JP2007265928A

JP2007265928A - 瞬時装置の組付構造

Info

Publication number: JP2007265928A
Application number: JP2006092710A
Authority: JP
Inventors: Akiya Hatano; 晶也波多野; Norikazu Hase; 典和長谷; Kazuyuki Hirabayashi; 和行平林
Original assignee: Nitto Kogyo Corp
Current assignee: Nitto Kogyo Corp
Priority date: 2006-03-30
Filing date: 2006-03-30
Publication date: 2007-10-11
Anticipated expiration: 2026-03-30
Also published as: JP4743769B2

Abstract

【課題】組み立てが容易で、部品点数を削減して製造コストを削減することができる瞬時装置の組付構造を提供する。
【解決手段】固定ヨーク３の両側面の内側及び可動電磁片の両側面の外側のいずれか一方に、回転支持の軸となる、断面形状が略小判形状の突起６を形成するとともに、他方の部材の前記突起６に対応する位置に、前記突起６の長軸７よりやや大きい直径の円部９と、前記突起の長軸７より小さいが、前記突起の短軸８より大きい幅の挿入部１０からなり、前記突起６の軸受けとなる切り込み部５を形成する。また、固定ヨーク３及び可動電磁片のいずれか一方の部材の両側もしくは片側に弾性腕１１を延設するとともに、他方の部材の前記弾性腕１１に対応する位置に、位置決め用突起１２を形成する。
【選択図】図１

Description

本発明は、配線用遮断器や漏電遮断器の過電流引き外し部に使用される、瞬時装置の組付構造に関するものである。

配線用遮断器や漏電遮断器は、大電流が流れた時に、瞬時装置の可動鉄片が引き外し装置を動作させ回路を遮断する。この瞬時装置は一般的に、コの字形状の固定ヨークと、この固定ヨークに回転支持された可動電磁片の間を電流が流れる構造のものであり、大電流が流れると電磁力が発生し、可動電磁片が固定ヨークへ吸引され、トリガーを引いて、引き外し装置を動作させ、回路を遮断するものである。

従来、瞬時装置は特許文献１に示すように、固定ヨークと可動電磁片をピンで回転支持し、トーションスプリングで可動電磁片を付勢していた。しかしながらこの方法では部品点数が多く、また組立時にトーションスプリングを保持しながら、トーションスプリングの惓回部にピンを貫通させて組み立てる必要があり、組立に手間がかかった。

そこで、組み立てが容易で、部品点数を削減して製造コストを削減することができる瞬時装置の組付構造の開発が要望されていた。

特願平９−０６３４５２号公報

本発明は上記のような問題点を解決して、組み立てが容易で、部品点数を削減して製造コストを削減することができる瞬時装置の組付構造を提供することを目的として完成されたものである。

上記課題を解決するためになされた本発明は、可動電磁片が固定ヨークに回転支持される瞬時装置の組付構造において、固定ヨークの両側面の内側及び可動電磁片の両側面の外側のいずれか一方に、回転支持の軸となる、断面形状が略小判形状の突起を形成するとともに、他方の部材の前記突起に対応する位置に、前記突起の長軸よりやや大きい直径の円部と、前記突起の長軸より小さいが、前記突起の短軸より大きい幅の挿入部からなり、前記突起の軸受けとなる切り込み部を形成し、前記突起を前記切り込み部に挿入後に、可動電磁片を回転させることにより、前記突起の切込み部からの脱落を防いで、固定ヨークで可動電磁片を回転支持することを特徴とするものである。

なお、固定ヨーク及び可動電磁片のいずれか一方の部材の両側もしくは片側に、弾性腕を延設するとともに、他方の部材の前記弾性腕に対応する位置に、位置決め用突起を形成し、可動電磁片を固定ヨークに組み付ける際に、前記弾性腕が撓んで前記突起を乗り越えた後、この突起と前記弾性腕が可動電磁片の回転を規制して、可動電磁片が固定ヨークに所定角度だけ回転可能に支持される構造とすることが好ましい。

固定ヨークの両側面の内側及び可動電磁片の両側面の外側のいずれか一方に、回転支持の軸となる、断面形状が略小判形状の突起を形成するとともに、他方の部材の前記突起に対応する位置に、前記突起の長軸よりやや大きい直径の円部と、前記突起の長軸より小さいが、前記突起の短軸より大きい幅の挿入部からなり、前記突起の軸受けとなる切り込み部を形成することとしたので、可動電磁片を回転支持するための軸が不要となり、部品点数削減により、コストを削減することが可能となる。

また、固定ヨーク及び可動電磁片のいずれか一方の部材の両側もしくは片側に、弾性腕を延設するとともに、他方の部材の前記弾性腕に対応する位置に、位置決め用突起を形成すると、可動電磁片を位置決めするための部品が不要となり、部品点数削減により、コストを削減することが可能となる。

また、前記突起を前記切り込み部に挿入後に、可動電磁片を回転させるだけで、可動電磁片を固定ヨークに所定の角度だけ回転可能に支持することができ、組付が完了するので、組立が容易になり、コストを削減することが可能となる。

以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図１は、本発明の実施の形態を示す瞬時装置の斜視図である。この瞬時装置は、可動鉄片１と可動鉄片支持材２から構成された可動電磁片が固定ヨーク３に回転支持されている構造のものである。可動電磁片は、図２に示すように、磁性体の可動鉄片１が、非磁性体である黄銅製の可動鉄片支持材２と嵌め部４で嵌められて一体となっている構造のものである。可動鉄片支持材２の材質が非磁性体であるのは、過電流が流れた時に、可動鉄片支持材２に電磁力が作用して可動電磁片の回転を妨げることを防いで、可動鉄片１が固定ヨーク３に吸引される効率が低下することを防止するためである。

図３に示すように、固定ヨーク３はコの字形状であり、材質は鉄等の磁性体である。この固定ヨーク３の両側面の内側には、プレス成形で突設された突起６が設けられている。この突起６の断面形状は、図４に示すように、円の上下を切り欠いた略小判形状をしている。ここで、突起６の長手方向を長軸７とし、幅方向を短軸８とする。

一方、図５に示すように、可動鉄片支持材２の両側面に、切り欠き部５を形成する。この切り欠き部５は、突起６の長軸７よりやや大きい直径の円部９と、突起６の長軸７より小さいが、前記突起の短軸８より大きい幅の挿入部１０から構成されている。

次に、この可動電磁片を固定ヨーク３に組み付ける方法を説明する。突起６の長手方向を、挿入部１０の幅方向と垂直となるようにして（図５の状態）、突起６を切り欠き部５に挿入する。（図６の状態）その後、可動電磁片を回転させる。（図７の状態）挿入部１０の幅は、突起６の長軸７より短いので、突起６が切り欠き部５から脱落することがなく、可動電磁片が固定ヨーク３に回転支持される。突起６の断面形状は、円の上下を切り欠いた形状なので、可動電磁片の回転時に点接触することなく、スムーズに可動電磁片を回転させることが可能となる。

図２に示すように、可動鉄片支持材２の側面の片側に弾性腕１１を延設する。一方、図３に示すように、固定ヨーク３の弾性腕１１に対応する位置に、位置決め用突起１２を形成する。この位置決め用突起１２は、固定ヨーク３の側面をプレス成形して突設されたものであり、固定ヨーク３側面の内側の面から奥に向かって徐々に高くなる形状をしている。

突起６を切り欠き部５に挿入後（図６の状態）、可動電磁片を回転させると、弾性腕１１が位置決め用突起１２と接し、弾性により撓んで位置決め用突起１２を乗り越え、弾性腕１１が弾性により元の形状に戻る。（図７、図８の状態）このように、位置決め用突起１２は、固定ヨーク３の側面の内側の面から奥に向かって徐々に高くなる形状をしているので、組付時には弾性腕１１が乗り越えやすいが、組付後は弾性腕１１が位置決め用突起１２を乗り越えることができず、可動電磁片の回転を規制し、可動電磁片が固定ヨークに所定角度だけ回転可能に支持されることとなる。なお、弾性腕１１及び位置決め用突起１２を、可動電磁片及び固定ヨーク３の両側に形成しても差し支えない。

図２に示すように、可動鉄片支持材２の切り欠き部５の下部に、スプリング用突起１３を形成する。瞬時装置支持部材５１（図９に示す）で、固定ヨーク３とスプリング１４が保持されている状態で、前述のように突起６を切り欠き部５に挿入後、可動電磁片を回転させるだけで、スプリング用突起１３がスプリング１４上端の惓回部に嵌り込み、組付が完了し、可動電磁片が開く方向に付勢される。

以上に説明したように、本発明によれば、固定ヨークに回転支持の軸となる突起６と位置決め用突起１２を形成し、可動電磁片に切り込み部５と弾性腕１１を形成することとしたので、可動電磁片を回転するだけで組立が完了し、組み立てが容易となり、また部品点数を削減することができるので、製造コストを削減することができる瞬時装置の組付構造を提供することが可能となった。

なお、以上の説明の実施例では、切り欠き部５と弾性腕１１を可動電磁片に形成し、突起６と位置決め用突起１２を固定ヨーク３に形成することとしたが、切り欠き部５と弾性腕１１を固定ヨーク３に形成し、突起６と位置決め用突起１２を可動電磁片に形成する構造としてもよい。

以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う瞬時装置の組付構造もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。

本発明の実施形態を示す瞬時装置の斜視図である。可動電磁片の斜視図である。固定ヨークの斜視図である。固定ヨークに設けられた突起の断面図である。可動電磁片と固定ヨークの組付説明図である。可動電磁片と固定ヨークの組付説明図である。可動電磁片と固定ヨークの組付説明図である。可動電磁片と固定ヨークの組付状態の断面斜視図である。回路遮断器の断面斜視図である。

符号の説明

１可動鉄片
２可動鉄片支持材
３固定ヨーク
４嵌め部
５切り欠き部
６突起
７長軸
８短軸
９円部
１０挿入部
１１弾性腕
１２位置決め用突起
１３スプリング用突起
１４スプリング
５１瞬時装置支持材

Claims

可動電磁片が固定ヨークに回転支持される瞬時装置の組付構造において、固定ヨークの両側面の内側及び可動電磁片の両側面の外側のいずれか一方に、回転支持の軸となる、断面形状が略小判形状の突起を形成するとともに、他方の部材の前記突起に対応する位置に、前記突起の長軸よりやや大きい直径の円部と、前記突起の長軸より小さいが、前記突起の短軸より大きい幅の挿入部からなり、前記突起の軸受けとなる切り込み部を形成し、前記突起を前記切り込み部に挿入後に、可動電磁片を回転させることにより、前記突起の切込み部からの脱落を防いで、固定ヨークで可動電磁片を回転支持することを特徴とする瞬時装置の組付構造。
固定ヨーク及び可動電磁片のいずれか一方の部材の両側もしくは片側に、弾性腕を延設するとともに、他方の部材の前記弾性腕に対応する位置に、位置決め用突起を形成し、可動電磁片を固定ヨークに組み付ける際に、前記弾性腕が撓んで前記突起を乗り越えた後、この突起と前記弾性腕が可動電磁片の回転を規制して、可動電磁片が固定ヨークに所定角度だけ回転可能に支持される構造とすることを特徴とする請求項１に記載の瞬時装置の組付構造。