JP2007263411A - 吸収冷凍機 - Google Patents

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智芳 入江
Yoshiro Takemura
與四郎 竹村
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Abstract

【課題】装置構成を簡略化しつつ再生器の台数制御が可能な多重効用の吸収冷凍機を提供すること。
【解決手段】冷媒蒸気Vsを溶液Sで吸収し希溶液Swとする吸収器Aと、希溶液Swを濃縮する第1の再生器G3Aと、希溶液Swを濃縮する第2の再生器G3Bと、第1及び第2の冷媒蒸気Va、Vbの熱で溶液を濃縮する第3の再生器G2と、第1の冷媒蒸気流路54Aと、第1の冷媒Vaの流れを遮断する第1の冷媒蒸気遮断弁18Aと、第2の冷媒蒸気流路54Bと、第2の冷媒Vbの流れを遮断する第2の冷媒蒸気遮断弁18Bと、第1の再生器G3A内の第1の濃溶液Sa及び第2の再生器G3B内の第2の濃溶液Sbを吸収器Aに直接導く濃溶液還流路46A、46Bと、第2の再生器G3Bの作動を停止したときに第2の再生器G3Bへの希溶液Swの導入を停止する希溶液導入遮断手段13Bとを備える吸収冷凍機。
【選択図】図1

Description

本発明は吸収冷凍機に関し、特に装置構成を簡略化しつつ再生器の台数制御が可能な多重効用の吸収冷凍機に関する。
吸収冷凍機は、圧縮式冷凍機に比べて、運転時の騒音・振動がなく、一般的に電気よりも安価なガスや油といった原料を使用するという利点があり、冷房用熱源をはじめさまざまな産業分野で用いられている。近年の吸収冷凍機としては、原料の使用量を大幅に削減でき省エネルギー性の高い二重効用吸収冷凍機が主流であり、さらに省エネルギー性を高めた三重効用吸収冷凍機も商品化されている。二重効用及び三重効用といった多重効用吸収冷凍機は、作動温度が最も高い再生器と、この作動温度が最も高い再生器で発生した蒸気の熱で溶液を濃縮する再生器とを有している。そして、作動効率の向上及び取り扱いの容易化を図るため、作動温度が最も高い再生器を分割した吸収冷凍機が知られている。
作動温度が最も高い再生器(発生器)を分割した吸収冷凍機を例示すると、冷媒を溶液で吸収する吸収器と、冷媒を吸収した希溶液を吸収器から導入して加熱分離し冷媒を蒸発させて希溶液を濃縮する高圧発生器と、高圧発生器で濃縮した溶液を高圧発生器で発生した冷媒蒸気でさらに濃縮する低圧発生器とを有し、高圧発生器は複数台の発生器を並列または直列に接続した発生器ユニットから構成され、冷凍機の負荷変動に応じて作動させる高圧発生器の台数を制御することにより、機械的強度を高め運転制御を容易にした吸収冷凍機が知られている(例えば特許文献1参照)。
実公昭50−43416号公報(図1−3等)
しかしながら、台数制御により複数に分割された作動温度が最も高い再生器のうち作動が停止した再生器は、温度低下に伴ってシェル内の圧力が低下し、シェル内が溶液で満たされる傾向にある。シェル内が溶液で満たされると再起動時に冷媒蒸気が溶液で汚染されるため、これを防ぐために、上述の特許文献1に記載の吸収冷凍機のうち高圧発生器を並列に接続したものは吸収器から高圧発生器へ希溶液を導く希溶液管と高圧発生器から低圧発生器へ溶液を導く溶液管とにバルブを設ける必要があり、装置構成が複雑となる。他方、高圧発生器を直列に接続したものは作動を停止した高圧発生器が溶液で満たされることを回避することができない。
本発明は上述の課題に鑑み、バルブを減らして装置構成を簡略化しつつ再生器の台数制御が可能な多重効用の吸収冷凍機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る吸収冷凍機は、例えば図1に示すように、冷媒蒸気Vsを溶液Sで吸収し、溶液Sを濃度が低下した希溶液Swとする吸収器Aと;吸収器Aから希溶液Swを導入し加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度が上昇した第1の濃溶液Saとする第1の再生器G3Aと;吸収器Aから希溶液Swを導入し加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度が上昇した第2の濃溶液Sbとする第2の再生器G3Bと;溶液Swを導入し、第1の再生器G3Aで発生した第1の冷媒蒸気Va及び第2の再生器G3Bで発生した第2の冷媒蒸気Vbの熱で溶液Swを加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度が上昇した第3の濃溶液Sh2とする第3の再生器G2と;第1の冷媒蒸気Vaを第3の再生器G2に導く第1の冷媒蒸気流路54Aと;第1の冷媒蒸気流路54Aに配設され、第1の冷媒蒸気流路54A内の第1の冷媒Vaの流れを遮断する第1の冷媒蒸気遮断弁18Aと;第2の冷媒蒸気Vbを第3の再生器G2に導く第2の冷媒蒸気流路54Bと;第2の冷媒蒸気流路54Bに配設され、第2の冷媒蒸気流路54B内の第2の冷媒Vbの流れを遮断する第2の冷媒蒸気遮断弁18Bと;第1の再生器G3A内の第1の濃溶液Sa及び第2の再生器G3B内の第2の濃溶液Sbを吸収器Aに直接導く濃溶液還流路46A、46Bと;第2の再生器G3Bの作動を停止したときに、第2の再生器G3Bへの希溶液Swの導入を停止する希溶液導入遮断手段13Bとを備える。
このように構成すると、第1の再生器内の第1の濃溶液及び第2の再生器内の第2の濃溶液を吸収器に直接導く濃溶液還流路を備えるので、第1の再生器及び第2の再生器の台数制御を行うにあたり、濃溶液還流路に遮断弁を設けることなく、停止した再生器が内部の圧力低下に起因して溶液で満たされることを回避することができる。
また、請求項2に記載の発明に係る吸収冷凍機は、例えば図1に示すように、請求項1に記載の吸収冷凍機1において、希溶液Swを吸収器Aから第1の再生器G3Aに直接導く第1の希溶液流路43Aと;第1の希溶液流路43Aに配設され、希溶液Swを送液する第1の溶液ポンプ13Aと;希溶液Swを吸収器Aから第2の再生器G3Bに直接導く第2の希溶液流路43Bと;第2の希溶液流路43Bに配設され、希溶液Swを送液する、停止手段を有する第2の溶液ポンプ13Bとを備え;希溶液導入遮断手段が、停止手段を有する第2の溶液ポンプ13Bである。
このように構成すると、第1の希溶液流路及び第2の希溶液流路に遮断弁を設けることなく第1の再生器及び第2の再生器の台数制御を行うことができる。
また、請求項3に記載の発明に係る吸収冷凍機は、例えば図3に示すように、請求項1に記載の吸収冷凍機2において、希溶液Swを吸収器Aから第1の再生器G3A及び第2の再生器G3Bに導く希溶液流路であって、希溶液Swを第1の再生器G3Aに導く第3の希溶液流路43Cと第2の再生器G3Bに導く第4の希溶液流路43Dとに分岐された希溶液流路43と;分岐の上流側の希溶液流路43に配設され、希溶液Swを第1の再生器G3A及び第2の再生器G3Bに送液する溶液ポンプ13と;第4の希溶液流路43Dに配設され、第4の希溶液流路43D内の希溶液Swの流れを遮断する希溶液遮断弁19とを備え;希溶液導入遮断手段が、希溶液遮断弁19である。
このように構成すると、1台の溶液ポンプで第1の再生器及び第2の再生器に希溶液を送液することができ、ポンプの台数を削減することができる。
本発明によれば、第1の再生器内の第1の濃溶液及び第2の再生器内の第2の濃溶液を吸収器に直接導く濃溶液還流路を備えるので、第1の再生器及び第2の再生器の台数制御を行うにあたり、濃溶液還流路に遮断弁を設けることなく、停止した再生器が内部の圧力低下に起因して溶液で満たされることを回避することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。なお、図中(図2(b)は除く)、破線は制御信号を表す。
まず図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る吸収冷凍機1の構成について説明する。図1は、吸収冷凍機1を示す模式的系統図である。吸収冷凍機1は三重効用吸収冷凍機であり、吸収器Aと、低温再生器G1と、第3の再生器としての中温再生器G2と、第1の再生器としての第1高温再生器G3Aと、第2の再生器としての第2高温再生器G3Bと、凝縮器Cと、蒸発器Eと、中温溶液ポンプ12と、第1の溶液ポンプとしての第1高温溶液ポンプ13Aと、第2の溶液ポンプとしての第2高温溶液ポンプ13Bと、低温溶液熱交換器31と、中温溶液熱交換器32と、第1高温溶液熱交換器33Aと、第2高温溶液熱交換器33Bと、制御装置60とを備えている。
吸収器Aは、蒸発器Eで発生した冷媒蒸気Vsを溶液Sに吸収させる装置である。典型的には、冷媒として水が、溶液Sとして臭化リチウム(LiBr)が用いられるが、これに限らず他の冷媒、溶液(吸収剤)の組み合わせで使用してもよい。吸収器Aには、溶液Sが冷媒蒸気Vsを吸収したときに発生する吸収熱を奪う冷却水qを流すための冷却水管71が内部に配設されている。また、吸収器Aには、各再生器G1、G2、G3A、G3Bで再生され、濃度が高くなった溶液Sを散布する濃溶液散布ノズル72が冷却水管71の上方に配設されている。吸収器Aは、その下部が、冷媒蒸気Vsを吸収して濃度が低下した希溶液Swを貯留する貯留部73となっている。貯留部73には、希溶液Swを低温再生器G1及び中温再生器G2に向けて導出する希溶液導出管42と、希溶液Swを第1高温再生器G3Aに向けて導出する第1希溶液管43Aと、希溶液Swを第2高温再生器G3Bに向けて導出する第2希溶液管43Bとが接続されている。吸収器Aは蒸発器Eと上部で連通しており、蒸発器Eで蒸発した冷媒蒸気Vsを吸収器Aに導入することができるように構成されている。
低温再生器G1は、吸収器Aから希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる装置である。低温再生器G1内の上部には、導入した希溶液Swを散布する希溶液散布ノズル51aが配設されている。また、低温再生器G1には、希溶液Swを加熱する加熱源としての冷媒蒸気Vmを流すための加熱用蒸気管51が希溶液散布ノズル51aの下方に配設されている。加熱用蒸気管51には、中温再生器G2で蒸発した中温冷媒蒸気Vs2と、第1高温再生器G3A及び第2高温再生器G3Bで蒸発した高温冷媒蒸気Vs3が中温再生器G2で凝縮した高温凝縮冷媒Vf3とが混合した冷媒蒸気Vmが導入される。低温再生器G1は凝縮器Cと上部で連通しており、冷媒蒸気Vmの熱で希溶液Swから蒸発した低温冷媒蒸気Vs1が凝縮器Cに移動することができるように構成されている。
また、低温再生器G1の下部には、希溶液Sw中から冷媒が蒸発して濃度が上昇した低温濃溶液Sh1を溜める低温再生器溶液溜まり21が設けられている。低温再生器溶液溜まり21は、典型的には、低温再生器G1の下部に低温再生器G1と一体となって形成されているが、例えば所定の容積を有するタンクを低温再生器G1から物理的に離して配管で接続して形成されていても低温再生器G1の一部であるものとする。また、低温再生器溶液溜まり21は、タンクのような形状ではなく、配管であってもよい。低温再生器溶液溜まり21が低温再生器G1と一体となっている場合は、低温再生器G1の本体が低温再生器溶液溜まり21を兼ねることがある。低温再生器溶液溜まり21には、低温濃溶液Sh1を導出する低温濃溶液導出管44が接続されている。低温濃溶液導出管44には、低温溶液熱交換器31に至る前に中温濃溶液導出管45が接続され、低温溶液熱交換器31を介した後に濃溶液管流路としての第1高温濃溶液導出管46A及び第2高温濃溶液導出管46Bが接続され、低温濃溶液導出管44の末端は、吸収器Aの濃溶液散布ノズル72に接続されている。
中温再生器G2は、吸収器Aから希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱することにより低温再生器G1におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる装置である。本実施の形態では、吸収器Aから中温再生器G2に希溶液Swを導入しているが、希溶液Sw以外の例えば低温再生器G1で濃縮された溶液を中温再生器G2に導入してもよい。中温再生器G2内の上部には、導入した希溶液Swを散布する希溶液散布ノズル52aが配設されている。また、中温再生器G2には、希溶液Swを加熱する加熱源としての冷媒蒸気Vs3を流すための加熱用蒸気管52が希溶液散布ノズル52aの下方に配設されている。加熱用蒸気管52には、第1高温再生器G3A及び第2高温再生器G3Bで蒸発した高温冷媒蒸気Vs3が導入される。加熱用蒸気管52には、希溶液Swに熱を奪われた高温冷媒蒸気Vs3が凝縮した高温凝縮冷媒Vf3を流す高温凝縮冷媒管56が接続されている。また、中温再生器G2の上部には、高温冷媒蒸気Vs3の熱で希溶液Swから蒸発した中温冷媒蒸気Vs2を導出する中温冷媒蒸気管55が接続されている。中温冷媒蒸気管55は、低温再生器G1の加熱用蒸気管51に接続されている。また、中温冷媒蒸気管55には、途中で高温凝縮冷媒管56が接続されている。中温再生器G2には、中温再生器G2内の圧力を検知する圧力検知器としての圧力センサー62が設けられている。圧力センサー62は、中温再生器G2内の圧力を検知することができればよいので、中温再生器G2近傍の中温冷媒蒸気管55に設けられていてもよい。圧力センサー62は、信号ケーブルで制御装置60と接続されており、圧力センサー62で検知した圧力信号を制御装置60に送信することができるように構成されている。
また、中温再生器G2には、希溶液Sw中から冷媒が蒸発して濃度が上昇した中温濃溶液Sh2を溜める中温再生器溶液溜まり22が設けられている。中温再生器溶液溜まり22は、典型的には、中温再生器G2の下部に中温再生器G2と一体となって形成されているが、例えば所定の容積を有するタンクを中温再生器G2から物理的に離して配管で接続して形成されていても中温再生器G2の一部であるものとする。また、中温再生器溶液溜まり22は、タンクのような形状ではなく、配管であってもよい。中温再生器溶液溜まり22が中温再生器G2と一体となっている場合は、中温再生器G2の本体が中温再生器溶液溜まり22を兼ねることがある。中温再生器溶液溜まり22の液面高さは、中温再生器G2内の圧力、希溶液Swの温度や濃度の他、中温再生器G2に中温溶液ポンプ12により送られる希溶液Swの流量により支配される。中温再生器溶液溜まり22には、中温濃溶液Sh2を導出する中温濃溶液導出管45が接続されている。中温濃溶液導出管45は、中温溶液熱交換器32を介した後に低温濃溶液導出管44に接続されている。中温再生器溶液溜まり22には、その内部に溜められた中温濃溶液Sh2の高位液面を検知する高位液面センサー65Hと、低位液面を検知する低位液面センサー65Lとを有する中温液面検知器65が設けられている。高位及び低位液面センサー65H、65Lには、典型的には、電極棒が用いられる。高位液面センサー65H及び低位液面センサー65Lと制御装置60との間にはそれぞれ信号ケーブルが敷設されており、検知した高位及び低位液面信号を制御装置60に送信することができるように構成されている。なお、高位及び低位液面センサー65H、65Lは、電極棒以外のフロートスイッチ等であってもよい。フロートスイッチとした場合は、1つのスイッチで高位液面と低位液面の両方を検知することも可能となる。また、中温再生器G2本体の液面を制御対象とする場合は、中温液面検知器65は中温再生器G2本体内に配設される。
ここで図2を参照して第1高温再生器G3A及び第2高温再生器G3Bの構成を説明する。本実施の形態では、第1高温再生器G3Aと第2高温再生器G3Bとは同一の構成を有しているため、ここでの構成の説明においては、特に区別する必要がない限り両方を総称して高温再生器G3ということとする。図2は高温再生器G3の詳細図であり、(a)は縦断面図、(b)は缶胴部分の平面図である。図2に示すように、高温再生器G3は貫流ボイラ型の再生器となっている。
高温再生器G3は、吸収器A(図1参照)から希溶液Swを導入し、加熱することにより中温再生器G2(図1参照)におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる装置である。高温再生器G3は、円筒状の缶胴80内に、上部と下部に環状の管寄せ81、82を備え、これらの管寄せ81、82の間に多数の伝熱管83を環状に配列して設け、上部中央部に燃焼装置としてのバーナー84を備え、さらに上部管寄せ81に配管86を介してつながる気液分離器85を備えて構成されている。そして、下部管寄せ82には第1希溶液管43A(第1高温再生器G3Aの場合)又は第2希溶液管43B(第2高温再生器G3Bの場合)が接続され、気液分離器85の上部には第1高温冷媒蒸気管54A(第1高温再生器G3Aの場合)又は第2高温冷媒蒸気管54B(第2高温再生器G3Bの場合)が接続され、気液分離器85の底部は配管87を介して下部管寄せ82に接続されている。また、気液分離器85の底部には、第1高温濃溶液導出管46A(第1高温再生器G3Aの場合)又は第2高温濃溶液導出管46B(第2高温再生器G3Bの場合)が、配管87と並列に接続されている。気液分離器85は、高温再生器溶液溜まりの役割をも兼ねている。気液分離器85の側面には、気相部と液相部を各連通した液位検出部99Cが設けられており、液位検出部99Cは、その内部に溜められた第1高温濃溶液Sa(第1高温再生器G3Aの場合)又は第2高温濃溶液Sb(第2高温再生器G3Bの場合)の高位液面を検知する高位液面センサー66CHと、低位液面を検知する低位液面センサー66CLとを有する高温液面検知器66Cが設けられている。高位及び低位液面センサー66CH、66CLには、典型的には、電極棒が用いられる。高位及び低位液面センサー66CH、66CLは、電極棒以外のフロートスイッチ等であってもよい。フロートスイッチとした場合は、1つのスイッチで高位液面と低位液面の両方を検知することも可能となる。高温液面検知器66Cは、信号ケーブルを介して制御装置60と接続されている。
なお、高温再生器G3における液面検知器として、気液分離器85内に、その内部に溜められた第1高温濃溶液Sa(第2高温濃溶液Sb)の高位液面を検知する高位液面センサー66DHと、低位液面を検知する低位液面センサー66DLとを有する高温液面検知器66Dを設けてもよい。あるいは、上部管寄せ81及び下部管寄せ82間に連通管90を設け、連通管90に液位検出部99Aを配設して、液位検出部99A内に第1高温濃溶液Sa(第2高温濃溶液Sb)の高位液面を検知する高位液面センサー66AHと、低位液面を検知する低位液面センサー66ALとを有する高温液面検知器66Aを設けてもよく、又は、上部管寄せ81から特定の伝熱管83内に第1高温濃溶液Sa(第2高温濃溶液Sb)の高位液面を検知する高位液面センサー66BHと、低位液面を検知する低位液面センサー66BLとを有する高温液面検知器66Bを設けてもよい。高温液面検知器66A、66B、66Dが設けられる場合は、これらもそれぞれ信号ケーブルを介して制御装置60と接続されている。高温再生器G3は、高温液面検知器66A〜66Dのいずれか1つを備える構成としてもよく、あるいはこれらの任意の組み合わせ、又はすべてを備える構成としてもよい。典型的には、高温液面検知器66Bは伝熱管83の過熱防止のための液面検知に適しており、高温液面検知器66C、66Dは冷媒蒸気Vs3への第1高温濃溶液Sa(第2高温濃溶液Sb)の混入の防止や吸収器A(図1参照)への第1高温濃溶液Sa(第2高温濃溶液Sb)の安定供給のための液面検知に適するといった利点があるため、高温液面検知器66A〜66Dを制御目的に応じて配設することが好ましい。
ここで図1に戻り、吸収冷凍機1の説明を続ける。凝縮器Cは、低温再生器G1で蒸発した低温冷媒蒸気Vs1を導入し凝縮して低温凝縮冷媒Vf1とする装置である。凝縮器Cは低温再生器G1と共に1つの缶胴内にシェルアンドチューブ型に形成され、両者の間には仕切壁が設けられている。凝縮器Cは低温再生器G1と仕切壁の上部で連通しており、低温再生器G1から低温冷媒蒸気Vs1を導入することができるように構成されている。凝縮器Cの内部には、低温冷媒蒸気Vs1と中温凝縮冷媒Vf2を冷却するための冷却水qを流す冷却水管C1が配設されている。また、凝縮器Cには、低温再生器G1で凝縮した中温凝縮冷媒Vf2を導入する中温凝縮冷媒管57が接続されている。凝縮器Cには、低温冷媒蒸気Vs1が凝縮した低温凝縮冷媒Vf1と冷却された中温凝縮冷媒Vf2とが混合した冷媒液Vfを蒸発器Eに向けて導出する低温凝縮冷媒管58が接続されている。
蒸発器Eは、凝縮器Cから冷媒液Vfを導入して被冷却媒体pの熱で冷媒液Vfを蒸発させる装置である。蒸発器Eの内部には、被冷却媒体pを流す冷水管74が配設されている。蒸発器E内の冷水管74の上部には、冷媒液Vfを散布するための冷媒液散布ノズル75が配設されている。蒸発器Eの下部は、導入した冷媒液Vfを貯留する貯留部76となっている。貯留部76には貯留されている冷媒液Vfを上部の冷媒液散水ノズル75に導く循環冷媒管59が接続されている。循環冷媒管59には、貯留部76に貯留している冷媒液Vfを冷媒液散水ノズル75に圧送する循環ポンプ14が配設されている。蒸発器Eは吸収器Aと共に1つの缶胴内にシェルアンドチューブ型に形成され、両者の間には仕切壁が設けられている。蒸発器Eは吸収器Aと仕切壁の上部で連通しており、蒸発器Eで蒸発した冷媒蒸気Vsを吸収器Aに移動させることができるように構成されている。
中温溶液ポンプ12は、吸収器Aから希溶液Swを中温再生器G2及び低温再生器G1に送液するポンプである。中温溶液ポンプ12は、希溶液導出管42に配設されている。希溶液導出管42は中温再生器G2の希溶液散布ノズル52aに接続されている。中温溶液ポンプ12より下流側の希溶液導出管42からは希溶液管41が分岐しており、希溶液管41は低温再生器G1の希溶液散布ノズル51aに接続されている。中温溶液ポンプ12は、吸収器A内の希溶液Swを中温再生器G2に所定の圧力で送液できる程度の揚程を有していれば足り、中温再生器G2よりも圧力が高い高温再生器G3へ送液できる揚程は有していなくてもよい。このようにすると、中温溶液ポンプ12は過剰な揚程、流量のポンプとはならずに済む。中温溶液ポンプ12は、制御装置60との間に信号ケーブルが敷設されており、制御装置60からの信号を受信して回転速度を調節することにより、希溶液Swの吐出量を調節することができるように構成されている。
第1高温溶液ポンプ13Aは、吸収器Aから希溶液Swを第1高温再生器G3Aに送液するポンプである。第1高温溶液ポンプ13Aは、第1希溶液導出管43Aに配設されている。第1希溶液導出管43Aは第1高温再生器G3Aの下部管寄せ82(図2参照)に接続されている。第1高温溶液ポンプ13Aは、吸収器A内の希溶液Swを第1高温再生器G3Aに所定の圧力で送液できる揚程を有している。第1高温溶液ポンプ13Aは、制御装置60との間に信号ケーブルが敷設されている。第1高温溶液ポンプ13Aは、制御装置60からの信号を受信して回転速度を調節することにより希溶液Swの吐出量を調節することができ、制御装置60からの信号を受信して停止することにより第1高温再生器G3Aへの希溶液Swの導入を停止することができるように構成されている。
第2高温溶液ポンプ13Bは、吸収器Aから希溶液Swを第2高温再生器G3Bに送液するポンプである。第2高温溶液ポンプ13Bは、第2希溶液導出管43Bに配設されている。第2希溶液導出管43Bは第2高温再生器G3Bの下部管寄せ82(図2参照)に接続されている。第2高温溶液ポンプ13Bは、吸収器A内の希溶液Swを第2高温再生器G3Bに所定の圧力で送液できる揚程を有している。第2高温溶液ポンプ13Bは、制御装置60との間に信号ケーブルが敷設されている。第2高温溶液ポンプ13Bは、制御装置60からの信号を受信して回転速度を調節することにより希溶液Swの吐出量を調節することができ、制御装置60からの信号を受信して停止することにより第2高温再生器G3Bへの希溶液Swの導入を停止することができるように構成されている。
低温溶液熱交換器31は、低温濃溶液Sh1及び中温濃溶液Sh2が混合した濃溶液と、低温再生器G1及び中温再生器G2に送る希溶液Swとの間で熱交換させる機器である。低温溶液熱交換器31は、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器を用いてもよい。低温溶液熱交換器31は、希溶液管41が分岐する前の希溶液導出管42と、中温濃溶液導出管45の接続位置より下流側の低温濃溶液導出管44とに配設されている。
中温溶液熱交換器32は、中温濃溶液Sh2と中温再生器G2に送る希溶液Swとの間で熱交換させる機器である。中温溶液熱交換器32は、中温再生器溶液溜まり22よりも下方に配設されている。中温溶液熱交換器32は、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器を用いてもよい。中温溶液熱交換器32は、希溶液管41が分岐した後の希溶液導出管42と、中温濃溶液導出管45とに配設されている。
第1高温溶液熱交換器33Aは、第1高温濃溶液Saと第1高温再生器G3Aに送る希溶液Swとの間で熱交換させる機器である。第1高温溶液熱交換器33Aは、高温再生器溶液溜まり85(図2参照)よりも下方に配設されている。第1高温溶液熱交換器33Aは、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器を用いてもよい。第1高温溶液熱交換器33Aは、第1希溶液管43Aと濃溶液還流路としての第1高温濃溶液導出管46Aとに配設されている。なお、第1高温溶液熱交換器33Aを複数に分割して並列もしくは直列に設置してもよい。分割して1台当たりの大きさを小さくすると、第1高温溶液熱交換器33Aが大気圧を超える圧力となる場合であっても、内容積を小さくして安全性を高め、圧力容器に関する法規制上の取扱いを含めてより簡便な取扱いにすることができる。第1高温濃溶液導出管46Aは、第1高温溶液熱交換器33Aよりも下流側で、低温溶液熱交換器31より下流側の低温濃溶液導出管44に接続されている。第1高温濃溶液導出管46Aと低温濃溶液導出管44との接続点と、吸収器Aとの間には、中温再生器G2や低温再生器G1といった第1高温再生器G3Aよりも作動温度が低い他の再生器が介在していない。第1高温濃溶液Saを吸収器Aに直接導くというのは、第1高温再生器G3Aで生成された第1高温濃溶液Saが第1高温再生器G3A以外の再生器に導入されることなく吸収器Aに導入されることを意味する。第1高温濃溶液導出管46Aは、第1高温濃溶液Saを吸収器Aに直接導いている。
第2高温溶液熱交換器33Bは、第2高温濃溶液Sbと第2高温再生器G3Bに送る希溶液Swとの間で熱交換させる機器である。第2高温溶液熱交換器33Bは、高温再生器溶液溜まり85(図2参照)よりも下方に配設されている。第2高温溶液熱交換器33Bは、第2希溶液管43Bと濃溶液還流路としての第2高温濃溶液導出管46Bとに配設されている。なお、第2高温溶液熱交換器33Bは、第1高温溶液熱交換器33Aと同様に、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器を用いてもよく、複数に分割して並列もしくは直列に設置してもよい。第2高温濃溶液導出管46Bは、第2高温溶液熱交換器33Bよりも下流側で、低温溶液熱交換器31より下流側の低温濃溶液導出管44に接続されている。第2高温濃溶液導出管46Bと低温濃溶液導出管44との接続点と、吸収器Aとの間には、中温再生器G2や低温再生器G1といった第1高温再生器G3Aよりも作動温度が低い他の再生器が介在していない。第2高温濃溶液Sbを吸収器Aに直接導くというのは、第2高温再生器G3Bで生成された第2高温濃溶液Sbが第2高温再生器G3B以外の再生器に導入されることなく吸収器Aに導入されることを意味する。第2高温濃溶液導出管46Bは、第2高温濃溶液Sbを吸収器Aに直接導いている。
第1高温再生器G3Aに接続された第1高温冷媒蒸気管54Aには、内部を流れる第1の冷媒蒸気としての第1高温冷媒蒸気Vaの流れを遮断する、第1の冷媒蒸気遮断弁としての第1蒸気遮断弁18Aが配設されている。第2高温再生器G3Bに接続された第2高温冷媒蒸気管54Bには、内部を流れる第2の冷媒蒸気としての第2高温冷媒蒸気Vbの流れを遮断する、第2の冷媒蒸気遮断弁としての第2蒸気遮断弁18Bが配設されている。第1高温冷媒蒸気管54Aと第2高温冷媒蒸気管54Bとは、それぞれ第1蒸気遮断弁18Aの下流側及び第2蒸気遮断弁18Bの下流側で接続されており、その接続部にはさらに高温冷媒蒸気管54が接続されている。高温冷媒蒸気管54の他端は中温再生器G2の加熱用蒸気管52に接続されている。高温冷媒蒸気管54には第1高温冷媒蒸気Vaと第2高温冷媒蒸気Vbとのどちらか一方又は両者が混合した蒸気が流れるが、高温冷媒蒸気管54を流れる冷媒蒸気を高温冷媒蒸気Vs3ということとする。高温冷媒蒸気管54には、内部の圧力を検知する圧力検知器としての圧力センサー63が設けられている。圧力センサー63は、典型的には第1高温冷媒蒸気管54Aと第2高温冷媒蒸気管54Bとの接続部近傍に配設されている。圧力センサー63は、信号ケーブルで制御装置60と接続されており、圧力センサー63で検知した圧力信号を制御装置60に送信することができるように構成されている。
制御装置60は、圧力センサー62、63から圧力信号を受信し、また、各液面センサー66C(図2参照)、65から液面の信号を受信して、高温再生器溶液溜まり85(図2参照)の液面高さが第1の所定の液面高さとなるように、及び中温再生器溶液溜まり22の液面高さが第2の所定の液面高さとなるように、第1高温溶液ポンプ13A及び第2高温溶液ポンプ13B並びに中温溶液ポンプ12に信号を送信し、第1高温溶液ポンプ13A及び第2高温溶液ポンプ13B並びに中温溶液ポンプ12の回転速度をそれぞれ調節する装置である。第1の所定の液面は、第1高温再生器G3A内の第1高温濃溶液Saが第1高温冷媒蒸気管54Aに(第2高温再生器G3B内の第2高温濃溶液Sbが第2高温冷媒蒸気管54Bに)混入しないように上限を設定し、第1高温溶液熱交換器33A内の第1高温濃溶液Sa(第2高温溶液熱交換器33B内の第2高温濃溶液Sb)が不足しないように下限を設定した液面であり、高温再生器溶液溜まり85(図2参照)にある、高位液面センサー66CHと低位液面センサー66CLとの間の液面である。また、第2の所定の液面は、中温再生器G2内の中温濃溶液Sh2が中温冷媒蒸気管55に流入しないように上限を設定し、中温溶液熱交換器32内の濃溶液Sh2が不足しないように下限を設定した液面であり、中温再生器溶液溜まり22内(又は中温液面検知器65が中温再生器G2本体内に配設される場合は、中温再生器G2本体内)にある、高位液面センサー65Hと低位液面センサー65Lとの間の液面である。
引き続き図1及び図2(高温再生器G3の説明)を参照して、吸収冷凍機1のサイクルを説明する。まず、冷媒側のサイクルを説明する。凝縮器Cでは、低温再生器G1で蒸発した低温冷媒蒸気Vs1を受け入れて、冷却塔(不図示)から供給された、冷却水管C1を流れる冷却水qで冷却して凝縮し、冷媒液Vf1とする。凝縮した冷媒液Vf1は、冷却水管C1を流れる冷却水qで冷却された中温凝縮冷媒Vf2と混合されて冷媒液Vfとなって蒸発器Eへと送られ、貯留部76に冷媒液Vfとして貯留される。あるいは、凝縮器Cから蒸発器Eへ送られる冷媒液Vfは、循環ポンプ14で圧送される冷媒液Vfと合流し、冷媒液散布ノズル75によって冷水管74に散布されてから貯留部76に貯留されてもよい。貯留部76に貯留された冷媒液Vfは、循環ポンプ14により冷媒液散布ノズル75に送液される。蒸発器Eの冷媒液Vfが冷媒液散布ノズル75から冷水管74に散布されると、冷媒液Vfは冷水管74内の被冷却媒体pから熱を受けて蒸発する一方、被冷却媒体pは冷やされる。冷やされた被冷却媒体pは冷熱を利用する場所(不図示)に送られて使われる。他方、蒸発器Eで蒸発した冷媒液Vfは冷媒蒸気Vsとなって、連通している吸収器Aへと移動する。
次に溶液側のサイクルを説明する。吸収器Aでは、高濃度の溶液Sが濃溶液散布ノズル72から散布され、蒸発器Eで発生した冷媒蒸気Vsを溶液Sが吸収して希溶液Swとなる。希溶液Swは、貯留部73に貯留される。溶液Sが冷媒蒸気Vsを吸収する際に発生する吸収熱は、冷却水管71を流れる冷却水qによって除去される。本実施の形態における冷却水qは、凝縮器Cで使われたものを冷却水管71に導入し、吸収熱を奪って温度が上昇した冷却水は冷却塔(不図示)に送られて空冷される。特に、三重効用吸収冷凍機では高温再生器の圧力が高くなるので、本実施の形態のように、冷却水qを凝縮器Cで利用してから吸収器Aに導くことで低温再生器G1内の圧力の上昇を抑制し、ひいては高温再生器G3内の圧力の上昇を抑制することができる。しかしながら、吸収器Aで利用した後に凝縮器Cに導いてもよい。この場合は、吸収器Aの性能を上げることができる。また、冷却水qを凝縮器C及び吸収器Aにそれぞれ別々に導いてもよい。この場合は、高温再生器G3内の圧力の上昇を抑制しつつ吸収器Aの性能を上げることが可能となる。
貯留部73の希溶液Swは、第1高温溶液ポンプ13Aで第1高温再生器G3Aへ、第2高温溶液ポンプ13Bで第2高温再生器G3Bへ、中温溶液ポンプ12で中温再生器G2及び低温再生器G1へ、それぞれ圧送される。なお、貯留部73に溜まった溶液を溶液循環ポンプ(不図示)により、各再生器G1、G2、G3A、G3Bから還ってきた高濃度の溶液Sと混合させて濃溶液散布ノズル72に供給できるような、構成としてもよい。また、中温溶液ポンプ12が溶液循環ポンプを兼ねるように構成してもよい。この場合は、中温溶液ポンプ12と低温溶液熱交換器31との間の希溶液導出管42から配管を分岐して濃溶液散布ノズル72に接続するとよい。
第1高温溶液ポンプ13Aは、第1高温再生器G3A内の第1高温濃溶液Saの液面高さを一定にするために、圧力センサー63で検知した圧力に応じて吐出量を調節する。第1高温再生器G3A内の第1高温濃溶液Saの液面高さを一定にするのは、第1高温濃溶液Saが混ざっていない第1高温冷媒蒸気Vaを次工程に供給し、第1高温溶液熱交換器33A内の第1高温濃溶液Saが不足することによる熱交換効率の低下及び第1高温再生器G3Aの伝熱面の過熱を防ぐためである。吐出量の調節は典型的には第1高温溶液ポンプ13Aの回転速度を調節することにより行う。回転速度の調節により吐出量を調節すると、バルブ等で絞る場合と比べて消費動力が削減できるので好ましい。圧力センサー63で検知した圧力に応じて吐出量を調節することは、典型的には、あらかじめ求めておいた第1の所定の液面を維持するのに必要なポンプ回転速度と圧力センサー63で検知した圧力との関係に基づいて、検知した圧力センサー63の圧力に応じたポンプ回転速度で第1高温溶液ポンプ13Aを運転することにより行う。
あらかじめ求めておいた第1の所定の液面を維持するのに必要な第1高温溶液ポンプ13Aの回転速度と圧力センサー63で検知した圧力との関係に基づいて、検知した圧力センサー63の圧力に応じたポンプ回転速度で第1高温溶液ポンプ13Aを運転しても第1の所定の液面を維持することができないときは、第1高温溶液ポンプ13Aの吐出量の修正を行うための液面の検知を、液面センサー66CH、66CL(場合によっては液面センサー66AH、66AL、66BH、66BL、66DH、66DL。以下、この段落において同じ。)によって行う。液面が下がって低位液面センサー66CLが液面未検知となったら、制御装置60は第1高温溶液ポンプ13Aに信号を送信し、回転速度を所定値だけ増加させる。逆に液面が上昇して高位液面センサー66CHが高位液面を検知したら、制御装置60は第1高温溶液ポンプ13Aに信号を送信し、回転速度を所定値だけ減少させる。
第2高温溶液ポンプ13Bは、第2高温再生器G3B内の第2高温濃溶液Sbの液面高さを一定にするために、圧力センサー63で検知した圧力に応じて吐出量を調節する。また、必要に応じて、液面センサー66CH、66CLにより第2高温溶液ポンプ13Bの吐出量の修正を行う。第2高温溶液ポンプ13Bの制御は、第1高温溶液ポンプ13Aと同じ要領で行う。
中温溶液ポンプ12は、中温再生器G2内の中温濃溶液Sh2の液面高さを一定にするために、圧力センサー62で検知した圧力に応じて吐出量を調節する。所定の液面を維持することができないときは、中温溶液ポンプ12の吐出量の修正を行うための液面の検知を、液面センサー65H、65Lによって行う。中温溶液ポンプ12の制御は、第1高温溶液ポンプ13Aと同じ要領で行う。
第1希溶液管43Aを流れる希溶液Swは、第1高温溶液熱交換器33Aで第1高温濃溶液Saと熱交換して熱回収し、温度が上昇した後に第1高温再生器G3Aに導入される。第1高温再生器G3Aに導入される希溶液Swは、吸収器Aから他の再生器を介さずに第1高温再生器G3Aに導入される(すなわち、直接導入される)。第1高温再生器G3Aに導入された希溶液Swは、下部管寄せ82に導入され、第1高温溶液ポンプ13Aの圧力で複数の伝熱管83を通って上部管寄せ81に至る。このとき、バーナー84に空気とガス又は油を供給して燃焼させ、この燃焼の熱を加熱源として伝熱管83を通過する希溶液Swを加熱して、希溶液Swから冷媒を蒸発させる。伝熱管83で加熱された希溶液Swからは冷媒蒸気が発生し、典型的には液面は伝熱管83内に維持されて、第1高温濃溶液Saと第1高温冷媒蒸気Vaとが気液2相流(混相流)の状態で配管86を通って気液分離器85に流入する。気液分離器85では、上部から第1高温冷媒蒸気Vaが導出される。気液分離器85の下部からは、第1高温濃溶液Saの一部が下部管寄せ82に戻され、残りが第1高温濃溶液導出管46Aから吸収器Aに向けて導出される。第1高温濃溶液導出管46Aに導出された第1高温濃溶液Saは、バーナー84における燃焼熱からの受熱により温度が上昇しており、第1高温溶液熱交換器33Aに導入されて希溶液Swと熱交換して熱が回収され、低温溶液熱交換器31から導出された低温濃溶液Sh1と中温濃溶液Sh2とが混合した溶液と合流する。第1高温再生器G3Aでは、伝熱管83内で第1高温冷媒蒸気Vaが発生し、上部管寄せ81を介して気液分離器85に流れる第1高温濃溶液Saの流量が吸収器Aから第1高温溶液ポンプ13Aで供給される希溶液Swの流量よりも大きいため、気液分離器85内の第1高温濃溶液Saの一部を下部管寄せ82に戻すこととしている。このように、三重効用吸収冷凍機では、第1高温再生器G3Aが大気圧以上となるので、貫流式ボイラとすることが好ましい。第1高温再生器G3Aの作動圧力及び作動温度は、吸収冷凍機1の冷凍負荷に応じて変動しうる。冷凍負荷の変動に対しては、典型的には、バーナー84に供給するガス又は油の量を制御バルブ(不図示)にて調節することにより対応する。供給するガス又は油の量が変動すると第1高温再生器G3Aの内圧が変動するため、作動する第1高温再生器G3Aの温度及び圧力も変動することとなる。
第2希溶液管43Bを流れる希溶液Swは、第2高温溶液熱交換器33Bで第2高温濃溶液Sbと熱交換して熱回収し、温度が上昇した後に第2高温再生器G3Bに導入される。第2高温再生器G3Bは、第1高温再生器G3Aと同様に作用し、気液分離器85の上部から第2高温冷媒蒸気Vbが導出され、気液分離器85の下部からは第2高温濃溶液Sbが第2高温濃溶液導出管46Bに導出される。第2高温濃溶液導出管46Bに導出された第2高温濃溶液Sbは、バーナー84における燃焼熱からの受熱により温度が上昇しており、第2高温溶液熱交換器33Bに導入されて希溶液Swと熱交換して熱が回収され、低温溶液熱交換器31から導出された低温濃溶液Sh1と中温濃溶液Sh2とが混合した溶液と合流する。
第1高温冷媒蒸気Va及び/又は第2高温冷媒蒸気Vbは、高温冷媒蒸気管54を介して中温再生器G2の加熱用蒸気管52に送られる。
希溶液導出管42を流れる希溶液Swは、まず低温溶液熱交換器31で中温濃溶液Sh2と低温濃溶液Sh1とが混合した濃溶液と熱交換して熱回収した後に分流し、一部は中温溶液熱交換器32へと導かれ、残りは低温再生器G1へと導かれる。中温溶液熱交換器32に導入された希溶液Swは、中温濃溶液Sh2と熱交換して熱回収し、温度が上昇した後に中温再生器G2に導入され、希溶液散布ノズル52aから散布される。希溶液散布ノズル52aから散布された希溶液Swは、高温冷媒蒸気管54を介して加熱用蒸気管52に供給された高温冷媒蒸気Vs3によって加熱され、中温再生器G2内の希溶液Sw中の冷媒が蒸発して中温濃溶液Sh2となる。蒸発した中温冷媒蒸気Vs2は、中温冷媒蒸気管55を介して低温再生器G1の加熱用蒸気管51に送られる。中温濃溶液Sh2は、高温冷媒蒸気Vs3からの受熱により温度が上昇しており、中温再生器溶液溜まり22に流入した後、重力及び中温再生器G2内の圧力により中温溶液熱交換器32に導入されて希溶液Swと熱交換して熱が回収され、低温濃溶液Sh1と合流する。また、中温再生器G2で希溶液Swを加熱した高温冷媒蒸気Vs3は温度が低下して凝縮し、高温凝縮冷媒Vf3となって中温冷媒蒸気Vs2と合流する。中温冷媒蒸気Vs2と合流した高温凝縮冷媒Vf3は混ざり合って両者が混合した冷媒蒸気Vmとなる。
低温溶液熱交換器31で温度が上昇した後に低温再生器G1に導かれた希溶液Swは、希溶液散布ノズル51aから散布される。希溶液散布ノズル51aから散布された希溶液Swは混合した冷媒蒸気Vmによって加熱され、低温再生器G1内の希溶液Sw中の冷媒が蒸発して低温濃溶液Sh1となる。蒸発した低温冷媒蒸気Vs1は、凝縮器Cへと送られる。低温濃溶液Sh1は、冷媒蒸気Vmからの受熱により温度が上昇しており、低温再生器溶液溜まり21に流入した後、重力及び低温再生器G1内の圧力により低温濃溶液導出管44を流れ、中温溶液熱交換器32を出た中温濃溶液Sh2と合流した後に、低温溶液熱交換器31に導入されて希溶液Swと熱交換して熱が回収され、その後第1高温濃溶液Sa及び第2高温濃溶液Sbと合流した後に吸収器Aの濃溶液散布ノズル72から吸収器A内に散布される。
上述のような吸収冷凍機1の運転中に冷凍負荷が減少し、2つの高温再生器G3A、G3Bのうち1台の作動で足りるときは、一方の高温再生器を停止する。高温再生器を台数制御することで、より低い部分負荷運転を行うことができる。高温再生器の台数制御を行わない場合は、吸収冷凍機が温調停止ししたときに希釈運転により系外に熱を放出(典型的には冷却塔を介して系外に放熱)してしまうが、台数制御を行うことで吸収冷凍機の部分負荷運転範囲が広がり、希釈運転による熱ロスを低減し、省エネルギー運転をすることが可能となる。本実施の形態では第2の再生器G3Bの作動を停止することとする。台数制御により第2の再生器G3Bの作動を停止するには、まずバーナー84の燃焼を停止して、第2蒸気遮断弁18Bを閉じる。第2蒸気遮断弁18Bを閉じることにより、第2高温溶液ポンプ13Bを停止しても、第1高温再生器G3Aで発生した第1冷媒蒸気Vaが第2高温再生器を介して吸収器Aに抜けることがなくなり、冷凍サイクルが成り立たなくなることを防いでいる。また、第2高温再生器G3Bが冷えて内部の圧力が低下しても、第2高温再生器G3Bは、他の再生器を介さずにサイクル内で圧力が最も低くなる吸収器Aと連通しているので、第2希溶液管43B内の希溶液Swの流れ及び第2高温濃溶液導出管46B内の第2高温濃溶液Sbの流れをバルブ等で遮断しなくても、第2蒸気遮断弁18Bを閉じるだけで、溶液で満たされることがなくなる。したがって第2高温冷媒蒸気Vbの系統が溶液で汚染されることがない。
バーナー84の燃焼を停止した直後の第2高温再生器G3Bは、内部圧力が吸収器A内の圧力よりも高く、内部に濃縮された第2高温濃溶液Sbが存在する。濃縮された溶液が存在すると、第2高温再生器G3Bの温度低下により第2高温濃溶液Sbが結晶するので、これを防ぐために希釈運転を行う。希釈運転の際の第2高温溶液ポンプ13Bは、液面センサー66CH、66CLで制御してもよく、第2蒸気遮断弁18Bの上流側に圧力センサー(不図示)を設けて液面及び圧力で制御してもよい。希釈運転は、第2希溶液管43B及び第2高温濃溶液導出管46Bにそれぞれ温度センサー(不図示)を設置して第2高温再生器G3Bの溶液の出入口温度差が所定の温度差になるまで、あるいは第2高温濃溶液導出管46Bに濃度センサー(不図示)を設置して第2高温濃溶液導出管46B内の溶液濃度が所定の濃度になるまで、あるいは所定時間行う。希釈運転が完了したら第2高温溶液ポンプ13Bを停止する。第2高温溶液ポンプ13Bを停止することにより、第2高温再生器G3Bへの希溶液Swの導入を停止する。なお、本実施の形態では、台数制御を行う際に第2高温再生器G3Bの作動を停止することとしたが、累積運転時間が長い方の高温再生器を停止することとして両高温再生器の運転時間を均一化するようにしてもよい。
本実施の形態では、希溶液Swを吸収器Aから第2高温再生器G3Bへ他の再生器を介さずに送り、第2高温濃溶液Sbを第2高温再生器G3Bから吸収器Aへ他の再生器を介さずに戻している。本実施の形態では、第2希溶液管43B及び第2高温濃溶液導出管46Bに遮断弁を設けていないが、第2高温再生器G3Bが冷えて内部の圧力が低下するとサイクル内で圧力が最も低くなる吸収器Aとの圧力差がほとんどなくなり、第2高温再生器G3B内の溶液の液面が吸収器Aの液面位置ヘッドとバランスする点で維持される。したがって、第2希溶液管43B及び第2高温濃溶液導出管46Bに逆流防止手段や遮断弁を設けることなく、停止した第2高温再生器G3Bが内部の圧力低下に起因して溶液で満たされることを回避することができる。このように、吸収冷凍機1は、バルブを減らして装置構成を簡略化しつつ高温再生器の台数制御が可能な三重効用吸収冷凍機となる。
次に図3を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る吸収冷凍機2の構成について説明する。図3は、吸収冷凍機2を示す模式的系統図である。吸収冷凍機2の吸収冷凍機1(図1参照)との相違点は以下の通りである。第1高温再生器G3Aには、第1希溶液管43A(図1参照)に代えて、希溶液Swを流す第3の希溶液流路を形成する第3希溶液管43Cが接続されている。第2高温再生器G3Bには、第2希溶液管43B(図1参照)に代えて、希溶液Swを流す第4の希溶液流路を形成する第4希溶液管43Dが接続されている。第3希溶液流路43C及び第4希溶液流路43Dは、吸収器Aの貯留部73に接続された希溶液流路を形成する希溶液管43が分岐したものである。したがって、第3希溶液流路43C及び第4希溶液流路43Dは希溶液管43の一部であり、各高温再生器G3A、G3Bへの接続関係の説明の便宜のために区別したものである。
吸収冷凍機2では、希溶液Swを吸収器Aから第1高温再生器G3A及び第2高温再生器G3Bへ送液する高温溶液ポンプ13を1台備えている。高温溶液ポンプ13は、第3希溶液流路43Cと第4希溶液流路43Dとに分岐する前の希溶液管43に配設されている。高温溶液ポンプ13は、制御装置60との間に信号ケーブルが敷設されており、制御装置60からの信号を受信して回転速度を調節することにより、希溶液Swの吐出量を調節することができるように構成されている。第4希溶液流路43Dには、内部の希溶液Swの流れを遮断する希溶液遮断弁19が配設されている。希溶液遮断弁19は、制御装置60との間に信号ケーブルが敷設されており、制御装置60からの信号を受信して弁の開閉をすることができるように構成されている。その他の吸収冷凍機2の構成は、吸収冷凍機1(図1参照)の構成と同じである。
引き続き図3を参照して、吸収冷凍機2の作用を説明する。なお、吸収冷凍機2を構成する各部材の作用は吸収冷凍機1(図1参照)と同様であるため説明を省略し、ここでは吸収冷凍機2の台数制御について説明する。吸収冷凍機2の運転中に冷凍負荷が減少し、2つ高温再生器G3A、G3Bのうち1台の作動で足りるときは、希溶液遮断弁19が配設された第4希溶液管43Dが接続されている第2高温再生器G3Bを停止する。台数制御により第2の再生器G3Bの作動を停止するには、吸収冷凍機1(図1参照)の場合と同様、まずバーナー84(図2参照)の燃焼を停止して、第2蒸気遮断弁18Bを閉じる。このとき、希溶液遮断弁19は開のままとする。バーナー84(図2参照)の燃焼を停止した直後の第2高温再生器G3Bは、内部圧力が吸収器A内の圧力よりも高く、内部に濃縮された第2高温濃溶液Sbが存在するため、結晶防止のために希釈運転を行うためである。
希釈運転は、第4希溶液管43D及び第2高温濃溶液導出管46Bにそれぞれ温度センサー(不図示)を設置して第2高温再生器G3Bの溶液の出入口温度差が所定の温度差になるまで、あるいは第2高温濃溶液導出管46Bに濃度センサー(不図示)を設置して第2高温濃溶液導出管46B内の溶液濃度が所定の濃度になるまで、あるいは所定時間行う。希釈運転が完了したら希溶液遮断弁19を閉にする。希溶液遮断弁19を閉にすることにより、第2高温再生器G3Bへの希溶液Swの導入を停止する。
なお、第3希溶液管43Cにも遮断弁を設けることで、台数制御を行う際に任意の高温再生器を停止することができる。このようにすると、一方の高温再生器の作動を停止する時点において累積運転時間が長い方の高温再生器を停止することができ、両高温再生器の運転時間を均一化することができる。
本実施の形態では、希溶液Swを吸収器Aから第2高温再生器G3Bへ他の再生器を介さずに送り、第2高温濃溶液Sbを第2高温再生器G3Bから吸収器Aへ他の再生器を介さずに戻している。本実施の形態では、第2高温濃溶液導出管46Bに遮断弁を設けていないが、第2高温再生器G3Bが冷えて内部の圧力が低下するとサイクル内で圧力が最も低くなる吸収器Aとの圧力差がほとんどなくなり、第2高温再生器G3B内の溶液の液面が吸収器Aの液面位置ヘッドとバランスする点で維持される。したがって、第2高温濃溶液導出管46Bに逆流防止手段や遮断弁を設けることなく、停止した第2高温再生器G3Bが内部の圧力低下に起因して溶液で満たされることを回避することができる。また、本実施の形態では、1台の高温溶液ポンプ13で第1高温再生器G3A及び第2高温再生器G3Bに希溶液Swを送液することとし、ポンプの台数を削減している。このように、吸収冷凍機2は、ポンプやバルブを減らして装置構成を簡略化しつつ高温再生器の台数制御が可能な三重効用吸収冷凍機となる。
以上の説明では、高温再生器が、第1高温再生器G3Aと第2高温再生器G3Bとの2台であるとしたが、3台以上であってもよい。高温再生器を3台以上とすれば、取扱いを簡便にしたまま、より大きい容量の冷凍機とすることができる。
以上の説明では、第1高温冷媒蒸気Vaと第2高温冷媒蒸気Vbとを合流させて高温冷媒蒸気Vs3とした上で中温再生器G2に導入することとしたが、第1高温冷媒蒸気Va及び第2高温冷媒蒸気Vbを別々に中温再生器G2に導入してもよい。
以上の説明では、吸収冷凍機1、2は三重効用吸収冷凍機としたが、二重効用吸収冷凍機としてもよく、四重効用以上の多重効用吸収冷凍機としてもよい。二重効用吸収冷凍機とすると構成が単純になる。四重効用以上の多重効用吸収冷凍機とすると、ガスや油等の原料の使用量をさらに削減できて省エネルギー性の高い吸収冷凍機となる。
本発明の第1の実施の形態に係る吸収冷凍機を示す模式的系統図である。 高温再生器の詳細図である。(a)は縦断面図、(b)は缶胴部分の平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る吸収冷凍機を示す模式的系統図である。
符号の説明
13 溶液ポンプ
13A 第1の溶液ポンプ
13B 第2の溶液ポンプ(希溶液導入遮断手段)
18A 第1蒸気遮断弁(第1の冷媒蒸気遮断弁)
18B 第2蒸気遮断弁(第2の冷媒蒸気遮断弁)
19 希溶液遮断弁(希溶液導入遮断手段)
43 希溶液流路
43A 第1の希溶液流路
43B 第2の希溶液流路
43C 第3の希溶液流路
43D 第4の希溶液流路
46A、46B 濃溶液還流路
54A 第1高温冷媒蒸気管(第1の冷媒蒸気流路)
54B 第2高温冷媒蒸気管(第2の冷媒蒸気流路)
A 吸収器
G2 中温再生器(第3の再生器)
G3A 第1高温再生器(第1の再生器)
G3B 第2高温再生器(第2の再生器)
S 溶液
Sw 希溶液
Sa 第1高温濃溶液(第1の濃溶液)
Sb 第2高温濃溶液(第2の濃溶液)
Sh2 中温濃溶液(第3の濃溶液)
Va 第1高温冷媒蒸気(第1の冷媒蒸気)
Vb 第2高温冷媒蒸気(第2の冷媒蒸気)
Vs 冷媒蒸気

Claims (3)

  1. 冷媒蒸気を溶液で吸収し、前記溶液を濃度が低下した希溶液とする吸収器と;
    前記吸収器から前記希溶液を導入し加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度が上昇した第1の濃溶液とする第1の再生器と;
    前記吸収器から前記希溶液を導入し加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度が上昇した第2の濃溶液とする第2の再生器と;
    溶液を導入し、前記第1の再生器で発生した第1の冷媒蒸気及び前記第2の再生器で発生した第2の冷媒蒸気の熱で前記溶液を加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度が上昇した第3の濃溶液とする第3の再生器と;
    前記第1の冷媒蒸気を前記第3の再生器に導く第1の冷媒蒸気流路と;
    前記第1の冷媒蒸気流路に配設され、前記第1の冷媒蒸気流路内の前記第1の冷媒の流れを遮断する第1の冷媒蒸気遮断弁と;
    前記第2の冷媒蒸気を前記第3の再生器に導く第2の冷媒蒸気流路と;
    前記第2の冷媒蒸気流路に配設され、前記第2の冷媒蒸気流路内の前記第2の冷媒の流れを遮断する第2の冷媒蒸気遮断弁と;
    前記第1の再生器内の第1の濃溶液及び前記第2の再生器内の第2の濃溶液を前記吸収器に直接導く濃溶液還流路と;
    前記第2の再生器の作動を停止したときに、前記第2の再生器への前記希溶液の導入を停止する希溶液導入遮断手段とを備える;
    吸収冷凍機。
  2. 前記希溶液を前記吸収器から前記第1の再生器に直接導く第1の希溶液流路と;
    前記第1の希溶液流路に配設され、前記希溶液を送液する第1の溶液ポンプと;
    前記希溶液を前記吸収器から前記第2の再生器に直接導く第2の希溶液流路と;
    前記第2の希溶液流路に配設され、前記希溶液を送液する、停止手段を有する第2の溶液ポンプとを備え;
    前記希溶液導入遮断手段が、前記停止手段を有する第2の溶液ポンプである;
    請求項1に記載の吸収冷凍機。
  3. 前記希溶液を前記吸収器から前記第1の再生器及び前記第2の再生器に導く希溶液流路であって、前記希溶液を前記第1の再生器に導く第3の希溶液流路と前記第2の再生器に導く第4の希溶液流路とに分岐された希溶液流路と;
    前記分岐の上流側の前記希溶液流路に配設され、前記希溶液を前記第1の再生器及び前記第2の再生器に送液する溶液ポンプと;
    前記第4の希溶液流路に配設され、前記第4の希溶液流路内の希溶液の流れを遮断する希溶液遮断弁とを備え;
    前記希溶液導入遮断手段が、前記希溶液遮断弁である;
    請求項1に記載の吸収冷凍機。
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