JP2007265907A - コネクタ端子及びその製造方法並びにコネクタ - Google Patents

コネクタ端子及びその製造方法並びにコネクタ Download PDF

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Abstract

【課題】同軸ケーブルによる高周波信号を含む広帯域信号の効率的な伝送を可能とするコネクタ端子及びその製造方法並びにコネクタを提供する。
【解決手段】環状の端子本体11と、端子本体11の一側面から延在し且つ相手コネクタ端子が嵌挿される筒状部12とを備え、筒状部12にはその軸方向に伸びる2本のスリット13が形成されたコネクタ端子10が、同軸ケーブルの内部導体と電気的に接続される。
【選択図】図3

Description

本発明は同軸ケーブルの接続に用いられるコネクタ端子及びその製造方法並びにコネクタに関する。
従来の同軸ケーブルの接続に用いられるコネクタの一例として、面実装型(SMT(サーフェイス・マウント・テクノロジー)型)のL型同軸コネクタにおいては、電子機器側(ベース側)コネクタ(以下、相手コネクタと記す)の相手コネクタ端子を、同軸ケーブル側コネクタ(以下、コネクタと記す)の2枚の板状のコネクタ端子で挟むことで、コネクタ端子同士が電気的に接続されている(特許文献1)。
図12の斜視図に示したコネクタ端子510においては、端子本体511から延在した2つの板状の接触部512a、512bが、端子本体511に対して直角に曲げられており、これらの接触部512a、512b間に相手コネクタ端子を挟む構造となっている。図13(d)に示すように、電子機器側の相手コネクタ2は、相手コネクタ端子2a、絶縁体2b、外部導体2cを有しており、コネクタ端子同士の接触領域における径方向断面図である図13(e)に示すように、相手コネクタ端子2aと接触部512a、512bとが接触することにより相手コネクタ端子2aとコネクタ端子510とが電気的に接続されている。
コネクタ端子をこのような構造とすることで、コネクタ端子同士の接続のために必要なばね性をコネクタ端子に付与し、且つコネクタ端子の製造を容易にしている。
特開2001−43939号公報
しかしながら、2枚の板状のコネクタ端子を用いるコネクタでは、以下のような問題が生じる。
すなわち、図13(e)に示すように、相手コネクタ端子の断面形状が環状であるのに対し、コネクタ端子の断面形状が直線状であり、両者の接触部分の断面形状に大きな違いがある。そのため、同軸ケーブルによって高周波信号を伝送する場合に、コネクタ端子と相手コネクタ端子との間において、特性インピーダンスの不整合により電圧定在波比(VSWR(Voltage Standing Wave Ratio))が増大し、電気信号の伝送ロスが大きくなる。その結果、同軸ケーブルによる高周波信号を含む広帯域信号の効率的な伝送ができない。
そこで、本発明は、同軸ケーブルによる高周波信号を含む広帯域信号の効率的な伝送を可能とするコネクタ端子及びその製造方法並びにコネクタを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記目的を達成するために、本発明のコネクタ端子は、同軸ケーブルの内部導体と電気的に接続されるコネクタ端子であって、環状の端子本体と、前記端子本体の一側面から延在し且つ相手コネクタ端子が嵌挿される筒状部とを備え、前記筒状部にはその軸方向に伸びる1又は複数のスリットが形成されているものである。
この構成によると、相手コネクタ端子の断面形状が環状の場合には、相手コネクタ端子とコネクタ端子との接触部分における断面形状の差が小さくなるため、同軸ケーブルによる高周波信号を含む広帯域信号の効率的な伝送が可能となる。
本発明のコネクタ端子では、前記端子本体の端部から外側に延在した導体接続部をさらに備えていてもよい。これによると、同軸ケーブルの内部導体とコネクタ端子との接続領域を広く確保でき、同軸ケーブルとコネクタ端子の間の伝送効率が向上する。
本発明のコネクタ端子では、前記導体接続部は、前記端子本体の他側面と直交し且つ同軸ケーブルの内部導体の外径とほぼ同じ径の開口が形成された保持面を有していてもよい。これによると、コネクタ端子と同軸ケーブルの内部導体との接続位置のずれを防止することができる。
本発明のコネクタ端子では、前記筒状部は、絞り加工によって形成されたものであってもよい。これによると、コネクタ端子を、微小なものであっても、簡易な方法で製造することができる。
また、本発明のコネクタは、前記のいずれかのコネクタ端子と、同軸ケーブルの外部導体が接続されるシェルと、前記コネクタ端子と前記シェルとを絶縁するハウジングとを備えている。このように構成されたコネクタにより、同軸ケーブルによる高周波信号を含む広帯域信号の効率的な伝送が可能となる。
また、本発明の同軸ケーブルの内部導体が接続されるコネクタ端子の製造方法は、平板状部材に対して絞り加工を施すことによって、環状の端子本体と、前記端子本体の一側面から延在した筒状部とを形成する絞り加工工程と、前記絞り加工工程で形成された前記筒状部に対して、その軸方向に伸びる1又は複数のスリットを形成するスリット形成工程とを備えている。
この構成によると、同軸ケーブルによる高周波信号を含む広帯域信号の効率的な伝送が可能となるコネクタ端子を、微小なものであっても、平板状部材から簡易な方法で製造することができる。
本発明のコネクタ端子の製造方法では、前記絞り工程は、平板上部材に対して絞り加工を施すことによって、平板状部材の一側面から突出し且つ底面を有する突出部を形成する第1の絞り加工工程と、前記突出部の底面に対して絞り加工を施すことによって、環状の端子本体と、前記端子本体の一側面から延在した筒状部とを形成する第2の絞り加工工程とを有していてもよい。これによると、筒状部を効率的に形成できる。
本発明のコネクタ端子の製造方法では、前記端子本体の端部から外側に延在した部分に同軸ケーブルの内部導体の外径とほぼ同じ径の開口を形成する開口形成工程と、前記端子本体の端部から外側に延在した部分を折り曲げることによって、前記端子本体の他側面と直交する保持面を形成する曲げ工程とをさらに備えていてもよい。これによると、同軸ケーブルの内部導体とコネクタ端子との接続領域を、簡易な方法で広く確保することができ、同軸ケーブルとコネクタ端子の間の伝送効率が向上する。また、コネクタ端子と同軸ケーブルの内部導体との接続位置のずれを防止するための保持面及び開口を簡易な方法で形成することができる。
ここで、このコネクタ端子の製造方法に関しては、絞り加工工程、スリット形成工程、開口形成工程、曲げ工程の各工程があるが、絞り加工工程がスリット加工工程より先である限り、これらはどのような順序で組み合わされてもよい。例えば、以下のような順序であってもよい。
(1)開口形成工程→絞り加工工程→スリット形成工程→曲げ工程
(2)開口形成工程→絞り加工工程→曲げ工程→スリット形成工程
(3)開口形成工程→曲げ工程→絞り加工工程→スリット形成工程
(4)曲げ工程→開口形成工程→絞り加工工程→スリット形成工程
(5)曲げ工程→絞り加工工程→スリット形成工程→開口形成工程
(6)曲げ工程→絞り加工工程→開口形成工程→スリット形成工程
(7)絞り加工工程→曲げ工程→開口形成工程→スリット形成工程
(8)絞り加工工程→曲げ工程→スリット形成工程→開口形成工程
(9)絞り加工工程→開口形成工程→曲げ工程→スリット形成工程
(10)絞り加工工程→開口形成工程→スリット形成工程→曲げ工程
(11)絞り加工工程→スリット形成工程→開口形成工程→曲げ工程
(12)絞り加工工程→スリット形成工程→曲げ工程→開口形成工程
また、第1の絞り加工工程、第2の絞り加工工程、スリット加工工程の3工程の間では、第1の絞り工程が先で、それより後に第2の絞り加工工程、さらにそれより後にスリット加工工程という順序になる。従って、第1絞り加工工程、第2絞り加工工程、スリット形成工程、開口形成工程、曲げ工程の各工程において、上記の3工程が上記の順序に従う限り、これらの工程はどのような順序で組み合わされてもよい。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
ここでは、本発明に係るコネクタ端子及びコネクタがL型同軸コネクタとして使用されている一実施形態に関して説明する。
まず、図1を用いて、本発明の一実施形態に係るL型同軸コネクタの全体構造について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るL型同軸コネクタの軸方向断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るL型同軸コネクタ1は、コネクタ端子10と、シェル30と、ハウジング40とを有している。また、同軸ケーブル50は径方向中心側から内部導体51、絶縁体52、外部導体53、ジャケット54を順に有している。内部導体51は、コネクタ端子10の内部導体接続部14の保持面16に設けられた開口15に通されており、さらに内部導体接続部14にはんだ付けされることで、コネクタ端子10と電気的に接続されている。また、同軸ケーブル50の外部導体53は、外部導体接続部31においてシェル30と電気的に接続されている。
ハウジング40は、円筒状の本体部41と中蓋部42とを有しており、本体部41にはコネクタ端子10が収められている。ハウジング40は絶縁体であり、本体部41及び中蓋部42により、コネクタ端子10及び内部導体51と、シェル30とが絶縁されている。
シェル30は導体であり、筒状の本体部32と外蓋部33とを有している。また、本体部32にはハウジング40が収められている。ハウジング40の本体部41とシェル30の本体部32との間には、後述する相手コネクタの外部導体を受け入れる環状空間20が形成されている。
次に、図2、図3を用いて本発明の一実施形態に係るコネクタ端子10について説明する。図2(a)〜(e)は図1のL型同軸コネクタ1と相手コネクタ2との接続状態を示した図である。図2(a)は上面図、図2(b)は側面図、図2(c)は図2(a)のA−A’断面図、図2(d)は図2(b)のB−B’断面図、図2(e)は図2(b)のC−C’断面図をそれぞれ示している。相手コネクタ2の構成は、前述した図13(d)における相手コネクタ2の構成と同一であり、相手コネクタ端子2a、絶縁体2b、外部導体2cを有している。
図2(e)に示すように、本実施形態に係るL型同軸コネクタ1では、コネクタ端子10の筒状部12の断面形状が、相手コネクタ端子2aの断面形状と同様にほぼ環状となっており、筒状部12が相手コネクタ2aを取り囲むようにして両者が接続されている。
図3(a)は図1に示す本発明の一実施形態に係るコネクタ端子10の斜視図である。図3(a)に示すように、コネクタ端子10は、環状の端子本体11と、端子本体11の図面において下面から延在する筒状部12と、端子本体11の端部から外側に延在した内部導体接続部14とを有している。筒状部12には、その軸方向に伸びる2本のスリット13が形成されており、これによりばね構造が得られ、筒状部12の内部に、相手コネクタ端子2aが嵌挿される。ここで、コネクタ端子間の安定した接続のため、相手コネクタ端子2aの外径よりも筒状部12の内径を小さく設計している。内部導体接続部14は、端子本体11の図面において上面と直交し且つ同軸ケーブル50の内部導体51の外径とほぼ同じ径の開口15が形成された保持面16を有している。ここで、コネクタ端子10の筒状部12は、後述するように、絞り加工によって形成されたものである。
図3(b)は図3(a)のコネクタ端子10と同軸ケーブル50の内部導体51との接続状態を示した図である。図3(b)に示すように、内部導体51の先端部は開口15を貫通し、内部導体接続部14においてコネクタ端子10にはんだ付けされている(図3(b)の700)。
L型同軸コネクタ1においては、相手コネクタ端子2aの断面形状が環状であるのに対して、コネクタ端子10の断面形状もほぼ環状となるために、図13(e)に示す従来の同軸コネクタ5と比較して、相手コネクタ端子2aとコネクタ端子10との接触部分における断面形状の差が小さくなっている。そのため、同軸ケーブル50によって高周波信号を伝送する場合に、同軸ケーブルとコネクタ端子との間及びコネクタ端子と相手コネクタ端子との間において特性インピーダンスの不整合により電圧定在波比が大きくならないので、電気信号の伝送ロスを少なくすることができる。その結果、同軸ケーブル50による高周波信号を含む広帯域信号の効率的な伝送が可能となる。
また、本実施形態に係るコネクタ端子10には、端子本体11の端部から外側に延在した内部導体接続部14が設けられているため、同軸ケーブル50の内部導体51とコネクタ端子10とのはんだ付けによる接続領域を広く確保でき、同軸ケーブル50とコネクタ端子10との間の伝送効率が向上する。
また、本実施形態に係るコネクタ端子10において、内部導体接続部14には、端子本体11の側面と直交し且つ同軸ケーブル50の内部導体51の外径とほぼ同じ径の開口15が形成された保持面16が設けられている。開口15を円形にすることにより、同軸ケーブル50の位置決めが容易になり、はんだ付けの作業性が向上する。そして、コネクタ端子10が微小なものであっても、コネクタ端子10と同軸ケーブル50の内部導体51との接続位置のずれを防止することができるため、製品の伝送能力などの品質を安定化できる。また、保持面16ははんだの流出を防止する機能も有している。
また、筒状部12が絞り加工によって形成されたものであるので、コネクタ端子10を、微小なものであっても、簡易な方法で製造することができる。
次に、図7〜図11を用いて、本発明に係るコネクタ端子10の製造方法の一実施形態について説明する。図7〜図11はそれぞれ図1に示すコネクタ端子10の製造工程における一工程を示した図であり、それぞれにおいて、(a)は上面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(a)のG−G’断面図を示している。
(開口形成工程)
まず、金属板材(図示せず)を打ち抜き加工することによって、円盤部601と、円盤部601から外側に延出した延出部602とからなる平板状部材600を形成する。ここで、図7に示すように、延出部602の外側寄りに、同軸ケーブル50の内部導体51の外径とほぼ同じ径の開口15を形成する。
(第1絞り加工工程)
次に、図8に示すように、平板状部材600の円盤部601に対して絞り加工を施すことによって、円盤部601の一側面から突出し且つ底面を有する突出部603を形成する。
(第2絞り加工工程)
次に、図9に示すように、突出部603の底面に対して絞り加工を施すことによって、環状の端子本体11と、端子本体11の一側面から延在した筒状部12とを形成する。
(スリット加工工程)
次に、上記のように形成された筒状部11に対して、図10に示すように、打ち抜き加工によりその軸方向に伸びる2本のスリット13を形成する。ここでは打ち抜き加工によるが、この方法には限られない。
(曲げ工程)
次に、図11に示すように、延出部202を開口15よりも内側の位置で折り曲げることによって、端子本体11の他側面と直交する保持面16を形成する。ここで、端子本体11の端部から外側に延在した部分が内部導体接続部14となる。以上のようにしてコネクタ端子10を製造することが出来る。
本実施形態に係るコネクタ端子10の製造方法では、平板状部材600に対して絞り加工を施すことによって、環状の端子本体11と、端子本体11の一側面から延在した筒状部12とを形成する絞り加工工程と、絞り加工工程で形成された筒状部12に対して、その軸方向に伸びる2本のスリット13を形成するスリット形成工程を有しているために、同軸ケーブル50による高周波信号を含む広帯域信号の効率的な伝送が可能となるコネクタ端子10を、微小なものであっても、平板状部材600から簡易な方法で製造することができる。
また、本実施形態に係るコネクタ端子10の製造方法では、絞り工程が、平板上部材600に対して絞り加工を施すことによって、平板状部材600の一側面から突出し且つ底面を有する突出部603を形成する第1の絞り加工工程と、突出部603の底面に対して絞り加工を施すことによって、環状の端子本体11と、端子本体11の一側面から延在した筒状部12とを形成する第2の絞り加工工程とを有しているために、筒状部11を効率的に形成できる。
さらに、本実施形態に係るコネクタ端子10の製造方法では、端子本体11の端部から外側に延在した部分に同軸ケーブル50の内部導体51の外径とほぼ同じ径の開口15を形成する開口形成工程と、端子本体11の端部から外側に延在した部分を折り曲げることによって、端子本体11の他側面と直交する保持面16を形成する曲げ工程とを有しているために、同軸ケーブル50の内部導体51とコネクタ端子10との接続領域を、簡易な方法で広く確保することができ、同軸ケーブル50とコネクタ端子10の間の伝送効率が向上する。また、コネクタ端子10と同軸ケーブル50の内部導体51との接続位置のずれを防止するための保持面16及び開口15を簡易な方法で形成することができる。
次に、図4〜図6を用いて、本実施の形態に係るコネクタ端子10の変形例について説明する。図4〜図6は、本実施の形態に係るコネクタ端子10の変形例の斜視図であり、図4は第1変形例、図5は第2変形例、図6は第3変形例を示している。
図4に示すように、第1変形例に係るコネクタ端子210については、スリット213の幅がコネクタ端子10のスリット13よりも広くなっている。また、図5に示すように、第2変形例に係るコネクタ端子310については、スリット313の数が4本であり、コネクタ端子10よりも多い。また、図6に示すように、第3変形例に係るコネクタ端子410については、スリット413の数が1本であり、コネクタ端子10よりも少ない。その他の部分は、コネクタ端子10の各部分に対応しているので説明を省略する。このように、本実施の形態に係るコネクタ端子10は用途に応じた変形が可能である。
本実施形態に係るL型同軸コネクタの信号伝送性能を評価するため、電圧定在波比の周波数特性を計算した。ここでは、本実施形態に係るコネクタ端子10を用いたL型同軸コネクタ1、本実施形態の変形例に係るコネクタ端子210、310、410を用いたL型同軸コネクタ、さらに比較例として、従来のコネクタ端子510を用いたL型同軸コネクタ5を計算の対象としている。コネクタ端子10、210、310、410、510をそれぞれ相手コネクタ端子2aと接続した状態で、同軸ケーブル50からL型同軸コネクタを介して相手コネクタ2へ電気信号を伝送する場合の入力電圧値と、相手コネクタ2側での出力電圧値とから、各周波数に対応した電圧定在波比を計算した。
図14〜図18にその計算結果を示した。図14〜図18は、コネクタ端子10、210、310、410及び従来のコネクタ端子510を用いたL型同軸コネクタについての、電圧定在波比の周波数特性を示したものである。
電圧定在波比は、電気信号の伝送経路において反射波が全くない場合に1となる。従って、この値が小さく、且つ1に近いほど反射が少なく、電気信号の伝送ロスが少ない。一般に、伝送機器の信号伝送性能を示す基準として、電圧定在波比が1〜1.5の範囲内に収まる周波数帯域が用いられており、この周波数帯域では信号伝送可能と評価できる。計算の結果、図14〜図18について、電圧定在波比が1〜1.5の範囲内にある周波数帯域は、それぞれ以下のようになった。
(1)図14: 0〜 12.0GHz以上
(2)図15: 0〜 12.0GHz以上
(3)図16: 0〜約11.8GHz
(4)図17: 0〜約11.8GHz
(5)図18: 0〜 約7.7GHz
この結果に示すように、従来のコネクタ端子510(図18)を用いた場合に比べて、本実施形態に係るコネクタ端子10(図14)を用いた場合に、より高周波の信号の伝送が可能となった。
また、本実施の形態に係るコネクタ端子を用いた場合(図14〜図17)において、0〜約12GHzの周波数帯域に亘って電圧定在波比が1〜1.5の範囲内に収まっており、従来のコネクタ端子510を用いた場合(図18)に比べて、高周波信号を含む広帯域信号のより効率的な伝送が可能となった。
ここではL型同軸コネクタ側に電気信号を入力し、相手コネクタ2側における出力値を計算したが、入力、出力の方向が逆であってもほぼ同様の結果となると考えられる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、本実施形態及びその変形例に係るコネクタ端子に形成されたスリットは例示したものであり、スリットの数、幅、形状はこれには限られない。
また、本実施形態においては、内部導体接続部に開口が形成された保持面が設けられているが、この保持面はなくてもよい。
また、本実施形態においては、内部導体接続部に同軸ケーブルの内部導体を接続しているが、これには限られず、内部導体接続部がなくてもよく、内部導体が直接端子本体に接続されていてもよい。
また、ここでは、本発明に係るコネクタ端子及びコネクタがL型同軸コネクタとして使用されている一実施形態について説明しているが、これには限られない。
また、開口15の径を内部導体51の外径より大きく、且つ、絶縁体52の外径より小さく設計することで、内部導体51のみを開口15に通し、絶縁体52の端面を保持面16に当接させることができるため、同軸ケーブル50の位置決めを容易にすることができる。
本発明の一実施形態に係るL型同軸コネクタの軸方向断面図。 図1のL型同軸コネクタと相手コネクタとの接続状態を示した図。(a)は上面図。(b)は側面図。(c)は(a)のA−A’断面図。(d)は(b)のB−B’断面図。(e)は(b)のC−C’断面図。 (a)は本発明の一実施形態に係るコネクタ端子の斜視図。(b)は(a)のコネクタ端子と同軸ケーブルの内部導体との接続状態を示した図。 本発明の一実施形態に係るコネクタ端子の第1変形例の斜視図。 本発明の一実施形態に係るコネクタ端子の第2変形例の斜視図。 本発明の一実施形態に係るコネクタ端子の第3変形例の斜視図。 図1のコネクタ端子の製造工程における開口形成工程を経た状態を示した図。(a)は上面図。(b)は(a)の側面図。(c)は(a)のG−G’断面図。 図1のコネクタ端子の製造工程における第1絞り加工工程を経た状態を示した図。(a)は上面図。(b)は(a)の側面図。(c)は(a)のG−G’断面図。 図1のコネクタ端子の製造工程における第2絞り加工工程を経た状態を示した図。(a)は上面図。(b)は(a)の側面図。(c)は(a)のG−G’断面図。 図1のコネクタ端子の製造工程におけるスリット加工工程を経た状態を示した図。(a)は上面図。(b)は(a)の側面図。(c)は(a)のG−G’断面図。 図1のコネクタ端子の製造工程における曲げ工程を経た状態を示した図。(a)は上面図。(b)は(a)の側面図。(c)は(a)のG−G’断面図。 従来のL型同軸コネクタに係るコネクタ端子の斜視図。 従来のL型同軸コネクタと相手コネクタとの接続状態を示した図。(a)は上面図。(b)は側面図。(c)は(a)のD−D’断面図。(d)は(b)のE−E’断面図。(e)は(b)のF−F’断面図。 図3のコネクタ端子を用いたL型同軸コネクタについて電圧定在波比の周波数特性の計算結果を示した図。 図4のコネクタ端子を用いたL型同軸コネクタについて電圧定在波比の周波数特性の計算結果を示した図。 図5のコネクタ端子を用いたL型同軸コネクタについて電圧定在波比の周波数特性の計算結果を示した図。 図6のコネクタ端子を用いたL型同軸コネクタについて電圧定在波比の周波数特性の計算結果を示した図。 図12に示す従来のコネクタ端子を用いたL型同軸コネクタについて電圧定在波比の周波数特性の計算結果を示した図。
符号の説明
1、5 L型同軸コネクタ
10、210、310、410、510 コネクタ端子
11、511 端子本体
12、212、312、412 筒状部
13、213、313、413 スリット
14 内部導体接続部
15 開口
16 保持面
30 シェル
40 ハウジング
50 同軸ケーブル
51 内部導体
53 外部導体
600 平板状部材
602 延出部
603 突出部

Claims (8)

  1. 同軸ケーブルの内部導体と電気的に接続されるコネクタ端子であって、
    環状の端子本体と、
    前記端子本体の一側面から延在し且つ相手コネクタ端子が嵌挿される筒状部とを備え、
    前記筒状部にはその軸方向に伸びる1又は複数のスリットが形成されていることを特徴とするコネクタ端子。
  2. 前記端子本体の端部から外側に延在した導体接続部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ端子。
  3. 前記導体接続部は、前記端子本体の他側面と直交し且つ同軸ケーブルの内部導体の外径とほぼ同じ径の開口が形成された保持面を有していることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ端子。
  4. 前記筒状部は、絞り加工によって形成されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ端子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクタ端子と、
    同軸ケーブルの外部導体が接続されるシェルと、
    前記コネクタ端子と前記シェルとを絶縁するハウジングとを備えていることを特徴とするコネクタ。
  6. 同軸ケーブルの内部導体が接続されるコネクタ端子の製造方法であって、
    平板状部材に対して絞り加工を施すことによって、環状の端子本体と、前記端子本体の一側面から延在した筒状部とを形成する絞り加工工程と、
    前記絞り加工工程で形成された前記筒状部に対して、その軸方向に伸びる1又は複数のスリットを形成するスリット形成工程とを備えていることを特徴とするコネクタ端子の製造方法。
  7. 前記絞り工程は、
    平板状部材に対して絞り加工を施すことによって、平板状部材の一側面から突出し且つ底面を有する突出部を形成する第1の絞り加工工程と、
    前記突出部の底面に対して絞り加工を施すことによって、環状の端子本体と、前記端子本体の一側面から延在した筒状部とを形成する第2の絞り加工工程とを有していることを特徴とする請求項6に記載のコネクタ端子の製造方法。
  8. 前記端子本体の端部から外側に延在した部分に同軸ケーブルの内部導体の外径とほぼ同じ径の開口を形成する開口形成工程と、
    前記端子本体の端部から外側に延在した部分を折り曲げることによって、前記端子本体の他側面と直交する保持面を形成する曲げ工程とをさらに備えていることを特徴とする請求項6又は7に記載のコネクタ端子の製造方法。
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