JP2018078040A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】伝送線路の共振周波数を信号に含まれる周波数から大きくずらすことができるコネクタを提供する。【解決手段】プラグコネクタ1Aは、絶縁性のハウジング10Aと、ハウジング10Aに配列され、同軸ケーブル2に接続されると共に、嵌合したリセプタクルコネクタ1Bの導電性のコンタクトと接続する導電性の複数のコンタクト11Aと、複数のコンタクト11Bと絶縁してハウジング10Bに配置され、嵌合したリセプタクルコネクタ1Bのシェル12Bと接続する導電性のシェル12Aと、複数のコンタクト11Aのうち、同軸ケーブル2の内部導体21に接続されたコンタクト11Aを除いたコンタクト11Aを、同軸ケーブル2の外部導体22とシェル12Aとに接触導通させる部材であり、シェル12Aとの接触位置を調整可能に構成された導電性のグランドバー13Aとを備える。【選択図】図7
Description
本発明は、コネクタに関する。
特許文献1には、回路基板に実装された第1のコネクタに、信号線が接続された第2のコネクタを嵌合させて信号線を回路基板に接続する電気コネクタが開示されている。この電気コネクタでは、嵌合の際、第1のコネクタに設けられた第1のシェルと、第2のコネクタに設けられた第2のシェルとが互いに面接触して、そのシールド性を高めている。
近年、ケーブルを伝送される信号が高速化するにつれて、信号の周波数帯域はますます高くなっている。周波数帯域が高くなると、その信号に含まれるノイズ成分は、コンタクト間のクロストークに起因するものが支配的になる。例えばデジタル信号においては、このノイズ成分は信号に含まれる周波数(矩形波を形成する周波数)と伝送線路の共振周波数とが近く伝送線路が共振する場合に大きくなることが知られている。したがって、クロストークを十分に低減するためには、伝送線路の共振周波数を信号に含まれる周波数から大きくずらす必要がある。上述の電気コネクタのように、シェル同士の接触状態を変更しても、伝送線路の共振周波数の変動は僅かであり、クロストークを十分に低減することができないという不都合がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、伝送線路の共振周波数を信号に含まれる周波数から大きくずらすことができるコネクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るコネクタは、
ケーブルに接続されて、相手コネクタと嵌合されるコネクタであって、
絶縁性のハウジングと、
前記ハウジングに配列され、前記ケーブルに接続されると共に、嵌合した前記相手コネクタの導電性の相手コンタクトと接続する導電性の複数のコンタクトと、
前記複数のコンタクトと絶縁して前記ハウジングに配置され、嵌合した前記相手コネクタの導電性シェルと接続する導電性のシェルと、
前記複数のコンタクトのうち、前記ケーブルの内部導体に接続されたコンタクトを除いたコンタクトを、前記ケーブルの外部導体と前記シェルとに接触させる部材であり、前記シェルとの接触位置を調整可能に構成された導電性の導通部材と、
を備える。
ケーブルに接続されて、相手コネクタと嵌合されるコネクタであって、
絶縁性のハウジングと、
前記ハウジングに配列され、前記ケーブルに接続されると共に、嵌合した前記相手コネクタの導電性の相手コンタクトと接続する導電性の複数のコンタクトと、
前記複数のコンタクトと絶縁して前記ハウジングに配置され、嵌合した前記相手コネクタの導電性シェルと接続する導電性のシェルと、
前記複数のコンタクトのうち、前記ケーブルの内部導体に接続されたコンタクトを除いたコンタクトを、前記ケーブルの外部導体と前記シェルとに接触させる部材であり、前記シェルとの接触位置を調整可能に構成された導電性の導通部材と、
を備える。
この場合、前記導通部材は、
前記ケーブルの長手方向に関して、複数の異なる位置で前記シェルと接触可能に構成されている、
こととしてもよい。
前記ケーブルの長手方向に関して、複数の異なる位置で前記シェルと接触可能に構成されている、
こととしてもよい。
また、前記導通部材は、
前記ケーブルの長手方向に関して、前記コンタクトに接触した前記ケーブルの内部導体の先端よりも前記ケーブルから離れた位置で、前記シェルと接触可能に構成されている、
こととしてもよい。
前記ケーブルの長手方向に関して、前記コンタクトに接触した前記ケーブルの内部導体の先端よりも前記ケーブルから離れた位置で、前記シェルと接触可能に構成されている、
こととしてもよい。
前記導通部材は、
前記ケーブルの長手方向に関して、前記ケーブルの内部導体に接触した前記コンタクトよりも前記ケーブルから離れた位置で、前記シェルと接触可能に構成されている、
こととしてもよい。
前記ケーブルの長手方向に関して、前記ケーブルの内部導体に接触した前記コンタクトよりも前記ケーブルから離れた位置で、前記シェルと接触可能に構成されている、
こととしてもよい。
前記導通部材は、
前記ケーブルの外部導体と接触するとともに前記シェルと接触する導体側接続部と、
一端が前記導体側接続部と接続され、前記ケーブルの内部導体を避けてその内部導体に沿って他端が延び、前記ケーブルの外部導体と接触するコンタクトに接触する複数の板状部と、
を備える、
こととしてもよい。
前記ケーブルの外部導体と接触するとともに前記シェルと接触する導体側接続部と、
一端が前記導体側接続部と接続され、前記ケーブルの内部導体を避けてその内部導体に沿って他端が延び、前記ケーブルの外部導体と接触するコンタクトに接触する複数の板状部と、
を備える、
こととしてもよい。
前記導通部材は、
前記板状部の他端同士を連結し、前記シェルとはんだ付け可能なシェル側接続部を備える、
こととしてもよい。
前記板状部の他端同士を連結し、前記シェルとはんだ付け可能なシェル側接続部を備える、
こととしてもよい。
前記導通部材では、
前記板状部の他端が、弾性力を有するように構成され、その弾性力により前記シェルと押圧接触する、
こととしてもよい。
前記板状部の他端が、弾性力を有するように構成され、その弾性力により前記シェルと押圧接触する、
こととしてもよい。
本発明によれば、ケーブルの外部導体、導通部材、コンタクト、シェルから成る伝送線路において、導通部材とシェルとの接触位置を調整することができるので、伝送線路の共振周波数を信号に含まれる周波数から大きくずらすことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1について、図1〜図8を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態1について、図1〜図8を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、このコネクタ1は、プラグコネクタ1Aとリセプタクルコネクタ1Bと、を備える。プラグコネクタ1Aは、一方向(x軸方向)に配列された複数の同軸ケーブル2の一端に接続される。一方、リセプタクルコネクタ1Bは、基板3に実装され、基板3の電極と接続されている。
プラグコネクタ1Aでは、−z側に突出した凸部10aが設けられており、リセプタクルコネクタ1Bでは、−z側に窪んだ凹部10bが設けられている。プラグコネクタ1Aの凸部10aが、リセプタクルコネクタ1Bの凹部10bに入り込むことにより、両者がずれなく嵌合する。リセプタクルコネクタ1Bのx軸方向の両端には、嵌合したプラグコネクタ1Aをロックするつまみ4が設けられている。
また、プラグコネクタ1Aには、図2(A)及び図2(B)に示すように、導通部材としてのグランドバー13Aが設けられている。グランドバー13Aは導電性の部材であり、同軸ケーブル2の外部導体22に接触している。グランドバー13Aは、シェル12Aに接触するとともに一部のコンタクト11Aに接触している。グランドバー13Aは、シェル12Aと接触する位置が複数設けられており、その位置を調整可能に構成されている。
プラグコネクタ1A及びリセプタクルコネクタ1Bが嵌合すると、プラグコネクタ1Aの複数のコンタクト11A(図7(B)参照)とリセプタクルコネクタ1B(相手コネクタ)の複数のコンタクト11B(相手コンタクト;図7(B)参照)とが一対一で接続される。さらに、この嵌合により、プラグコネクタ1Aの導電性のシェル12A(図7(B)参照)とリセプタクルコネクタ1Bの導電性のシェル12B(図7(B)参照)とが接続される。
嵌合状態では、同軸ケーブル2の内部導体21→プラグコネクタ1Aのコンタクト11A→リセプタクルコネクタ1Bのコンタクト11B→基板3の信号電極3A(図7(A)参照)という信号伝送線路が形成される。さらには、同軸ケーブル2の外部導体22→グランドバー13A→プラグコネクタ1Aのコンタクト11A及びシェル12A→リセプタクルコネクタ1Bのコンタクト11B及びシェル12B→基板3のグランド電極3B(図7(B)参照)というグランド伝送線路が形成される。
プラグコネクタ1Aは、シェル12Aとの接触位置を調整可能な部材である導電性のグランドバー13Aを備えることにより、グランド伝送線路の共振周波数を変動させ、例えばデジタル信号に含まれる周波数から大きくずらすことができるように構成されている。
なお、本実施の形態では、一対の同軸ケーブル2が一組となって、差動信号が伝送される。この同軸ケーブル2の組を同軸ケーブル2a,2bとする。図1に示すように、同軸ケーブル2a,2bは交互に配列され、一組となって一方向(x軸方向)に配列されている。
以下、コネクタ1の構成について、さらに詳細に説明する。まず、プラグコネクタ1Aの詳細構成について、図3の三面図や、図4(A)、図4(B)及び図4(C)の断面図等を参照して説明する。
図2(A)〜図4(C)で総合的に示すように、プラグコネクタ1Aは、ハウジング10Aと、複数のコンタクト11Aと、シェル12Aと、グランドバー13Aと、を備える。
ハウジング10Aは、図3に示すように、全体的に外面がシェル12Aに囲まれており、絶縁性の部材(例えば樹脂製)で構成された筐体である。ハウジング10Aは、x軸方向を長手方向として、一列に配列された全ての同軸ケーブル2と接続できるような長さとなっている。ハウジング10Aには、図3のA−A断面である図4(B)及び図3のB−B断面である図4(C)に示すように、複数のコンタクト11A及びグランドバー13Aを収容する。なお、+z側のシェル12A及びグランドバー13Aが取り外された状況では、図3のA−A断面図は、図4(A)に示すようになる。
コンタクト11Aは、例えば、金属製の導電性の部材である。コンタクト11Aは、同軸ケーブル2の配列に合わせて、ハウジング10A内においてx軸方向に沿って一列に配列されている。コンタクト11Aは、その一部が同軸ケーブル2の内部導体21に接続される。また、残りの一部、即ち、同軸ケーブル2の内部導体21に接続されたコンタクト11Aを除いたコンタクト11Aは、グランドバー13Aに接触する。具体的には、図3に示すように、同軸ケーブル2が配置された位置に対応して設けられたコンタクト11Aは、同軸ケーブル2の内部導体21に接続される。また、同軸ケーブル2が配置されていない位置Nに対応して設けられたコンタクト11Aは、グランドバー13Aに接触する。これらコンタクト11Aは、プラグコネクタ1Aとリセプタクルコネクタ1Bとが嵌合すると、リセプタクルコネクタ1Bの導電性のコンタクト11Bと一対一で接続する。
シェル12Aは、図3に示すように、複数のコンタクト11Aと絶縁した状態で、ハウジング10Aを覆うように配設されている。シェル12Aは、嵌合したリセプタクルコネクタ1Bのシェル12Bと接続する導電性の部材である。
グランドバー13Aは、導電性の部材である。図4(C)に示すように、グランドバー13Aは、複数のコンタクト11Aのうち、同軸ケーブル2の内部導体21に接続されたコンタクト11Aを除いたコンタクト11Aを、同軸ケーブル2の外部導体22とシェル12Aとに接触させる。グランドバー13Aは、シェル12Aと接触する位置を調整可能に構成されている。
グランドバー13Aについて、より詳細に説明する。図2(A)及び図2(B)に示すように、グランドバー13Aは、導体側接続部15と、複数の板状部16と、シェル側接続部17と、を備える。
導体側接続部15は、図2(A)に示すように、x軸方向に延びる板状の部材であり、配列された全ての同軸ケーブル2の外部導体22の周囲を囲んでこれを把持する構造となっている。導体側接続部15は、図2(B)に示すように、同軸ケーブル2の外部導体22と接続されるとともにシェル12Aとも接続される。
複数の板状部16は、一端(+y端)が導体側接続部15と接続されている。各板状部16は、図2(A)に示すように、同軸ケーブル2の内部導体21を避けてその内部導体21に沿って他端が延びている。実際には、図2(B)に示すように、板状部16は、−z側に折り曲がり、−y方向に延びた後、さらに+z側に折り曲がった形状となっている。板状部16同士の間には、空間Sが形成されているので、板状部16に、同軸ケーブル2の内部導体21が接触することはない。板状部16は、−z側に下がった部分で、図4(C)に示すように、コンタクト11Aと接続する。
図2(A)に示すように、シェル側接続部17は、板状部16の他端同士を連結する。図2(B)及び図4(C)に示すように、シェル側接続部17は、シェル12Aとはんだ付け可能である。
図2(B)及び図4(C)に示すように、グランドバー13Aは、導体側接続部15でシェル12Aとはんだ付けにより接続可能となっており、シェル側接続部17でもシェル12Aとはんだ付けにより接続可能となっている。すなわち、グランドバー13Aは、同軸ケーブル2の長手方向(y軸方向)に関して、複数の異なる位置でシェル12Aと接続可能に構成されている。
図4(C)をさらに詳細に見るとわかるように、グランドバー13A(シェル側接続部17)は、同軸ケーブル2の長手方向(y軸方向)に関して、同軸ケーブル2の外部導体22に対面する位置でシェル12Aと接触可能であると共に、コンタクト11Aに接続された同軸ケーブル2の内部導体21の先端よりも同軸ケーブル2から離れた位置で、シェル12Aと接触可能に構成されている。このように、シェル12Aとの2つの接触位置をできるだけ離すことで、共振周波数の変動量をより大きくすることができる。
続いて、リセプタクルコネクタ1Bの構成について説明する。リセプタクルコネクタ1Bは、図5(A)の三面図及び図5(A)のC−C断面図である図5(B)に示すように、ハウジング10Bと、複数のコンタクト11Bと、シェル12Bと、を備える。
ハウジング10Bは、絶縁性の部材(例えば樹脂製)で構成された細長矩形板状の筐体である。ハウジング10Bは、x軸方向を長手方向として、配列された同軸ケーブル2から信号を受信する基板3の電極と接続できるような大きさとなっている。ハウジング10Bには、図5(B)に示すように、複数のコンタクト11Bが収容される。
コンタクト11Bは、例えば、金属製の導電性の部材である。コンタクト11Bは、コンタクト11Aの配列に合わせて、ハウジング10A内においてx軸方向に沿って一列に配列されている。コンタクト11Bは、その一部が基板3の信号電極3Aに接続される。また、残りの一部、即ち、信号電極3Aに接続されたコンタクト11Bを除いたコンタクト11Bは、基板3のグランド電極3Bに接続される。これらコンタクト11Bは、プラグコネクタ1Aとリセプタクルコネクタ1Bとが嵌合すると、プラグコネクタ1Aの導電性のコンタクト11Aと一対一で接続する。よって、同軸ケーブル2の内部導体21に接続されたコンタクト11Aは、そのコンタクト11Aに対応して設けられたコンタクト11Bを介して、図7(A)に示すように、基板3の信号電極3Aに接続される。また、同軸ケーブル2の内部導体21に接続されていないコンタクト11Aは、そのコンタクト11Aに対応して設けられたコンタクト11Bを介して、図7(B)に示すように、基板3のグランド電極3Bに接続される。
シェル12Bは、複数のコンタクト11Bと絶縁した状態で、ハウジング10Bに配置され、嵌合したプラグコネクタ1Aのシェル12Aと接続する導電性の部材である。シェル12Bは、基板3のグランド電極3Bと接続され、接地されている。
次に、コネクタ1の動作について説明する。
まず、コネクタ1では、伝送線路における共振周波数の調整が行われる。ここでは、伝送される信号に対するノイズの影響を低減するために、信号に含まれる周波数と、伝送線路の共振周波数とがずれるように調整が行われる。この調整では、グランドバー13Aとシェル12Aとの間のはんだ付けによって、伝送線路の共振周波数をずらす。
例えば、図8に示すように、伝送される信号に含まれる周波数が11GHzを基本周波数とする場合について考える。導体側接続部15だけでグランドバー13Aとシェル12Aとがはんだ付けされ、伝送線路及びグランド伝送線路の共振周波数が11GHz近傍(クロストークの強度:−30dB)であった場合には、伝送される信号により、伝送線路が共振してクロストークが増大するおそれがある。
このような場合、グランドバー13Aにおいて、シェル側接続部17とシェル12Aとのはんだ付けによって両部材が接続される。このようにすれば、図8に示すように、グランド伝送線路における共振周波数を11GHzから例えば12.2GHzにずらすことができるので、クロストークによる伝送線路の11GHzにおける共振が低減され、基本周波数(11GHz)への影響を軽減することができる。
上述のように、グランド伝送線路の共振周波数が信号に含まれる周波数に対してずらされたプラグコネクタ1Aは、複数の同軸ケーブル2と接続され、図6に示すように、基板3に実装されたリセプタクルコネクタ1Bと嵌合される。
プラグコネクタ1Aとリセプタクルコネクタ1Bとが嵌合すると、図7(A)及び図7(B)に示すように、プラグコネクタ1Aのコンタクト11Aとリセプタクルコネクタ1Bのコンタクト11Bとが一対一で接続される。さらに、プラグコネクタ1Aの導電性のシェル12Aとリセプタクルコネクタ1Bの導電性のシェル12Bとが接続される。
これにより、図7(A)に示すように、同軸ケーブル2の内部導体21→プラグコネクタ1Aのコンタクト11A→リセプタクルコネクタ1Bのコンタクト11B→基板3の信号電極3Aという信号伝送線路が形成される。さらには、図7(B)に示すように、同軸ケーブル2の外部導体22→グランドバー13A→プラグコネクタ1Aのコンタクト11A又はシェル12A→リセプタクルコネクタ1Bのコンタクト11B又はシェル12B→基板3のグランド電極3Bというグランド伝送線路が形成される。
全ての同軸ケーブル対(2a,2b)について、グランドバー13Aにおける導体側接続部15とシェル12Aとがはんだ付けされるとともにグランドバー13Aにおけるシェル側接続部17とシェル12Aとがはんだ付けされている。このため、全ての同軸ケーブル対(2a,2b)について、グランド伝送線路の共振周波数を信号に含まれる周波数からずらし、クロストークを低減することができる。
もっとも、グランドバー13Aにおける導体側接続部15とシェル12Aとがはんだ付けされるとともにグランドバー13Aにおけるシェル側接続部17とシェル12Aとのはんだ付けも行うと、かえって伝送線路の共振周波数と信号に含まれる周波数とが一致し、クロストークの強度が大きくなる場合には、導体側接続部15だけでグランドバー13Aとシェル12Aとをはんだ付けするようにしてもよい。この場合、シェル側接続部17とシェル12Aとの間に絶縁体が挿入されたり、シェル側接続部17がシェル12Aと接触しないように変形させたりするなどの措置が取られる。
このようにして、このコネクタ1では、グランドバー13Aとシェル12Aとの接触位置を調整することによって、伝送線路の共振周波数を信号に含まれる周波数からずらして共振を防止し、クロストークを低減する。
同軸ケーブル2(2a,2b)からコネクタ1を介して伝送される信号は、クロストークが低減された状態で、基板3に送られる。基板3では、同軸ケーブル2aの信号レベルと同軸ケーブル2bの信号レベルとの差分が行われて、最終的な信号レベルが検出される。伝送される信号ではクロストークが低減されているため、ノイズに影響を受けにくい正確な信号伝達が可能となる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、同軸ケーブル2の外部導体22、グランドバー13A、コンタクト11A、シェル12Aから成るグランド伝送線路において、グランドバー13Aがシェル12Aと接触する位置を調整することができるので、伝送線路の共振周波数を信号に含まれる周波数から大きくずらすことができる。
すなわち、グランドバー13Aがシェル12Aと接触する位置を調整すれば、グランド伝送線路が共振する波長を変更することができるので、伝送線路の共振周波数を信号に含まれる周波数からずらすことができる。
伝送される信号に含まれる周波数は、今後ますます高くなることが予想される。伝送される信号に含まれる周波数が高くなればなるほど、クロストークの影響は大きくなり、伝送線路の共振周波数をシフトさせることの重要性が増す。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について、図9(A)〜図11(B)を参照して説明する。
次に、本発明の実施の形態2について、図9(A)〜図11(B)を参照して説明する。
本実施の形態に係るコネクタ1’(図11(A)及び図11(B)参照)は、プラグコネクタ1Aに代えて、プラグコネクタ1A’を備える点が、上記実施の形態1と異なっている。プラグコネクタ1A’は、グランドバー13Aに代えて、グランドバー13Bを備える。
グランドバー13Bは、図9(A)及び図9(B)に示すように、導体側接続部15と、複数の板状部18と、を備える。
導体側接続部15は、図9(B)に示すように、同軸ケーブル2の外部導体22と接続されるとともにシェル12Aと接続される。
図9(A)に示すように、板状部18は、一端(+y端)が導体側接続部15と接続され、同軸ケーブル2の内部導体21を避けてその内部導体21に沿って他端が延びている。板状部18は、同軸ケーブル2の外部導体22と接続されるコンタクト11Aと接触している。さらに、グランドバー13Bでは、図9(B)に示すように、板状部18の他端(−y側の端部)は、弾性力を有するように構成されており、板状部18の他端が、その弾性力によりシェル12Aと押圧接触可能である。
図10(A)及び図10(B)に示すように、グランドバー13Bは、同軸ケーブル2の長手方向(x軸方向)に関して、同軸ケーブル2の外部導体22に対面する位置でシェル12Aと接触可能であると共に、同軸ケーブル2の内部導体21に接続されたコンタクト11Aよりも同軸ケーブル2から離れた位置で、シェル12Aと接触可能に構成されている。このように、シェル12Aとの2つの接触位置をできるだけ離すことで、伝送線路の共振周波数の変動量をより大きくすることができる。
プラグコネクタ1A’とリセプタクルコネクタ1Bとが嵌合すると、図11(A)及び図11(B)に示すように、プラグコネクタ1A’のコンタクト11Aとリセプタクルコネクタ1Bのコンタクト11Bとが一対一で接続される。さらに、プラグコネクタ1A’の導電性のシェル12Aとリセプタクルコネクタ1Bの導電性のシェル12Bとが接続される。
これにより、図11(A)に示すように、同軸ケーブル2の内部導体21→プラグコネクタ1A’のコンタクト11A→リセプタクルコネクタ1Bのコンタクト11B→基板3の信号電極3Aという信号伝送線路が形成される。さらには、図11(B)に示すように、同軸ケーブル2の外部導体22→グランドバー13B(図11(B)では不図示)→プラグコネクタ1A’のコンタクト11A又はシェル12A→リセプタクルコネクタ1Bのコンタクト11B又はシェル12B→基板3のグランド電極3Bというグランド伝送線路が形成される。
全ての同軸ケーブル対(2a,2b)について、グランドバー13Bにおける導体側接続部15とシェル12Aとがはんだ付けされるとともにグランドバー13Bにおける板状部18とシェル12Aとが押圧接触している。このため、全ての同軸ケーブル対(2a,2b)についてグランド伝送線路の共振周波数を信号に含まれる周波数からずらし、クロストークを低減することができる。
このように、本実施の形態では、はんだ付けではなく、弾性力によりグランドバー13Bがシェル12Aに押圧接触する。このようにすれば、はんだ付けを行う工程を省略することができるので、製造工程を簡略化するとともに製造時間を短くすることができる。
なお、上記各実施の形態では、グランドバー13A,13Bとシェル12Aとの接触位置の数を2つとしたが、本発明はこれには限られない。接触位置の数は、3つ以上であってもよい。
また、グランドバー13A,13Bとシェル12Aとの接触位置をずらすことができるようになっていてもよい。
また、上記実施の形態では、一対の同軸ケーブル2(2a,2b)で差動信号を伝送するコネクタ1,1’について説明したが、本発明はこれには限られない。一方の同軸ケーブル2で伝送される信号を伝送するコネクタに本発明を適用することは当然可能である。
また、上記実施の形態では、同軸ケーブル2から基板3の電極へ信号が伝送される場合について説明したが、本発明はこれには限られない。本発明は、基板3の電極から同軸ケーブル2へ信号が伝送される場合にも適用可能である。
この発明は、この発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明の範囲を限定するものではない。すなわち、この発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本発明に係るコネクタは、同軸ケーブルと基板上の回路とを接続し、高周波の信号を伝送するのに用いることができる。
1,1’ コネクタ、1A,1A’ プラグコネクタ、1B リセプタクルコネクタ、2,2a,2b 同軸ケーブル、3 基板、3A 信号電極、3B グランド電極、4 つまみ、10A,10B ハウジング、10a 凸部、10b 凹部、11A,11B コンタクト、12A,12B シェル、13A,13B グランドバー、15 導体側接続部、16 板状部、17 シェル側接続部、18 板状部、21 内部導体、22 外部導体
Claims (7)
- ケーブルに接続されて、相手コネクタと嵌合されるコネクタであって、
絶縁性のハウジングと、
前記ハウジングに配列され、前記ケーブルに接続されると共に、嵌合した前記相手コネクタの導電性の相手コンタクトと接続する導電性の複数のコンタクトと、
前記複数のコンタクトと絶縁して前記ハウジングに配置され、嵌合した前記相手コネクタの導電性シェルと接続する導電性のシェルと、
前記複数のコンタクトのうち、前記ケーブルの内部導体に接続されたコンタクトを除いたコンタクトを、前記ケーブルの外部導体と前記シェルとに接触させる部材であり、前記シェルとの接触位置を調整可能に構成された導電性の導通部材と、
を備えるコネクタ。 - 前記導通部材は、
前記ケーブルの長手方向に関して、複数の異なる位置で前記シェルと接触可能に構成されている、
請求項1に記載のコネクタ。 - 前記導通部材は、
前記ケーブルの長手方向に関して、前記コンタクトに接触した前記ケーブルの内部導体の先端よりも前記ケーブルから離れた位置で、前記シェルと接触可能に構成されている、
請求項2に記載のコネクタ。 - 前記導通部材は、
前記ケーブルの長手方向に関して、前記ケーブルの内部導体に接触した前記コンタクトよりも前記ケーブルから離れた位置で、前記シェルと接触可能に構成されている、
請求項2に記載のコネクタ。 - 前記導通部材は、
前記ケーブルの外部導体と接触するとともに前記シェルと接触する導体側接続部と、
一端が前記導体側接続部と接続され、前記ケーブルの内部導体を避けてその内部導体に沿って他端が延び、前記ケーブルの外部導体と接触するコンタクトに接触する複数の板状部と、
を備える、
請求項1に記載のコネクタ。 - 前記導通部材は、
前記板状部の他端同士を連結し、前記シェルとはんだ付け可能なシェル側接続部を備える、
請求項5に記載のコネクタ。 - 前記導通部材では、
前記板状部の他端が、弾性力を有するように構成され、その弾性力により前記シェルと押圧接触する、
請求項5に記載のコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016219585A JP2018078040A (ja) | 2016-11-10 | 2016-11-10 | コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016219585A JP2018078040A (ja) | 2016-11-10 | 2016-11-10 | コネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018078040A true JP2018078040A (ja) | 2018-05-17 |
Family
ID=62150569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016219585A Pending JP2018078040A (ja) | 2016-11-10 | 2016-11-10 | コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018078040A (ja) |
-
2016
- 2016-11-10 JP JP2016219585A patent/JP2018078040A/ja active Pending
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