜厚に調節されているため、続くステップS2でヒューズ22への吸収に適合した第2のレーザ光を照射することにより、下地膜21等へのダメージを可及的に抑えた状態でヒューズ22を確実に切断することができる。
本実施形態では、ヒューズ領域2は、複数のヒューズ回路20が設けられてなり、複数のヒューズ22を覆う保護膜24が形成された状態とされている。
ここで、複数のヒューズ22のうち、切断対象とするヒューズ22を有するヒューズ領域20毎に、ステップS1とステップS2とを連続して実行する。即ち、切断対象とするヒューズ22を有する各ヒューズ領域20a,20b,20cとした場合、図4(a)に示すように、先ずヒューズ領域20aにステップS1とステップS2とを連続して実行する。次に、図4(b)に示すように、ヒューズ領域20bにステップS1とステップS2とを連続して実行する。そして、図4(c)に示すように、ヒューズ領域20cにステップS1とステップS2とを連続して実行する。なお勿論、ヒューズ領域20a〜20cへのステップS1,S2の適用は順不同である。
また、図4(a)〜図4(c)を行う代わりに、図5(a)に示すように、複数のヒューズ22のうち、切断対象とする各ヒューズ領域20毎(ヒューズ領域20a〜20c)に一斉にステップS1を実行した後、図5(b)に示すように、各ヒューズ領域20毎(ヒューズ領域20a〜20c)に一斉にステップS2を実行するようにしても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、ヒューズ22を覆う保護膜24を十分な膜厚に形成するも、工程増を招くことなく極めて簡易にしかも確実に所望のヒューズ22を切断することを可能とする、信頼性の高いヒューズ回路(ヒューズ領域20)及びヒューズリペア方法が実現する。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、半導体装置及びレーザリペア方法を開示するが、これらの態様が若干異なる点で相違する。本実施形態においても、図1に示す半導体装置を対象としてレーザリペアを実行する。なお、第1の実施形態と同様の構成部材等については同符号を付す。
図6は、ヒューズ回路20のヒューズ22をレーザリペア方法により切断する手順を示す概略断面図である。
先ず、図6(a)に示すように、切断対象となるヒューズ22(図示の例では、ヒューズ領域2の左側のヒューズ22)に対して、保護膜2のヒューズ22に整合した部位に第1のレーザ光を照射する(ステップS11)。第1のレーザ光は、保護膜24への吸収に適合した第1の波長(短波長)に調節されており、短いパルス幅で断続的に照射される。本実施形態では、保護膜24のヒューズ22上における部分が完全に除去されるように、保護膜24が第1のレーザ光の照射部位で蒸発して、ヒューズ22の表面の一部を露出させる第1のレーザ光のスポット径である第1の径R1の開口24cが形成されるまで、第1のレーザ光の照射を継続して行う。具体的には、レーザとしてYAGレーザを用い、第1の波長として0.5μm程度とされた第1のレーザ光を照射する。
続いて、図6(b)に示すように、開口24cの底面に露出する、切断対象となるヒューズ22(図示の例では、ヒューズ領域2の左側のヒューズ22)に対して、第2のレーザ光を照射する(ステップS12)。第2のレーザ光は、ヒューズ22への吸収に適合した第2の波長(第1の波長よりも長波長)に調節されており、第1のレーザ光よりも長いパルス幅で断続的に照射される。具体的には、レーザとしてYLFレーザを用い、第2の波長として1.3μm程度とされた第2のレーザ光を照射する。
第2のレーザ光の照射により、図6(b)と共に図7(切断対象であるヒューズ22を拡大して示す概略平面図)に示すように、第2のレーザ光のスポット径である第2の径R2(第1の径R1よりも小さい)にヒューズ22が蒸発除去され、切断される。
本実施形態では、図6(b)及び図7に示す各ヒューズ回路20を備えたヒューズ領域2を、本発明のヒューズ回路装置の一例として開示する。
本実施形態では、22の切断前には、各ヒューズ22上には充分な膜厚の確保された保護膜24が形成されている。ステップS11では、保護膜24への吸収に適合した第1のレーザ光を照射するため、照射部位で保護膜24を確実に蒸発除去することができる。このステップS11により、切断対象であるヒューズ22の表面の一部が露出するため、続くステップS12でヒューズ22への吸収に適合した第2のレーザ光を照射することにより、下地膜21等へのダメージを可及的に抑えた状態でヒューズ22を確実に切断することができる。
本実施形態では、ヒューズ領域2は、複数のヒューズ回路20が設けられてなり、複数のヒューズ22を覆う保護膜24が形成された状態とされている。
ここで、複数のヒューズ22のうち、切断対象とするヒューズ22を有するヒューズ領域20毎に、ステップS11とステップS12とを連続して実行する。即ち、切断対象とするヒューズ22を有する各ヒューズ領域20a,20b,20cとした場合、図8(a)に示すように、先ずヒューズ領域20aにステップS11とステップS12とを連続して実行する。次に、図8(b)に示すように、ヒューズ領域20bにステップS11とステップS12とを連続して実行する。そして、図8(c)に示すように、ヒューズ領域20cにステップS11とステップS12とを連続して実行する。なお勿論、ヒューズ領域20a〜20cへのステップS11,S12の適用は順不同である。
また、図8(a)〜図8(c)を行う代わりに、図9(a)に示すように、複数のヒューズ22のうち、切断対象とする各ヒューズ領域20毎(ヒューズ領域20a〜20c)に一斉にステップS11を実行した後、図9(b)に示すように、各ヒューズ領域20毎(ヒューズ領域20a〜20c)に一斉にステップS12を実行するようにしても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、ヒューズ22を覆う保護膜24を十分な膜厚に形成するも、工程増を招くことなく極めて簡易にしかも確実に所望のヒューズ22を切断することを可能とする、信頼性の高いヒューズ回路(ヒューズ領域20)及びヒューズリペア方法が実現する。
なお、第1及び第2の実施形態では、レーザスペアの対象として、MOSトランジスタを有する半導体装置を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、他の半導体素子(半導体メモリ等)を有する半導体装置や、ガラス基板上に形成される各種装置等、配線構造を有してヒューズ回路を設けることができるものであれば、本発明は適用可能である。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)基板の上方に、ヒューズと、前記ヒューズを覆う保護膜とが形成された状態で、前記ヒューズにレーザ光を照射することにより、当該ヒューズを切断する方法であって、
前記保護膜への吸収に適合した第1の波長に調節された第1のレーザ光を前記保護膜に照射し、当該保護膜の少なくとも上層部分を蒸発させて除去する第1の工程と、
前記第1の波長と異なり、前記ヒューズへの吸収に適合した第2の波長に調節された第2のレーザ光を少なくとも前記ヒューズに照射し、当該ヒューズの一部を蒸発させて切断する第2の工程と
を含むことを特徴とするヒューズの切断方法。
(付記2)前記第1の波長を、前記第2の波長よりも短く調節することを特徴とする付記1に記載のヒューズの切断方法。
(付記3)前記第1及び第2のレーザ光をパルス状に断続的に照射するに際して、前記第1のレーザ光のパルス幅を前記第2のレーザ光のパルス幅よりも狭く調節することを特徴とする付記2に記載のヒューズの切断方法。
(付記4)前記第1の工程において、前記ヒューズの表面が露出するまで前記保護膜に前記第1のレーザ光を照射することを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載のヒューズの切断方法。
(付記5)前記第1の工程において、前記第1のレーザ光のレーザスポット径を前記ヒューズの幅よりも大きい第1の径に調節するとともに、
前記第2の工程において、前記第2のレーザ光のレーザスポット径を前記第1の径よりも小さい第2の径に調節することを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載のヒューズの切断方法。
(付記6)複数の前記ヒューズと、複数の前記ヒューズを覆う前記保護膜とが形成された状態において、
複数の前記ヒューズのうち、切断対象とする前記各ヒューズ毎に、前記第1の工程と前記第2の工程とを連続して実行することを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載のヒューズの切断方法。
(付記7)複数の前記ヒューズと、複数の前記ヒューズを覆う前記保護膜とが形成された状態において、
複数の前記ヒューズのうち、切断対象とする前記各ヒューズ毎に前記第1の工程を実行した後、当該各ヒューズ毎に前記第2の工程を実行することを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載のヒューズの切断方法。
(付記8)前記ヒューズは、少なくともAlを含有する金属、少なくともWを含有する金属、少なくともCuを含有する金属、及び多結晶シリコンよりなる群から選ばれた1種を材料として形成されていることを特徴とする付記1〜7のいずれか1項に記載のヒューズの切断方法。
(付記9)基板と、
前記基板の上方に形成された複数のヒューズと、
複数の前記ヒューズを覆うように形成された保護膜と
を含み、
前記保護膜は、複数の前記ヒューズのうち切断対象とされた前記ヒューズの一部が露出するように、当該ヒューズに対応したスポット状の開口を有しており、前記開口の側壁の少なくとも上部が第1の径とされており、
前記切断対象とされた前記ヒューズは、前記開口内において、スポット状に前記第1の径よりも小さい第2の径で切断されていることを特徴とするヒューズ回路装置。
(付記10)前記保護膜は、前記開口の側壁の下部が前記ヒューズの切断部位へ向かって径が徐々に狭くなるテーパ状に形成されてなることを特徴とする付記9に記載のヒューズ回路装置。
(付記11)前記保護膜は、前記開口の側壁が全て前記第1の径に形成されてなることを特徴とする付記9に記載のヒューズ回路装置。
(付記12)前記ヒューズは、少なくともAlを含有する金属、少なくともWを含有する金属、少なくともCuを含有する金属、及び多結晶シリコンよりなる群から選ばれた1種を材料として形成されていることを特徴とする付記9〜11のいずれか1項に記載のヒューズ回路装置。
第1の実施形態による半導体装置の構成を示す概略断面図である。 第1の実施形態におけるヒューズ回路のヒューズをレーザリペア方法により切断する手順を示す概略断面図である。 第1の実施形態において、切断対象であるヒューズを拡大して示す概略平面図である。 第1の実施形態によるレーザリペア方法の具体例を示す概略断面図である。 第1の実施形態によるレーザリペア方法の他の具体例を示す概略断面図である。 第2の実施形態におけるヒューズ回路のヒューズをレーザリペア方法により切断する手順を示す概略断面図である。 第2の実施形態において、切断対象であるヒューズを拡大して示す概略平面図である。 第2の実施形態によるレーザリペア方法の具体例を示す概略断面図である。 第2の実施形態によるレーザリペア方法の他の具体例を示す概略断面図である。 従来のレーザリペア方法が適用されるヒューズ回路の一例を示す概略断面図である。 従来のレーザリペア方法の問題点を説明するための概略断面図である。 従来のレーザリペア方法の問題点を説明するための概略断面図である。
符号の説明
1 素子領域
2 ヒューズ領域
10 MOSトランジスタ
11 シリコン半導体基板
12 STI素子分離構造
13 ゲート絶縁膜
14 ゲート電極
15 サイドウォール絶縁膜
16 LDD領域
17 ソース/ドレイン
18,23 層間絶縁膜
19 配線構造
19a 配線構造の一部
20 ヒューズ回路
21 下地膜
22 ヒューズ
22a,22b,22c 切断対象とするヒューズ
24 保護膜
24a,24b,24c 開口

Claims (5)

  1. 基板の上方に、ヒューズと、前記ヒューズを覆う保護膜とが形成された状態で、前記ヒューズにレーザ光を照射することにより、当該ヒューズを切断する方法であって、
    前記保護膜への吸収に適合した第1の波長に調節された第1のレーザ光を前記保護膜に照射し、当該保護膜の少なくとも上層部分を蒸発させて除去する第1の工程と、
    前記第1の波長と異なり、前記ヒューズへの吸収に適合した第2の波長に調節された第2のレーザ光を少なくとも前記ヒューズに照射し、当該ヒューズの一部を蒸発させて切断する第2の工程と
    を含むことを特徴とするヒューズの切断方法。
  2. 前記第1の波長を、前記第2の波長よりも短く調節することを特徴とする請求項1に記載のヒューズの切断方法。
  3. 前記第1の工程において、前記ヒューズの表面が露出するまで前記保護膜に前記第1のレーザ光を照射することを特徴とする請求項1又は2に記載のヒューズの切断方法。
  4. 前記第1の工程において、前記第1のレーザ光のレーザスポット径を前記ヒューズの幅よりも大きい第1の径に調節するとともに、
    前記第2の工程において、前記第2のレーザ光のレーザスポット径を前記第1の径よりも小さい第2の径に調節することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒューズの切断方法。
  5. 基板と、
    前記基板の上方に形成された複数のヒューズと、
    複数の前記ヒューズを覆うように形成された保護膜と
    を含み、
    前記保護膜は、複数の前記ヒューズのうち切断対象とされた前記ヒューズの一部が露出するように、当該ヒューズに対応したスポット状の開口を有しており、前記開口の側壁の少なくとも上部が第1の径とされており、
    前記切断対象とされた前記ヒューズは、前記開口内において、スポット状に前記第1の径よりも小さい第2の径で切断されていることを特徴とするヒューズ回路装置。
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