JP2007263433A - 冷媒サイクル装置及び冷媒サイクル装置用熱交換器 - Google Patents

冷媒サイクル装置及び冷媒サイクル装置用熱交換器 Download PDF

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晴久 山崎
Setsu Hasegawa
説 長谷川
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    • F25B2309/06Compression machines, plants or systems characterised by the refrigerant being carbon dioxide
    • F25B2309/061Compression machines, plants or systems characterised by the refrigerant being carbon dioxide with cycle highest pressure above the supercritical pressure

Abstract

【課題】放熱器、若しくは、蒸発器として使用される熱交換器内に溜まったオイルを円滑に排出して、熱交換能力の改善を図ると共に、当該熱交換器を備えた冷媒サイクル装置のコンプレッサのオイル不足を解消する。
【解決手段】蒸発器157は、冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した複数(二系統)の経路の冷媒配管102、106を備えた熱交換器から構成されており、分岐点T1より下方に向かう第2の経路の冷媒配管106が、分岐点T1より上方に向かう第1の経路の冷媒配管102の上側に配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、コンプレッサ、放熱器、減圧装置、蒸発器などから冷媒サイクルが構成される冷媒サイクル装置とこの冷媒サイクル装置において放熱器、若しくは、蒸発器として使用される冷媒サイクル装置用熱交換器に関するものである。
従来この種冷媒サイクル装置は、コンプレッサ、放熱器、膨張弁やキャピラリチューブなどの減圧装置、蒸発器等を順次環状に配管接続して冷媒サイクルが構成されている。そして、コンプレッサにて圧縮された冷媒ガスが放熱器にて放熱し、減圧装置にて減圧された後、蒸発器にて周囲と熱交換して蒸発する。このとき、冷媒は周囲から吸熱することにより冷却作用を発揮するものであった(例えば、特許文献1)。
特公平7−18602号公報
このような冷媒サイクル装置では、コンプレッサから吐出されたオイルが放熱器や蒸発器などの熱交換器の冷媒経路中に溜まり、当該オイルが熱交換器における熱交換性能を変化させてしまう不都合が生じていた。特に、係る熱交換器を冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した複数の冷媒配管を形成し、冷媒を分流して各冷媒配管内の冷媒通路に流す仕様とした場合には、分流により、流速が落ち、各冷媒配管のうち下方に位置する冷媒配管内の冷媒通路に最もオイルが溜まり易くなり、熱交換性能が著しく低下する問題が生じていた。更に、熱交換器に溜まったオイルはコンプレッサに戻らないので、コンプレッサ内のオイル量が不足して摺動性能の悪化を招いていた。
また、近年この種冷媒サイクル装置では、冷媒として自然冷媒である二酸化炭素を使用する試みがなされているが、係る二酸化炭素冷媒は他の冷媒と比べて冷媒の流速が遅いため、他の冷媒を使用した冷媒サイクル装置よりも上述した熱交換器のオイル溜まりにより熱交換性能の悪化はより深刻な問題となっていた。
本発明は、係る従来の技術的問題を解決するために成されたものであり、放熱器、若しくは、蒸発器として使用される冷媒サイクル装置用熱交換器に溜まったオイルを円滑に排出して、熱交換能力の改善を図ると共に、当該熱交換器を備えた冷媒サイクル装置のコンプレッサのオイル不足を解消することを目的とする。
請求項1の発明の冷媒サイクル装置は、コンプレッサ、放熱器、減圧装置、蒸発器などから冷媒サイクルが構成されたものであって、放熱器、及び/又は、蒸発器は、冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した複数経路の冷媒配管を備えた熱交換器から構成されており、分岐点より下方に向かう経路の冷媒配管が、分岐点より上方に向かう経路の冷媒配管の上側に配置されていることを特徴とする。
請求項2の発明の冷媒サイクル装置は、上記発明において分岐点により分岐した各冷媒配管は放熱器、若しくは、蒸発器の下部に形成された合流点にて合流することを特徴とする。
請求項3の発明の冷媒サイクル装置は、上記各発明において冷媒として二酸化炭素が所定量封入されていることを特徴とする。
請求項4の発明の冷媒サイクル装置用熱交換器は、コンプレッサ、放熱器、減圧装置、蒸発器などから冷媒サイクルが構成された冷媒サイクル装置において放熱器、若しくは、蒸発器として使用されるものであって、冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した複数経路の冷媒配管を備え、分岐点より下方に向かう経路の冷媒配管が、分岐点より上方に向かう経路の冷媒配管の上側に配置されていることを特徴とする。
請求項5の発明の冷媒サイクル装置用熱交換器は、請求項4の発明において分岐点より分岐した各冷媒配管は、下部に形成された合流点にて合流することを特徴とする。
請求項1及び請求項4の発明によれば、コンプレッサ、放熱器、減圧装置、蒸発器などから冷媒サイクルが構成された冷媒サイクル装置において、放熱器、及び/又は、蒸発器として使用される冷媒サイクル用熱交換器は、冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した複数経路の冷媒配管を備えた熱交換器から構成されており、分岐点より下方に向かう経路の冷媒配管が、分岐点より上方に向かう経路の冷媒配管の上側に配置されているので、例えば、請求項2及び請求項5の如く分岐点より分流した各冷媒配管を下部に形成された合流点にて合流させるものとすることで、上方に向かう経路よりも下方に向かう経路の落差を大きくすることができる。
これにより、分岐点から下方に向かう経路の冷媒配管に流入するオイルが当該落差により流れ易くなる。従って、係る落差による位置エネルギーを利用して、分岐点より下方に向かう経路の冷媒配管に多く流入するオイルを円滑に排出させることが可能となるので、熱交換器の熱交換能力の改善を図ることができる。また、熱交換器から排出されたオイルはコンプレッサに帰還するため、コンプレッサのオイル不足も解消することができる。
特に、上記各発明を請求項3の発明の如く二酸化炭素冷媒が所定量封入された冷媒サイクル装置に適用することで、熱交換器における熱交換性能が著しく悪化する不都合を解消することが可能となり、二酸化炭素冷媒を用いた冷媒サイクル装置の性能を向上させることができる。
本発明は、コンプレッサから流出したオイルが熱交換器内に溜まり、当該熱交換器における冷媒の円滑な熱交換を阻害する不都合を改善し、且つ、コンプレッサのオイル不足による摺動性の低下を解消するために成されたものである。冷媒サイクル装置の熱交換器におけるオイルの停滞と、コンプレッサのオイル不足を解消するという目的を、冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した複数の冷媒配管を備えた熱交換器から成る放熱器、及び/又は、蒸発器の分岐点より下方に向かう経路の冷媒配管を、分岐点より上方に向かう経路の冷媒配管の上側に配置することにより実現した。
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の一実施例の冷媒サイクル装置の冷媒回路図を示している。図1の冷媒サイクル装置1は、コンプレッサ10、放熱器154、減圧装置としての膨張弁156、及び蒸発器157等を順次環状に配管接続して所定の冷媒回路が構成されている。当該冷媒回路内には冷媒として二酸化炭素(CO2)が所定量封入されている。実施例のコンプレッサ10は、密閉容器12内に駆動要素としての電動要素14と、この電動要素14の回転軸16にて駆動される第1の回転圧縮要素32と第2の回転圧縮要素34とを備えた内部中間圧型の多段(2段)圧縮式ロータリコンプレッサである。そして、冷媒導入管94から吸い込んだ冷媒(CO2)を第1の回転圧縮要素32で圧縮し、この圧縮した中間圧の冷媒ガスを密閉容器12内に吐出した後、冷媒導入管92を介して第2の回転圧縮要素34に吸い込んで圧縮し、冷媒導入管96に吐出する構成とされている。
前記冷媒導入管94はコンプレッサ10の第1の回転圧縮要素32に冷媒を導入するための冷媒配管であり、当該冷媒導入管94の一端は当該第1の回転圧縮要素32の吸込側に接続され、他端は蒸発器157の冷媒出口157Bに接続されている。
前記冷媒吐出管96は第2の回転圧縮要素34で圧縮された冷媒を放熱器154に吐出させるための冷媒配管であり、この冷媒吐出管96の一端は第2の回転圧縮要素34の吐出側に接続され、他端は放熱器154の入口に接続されている。
また、冷媒導入管92は密閉容器12内と第2の回転圧縮要素34の吸込側とを接続する冷媒配管であり、この冷媒導入管92は、コンプレッサ10の外部の放熱器154を通過するように配設されている。即ち、コンプレッサ10の第1の回転圧縮要素32にて圧縮され、密閉容器12内に吐出された中間圧の冷媒は、冷媒導入管92に流入し、放熱器154を通過する過程で、ファン111の通風を受けて放熱した後、第2の回転圧縮要素34に吸い込まれるものとされている。
そして、当該コンプレッサ10の密閉容器12内底部には、オイル溜めが構成されており、当該オイル溜め内に収納されたオイルが回転軸16の下端に取り付けられた図示しないオイルポンプにより第1及び第2の回転圧縮要素32、34の摺動部等に供給されて潤滑とシールを行っている。尚、本実施例では冷媒として高低圧差の大きい二酸化炭素を使用する関係上、オイルは耐久性を考慮して従来のHFC系冷媒で使用するオイルよりも高粘度のものを使用する。例えば、本実施例では、粘度が+40℃で60cst以上のPAG(ポリアルキルグリコール)を使用するものとする。尚、実施例の冷媒サイクル装置1に使用するオイルは、上記PAGに限らず、その他の高粘度のオイルであっても構わない。また、ここで使用される高粘度のオイルとは、流動点がー40℃以上、粘度が+40℃で40乃至120cstを満たすものであり、好ましくは、+40℃で60乃至80cstの粘度のオイルを使用こととする。
一方、前記放熱器154の出口は、減圧装置として膨張弁156に至る冷媒配管と接続されている。尚、本実施例の冷媒サイクル装置1では、減圧装置として膨張弁156を用いるものとしたが、これ以外に、キャピラリチューブやその他、冷媒を減圧することができるものであればどのような装置を用いても構わない。
他方、膨張弁156の出口に接続された配管156Aは蒸発器157の冷媒入口157Aに接続され、蒸発器157の冷媒出口157Bは前記冷媒導入管94と接続されている。
ここで、上記蒸発器157について図2に示す蒸発器157の正面図を用いて説明する。本実施例の蒸発器157は、所謂フィンアンドチューブ型の熱交換器であり、一対の管板121、121と、両管板121、121間に所定間隔を存して複数配設されたアルミ薄板から成る熱交換用のフィン122・・と、これら管板121、121及びフィン122・・をそれぞれ貫通する複数経路(実施例では二系統)の冷媒配管102、106から構成されている。即ち、本実施例では、上記経路は分岐点T1より上方に向かう第1の経路を構成する冷媒配管102と、下方に向かう第2の経路を構成する冷媒配管106とから成る。当該分岐点T1は、蒸発器157の一端の上方(蒸発器157の高さ方向の中心より上方)となる位置にあり、好ましくは、蒸発器157の上部で、且つ、冷媒配管106の上部となる位置に形成されている。
そして、両冷媒配管102、106の長さ(全長)は略同一とされ、それによって、冷媒配管102内の冷媒通路の長さ(全長)は、冷媒配管106内の冷媒通路の長さ(全長)と略同一となるように設定されている。また、冷媒配管102の内径は当該冷媒配管102の全域に渡って同一とされており、同様に冷媒配管106の内径も当該冷媒配管106の全域に渡って同一とされている。更に両冷媒配管102、106の内径も同一とされている。
一方、第1の経路を構成する冷媒配管102は、蒸発器157の一端上側に設けられた分岐点T1より一旦上方に起立した後、蒸発器157の高さ方向の略中心まで下方に延出し、ここから両管板121、121間を蛇行状に通過して、蒸発器157の他端下部に形成された冷媒出口157の合流点T2に至る。他方、第2の経路を構成する冷媒配管106は、分岐点T1より一旦、下方に降下した後、蒸発器157の上部まで上方に起立し、当該上部から蒸発器157の高さ方向の略中心まで両管板121、121間を蛇行状に通過した後、下方に形成された合流点T2まで降下している。即ち、分岐点T1より下方に向かう第2の経路の冷媒配管106は、分岐した後に上方に起立することで、分岐点T1より上方に向かう第1の経路の冷媒配管102の上側(直上)に配置され、分岐点T1より上方に向かう第1の経路の冷媒配管102は、分岐した後に下方に降下することで、分岐点T1より下方に向かう第2の経路の冷媒配管106の下側(直下)に配置されることとなる。また、前記合流点T2は、蒸発器157の他端の下部となる位置にあり、好ましくは、蒸発器157の他端の最も下部で、且つ、冷媒配管102の最も下部となる位置に形成されている。
このように、分岐点T1より下方に向かう第2の経路の冷媒配管106を、分岐点T1より上方に向かう第1の経路の冷媒配管102の上側に配置することで、各冷媒配管102、106を通過した冷媒が合流点T2に到達するまでに、上方に向かう第1の経路よりも下方に向かう第2の経路の落差を大きくすることができる。これにより、分岐点T1から下方に向かう第2の経路の冷媒配管106に流入するオイルが流れ易くなる。
また、前述の如く分岐点T1を蒸発器157の上部に形成し、合流点T2を蒸発器157の下部に形成することで、当該蒸発器157の各冷媒配管102、106をオイルが流れ易くなるように容易に配置することができるようになる。
以上の構成で、次に本発明の冷媒サイクル装置1の動作を説明する。図示しない制御装置からコンプレッサ10の電動要素14に通電されると、当該電動要素14が起動する。これにより、コンプレッサ10の第1の回転圧縮要素32に低温低圧の冷媒ガスが吸い込まれて圧縮され、中間圧となり、密閉容器12内に吐出される。密閉容器12内に吐出された中間圧の冷媒ガスは冷媒導入管92に入り、当該冷媒導入管92が放熱器154を通過する過程で放熱器154のファン111により空冷方式で放熱する。
そして、空気と熱交換して冷却された中間圧の冷媒ガスは冷媒導入管92から第2の回転圧縮要素34に吸入され、2段目の圧縮が行われて高温高圧の冷媒ガスとなり、冷媒吐出管96よりコンプレッサ10の外部に吐出される。このとき、後述するように当該冷媒ガスと共に第2の回転圧縮要素34の摺動部に供給されたオイルも吐出される。コンプレッサ10から吐出された冷媒ガス及びオイルは冷媒吐出管96から放熱器154内に流入し、そこでファン111により空冷方式で放熱した後、放熱器154から出て膨張弁156にて減圧された後、配管156Aを経て冷媒入口157Aから蒸発器157内に流入する。
そして、蒸発器157に流入した冷媒は分岐点T1より上方に向かう第1の経路の冷媒配管102と、分岐点T1より下方に向かう第2の経路の冷媒配管106とに均等に分流される。即ち、分岐点T1より上方に向かう冷媒配管102内と、分岐点T1より下方に向かう冷媒配管106内にそれぞれ略同量の冷媒が流入することとなる。このように、各冷媒配管102、106に均等に分流された冷媒は、各冷媒配管102、106を流れる過程で蒸発し、空気から吸熱することにより冷却作用を発揮する。そして、蒸発器157の各冷媒配管102、106を通過する過程で蒸発した冷媒は、その後、第1の経路の冷媒配管102の下部に形成された合流点T2で合流し、蒸発器157から出て冷媒導入管94に入り、コンプレッサ10の第1の回転圧縮要素32に吸い込まれるサイクルを繰り返す。
ここで、コンプレッサ10の第1及び第2の回転圧縮要素32、34の摺動部にはオイルが供給され、潤滑とシールを行う関係上、当該各回転圧縮要素32、34に供給されたオイルが冷媒と共に圧縮され、コンプレッサ10外部に吐出されることとなるが、当該オイルが冷媒経路中の放熱器154や蒸発器157等の熱交換器内に溜まる場合がある。特に、温度が低くなる蒸発器157では、冷媒配管内のオイルは低粘度となり、また、分流により流速が落ちたことにより、冷媒入口157Aの分岐点T1から上方に向かう冷媒配管102よりも、下方に向かう冷媒配管106内に多量のオイルが流下し易い。そのため、下方に位置する冷媒配管106の冷媒通路内にはオイルが溜まり易い状況となる。
このように、蒸発器157の冷媒配管106の冷媒通路にオイルが溜まると当該オイルにより冷媒配管106の熱伝達率も悪化してしまう。また、熱交換器の冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した全ての冷媒配管内の冷媒経路は、従来内径、長さ(全長)及び形状が全て同一とされていたため、各冷媒経路ごとに熱交換効率が異なることとなり、分岐点T1より最も下方に向かう経路の冷媒配管(本実施例では第2の経路の冷媒配管106)に分流された冷媒は熱交換能力が著しく低下する問題が生じていた。特に、冷媒として二酸化炭素を使用した場合には、当該二酸化炭素冷媒が高低圧差の大きい冷媒であり、耐久性を考慮して、高粘度のオイルが使用されることと、二酸化炭素冷媒は他の冷媒と比べて冷媒密度が高いため、冷媒の流速が遅いことから、他の冷媒を使用した冷媒サイクル装置より熱交換器のオイル溜まりによる熱交換性能の悪化はより一層深刻であった。
そこで、本発明では分岐点T1より下方に向かう第2の経路の冷媒配管106を、分岐点T1より上方に向かう第1の経路の冷媒配管102の上側に配置することで、第2の経路が蒸発器157の下部(冷媒配管102の下部)に形成された合流点T2に至るまでの間に第1の経路よりも大きい所定の落差を確保できるよう構成している。
例えば、分岐点T1より下方に向かう第2の経路の冷媒配管106を分岐点T1より上方に向かう第1の経路の冷媒配管102の下側に配置するものとすれば、冷媒配管106には、フィン122・・を貫通する蛇行状の経路を通過する以前に、所定の落差が構成されることとなるが、実際にオイル溜まりが生じる蛇行状の経路を通過した後には、第2の経路が蒸発器157の下部に形成された合流点T2に至るまでの間に僅かな落差しか構成されないので、係るオイル溜まりを改善することができなかった。
しかしながら、本発明の如く分岐点T1より下方に向かう第2の経路の冷媒配管106を、分岐点T1より上方に向かう第1の経路の冷媒配管102の上側に配置することで、分岐点T1から下方に向かう第2の経路の冷媒配管106に流入するオイルが当該落差により流れ易くなる。従って、係る落差による位置エネルギーを利用することにより、分岐点より下方に向かう第2の経路の冷媒配管106に多く流入したオイルが冷媒配管106内に溜まり難くなり、蒸発器157から円滑に排出させることができるようになる。これにより、冷媒配管106内を流れる冷媒がオイルにより熱交換を阻害される不都合を回避することができるようになり、蒸発器157の熱交換性能が改善され、良好な熱交換を行うことができるようになる。
更に、蒸発器157からオイルを排出させることにより、当該排出されたオイルは冷媒と共に冷媒出口157Bから出て冷媒導入管94からコンプレッサ10内に円滑に帰還するようになるので、コンプレッサ10がオイル不足に陥る不都合も解消することができる。
また、前述の如く分岐点T1を蒸発器157の上部に形成し、合流点T2を蒸発器157の下部に形成することで、当該蒸発器157の各冷媒配管102、106をオイルが流れ易くなるように容易に配置することができるようになる。即ち、例えば分岐点T1を蒸発器157の下方(蒸発器157の高さ方向の中心より下方)となる位置に形成した場合、下方に向かう第2の経路を構成する冷媒配管106は、当該分岐点T1から蒸発器157の上部に到達するまでの間がかなり起立した形状となるため、そこでオイルが溜まって、オイル溜まりをより一層悪化させる恐れがあった。
一方、合流点T2を蒸発器157の上方に形成した場合には、第2の経路が合流点T2に到達するまでの間に構成される落差が小さくなると共に、第2の経路を構成する冷媒配管106の下側に配置された第1の経路を構成する冷媒配管102は、管板121、121巻を蛇行状に通過した後の合流点T2に到達するまでの経路が起立した形状となるため、冷媒配管102内にもオイルが溜まり易くなってしまう。
しかしながら、上述の如く分岐点T1を蒸発器157の上部に形成し、合流点T2を蒸発器157の下部に形成することで、係る不都合を解消して、各冷媒配管102、106をオイルの流下し易いように配置することができる。
以上に詳述した如く、本発明により蒸発器157内に溜まったオイルを円滑に排出して熱交換能力の改善を図ることが可能となると共に、コンプレッサ10のオイル不足を解消することができるようになる。従って、本発明の蒸発器157を冷媒サイクル装置1に備えることにより、冷媒サイクル装置1の性能及び信頼性の向上を図ることができるようになる。
尚、本実施例では蒸発器157に本発明を適用するものとしたが、これに限らず、放熱器に本発明を適用しても良いし、放熱器と蒸発器の両方に本発明を適用しても差し支えない。また、蒸発器157は、冷媒入口157Aから冷媒出口157Bまでの間に分岐した2つの経路の冷媒配管(冷媒配管102及び冷媒配管106)を備えるものとしたが、本発明は冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した2つ以上の複数の経路を備えるものであれば適用可能である。従って、冷媒入口と冷媒出口の間に分岐した3系統、或いはそれ以上の経路の冷媒配管を備えた熱交換器に本発明を適用しても有効であることは云うまでもない。
更に、実施例では蒸発器157としてフィンアンドチューブ型の熱交換器を用いて説明したが、他の熱交換器、例えば、マイクロチューブ型の熱交換器に本発明を適用しても構わない。
更にまた、本実施例では、冷媒サイクル装置1の冷媒として二酸化炭素を使用するものとしたが、請求項1乃至請求項2又は請求項4乃至請求項5の発明はこれに限定されるものでなく、他の冷媒を用いた冷媒サイクル装置又は冷媒サイクル装置用熱交換器にも有効である。
本発明を適用した実施例の冷媒サイクル装置の冷媒回路図である。 図1の蒸発器の正面図である。
符号の説明
1 冷媒サイクル装置
10 コンプレッサ
12 密閉容器
14 電動要素
32 第1の回転圧縮要素
34 第2の回転圧縮要素
92、94 冷媒導入管
96 冷媒吐出管
102、106 冷媒配管
121 管板
122 フィン
154 放熱器
156 膨張弁
157 蒸発器

Claims (5)

  1. コンプレッサ、放熱器、減圧装置、蒸発器などから冷媒サイクルが構成された冷媒サイクル装置において、
    前記放熱器、及び/又は、前記蒸発器は、冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した複数経路の冷媒配管を備えた熱交換器から構成されており、分岐点より下方に向かう経路の前記冷媒配管が、前記分岐点より上方に向かう経路の前記冷媒配管の上側に配置されていることを特徴とする冷媒サイクル装置。
  2. 前記分岐点により分岐した前記各冷媒配管は前記放熱器、若しくは、前記蒸発器の下部に形成された合流点にて合流することを特徴とする請求項1に記載の冷媒サイクル装置。
  3. 冷媒として二酸化炭素が所定量封入されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷媒サイクル装置。
  4. コンプレッサ、放熱器、減圧装置、蒸発器などから冷媒サイクルが構成された冷媒サイクル装置において前記放熱器、若しくは、蒸発器として使用される熱交換器であって、
    冷媒入口から冷媒出口までの間に分岐した複数経路の冷媒配管を備え、分岐点より下方に向かう経路の前記冷媒配管が、前記分岐点より上方に向かう経路の前記冷媒配管の上側に配置されていることを特徴とする冷媒サイクル装置用熱交換器。
  5. 前記分岐点より分岐した前記各冷媒配管は、下部に形成された合流点にて合流することを特徴とする請求項4に記載の冷媒サイクル装置用熱交換器。
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