JP2002147886A - 吸収冷凍機 - Google Patents

吸収冷凍機

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JP2002147886A
JP2002147886A JP2000340980A JP2000340980A JP2002147886A JP 2002147886 A JP2002147886 A JP 2002147886A JP 2000340980 A JP2000340980 A JP 2000340980A JP 2000340980 A JP2000340980 A JP 2000340980A JP 2002147886 A JP2002147886 A JP 2002147886A
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邦彦 中島
Kenichi Saito
健一 斉藤
Eiji Arai
英治 荒井
Masuomi Ota
益臣 大田
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 能率が向上されたリバースサイクル式の三重
効用形吸収冷凍機であり、かつ負荷変動がある場合にも
所望の冷却能力で安定的に運転することができる吸収冷
凍機を提供する。 【解決手段】 低温再生器4、中温再生器7および複数
の高温再生器10a,10bから構成された高温再生部
10を有する吸収冷凍機であって、低温再生器4にて得
られた中間吸収液の所定割合のみを中間液ポンプ5によ
り送給し、その残部の中間吸収液を戻り吸収液管43に
バイパスさせる中間液バイパス管41と、前記中温再生
器7にて得られた濃吸収液の所定割合のみを濃液ポンプ
13a,13bにより送給し、その残部の濃吸収液を戻
り吸収液管43にバイパスさせる濃液バイパス管42と
を備えてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収冷凍機に関す
る。さらに詳しくは、リバースサイクルを形成するよう
に接続された低温度、中温度および高温度の3段階の再
生器を備える三重効用吸収冷凍機であって、効率が向上
されてなる三重効用吸収冷凍機に関する。ここに、吸収
冷凍機には吸収冷温水機も含むものとする。
【0002】
【従来の技術】従来、吸収冷凍機においては、吸収液を
昇温・昇圧して冷媒を蒸発させるための再生器を1段階
または2段階に設けた一重効用形あるいは二重効用形の
吸収冷凍機が主流である。ところが近年、冷却能力・能
率のさらなる向上のために再生器を3段階に設けた三重
効用形の吸収冷凍機が種々提案(特開2000−171
123号公報および日本国特許第3040475号公報
参照)・実用化されるようになってきている。
【0003】図9に、特開2000−171123号公
報提案の三重効用形吸収冷凍機を示す。この吸収冷凍機
100は、吸収器101と、低温再生器102と、中温
再生器103と、高温再生器104と、凝縮器105
と、蒸発器106と、熱交換器類107〜109と、溶
液ポンプ110と、冷媒ポンプ111とを備え、高温再
生器104の出口部に液面センサ113、113´を設
けて、回転速度制御装置120が圧力センサ112の出
力に基づき溶液ポンプ110の基本回転速度を設定し、
設定した回転速度を液面センサ113、113´の出力
信号に基づいて修正するようにしている。
【0004】ところが、吸収冷凍機の負荷が高いときに
は外部から供給される熱量が増加され各再生器内部の圧
力が高くなり、この状態で前記吸収冷凍機100のよう
に、圧力センサ112および液面センサ113、113
´の出力に基づき溶液ポンプ110により循環される吸
収液流量を設定すると、低負荷時に高温再生器104内
の液位の上昇が抑えられなくなり、吸収冷凍機100の
運転が安定しない。逆に、負荷が低く外部からの供給熱
量が少ないときには各再生器内部の圧力が低くなり、こ
の状態で溶液ポンプ110による循環流量を設定する
と、高負荷時に高温再生器104内の液位低下が抑えら
れなくなるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、能率が向上され
たリバースサイクル式の三重効用形吸収冷凍機であり、
かつ負荷変動がある場合にも所望の冷却能力で安定的に
運転することができる吸収冷凍機を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の吸収冷凍機の第
1形態は、低温再生器、中温再生器および高温再生部を
備えた吸収冷凍機であって、前記高温再生部は所要数の
高温再生器から構成され、前記高温再生器は熱源装置を
有し、前記低温再生器と前記中温再生器とはシリーズに
接続され、前記中温再生器と前記複数の高温再生器とは
それぞれシリーズに接続され、吸収器にて吸収液を吸収
させて得られる稀吸収液を送給する稀液ポンプと、前記
低温再生器にて稀吸収液を加熱濃縮して得られる中間吸
収液を送給する中間液ポンプと、前記中温再生器にて中
間吸収液を加熱濃縮して得られる濃吸収液を送給する、
前記高温再生器のそれぞれに対応させて設けられた濃液
ポンプと、前記低温再生器にて得られた中間吸収液の所
定割合のみを前記中間液ポンプにより送給し、その残部
の中間吸収液を戻り吸収液管にバイパスさせる中間液バ
イパス管と、前記中温再生器にて得られた濃吸収液の所
定割合のみを前記濃液ポンプにより送給し、その残部の
濃吸収液を戻り吸収液管にバイパスさせる濃液バイパス
管とを備えてなることを特徴とする。
【0007】本発明の吸収冷凍機の第2形態は、低温再
生器、中温再生器および高温再生部を備えた吸収冷凍機
であって、前記高温再生部は所要数の高温再生器から構
成され、前記高温再生器は熱源装置を有し、前記低温再
生器と前記中温再生器とはシリーズに接続され、前記中
温再生器と前記複数の高温再生器とはそれぞれシリーズ
に接続され、吸収器にて吸収液に冷媒を吸収させて得ら
れる稀吸収液を送給する稀液ポンプと、前記低温再生器
にて稀吸収液を加熱濃縮して得られる中間吸収液を送給
する中間液ポンプと、前記中温再生器にて中間吸収液を
加熱濃縮して得られる濃吸収液を送給する、前記高温再
生器のそれぞれに対応させて設けられた濃液ポンプと、
前記低温再生器にて得られた中間吸収液の所定割合のみ
を前記中間液ポンプにより送給し、その残部の中間吸収
液を戻り吸収液管にバイパスさせる中間液バイパス管
と、前記中温再生器にて得られた濃吸収液の所定割合の
みを前記濃液ポンプにより送給し、その残部の濃吸収液
を戻り吸収液管にバイパスさせる濃液バイパス管と、負
荷を検出する負荷検出手段と、前記各熱源装置により前
記各高温再生器に供給される熱量を負荷検出手段により
検出された負荷に基づいて制御する熱源制御手段と、前
記稀液ポンプ、中間液ポンプおよび濃液ポンプの回転数
を、前記低温再生器にて得られた中間吸収液の所定割合
のみを中温再生器に送給し、かつ前記中温再生器にて得
られた濃吸収液の所定割合のみを高温再生部に送給し、
前記吸収器の稀吸収液の所定割合を前記低温再生器に送
給するように制御する回転数制御手段とを備えてなるこ
とを特徴とする。
【0008】本発明の吸収冷凍機においては、中間液ポ
ンプにより中温再生器に送給される中間吸収液の所定割
合が80%以上90%以下とされ、前記濃液ポンプによ
り高温再生部に送給される濃吸収液の所定割合が50%
以上70%以下とされ、定格運転時の濃液ポンプの送出
量が前記稀液ポンプの送出量の40%以上60%以下と
なるよう初期定格循環量の割合を定めてなるのが好まし
い。
【0009】本発明の吸収冷凍機の第2形態において
は、高温再生部にて発生する冷媒蒸気の温度を検出する
蒸気温度検出手段を備え、前記蒸気温度検出手段により
検出される冷媒蒸気の温度が所定温度を超えたときに、
回転数制御手段が濃液ポンプの回転数を上げるように制
御し、前記蒸気温度検出手段により検出される冷媒蒸気
の温度が所定温度を下回ったときに、回転数制御手段が
濃液ポンプの回転数を下げるように制御するのが好まし
い。
【0010】また、本発明の吸収冷凍機の第2形態にお
いては、高温再生部にて発生する冷媒蒸気の圧力を検出
する蒸気圧力検出手段を備え、前記蒸気圧力検出手段に
より検出される冷媒蒸気の圧力が所定圧力を超えたとき
に、回転数制御手段が濃液ポンプの回転数を上げるよう
に制御し、蒸気圧力検出手段により検出される冷媒蒸気
の圧力が所定圧力を下回ったときに、前記回転数制御手
段が濃液ポンプの回転数を下げるように制御するのが好
ましい。
【0011】さらに、本発明の吸収冷凍機の第2形態に
おいては、高温再生部にて発生する冷媒蒸気の温度およ
び圧力を検出する蒸気温度検出手段および蒸気圧力検出
手段を備え、前記蒸気温度検出手段および蒸気圧力検出
手段により検出される冷媒蒸気の温度および圧力が所定
温度および所定圧力を超えたときに、回転数制御手段が
濃液ポンプの回転数を上げるように制御し、前記蒸気温
度検出手段および蒸気圧力検出手段により検出される冷
媒蒸気の温度および圧力が所定温度および所定圧力を下
回ったときに、回転数制御手段が濃液ポンプの回転数を
下げるように制御するのが好ましい。
【0012】さらに、本発明の吸収冷凍機の第2形態に
おいては、中温再生器加熱後の冷媒ドレンの温度を検出
するドレン温度検出手段を備え、前記ドレン温度検出手
段により検出される冷媒ドレンの温度が所定温度を超え
たときに、回転数制御手段が濃液ポンプの回転数を上げ
るように制御し、前記ドレン温度検出手段により検出さ
れる冷媒ドレンの温度が所定温度を下回ったときに、回
転数制御手段が濃液ポンプの回転数を下げるように制御
するのが好ましい。
【0013】さらに、本発明の吸収冷凍機の第2形態に
おいては、高温再生器の吸収液の液位を検出する液位検
出手段を備え、回転数制御手段が、前記液位検出手段に
より検出される前記高温再生器の吸収液の液位が上側基
準液位を超えたときに、濃液ポンプの回転数を下げるよ
うに制御し、液位検出手段により検出される高温再生器
内の吸収液の液位が下側基準液位を下回ったときに、濃
液ポンプの回転数を上げるように制御するのが好まし
い。その場合、液位検出手段により検出される高温再生
器の吸収液の液位が安全のために設定される下限設定値
を下回ったときに、警報を発するとともに熱量供給手段
による熱量の供給を停止する警報・緊急停止手段を備え
ていたり、回転数制御手段が液位検出手段の検出結果に
応じて前記濃液ポンプの回転数を増減させる際に、予め
定められた各回転数の間で濃液ポンプの回転数を段階的
に変更したり、回転数制御手段が液位検出手段の検出結
果に応じて濃液ポンプの回転数を増減させる際に、前記
濃液ポンプの回転数を連続的に変化させるのがさらに好
ましい。
【0014】さらに、本発明の吸収冷凍機の第2形態に
おいては、回転数制御手段が、蒸気温度検出手段、蒸気
圧力検出手段、蒸気ドレン温度検出手段および液位検出
手段の少なくとも一つの検出結果に応じて濃液ポンプの
回転数を増減させる際に、稀液ポンプおよび/または中
間液ポンプの回転数も同時に調整するように制御するの
が好ましい。その場合、回転数制御手段が、濃液ポンプ
の回転数と同時に制御する稀液ポンプおよび/または中
間液ポンプとの組合せを予め設定し、その組合せの中か
ら適宜組合せを選択可能とするのがさらに好ましい。
【0015】また、本発明の吸収冷凍機においては、負
荷に応じて高温再生器の運転台数を変化させるのが好ま
しい。
【0016】さらに、本発明の吸収冷凍機においては、
高温再生器から送出される吸収液の温度を検出する吸収
液温度検出手段を設け、前記吸収液の温度が安全のため
に設定される上限設定値を上回ったときに、警報を発す
るとともに熱量供給手段による熱量の供給を停止する警
報・緊急停止手段を備えてなるのが好ましい。
【0017】さらに、本発明の吸収冷凍機においては、
高温再生器が貫流ボイラであるのが好ましい。その場
合、中温熱交換器と、該中温熱交換器とパラレルに配設
されて貫流ボイラからの排ガスにより吸収液を加熱する
排ガス熱回収器とを備えてなるのがさらに好ましい。
【0018】さらに、本発明の吸収冷凍機においては、
低温熱交換器と、該低温熱交換器にパラレルに配設され
た第2低温熱交換器とを備え、前記第2低温熱交換器に
低温再生器からの冷媒ドレンが加熱源として供給される
のが好ましい。その場合、低温熱交換器にパラレルに配
設された第3低温熱交換器を備え、前記第3低温熱交換
器に前記中温再生器からの冷媒ドレンが加熱源として供
給されるようにされていたり、中温熱交換器にパラレル
に配設された第2中温熱交換器と、低温熱交換器にパラ
レルに配設された第2低温熱交換器とを備え、前記第2
中温熱交換器に前記中温再生器からの冷媒ドレンが加熱
源として供給されるようにされ、前記第2低温熱交換器
に前記第2中温熱交換器において熱交換した後の冷媒ド
レンが供給されるようにされていたり、あるいは第2低
温熱交換器に、低温再生器からの冷媒ドレンが加熱源と
して供給されるようにされていたりするのがさらに好ま
しい。
【0019】さらに、本発明の吸収冷凍機においては、
吸収器と蒸発器との組合せを複数個設け、冷水、冷却水
および吸収液を前記複数個の組合せにシリーズに供給し
てなるのも好ましい。
【0020】さらに、本発明の吸収冷凍機においては、
吸収器と蒸発器との組合せを複数個設け、冷水および吸
収液を前記複数個の組合せにシリーズに供給し、冷却水
を前記複数個の組合せにパラレルに供給してなるのも好
ましい。
【0021】さらに、本発明の吸収冷凍機においては、
冷却水が凝縮器から吸収器へ供給されてなるのも好まし
い。
【0022】さらに、本発明の吸収冷凍機においては、
前記高温再生部が、発生した冷媒蒸気と吸収液とを分離
する稀液分離器を有してなるのが好ましい。
【0023】しかして、本発明の吸収冷凍機において
は、前記冷媒が例えば水とされ、前記吸収液の主成分が
例えばリチウムブロマイドとされる。
【0024】
【作用】本発明の吸収冷凍機は、前記の如く構成されて
いるので、各ポンプの回転数を調整して、各再生器への
吸収液の循環量を最適化し効率の向上を図ることができ
るとともに、負荷変動がある場合にも所望の冷却能力で
安定的に運転することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照しながら本発
明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実
施形態のみに限定されるものではない。
【0026】実施形態1 図1は、本発明の実施形態1に係る吸収冷凍機の概略構
成図を示している。この吸収冷凍機は、水などの冷媒を
LiBr(リチウムブロマイド)を主成分とする吸収液
に吸収させる吸収器1と、吸収器1で冷媒を吸収して濃
度が低下した稀吸収液を加熱しこの稀吸収液から一部冷
媒を蒸発させ、これによって稀吸収液が濃縮された中間
吸収液を得る低温再生器4と、低温再生器4で得られた
中間吸収液を加熱しこの中間吸収液からさらに一部冷媒
を蒸発させることによって、中間吸収液がさらに濃縮さ
れた濃吸収液を得る中温再生器7と、中温再生器7で得
られた濃吸収液を加熱しこの濃吸収液からさらに一部冷
媒を蒸発させることによって、濃吸収液がさらに濃縮さ
れた超濃吸収液を得る高温再生部10とを備えるリバー
スサイクル式三重効用形吸収冷凍機を前提とする。ま
た、図1において実線に付した矢印は、吸収液もしくは
冷媒の流れ方向を示し、破線に付した矢印は冷媒蒸気の
流れ方向を示し、2点鎖線は制御信号の流れを示す。
【0027】ここで、高温再生部10は、個別に制御可
能な第1高温再生器および第2高温再生器、例えば第1
貫流ボイラ10aおよび第2貫流ボイラ10bから構成
され、またこの第1および第2貫流ボイラ10aおよび
10bはそれぞれ第1熱源装置51aおよび第2熱源装
置51bを備えており、燃料の燃焼により濃吸収液を加
熱する機能、その加熱により濃吸収液が吸収している冷
媒を冷媒蒸気として放出させる機能、および濃吸収液の
加熱時の内圧に耐え得る機能を備えるものである。さら
に、高温再生部10は、再生された冷媒蒸気と超濃吸収
液とを分離する気液分離器(不図示である)を備えてな
るものとされる。この気液分離器は、従来より熱交換器
において汽水を分離するために用いられている気液分離
器を好適に用いることができる。また、吸収液には、熱
伝達促進剤として2エチルヘキサノールなどのアルコー
ル類が少量含まれるものとされる。
【0028】本実施形態1の吸収冷凍機は、高温再生部
10の貫流ボイラ10a、10bで発生した冷媒蒸気が
中温再生器7にて中間吸収液を加熱濃縮するための加熱
源として利用され、この中温再生器7加熱後の冷媒蒸気
(以下、冷媒ドレンと称する)および中温再生器7で発
生した冷媒蒸気が低温再生器4にて稀吸収液を加熱する
ための加熱源として利用される。
【0029】低温再生器4加熱後の冷媒ドレンおよび低
温再生器4で発生した冷媒蒸気は凝縮器8に送られ、こ
の凝縮器8にて冷却水により冷却されて液体となり、つ
まり冷媒とされて蒸発器9に送られる。蒸発器9に送ら
れた冷媒は、この蒸発器9内で散布され、水などの冷却
対象物から気化熱を奪って気化する一方、これにより冷
却対象物としての冷水が冷却される。また、吸収液に熱
伝達促進剤として添加されたアルコール類は、凝縮器8
にて冷媒とともに凝縮され、蒸発器9の冷媒溜まり(不
図示である)に送られ、この冷媒溜まりに設けられるオ
ーバーフロー堰により冷媒から分離されて吸収器1に戻
される。
【0030】また、本吸収冷凍機は、吸収器1から低温
再生器4に稀吸収液を送給する稀液ポンプ2と、低温再
生器4から中温再生器7に中間吸収液を送給する中間液
ポンプ5と、中温再生器7から高温再生部10の第1貫
流ボイラ10aおよび第2貫流ボイラ10bに濃吸収液
を送給する第1濃液ポンプ13aおよび第2濃液ポンプ
13bと、蒸発器9で気化しない冷媒を循環させる冷媒
ポンプ15と、前記各ポンプ2、5、13a、13b、
15による吸収液または冷媒の送給量を制御するととも
に、吸収冷凍機の運転条件(冷水の設定温度)および負
荷(冷水の温度変化)の変動に応じて第1貫流ボイラ1
0aおよび第2貫流ボイラ10bの熱量すなわち第1熱
源装置51aおよび第2熱源装置51bを制御する制御
装置50とを備えるものとされる。
【0031】なお、本実施形態1では、高温再生部10
は2つの貫流ボイラ10a、10bから構成されている
が、その数は1つあるいは3以上とされてもよい。ま
た、高温再生部10を構成する高温再生器は、貫流ボイ
ラに限定されるものではなく、ガスタービンやガスエン
ジンなどの外部機器で発生した排熱またはボイラなどに
より発生させた燃焼熱を制御装置50の制御にしたがっ
て供給することが可能であり、燃料の燃焼により濃吸収
液を加熱する機能、その加熱により濃吸収液が吸収して
いる冷媒を冷媒蒸気として放出させる機能、および超濃
吸収液の加熱時の内圧に耐え得る機能を備えた構成のも
のであればよい。
【0032】また、本吸収冷凍機は、吸収器1で多量の
冷媒蒸気を吸収して濃度が薄められた稀吸収液を加熱し
て低温再生器4に送給する低温熱交換器3と、低温再生
器4で低温再生された中間吸収液を加熱して中温再生器
7に送給する中温熱交換器6と、中温再生器7で中温再
生された濃吸収液を加熱して第1貫流ボイラ10aおよ
び第2貫流ボイラ10bに送給する第1高温熱交換器1
4aおよび第2高温熱交換器14bと、第1および第2
貫流ボイラ10aおよび10bの燃焼排ガスを加熱源と
する排ガス熱回収器22であり、具体的には中温熱交換
器6に並列に配設されており中間吸収液を加熱する第2
中温熱交換器6Aとを備えるものとされる。
【0033】さらに、本吸収冷凍機は、高温再生部10
を構成する第1および第2貫流ボイラ10aおよび10
bによって濃縮され送出された超濃吸収液の温度を検出
する第1吸収液温度センサ52aおよび第2吸収液温度
センサ52bと、高温再生部10にて再生された冷媒蒸
気の温度を検出する蒸気温度センサ53と、中温再生器
7加熱後の冷媒ドレンの温度を検出するドレン温度セン
サ54と、蒸発器9で冷却された冷水などの冷却対象物
の温度を検出する冷水温度センサ(負荷検出手段)55
と、高温再生部10にて再生された冷媒蒸気の圧力を検
出する蒸気圧力センサ56と、高温再生部10を構成す
る第1および第2貫流ボイラ10aおよび10b内にお
ける吸収液の液位を検出する第1液面検出センサ(液位
検出手段)57aおよび第2液面検出センサ(液位検出
手段)57bとを備えてなるものとされ、そしてこれら
各センサ52a、52b、53、54、55、56、5
7a、57bの検出信号は制御装置50に入力される。
なお、蒸気温度センサ53および蒸気圧力センサ56を
両方用いずに、どちらか一方のみを使用するだけでも充
分に本吸収冷凍機の制御は可能である。
【0034】以下、本吸収冷凍機における吸収液の循環
サイクルを説明する。
【0035】吸収液は、吸収器1にて冷媒蒸気を吸収し
て所定濃度(例えば、54〜56重量%)の稀吸収液と
され、稀液ポンプ2により低温熱交換器3に送給されて
加熱された後に低温再生器4に送給される。低温再生器
4に送給された稀吸収液は、低温再生器4にて加熱濃縮
されて所定濃度(例えば、55〜57重量%)の中間吸
収液とされ、この中間吸収液の所定割合(例えば、80
〜90%)が中間液ポンプ5により中温熱交換器6およ
び第2中温熱交換器6Aにパラレルに送給され、この中
温熱交換器6と第2中温熱交換器6Aとで加熱された後
に合流されて中温再生器7に送給される。一方、中間吸
収液の残部は中間液バイパス管41により戻り吸収液管
43に送給される。
【0036】中温再生器7に送給された中間吸収液は、
中温再生器7にて加熱濃縮されて所定濃度(例えば、5
7〜59重量%)の濃吸収液とされる。この濃吸収液の
所定割合(例えば、50〜70%)は濃液ポンプ13
a、13bにより高温熱交換器14a、14bに分割し
て送給されて加熱された後に高温再生部10に送給され
る。その残部は、濃液バイパス管42により戻り吸収液
管43に送給される。
【0037】高温再生部10に送給された濃吸収液は、
高温再生部10内の第1および第2貫流ボイラ10aお
よび10bにて加熱濃縮されて所定濃度(例えば、61
〜63重量%)の超濃吸収液とされる。この超濃吸収液
は第1超濃液管69aおよび第2超濃液管69bを介し
て戻り吸収管43に合流し、戻り吸収液管43を介して
吸収器1に送られる。前記超濃吸収液は超濃液管69
a、69bを介して高温熱交換器14a、14bの加熱
側に通されて前記濃吸収液を加熱し、その後に中温再生
器7からの濃吸収液が濃液バイパス管42を介して合流
されて濃度が所定濃度(例えば、59〜61重量%)ま
で低下する。その後、中温熱交換器6の加熱側に通され
て前記中間吸収液を加熱し、さらに下流側で低温再生器
4からの中間吸収液が中間液バイパス管41を介して合
流されて濃度が所定濃度(例えば、58.5〜60.5
重量%)まで低下する。その後、低温熱交換器3の加熱
側に通されて前記稀吸収液を加熱し、吸収器1に戻され
る。この吸収器1においては、戻された吸収液が散布さ
れ冷却水により冷却されることにより、蒸発器9から供
給される冷媒蒸気を多量に吸収して再び稀吸収液とな
る。
【0038】次に、冷媒の循環サイクルを説明する。
【0039】高温再生部10を構成する貫流ボイラ10
a、10bにて濃吸収液から蒸発した冷媒蒸気は合流し
て、高温蒸気戻し配管16を介して中温再生器7に加熱
源として送られて中間吸収液を加熱濃縮する。中温再生
器7にて中間吸収液の加熱濃縮の際に生成された冷媒蒸
気は、中温蒸気戻し配管17を介して低温再生器4に加
熱源として送られて稀吸収液を加熱濃縮する。また、中
温再生器7加熱後の冷媒ドレンは、第1冷媒ドレン配管
64を介して中温蒸気戻し配管17に合流される。
【0040】低温再生器4にて稀吸収液の加熱濃縮の際
に生成された冷媒蒸気は、低温蒸気戻し配管19を介し
て凝縮器8に送られる。また、低温再生器4加熱後の冷
媒ドレンは第2冷媒ドレン配管65を介して低温蒸気戻
し配管19に合流される。
【0041】凝縮器8に送られた冷媒蒸気は、冷却水に
より冷却され液体冷媒とされて配管66を介して蒸発器
9に送られる。蒸発器9に送られた冷媒は、この蒸発器
9内で気化され、蒸気配管67を介して吸収器1に戻さ
れ、吸収液に吸収される。
【0042】ここで、蒸気温度センサ53および蒸気圧
力センサ56は高温蒸気戻し配管16における高温再生
部10の出口近傍に設けられ、ドレン温度センサ54は
第1冷媒ドレン配管64における中温再生器7の出口近
傍に設けられ、冷水温度センサ55は蒸発器9を通して
冷水を送給する冷水配管68における蒸発器9の出口近
傍に設けられ、第1吸収液温度センサ52aは第1貫流
ボイラ10aから超濃吸収液を送給する第1超濃液管6
9aにおける第1貫流ボイラ10aの出口近傍に設けら
れ、第2吸収液温度センサ52bは第2貫流ボイラ10
bから超濃吸収液を送給する第2超濃液管69bにおけ
る第2貫流ボイラ10bの出口近傍に設けられる。
【0043】次に、制御装置50が実行する制御につい
て説明する。
【0044】本実施形態1においては、稀液ポンプ2、
中間液ポンプ5および濃液ポンプ13a、13bの各回
転数を調整することによって、吸収液の流量が制御され
る。具体的には稀液ポンプ2により吸収器1から低温再
生器4に送給される稀吸収液の流量、中間液ポンプ5に
より低温再生器4から中温再生器7に送給される中間吸
収液の流量および濃液ポンプ13a、13bにより中温
再生器7から高温再生部10に送給される濃吸収液の流
量が制御される。つまり、制御装置50には、図示はさ
れていないが、回転数制御手段が設けられていて、各ポ
ンプ2、5、13a、13bの回転数制御をなすように
されている。
【0045】すなわち、この実施形態1の吸収冷凍機に
おいては、各ポンプ2、5、13a、13bの出口部に
適当な孔径のオリフィス(図示せず)を設けて定格運転
時に各送給管61、62、63a、63bを介して流れ
る吸収液の流量が所定流量になるように調整されるとと
もに、負荷が変化するなど吸収液の循環量を再調整する
必要がある場合には、各ポンプ2、5、13a、13b
の回転数を変えることによって吸収液の流量を調整する
ようにしている。これは、例えば各ポンプ2、5、13
a、13bの回転数を一定とし各配管61、62、63
a、63bに制御弁を設けて吸収液の流量を制御しよう
としても、3段構成された再生器4、7、10a,10
bに吸収液を供給する関係上、各ポンプ2、5、13
a、13bによる送給圧が高いために流量を充分に絞れ
ないことによる。つまり、吸収冷凍機においては、シリ
ーズに接続された低温度、中温度および高温度の3段階
の再生器4、7、10a,10bを備えた構成とされて
いるため、吸収器1における圧力と高温再生部10にお
ける圧力との差が大きくなり、各ポンプ2、5、13
a、13bの揚程(ヘッド)も非常に大きなものとな
る。このため、従来の一重効用形冷凍機や二重効用形冷
凍機におけるような制御弁による制御では適正な流量制
御を行うことができず、したがって各ポンプ2、5、1
3a、13bの回転数を調整するようにして、適正な流
量制御を実現可能としている。
【0046】また、負荷が安定している場合には熱源装
置51a、51bによる供給熱量も一定であり特に問題
は生じないが、負荷が変動したときには熱源装置51
a、51bによる供給熱量も調整される。このため、高
温再生部10を構成している貫流ボイラ10a、10b
の温度および圧力が大きく変化して、吸収液流量のアン
バランスや貫流ボイラ10a、10b内部の吸収液液面
の変動が引き起こされ、安定的な運転が継続しにくくな
る。この場合にも、従来の一重効用形冷凍機や二重効用
形冷凍機におけるような制御弁による制御では適正な流
量制御を行うことができず、したがって各ポンプ2、
5、13a、13bの回転数を調整することで、流量制
御を行うことが重要となる。
【0047】さらに、高温再生部10を構成している貫
流ボイラ10a,10bに個別のポンプ13a、13b
を用いて濃吸収液を送給し、それぞれ個別の熱源装置5
1a、51bによって熱量を供給しているので、各貫流
ボイラ10a、10bの運転台数を段階的に切替えるこ
とで、負荷変化に応じたさらに最適な吸収液量と供給熱
量の制御を行うことが可能となる。
【0048】以下、制御装置50が行う各ポンプ2、
5、13a、13bの回転数制御をより具体的に説明す
る。
【0049】負荷、すなわち冷水温度センサ55により
検出される冷水温度が変化すると、制御装置50は供給
熱量制御手段(図示省略)により、この負荷の変化を打
ち消すように熱源装置51a、51bによる供給熱量を
調整する。つまり、負荷が増大すると供給熱量が増加さ
れ、負荷が低下すると供給熱量は減少される。
【0050】このようにして、熱源装置51a、51b
による供給熱量が調整されると、それにともなって高温
再生部10内部の圧力・温度が変化して高温再生部10
にて発生する冷媒蒸気の圧力・温度が変化する。この冷
媒蒸気温度の変化は蒸気温度センサ53およびドレン温
度センサ54で検出され制御装置50に入力される。ま
た、この冷媒蒸気圧力の変化は蒸気圧力センサ56で検
出されて制御装置50に入力される。制御装置50は冷
媒蒸気の圧力・温度の変化に応じて以下のような態様で
濃液ポンプ13a、13bの回転数を制御する。
【0051】例えば、負荷が増大して、熱源装置51
a、51bによる供給熱量が増加されたときには、貫流
ボイラ10a、10b内部の圧力・温度および高温再生
部10にて発生する冷媒蒸気の圧力・温度が上昇する。
このとき制御装置50は、安全のために、濃液ポンプ1
3a、13bの回転数を上げ、それにより吸収液流量を
増加させて高温再生部10内部圧を下げるように制御す
る。
【0052】その逆に、負荷が低下して熱源装置51
a、51bによる供給熱量が減少されたときには、貫流
ボイラ10a、10b内部の圧力・温度および高温再生
部10にて発生する冷媒蒸気の圧力・温度は低下する。
このとき制御装置50は、濃液ポンプ13a、13bの
回転数を下げ、それにより吸収液流量を減少させて貫流
ボイラ10a、10b内部圧が上がるように制御する。
その結果、冷凍機の連続運転に適した温度範囲と圧力範
囲で安定した運転が継続できるようにすることが可能と
なる。
【0053】また、制御装置50は、ドレン温度センサ
54により検出される冷媒ドレンの温度が所定温度を超
えたときには、濃液ポンプ13a,13bの回転数を上
げるように制御する一方、ドレン温度センサ54により
検出される冷媒ドレンの温度が所定温度を下回ったとき
には、濃液ポンプ13a,13bの回転数を下げるよう
に制御する。
【0054】さらに、制御装置50は、貫流ボイラ10
a、10bのそれぞれの吸収液液位を所定範囲に制御す
るように、液面検出センサ57a、57bの検出信号に
応じて濃液ポンプ13a、13bの回転数を調整する。
すなわち、液面検出センサ57a、57bが、所定の高
液位を検出したときには濃液ポンプ13a、13bの回
転数を低下させ吸収液流量を減少させて液位が下がるよ
うに制御する一方、液面検出センサ57a、57bが、
所定の低液位を検出したときには濃液ポンプ13a、1
3bの回転数を上昇させ吸収液流量を増大させて液位が
上がるように制御する。
【0055】また、貫流ボイラ10a、10bの吸収液
液位が冷凍機の安全運転を考慮して設定される所定の下
限値を下回ったときには警報手段(不図示である)によ
り警報を発するとともに、貫流ボイラ10a、10bへ
の熱源装置51a、51bからの熱の供給を停止するよ
うに制御する。
【0056】なお、液面検出センサ57a、57bの検
出結果に応じて濃液ポンプ13a、13bの回転数を調
整する際には、運転条件および熱源装置51a、51b
による供給熱量に応じて予め段階的に設定された各回転
数の間で濃液ポンプ13a、13bの回転数を切り替え
るように制御してもよく、例えば、ポンプの制御周波数
を60Hz、57Hz、48Hz、45Hzのように変
え、それにより濃液ポンプ13a、13bの回転数を上
げたり下げたりして段階的に制御してもよく、あるいは
運転条件、負荷および熱源装置51a、51bによる供
給熱量に応じて連続的に回転数を変化させるようにして
もよい。
【0057】また、例えば、負荷が50%以上の場合
は、前述したように2つの貫流ボイラ10a、10bを
ともに運転し、濃液ポンプ13a、13bの両方の回転
数を調整して、運転条件および熱源装置51a、51b
による供給熱量に応じて段階的または連続的に回転数を
変化させるようにし、負荷が50%以下の場合には、ど
ちらか一つ、例えば第1貫流ボイラ10aのみ使用し、
第2濃液ポンプ13bは停止させて第2貫流ボイラ10
bには吸収液が送給されないようにし、運転条件および
熱源装置51aの熱供給量に応じて、段階的または連続
的に回転数を変化させてもよい。
【0058】また、蒸気温度センサ53、蒸気圧力セン
サ56、ドレン温度センサ54および液面検出センサ5
7a、57bの少なくとも一つの検出結果に応じて濃液
ポンプ13a、13bの回転数を制御する際には、下記
表1に示すような組み合わせの中から適当な組み合わせ
を選択して他のポンプ2、5の制御を実行することも可
能である。
【0059】
【表1】
【0060】この場合は、冷凍機の運転効率を高めるよ
うに各ポンプ2、5、13a、13bによる吸収液の送
給量を調整するとともに、各ポンプ2、5、13a、1
3bの回転数が吸収液の送給量不足や、揚程不足を起こ
さない回転数を確保するように制御される。
【0061】しかして、前記機能および手段を有する制
御装置50は、例えばコンピュータに前記機能および手
段に対応するプログラムを格納することにより実現され
る。
【0062】このように、本実施形態1の吸収冷凍機
は、高温再生部10が2つの貫流ボイラ10a、10b
から構成され、制御装置50により、負荷が変化したと
きに適切に熱源装置51a、51bによる供給熱量を調
整するとともに、この供給熱量の変化による再生器内の
吸収液量の変化を抑えるように稀液ポンプ2、中間液ポ
ンプ5および濃液ポンプ13a、13bの回転数が制御
され、かつ必要があれば貫流ボイラ10a、10bの運
転台数およびそれに応じて濃液ポンプ13a、13bの
運転が制御されるので、いわゆる三重効用形の吸収冷凍
機において大きな負荷変動がある場合にも、所望温度の
冷水を継続して安定的に供給することが可能となる。
【0063】また、液面検出センサ57a、57bを設
けて、高温再生部10を構成する貫流ボイラ10a、1
0b内部の吸収液液量が常に所定範囲にあるか否かを監
視し、所定範囲を逸脱したときには、貫流ボイラ10
a、10bの吸収液液量が所定範囲となるように濃液ポ
ンプ13a、13bの回転数を調整する。これにより、
中温再生器7から高温再生部10に送給される吸収液流
量と、濃液バイパス管42を介して戻り配管43に送ら
れる吸収液量との比を定格運転時におけるものから変更
することも可能となる。すなわち、負荷の変化に応じて
貫流ボイラ10a、10bにおける加熱量を調整する一
方で、貫流ボイラ10a、10bにおける冷媒蒸気温度
および液位を検出し、前記加熱量の調整により引き起こ
される液位変化を抑制するように濃液ポンプ13a、1
3bの回転数を制御することによって、いわゆる三重効
用形の吸収冷凍機において安定的に冷水温度制御を行う
ことが可能となる。
【0064】また、濃液ポンプ13a、13bの故障な
どを原因として吸収液の送給量が減少し液面検出センサ
57a、57bにより検出される貫流ボイラ10a、1
0bの吸収液液量が所定の下限値を下回ったときには、
前記警報手段により警報を発すると同時に加熱を停止し
て安全のため吸収冷凍機の動作を停止するようにしてい
る。これにより、貫流ボイラ10a、10bが過熱して
損傷を受けるなど連続運転に支障を生じさせる事態の発
生を防止することができる。また、このような液面検出
センサ57a、57bの検出結果に基づく安全停止制御
に加えて、吸収液減少による過熱を検知するための吸収
液温度センサ52a、52bによって貫流ボイラ10
a、10b出口付近の吸収液温度の検出結果に基づき貫
流ボイラ10a、10bが損傷を受けるような温度に過
熱された場合には、前記警報手段により警報を発すると
同時に加熱を停止して安全のため吸収冷凍機の動作を停
止するという安全停止制御を実行している。例えば、吸
収液温度センサ52a、52bの取付け位置は吸収液の
温度が最も高くなるところであり、この温度を210℃
以下になるように定めておき、吸収液温度センサ52
a、52bが210℃を検出した場合には警報手段(不
図示である)により警報を発するとともに、貫流ボイラ
10a、10bを停止して熱源装置51a、51bによ
る熱の供給を停止するように制御する。これにより、装
置を損傷を受けにくい特別な高級材料で構成する必要が
ない。なお、吸収液温度センサ52a、52bの代わり
に空缶防止用吸収液温度センサを高温再生部10に設け
るようにして、この検出結果にしたがって前記内容の安
全停止制御を実行するようにしてもよい。
【0065】また、吸収液の濃度は、稀吸収液では54
〜56重量%とし、濃吸収液では57〜59%とするこ
とができるので、超濃吸収液は、61〜63重量%とす
ることができ、装置の構成材料を主に鉄としても腐食す
ることがないので、高級な材料を使う必要がなく、低コ
ストとすることができる。
【0066】また、吸収液は、吸収器1から低温再生器
4、中温再生器7および高温再生部10と順次送られて
いくいわゆるリバースサイクルとされる上に、各バイパ
ス管41、42を介して全体の所定割合(例えば、40
%以上60%以下)の吸収液が低温再生器4または中温
再生器7から直接的に吸収器1に戻されるので、高温再
生部10に送給される吸収液から熱伝達促進物として含
ませたアルコール類を取り除くための分離装置(特許第
3040475号公報第7図参照)などを特別に設ける
必要もなく、装置の低コスト化を図ることが容易とな
る。
【0067】さらに、前記の如く吸収液の一部をバイパ
スさせているので、中間液ポンプ5および濃液ポンプ1
3a、13bを小型化でき、それにより消費動力の低減
が図られるとともに、送路途中における熱損失の低減も
図られる。
【0068】その上、高温再生部10を複数の貫流ボイ
ラ10a、10bにより構成しているので、取り扱いが
簡易であり、しかも伝熱面積が10m2以下の場合には
小型ボイラ、5m2以下の場合には簡易ボイラとされる
ため、取り扱いに際し資格者および設置許可がそれぞれ
不要となる上に、検査等の規制が緩和されることにな
る。また、それぞれの貫流ボイラ10a、10bの運転
台数を負荷に応じて制御するので、効率よく貫流ボイラ
10a、10bの運転が行え、省エネルギーが図られ
る。
【0069】なお、前述した吸収冷凍機は、高温再生部
10が2台の貫流ボイラ10a、10bで構成されるこ
ととしたが、貫流ボイラ1台で構成されている場合に
は、前記の第2貫流ボイラ10b、第2熱源装置51
b、第2濃液ポンプ13bを取外したものとすればよ
く、運転台数の制御は行わずに前記と同様に制御を実行
すればよい。例えば下記表2に示すような制御を行えば
よい。
【0070】
【表2】
【0071】それ以外の台数の場合は、濃液ポンプの運
転台数の組合せを変えればよく、それによって負荷に応
じてさらに細かい制御が可能となり、高効率な制御が実
現できる。
【0072】実施形態2 本発明の実施形態2に係る吸収冷凍機は、本発明の実施
形態1に係る吸収冷凍機を改変したものであって、図2
に示すように低温熱交換器3にパラレルに稀吸収液を加
熱する第1冷媒熱回収器31、つまり第2低温熱交換器
3Aを付加してなるものである。この第2低温熱交換器
3Aの加熱源としては、低温再生器4からの冷媒ドレン
が利用される。そして、この加熱に利用された冷媒ドレ
ンは配管19に合流させられる。
【0073】なお、本実施形態2のその他の構成は、本
実施形態1と同様とされる。ここで、図2においては高
温再生部10にて再生された冷媒蒸気の温度を検出する
蒸気温度センサ53と、中温再生器7加熱後の冷媒ドレ
ンの温度を検出するドレン温度センサ54と、蒸発器9
で冷却された冷水などの冷却対象物の温度を検出する冷
水温度センサ(負荷検出手段)55と、高温再生部10
にて再生された冷媒蒸気の圧力を検出する蒸気圧力セン
サ56と、高温再生部10内のそれぞれの貫流ボイラ1
0a、10bによって濃縮され送出された超濃吸収液の
温度を検出する吸収液温度センサ52a、52bと、そ
れらの検出信号および高温再生部10を構成する貫流ボ
イラ10a、10bの吸収液の液位を検出する液面検出
センサ(液位検出手段)57a、57bの検出信号を基
に吸収冷凍機を制御する制御装置50とは省略されてい
る。
【0074】また、その制御方法においても本実施形態
1に係る吸収冷凍機と同様とされている。
【0075】しかして、本実施形態2に係る吸収冷凍機
は、かかる構成を取ることにより冷媒ドレンの保有熱が
回収されるので、供給する加熱量の低減による省エネル
ギーが図られるという効果が得られる。
【0076】実施形態3 本発明の実施形態3に係る吸収冷凍機は、本発明の実施
形態2に係る吸収冷凍機を改変したものであって、図3
に示すように低温熱交換器3および第2低温熱交換器3
Aにパラレルに稀吸収液を加熱する第2冷媒熱回収器3
2、つまり第3低温熱交換器3Bを付加してなるもので
ある。この第3低温熱交換器3Bの加熱源としては、中
温再生器7からの冷媒ドレンが利用される。そして、こ
の加熱に利用された冷媒ドレンは配管19に合流させら
れる。
【0077】なお、本実施形態3のその他の構成は、本
実施形態2と同様とされる。ここで、図3においては高
温再生部10にて再生された冷媒蒸気の温度を検出する
蒸気温度センサ53と、中温再生器7加熱後の冷媒ドレ
ンの温度を検出するドレン温度センサ54と、蒸発器9
で冷却された冷水などの冷却対象物の温度を検出する冷
水温度センサ(負荷検出手段)55と、高温再生部10
にて再生された冷媒蒸気の圧力を検出する蒸気圧力セン
サ56と、高温再生部10を構成する貫流ボイラ10
a、10bによって濃縮され送出された超濃吸収液の温
度を検出する吸収液温度センサ52a、52bと、それ
らの検出信号および高温再生部10を構成する貫流ボイ
ラ10a、10bの吸収液の液位を検出する液面検出セ
ンサ(液位検出手段)57a、57bの検出信号を基に
吸収冷凍機を制御する制御装置50とは省略されてい
る。
【0078】また、その制御方法においても本実施形態
2に係る吸収冷凍機と同様とされている。
【0079】しかして、本実施形態3に係る吸収冷凍機
は、かかる構成を取ることにより冷媒ドレンの保有熱が
回収されるので、供給する加熱量の低減による省エネル
ギーが図られるという効果が得られる。
【0080】実施形態4 本発明の実施形態4に係る吸収冷凍機は、本発明の実施
形態2に係る吸収冷凍機を改変したものであって、図4
に示すように第2中温熱交換器6Aの加熱源を冷媒ドレ
ンとしてなるものである。つまり第2中温熱交換器6A
を第2冷媒熱回収器32としてなるものである。ここ
で、第1冷媒熱回収器31と第2冷媒熱回収器32との
加熱源は、ともに中温再生器7からの冷媒ドレンであ
り、それによる加熱は第2中温熱交換器6Aおよび第2
低温熱交換器3Aの順とされている。そして、この加熱
に利用された冷媒ドレンは配管19に合流させられる。
【0081】なお、本実施形態4のその他の構成は、本
実施形態2と同様とされている。ここで、図4において
は高温再生部10にて再生された冷媒蒸気の温度を検出
する蒸気温度センサ53と、中温再生器7加熱後の冷媒
ドレンの温度を検出するドレン温度センサ54と、蒸発
器9で冷却された冷水などの冷却対象物の温度を検出す
る冷水温度センサ(負荷検出手段)55と、高温再生部
10にて再生された冷媒蒸気の圧力を検出する蒸気圧力
センサ56と、高温再生部10を構成している貫流ボイ
ラ10a、10bによって濃縮され送出された超濃吸収
液の温度を検出する吸収液温度センサ52a、52b
と、それらの検出信号および高温再生部10を構成する
貫流ボイラ10a、10bの吸収液の液位を検出する液
面検出センサ(液位検出手段)57a、57bの検出信
号を基に吸収冷凍機を制御する制御装置50とは省略さ
れている。
【0082】また、その制御方法においても本実施形態
2に係る吸収冷凍機と同様とされている。
【0083】しかして、本実施形態4に係る吸収冷凍機
は、かかる構成を取ることにより冷媒ドレンの保有熱が
回収されるので、供給する加熱量の低減による省エネル
ギーが図られるという効果が得られる。
【0084】実施形態5 本発明の実施形態5に係る吸収冷凍機は、本発明の実施
形態4に係る吸収冷凍機を改変したものであって、図5
に示すように第1冷媒熱回収器31の加熱源を変更して
なるものである。すなわち、第1冷媒熱回収器31の加
熱源に、第2冷媒熱回収器32を加熱した後の冷媒ドレ
ンと低温再生器4からの冷媒ドレンとの混合ドレンを用
いてなるものである。
【0085】なお、本実施形態5のその他の構成は、本
実施形態4と同様とされる。ここで、図5においては、
高温再生部10にて再生された冷媒蒸気の温度を検出す
る蒸気温度センサ53と、中温再生器7加熱後の冷媒ド
レンの温度を検出するドレン温度センサ54と、蒸発器
9で冷却された冷水などの冷却対象物の温度を検出する
冷水温度センサ(負荷検出手段)55と、高温再生部1
0にて再生された冷媒蒸気の圧力を検出する蒸気圧力セ
ンサ56と、高温再生部10を構成している貫流ボイラ
10a、10bによって濃縮され送出された超濃吸収液
の温度を検出する吸収液温度センサ52a、52bと、
それらの検出信号および高温再生部10を構成する貫流
ボイラ10a、10bの吸収液の液位を検出する液面検
出センサ(液位検出手段)57a、57bの検出信号を
基に吸収冷凍機を制御する制御装置50とは省略されて
いる。
【0086】また、その制御方法においても本実施形態
4に係る吸収冷凍機と同様とされてる。
【0087】しかして、本実施形態5に係る吸収冷凍機
は、かかる構成を取ることにより冷媒ドレンの保有熱が
回収されるので、供給する加熱量の低減による省エネル
ギーが図られるという効果が得られる。
【0088】実施形態6 本発明の実施形態6に係る吸収冷凍機は、本発明の実施
形態1に係る吸収冷凍機を改変したものであって、図6
に示すように吸収器1と蒸発器9との組合せを二組と
し、すなわち吸収器1と蒸発器9を第1吸収器1Aと第
1蒸発器9Aとの組からなる第1ブロックAと、第2吸
収器1Bと第2蒸発器9Bとの組からなる第2ブロック
Bとにより構成し、そして冷水および冷却水を第2ブロ
ックBから第1ブロックAにシリーズに供給する一方、
超濃吸収液を第1ブロックAから第2ブロックBにシリ
ーズに供給してなるものである。
【0089】しかして、本実施形態6に係る吸収冷凍機
は、かかる構成を取ることにより吸収器1内の圧力、蒸
発器9内の圧力をブロックごとに段階的に変えることが
可能になり、吸収液を広い濃度範囲で利用できるように
なるので、希薄な濃度領域まで利用できる範囲が広が
り、吸収液循環量の低減、低温熱源の有効利用が図られ
るという効果が得られる。
【0090】実施形態7 本発明の実施形態7に係る吸収冷凍機は、本発明の実施
形態1に係る吸収冷凍機を改変したものであって、図7
に示すように吸収器1と蒸発器9との組合せを二組と
し、すなわち吸収器1と蒸発器9を第1吸収器1Aと第
1蒸発器9Aとの組からなる第1ブロックAと、第2吸
収器1Bと第2蒸発器9Bとの組からなる第2ブロック
Bとにより構成し、そして冷水を第2ブロックBから第
1ブロックAにシリーズに供給し、超濃吸収液を第1ブ
ロックAから第2ブロックBにシリーズに供給し、冷却
水を第1ブロックAおよび第2ブロックBにパラレルに
供給してなるものである。
【0091】しかして、本実施形態7に係る吸収冷凍機
は、かかる構成を取ることにより吸収器1内の圧力、蒸
発器9内の圧力をブロックごとに段階的に変えることが
可能になり、吸収液を広い濃度範囲で利用できるように
なるので、希薄な濃度領域まで利用できる範囲が広が
り、吸収液循環量の低減、低温熱源の有効利用が図られ
るという効果が得られる。
【0092】実施形態8 本発明の実施形態8に係る吸収冷凍機は、本発明の実施
形態1に係る吸収冷凍機を改変したものであって、図8
に示すように通常とは逆に冷却水を凝縮器8から吸収器
1にシリーズに流すようにしてなるものである。
【0093】しかして、本実施形態8に係る吸収冷凍機
は、かかる構成を取ることにより凝縮器8へ温度の低い
冷却水を先に通すことができ、それにより凝縮器8の温
度、圧力が低下し、それにより低温再生器4の温度、圧
力が下がり、中温再生器7の温度、圧力が下がり高温再
生部10の温度、圧力が下げられるので、吸収液の温
度、濃度を低くでき、低温熱源の温度、濃度を低くで
き、低温熱源の有効利用という効果が得られる。
【0094】以上、本発明を実施形態に基づいて説明し
てきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるも
のではなく種々改変が可能である。例えば、前述した実
施形態では、高温再生部は2台の貫流ボイラより構成さ
れるとしたが、その数は、2台に限定されるわけでな
く、また貫流ボイラ以外でも再生器としての機能を有す
ればかまわない。また、貫流ボイラと他の形式の高温再
生器との組合せにより高温再生部を構成してもよい。
【0095】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の吸収冷凍
機は、低温度、中温度および高温度の3段階の再生器を
備えたいわゆる三重効用形とすることによって、従来の
一重効用形あるいは二重効用形の吸収冷凍機よりも飛躍
的に冷却能力を向上させることが可能となるとともに、
高温再生部に循環させる吸収液の割合を減少させること
によって、効率の向上をも容易とすることができるとい
う優れた効果を奏するものである。
【0096】また、本発明の好ましい形態においては、
高温再生部を複数の貫流ボイラによって構成されるよう
にし、負荷や運転条件の変化に応じて高温再生部におけ
る加熱量を調整すると同時に、高温再生部内部の圧力、
温度あるいは液量を検出してその検出結果に基づいて、
吸収液を循環させるポンプ回転数および貫流ボイラの運
転台数を調整して吸収液循環量を制御しているので、い
わゆる三重効用形の吸収冷凍機において負荷変動がある
場合にも高温再生部における液量制御を安定的に行い、
所望の冷却効果を継続して得ることができるという効果
も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る吸収冷凍機の概略構
成図である。
【図2】本発明の実施形態2に係る吸収冷凍機の概略構
成図である。
【図3】本発明の実施形態3に係る吸収冷凍機の概略構
成図である。
【図4】本発明の実施形態4に係る吸収冷凍機の概略構
成図である。
【図5】本発明の実施形態5に係る吸収冷凍機の概略構
成図である。
【図6】本発明の実施形態6に係る吸収冷凍機の要部概
略構成図である。
【図7】本発明の実施形態7に係る吸収冷凍機の要部概
略構成図である。
【図8】本発明の実施形態8に係る吸収冷凍機の概略構
成図である。
【図9】従来の吸収冷凍機の概略構成図である。
【符号の説明】
1 吸収器 2 稀液ポンプ 4 低温再生器 5 中間液ポンプ 7 中温再生器 10 高温再生部 10a、10b 貫流ボイラ 13a、13b 濃液ポンプ 41 中間液バイパス管 42 濃液バイパス管 43 戻り吸収液管 50 制御装置 51a、51b 熱源装置 52a、52b 吸収液温度センサ 53 蒸気温度センサ 54 ドレン温度センサ 55 冷水温度センサ(負荷検出手段) 56 蒸気圧力センサ 57a、57b 液面検出センサ(液位検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 英治 滋賀県草津市青地町1000番地 川重冷熱工 業株式会社内 (72)発明者 大田 益臣 滋賀県草津市青地町1000番地 川重冷熱工 業株式会社内 Fターム(参考) 3L093 AA01 BB16 BB22 BB29 BB37 DD06 DD09 EE04 EE08 EE25 GG01 GG02 GG04 JJ06 KK05 KK07 LL03

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温再生器、中温再生器および高温再生
    部を備えた吸収冷凍機であって、 前記高温再生部は所要数の高温再生器から構成され、 前記高温再生器は熱源装置を有し、 前記低温再生器と前記中温再生器とはシリーズに接続さ
    れ、 前記中温再生器と前記複数の高温再生器とはそれぞれシ
    リーズに接続され、 吸収器にて吸収液を吸収させて得られる稀吸収液を送給
    する稀液ポンプと、 前記低温再生器にて稀吸収液を加熱濃縮して得られる中
    間吸収液を送給する中間液ポンプと、 前記中温再生器にて中間吸収液を加熱濃縮して得られる
    濃吸収液を送給する、前記高温再生器のそれぞれに対応
    させて設けられた濃液ポンプと、 前記低温再生器にて得られた中間吸収液の所定割合のみ
    を前記中間液ポンプにより送給し、その残部の中間吸収
    液を戻り吸収液管にバイパスさせる中間液バイパス管
    と、 前記中温再生器にて得られた濃吸収液の所定割合のみを
    前記濃液ポンプにより送給し、その残部の濃吸収液を戻
    り吸収液管にバイパスさせる濃液バイパス管とを備えて
    なることを特徴とする吸収冷凍機。
  2. 【請求項2】 低温再生器、中温再生器および高温再生
    部を備えた吸収冷凍機であって、 前記高温再生部は所要数の高温再生器から構成され、 前記高温再生器は熱源装置を有し、 前記低温再生器と前記中温再生器とはシリーズに接続さ
    れ、 前記中温再生器と前記複数の高温再生器とはそれぞれシ
    リーズに接続され、 吸収器にて吸収液に冷媒を吸収させて得られる稀吸収液
    を送給する稀液ポンプと、 前記低温再生器にて稀吸収液を加熱濃縮して得られる中
    間吸収液を送給する中間液ポンプと、 前記中温再生器にて中間吸収液を加熱濃縮して得られる
    濃吸収液を送給する、前記高温再生器のそれぞれに対応
    させて設けられた濃液ポンプと、 前記低温再生器にて得られた中間吸収液の所定割合のみ
    を前記中間液ポンプにより送給し、その残部の中間吸収
    液を戻り吸収液管にバイパスさせる中間液バイパス管
    と、 前記中温再生器にて得られた濃吸収液の所定割合のみを
    前記濃液ポンプにより送給し、その残部の濃吸収液を戻
    り吸収液管にバイパスさせる濃液バイパス管と、 負荷を検出する負荷検出手段と、 前記各熱源装置により前記各高温再生器に供給される熱
    量を負荷検出手段により検出された負荷に基づいて制御
    する熱源制御手段と、 前記稀液ポンプ、中間液ポンプおよび濃液ポンプの回転
    数を、前記低温再生器にて得られた中間吸収液の所定割
    合のみを中温再生器に送給し、前記中温再生器にて得ら
    れた濃吸収液の所定割合のみを高温再生部に送給し、前
    記吸収器の稀吸収液の所定割合を低温再生器に送給する
    ように制御する回転数制御手段とを備えてなることを特
    徴とする吸収冷凍機。
  3. 【請求項3】 中間液ポンプにより中温再生器に送給さ
    れる中間吸収液の所定割合が80%以上90%以下とさ
    れ、前記濃液ポンプにより高温再生部に送給される濃吸
    収液の所定割合が50%以上70%以下とされ、定格運
    転時の濃液ポンプの送出量が前記稀液ポンプの送出量の
    40%以上60%以下となるよう初期定格循環量の割合
    を定めてなることを特徴とする請求項1または2記載の
    吸収冷凍機。
  4. 【請求項4】 高温再生部にて発生する冷媒蒸気の温度
    を検出する蒸気温度検出手段を備え、 前記蒸気温度検出手段により検出される冷媒蒸気の温度
    が所定温度を超えたときに、回転数制御手段が濃液ポン
    プの回転数を上げるように制御し、 前記蒸気温度検出手段により検出される冷媒蒸気の温度
    が所定温度を下回ったときに、回転数制御手段が濃液ポ
    ンプの回転数を下げるように制御することを特徴とする
    請求項2記載の吸収冷凍機。
  5. 【請求項5】 高温再生部にて発生する冷媒蒸気の圧力
    を検出する蒸気圧力検出手段を備え、 前記蒸気圧力検出手段により検出される冷媒蒸気の圧力
    が所定圧力を超えたときに、回転数制御手段が濃液ポン
    プの回転数を上げるように制御し、 蒸気圧力検出手段により検出される冷媒蒸気の圧力が所
    定圧力を下回ったときに、前記回転数制御手段が濃液ポ
    ンプの回転数を下げるように制御することを特徴とする
    請求項2記載の吸収冷凍機。
  6. 【請求項6】 高温再生部にて発生する冷媒蒸気の温度
    および圧力を検出する蒸気温度検出手段および蒸気圧力
    検出手段を備え、 前記蒸気温度検出手段および蒸気圧力検出手段により検
    出される冷媒蒸気の温度および圧力が所定温度および所
    定圧力を超えたときに、回転数制御手段が濃液ポンプの
    回転数を上げるように制御し、 前記蒸気温度検出手段および蒸気圧力検出手段により検
    出される冷媒蒸気の温度および圧力が所定温度および所
    定圧力を下回ったときに、回転数制御手段が濃液ポンプ
    の回転数を下げるように制御することを特徴とする請求
    項2記載の吸収冷凍機。
  7. 【請求項7】 中温再生器加熱後の冷媒ドレンの温度を
    検出するドレン温度検出手段を備え、 前記ドレン温度検出手段により検出される冷媒ドレンの
    温度が所定温度を超えたときに、回転数制御手段が濃液
    ポンプの回転数を上げるように制御し、 前記ドレン温度検出手段により検出される冷媒ドレンの
    温度が所定温度を下回ったときに、回転数制御手段が濃
    液ポンプの回転数を下げるように制御することを特徴と
    する請求項2記載の吸収冷凍機。
  8. 【請求項8】 高温再生器の吸収液の液位を検出する液
    位検出手段を備え、 回転数制御手段が、前記液位検出手段により検出される
    前記高温再生器の吸収液の液位が上側基準液位を超えた
    ときに、濃液ポンプの回転数を下げるように制御し、 液位検出手段により検出される高温再生器内の吸収液の
    液位が下側基準液位を下回ったときに、濃液ポンプの回
    転数を上げるように制御することを特徴とする請求項2
    ないし請求項7のいずれかに記載の吸収冷凍機。
  9. 【請求項9】 液位検出手段により検出される高温再生
    器の吸収液の液位が安全のために設定される下限設定値
    を下回ったときに、警報を発するとともに熱量供給手段
    による熱量の供給を停止する警報・緊急停止手段を備え
    てなることを特徴とする請求項8記載の吸収冷凍機。
  10. 【請求項10】 回転数制御手段が液位検出手段の検出
    結果に応じて前記濃液ポンプの回転数を増減させる際
    に、予め定められた各回転数の間で濃液ポンプの回転数
    を段階的に変更することを特徴とする請求項8記載の吸
    収冷凍機。
  11. 【請求項11】 回転数制御手段が液位検出手段の検出
    結果に応じて濃液ポンプの回転数を増減させる際に、前
    記濃液ポンプの回転数を連続的に変化させることを特徴
    とする請求項8記載の吸収冷凍機。
  12. 【請求項12】 回転数制御手段が、蒸気温度検出手
    段、蒸気圧力検出手段、蒸気ドレン温度検出手段および
    液位検出手段の少なくとも一つの検出結果に応じて濃液
    ポンプの回転数を増減させる際に、稀液ポンプおよび/
    または中間液ポンプの回転数も同時に調整するように制
    御することを特徴とする請求項4ないし請求項11のい
    ずれかに記載の吸収冷凍機。
  13. 【請求項13】 回転数制御手段が、濃液ポンプの回転
    数と同時に制御する稀液ポンプおよび/または中間液ポ
    ンプとの組合せを予め設定し、その組合せの中から適宜
    組合せを選択可能としたことを特徴とする請求項12記
    載の吸収冷凍機。
  14. 【請求項14】 負荷に応じて高温再生器の運転台数を
    変化させることを特徴とする請求項1または2記載の吸
    収冷凍機。
  15. 【請求項15】 高温再生器から送出される吸収液の温
    度を検出する吸収液温度検出手段を設け、前記吸収液の
    温度が安全のために設定される上限設定値を上回ったと
    きに、警報を発するとともに熱量供給手段による熱量の
    供給を停止する警報・緊急停止手段を備えてなることを
    特徴とする請求項1または2記載の吸収冷凍機。
  16. 【請求項16】 高温再生器が貫流ボイラであることを
    特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載
    の吸収冷凍機。
  17. 【請求項17】 中温熱交換器と、該中温熱交換器とパ
    ラレルに配設されて貫流ボイラからの排ガスにより吸収
    液を加熱する排ガス熱回収器とを備えたことを特徴とす
    る請求項16記載の吸収冷凍機。
  18. 【請求項18】 低温熱交換器と、該低温熱交換器にパ
    ラレルに配設された第2低温熱交換器とを備え、前記第
    2低温熱交換器に低温再生器からの冷媒ドレンが加熱源
    として供給されることを特徴とする請求項1または2記
    載の吸収冷凍機。
  19. 【請求項19】 低温熱交換器にパラレルに配設された
    第3低温熱交換器を備え、前記第3低温熱交換器に前記
    中温再生器からの冷媒ドレンが加熱源として供給される
    ようにされてなることを特徴とする請求項18記載の吸
    収冷凍機。
  20. 【請求項20】 中温熱交換器にパラレルに配設された
    第2中温熱交換器と、低温熱交換器にパラレルに配設さ
    れた第2低温熱交換器とを備え、前記第2中温熱交換器
    に前記中温再生器からの冷媒ドレンが加熱源として供給
    されるようにされ、前記第2低温熱交換器に前記第2中
    温熱交換器において熱交換した後の冷媒ドレンが供給さ
    れるようにされてなることを特徴とする請求項17記載
    の吸収冷凍機。
  21. 【請求項21】 第2低温熱交換器に、低温再生器から
    の冷媒ドレンが加熱源として供給されるようにされてな
    ることを特徴とする請求項20記載の吸収冷凍機。
  22. 【請求項22】 吸収器と蒸発器との組合せを複数個設
    け、冷水、冷却水および吸収液を前記複数個の組合せに
    シリーズに供給してなることを特徴とする請求項1ない
    し請求項21のいずれかに記載の吸収冷凍機。
  23. 【請求項23】 吸収器と蒸発器との組合せを複数個設
    け、冷水および吸収液を前記複数個の組合せにシリーズ
    に供給し、冷却水を前記複数個の組合せにパラレルに供
    給してなることを特徴とする請求項1ないし請求項21
    のいずれかに記載の吸収冷凍機。
  24. 【請求項24】 冷却水が凝縮器から吸収器へ供給され
    てなることを特徴とする請求項1ないし請求項23のい
    ずれかに記載の吸収冷凍機。
  25. 【請求項25】 前記冷媒が水とされ、前記吸収液の主
    成分がリチウムブロマイドとされてなることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項24のいずれかに記載の吸収冷
    凍機。
  26. 【請求項26】 前記高温再生部が、発生した冷媒蒸気
    と吸収液とを分離する気液分離器を有してなることを特
    徴とする請求項1ないし請求項25のいずれかに記載の
    吸収冷凍機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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