JP2007263037A - 動弁装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】動流体の減圧沸騰や溶解空気の析出を防止することができる動弁装置を提供する。
【解決手段】バルブ2を開閉すべく作動流体が供給・排出される制御室3に、その制御室3が減圧したときに作動流体を供給する低圧室4を連通させた動弁装置1において、上記制御室3と上記低圧室4とを連通するための第一通路12と、その第一通路12に設けられ、上記制御室3が上記低圧室4よりも減圧したときに、上記第一通路12を開放して上記低圧室4の作動流体を上記制御室3に供給するためのチェック弁13と、そのチェック弁13の上流側および下流側の第一通路12を連通するための第二通路14と、その第二通路14に設けられ、上記低圧室4を昇圧すべく上記第二通路14を開放して上記制御室3の作動流体を上記低圧室4に導入するための導入弁15とを備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体圧を利用してバルブの開閉を行う動弁装置およびその制御方法に関するものである。
近年、内燃機関の吸排気弁を、開閉時期を可変に動作させる可変動弁機構として、流体圧を利用してバルブの開閉を行うタイプの動弁装置が知られている。
例えば、本願出願人らは、特許文献1および特許文献2にて、駆動エネルギの低減を図った動弁装置を提案している。
特許文献1の動弁駆動装置は、例えば、コモンレール式エンジンに適用されるもので、作動流体に燃料(以下、作動油という)を用いている。
図3に示すように、特許文献1の動弁駆動装置300は、バルブ(エンジンバルブ)301を閉弁方向に付勢するスプリング302および磁石303と、バルブ301を開弁させるための作動油が導入される制御室304と、その制御室304に高圧の作動油を供給する高圧供給源305と、その高圧供給源305の作動油よりも低圧の作動油が貯留される低圧室306とを備える。具体的には、高圧供給源305は、コモンレール圧を供するサプライポンプであり、高圧(例えば、数10〜数100MPa)の作動油を供給する。一方、低圧室306内には、燃料タンク307からフィードポンプ308により圧送された、約0.5MPa程度の作動油が貯留される。
制御室304を高圧供給源305に連通する高圧路309には、高圧制御弁310が設けられ、制御室304を低圧室306に連通する低圧路311には、低圧室306から制御室304に向かう流れのみを許容するチェック弁312が設けられる。また、制御室304には、作動流体を燃料タンク307に排出するための排出路313が接続される。
バルブ301を開弁するには、基本的には、高圧制御弁310を開弁して制御室304に作動流体を導入するが、図3の動弁駆動装置300では、駆動エネルギの低減を図るべく、高圧制御弁310の開弁期間を短くして、高圧作動流体の使用量を低減するようにしている。
すなわち、高圧制御弁310を短時間だけ開弁して、バルブ301に開弁(リフト)に必要とされる初期開弁エネルギ(作動用圧力×作動流量)を付与し、バルブ301が下降して制御室304内の圧力が低下したら低圧室306からリフト量保持のための容量を満たす作動流体を供給するようにしている。
また、図4に示すように、特許文献2の動弁駆動装置320では、排出路313(図3参照)を省略すると共に、低圧路311に、制御室304を低圧室306あるい燃料タンク307のいずれかに連通させる第二作動弁314を設けるようにしている。また、動弁駆動装置320の低圧室306には、フィードポンプ308の下流から低圧室306に作動流体を供給する供給油路315が接続される。
国際公開第WO2002/079614号 特開2003−328713号公報
しかしながら、上述した動弁駆動装置300、320では、バルブ301の開弁時に、制御室304内が過度に減圧されてしまい、制御室304内の作動油に減圧沸騰や溶解空気の析出が発生してしまうという問題があった。
図3の動弁駆動装置300では、バルブ301が開弁を始めると、制御室304は、この容積変化に伴い圧力が急激に減圧され、その制御室304内の圧力が、低圧室306より低い圧力となった場合に、チェック弁312が開弁し、低圧室306から低圧作動油が制御室304に流入する。
このとき、チェック弁312の動作遅れがあることに加え、十分な開口面積の確保が困難であり、また、低圧室306の作動油の圧力が比較的低い(フィードポンプの吐出圧、0.5MPa程度)ことから、制御室304内の圧力は過度に低下する。
この過度の圧力低下により、作動油中に溶解していた空気が析出したり、更に圧力が低下した場合には減圧沸騰状態となり作動油蒸気が発生することとなる。この結果、バルブ301のリフト量の制御性、安定性が損なわれる。
また、図4の動弁駆動装置320では、高圧制御弁310の作動でバルブ301が上下動する時に、作動流体が低圧室306側に吐出されるので、低圧室306内の圧力が、バルブ301の閉弁ごとに徐々に上昇するようになっている。しかし、エンジン始動時は、低圧室306にはフィードポンプ308による比較的低い圧力の作動流体しか貯留されておらず、圧力が上昇するまでの間に、制御室304にて負圧による気泡が発生するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、作動流体の減圧沸騰や溶解空気の析出を防止することができる動弁装置およびその制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、バルブを開閉すべく作動流体が供給・排出される制御室に、その制御室が減圧したときに作動流体を供給する低圧室を連通させた動弁装置において、上記制御室と上記低圧室とを連通するための第一通路と、その第一通路に設けられ、上記制御室が上記低圧室よりも減圧したときに、上記第一通路を開放して上記低圧室の作動流体を上記制御室に供給するためのチェック弁と、そのチェック弁の上流側および下流側の第一通路を連通するための第二通路と、その第二通路に設けられ、上記低圧室を昇圧すべく上記第二通路を開放して上記制御室の作動流体を上記低圧室に導入するための導入弁とを備えたものである。
好ましくは、上記低圧室を調圧すべく、上記低圧室の作動流体を逃がすレギュレータを備え、そのレギュレータの設定圧が作動流体の飽和蒸気圧以上に設定されたものである。
上記目的を達成するために本発明は、上記動弁装置によりエンジンの吸気バルブあるいは排気バルブを駆動させ、その動弁装置を制御する制御方法において、上記エンジンを始動すべく、そのエンジンをクランキングする際に、上記制御室に加圧された作動流体を供給すると共に上記導入弁を開弁し、上記低圧室内を所定圧以上に高めるものである。
好ましくは、上記低圧室内が、上記所定圧以上に高められたことを検知した後、上記動弁装置の制御を、通常の動弁作動制御に移行するものである。
本発明によれば、作動流体の減圧沸騰や溶解空気の析出を防止することができるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本実施形態の動弁装置は、例えば、車両のディーゼルエンジン(以下、エンジンという)などに適用され、そのエンジンの吸気バルブあるいは排気バルブをなすエンジンバルブ(以下、バルブという)の開閉を行うものである。さらに、本実施形態のエンジンはコモンレール式エンジンであり、動弁装置は、コモンレール圧を利用してバルブの開閉を行う。
図1に基づき、本実施形態の動弁装置を説明する。
図1に示すように、動弁装置1は、吸気バルブまたは排気バルブをなすバルブ2を開閉すべく作動流体(例えば軽油など、以下作動油という)が供給・排出される制御室3に、その制御室3が減圧したときに作動油を供給する低圧室4を連通させたものである。
具体的には、動弁装置1は、エンジンのシリンダヘッド100に固定されたアクチュエータボディ11を備え、そのアクチュエータボディ11内に、バルブ2の上部を収容すると共に、制御室3を区画形成する。
また、動弁装置1は、制御室3に加圧された作動油を供給するための供給手段5と、制御室3から作動油を排出するための排出手段6と、供給手段5などによりバルブ2の動弁作動を制御するための制御手段7とを備える。
供給手段5は、高圧の作動油を貯留する高圧供給源51と、その高圧供給源51と制御室3とを連通するための高圧路52と、その高圧路52を開閉するための高圧制御弁53とを有する。
本実施形態の高圧供給源51は、エンジンのコモンレールで構成され、そのコモンレール51には、サプライポンプ(図示せず)にてコモンレール圧(例えば、数10〜数100MPa)に昇圧された高圧の燃料(作動油)が貯留される。
高圧制御弁53は、図例では、圧力バランス弁をなし、アクチュエータボディ11内に設けられる。高圧制御弁53は、バランス弁本体531を昇降可能に収容するバランス室532と、そのバランス室532にオリフィス533を介して連通し、そのオリフィス533を開閉するためのアマチュア534を収容するアマチュア室535とを備える。
バランス室532には、制御室3に連通する第一高圧路521が接続され、その接続口がバランス弁本体531により開閉される。また、バランス室532内には、第一高圧路521(接続口)を閉塞すべくバランス弁本体531を下方に付勢するバランス弁スプリング536が設けられる。
また、バランス室532の上部および中間部には、コモンレール51に連通する第二高圧路522および第三高圧路523とが各々接続される。それら第一高圧路521から第三高圧路523は、アクチュエータボディ11内に形成され、上記高圧路52の一部を構成している。
アマチュア室535には、オリフィス533を閉塞すべくアマチュア534を下方に付勢するアマチュアスプリング537と、そのアマチュアスプリング537に抗してアマチュア534を引き上げて、オリフィス533を開放するための電磁ソレノイド538とが設けられる。
高圧制御弁53の閉弁時は、第二高圧路522から供給される作動油がバランス弁本体531の上面を下方に付勢して、高圧路52(第一高圧路521)が閉塞される。
一方、高圧制御弁53の開弁時は、電磁ソレノイド538によりアマチュア534が引き上げられて、バランス弁本体531の上方の作動油がアマチュア室535に流入して、バランス弁本体531の上面にかかる作動油圧が低下する。その結果、バランス弁本体531が上昇して、高圧路52(第一高圧路521および第三高圧路523)が開放される。
排出手段6は、制御室3から排出された作動油を回収する燃料タンク61と、その燃料タンク61と制御室3とを連通するための排出路62と、その排出路62を開閉する排出弁63とを備える。
制御室3は、バルブ2とアクチュエータボディ11とにより区画形成される。
具体的には、バルブ2は、弁体部21とその弁体部21から上方に延出するステム部22とで構成され、そのステム部22の上部(ピストン部)が、アクチュエータボディ11内に形成されたステム穴111に収容される。
制御室3は、バルブ2の上面と、そのバルブ2を収容するステム穴111の内側面および天井面とにより区画形成される。
その制御室3を区画形成するバルブ2の上面は、制御室3の作動油圧を受ける受圧面をなす。すなわち、制御室3に作動油が供給されると、その作動油により受圧面が押圧されて、バルブ2が開弁方向に(図1では、下方)に付勢される。
一方、バルブ2のステム部22には鍔部221が形成され、その鍔部221の下方には鍔部221を押圧してバルブ2を閉弁方向(図1では、上方)に付勢するバルブスプリング8が設けられ、鍔部221の上方には鍔部221を吸引してバルブ2を閉弁方向に付勢する磁石(図例では、永久磁石)9が設けられる。
低圧室4は、供給手段5(コモンレール51)の作動油圧よりも低圧な作動油を貯留し、その作動油を、バルブ2の開弁に伴い制御室3内の圧力が低圧室4よりも減圧したときに、制御室3に供給するようになっている。
具体的には、本実施形態の動弁装置1は、制御室3と低圧室4とを連通するための第一通路12と、その第一通路12に設けられ、制御室3が低圧室4よりも減圧したときに、第一通路12を開放して低圧室4の作動流体を制御室3に供給するためのチェック弁13と、そのチェック弁13の上流側(図1において、左側)および下流側(図1において、右側)の第一通路12を連通するための第二通路14と、その第二通路14に設けられ、低圧室4を昇圧すべく第二通路14を開放して制御室3の作動流体を低圧室4に導入するための導入弁(逃がし弁)15とを備える。
その導入弁15は、制御信号を通信可能に制御手段7に接続される。図例では、導入弁15は、電磁弁であり、その電磁ソレノイド151の通電が制御手段7により切り替えられる。
さらに、本実施形態の動弁装置1は、低圧室4を調圧すべく、低圧室4の作動流体を逃がすレギュレータ18を備え、そのレギュレータ18の設定圧が作動流体の飽和蒸気圧以上に設定される。図例では、設定圧は、約2.0MPaに設定される。
具体的には、低圧室4に、燃料タンク61(作動油タンク)に連通するリリーフ通路41が接続され、そのリリーフ通路41にレギュレータ18が設けられる。
燃料タンク61は、低圧室4よりもさらに低圧に設定されており、レギュレータ18は、低圧室4(リリーフ通路41)の作動油圧が設定圧を超えたときに、低圧室4からリリーフ通路41を通じて燃料タンク61に作動油を排出する。これにより、低圧室4内の圧力は設定圧を超えることがない。
また、低圧室4には、低圧室4内の作動油圧を検出するための圧力センサ(圧力スイッチ)19が取り付けられる。その圧力センサ19は、検出油圧を送信可能に制御手段7に接続される。
制御手段7は、例えば、エンジン制御装置などが考えられる。制御手段7には、圧力センサ19や、クランク角センサ(図示せず)などのセンサ類からの検出信号が入力される。また、制御手段7は、高圧制御弁53や導入弁15などアクチュエータ類に制御信号を出力する。
次に、本実施形態の動弁装置1の制御方法を説明する。
まず、通常時の動弁作動制御について概略を説明する。
本実施形態では、通常時の動弁作動制御において、バルブ2の開弁駆動エネルギ(作動用圧力×作動油流量)を低減すべく、高圧制御弁53(バランス弁本体531)を短時間だけ開弁して、バルブ2に下降のための初期エネルギを供し、その後、バルブ2の下降により制御室3の容積が増大して、制御室3が減圧されたときは、低圧室4から比較的低圧の作動油(以下、低圧側作動油という)を補ってリフト量を保持するようにしている。
ここで、図3の動弁駆動装置のように、低圧室306の作動油圧力(低圧側作動油圧力)が低いと、その低圧室306から供給された作動油の圧力が制御室304にて過度に低下してしまい、減圧沸騰や溶解空気の析出が発生してしまう。
そこで、本実施形態では、エンジンの始動時など通常の動弁作動制御を行う前に、予め低圧室4内の圧力(低圧側作動油圧力)を比較的高く(具体的には、作動油の飽和蒸気圧以上に)設定するようにした。
すなわち、本実施形態の制御方法は、動弁装置1によりエンジンの吸気バルブあるいは排気バルブ2を駆動させ、その動弁装置1を制御するものであり、エンジンを始動すべく、そのエンジンをクランキングする際に、制御手段7にて、高圧制御弁53を開弁して制御室3内に加圧された作動油を供給すると共に高圧制御弁53(バランス弁本体531)を開弁して制御室3内に供給された作動油をさらに低圧室4に導入し、低圧室4内を所定圧(図例では、作動油の飽和蒸気圧)以上に高める。
さらに、本実施形態の制御手段7は、圧力センサ19にて低圧室4が作動油の飽和蒸気圧以上に高められたことを検知した後、動弁装置1の制御を、通常の動弁作動制御に移行する。
このように、本実施形態では、通常の動弁作動制御(具体的には、バルブ2のリフト)が実行される前に、予め、低圧室4内の圧力を作動流体の飽和蒸気圧以上に高めておくことで、バルブ2の開弁に伴い制御室3が減圧しても、低圧室4から供給された作動流体の圧力が過度に低下してしまうことがない。それにより、制御室3での減圧沸騰や溶解空気の析出を防止することができる。
次に本実施形態の動弁装置1の制御方法を詳細に説明する。
まず、エンジンの始動時において、スタータなどによりクランキングが開始されてエンジンのクランク軸が回転すると、その回転と同時にサプライポンプが作動する。そのサプライポンプからの吐出によりコモンレール51の圧力が上がるので、このときに、高圧制御弁53と導入弁15を同時に開弁させる。それら両弁15、53の開弁により、コモンレール51からの作動油が低圧室4まで導かれ、低圧側作動油圧力が所定の圧力まで上昇する。このようにエンジンが完爆するよりも先に、まず低圧室4の作動油圧を上昇させる。
このとき、レギュレータ18により低圧室4内の圧力は設定圧(規定値)以上には上昇することがない。その設定圧は、バルブ2が着座している状態でバルブスプリング8や磁石9あるいは作動油圧などがバルブ2に付与する着座保持力に打ち勝ってエンジンバルブ2を開弁させるまでの圧力ではないことから、動弁機構には何ら悪影響を及ぼさない(バルブ2が下降(開弁)することはない)。
つまり、設定圧は、作動油の飽和蒸気圧以上で、かつ、設定圧によりバルブ2の受圧面が受ける力が、バルブスプリング8や磁石9などによる閉弁力よりも小さくなるように設定される。
さらに、圧力センサ19(圧力スイッチでも可)にて低圧室4内の圧力を検出し、その低圧室4内の圧力がレギュレータ18の設定圧以上になったか否かを判定する。
圧力センサ19にて、低圧室4内の圧力(低圧側作動油圧力)が所定圧(設定圧)まで上昇したことを感知した後(具体的には、設定圧以上になった時点で)、高圧制御弁53および導入弁15を略同時に閉弁させる。
その後、通常の動弁作動制御(動作モード)を開始する。
なお、通常動作時は、この動弁装置1の油圧駆動動弁系を開弁動作させるための高圧作動油が、開弁動作後には低圧室4側へと開放されることから、低圧室4内の圧力が低下することはなく、また、レギュレータ18によって過度に圧力が上昇することなく、所定圧に保持される。
つまり、通常の動弁作動制御では、制御手段7は、バルブ2の閉弁作動時に、排出弁63を開弁して制御室3の作動油を排出路62から排出すると共に、導入弁15を開弁して、制御室3の作動油を低圧室4に導入するようにしている。このとき、導入弁15は、制御室3の作動油を排出するための逃がし弁として働くことになる。
これにより、通常の動弁作動制御時も低圧室4は設定圧に保持される。
次に、図2のフローチャートに基づき本実施形態の制御方法の一例を説明する。
図2のフローチャートは、例えば、エンジンの始動時に制御手段7により実行される。
まず、ステップS1では、制御手段7は、キーがONか否かを判断する。
ステップS1でキーがONの場合、エンジンを始動すべくクランキングが行われると判断されるので、制御手段7は、ステップS2で、圧力センサ19の検出圧力を基に低圧室4が設定圧未満であるか否かを判断する。
ステップS2で、圧力センサ19の検出圧力が設定圧未満の場合、制御手段7は、ステップS3で、コモンレール51の作動油を制御室3を通じて低圧室4内に供給する。具体的には、制御手段7は、高圧制御弁53の電磁ソレノイド538に通電して高圧路52を開放すると共に、導入弁15の電磁ソレノイド151に通電して第2通路14を開放する。本実施形態では、高圧路52の開放(高圧制御弁53の開弁)と第2通路14の開放(導入弁15の開弁)を同時に行う。
制御手段7は、ステップS3の後、ステップS2に戻る。
制御手段7は、以上のプロセスを、ステップS2で低圧室4が設定圧であると判断するまで行い、設定圧になった後は、通常の動弁作動制御に移行する。
このように、本実施形態では、エンジンの始動時に(完爆前に)、予め低圧側作動油の圧力を設定圧(図例では2.0MPa)まで上昇させることで、バルブ2の開弁動作時に、制御室3内の圧力が過度に減圧することを防止でき、気泡の発生、すなわち減圧沸騰や溶解空気の析出を防止できる。
ここで、例えば、図3の動弁駆動装置300において、低圧側作動油の圧力を上昇させるためには(例えば、フィードポンプ308の吐出圧(0.5MPa)程度から2.0MPa程度に上昇)、通常だと油圧ポンプが必要となり、エンジンへの搭載上の問題が生じるが、本実施形態では、始動時に高圧制御弁53と導入弁15とを共に開弁させることで高圧側のポンプ(サプライポンプ)を利用して低圧室4内の圧力を上昇させることができる。
その結果、追加の油圧ポンプなどを必要とせず、搭載性を悪化させることなく、バルブモーションに悪影響を及ぼす減圧沸騰や溶解空気の析出を回避することができる。
また、本実施形態では、低圧室4内の圧力が設定圧まで迅速に上昇するので、エンジンが完爆するまで(つまり、バルブ2の開弁動作が行われるまで)充分に時間的な余裕があり、動弁機構の作動に支障をきたすことがない。
その他にも、制御室3を、高圧側(コモンレール51)から低圧室4に至る通路の一部として利用するので、コモンレール51を低圧室4に連通させる配管を新規に必要とせず、レイアウトの単純化と製造コストの低減とを図ることができる。
また、本実施形態の動弁装置1は、図3の動弁駆動装置300に、主に第2通路14および導入弁15の追加するだけで構成できるので、既存のバルブ2やアクチュエータボディ11をそのまま利用でき、設計コストおよび製造コストの低減を図ることができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
図1は、本発明に係る一実施形態による動弁装置を示す。 図2は、本実施形態の動弁装置の制御方法を説明するフローチャートの一例である。 図3は、従来の動弁装置を示す。 図4は、従来の動弁装置を示す。
符号の説明
1 動弁装置
2 バルブ
3 制御室
4 低圧室
12 第一通路
13 チェック弁
14 第二通路
15 導入弁(逃がし弁)

Claims (4)

  1. バルブを開閉すべく作動流体が供給・排出される制御室に、その制御室が減圧したときに作動流体を供給する低圧室を連通させた動弁装置において、
    上記制御室と上記低圧室とを連通するための第一通路と、その第一通路に設けられ、上記制御室が上記低圧室よりも減圧したときに、上記第一通路を開放して上記低圧室の作動流体を上記制御室に供給するためのチェック弁と、そのチェック弁の上流側および下流側の第一通路を連通するための第二通路と、その第二通路に設けられ、上記低圧室を昇圧すべく上記第二通路を開放して上記制御室の作動流体を上記低圧室に導入するための導入弁とを備えたことを特徴とする動弁装置。
  2. 上記低圧室を調圧すべく、上記低圧室の作動流体を逃がすレギュレータを備え、そのレギュレータの設定圧が作動流体の飽和蒸気圧以上に設定された請求項1記載の動弁装置。
  3. 請求項1または2記載の動弁装置によりエンジンの吸気バルブあるいは排気バルブを駆動させ、その動弁装置を制御する制御方法において、
    上記エンジンを始動すべく、そのエンジンをクランキングする際に、上記制御室に加圧された作動流体を供給すると共に上記導入弁を開弁し、上記低圧室内を所定圧以上に高めることを特徴とする動弁装置の制御方法。
  4. 上記低圧室内が、上記所定圧以上に高められたことを検知した後、上記動弁装置の制御を、通常の動弁作動制御に移行する請求項3記載の動弁装置の制御方法。
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