JP2018180381A - 硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2018180381A
JP2018180381A JP2017081627A JP2017081627A JP2018180381A JP 2018180381 A JP2018180381 A JP 2018180381A JP 2017081627 A JP2017081627 A JP 2017081627A JP 2017081627 A JP2017081627 A JP 2017081627A JP 2018180381 A JP2018180381 A JP 2018180381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
resin composition
ethyl
curable resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017081627A
Other languages
English (en)
Inventor
広樹 石川
Hiroki Ishikawa
広樹 石川
隆一 奥田
Ryuichi Okuda
隆一 奥田
坂井 孝広
Takahiro Sakai
孝広 坂井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2017081627A priority Critical patent/JP2018180381A/ja
Publication of JP2018180381A publication Critical patent/JP2018180381A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

【課題】着色層の輝度低下を防止するとともに、良好な平坦性を有し、高速塗布が可能でスループット改善をもたらす硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子を提供することを目的とする。【解決手段】染料を含む着色層を有し、かつ、着色層のない部分を持つRGBWのカラーフィルタの保護膜を形成するために用いられる硬化性樹脂組成物であって、下記[A]から[D]を含む硬化性樹脂組成物に関する。[A]エポキシ基を有する重合体[B]25℃での粘度が10Pa・s以下の架橋剤[C]酸化防止剤[D]溶剤【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子に関する。
液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタは、通常、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の画素を有する(以下、赤色、緑色、青色のカラーフィルタを含む画素を各々赤色画素、緑色画素、青色画素という)。赤色、緑色、青色の3色画素に基づいて一つのドットを表示する一般の液晶表示装置において、各画素に配置されたカラーフィルタは、入射される光の一定部分のみを透過させるので、光効率が低いことがある。
近年、低消費電力化やパネルの高輝度化の観点から、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に加えて、白色(W)の4つのサブピクセルを含むカラーフィルタが提案されている。上記4色の画素を含むカラーフィルタは、R,G,Bはそれぞれ着色剤を含む感光性樹脂組成物によって形成され、白色(W)は通常着色剤を含まない感光性樹組成物によって形成される。代表的な手順としては、感光性樹組成物の塗膜を基板上に形成する工程、上記塗膜の少なくとも一部に露光する工程、露光後の塗膜を現像する工程、及び現像後の塗膜を熱処理する工程を含むことが挙げられる。
最近、液晶パネルの輝度向上の観点から、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の着色剤として、染料を含む材料が提案されている。染料系着色剤は従前の顔料系着色剤に比較して、色度や輝度等の比較的な向上を図れるものの、耐光性、耐熱性が劣るため、カラーフィルタ製造時の露光工程や加熱工程で色度が変化してしまう問題があった。
また、上述の白色(W)の形成には、R、G,Bの着色層を形成後、カラーフィルタの保護膜形成用の硬化性樹脂組成物を用いることができ、白色(W)の形成と保護膜形成を同時に行うことができる。このような硬化性樹脂組成物としては、(A)グリシジルメタクリレート及びスチレン系単量体を付加重合して得られる重量平均分子量2000以上の重合体、(B)分子量2000未満のオキセタン化合物、(C)熱カチオン硬化触媒、(D)酸化防止剤を含む硬化性樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。
しかし、従来の硬化性樹脂組成物は、白色(W)の形成時に穴埋め性、平坦性が低く、さらに組成物の粘度が高いため、大型基板への高速塗布性が難しい等の問題があった。
特許第4492070号
上記硬化性樹脂組成物では保存安定性及び耐熱性が向上するものの、コストダウン、スループット改善に向けて高速での塗布が求められる。また、上記画素パターン上には、保護膜も形成されるが、一般的に保護膜には、下地基板上に形成されたカラーフィルタによる段差を平坦化できる穴埋め性、平坦性が求められる。さらに、染料系着色剤は耐光性、耐熱性が従来の顔料系着色剤に比較して劣るため、露光工程、加熱工程において色度変化を低減することができる保護膜が求められていた。
本発明の目的は、白色(W)の画素の形成と染料系着色剤を含む着色層上に形成さする保護膜を同時に形成する硬化性樹脂組成物であって、染料系着色剤を用いても輝度低下を抑制するとともに、白色(W)上で良好な平坦性を有し、高速塗布が可能でスループット改善をもたらすことができる硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記の構成を採用することにより上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、一態様において、染料を含む着色層を有し、かつ、着色層のない部分を持つRGBWのカラーフィルタの保護膜を形成するために用いられる硬化性樹脂組成物であって、下記[A]から[D]を含む硬化性樹脂組成物に関する。
[A]エポキシ基を有する重合体
[B]25℃での粘度が10Pa・s以下の架橋剤
[C]酸化防止剤
[D]溶剤
本発明は、他の態様において、基板上に当該硬化性樹脂組成物の塗膜を形成する工程、及び
上記塗膜を加熱する工程を含むカラーフィルタ用保護膜の形成方法に関する。
本発明は、さらに他の態様において、当該硬化性樹脂組成物の硬化膜を保護膜として備えるカラーフィルタに関する。
本発明は、なおさらに他の態様において、当該カラーフィルタを備える表示素子に関する。
なお、[A]エポキシ基を有する重合体が有する「エポキシ基」とは、オキシラニル基またはオキセタニル基をいう。
本発明によれば、着色層の色度変化を低減させ、良好な平坦性を有し、高速塗布が可能でスループット改善をもたらす保護膜並びに保護膜形成用硬化性樹脂組成物及びその各種用途を好適に提供することができる。
以下、本発明の硬化性樹脂組成物の各成分について説明する。硬化性樹脂組成物は、[A]エポキシ基を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、[B]25℃での粘度が10Pa・s以下の架橋剤(以下、「[B]架橋剤」ともいう)、[C]酸化防止剤、及び[D]溶剤を含み、さらに必要に応じて、[E]接着助剤、[F]界面活性剤、[G]硬化剤・硬化促進剤を含んでよい。
<[A]エポキシ基を有する重合体>
本発明におけるエポキシ基を有する重合体は、(a1)オキシラニル基またはオキセタニル基を有する重合性不飽和化合物(以下、「重合性不飽和化合物(a1)」ともいう。)に由来する重合単位(以下、「(a1)重合単位」ともいう。)を有する。
[A]重合体において、重合性不飽和化合物(a1)としては、オキシラニル基またはオキセタニル基および重合性不飽和基を有する限り特に限定はないが、例えば、オキシラニル基含有の重合性不飽和化合物としては、例えばアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸3,4−エポキシブチル、メタクリル酸3,4−エポキシブチル、アクリル酸6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。オキセタニル基含有の重合性不飽和化合物としては、例えば3−メチル−3−(メタ)アクロイロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクロイロキシメチルオキセタン等が挙げられる。これらのうち、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが共重合反応性および得られる保護膜または絶縁膜の耐熱性、表面硬度を高める点から好ましく用いられる。
[A]重合体は、必要に応じて(a2)下記式(01)で表される構造を有する重合性不飽和化合物(以下、「重合性不飽和化合物(a2)」ともいう。)に由来する重合単位(以下、「(a2)重合単位」ともいう。)、および(a3)上記(a1)重合単位および(a2)重合単位とは異なる、重合性不飽和化合物(a1)および重合性不飽和化合物(a2)以外の他の重合性不飽和化合物(以下、「重合性不飽和化合物(a3)」ともいう。)に由来する重合単位(以下、「(a3)重合単位」ともいう。)を含有してなる。
Figure 2018180381
式(01)中のRは炭素数5以上の3級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素数4以上の3級アルキル基、表示された式(01)においてRと結合している酸素原子(−O−)に3級炭素原子で結合されている、環員炭素数3以上のシクロアルキル基または表示された式(01)においてRと結合している酸素原子(−O−)に3級炭素原子で結合している4員環以上のラクトン環またはラクタム環である。Rが炭素数5以上の3級アルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素数4以上の3級アルキル基であるとき、式(01)は、下記式(1)で表される。
Figure 2018180381
ここで、RおよびRは、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基であり、そしてRは炭素数2〜8のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素数1〜8のアルキル基である。Rが環員炭素数3以上のシクロアルキル基であるとき、式(01)は、下記式(2)で表される。
Figure 2018180381
ここで、Rの定義は上記式(1)に同じであり、nは1〜8の整数であり、R、R、RおよびRは、互いに独立に、水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示すか、あるいはR、R、RおよびRは、少なくとも2つが合わせられてそれらが結合している炭素鎖と一緒になって、総環員炭素数7〜16のジシクロアルカンまたはトリシクロアルカン構造を形成していてもよい。但し、n=2〜8のとき、複数のR同士およびR同士は同一でも異なっていてもよい。また、Rが4員環以上のラクトン環またはラクタム環であるとき、上記式(01)は、下記式(3)で表される構造である。
Figure 2018180381
ここで、Rの定義は上記式(1)に同じであり、lは0、1または2であり、mは1〜4の整数であり、Xは酸素原子または窒素原子であり、そしてR、R、R10およびR11は、互いに独立に、水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基である。但しl=2のときの2個のRおよび2個のRならびにmが2〜4の整数のときの複数のR10および複数のR11は、同一であっても異なっていてもよい。
上記式(1)、(2)または(3)中のR、および式(1)中のRは炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基を示す。炭素数1〜8のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、(イソ)プロピル、(イソ)ブチル、(イソ)ペンチル、(イソ)ヘキシル、(イソ)ヘプチル、(イソ)オクチルが挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、(イソ)プロポキシ、(イソ)ブトキシ等が挙げられる。Rは炭素数2〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基を示す。炭素数2〜8のアルキル基としては、例えばエチル、(イソ)プロピル、(イソ)ブチル、(イソ)ペンチル、(イソ)ヘキシル、(イソ)ヘプチル、(イソ)オクチルが挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、(イソ)プロポキシ、(イソ)ブトキシ等が挙げられる。
上記式(2)中の環状構造はn=1〜8のシクロアルカン構造を示す。シクロアルカンとしてはシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカンが挙げられる。R〜Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。環状アルカン上のRおよびRは、n=2以上の場合、複数個有するが同一である必要はなく、水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、またはアルキル基の末端あるいは側鎖に炭素数1〜4のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基のいずれでも良い。炭素数1〜8のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、(イソ)プロピル、(イソ)ブチル、(イソ)ペンチル、(イソ)ヘキシル、(イソ)ヘプチル、(イソ)オクチル等があげられる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、(イソ)プロポキシ、(イソ)ブトキシ等が挙げられる。
またR〜Rは、そのうち少なくとも2つが結合してそれらが結合している炭素原子およびRが結合している炭素原子と一緒になって総環員炭素数7〜16のジシクロアルカンまたはトリシクロアルカン構造を形成することもできる。かかるジシクロアルカンまたはトリシクロアルカンとしては、例えば2−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−2−イル基、2−メチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−2−イル基、1−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル基、1−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル基、3−ヒドロキシトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル基が挙げられる。式(3)におけるR〜R11としては、R〜Rについて上記した基と同じ基を例示することができる。
Xが酸素原子であるときの式(3)中におけるラクトン環としては、例えば2−エチル−γ−ブチロラクトン−2−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクトン−2−イル基、2−エチル−γ−ブチロラクトン−3−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクトン−3−イル基、2−エチル−γ−ブチロラクトン−4−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクトン−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−2−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−2−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−3−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−3−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクトン−5−イル基および2−エチル−δ−バレロラクトン−5−イル基等を挙げることができる。
また、Xが窒素原子であるときの式(3)中におけるラクタム環としては、2−エチル−γ−ブチロラクタム−2−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクタム−2−イル基、2−エチル−γ−ブチロラクタム−3−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクタム−3−イル基、2−エチル−γ−ブチロラクタム−4−イル基、2−メチル−γ−ブチロラクタム−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−2−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−2−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−3−イル基および2−エチル−δ−バレロラクタム−3−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−4−イル基、2−エチル−δ−バレロラクタム−5−イル基および2−エチル−δ−バレロラクタム−5−イル基等を挙げることができる。
[A]重合体において、重合性不飽和化合物(a2)としては、上記化学式(1)または(2)の構造を有する重合性不飽和化合物である限り特に限定はないが、例えば、式(1)の構造を有する重合性不飽和重合体としては、例えば1−ジメチル(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、1−ジメチル(イソ)ブチル(メタ)アクリレート、1−ジメチル(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−エチルエチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−エチル(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−エチル(イソ)ブチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−エチル(イソ)オクチルアクリレート、1−ジエチル(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、1−ジエチル(イソ)ブチル(メタ)アクリレート、1−ジエチル(イソ)オクチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、式(2)の構造を有する重合性不飽和重合体としては、例えば1−メチルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロノニル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロデシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロノニル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロデシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロノニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロデシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)−ブチルシクロノニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロデシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロノニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ペンチルシクロデシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロノニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘキシルシクロデシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロノニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ヘプチルシクロデシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロプロピル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロブチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロオクチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロノニル(メタ)アクリレート、1−(イソ)オクチルシクロデシル(メタ)アクリレート、2−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−2−イル(メタ)アクリレート、2−メチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−2−イル(メタ)アクリレート、1−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−イル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらのうち、1−ジエチルプロピル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)プロピルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−(イソ)ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートを用いるのが好ましく、更に好ましいのは1−ジエチルプロピル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートであり、特に好ましいのは1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートである。これらは、共重合反応性および得られる保護膜または絶縁膜の耐熱性、表面硬度を高める点から好ましく用いられる。
また、上記式(3)の構造を有する重合性不飽和化合物としては、例えば2−エチル−γ−ブチロラクトン−2−イル(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクトン−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−γ−ブチロラクトン−3−イル(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクトン−3−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−γ−ブチロラクトン−4−イル(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクトン−4−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−3−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−3−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−4−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−4−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−5−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクトン−5−イル(メタ)アクリレートの如きラクトン類:2−エチル−γ−ブチロラクタム−2−イル(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクタム−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−γ−ブチロラクタム−3−イル(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクタム−3−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−γ−ブチロラクタム−4−イル(メタ)アクリレート、2−メチル−γ−ブチロラクタム−4−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−3−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−3−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−4−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−4−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−5−イル(メタ)アクリレート、2−エチル−δ−バレロラクタム−5−イル(メタ)アクリレートの如きラクタム類を挙げることができる。
重合性不飽和化合物(a3)は、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル、メタクリル酸アリールエステル、アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸ジエステル、ビシクロ不飽和化合物類、マレイミド化合物類、不飽和芳香族化合物、共役ジエン系化合物、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸無水物、その他の不飽和化合物を挙げることができる。
これらの具体例としては、例えば、メタクリル酸アルキルエステルとして、ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メタクリロキシエチルグリコシド、4−ヒドロキシフェニルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート等、アクリル酸アルキルエステルとしてメチルアクリレート、イソプロピルアクリレート等、メタクリル酸環状アルキルエステルとして、シクロヘキシルメタクリレート、2−メチルシクロヘキシルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシエチルメタクリレート、イソボロニルメタクリレート等、アクリル酸環状アルキルエステルとして、シクロヘキシルアクリレート、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシエチルアクリレート、イソボロニルアクリレート等、メタクリル酸アリールエステルとして、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等、アクリル酸アリールエステルとして、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート等、不飽和ジカルボン酸ジエステルとして、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等、ビシクロ不飽和化合物類として、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等、マレイミド化合物類として、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等、不飽和芳香族化合物として、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン等、共役ジエン系化合物として、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等、不飽和モノカルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等、不飽和ジカルボン酸として、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等、不飽和ジカルボン酸無水物として、上記不飽和ジカルボン酸の各無水物、その他の不飽和化合物として、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル等を挙げることができる。
これらのうち、スチレン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート、p−メトキシスチレン、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、1,3−ブタジエン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、N−シクロヘキシルマレイミドなどが共重合反応性、耐熱性等の点から好ましい。これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
[A]重合体における(a1)重合単位の含有量の下限としては、5重量%が好ましく、20重量%がより好ましく、30重量%がさらに好ましいく、上記(a1)重合単位の含有量の上限としては、95重量%が好ましく、80重量%がより好ましく、60重量%がさらに好ましい。[A]重合体が(a2)重合単位を含有する場合、[A]重合体における(a2)重合単位の含有量の下限としては、5重量%が好ましく、20重量%がより好ましく、30重量%がさらに好ましいく、上記(a2)重合単位の含有量の上限としては、95重量%が好ましく、80重量%がより好ましく、60重量%がさらに好ましい。[A]重合体が(a3)重合単位を含有する場合、[A]重合体における(a3)重合単位の含有量の下限としては、0重量%が好ましく、10重量%がより好ましく、上記(a3)重合単位の含有量の上限としては、90重量%が好ましく、60重量%がより好ましく、40重量%がさらに好ましい。この範囲の含有量において、良好な平坦化性能および耐熱性を実現することができる。
[A]重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(溶出溶剤:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう。)の下限としては、2,000が好ましく、3000がより好ましい。上記[A]重合体のMwの上限としては、6,000が好ましく、5000がより好ましい。この場合、Mwが上記下限未満であると、組成物の塗布性が不十分となり、あるいは形成される保護膜の耐光性、耐熱性が不足する場合があり、一方Mwが上記上限を超えると、平坦化性能が不十分となる場合がある。さらに、[A]重合体の分子量分布(Mw/Mn)の上限としては、5.0が好ましく、3.0がより好ましい。[A]重合体は、上記重合性不飽和化合物(a1)および必要に応じて重合性不飽和化合物(a2)、重合性不飽和化合物(a3)を適当な溶剤および適当な重合開始剤の存在下、公知の方法、例えばラジカル重合によって合成することができる。
<[B]25℃での粘度が10Pa・s以下の架橋剤>
[B]架橋剤とは、通常、複数の架橋性基を有する化合物である。但し、[B]架橋剤には、上記[A]重合体は含まれない。この上記架橋性基としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、ヒドロキシメチルフェニル基等を挙げることができる。これらの中でも、ビニル基及び(メタ)アクリロイル基が好ましい。
[B]架橋剤としては、2官能(メタ)アクリル酸エステルや、3官能以上の(メタ)アクリル酸エステル等の多官能(メタ)アクリル酸エステルを例示することができる。
2官能(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばトリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリ(2−アクリロイルオキシエチル)フォスフェート、トリ(2−メタクリロイルオキシエチル)フォスフェート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、コハク酸変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの他、直鎖アルキレン基及び脂環式構造を有し、かつ2個以上のイソシアネート基を有する化合物と、分子内に1個以上のヒドロキシ基とを有し、かつ3個、4個又は5個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物とを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレート系化合物等が挙げられる。
[B]架橋剤のE型粘度計により25℃で測定される粘度の上限としては、10Pa・sが好ましく、8.0Pa・sがより好ましい。なお、上記粘度の下限としては、1.0Pa・sが好ましく、3.0Pa・sがより好ましい。[B]架橋剤が上記範囲の粘度を有することにより、高速塗布性や平坦性を高いレベルで達成することができる。
当該硬化性樹脂組成物における[B]架橋剤の含有量としては特に限定されないが、[A]重合体100質量部に対する下限としては、20質量部が好ましく、30質量部がより好ましい。一方、この上限としては、150質量部が好ましく、100質量部がより好ましい。当該硬化性樹脂組成物における[B]架橋剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られる硬化膜の諸特性をより効果的に高めることなどができる。
<[C]酸化防止剤>
[C]酸化防止剤は、露光や加熱により発生したラジカル、又は酸化によって生成した過酸化物を分解し、重合体分子の結合の開裂を防止することができる成分である。その結果、得られる硬化膜は経時的な酸化劣化が防止され、例えば硬化膜の輝度低下を抑制することができる。
[C]酸化防止剤として、具体的には、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、チオール系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシルアミン系、サルチル酸エステル系、およびトリアジン系の化合物があげられ、公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤等が使用できる。また、本実施形態で用いられる酸化防止剤は、ハロゲン原子を含有していないものが好ましい。
これらの酸化防止剤の中でも、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、好ましいものとしては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤またはチオール系酸化防止剤が挙げられる。また、より好ましくは、ヒンダードフェノール系酸化防止剤およびチオール系酸化防止剤である。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,4−ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕−o−クレゾール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ノニルフェノール、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチル−フェノール)、4,4’−ブチリデンビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,5−ジ−tert−アミル−ヒドロキノン、2,2’チオジエチルビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,1,3−トリス−(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)−ブタン、2,2’−メチレンビス(6−(1−メチル−シクロヘキシル)−p−クレゾール)、2,4−ジメチル−6−(1−メチル−シクロヘキシル)−フェノール、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナムアミド)等が挙げられる。その他ヒンダードフェノール構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することができる。
ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサメチレンジアミン、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)(1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチル{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、ポリ〔(6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル){(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、N,N’−4,7−テトラキス〔4,6−ビス{N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等が挙げられる。その他ヒンダードアミン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することができる。
リン系酸化防止剤としては、トリス(イソデシル)フォスファイト、トリス(トリデシル)フォスファイト、フェニルイソオクチルフォスファイト、フェニルイソデシルフォスファイト、フェニルジ(トリデシル)フォスファイト、ジフェニルイソオクチルフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、ジフェニルトリデシルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、4,4’イソプロピリデンジフェノールアルキルフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、トリスジノニルフェニルフォスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(ビフェニル)フォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラトリデシル−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)ジフォスファイト、ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタントリフォスファイト、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスファイトジエチルエステル、ナトリウムビス(4−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、ナトリウム−2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−フォスファイト、1,3−ビス(ジフェノキシフォスフォニロキシ)−ベンゼン、亜リン酸エチルビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)等が挙げられる。その他フォスファイト構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することができる。
チオール系酸化防止剤としては、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス〔(オクチルチオ)メチル〕−o−クレゾール、2,4−ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕−o−クレゾール等が挙げられる。その他チオエーテル構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することができる。
ベンゾトリアゾール系酸化防止剤としては、ベンゾトリアゾール構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等を使用することができる。
ベンゾフェノン系酸化防止剤として具体的には、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。その他ベンゾフェノン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することができる。
トリアジン系酸化防止剤としては、2,4−ビス(アリル)−6−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。その他トリアジン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することができる。
サルチル酸エステル系酸化防止剤としては、サリチル酸フェニル、サリチル酸p−オクチルフェニル、サリチル酸p−tert−ブチルフェニル等が挙げられる。その他サルチル酸エステル構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することができる。
[A]重合体100質量部に対する[C]酸化防止剤の含有量の下限としては、0.1質量部が好ましく、1質量部がより好ましく、2質量部がさらに好ましい。上記[C]酸化防止剤の含有量の上限としては、10質量部が好ましく、8質量部がより好ましく、7質量部がさらに好ましい。[C]酸化防止剤の含有量を上記範囲とすることで、得られる硬化膜の経時的な酸化劣化を効果的に抑制することなどができる。なお、[C]酸化防止剤を2種以上用いる場合、上記含有量は合計量である。
<[D]溶剤>
[D]溶剤は、当該分野で公知のものを好適に用いることができ、常圧(1気圧)における沸点(以下、「沸点」ともいう。)が180℃以上の溶剤(以下、「高沸点溶剤」ともいう。)および沸点が180℃未満の溶剤(以下、「低沸点溶剤」ともいう。)を併用することが好ましい。
高沸点溶剤の沸点は、好ましくは200℃以上である。また、高沸点溶剤の沸点の上限は、特に制約されるものではないが、硬化性樹脂組成物の調製工程およびカラーフィルタの製造工程における操作性の観点からみると、好ましくは沸点が290℃以下、より好ましくは280℃以下の、常温(20℃)で比較的低粘度の液体である高沸点溶剤が望ましい。したがって、高沸点溶剤の好ましい沸点の下限としては180℃が好ましく、200℃がより好ましく、上記沸点の上限としては290℃が好ましく、280℃がより好ましい。
高沸点溶剤としては、例えば、式R12−O(CHCHO)2−13(但し、R12およびR13は互いに独立に炭素数2〜10のアルキル基を示す。)で表されるジエチレングリコールジアルキルエーテル系溶剤、式R14−O(CHCHO)−R15(但し、R14およびR15は互いに独立に炭素数1〜10のアルキル基を示す。)で表されるトリエチレングリコールジアルキルエーテル系溶剤、式R16−O(CHCHO)−R17(但し、R16およびR17は互いに独立に炭素数1〜10のアルキル基を示し、iは2〜30の整数である。)で表されるポリエチレングリコールジアルキルエーテル系溶剤、式R18−OCH(CH)CHO−R19(但し、R18およびR19は互いに独立に炭素数2〜10のアルキル基を示す。)で表されるプロピレングリコールジアルキルエーテル系溶剤、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル等の他のエーテル類、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、アセトニルアセトン、イソホロン等のケトン類、カプロン酸、カプリル酸等のカルボン酸類、乳酸ブチル、安息香酸エチル、安息香酸n−ブチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ−n−ブチル、グリセリントリアセテート、フマル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−プロピル、フタル酸ジ−i−プロピル、フタル酸ジ−n−ブチル、サリチル酸i−アミル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等のエステル系溶剤等を挙げることができる。
好ましい高沸点溶剤の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、乳酸ブチル等を挙げることができる。上記高沸点溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
[A]重合体100質量部に対する高沸点溶剤の含有量の下限としては、50質量部が好ましく、80質量部がより好ましく、100質量部がさらに好ましい。上記高沸点溶剤の含有量の上限としては、800質量部が好ましく、600質量部がより好ましく、500質量部がさらに好ましい。この範囲の含有量において、吐出された樹脂組成物の乾固速度の制御性が良好で、塗布特性に優れる組成物を得ることができる。
低沸点溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、メタノール、エタノール等のアルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、メチルイソアミルケトンなどのケトン類、および酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸n−アミル、酢酸イソアミル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類が挙げられる。
これらのうち、ジエチレングリコール類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールアルキルアセテート類、エステル類が好ましく、特に、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルが好ましい。これらの低沸点溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
高沸点溶剤と低沸点溶剤との合計に対する低沸点溶剤の含有量の下限としては、70重量%が好ましく、80重量%がより好ましい。
<[E]接着助剤>
[E]接着助剤は、形成される膜と基板との密着性を向上させるために添加することができる。このような[E]接着助剤としては、例えば、反応性置換基を有する官能性シランカップリング剤を使用することができる。上記反応性置換基としては、例えば、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基等を挙げることができる。[E]接着助剤の具体例としては、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。硬化性樹脂組成物が[E]接着助剤を含む場合、[A]重合体100質量部に対するこのような[E]接着助剤の含有量は、耐熱性等の観点から、下限としては5質量部が好ましく、8質量部がより好ましく、上限としては50質量部が好ましく、30質量部がより好ましい。
<[F]界面活性剤>
[F]界面活性剤は、当該硬化性樹脂組成物の塗布性能を向上させるために添加することができる。このような界面活性剤としては例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、その他の界面活性剤を挙げることができる。上記フッ素系界面活性剤としては、例えば、BMCHIMIE製商品名:BM−1000、BM−1100、大日本インキ化学工業(株)製商品名:メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、住友スリーエム(株)製商品名:フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431、旭硝子(株)製商品名:サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141,同S−145、同S−382,同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106等の市販品を挙げることができる。
上記シリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名:SH−28PA、SH−190、SH−193、SZ−6032、SF−8428、DC−57、DC−190、信越化学工業(株)製商品名:KP341、新秋田化成(株)製商品名:エフトップEF301、同EF303、同EF352等の市販品を挙げることができる。上記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリオキシエチレンジアルキルエステル類などが挙げられる。
上記ポリオキシエチレンアルキルエーテル類としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が挙げられ、ポリオキシエチレンアリールエーテル類としては、例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルが挙げられ、ポリオキシエチレンジアルキルエステル類としては、例えば、ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等が挙げられる。
上記その他の界面活性剤として、共栄社化学(株)製商品名:(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57、同No.90等を挙げることができる。硬化性樹脂組成物が[F]界面活性剤を含む場合、[A]重合体100質量部に対するこれらの[F]界面活性剤の含有量は、塗布性等の観点から、下限としては0.01質量部が好ましく、0.1質量部がより好ましく、上限としては2質量部が好ましく、0.5質量部がより好ましい。
<[G]硬化剤・硬化促進剤>
また当該硬化性樹脂組成物には、[A]重合体の硬化を補助するため、必要に応じて、[G]硬化剤・硬化促進剤を含んでいてもよい。[G]硬化剤・硬化促進剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、[A]重合体の硬化反応を促進し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。上記硬化剤としては、例えば、酸無水物(無水トリメリット酸等)が挙げられ、上記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物およびその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、s−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−s−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。[A]重合体100質量部に対する上記硬化剤の含有量としては、10質量部以上60質量部以下が好ましい。[A]重合体100質量部に対する上記硬化促進剤の含有量としては、0.001質量部以上1質量部以下が好ましい。
上記硬化性樹脂組成物のE型粘度計により25℃で測定される粘度の下限としては、1.0cPが好ましく、2.0cPがより好ましい。上記粘度の上限としては、4.0cPが好ましく、3.0cP以下がより好ましい。上記硬化性樹脂組成物の固形分濃度は、下限としては10質量%が好ましく、12質量%がより好ましく、上限としては20質量%が好ましく、18質量%がより好ましい。硬化性樹脂組成物の粘度および固形分濃度をそれぞれ独立して上記範囲とすることで、高速塗布性を達成することができる。
<4色カラーフィルタの形成カラーフィルタの形成方法>
次に、カラーフィルタにおいて、R、G、Bの3色を形成する方法について説明する。
R、G、Bの3色のカラーフィルタの形成方法は、少なくとも下記(1)〜(4)の工程を含んでいる。(1)着色層形成用樹脂組成物の塗膜を基板上に形成する工程。(2)上記塗膜の少なくとも一部に露光する工程。(3)露光後の塗膜を現像する工程。(4)現像後の塗膜を熱処理する工程。
以下、これらの工程について順次説明する。
−(1)の工程−
先ず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層を形成し、この基板上に、着色層形成用樹脂組成物を塗布したのち、減圧下で真空ベークを行い溶剤を蒸発除去して、塗膜を形成する。この工程で使用される基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホンのほか、環状オレフィンの開環重合体やその水素添加物等から形成されるフィルムまたはプレートを挙げることができる。また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
上記の着色層形成用樹脂組成物は、(i)着色剤、(ii)アルカリ可溶性樹脂、(iii)多官能性モノマー、(iv)光重合開始剤および(v)溶剤を必須成分として含有し、(v)溶剤がジプロピレングリコールジメチルエーテルを5〜40重量%含有するが、特に好ましい組成物を具体的に例示すると、下記(イ)〜(ホ)のとおりである。
(イ)(ii)成分がカルボキシル基含有共重合体を含み、(iv)成分がアセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物およびトリアジン系化合物の群から選ばれる少なくとも1種を含む硬化性樹脂組成物。
(ロ)(ii)成分がカルボキシル基含有共重合体を含み、(iv)成分中のアセトフェノン系化合物が2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1および1,2−オクタンジオン−1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−ベンゾイルオキシム)の群から選ばれる少なくとも1種を含み、(iv)成分中のビイミダゾール系化合物が2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールおよび2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールの群から選ばれる少なくとも1種を含み、(iv)成分中のトリアジン系化合物が2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンを含む、上記(イ)の着色層形成用樹脂組成物。
(ハ)(ii)成分中のカルボキシル基含有共重合体が、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/N−フェニルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/N−フェニルマレイミド/α−メチルスチレン/ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド/α−メチルスチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/N−フェニルマレイミド/スチレン/アリル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/N−フェニルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/N−シクロヘキシルマレイミド/スチレン/アリル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/N−シクロヘキシルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/スチレン/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/フェニル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド/スチレン/フェニル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド/スチレン/フェニル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/N−フェニルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体、および(メタ)アクリル酸/ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体の群から選ばれる少なくとも1種を含む、上記(イ)または(ロ)の着色層形成用樹脂組成物。
(ニ)(iii)成分がトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの群から選ばれる少なくとも1種を含む、上記(イ)、(ロ)または(ハ)の着色層形成用樹脂組成物。
(ホ)(i)成分が、有機染料および有機顔料の少なくとも1種を含む、上記(イ)、(ロ)、(ハ)または(ニ)の着色層形成用樹脂組成物。
着色層形成用樹脂組成物を基板に塗布する方法としては、特に限定されるものでないが、スリット・アンド・スピン塗布法、スピンレス塗布法等の、スリットノズルを用いる方法(以下、「スリットノズル塗布法」ともという。)が好ましい。スリットノズル塗布法において、スリット・アンド・スピン塗布法とスピンレス塗布法、塗布基板の大きさによって条件は異なるが、例えば、スピンレス塗布法により第5世代のガラス基板(1,100mm×1,250mm)を塗布する場合、スリットノズルからの着色層形成用樹脂組成物の吐出量は、下限としては500マイクロリットル/秒が好ましく、800マイクロリットル/秒がより好ましく、上限としては2,000マイクロリットル/秒が好ましく、1,500マイクロリットル/秒がより好ましい。また上記着色層形成用樹脂組成物の塗工速度は、下限としては500mm/秒が好ましく、700mm/秒がより好ましく、上限としては1,500mm/秒が好ましく、1,200mm/秒がより好ましい。着色層形成用樹脂組成物の固形分は、下限としては10%が好ましく、13%がより好ましく、上限としては20%が好ましく、18%がより好ましい。真空ベークの条件は、真空度が、下限としては0.1torrが好ましく、0.2torrがより好ましく、上限としては1.0torrが好ましく、0.5torrがより好ましい。真空ベークの温度は、下限としては60℃が好ましく、70℃がより好ましく、上限としては120℃が好ましく、110℃がより好ましい。真空ベークのベーク時間は、下限としては1分が好ましく、2分がより好ましく、上限としては5分が好ましく、4分がより好ましい。形成される塗膜の厚さは、溶剤除去後の平均膜厚の下限としては0.1μmが好ましく、0.2μmがより好ましく、上記平均膜厚の上限としては10μm好ましく、8.0μmがより好ましく、6.0μmがさらに好ましい。
−(2)の工程−
その後、形成された塗膜の少なくとも一部に露光する。塗膜の一部に露光する際には、通常、適当なパターンを有するフォトマスクを介して露光する。露光に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。放射線の露光量は、通常、10〜10,000J/m程度である。
−(3)の工程−
その後、現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去する。上記現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液からなるアルカリ現像液が好ましい。上記アルカリ現像液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を採用することができる。現像条件は、常温で5〜300秒程度が好ましい。
−(4)の工程−
その後、加熱処理(以下、「ポストベーク」ともいう。)することにより、基板上に着色層を形成することができる。ポストベークの温度としては、180℃以上230℃以下が好ましく、ポストベークの時間としては、20分以上40分以下が好ましい。
上記カラーフィルタの形成方法においては、上記(1)〜(4)工程を、赤色、緑色または青色の顔料が分散された各着色層形成用樹脂組成物を用いて繰り返して、赤色の画素パターン、緑色の画素パターンおよび青色の画素パターンを同一基板上に形成することにより、赤色、緑色および青色の三原色の画素パターンが所定の配列で配置された着色層を基板上に形成することができる。但し、本実施形態においては、各色の画素パターンの形成順は特に限定されるものではない。このようにして形成された画素の平均膜厚は、通常、下限としては0.5μmが好ましく、1.0μmがより好ましく、上限としては5.0μmが好ましく、3.0μmがより好ましい。また、基板表面にインクジェット装置により塗布し、次いで、塗布面を加熱(プレベーク)することにより塗膜を形成することもできる。
カラーフィルタの白色部は、上記着色層形成用樹脂組成物を用いてインクジェット法により好適に塗布できる。例えば、基板と、上記基板上に構成される多数の隔壁と、上記多数の隔壁によって上記基板上に区画される多数の光透過領域とを有するカラーフィルタを準備する。次いで、上記着色層形成用樹脂組成物を、インクジェットヘッドから上記各光透過領域に吐出させて、上記着色層形成用樹脂組成物の上面が上記隔壁の上端より盛り上がった状態となるように上記各光透過領域に貯留させて、上記着色層形成用樹脂組成物の貯留層を形成する。この場合の上記着色層形成用樹脂組成物の吐出速度は、例えば、0.01〜100m/秒程度である。その後、上記各貯留層をなす着色層形成用樹脂組成物に対し熱処理を行って溶剤を蒸発させることにより、上記着色層形成用樹脂組成物を乾燥して、所定の厚みの白色画素パターンを形成する。なお、このような処理により上記各貯留層の体積が減少する。
塗布後のプレベークの条件としては、各成分の種類や配合割合などによっても異なるが、好ましくは70〜90℃で1〜15分間程度の条件を採用できる。塗膜の平均膜厚は、下限としては0.15μmが好ましく、上限としては8.5μmが好ましく、6.5μmがより好ましく、4.5μmがさらに好ましい。なお、ここでいう塗膜の平均膜厚は、溶剤除去後の厚さとして理解されるべきである。塗膜形成後の加熱処理は、ホットプレートやクリーンオーブンなどの適宜の加熱装置により実施することができる。処理温度としては、150℃以上250℃以下程度が好ましく、加熱時間は、ホットプレート使用の場合は5分間以上30分間以下、オーブン使用の場合は、30分間以上90分間以下の処理時間を採用することができる。
また、着色層形成用樹脂組成物に感放射線性酸発生剤を用いた場合には、当該樹脂組成物を基板表面に塗布し、プレベークにより溶剤を除去して塗膜とした後、放射線照射処理(露光処理)を施すことにより目的とする白色部を形成することができる。この場合、必要に応じて、露光処理後にさらに加熱処理を行っても良い。上記放射線の照射処理において使用できる放射線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を挙げることができるが、190〜450nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。
露光量は、下限としては100J/mが好ましく、150J/mがより好ましく、上限としては20,000J/mが好ましく、10,000J/mがより好ましい。放射線照射後さらに任意的に加熱処理を行ってもよい。このときの加熱温度としては、150℃以上250℃以下程度が好ましく、加熱装置として例えばホットプレート、クリーンオーブン等の適宜の装置を使用することができる。加熱時間は、ホットプレート使用の場合は5分間以上30分間以下、オーブン使用の場合は、30分間以上90分間の処理時間を採用することができる。
4色のカラーフィルタを形成した後、インクジェット法で保護膜を形成することができる。
<カラーフィルタの保護膜>
上記のように形成された保護膜の平均膜厚は、下限としては0.1μmが好ましく、上限としては8μmが好ましく、6μmがより好ましく、4μmがさらに好ましい。なお、本実施形態の保護膜がカラーフィルタの段差を有する基板上に形成される場合には、上記の膜厚は、カラーフィルタの最上部からの厚さとして理解されるべきである。上記保護膜の形成により密着性、表面硬度、透明性、耐熱性、耐光性、耐溶剤性などを満たすと共に、熱のかかった状態での荷重によっても凹まず、また下地基板上に形成されたカラーフィルタの段差を平坦化する性能に優れたRGBWの4色カラーフィルタ用保護膜として好適である。
以下に合成例、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)6質量部、3−メトキシプロピオン酸メチル170質量部を仕込んだ。引き続き、シクロヘキシルメタクリレート25質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート25質量部、グリシジルメタクリレート50質量部、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン6質量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を95℃に上昇させ、この温度を4時間保持し重合体1を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、37%であった。重合体1のMwは5000であった。
(合成例2〜9)
下記表1に示した配合量に従って各成分を仕込み、表1に示した反応温度および反応時間にて重合反応を進行させ重合体2〜9を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度およびMwは表1のとおりであった。
Figure 2018180381
表1中、各組成における数値は、質量部を示す。「−」は該当する成分を使用しなかったことを示す。
表1中の略号は以下のとおりである。
ST:スチレン
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート
MA:メタクリル酸
GMA:グリシジルメタクリレート
4HBAGE:4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル
M100:3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート
(1−1):3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(下記式(1−1)で表される化合物)
Figure 2018180381
CHMI:シクロヘキシルマレイミド
M−113:ノニルフェノールEO変性アクリレート(アロニックスM−113)
MMP:3−メトキシプロピオン酸メチル
<樹脂組成物の調製および評価>
<実施例1>
(硬化性樹脂組成物の調製)
上記合成例1で得られた重合体1を含む溶液(重合体1が100質量部(固形分)に相当する量)、チオール系酸化防止剤としてチオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]2.5質量部、フェノール系酸化防止剤として2,2’,4,4’−テトラヒドロベンゾフェノン2.5質量部、架橋剤として3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート70質量部、硬化剤として無水トリメリット酸40質量部、硬化剤・硬化促進剤として2−フェニル−4−メチルイミダゾール0.008質量部、接着助剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン20質量部、および界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤0.25質量部を加え、さらに固形分濃度が15%になるように溶剤として3−メトキシプロピオン酸メチル1066.5質量部およびジエチレングリコールメチルエチルエーテル266.6質量部を添加した後、孔径0.5μmのミリポアフィルタで濾過して硬化性樹脂組成物を調製した。
(実施例2〜20、比較例1〜6)
下記表2および表3に示した成分及び配合量を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により硬化性樹脂組成物を調製した。
(平坦性評価)
L/S=100/200、高さ2μmの下地基板に保護膜を2μm塗布した後の保護膜表面の凹凸を、接触式膜厚測定装置α−ステップ(テンコール社製)を用いて、測定点数n=5で保護膜の最高部と最低部の高低差の平均値を求め、これを平坦性とした。平坦性が0.5μm以下の場合を「〇」、0.5μmを超えた場合を「×」として評価した。
(色度評価)
染料着色層上に保護膜を平均膜厚2μmで製膜した。254nm/313nmのUVを0.5J/cm照射しUV照射前後のΔEabを測定した。ΔEabが1.0以下の場合を「〇」、1.1以上の場合を「×」として評価した。
(塗布性)
スリットコーターを用いて、塗布条件として、基板とノズルとの距離(GAP)150μm、ノズルの移動速度350mm/sで硬化性樹脂組成物をガラス基板上に吐出し、平均膜厚2μmで製膜した。吐出の際に液切れの発生がないもの、上記製膜にピンムラの発生がないものを良好と評価した。
(粘度)
硬化性樹脂組成物について、E型粘度計を用いて25℃で粘度[cP]を測定した。粘度が1.0cP以上3.0cP以下の場合を良好であるとした。
(残膜率)
残膜率を下記式に基づき算出した。
残膜率(%)=(ポストベーク後平均膜厚/プレベーク後平均膜厚)×100
残膜率が95%以上の場合を良好であるとした。
(透過率)
平均膜厚1.0μmの保護膜のポストベーク後の透過率を400nmに対して測定した。透過率が98%以上の場合を良好であるとした。
Figure 2018180381
Figure 2018180381
表2および表3中、各組成における数値は、質量部を示す。「−」は該当する成分を使用しなかったことを示す。
表2および表3中の略号は以下のとおりである。
[B]架橋剤
B−1:3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド2021P、25℃における粘度:0.1〜0.6Pa・s)
B−2:ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサアクリレート(25℃における粘度:6.0から8.0mPa・s)
B−3:フェノールノボラックタイプエポキシレジン(三菱化学EP152、25℃における粘度:2.0から6.0mPa・s))
*b−1:ビスフェノールAタイプエポキシレジン(三菱化学EP157S65、25℃ではフレーク状物質)
[C]酸化防止剤
C−1:チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](IRGANOX1035)
C−2:2,2’,4,4’−テトラヒドロベンゾフェノン(Uvinul 3050)
C−3:ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5’−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]
C−4:1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
C−5:テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタン1,2,3,4−テトラカルボキシラート
[G]硬化剤・硬化促進剤
硬化剤・G−1:無水トリメリット酸
硬化促進剤 G−2:2−フェニル−4−メチルイミダゾール
[E]接着助剤
E−1:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
溶剤
EDM:ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
MMP:3−メトキシプロピオン酸メチル

Claims (7)

  1. 染料を含む着色層を有し、かつ、着色層のない部分を持つRGBWのカラーフィルタの保護膜を形成するために用いられる硬化性樹脂組成物であって、下記[A]から[D]を含む硬化性樹脂組成物。
    [A]エポキシ基を有する重合体
    [B]25℃での粘度が10Pa・s以下の架橋剤
    [C]酸化防止剤
    [D]溶剤
  2. 上記[A]重合体の重量平均分子量が、2000から6000の範囲にある請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 上記硬化性樹脂組成物の粘度及び固形分濃度が、それぞれ下記の範囲にある請求項1又は請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
    粘度(20℃):1.0cP以上3.0cP以下
    固形分濃度:10質量%以上20質量%以下
  4. 上記[C]酸化防止剤が、フェノール系酸化防止剤とチオール系酸化防止剤との組み合わせである請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 基板上に請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の塗膜を形成する工程、及び
    上記塗膜を加熱する工程
    を含むカラーフィルタ用保護膜の形成方法。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化膜を保護膜として備えるカラーフィルタ。
  7. 請求項6に記載のカラーフィルタを備える表示素子。
JP2017081627A 2017-04-17 2017-04-17 硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子 Pending JP2018180381A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017081627A JP2018180381A (ja) 2017-04-17 2017-04-17 硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017081627A JP2018180381A (ja) 2017-04-17 2017-04-17 硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018180381A true JP2018180381A (ja) 2018-11-15

Family

ID=64275252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017081627A Pending JP2018180381A (ja) 2017-04-17 2017-04-17 硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018180381A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020137350A1 (ja) 2018-12-27 2020-07-02 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物、成形品、成形品の製造方法および酸化防止剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020137350A1 (ja) 2018-12-27 2020-07-02 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物、成形品、成形品の製造方法および酸化防止剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5929496B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、表示素子用硬化膜、表示素子用硬化膜の形成方法及び表示素子
TWI536104B (zh) A photosensitive resin composition, and a color filter and a display device using the same
JP5905939B2 (ja) アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物、カラーフィルターおよびその製造方法、ならびに液晶表示装置
JP6031807B2 (ja) 着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子
JP2007182539A (ja) 樹脂組成物、カラーフィルタの保護膜の形成方法、およびカラーフィルタの保護膜
KR101486559B1 (ko) 컬러필터용 황색 수지 조성물 및 이를 이용한 황색 컬러필터
JP6183044B2 (ja) 硬化性組成物、硬化膜及び表示素子
CN107272331B (zh) 固化性树脂组合物和固化膜
CN109870877B (zh) 着色感光性树脂组合物、彩色滤光片和图像显示装置
TWI757888B (zh) 量子點、包括其的可固化組成物、使用所述組成物的固化層以及包括所述固化層的彩色濾光片
US20160178813A1 (en) Photosensitive resin composition and uses thereof
JP4862990B2 (ja) 4色カラーフィルタの製造方法
TW201321423A (zh) 熱硬化性組成物
WO2007145264A1 (ja) 熱硬化性樹脂組成物、固体撮像素子のハレーション防止膜の形成方法、固体撮像素子のハレーション防止膜、ならびに固体撮像素子
JP2018180381A (ja) 硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用保護膜の形成方法、カラーフィルタ及び表示素子
KR20240026179A (ko) 감광성 착색 수지 조성물, 경화물, 컬러 필터, 표시 장치, 및 유기 발광 소자와 외광 반사 방지막의 적층체의 제조 방법
CN109388024B (zh) 感光性树脂组成物及其制造方法、黑色矩阵、像素层、保护膜、彩色滤光片及液晶显示装置
CN114096640A (zh) 量子点、包括其的可固化组成物、使用所述组成物的固化层以及包括所述固化层的彩色滤光片
JP7448757B1 (ja) 感光性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置、及び赤外線センサ
JP2019038899A (ja) 硬化性樹脂組成物、硬化膜、硬化膜の形成方法及び表示素子
JP2010120977A (ja) 保護膜形成用硬化性樹脂組成物、保護膜および保護膜の形成方法
KR20220131162A (ko) 감광성 수지, 그것을 사용한 감광성 수지 조성물, 그 경화물 및 컬러 필터
TW202403450A (zh) 有機el顯示裝置用感光性組成物及有機el顯示裝置
KR20240134378A (ko) 폴리머, 폴리머 용액, 감광성 수지 조성물, 및 경화물
JP2024125989A (ja) 感光性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置、及び赤外線センサ