JP2007264378A - 4色カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

4色カラーフィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】4色カラーフィルタの白色部を形成するための樹脂組成物および4色カラーフィルタの製造法の提供。
【解決手段】(a1)オキシラニル基またはオキセタニル基を有する重合性不飽和化合物、(a2)1−ジエチルイソプロピタルメタクリレートに代表される特定構造を有する重合性不飽和化合物に由来する重合単位を含有する共重合体を含む樹脂組成物およびそれを用いてインクジェット方式により白色部を形成する4色カラーフィルタの製造法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、4色のカラーフィルタの製造法に関する。さらに詳しくは、液晶表示素子(LCD)用カラーフィルタおよび電荷結合素子(CCD)用カラーフィルタに用いられる白色画素を有する4色カラーフィルタおよび4色カラーフィルタと一緒に保護膜を形成する方法に関する。
液晶表示装置は、画素電極と赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタを含む複数の画素を有する(以下、赤色、緑色、青色のカラーフィルタを含む画素を各々赤色画素、緑色画素、青色画素という)。しかし、赤色、緑色、青色の3色画素に基づいて一つのドットを表示する一般の液晶表示装置において、各画素に配置されたカラーフィルタは、入射される光の一定部分のみを透過させるので、光効率が低いことがある。その為、最近は高輝度化のために、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に加えて、白色(W)の4つのサブピクセルによって1画素を構成した液晶パネルが開発されている。RGBWの4つのサブピクセルを1画素で構成する方法は、ストライプ方式とチェッカーボード方式があるが、従来の色配列に対して開口率低下を抑制し、ドライバICのコストが低減するためにはチェッカーボード方式が好ましい。例えば、一つの画素は2×2行列に配列されている赤色副画素(RP)、緑色副画素(GP)、青色副画素(BP)及び白色副画素(WP)を含む。ここで、行方向に赤色及び緑色の副画素(RP、GP)と、青色及び白色の画素(BP、WP)が隣接するように配置されており、列方向に赤色及び青色の副画素(RP、BP)と、緑色及び白色の副画素(GP、WP)が隣接するように配置されたカラーフィルタが提案されている。
従来は、上記4色の画素を含むカラーフィルタの形成方法は、感光性着色層形成用組成物を用い少なくとも下記(1)〜(4)の工程により形成されてきた。
(1)着色層形成用組成物の塗膜を基板上に形成する工程。
(2)前記塗膜の少なくとも一部に露光する工程。
(3)露光後の塗膜を現像する工程。
(4)現像後の塗膜を熱処理する工程。
前記(1)〜(4)工程を、赤色、緑色、または青色の顔料が分散された各着色層形成用組成物、並びに白色形成用組成物を用い繰り返して赤色の画素パターン、緑色の画素パターン、青色の画素パターン、および白色の画素パターンを同一基板上に形成することにより、赤色、緑色、青色および白色の四色の画素パターンが所定の配列で配置された着色層を基板上に形成することができる。
しかしながら、画素を一色増やすとそれだけ工程数が増えることから、コストダウン、スループット改善に向けて工程数削減が求められる。
また、上記画素パターン上には、保護膜も形成されるが、一般的に保護膜には、下地基板上に形成されたカラーフィルタによる段差を平坦化できることが要求されるので、上記チェッカーボード方式の画素を形成するにあたっては、穴埋め性、平坦性が求められる。
本発明の目的は、上記白色画素を形成するために好適な組成物、並びに白色画素またはそれと保護膜とを一緒に形成する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
〔A−1〕(a1)オキシラニル基またはオキセタニル基を有する重合性不飽和化合物に由来する重合単位、ならびに(a2)下記式(01)
Figure 2007264378
ここで、Rは炭素数5以上の3級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素数4以上の3級アルキル基、表示された上記式においてRと結合している酸素原子(−O−)に3級炭素原子で結合している、環員炭素数3以上のシクロアルキル基または表示された上記式においてRと結合している酸素原子(−O−)に3級炭素原子で結合している、4員環以上のラクトン環もしくはラクタム環である、
で表わされる構造を有する重合性不飽和化合物に由来する重合単位を含有してなる共重合体、
または、
〔A−2〕上記重合性不飽和化合物(a1)に由来する重合単位を含みしかし上記共重合体〔A−1〕とは異なる重合体と〔A−3〕上記重合性不飽和化合物(a2)に由来する重合単位を含みしかし上記共重合体〔A−1〕とは異なる重合体との組合せ、からなり、
そして赤色(R)、緑色(G)、青色(B)および白色(W)の4つのサブピクセルによって1画素を構成するカラーフィルタにおける当該白色のサブピクセルを形成するために用いられる、ことを特徴とする樹脂組成物によって達成される。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、
赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に加えて、白色(W)の4つのサブピクセルによって1画素を構成するカラーフィルタを製造する方法であって、白色のサブピクセルを、本発明の樹脂組成物でインクジェット方式により形成することを特徴とする4色カラーフィルタの製造方法により達成される。
また、本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第3に、
本発明の樹脂組成物を用いて、白色のサブピクセルを形成する際に、と保護膜をインクジェット方式で同時に形成する4色カラーフィルタの製造方法により達成される。
以下、本発明の樹脂組成物の各成分について説明する。
共重合体〔A−1〕
本発明における共重合体〔A−1〕は、(a1)オキシラニル基またはオキセタニル基を有する重合性不飽和化合物に由来する重合単位、(a2)上記式(01)で表わされる構造を有する重合性不飽和に由来する重合性単位ならびに、場合により、さらに、(a3)上記(a1)および(a2)の重合単位とは異なる、他の重合性不飽和化合物に由来する重合単位を含有してなる。
式(01)中のRは炭素数5以上の3級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素数4以上の3級アルキル基、表示された式(01)においてRと結合している酸素原子(−O−)に3級炭素原子で結合されている、環員炭素数3以上のシクロアルキル基または表示された式(01)においてRと結合している酸素原子(−O−)に3級炭素原子で結合している4員環以上のラクトン環またはラクタム環である。
Rが炭素数5以上の3級アルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素数4以上の3級アルキル基であるとき、式(01)は、下記式(1)
Figure 2007264378
ここで、RおよびRは、互に独立に、炭素数1〜8のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基であり、そしてRは炭素数2〜8のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素数1〜8のアルキル基である
で表わされる。
Rが環員炭素数3以上のシクロアルキル基であるとき、式(01)は、下記式(2)
Figure 2007264378
ここで、Rの定義は上記式(1)に同じであり、nは1〜8の整数であり、R、R、RおよびRは、互に独立に、水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示すか、あるいはR、R、RおよびRは、少なくとも2つが結合してそれらが結合している炭素原子およびRが結合している炭素原子と一緒になって、総環員炭素数7〜16のジシクロアルカンまたはトリシクロアルカン構造を形成していてもよい。但し、n=2〜8のとき、複数のR同士およびR同士は同一でも異なっていてもよい。
で表わされる。
また、Rが4員環以上のラクトン環またはラクタム環であるとき、上記式(01)は、下記式(3)
Figure 2007264378
ここで、Rの定義は上記式(1)に同じであり、lは0、1または2であり、mは1〜4の整数であり、Xは酸素原子または窒素原子であり、そしてR、R、R10およびR11は、互に独立に、水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基である、但しl=2のときの2個のRおよび2個のRならびにmが2〜4の整数のときの複数のR10および複数のR11は、同一であっても異なっていてもよい。
で表わされる構造である。
式(1)、(2)または(3)中のR、および式(1)中のRは炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基を示す。炭素数1〜8のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、(イソ)プロピル、(イソ)ブチル、(イソ)ペンチル、(イソ)ヘキシル、(イソ)ヘプチル、(イソ)オクチルが挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、(イソ)プロピオキシ、(イソ)ブトキシ等が挙げられる。
は炭素数2〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基を示す。炭素数2〜8のアルキル基としては、例えばエチル、(イソ)プロピル、(イソ)ブチル、(イソ)ペンチル、(イソ)ヘキシル、(イソ)ヘプチル、(イソ)オクチルが挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、(イソ)プロピオキシ、(イソ)ブトキシ等が挙げられる。
式(2)中の環状構造はn=1〜8のシクロアルカン構造を示す。シクロアルカンとしてはシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカンが挙げられる。
〜Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。環状アルカン上のRおよびRは、n=2以上の場合、複数個有するが同一である必要はなく、水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基のいずれでも良い。炭素数1〜8のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、(イソ)プロピル、(イソ)ブチル、(イソ)ペンチル、(イソ)ヘキシル、(イソ)ヘプチル、(イソ)オクチル等があげられる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、(イソ)プロピオキシ、(イソ)ブトキシ等が挙げられる。
またR〜Rは、そのうち少なくとも2つが結合してそれらが結合している炭素原子およびRが結合している炭素原子と一緒になって総環員炭素数7〜16のジシクロアルカンまたはトリシクロアルカン構造を形成することもできる。かかるジクロロルカンまたはトリシクロアルカンとしては、例えば2−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−2−イル基、2−メチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−2−イル基、1−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル基、1−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル基、3−ヒドロキシトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル基が挙げられる。
式(3)におけるR〜R11としては、R〜Rについて上記した基と同じ基を例示することができる。
Xが酸素原子であるときの式(3)中におけるラクトン環としては、例えば2−エチル−γ−ブチロラクトン−2−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクトン−2−イル基、2−エチル−γ−ブチロラクトン−3−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクトン−3−イル基、2−エチル−γ−ブチロラクトン−4−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクトン−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−2−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−2−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−3−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−3−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−5−イル基および2−エチル−δ−バレロラクトン−5−イル基等を挙げることができる。
また、Xが窒素原子であるときの式(3)中におけるラクタム環としては、2−エチル−γ−ブチロラクタム−2−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクタム−2−イル基、2−エチル−γ−ブチロラクタム−3−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクタム−3−イル基、2−エチル−γ−ブチロラクタム−4−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクタム−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−2−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−2−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−3−イル基および2−エチル−δ−バレロラクタム−3−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−5−イル基および2−エチル−δ−バレロラクタム−5−イル基等を挙げることができる。
共重合体〔A−1〕において、重合性不飽和化合物(a1)としては、オキシラニル基またはオキセタニル基および重合性不飽和基を有する限り特に限定はないが、例えば、オキシラニル基含有の重合性不飽和化合物としては、例えばアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
オキセタニル基含有の重合性不飽和化合物としては、例えば3−メチル−3−(メタ)アクロイロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクロイロキシメチルオキセタン等が挙げられる。
これらのうち、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが共重合反応性および得られる保護膜または絶縁膜の耐熱性、表面硬度を高める点から好ましく用いられる。
共重合体〔A−1〕において、重合性不飽和化合物(a2)としては、上記化学式(1)または(2)の構造を有する重合性不飽和化合物で限り特に限定はないが、例えば、式(1)構造を有する重合性不飽和重合体としては、例えば1−ジメチル(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、1−ジメチル(イソ)ブチル(メタ)アクリレート、1−ジメチル(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−エチルエチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−エチル(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−エチル(イソ)ブチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−エチル(イソ)オクチルアクリレート、1−ジエチル(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、1−ジエチル(イソ)ブチル(メタ)アクリレート、1−ジエチル(イソ)オクチル(メタ)アクリレート等をあげることができる。
また、式(2)構造を有する重合性不飽和重合体としては、例えば1−メチルシクロプロパン(メタ)アクリレート、1−メチルシクロブタン(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘプタン(メタ)アクリレート、1−メチルシクロオクタン(メタ)アクリレート、1−メチルシクロノナン(メタ)アクリレート、1−エチルシクロデカン(メタ)アクリレート、1−エチルシクロプロパン(メタ)アクリレート、1−エチルシクロブタン(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン(メタ)アクリレート、1−エチルシクロオクタン(メタ)アクリレート、1−エチルシクロノナン(メタ)アクリレート、1−エチルシクロデカン(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロプロパン(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロブタン(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロヘプタン(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロオクタン(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロノナン(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロデカン(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロプロパン(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロブタン(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロヘプタン(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロオクタン(メタ)アクリレート、1−(イソ)−ブチルシクロノナン(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロデカニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロプロパニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロブタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロヘプタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロオクタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロノナニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロデカニル(メタ)アクリレート、
1−(イソ)ヘキシルシクロプロパニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロブタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロヘプタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロオクタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロノナニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロデカニル(メタ)アクリレート、
1−(イソ)ヘプチルシクロプロパニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロブタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロヘプタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロオクタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロノナニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロデカニル(メタ)アクリレート、
1−(イソ)オクチルシクロプロパニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロブタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロヘプタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロオクタニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロノナニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロデカニル(メタ)アクリレート、
2−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−2−イル−(メタ)アクリレート、2−メチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−2−イル−(メタ)アクリレート、1−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル−(メタ)アクリレート、1−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル−(メタ)アクリレート3−ヒドロキシトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル−(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらのうち、1−ジエチルプロピル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートを用いるのが好ましく、更に好ましいのは1−ジエチルプロピル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートであり、特に好ましいのは1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートである。これらは、共重合反応性および得られる保護膜または絶縁膜の耐熱性、表面硬度を高める点から好ましく用いられる。
また、式(3)構造を有する重合性不飽和化合物としては、例えば2−エチル−γ−ブチロラクトン−2−イル−(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクトン−2−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−γ−ブチロラクトン−3−イル−(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクトン−3−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−γ−ブチロラクトン−4−イル−(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクトン−4−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−2−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−2−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−3−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−3−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−4−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−4−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−5−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−5−イル−(メタ)アクリレートの如きラクトン類:
2−エチル−γ−ブチロラクタム−2−イル−(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクタム−2−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−γ−ブチロラクタム−3−イル−(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクタム−3−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−γ−ブチロラクタム−4−イル−(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクタム−4−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−2−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−2−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−3−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−3−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−4−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−4−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−5−イル−(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−5−イル−(メタ)アクリレートの如きラクタム類を挙げることができる。
共重合体〔A−1〕は(a1)および(a2)以外に、さらに(a3)(a1)および(a2)以外の重合性不飽和化合物に由来する重合単位を含有することができる。重合性不飽和化合物(a3)は、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル、メタクリル酸アリールエステル、アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸ジエステル、ビシクロ不飽和化合物類、マレイミド化合物類、不飽和芳香族化合物、共役ジエン系化合物、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸無水物、その他の不飽和化合物を挙げることができる。
これらの具体例としては、例えば、メタクリル酸アルキルエステルとして、ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メタクリロキシエチルグリコサイド、4−ヒドロキシフェニルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート等;
アクリル酸アルキルエステルとしてメチルアクリレート、イソプロピルアクリレート等;
メタクリル酸環状アルキルエステルとして、シクロヘキシルメタクリレート、2−メチルシクロヘキシルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシエチルメタクリレート、イソボロニルメタクリレート等;
アクリル酸環状アルキルエステルとして、シクロヘキシルアクリレート、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシエチルアクリレート、イソボロニルアクリレート等;
メタクリル酸アリールエステルとして、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等;
アクリル酸アリールエステルとして、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート等;
不飽和ジカルボン酸ジエステルとして、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等;
ビシクロ不飽和化合物類として、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等;
マレイミド化合物類として、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等;
不飽和芳香族化合物として、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン等;
共役ジエン系化合物として、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等;
不飽和モノカルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等;
不飽和ジカルボン酸として、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等;
不飽和ジカルボン酸無水物として、上記不飽和ジカルボン酸の各無水物;
その他の不飽和化合物として、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル等を挙げることができる。
これらのうち、スチレン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート、p−メトキシスチレン、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、1,3−ブタジエン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、N−シクロヘキシルマレイミドなどが共重合反応性、耐熱性等の点から好ましい。
これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
共重合体〔A−1〕は重合性不飽和化合物単量体に由来する構造単位を好ましくは(a1)5〜95重量%、(a2)5〜95重量%、および(a3)0〜90重量%、さらに好ましくは(a1)20〜80重量%、(a2)20〜80重量%、および(a3)0〜60重量%、最も好ましくは(a1)30〜60重量%、(a2)30〜60重量%、および(a3)10〜40重量%含有する。この範囲の含有量において、良好な平坦化性能および耐熱性を実現することができる。
共重合体(A−1)の好ましい具体例としては、例えば、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル/メタクリル酸グリシジル共重合体、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/N−フェニルマレイミド/メタクリル酸グリシジル共重合体、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸グリシジル共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル/メタクリル酸グリシジル共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/N−フェニルマレイミド/メタクリル酸グリシジル共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸グリシジル共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル/メタクリル酸グリシジル共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/N−フェニルマレイミド/メタクリル酸グリシジル共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸グリシジル共重合体、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル/メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/N−フェニルマレイミド/メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル/メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/N−フェニルマレイミド/メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル/メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/N−フェニルマレイミド/メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
(共)重合体〔A−2〕
(共)重合体〔A−2〕は、前記重合性不飽和化合物(a1)を含有する成分を重合させて得られる(共)重合体(前述の共重合体〔A−1〕を除く)である。
(共)重合体〔A−2〕は重合性不飽和化合物(a1)以外に、さらに前記重合性不飽和化合物(a3)との共重合体とすることができる。
(共)重合体〔A−2〕は重合性不飽和化合物単量体に由来する構造単位を好ましくは(a1)5〜100重量%、および(a3)0〜95重量%、さらに好ましくは(a1)20〜100重量%、および(a3)0〜80重量%、最も好ましくは(a1)30〜90重量%、および(a3)10〜70重量%含有する。この範囲の含有量において、良好な平坦化性能および耐熱性を実現することができる。
共重合体〔A−2〕の好ましい具体例としては、例えば、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/N−フェニルマレイミド/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/N−フェニルマレイミド/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/N−フェニルマレイミド/メタクリル酸共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸共重合体、等が挙げられる。
(共)重合体〔A−3〕
(共)重合体〔A−3〕は、前記重合性不飽和化合物(a2)を含有する成分を重合させて得られる(共)重合体(前述の共重合体〔A−1〕を除く)である。
(共)重合体〔A−3〕は重合性不飽和化合物(a2)以外に、さらに前記重合性不飽和化合物(a3)との共重合体とすることができる。
(共)重合体〔A−3〕は重合性不飽和化合物単量体に由来する構造単位を好ましくは(a2)5〜100重量%、および(a3)0〜95重量%、さらに好ましくは(a2)20〜100重量%、および(a3)0〜80重量%、最も好ましくは(a2)30〜90重量%、および(a3)10〜70重量%含有する。この範囲の含有量において、良好な平坦化性能および耐熱性を実現することができる。
共重合体〔A−3〕の好ましい具体例としては、例えば、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル共重合体、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
スチレン/1−ジエチルプロピルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
スチレン/1−エチルシクロヘキシルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
スチレン/1−エチルシクロペンチルメタクリレート/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体等が挙げられる。
共重合体〔A−1〕、〔A−2〕および〔A−3〕は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(溶出溶媒テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」ということがある。)が好ましくは1,000〜100,000であり、さらに好ましくは2,000〜50,000であり、特に好ましくは3,000〜40,000である。この場合、Mwが1,000未満であると、組成物の塗布性が不十分となり、あるいは形成される保護膜の耐熱性が不足する場合があり、一方Mwが100,000を超えると、平坦化性能が不十分となる場合がある。
さらに、共重合体〔A−1〕、〔A−2〕および〔A−3〕の分子量分布(Mw/Mn)は好ましくは5.0以下であり、さらに好ましくは3.0以下である。
このような共重合体は、共重合体〔A−1〕においては上記重合性不飽和化合物(a1)、および(a2)を、重合体〔A−2〕においては上記重合性不飽和化合物(a1)を、並びに重合体〔A−3〕においては上記重合性不飽和化合物(a2)を適当な溶媒および適当な重合開始剤の存在下、公知の方法、例えばラジカル重合によって合成することができる。
カチオン重合性化合物〔B〕
本発明に使用されるカチオン重合性化合物〔B〕は、分子内に2個以上のオキシラニル基またはオキセタニル基を有する化合物(ただし前述の共重合体〔A−1〕〔A−2〕を除く。)である。上記分子内に2個以上のオキシラニル基またはオキセタニル基を有する化合物としては、例えば、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物、あるいは3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する化合物が挙げられる。
上記分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールADジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル等のビスフェノール化合物のジグリシジルエーテル類;
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル類;
エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂;
ポリフェノール型エポキシ樹脂;
脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;
高級脂肪酸のグリシジルエステル類;
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等を挙げることができる。
上記分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物の市販品としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピコート1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)等;
ビスフェノールF型エポキシ樹脂として、エピコート807(ジャパンエポキシレジン(株)製)等;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂として、エピコート152、同154、同157S65(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬(株)製)等;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として、EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(以上、日本化薬(株)製)、エピコート180S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)等;
ポリフェノール型エポキシ樹脂として、エピコート1032H60、同XY−4000(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)等;
環状脂肪族エポキシ樹脂として、CY−175、同177、同179、アラルダイトCY−182、同192、184(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、ERL−4234、4299、4221、4206(以上、U.C.C社製)、ショーダイン509(昭和電工(株)製)、エピクロン200、同400(以上、大日本インキ(株)製)、エピコート871、同872(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ED−5661、同5662(以上、セラニーズコーティング(株)製)等;
脂肪族ポリグリシジルエーテルとしてエポライト100MF(共栄社化学(株)製)、エピオールTMP(日本油脂(株)製)等が挙げられる。
上記分子内に2個以上の3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する化合物としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等を挙げることができる。
このようなカチオン重合性化合物〔B〕のうち、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびポリフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明の樹脂組成物中におけるカチオン重合性化合物〔B〕の使用量は、重合体〔A−1〕、〔A−2〕および〔A−3〕の合計量100重量部あたり、好ましくは3〜200重量部、さらに好ましくは5〜100重量部、特に10〜50重量部である。カチオン重合性化合物〔B〕の使用量が200重量部より多いと、組成物の塗布性に問題が生ずる場合があり、一方、3重量部未満であると、得られる膜の硬度が不足する場合がある。
感熱性酸発生剤〔C〕
感熱酸発生剤としては、スルホニウム塩類、ベンゾチアゾニウム塩類、アンモニウム塩類、ホスホニウム塩類等が挙げられ、これらのうちでもスルホニウム塩類、ベンゾチアゾニウム塩類が好ましく用いられる。
上記スルホニウム塩類の具体例としては、4−アセトフェニルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−3−クロロ−4−アセトキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートなどのアルキルスルホニウム塩;
ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェートなどのベンジルスルホニウム塩;
ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルジベンジルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−メトキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェートなどのジベンジルスルホニウム塩;
p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、p−ニトロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、p−ニトロベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、3,5−ジクロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、o−クロロベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートなどの置換ベンジルスルホニウム塩等が挙げられる。
これらのうちでも4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート等が好ましく用いられる。
上記ベンゾチアゾニウム塩類としては3−ベンジルベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジルベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、3−ベンジルベンゾチアゾニウム テトラフルオロボレート、3−(p−メトキシベンジル)ベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−2−メチルチオベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−5−クロロベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネートなどのベンジルベンゾチアゾニウム塩が挙げられる。
これらのうち、3−ベンジルベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート等が好ましく用いられる。
感熱酸発生剤として好適に用いられる酸発生剤の市販品としては、アルキルスルホニウム塩として、旭電化工業(株)製 商品名:アデカオプトンCP−66、CP−77を挙げることができる。
また、ベンジルスルホニウム塩として、三新化学工業(株)製 商品名:SI−60、SI−80、SI−100、SI−110、SI−145、SI−150、SI−80L、SI−100L、SI−110Lを挙げることができる。
これらのうち、SI−80、SI−100、SI−110が、得られる保護膜が高い表面硬度を有することから好ましい。
本発明の樹脂組成物が〔C〕感熱酸発生剤を含有するものである場合、その使用量は重合体〔A−1〕、〔A−2〕および〔A−3〕の合計量100重量部に対して、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。この範囲の使用量とすることにより、充分な硬度を有する膜を得ることができる。
また、〔C〕感熱酸発生剤は感放射線酸発生剤に置き換えることができる。
感放射線性酸発生剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の照射により酸を発生することができる化合物である。
このような感放射線性酸発生剤としては、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、ジアリールホスホニウム塩類等が挙げられ、これらを好ましく使用できる。
上記ジアリールヨードニウム塩類としては、例えばジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等が挙げられる。これらのうちでも、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネートが好適に用いられる。
上記トリアリールスルホニウム塩類としては、例えばトリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニル−p−トルエンスルホナート等が挙げられる。これらのうちでも、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナートが好適に用いられる。
上記ジアリールホスホニウム塩類としては、(1−6−η−クメン)(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスホネート等を挙げることができる。
感放射線性酸発生剤として好適に用いられる酸発生剤の市販品としては、ジアリールヨードニウム塩類として、ユニオンカーバイド社製 商品名:UVI−6950、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990、みどり化学(株)製 商品名:MPI−103、BBI−103等を挙げることができる。
また、トリアリールスルホニウム塩類として、旭電化工業(株)製 商品名:アデカオプトマーSP−150、SP−151、SP−170、SP−171、日本曹達(株)製 商品名:CI−2481、CI−2624、CI−2639、CI−2064、みどり化学(株)製 商品名:DTS−102、DTS−103、NAT−103、NDS−103、TPS−103、MDS−103、サートマー社製 商品名:CD−1010、CD−1011、CD−1012等を挙げることができる。
また、ジアリールホスホニウム塩類としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 商品名:イルガキュアー261、日本化薬(株)製 商品名:PCI−061T、PCI−062T、PCI−020T、PCI−022T等を挙げることができる。
これらのうち、ユニオンカーバイド社製 商品名:UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990、旭電化工業(株)製 商品名:アデカオプトマーSP−170、SP−171、サートマー社製 商品名:CD−1012、みどり化学(株)製 商品名:MPI−103が、得られる保護膜が高い表面硬度を有することから好ましい。
本発明の樹脂組成物が感放射線性酸発生剤を含有するものである場合、その使用量は重合体〔A−1〕、〔A−2〕および〔A−3〕の合計量100重量部に対して、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。この範囲の使用量とすることにより、充分な硬度を有する膜を得ることができる。
〔D〕接着助剤
上記〔D〕接着助剤は、形成される膜と基板との密着性を向上させるために添加することができる。
このような〔D〕接着助剤としては、例えば、反応性置換基を有する官能性シランカップリング剤を使用することができる。上記反応性置換基としては、例えば、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基等を挙げることができる。
〔D〕接着助剤の具体例としては、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
このような〔D〕接着助剤は、共重合体〔A−1〕、〔A−2〕および〔A−3〕の合計量100重量部当たり、好ましくは30重量部以下、より好ましくは25重量部以下の量で用いられる。〔D〕接着助剤の量が30重量部を超えると、得られる膜の耐熱性が不十分となる場合がある。
〔E〕界面活性剤
上記界面活性剤は、本発明の樹脂組成物の塗布性能を向上させるために添加することができる。
このような界面活性剤としては例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、その他の界面活性剤を挙げることができる。
上記フッ素系界面活性剤としては、例えば、BM CHIMIE製 商品名:BM−1000、BM−1100、大日本インキ化学工業(株)製 商品名:メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、住友スリーエム(株)製 商品名:フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431、旭硝子(株)製 商品名:サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141,同S−145、同S−382,同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106等の市販品を挙げることができる。
上記シリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 商品名:SH−28PA、SH−190、SH−193、SZ−6032、SF−8428、DC−57、DC−190、信越化学工業(株)製 商品名:KP341、新秋田化成(株)製 商品名:エフトップEF301、同EF303、同EF352等の市販品を挙げることができる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリオキシエチレンジアルキルエステル類などが挙げられる。
上記ポリオキシエチレンアルキルエーテル類としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が挙げられ、ポリオキシエチレンアリールエーテル類としては、例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルが挙げられ、ポリオキシエチレンジアルキルエステル類としては、例えば、ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等が挙げられる。
上記その他の界面活性剤として、共栄社化学(株)製 商品名:(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57、同No.90等を挙げることができる。
これらの〔E〕界面活性剤の添加量は、重合体〔A−1〕、〔A−2〕および〔A−3〕の合計量100重量部当たり、好ましくは5重量部以下、より好ましくは2重量部以下で使用される。界面活性剤の量が5重量部を越える場合は、塗布工程において塗膜の膜荒れが生じやすくなる場合がある。
樹脂組成物の実施の形態
本発明の樹脂組成物の好ましい実施の形態としては、下記(イ)〜(ロ)のものを挙げることができる。
(イ)共重合体〔A−1〕と場合により、カチオン性重合性化合物〔B〕、感熱性酸発生剤〔C〕を含有する樹脂組成物。
(ロ)重合体〔A−2〕および重合体〔A−3〕と場合により、カチオン性重合性化合物〔B〕、感熱性酸発生剤〔C〕を含有する樹脂組成物。組成物(ロ)において、重合体〔A−3〕の使用量は、重合体〔A−2〕、〔A−3〕の合計量100重量部当たり、10重量部〜90重量部であり、好ましくは20重量部〜80重量部である。共重合体〔A−3〕の量が10重量部未満の場合は、硬化不足となる場合があり、90重量部を越える場合は耐熱性が悪化する場合がある。
本発明の樹脂組成物は、上記の各成分を、好ましくは適当な溶媒中に均一に溶解または分散することにより調製される。使用される溶媒としては、組成物の各成分を溶解または分散し、各成分と反応しないものが好ましく用いられる。
[D]常圧における沸点が180℃以上の溶媒
本発明における溶媒は、常圧(1気圧)における沸点(以下、単に「沸点」という。)が180℃以上の溶媒(以下、「高沸点溶媒」[D]という。)からなる。高沸点溶媒の沸点は、好ましくは200℃以上である。また、高沸点溶媒の沸点の上限は、本発明におけるインクジェット方式用感放射線性樹脂組成物からインクジェット方式によりカラーフィルタを製造することができる限り、特に制約されるものではないが、樹脂組成物の調製工程およびカラーフィルタの製造工程における操作性の観点からみると、沸点が290℃以下、好ましくは280℃以下の、常温(20℃)で比較的低粘度の液体である高沸点溶媒が望ましい。したがって、本発明における高沸点溶媒の好ましい沸点範囲は、具体的には、180〜290℃であり、さらに好ましくは200〜280℃である。
高沸点溶媒としては、例えば、
式R12−O(CHCHO)−R13(但し、R12およびR13は相互に独立に炭素数2〜10のアルキル基を示す。)で表されるジエチレングリコールジアルキルエーテル系溶媒;式R14−O(CHCHO)−R15(但し、R14およびR15は相互に独立に炭素数1〜10のアルキル基を示す。)で表されるトリエチレングリコールジアルキルエーテル系溶媒;
式R16−O(CHCHO)−R17(但し、R16およびR17は相互に独立に炭素数1〜10のアルキル基を示し、iは2〜30の整数である。)で表されるポリエチレングリコールジアルキルエーテル系溶媒;
式R18−OCH(CH)CHO−R19(但し、R18およびR19は相互に独立に炭素数2〜10のアルキル基を示す。)で表されるプロピレングリコールジアルキルエーテル系溶媒;
エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル等の他のエーテル類;
1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;
アセトニルアセトン、イソホロン等のケトン類;
カプロン酸、カプリル酸等のカルボン酸類;
乳酸ブチル、安息香酸エチル、安息香酸n−ブチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ−n−ブチル、グリセリントリアセテート、フマル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−プロピル、フタル酸ジ−i−プロピル、フタル酸ジ−n−ブチル、サリチル酸i−アミル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等のエステル系溶媒等を挙げることができる。
本発明における好ましい高沸点溶媒の具体例としては、
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、乳酸ブチル等を挙げることができる。
前記高沸点溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
高沸点溶媒の使用量は、共重合体[A]100重量部に対して、好ましくは10〜10,000重量部、より好ましくは50〜5,000重量部、さらに好ましくは100〜2,000重量部である。
この範囲の使用量において、吐出された樹脂組成物の乾固速度の制御性が良好で、塗布特性に優れる組成物を得ることができる。
本発明においては、高沸点溶媒を使用することにより、下記するような効果を奏することができる。
(1)インクジェット方式により白色部またはそれと保護膜を形成する際には、当該部形成用樹脂組成物を吐出させ溶媒を除去した後、加熱して、当該部用膜を形成するが、このときの高沸点溶媒の蒸発速度が低く、吐出された該樹脂組成物が溶媒除去時や加熱時に急激に変化することがないため、当該部を形成する際の作業マージンが向上する。
(2)インクジェット方式により当該部を形成する際には、溶媒の蒸発により当該部形成用樹脂組成物が次第に粘稠になるが、溶媒の沸点が低いと粘度変化を制御することが困難となり、当該部の形成過程の初期と終期での、基板上に吐出された該樹脂組成物の変化の度合いが大きくなり、当該部の形成に支障をきたすのに対して、高沸点溶媒を採用することにより、この粘度変化を適当な範囲に制御することが可能となり、所望の当該部の形成が容易となる。
(3)当該部形成用樹脂組成物を吐出させるインクジェットヘッド部における組成物の乾固による目詰まりを防止でき、またそのことにより、組成物吐出時の飛行曲がりも防止でき、良好な直進性を確保できるため、当該部用組成物の利用効率および製造装置の洗浄効率が向上する。
また、本発明においては、沸点が180℃未満の溶媒(以下、「低沸点溶媒」という。)を高沸点溶媒と併用することもできる。
このような低沸点溶媒としては、例えば、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート
等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;
プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
メタノール、エタノール等のアルコール類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、メチルイソアミルケトンなどのケトン類;
および酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、蟻酸n−アミル、酢酸イソアミル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類が挙げられる。
これらのうち、ジエチレングリコール類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールアルキルアセテート類、エステル類が好ましく、特に、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルが好ましい。
これらの低沸点溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
低沸点溶媒の使用割合は、高沸点溶媒と低沸点溶媒との合計に対して、好ましくは90重量%以下、より好ましくは50重量%以下である。この場合、低沸点溶媒の使用割合が90重量%を超えると、高沸点溶媒を使用することによる所期の効果が損なわれるおそれがある。
上記のようにして調製された組成物は、孔径0.2〜3.0μm、好ましくは孔径0.2〜0.5μm程度のミリポアフィルタなどを用いて濾別した後、使用に供することもできる。
4色カラーフィルタの形成
カラーフィルタの形成方法
次に、着色層形成用感放射線性組成物(以下、単に「着色層形成用組成物」ともいう。)を用いて、カラーフィルタにおいて、R、G、Bの3色を形成する方法について説明する。
R、G、Bの3色のカラーフィルタの形成方法は、少なくとも下記(1)〜(4)の工程を含んでいる。
(1)着色層形成用組成物の塗膜を基板上に形成する工程。
(2)前記塗膜の少なくとも一部に露光する工程。
(3)露光後の塗膜を現像する工程。
(4)現像後の塗膜を熱処理する工程。
以下、これらの工程について順次説明する。
−(1)の工程−
先ず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層を形成し、この基板上に、着色層形成用組成物を塗布したのち、減圧下で真空ベークを行い溶媒を蒸発除去して、塗膜を形成する。
この工程で使用される基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホンのほか、環状オレフィンの開環重合体やその水素添加物等を挙げることができる。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
着色層形成用組成物を基板に塗布する方法としては、特に限定されるものでないが、スリット・アンド・スピン塗布法、スピンレス塗布法等の、スリットノズルを用いる方法(以下、「スリットノズル塗布法」という。)が好ましい。
スリットノズル塗布法において、スリット・アンド・スピン塗布法とスピンレス塗布法、塗布基板の大きさによって条件は異なるが、例えば、スピンレス塗布法により第5世代のガラス基板(1,100mm×1,250mm)を塗布する場合、スリットノズルからの着色層形成用組成物の吐出量は、通常、500〜2,000マイクロリットル/秒、好ましくは800〜1,500マイクロリットル/秒であり、また塗工速度は、通常、500〜1,500mm/秒、好ましくは700〜1,200mm/秒である。
着色層形成用組成物の固形分としては通常、10〜20%、好ましくは13〜18%である。
真空ベークの条件は、真空度が、通常、0.1〜1.0torr、好ましくは0.2〜0.5torr程度であり、温度が、通常、60〜120℃、好ましくは70〜110℃程度であり、ベーク時間が、通常、1〜5分、好ましくは2〜4分程度である。
形成される塗膜の厚さは、溶媒除去後の膜厚として、通常、0.1〜10μm、好ましくは0.2〜8.0μm、特に好ましくは0.2〜6.0μmである。
−(2)の工程−
その後、形成された塗膜の少なくとも一部に露光する。塗膜の一部に露光する際には、通常、適当なパターンを有するフォトマスクを介して露光する。
露光に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
放射線の露光量は、通常、10〜10,000J/m程度である。
−(3)の工程−
その後、現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去する。
前記現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の水溶液からなるアルカリ現像液が好ましい。
前記アルカリ現像液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。
現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を採用することができる。
現像条件は、常温で5〜300秒程度が好ましい。
−(4)の工程−
その後、加熱処理(以下、「ポストベーク」という。)することにより、基板上に着色層を形成することができる。
ポストベークの条件は、180〜230℃で20〜40分程度が好ましい。
本発明のカラーフィルタの形成方法においては、前記(1)〜(4)工程を、赤色、緑色または青色の顔料が分散された各着色層形成用組成物を用いて繰り返して、赤色の画素パターン、緑色の画素パターンおよび青色の画素パターンを同一基板上に形成することにより、赤色、緑色および青色の三原色の画素パターンが所定の配列で配置された着色層を基板上に形成することができる。但し、本発明においては、各色の画素パターンの形成順は特に限定されるものではない。
このようにして形成された画素の膜厚は、通常、0.5〜5.0μm、好ましくは1.0〜3.0μmである。
また、基板表面にインクジェット装置により塗布し、次いで、塗布面を加熱(プレベーク)することにより塗膜を形成することもできる。
上記の着色層形成用感放射線性組成物は、(A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性モノマー、(D)光重合開始剤および(E)溶媒を必須成分として含有し、(E)溶媒がジプロピレングリコールジメチルエーテルを5〜40重量%含有するが、特に好ましい組成物を具体的に例示すると、下記(イ)〜(ホ)のとおりである。
(イ)(B)成分がカルボキシル基含有共重合体(II)を含み、(D)成分がアセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物およびトリアジン系化合物の群から選ばれる少なくとも1種を含む着色層形成用感放射線性組成物。
(ロ) (B)成分がカルボキシル基含有共重合体(II)を含み、(D)成分中のアセトフェノン系化合物が2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1および1,2−オクタンジオン−1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−ベンゾイルオキシム)の群から選ばれる少なくとも1種を含み、(D)成分中のビイミダゾール系化合物が2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールおよび2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールの群から選ばれる少なくとも1種を含み、(D)成分中のトリアジン系化合物が2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンを含む、前記(イ)の着色層形成用感放射線性組成物。
(ハ) (B)成分中のカルボキシル基含有共重合体(II)が、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/N−フェニルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/N−フェニルマレイミド/α−メチルスチレン/ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド/α−メチルスチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/N−フェニルマレイミド/スチレン/アリル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/N−フェニルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/N−シクロヘキシルマレイミド/スチレン/アリル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/N−シクロヘキシルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/スチレン/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/フェニル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド/スチレン/フェニル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド/スチレン/フェニル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/N−フェニルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体、および(メタ)アクリル酸/ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体の群から選ばれる少なくとも1種を含む、前記(イ)または(ロ)の着色層形成用感放射線性組成物。
(ニ) (C)成分がトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの群から選ばれる少なくとも1種を含む、前記(イ)、(ロ)または(ハ)の着色層形成用感放射線性組成物。
(ホ) (A)成分が有機顔料および/またはカーボンブラックを含む、前記(イ)、(ロ)、(ハ)または(ニ)の着色層形成用感放射線性組成物。
白色部または保護膜の形成方法
カラーフィルタの白色部は、本発明の樹脂組成物を用いてインクジェット法により好適に塗布できる。
図1(a)に示されているような基板101上に隔壁102および多数の光透過領域105を有するカラーフィルタの構成要素を準備する。
次いで、図1(b)に示すように、本発明の樹脂組成物を、インクジェットヘッド10から各光透過領域105に吐出させて、樹脂組成物の上面が隔壁102の上端より盛り上がった状態となるように各光透過領域105に貯留させて、樹脂組成物の貯留層21、22、・・・を形成する。なお、20は、樹脂組成物の吐出途中の状態を例示している。この場合の樹脂組成物の吐出速度は、例えば、0.01〜100m/秒程度である。その後、図1(c)に示すように、各貯留層をなす樹脂組成物に対し熱処理を行って溶媒を蒸発させることにより、樹脂組成物を乾燥して、所定の厚みの白色画素パターンを形成する。なお、このような処理により各貯留層の体積が減少する。
塗布後のプレベークの条件としては、各成分の種類や配合割合などによっても異なるが、好ましくは70〜90℃で1〜15分間程度の条件を採用できる。塗膜の厚さとしては好ましくは0.15〜8.5μm、より好ましくは0.15〜6.5μm、さらに好ましくは0.15〜4.5μmとすることができる。なお、ここでいう塗膜の厚さは、溶媒除去後の厚さとして理解されるべきである。
塗膜形成後の加熱処理は、ホットプレートやクリーンオーブンなどの適宜の加熱装置により実施することができる。処理温度としては、150〜250℃程度が好ましく、加熱時間は、ホットプレート使用の場合は5〜30分間、オーブン使用の場合は、30〜90分間の処理時間を採用することができる。
また、樹脂組成物に感放射線性酸発生剤を用いた場合には、当該樹脂組成物を基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去して塗膜とした後、放射線照射処理(露光処理)を施すことにより目的とする白色部を形成することができる。この場合、必要に応じて、露光処理後にさらに加熱処理を行っても良い。
上記放射線の照射処理において使用できる放射線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を挙げることができるが、190〜450nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。
露光量としては、通常100〜20,000J/m、好ましくは150〜10,000J/mである。
放射線照射後さらに任意的に加熱処理を行ってもよい。このときの加熱温度としては、150〜250℃程度が好ましく、加熱装置として例えばホットプレート、クリーンオーブン等の適宜の装置を使用することができる。加熱時間は、ホットプレート使用の場合は5〜30分間、オーブン使用の場合は、30〜90分間の処理時間を採用することができる。
4色のカラーフィルタを形成した後、必要に応じてインクジェット法で保護膜を形成することができる。この際、白色用の塗布液、あるいは別途調製した塗布液、あるいは市販の塗布液を用いることができる。また、保護膜形成にあたっては、スピン塗布、スリット塗布等の従来法で形成することもできる。さらには、白色画素の形成と保護膜の形成と一度のインクジェット塗布で、あるいは複数回のインクジェット塗布で行うこともできる。
例えば、上記図1(c)につづく、図1(d)に示すように、各画素パターンを覆うように保護膜103が形成される。
カラーフィルタの保護膜
上記のように形成された保護膜は、その膜厚が好ましくは0.1〜8μm、より好ましくは0.1〜6μm、さらに好ましくは0.1〜4μmである。なお、本発明の保護膜がカラーフィルタの段差を有する基板上に形成される場合には、上記の膜厚は、カラーフィルタの最上部からの厚さとして理解されるべきである。
上記保護膜の形成により密着性、表面硬度、透明性、耐熱性、耐光性、耐溶剤性などを満たすと共に、熱のかかった状態での荷重によっても凹まず、また下地基板上に形成されたカラーフィルタの段差を平坦化する性能に優れた光デバイス用保護膜として好適である。
特に、本発明の保護膜が、パネル製造工程において250℃を超える加熱に曝されることがあるので、その場合にも十分に耐えられる耐熱性を持つことが、270℃で十分な寸法安定性を持つことによって保証される。
以下に合成例、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(共)重合体の製造
合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル50重量部、1−エチルシクロペンチルメタアクリレート50重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A1−1)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、32.9%であった。
合成例2
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル40重量部、1−ジエチルプロピルメタアクリレート40重量部、スチレン10重量部、およびメタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル10重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A1−2)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0%であった。
合成例3
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル40重量部、1−エチルシクロヘキシルメタアクリレート40重量部、スチレン10重量部、およびシクロヘキシルマレイミド10重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A1−3)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0%であった。
合成例4
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル40重量部、1−エチルシクロペンチルメタアクリレート40重量部、スチレン10重量部、およびN−シクロヘキシルマレイミド10重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A1−4)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、32.7%であった。
合成例5
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル40重量部、1−エチルシクロペンチルメタアクリレート40重量部、メタクリル酸10重量部、スチレン5重量部、およびN−シクロヘキシルマレイミド5重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A1−5)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、32.8%であった。
合成例6
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル40重量部、2−メチル−γ−ラクトン−4−イル−メタアクリレート40重量部、スチレン10重量部、およびN−シクロヘキシルマレイミド10重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A1−6)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、31.9%であった。
合成例7
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル100重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A2−1)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.2%であった。
合成例8
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル80重量部、スチレン20重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A2−2)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.3%であった。
合成例9
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続き1−エチルシクロヘキシルメタアクリレート100重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A3−1)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0%であった。
合成例10
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続き1−エチルシクロヘキシルメタアクリレート80重量部、スチレン10重量部、およびメタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル10重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A3−2)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.3%であった。
比較合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きスチレン25重量部、メタクリル酸20重量部、メタクリル酸グリシジル45重量部およびメタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル10重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(a−1)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0%であった。
比較合成例2
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル40重量部、スチレン10重量部、t−ブチルメタクリレート40重量部、およびシクロヘキシルマレイミド10重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(a−2)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0%であった。
樹脂組成物の調製および評価
実施例1
<組成物の調製>
上記合成例1で得られた共重合体(A1−1)を含む溶液(共重合体(A1−1)100重量部(固形分)に相当する量)と(E)界面活性剤としてSH−28PA(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)0.1重量部を加え、さらに固形分濃度が20%になるように高沸点溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを添加した後、孔径0.5μmのミリポアフィルタで濾過して樹脂組成物を調製した。
100μm×100μm×2μmの3色画素の角パターンと100μm×100μm×2μmのホールが形成されたガラス基板上に、インクジェット装置を用いて上記組成物溶液をホールの中に塗布した後、90℃に加熱したホットプレート上で3分間プレベークし、更に220℃に加熱したホットプレート上で20分間ポストベークし、2.0μmの白色画素部を形成した。
この塗膜の表面の凹凸を、接触式膜厚測定装置α-ステップ(商品名:テンコール社製)を用いて、測定点数n=5で、白色画素部の最高部と最低部の高低差の平均値を求めた。結果を表1に示す。この値が500nm以下のとき、インクジェット塗布性は良好といえる。
実施例2−10、比較例1−2
合成例2−10、並びに比較合成例1−2で得られた共重合体を用いた以外は実施例1と同様の方法により樹脂組成物を調製した。また、実施例1と同様の方法で2.0μmの白色画素部を形成した。さらには、実施例1と同様にして白色画素部の最高部と最低部の高低差の平均値を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2007264378
カラーフィルタの製造法を説明するための説明図。

Claims (6)

  1. 〔A−1〕(a1)オキシラニル基またはオキセタニル基を有する重合性不飽和化合物に由来する重合単位、ならびに(a2)下記式(01)
    Figure 2007264378
    ここで、Rは炭素数5以上の3級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素数4以上の3級アルキル基、表示された上記式においてRと結合している酸素原子(−O−)に3級炭素原子で結合している、環員炭素数3以上のシクロアルキル基または表示された上記式においてRと結合している酸素原子(−O−)に3級炭素原子で結合している、4員環以上のラクトン環もしくはラクタム環である、
    で表わされる構造を有する重合性不飽和化合物に由来する重合単位を含有してなる共重合体、
    または、
    〔A−2〕上記重合性不飽和化合物(a1)に由来する重合単位を含みしかし上記共重合体〔A−1〕とは異なる重合体と〔A−3〕上記重合性不飽和化合物(a2)に由来する重合単位を含みしかし上記共重合体〔A−1〕とは異なる重合体との組合せ、からなり、
    そして赤色(R)、緑色(G)、青色(B)および白色(W)の4つのサブピクセルによって1画素を構成するカラーフィルタにおける当該白色のサブピクセルを形成するために用いられる、ことを特徴とする樹脂組成物。
  2. (B)カチオン重合性化合物をさらに含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. (C)感熱性酸発生剤をさらに含有する請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. (D)1気圧下の沸点が180℃以上の溶媒に溶解された溶液状態にある請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に加えて、白色(W)の4つのサブピクセルによって1画素を構成するカラーフィルタを製造する方法であって、白色のサブピクセルを、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物でインクジェット方式により形成することを特徴とする4色カラーフィルタの製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて、白色のサブピクセルを形成する際に、と保護膜をインクジェット方式で同時に形成する4色カラーフィルタの製造方法。
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