JP2007264236A - 防蝉光ケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】引き込み作業時に光ファイバ心線に負荷が掛かるのを抑えて伝送特性の低下を防止し、保護被覆表面の引き裂き溝の口幅をクマゼミの産卵管の太さより狭くして産卵管が刺入されないドロップケーブルを提供する。
【解決手段】中心に光ファイバ心線11、その両側に間隔をあけてテンションメンバ12を並列し、両者の周上に形成した保護被覆15であって、上記光ファイバ心線11とテンションメンバ12とを結ぶ仮想線の中間点を直交する線が上記保護被覆の表面に到達する点の長さ方向に、蝉の産卵管の外径未満の口幅を有する引き裂き溝14を形成したものであり、上記保護被覆15の引き裂き溝14の口幅を0.1〜0.35mmとし、その引き裂き溝14の谷底部分の肉厚を0.15〜0.5mmとしたものである。
【選択図】図1
【解決手段】中心に光ファイバ心線11、その両側に間隔をあけてテンションメンバ12を並列し、両者の周上に形成した保護被覆15であって、上記光ファイバ心線11とテンションメンバ12とを結ぶ仮想線の中間点を直交する線が上記保護被覆の表面に到達する点の長さ方向に、蝉の産卵管の外径未満の口幅を有する引き裂き溝14を形成したものであり、上記保護被覆15の引き裂き溝14の口幅を0.1〜0.35mmとし、その引き裂き溝14の谷底部分の肉厚を0.15〜0.5mmとしたものである。
【選択図】図1
Description
この発明は蝉の産卵管が刺入されるのを防止した防蝉光ケーブルに関する。
昆虫とりわけ強力な産卵管を持つクマゼミが、光ドロップケーブルの外被に卵を産み付け、それがため光ドロップケーブル内の光ファイバ心線が損傷し、あるいは断線する事故が起きている。
上記事故を観察したところ、断面楕円形の保護被覆を剥ぎ取り易くするために、この保護被覆の表面長手方向にV溝を形成しており、このV溝から産卵管が刺入され、その先端が光ファイバ心線に到達して損傷あるいは断線することが分かってきた。
こうした事故の防止策を講じた先行技術として次の特許文献を挙げることができる。
特開2002−090593号公報(要約および選択図面)
特開2002−328276号公報(要約および選択図面)
上記特許文献に係る発明は、いずれもV溝を光ファイバ心線の直上から左右にずらせて設けることにより、産卵管の先端が光ファイバ心線に到達しないようにしたもの(特許文献1の図2,特許文献2の図3参照)であるが、これでは外被を引き裂くのと同時に光ファイバ心線が露出せず端末処理工数の削減効果を得ることができない問題を残した。
また、上記特許文献に記載のものは、保護被覆に用いられている素材が、柔らかいポリ塩化ビニルあるいは低密度ポリエチレンであるため蝉が止まり易く、かつ、断面楕円形の表面長さ方向に深いV溝を形成しているので産卵管が刺入され易い状態になっている。
また、本出願人は先に、保護被覆を断面円形、または、長軸/短軸の比を2以下とする楕円形とし、この保護被覆の表面長さ方向にV溝を形成し、上記保護被覆と光ファイバ心線との間に微小ギャップを設けて、産卵管が刺入されたとき光ファイバ心線が逃げるようにしたものを提案し、その効果を確認していたところV溝の口幅が狭いものでは、産卵管の刺入が見られないことを知ることとなった。
本発明は上記知見をもとに、保護被覆の表面に形成するV溝の口幅をクマゼミの産卵管の太さより狭くして産卵管が刺入されない光ファイバケーブルを提供しようとするものである。
上記課題を解決するためにこの発明は、中心に光ファイバ心線11、その両側に間隔をあけてテンションメンバ12を並列し、両者の周上に形成した保護被覆15であって、上記光ファイバ心線11とテンションメンバ12とを結ぶ仮想線の中間点を直交する線が上記保護被覆の表面に到達する点の長さ方向に、蝉の産卵管の外径未満の口幅を有する引き裂き溝14を形成したものであり、上記保護被覆15の引き裂き溝14の口幅を0.1〜0.35mmとし、その引き裂き溝14の谷底部分の肉厚を0.15〜0.5mmとし、上記保護被覆15の外形を、長軸/短軸=1〜2とした円形または楕円形としたものである。なお、上記保護被覆にはポリウレタン、高密度ポリエチレン組成物を採用することができる。
前記谷底部分の肉厚を0.15〜0.5mmとしたのは、0.15mm未満では引き裂き溝部が破れ、光ファイバ心線が飛び出す恐れがあり、0.5mmを超えると引き裂き作業が困難となる。また、前記口幅を0.1〜0.35mmとしたのは、0.1mm未満では引き裂きが困難であり、光ファイバ心線の取出しができず、0.35mmを超えると蝉の産卵管が刺入される。
上記の如く構成するこの発明によれば、防蝉効果が確実に得られ、光ファイバケーブルの端末・接続工事に際して保護被覆の引き裂き作業が容易になる。
次にこの発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は実施例1で、11は外径0.25mmの単心光ファイバ心線、12は上記単心光ファイバ心線の両側に間隔をあけて並列した0.45mmφのアラミド繊維強化プラスチック紐のテンションメンバで、その上に低摩擦・難燃性ポリウレタン組成物により外径2.0mmφの保護被覆15を形成している。
上記保護被覆15の表面長さ方向には引き裂きを容易にする引き裂き溝14(以下、単に「引き裂き溝」と表現する)が形成されており、引き裂き溝の口幅は0.35mm、引き裂き溝の深さを0.5mmにし、引き裂き溝の底から光ファイバ心線までの間隔(被覆の肉厚残部)は0.25mmにしている。
また、保護被覆15と単心光ファイバ心線11との間には0.2mmの微小ギャップGを設けている。なお、この微小ギャップGは0.1〜0.3mmの範囲で選択することができるが、これより大きすぎると布設時および布設後の光ファイバ心線の移動が懸念され、小さすぎると光ファイバ心線の取出しが困難となる。
図1(b)は実施例2で、11は外径0.25mmの光ファイバ心線を2心平行配置した2心光ファイバ心線、12は上記光ファイバ心線の両側に間隔をあけて並列した0.45mmφのアラミド繊維強化プラスチック紐のテンションメンバ、13は1.2mmφの亜鉛メッキ鋼線(支持線)で、これらの上に微小ギャップGを介して低摩擦・難燃ポリウレタン組成物により外径3.0mmφの保護被覆15とブリッジ17を介して外径2.0mmφの外被16を設けている。
この実施例では支持線と外被を設けた他は、基本的に実施例1と同様であるからこの他の説明を省略する。
図1(c)は実施例3で、11は外径0.25mmの光ファイバ心線を4心平行配置した4心光ファイバテープ心線、12は上記光ファイバテープ心線の両側に間隔をあけて並列した0.45mmφのアラミド繊維強化プラスチック紐のテンションメンバ、13は1.2mmφの亜鉛メッキ鋼線(支持線)で、これらの上に低摩擦・難燃性ポリウレタン組成物により短軸2.0mm×長軸4.0mmの楕円形保護被覆15と、ブリッジ17を介して外径2.0mmφの外被16を設けている。
上記保護被覆15の成形は、パイプ押し出し法を採用し、光ファイバテープ心線11と保護被覆15との間に、短軸側0.11mm、長軸側0.35mmの微小ギャップGを形成し、保護被覆15の表面長さ方向に谷底が円弧状で、谷面と外周面が交わる部分に引き裂き溝14を設ける。ここで上記微小ギャップGは、短軸側、長軸側とも0.5mmまで広げることができるが、それ以上は、実施例1と同じ理由で広げることは好ましくない。なお、上記以外は、実施例1〜2と基本的に同様であるから説明を省略する。
A:株式会社きんでん殿
1:京都支店管内、2:和歌山支店管内、3:奈良支店管内、4:神戸支店管内
5:姫路支店管内、6:中央区支店管内、7:社員宅:滋賀県
B:タツタ電線株式会社大阪工場
C: 同 福知山工場
樹種 a:樫、 b:欅、 c:椚、 d:柿、 e:桜、 f:メタセコイヤ、
g:プラタナス、 h:椋、i:合歓
次に本発明の防蝉効果を確認するため、実施例1、実施例2、実施例3および図2に示す従来例のサンプルを表1に示す試験場の各種樹木の幹表面に這わせて敷設し、2004年7月31日から2ヶ月経過後の産卵管の刺入状況を観察したところ、3カ所の試験場所、3樹種で産卵管の刺入疵を確認したが、刺入疵があったのはいずれも従来例のサンプルで、本発明の各実施例のサンプルでは刺入疵は確認されなかった。なお、図2に示す比較例の保護被覆外形(矩形)において、引き裂き溝の口幅を本発明のように狭くするならば同様の効果が得られることは明らかである。
以上説明したように、保護被覆表面に形成した引き裂き溝の口幅を特定することにより昆虫の産卵管が刺入し難くなり、産卵管が刺入されたとしても光ファイバ心線と保護被覆との間にギャップがあることにより、光ファイバ心線が損傷あるいは断線に至る可能性が小さくなった。
10 ドロップケーブル
11 光ファイバ(テープ)心線
12 テンションメンバ
13 亜鉛メッキ鋼線(支持線)
14 引き裂き溝
15 保護被覆
16 外被
17 ブリッジ
G ギャップ
11 光ファイバ(テープ)心線
12 テンションメンバ
13 亜鉛メッキ鋼線(支持線)
14 引き裂き溝
15 保護被覆
16 外被
17 ブリッジ
G ギャップ
Claims (4)
- 中心に光ファイバ心線(11)、その両側に間隔をあけてテンションメンバ(12)を並列し、両者の周上に形成した保護被覆(15)であって、上記光ファイバ心線(11)とテンションメンバ(12)とを結ぶ仮想線の中間点を直交する線が上記保護被覆(15)の表面に到達する点の長さ方向に、蝉の産卵管の外径未満の口幅を有する引き裂き溝(14)を形成したことを特徴とする防蝉光ファイバケーブル。
- 上記保護被覆(15)の引き裂き溝(14)の口幅を0.1〜0.35mmとし、その引き裂き溝の谷底部分の肉厚を0.15〜0.5mmとしたことを特徴とする請求項1に記載の防蝉光ファイバケーブル。
- 上記保護被覆(15)の外形を、長軸/短軸=1〜2とした円形または楕円形としたことを特徴とする請求項1または2に記載の防蝉光ファイバケーブル。
- 上記保護被覆(15)にポリウレタンまたは高密度ポリエチレンをベースとする組成物を採用してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の防蝉光ファイバケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006088241A JP2007264236A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 防蝉光ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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JP2007264236A true JP2007264236A (ja) | 2007-10-11 |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002090594A (ja) * | 2000-09-19 | 2002-03-27 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光ファイバケーブル |
JP2006065288A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-03-09 | Tatsuta Electric Wire & Cable Co Ltd | 防蝉光伝送ケーブル |
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2006
- 2006-03-28 JP JP2006088241A patent/JP2007264236A/ja active Pending
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