JP2007263951A - 磁気センサ - Google Patents

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雅彦 鷲平
Tamotsu Minamitani
保 南谷
Masaya Ueda
雅也 植田
Masanaga Nishikawa
雅永 西川
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Abstract

【課題】ベース基板両面のセンサ感度がともに高く、それぞれの感度特性が安定し、薄型の磁気センサの提供を図る。
【解決手段】磁気センサ31は、磁電変換素子3と、磁電変換素子3を主面側に搭載するベース基板2と、磁性体部材19と、磁電変換素子3を封止するモールド樹脂4と、を備える。磁性体部材19は磁性体材料を含むベース基板2とともに集磁効果を高める。磁電変換素子3は、磁電変換素子基板3Aと、磁電変換素子基板3Aの一方の主面に形成した薄膜感磁部3Bと、を備える。磁電変換素子3のバンプ電極7は、ベース基板2の接続電極5にバンプ接合し、磁電変換素子3の薄膜感磁部3Bをベース基板2に対向させる。
【選択図】図6

Description

この発明は、磁気抵抗素子やホール素子などの磁電変換素子を利用して磁束変化を検出し、磁束の大きさに応じた電気信号を出力する磁気センサに関するものである。
磁束変化によって抵抗値が変化する磁気抵抗素子や、磁界によってホール電圧を発生するホール素子などの磁電変換素子を、ベース基板上に搭載するとともにモールド樹脂により封止した磁気センサが従来から知られており、ホール素子を用いた磁気センサが特許文献1に示されている。
ここで、特許文献1を参考にした従来の磁気センサの構成を図1に基づいて説明する。
図1に磁気センサ51の断面を示す。磁気センサ51はベース基板52の主面側(図上側)に設けた銀ペースト57上に磁電変換素子(ホール素子)53を搭載し、この磁電変換素子53をモールド樹脂54でベース基板52に対して樹脂封止して構成される。磁電変換素子53は、磁電変換素子基板53AであるGaAs基板に、GaAs基板の活性層である薄膜感磁部53Bを形成し、薄膜感磁部53Bの両端部それぞれに接続電極53Cを形成したものである。この磁電変換素子53は、薄膜感磁部53Bがベース基板52および銀ペースト57とは逆向きになるように、ベース基板52の主面方向(図上方向)に向け載置される。また、磁電変換素子53の接続電極53Cはベース基板52の接続電極55に対してボンディングワイヤー56によってワイヤーボンディングされる。さらに、その全体がモールド樹脂54により樹脂封止される。
特開2000−164949号公報
ところで、従来の磁気センサにおいては、磁電変換素子53とベース基板52との接着に銀ペースト57など接着剤を用いていたために、薄膜感磁部53Bのベース基板52からの高さ寸法がばらつき、製品ごとの磁電変換素子の搭載精度、ひいては製品ごとの薄膜感磁部53Bの感度特性が安定し難かった。
更には、ベース基板52の裏面方向(図下方向)の薄膜感磁部53Bの感度特性は、磁電変換素子基板53A、銀ペースト57、ベース基板52のそれぞれの透磁率や厚さに影響され、薄膜感磁部の主面方向に比べて裏面方向の感度が著しく小さくなり、両面ともに高い感度を必要とする用途に用いることができなかった。
また、モールド樹脂54表面からの物理的な衝撃や変形によって薄膜感磁部53Bやボンディングワイヤー56に損傷が生じる問題もあり、薄膜感磁部53Bやボンディングワイヤー56を保護する必要からもモールド樹脂54の主面方向(図上方向)の厚みに十分な余裕を持たせておく必要があった。したがって、パッケージサイズのさらなる低背化が困難であった。また、薄膜感磁部53Bやボンディングワイヤー56の保護の観点からモールド樹脂表面の研磨などの加工には制限があり、また、ボンディングワイヤー56を接続するためのベース基板52の接続電極55を磁電変換素子53の脇に配置する必要があり、そのため基板面積も大きなものであった。
また、銀ペースト57やモールド樹脂54の厚みが一様で無い場合、銀ペースト57やモールド樹脂54の硬化歪みが大きい場合などは、ベース基板52の主面側および裏面側のセンサ感度が製品ごとに安定せず、モールド樹脂表面の研磨などの加工によっても感度特性を所定のものに設定できないことがあった。
そこで、この発明の目的は、上記問題を解決し、ベース基板両面のセンサ感度がともに高く、且つそれぞれの感度特性が安定した、低背な磁気センサを提供することにある。
上記課題を解決するためにこの発明は、磁束密度変化によって電気抵抗値が変化する、または磁界によってホール電圧が発生する薄膜感磁部を一方の主面に形成した磁電変換素子基板を備える磁電変換素子と、前記磁電変換素子を搭載するベース基板と、前記ベース基板との間で前記磁電変換素子を封止するモールド樹脂と、を備える磁気センサにおいて、前記磁電変換素子の前記薄膜感磁部を前記ベース基板に対向させた状態で、前記磁電変換素子の接続電極を前記ベース基板の接続電極にバンプ接合したことを特徴とする。
この構成によると、磁電変換素子の薄膜感磁部がベース基板に対向した状態で磁電変換素子とベース基板とがバンプ接合し、薄膜感磁部と接続電極とがパッケージの中央付近に配置されることになる。
したがってベース基板の裏面方向の感度特性がほとんどベース基板にのみ影響されることになり、ベース基板の裏面方向のセンサ感度を高めるとともに、主面方向と裏面方向のセンサ感度を略等しく設定できる。したがって、この磁気センサを両面ともに高いセンサ感度を必要とする用途に使用できる。
また、薄膜感磁部およびバンプ接合部分がパッケージの中央付近に配置されるのでモールド樹脂表面からの衝撃や変形によって、薄膜感磁部に物理的な損傷が生じることを抑制でき、接続の信頼性を高めることができる。モールド樹脂をきわめて薄くする、または、モールド樹脂を研磨することができ、磁気センサ全体を低背化できる。
また、この発明では前記ベース基板、前記モールド樹脂、および前記磁電変換素子基板のうち、少なくともひとつが磁性体材料を含むので、それぞれの部材を透過する磁束に対しての集磁効果が得られ、その部材が用いられる面側のセンサ感度をあげることができる。
また、この発明ではベース基板に設けた凹部に、該凹部の深さよりも薄い磁電変換素子基板を配した構成により、磁電変換素子基板をベース基板に埋設することができ磁気センサ全体をさらに低背化できる。
また、この発明では、磁電変換素子基板の薄膜感磁部の形成面とは反対の面に、磁性材料を含むまたは磁性体から成る、磁性部材を配置するとともに、当該磁性部材を薄膜感磁部の形成面に平行な断面で見たとき、薄膜感磁部に近い位置である程、断面積が小さくなるような形状としたことにより、薄膜感磁部を通る磁束密度が高まり、より高い磁電変換感度が得られる。
このように本発明によれば、ベース基板の主面方向および裏面方向の感度を略等しく設定することが可能になり、両面ともに高い感度を必要とする用途に用いることができ、また、モールド樹脂をきわめて薄くする、または、モールド樹脂を研磨することができる。また、パッケージ全体を低背化できる。
また、モールド樹脂表面からの衝撃や変形によって薄膜感磁部やボンディングワイヤーに物理的な損傷が生じる問題を解消でき、モールド樹脂表面からの衝撃や変形によって、薄膜感磁部に物理的な損傷が生じることがほとんど無く、接続の信頼性を高めることができるので、薄膜感磁部を保護してパッケージの信頼性や品質の安定性を高めることができる。
《第1の実施形態》
まず、第1の実施形態の磁気センサの構成について図2を基に説明する。以下の説明では、ベース基板2の接続電極5を設けた面を主面、外部電極6を設けた面を裏面という。
図2(A)に磁気センサ1の断面を示す。磁気センサ1は、ベース基板2と、ベース基板2の主面側に載置される磁電変換素子3と、磁電変換素子3をベース基板2に樹脂封止するモールド樹脂4とにより構成される。
ベース基板2はフェライト粉を焼結成型した基板であり、一様な厚みを有する六面体形状である。ここではフェライトによりベース基板2の透磁率を高め、磁気センサ周辺の磁束をこの部位に集中させる集磁効果を得ている。このベース基板2には、主面側に、Au,Niなどからなる接続電極5を形成し、磁電変換素子3の接続用および電気信号取り出し用の電極として用いる。また、前記主面側に対する裏面側にも同様にAu,Niなどからなる外部電極6を形成し、主面側の接続電極5とスルーホール(不図示)を介して電気的に接続している。この外部電極6は、磁気センサ1のパッケージの接続用および電気信号取り出し用の電極として用いる。
ここでベース基板2の接続電極5に磁電変換素子3を搭載する。なお、実際にはベース基板2には複数の磁電変換素子や他の電子部品を搭載するが、本実施形態においては、磁気センサ1の構成を簡略化し、ベース基板2上に単一の磁電変換素子3のみを配置した構成としている。
磁電変換素子3は、そのバンプ電極7が接続電極5にのるようにベース基板2上に搭載したものである。ベース基板2と磁電変換素子3との接続にバンプ接合を採用することにより、銀ペーストなどの接着剤によって磁電変換素子3をベース基板2に接着する工程を除くことができ、製造工程における工数を少なくしてコストダウンが可能になる。また、ボンディングワイヤーのように断線などの危険が無く接続の信頼性が向上する。
磁電変換素子3としては、ホール素子や磁気抵抗(MR)素子を用いることができるが、本実施形態ではMR素子を用いた構成としている。このMR素子である磁電変換素子3は、シリコン基板である磁電変換素子基板3Aの一面に、真空蒸着法によりInSb薄膜である薄膜感磁部3Bを形成し、InSb薄膜の一部を除去して、その除去部分にバンプ電極7を形成したものである。なお、InSb薄膜のバンプ電極7を形成した部分以外には、保護膜としてポリイミド樹脂(不図示)を形成している。磁電変換素子基板3Aは一様な厚みの六面体形状であり、ベース基板2よりも、その主面側面積を小さく設定されたものである。また、ベース基板への搭載前のバンプ電極7は図において破線の円内に示すボンディング層7Aとコンタクト層7Bとバンプ7Cとから構成される。ボンディング層7Aとコンタクト層7Bは磁電変換素子の取り出し電極であり、バンプ7Cはこの取り出し電極に熱または超音波などにより接合されたものである。ボンディング層7AはAu,Al,Cuなど、またはそれらの合金からなる。また、コンタクト層7BはCr,Ni,Ti,Pd,Ptなど、またはそれらの合金からなる。またバンプ7CはAu単体からなる。
バンプ接合時にはこのバンプ電極7をベース基板2の接続電極5に載置し、熱や超音波などによりその接触部分をさらに溶着させることで、磁電変換素子3とベース基板2とを電気的および機械的に接合する。このバンプ接合により、接合後のベース基板2と磁電変換素子3との間の隙間は数〜数十μmになり接触しない状態で維持される。この隙間の寸法はバンプ高さにしたがって定まるが、製品ごとのばらつきは高々バンプ高さであり、バンプ高さと同様にばらつきも小さくできる。したがって磁電変換素子3の搭載精度が高まり、ひいては薄膜感磁部3Bの感度特性が安定する。
なお、本実施形態ではバンプ電極7として、バンプ7Cが1つの突出部で形成される例を示したが、複数の突出部が形成されたバンプや、他の形状のバンプを用いてもよい。
また、モールド樹脂4は、磁電変換素子3を覆うようにポッティングされることでベース基板2に磁電変換素子3を封止するものである。本実施形態ではモールド樹脂4としてフェライト粉を混合したエポキシ系の樹脂を用いる。ここではフェライト粉を混合することでモールド樹脂4の透磁率を高め、集磁効果を得ている。なお、エポキシ系の樹脂は硬化時の応力が小さく、硬化後の水分の透過が少ないために、磁電変換素子3のモールド樹脂として好適な素材である。このモールド樹脂により磁電変換素子を外気から遮断する。
本実施形態では、このモールド樹脂4の硬化後にモールド樹脂4の一部を研磨によって除くことで、図2(B)に示すように磁気センサ1全体をさらに低背化できる。また、研磨していない図2(A)の状態で磁気センサ1をセットメーカに供給することで、セットメーカが磁気センサ1のパッケージ実装に際して、研磨によりパッケージ高さを自由に設定できる。
以上の構成により、磁電変換素子3とベース基板2とがバンプ接合し、InSb薄膜の薄膜感磁部3Bとバンプ電極7とがベース基板2と磁電変換素子基板3Aとの間に位置し、パッケージの中央付近に配置される。したがってバンプ接合により、薄膜感磁部3Bのベース基板2からの寸法が安定し、搭載精度が高まり、ひいては薄膜感磁部3Bの感度特性が安定する。
また、薄膜感磁部3Bがパッケージの中央付近に配置されることにより、ベース基板2の外部電極6が形成される裏面方向の感度特性は、ほとんどベース基板2の透磁率と厚さ精度にのみ影響されることになり、この裏面方向の感度特性を従来よりも高め、ベース基板2の主面方向および裏面方向のセンサ感度を略等しく設定することが可能になる。これにより、磁気センサ1を、両面ともに高いセンサ感度を必要とする用途に用いることができる。
また、薄膜感磁部3Bおよびバンプ電極7がパッケージの中央付近に配置されるために、モールド樹脂4表面からの衝撃や変形によっても薄膜感磁部3Bやバンプ電極7に物理的な損傷が生じることがほとんど無くなる。したがってモールド樹脂4の主面方向の厚みを低背化でき、従来よりもパッケージサイズを低背化できる。また、モールド樹脂4表面の研磨などの加工などを行っても、その振動や変形によって薄膜感磁部3Bやバンプ電極7が破損することを抑制でき、薄膜感磁部3Bやバンプ電極7を保護できる。
また、主面方向の感度特性はモールド樹脂4および磁電変換素子基板3Aの透磁率と厚さ精度に影響されるが、磁電変換素子基板3Aの厚みは一様で、またモールド樹脂の厚みも薄く一様にできるので、モールド樹脂4の硬化歪みの影響を殆んど受けることなく、この主面方向の感度特性を安定させることができる。また、裏面方向の感度特性はベース基板2の透磁率と厚さ精度に影響されるが、ベース基板2の厚みも一様にできるので、この裏面方向の感度特性も安定させることができる。
またベース基板2とモールド樹脂4が磁性体材料であるフェライトを含むものであるので、それぞれの部材を透過する磁束に対しての集磁効果が得られ、薄膜感磁部の各面側のセンサ感度をあげることができる。なお、本実施形態では、磁電変換素子基板3Aを単なるシリコン基板として説明したが、これもフェライト粉を混合したコンポジット材などの素材であってもよい。また、ベース基板2や磁電変換素子基板3Aがフェライトを焼結成型したものであってもよく、それ以外のいかなる素材であっても良い。これらが磁性体材料を含むものであると集磁効果の点で好ましい。
なお、磁電変換素子の薄膜感磁部3Bとベース基板2表面との間にモールド樹脂4が介在していても磁気センサとして正しく作用するが、その部分にモールド樹脂4が介在していない(充填していない)方が特性の安定性の面で好ましい。すなわち、薄膜感磁部3Bとベース基板2表面との間にモールド樹脂4が介在せず、応力フリーの間隙であることにより、薄膜感磁部にモールド樹脂による応力が掛からず、感度や抵抗値のばらつきが生じにくい。
《第2の実施形態》
次に、第2の実施形態の磁気センサの構成について図3を基に説明する。
図3に示す磁気センサ21においては、ベース基板12に凹部18を設け、この凹部の深さよりも薄い磁電変換素子基板13Aを凹部18に配して埋設した点で第1の実施形態と異なる。
磁気センサ21は、ベース基板12と、ベース基板12の主面側の凹部18に載置される磁電変換素子13と、磁電変換素子13をベース基板12に樹脂封止するモールド樹脂14とにより構成される。
ベース基板12はフェライト粉を焼結成型した基板であり、一様な厚みD1を有する六面体の中央に底面から裏面までの厚みD2を有する凹部18を設けた形状である。なお、このベース基板12の底面部分の厚みD2は一様で、底面には接続電極15を形成している。ここでベース基板12の接続電極15に磁電変換素子13を搭載する。この磁電変換素子13は、磁気抵抗(MR)素子であり、一様な厚みD3の六面体形状である。ここでベース基板12に設けた凹部18の厚みD2と磁電変換素子13の厚みD3との合計はベース基板12の厚みD1よりも小さく、磁電変換素子13をモールド樹脂14によりベース基板12の凹部18に埋設するようにしている。
このモールド樹脂14によって磁電変換素子13を覆うように樹脂充填し、このモールド樹脂14の硬化後にモールド樹脂14表面を研磨によって除き、磁気センサ21全体を低背化し、略ベース基板厚の磁気センサ21を構成している。
以上のような構成により、磁気センサを低背化するとともに、ベース基板の主面方向および裏面方向の感度を略等しく設定することが可能になり、両面ともに高い感度を必要とする用途に用いることができる。また、衝撃や変形による薄膜感磁部やボンディングワイヤーの物理的な損傷を抑制し、薄膜感磁部を保護してパッケージの信頼性や品質の安定性を高めることができる。
なお、本実施形態では、磁電変換素子全体が完全にベース基板の凹部に埋設される構成を示したが、ここで示した形態に限らず、例えば磁電変換素子の主面側が凹部から突出するような構成など、他の形態でも同様の作用効果を奏することができる。
《第3の実施形態》
次に、第3の実施形態の磁気センサの構成について図4〜図6を基に説明する。
この第3の実施形態は磁性体部材を付加して磁気検出感度をより高めたものである。
図4(A)は、上記磁性体部材を備えた磁気センサの断面図である。この磁気センサは、ベース基板2と、ベース基板2の主面側に載置される磁電変換素子3と、この磁電変換素子3の上部に配置される磁性体部材9と、この磁性体部材9および磁電変換素子3をベース基板2に樹脂封止するモールド樹脂4とにより構成される。
上記磁性体部材9は例えばフェライトやフェライト粉を混合した樹脂材料からなり、図4(A)の例では平板状をなしている。この磁性体部材9以外の構造は第1の実施形態で図2に示したものと同様である。
図4(B)(C)は図4(A)に示したものとは異なる他の磁性体部材の形状の例であり、(B)は断面円弧型、(C)は断面V字型の三角柱形状をなしている。このように磁性体部材9の有無・形状によって、薄膜感磁部での磁束密度が異なる。この結果を次に示す。
先ず、図4(A)各部の寸法は次のとおりである。
〔磁石〕
2×0.5mm
表面磁束密度500mT
〔磁気センサ各部の寸法〕
w0:0.7mm
w1:1.4mm
w2:1.1mm
h1:0.3mm
h2:0.1mm
〔磁石MAGと磁気センサ表面との間隔〕
L:0.3mm
〔磁性体部材9〕
比透磁率:1000
〔ベース基板2〕
比透磁率:1000
各試料の構成は次のとおりである。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
〈試料〉 〈磁性体部材〉 〈ベース基板〉
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(1) 無し 磁性無し
(2) 平板状 磁性有り
(3) 断面円弧型 磁性有り
(4) 断面V字型 磁性有り
(5) 無し 磁性有り
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
図5は上記(1)〜(5)の試料についての薄膜感磁部の中心点での磁束密度を算出した結果である。
このように磁性体部材9を付加することによって薄膜感磁部への集磁効果が更に高まることがわかる。また、磁性を有するベース基板2を用いることによっても薄膜感磁部への集磁効果が高まる。そのため、磁性体部材9を付加することによって、さらには磁性体のベース基板2を用いることによって磁気検出感度が2倍近くまで高まる。
また、図4(B)(C)に示したように、磁性体部材9は、下方に凸形状または先細り形状とすることにより、この磁性体部材9の図における上面位置より下面位置で磁束密度が高まる。そのため磁気センサ3の下方すなわち薄膜感磁部3Bへ磁束がより集中することになる。逆に磁性体部材を、上方に凸形状または先細り形状とすれば、その磁性体の上方に磁束が集中することになり、磁気センサ3の薄膜感磁部3Bへの集磁効果があまり得られない。
なお、この例ではモールド樹脂4は非磁性体である。モールド樹脂4と磁性体部材9との比透磁率が大きく異なる場合に、磁性体部材の形状による特性差が顕著となる。
図6は、図4(B)に示した磁性体部材を用いた磁気センサの具体的な構成例である。
図6(A)に示すように、磁気センサ31は、ベース基板2と、ベース基板2の主面側に載置される磁電変換素子3と、この磁電変換素子3の上部に配置される磁性体部材19と、この磁性体部材19および磁電変換素子3をベース基板2に樹脂封止するモールド樹脂4と、により構成される。磁性体部材19の部分以外は第1の実施形態で示したものと同様である。
図6(B)は、磁性体部材による集磁効果の概念を示す図である。磁性体部材19が磁電変換素子基板3Aの、薄膜感磁部の形成面とは反対面に配置したことにより、磁性体部材19はそこを通る磁束Bを集磁するので、薄膜感磁部を通る磁束の密度が高まる。特に樹脂モールド側に存在する被検出物体の磁気検出感度を高めることができる。
また、磁性体部材19を、薄膜感磁部の形成面に平行な断面で見たとき、薄膜感磁部に近い位置である程、断面積が小さくなる形状とすることにより、薄膜感磁部3Bのうち、磁電変換に最も寄与する中央部の磁束密度が高まり、磁気検出感度が高まる。
なお、磁性体部材19は中心軸に平行な面で切断した円柱の部分形状またはその近似形状であってもよいが、球体の部分形状またはその近似形状であってもよい。このように磁性体部材19を回転対称形とすれば、磁気センサの厚み方向の軸を中心とする回転方向の磁気検出感度特性を均一にすることができる。
《第4の実施形態》
次に、第4の実施形態の磁気センサの構成について図7を基に説明する。
この第4の実施形態は第3の実施形態と同じく磁性体部材を備えているが、その配置構造が異なるものである。
図7において、磁性体部材29は図4(C)に示したものと同様の断面V字形状の磁性体からなる。磁電変換素子基板3Aの薄膜感磁部形成面とは反対面(上面)には、磁性体部材29を嵌め込む断面V字形状の溝を形成していて、その溝に磁性体部材29を嵌め込んだ状態で樹脂モールドしている。その他の構成は第3の実施形態の場合と同様である。
このように、磁電変換素子基板3Aの薄膜感磁部形成面とは反対面に磁性体部材を嵌め込む溝を形成することによって、薄膜感磁部に対する磁性体部材の位置精度が高めるとともに樹脂モールドが容易になる。また、薄膜感磁部と磁性体部材との間隔が狭まるので、その分、磁性体部材29の集磁効果による感度向上効果が高まる。
なお、磁性体部材29は柱状のプリズム型であってもよいが、四角錐形状、円錐形状またはそれらの近似形状であってもよい。このように磁性体部材29を回転対称形とすれば、磁気センサの厚み方向の軸を中心とする回転方向の磁気検出感度特性を均一にすることができる。
また、第3・第4の実施形態で示した磁性体部材を第2の実施形態で示した図3の構造に適用することもでき、同様の作用効果を奏する。
また、以上に示した各実施形態では、磁電変換素子としてMR素子を用いて説明したが、ホール素子であっても同様な作用効果を奏する。
従来の磁気センサの構成を示す図である。 第1の実施形態に係る磁気センサの構成を示す図である。 第2の実施形態に係る磁気センサの構成を示す図である。 第3の実施形態に係る磁気センサの構成を示す図である。 第3の実施形態に係る磁気センサの特性向上効果を示す図である。 第3の実施形態に係る磁気センサの具体的な構成例を示す図である。 第4の実施形態に係る磁気センサの構成を示す図である。
符号の説明
1,21,31,41,51−磁気センサ
2,12,52−ベース基板
3,13,53−磁電変換素子
3A,13A,53A−磁電変換素子基板
3B,13B,53B−薄膜感磁部
4,14,54−モールド樹脂
5,15,53C,55−接続電極
6,16−外部電極
7,17−バンプ電極
7A−ボンディング層
7B−コンタクト層
7C−バンプ
9,19,29−磁性材部材
18−凹部
56−ボンディングワイヤー
57−銀ペースト
MAG−磁石

Claims (4)

  1. 磁束密度変化によって電気抵抗値が変化する、または磁界によってホール電圧が発生する薄膜感磁部を一方の主面に形成した磁電変換素子基板を備える磁電変換素子と、前記磁電変換素子を搭載するベース基板と、前記ベース基板との間で前記磁電変換素子を封止するモールド樹脂と、を備える磁気センサにおいて、
    前記磁電変換素子の前記薄膜感磁部を前記ベース基板に対向させた状態で、前記磁電変換素子の接続電極を前記ベース基板の接続電極にバンプ接合したことを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記ベース基板、前記モールド樹脂、および前記磁電変換素子基板のうち、少なくともひとつが磁性体材料を含む請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記ベース基板に設けた凹部に、該凹部の深さよりも薄い前記磁電変換素子基板を配した請求項1または2に記載の磁気センサ。
  4. 前記磁電変換素子基板の前記薄膜感磁部の形成面とは反対の面に、磁性材料を含むまたは磁性体から成る、磁性部材を配置するとともに、当該磁性部材を前記薄膜感磁部の形成面に平行な断面で見たとき、前記薄膜感磁部に近い位置である程、断面積が小さくなる形状とした請求項1、2または3に記載の磁気センサ。
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