JP2007261673A - 合成樹脂製パレット - Google Patents

合成樹脂製パレット Download PDF

Info

Publication number
JP2007261673A
JP2007261673A JP2006092630A JP2006092630A JP2007261673A JP 2007261673 A JP2007261673 A JP 2007261673A JP 2006092630 A JP2006092630 A JP 2006092630A JP 2006092630 A JP2006092630 A JP 2006092630A JP 2007261673 A JP2007261673 A JP 2007261673A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pallet
opening
girder
locking
support leg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006092630A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4662274B2 (ja
Inventor
Kosuke Kawamoto
康介 川本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanko Co Ltd
Original Assignee
Sanko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanko Co Ltd filed Critical Sanko Co Ltd
Priority to JP2006092630A priority Critical patent/JP4662274B2/ja
Publication of JP2007261673A publication Critical patent/JP2007261673A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4662274B2 publication Critical patent/JP4662274B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pallets (AREA)

Abstract

【課題】パレット上に載置される物品に応じて臨機応変に、枠付きパレット又は補助梱包資材を利用可能なパレットとして使い分けができる合成樹脂製パレットを提供する。
【解決手段】合成樹脂製パレットは、上部デッキボード1、下部デッキボード2、両デッキボードを連結する複数の桁3,4及び5、並びに、桁間のリフトフォーク挿入孔6を備える。上部デッキボード1の隅付近には、枠の支脚を挿入するための枠支脚挿入孔7が上方に開口するように設けられている。枠支脚挿入孔7の直下に位置する桁3,4には、枠支脚挿入孔7に連通し且つ当該桁の外側壁面に開口する開口凹部8が設けられ、同桁の外側壁付近には、前記開口凹部8の開口部の左右開口縁を水平連結する横棒状の係止部10が設けられている。係止部10には、補助梱包資材(例えばストレッチフィルム)の一端が係止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、載置した物品(荷物)を運搬又は保管するための合成樹脂製パレットに関するものである。
一般にパレット上には複数の物品が可能な限り多く積載される。従来、パレット上に積載された物品の荷ずれや荷崩れを防止するために、パレットへの付属物の装着や補助梱包資材の利用など様々な工夫がなされている。
パレットに付属物を装着して物品の荷ずれや荷崩れを防止する例としては、例えば特許文献1がある。特許文献1の合成樹脂製平パレットでは、平パレットの四隅にボックスパレット用枠(フェンスともいう)を嵌着する穴が設けられている。そして、これらの穴にボックスパレット用枠の脚部を差し込んで平パレットの四方を、パレット付属物としてのボックスパレット用枠で取り囲むことにより、平パレットをボックスパレット(枠付きパレットの一種)に転用可能としている。
補助梱包資材を利用して物品の荷ずれや荷崩れを防止する例としては、例えば特許文献2及び3がある。特許文献2の合成樹脂製パレットは、パレットの隅桁の壁面にストレッチフィルムの端を係止するためのストレッチフィルム取り付け部材を備えている。このパレットでは、補助梱包資材としてのストレッチフィルムの一端を前記ストレッチフィルム取り付け部材に仮止めした後、このフィルムをパレット上に積載された物品群(例えば一群の段ボール箱)の周囲に巻き付けて物品群を一体梱包することで、物品群の積載安定性を高めている。また、特許文献3の合成樹脂製パレットは、対向する二辺の桁壁部の各々に、パレットベルトの端部に設けられたフックを係止するためのパレットベルト用係止部を備えている。このパレットでは、補助梱包資材としてのパレットベルトの両端部のフックを、対向する二辺の桁壁部の各パレットベルト用係止部にそれぞれ引っ掛けることにより、パレット上に積載された物品群(例えば一群の段ボール箱)をパレットベルトで締め付けることで、物品群の積載安定性を高めている。
実開昭57−74126号の全文明細書及び図面 特開2001−322640号公報 特開2001−18968号公報
このように従来は、枠付きパレットに転用可能なタイプと、ストレッチフィルム等の補助梱包資材を利用するタイプとがそれぞれ別種のパレットとして存在し、これらは明確に使い分けられていた。例えば、積載時の安定性が悪く荷崩れし易い荷物や重量物を載せる場合には、枠付きパレットを使用する。他方、段ボール箱等の単位梱包が既になされていて比較的安定積載可能であるが、フォークリフトトラックでパレットごと積載物を移動させたときに箱間での滑りによる荷ずれや荷崩れが懸念されるような場合には、ストレッチフィルム等の補助梱包資材を利用可能なパレットを使用する、といった具合である。このため、パレットのユーザー(運送業者等)は、用途ごとにタイプの異なるパレットを複数種類もっておく必要があり、パレットの管理が煩雑になっていた。
なお、上記従来のパレットには、以下に述べるような個別的問題点もある。即ち、特許文献2のパレットでは、ストレッチフィルム取り付け部材がパレット本体とは別個独立した部材であることから、パレットの桁壁に組み付けるための特別な構造や組付けの手間が必要であり、コスト増の原因となっている。更に、ストレッチフィルム取り付け部材を組付けるために桁壁に穴をあける必要があるため、その穴の隙間から水や埃が、桁壁によって区画された桁の内部空間に進入しパレット内に堆積されるという不都合がある。
また、特許文献1の平パレットと、特許文献2又は3に開示の補助梱包資材に関する構造とを単純に組み合わせれば、枠付きパレットに転用可能で且つ補助梱包資材をも利用可能なパレットを考案することもできよう。しかしながら、そのような単なる組合せ的発想から生まれるパレットは、その四隅を占める各桁に、ボックスパレット用枠を嵌着する穴と、ストレッチフィルム取り付け部材又はパレットベルト用係止部とを「横並びに並設」するに過ぎないものとなろう。そのような単純組合せ的技術は、各隅における桁の幅が十分に広いパレットに対しては適用可能であろうが、多くの場合、桁幅に制約がある実際のパレットに対しては容易に適用できるものではない。
本発明の目的は、パレット上に載置される物品に応じて臨機応変に、枠付きパレット又は補助梱包資材を利用可能なパレットとして使い分けができる合成樹脂製パレットを提供することにある。また、桁幅が狭い場合でも、枠の立設構造と補助梱包資材用の係止構造とを同時に無理なくコンパクトに併設することが可能な合成樹脂製パレットを提供することにある。
本発明は、略方形状の上部デッキボードと、下部デッキボードと、前記上部及び下部デッキボードを連結する複数の桁とを備え、前記複数の桁の間にリフトフォーク挿入孔が設定されている合成樹脂製パレットにおいて、前記上部デッキボードの隅付近には、当該パレットに取り付けられる枠の支脚を挿入するための枠支脚挿入孔が上方に開口するように設けられ、前記枠支脚挿入孔の直下に位置する桁には、前記枠支脚挿入孔に連通し且つ当該桁の外側壁面に開口する開口凹部が設けられ、同桁の外側壁付近には、前記開口凹部の開口部を区画する一開口縁からその対向縁に向かって延びる補助梱包資材係止用の係止部が設けられていることを特徴とする合成樹脂製パレットである。
この合成樹脂製パレットは少なくとも二通りの使い方ができる。即ち、上部デッキボードの隅付近に形成された枠支脚挿入孔に当該パレットに取り付けられる枠の支脚を挿入すると共に、その枠支脚挿入孔の直下に位置する桁に設けられた開口凹部に枠の支脚を収納保持することにより、このパレットを枠付きパレットとして用いることができる。他方、枠支脚挿入孔及び開口凹部に枠の支脚を挿入しない場合には、枠支脚挿入孔の直下に位置する桁の外側壁付近において、開口凹部の開口部を区画する一開口縁からその対向縁に向かって延びるように設けられた係止部に補助梱包資材(例えばストレッチフィルムやパレットベルト)の一部を係止することにより、このパレットを補助梱包資材を利用可能なパレットとして用いることができる。このように本発明の合成樹脂製パレットによれば、パレット上に載置される物品に応じて臨機応変に、枠付きパレット又は補助梱包資材を利用可能なパレットとして使い分けることができる。
本発明の合成樹脂製パレットでは、枠支脚挿入孔の直下に位置する桁に、枠支脚挿入孔に連通し且つ当該桁の外側壁面に開口する開口凹部が設けられ、更に、同桁の外側壁付近には、開口凹部の開口部を区画する一開口縁からその対向縁に向かって延びる補助梱包資材係止用の係止部が設けられている。つまり、枠支脚挿入孔の直下に位置する桁の外側壁付近に設けられた補助梱包資材係止用の係止部の奥に、開口凹部が配置されている。このため、このパレットを枠付きパレットとして用いる場合には、枠支脚挿入孔に連通する開口凹部を枠支脚収納空間として機能させることができる。その一方で、このパレットを補助梱包資材を利用可能なパレットとして用いる場合には、係止部の奥に位置する開口凹部を、補助梱包資材を係止部に係止させる作業をやり易くするための係止作業空間、及び、係止部に係止された補助梱包資材の一部分を配置又は収納するための配置収納空間として利用することができる。このように、上記開口凹部を多目的に利用可能な多機能空間として有効活用できるため、枠支脚挿入孔の直下に位置する桁の幅が狭い場合でも、その幅狭な桁に対して枠支脚挿入孔に連通する開口凹部と補助梱包資材係止用の係止部とを同時に無理なくコンパクトに併設することができる。
以下、本発明の更に好ましい態様や追加的構成要件を列挙する。
本発明の合成樹脂製パレットにおいて、前記開口凹部は、前記桁の高さ方向に延びる縦長な筒形状をなしており、前記桁の外側壁における前記開口凹部の開口部は、縦長な筒形状の開口凹部に沿った縦長な方形状をなしていること、は好ましい。この構成によれば、開口凹部が縦長な筒形状をなしていることで、枠支脚収納時の収納保持機能が高まる。
本発明の合成樹脂製パレットにおいて、前記補助梱包資材係止用の係止部は、前記開口凹部の開口部を区画する一開口縁とその対向縁とを連結するように設けられていること、は好ましい。この構成によれば、補助梱包資材係止用の係止部は、開口凹部の開口部を区画する一開口縁とその対向縁との二箇所で両持ち支持されているため、強度が高い。それ故、係止部に係止された補助梱包資材にテンションがかかった場合でも、この係止部は優れた耐久性を発揮する。
本発明の合成樹脂製パレットにおいて、前記補助梱包資材係止用の係止部は、前記枠支脚挿入孔の直下に位置する桁の外側壁に樹脂一体成形されていること、は好ましい。この構成によれば、補助梱包資材係止用の係止部は、パレットの樹脂成形時に桁の外側壁に一体成形されるため、係止部を別部材として後付けする場合に比べて、パレットの製造コストを低減することができる。また、係止部の後付けのための穴加工等がないため、穴の隙間から水や埃がパレット内部に進入する事態を回避することができる。
本発明の合成樹脂製パレットにおいて、前記補助梱包資材はストレッチフィルムであり、前記補助梱包資材係止用の係止部は、ストレッチフィルムの一端を係止するための係止部であること、は好ましい。
なお、この明細書において「枠」とは、その支脚を介してパレット上に立設されるパレットの付属物を意味するものであり、例えば枠状フェンスのような枠体を含むことはもちろんのこと、それのみならず、パレットサポータをも含む意味である。
本発明の合成樹脂製パレットによれば、パレット上に載置される物品に応じて臨機応変に、枠付きパレット又は補助梱包資材を利用可能なパレットとして使い分けることができる。また、パレットの桁幅が狭い場合でも、そのような桁に対して、枠の立設構造と補助梱包資材用の係止構造とを同時に無理なくコンパクトに併設することができる。
以下、本発明の一実施形態である二方差しタイプの合成樹脂製パレットを図面を参照しながら説明する。図1に示すように、合成樹脂製パレットは、半製品としての上部スキッドS1と下部スキッドS2とを桁部で溶着することにより、両スキッドS1,S2の一体化物として構成されている。
上部スキッドS1は、平面形状がほぼ四角形状の上部デッキボード1、並びに、その上部デッキボード1の下側に設けられた左桁構成部3a、右桁構成部4a及び中桁構成部5aを有している。左桁構成部3a及び右桁構成部4aはそれぞれ上部デッキボード1の左辺及び右辺に沿って配置されている。中桁構成部5aは、上部デッキボード1の中程つまり左桁構成部3aと右桁構成部4aとの中間に配置されると共に、上部デッキボード1の前辺から後辺にわたって左右の桁構成部3a,4aと平行に延びている。同様に、下部スキッドS2は、平面形状がほぼ四角形状の下部デッキボード2、並びに、その下部デッキボード2の上側に設けられた左桁構成部3b、右桁構成部4b及び中桁構成部5bを有している。左桁構成部3b及び右桁構成部4bはそれぞれ下部デッキボード2の左辺及び右辺に沿って配置されている。中桁構成部5bは、下部デッキボード2の中程つまり左桁構成部3bと右桁構成部4bとの中間に配置されると共に、下部デッキボード2の前辺から後辺にわたって左右の桁構成部3b,4bと平行に延びている。
上述のように構成された上部スキッドS1と下部スキッドS2とを上下に対向配置した状態で、それぞれのスキッドの対応する桁構成部どうし(即ち、左桁構成部3aと3b、右桁構成部4aと4b、中桁構成部5aと5b)を互いに溶着することにより、図1に示すようなパレットが構成されている。従って図1のパレットは、上部デッキボード1と、下部デッキボード2と、上下二つの左桁構成部3a,3bによって構成される筒状の左桁3と、上下二つの右桁構成部4a,4bによって構成される筒状の右桁4と、上下二つの中桁構成部5a,5bによって構成される筒状の中桁5とを備える。そして、これらの桁3〜5によって、上部デッキボード1と下部デッキボード2とが連結されると共に、左桁3と中桁5との間、及び、右桁4と中桁5との間にはそれぞれ、リフトフォーク挿入孔6が左右横並び状態で設定されている。各リフトフォーク挿入孔6は、パレットの前面(図2の正面)から後面(背面)に貫通しており、パレットの前側又は後側からパレット内にリフトフォークを挿入可能(つまり二方差し可能)となっている。なお、上部デッキボード1の上面は略方形状の物品載置面を提供し、下部デッキボード2の下面は略方形状の接地面を提供する。
図5に示すように本実施形態のパレットは、その前後左右の各辺に沿って合計4つの枠状フェンス(以下「枠」という)W1,W2を立設可能なタイプとして設計されている。具体的には、リフトフォーク挿入孔6が開口する側の辺であるパレットの前辺及び後辺に沿って前後一対をなす第1のタイプの枠W1がそれぞれ立設されると共に、パレットの左辺及び右辺に沿って左右一対をなす第2のタイプの枠W2がそれぞれ立設される。なお、本発明は、上記第1のタイプの枠W1の立設構造に関するものであり、第2のタイプの枠W2の立設構造とは無関係のため、第2タイプ枠W2に関する説明は省略する。
図5に示すように第1のタイプの枠W1は、上下又は左右に延びる棒材及び板材を相互連結して縦格子状のフェンスとして構成された枠体であり、第1タイプ枠W1の各々の下端部の左端付近及び右端付近にはそれぞれ、パレットの設置面に対して垂直方向(即ち鉛直方向)に延びる丸棒状の支脚Rが設けられている。各支脚Rの長さ(即ち垂直高)は本実施形態のパレットの高さにほぼ匹敵する。
図1に示すように、上部デッキボード1の四隅付近には、二つの第1タイプ枠W1それぞれの2本の支脚Rに対応するように、丸穴状の枠支脚挿入孔7が形成されている。合計4つの枠支脚挿入孔7の各々は上方に開口しており、上から下に枠の支脚Rを挿入可能となっている。パレットの左辺寄りに位置する二つの枠支脚挿入孔7の直下には左桁3が位置し、他方、パレットの右辺寄りに位置する二つの枠支脚挿入孔7の直下には右桁4が位置している。そして、パレット(又はデッキボード)の四隅を占める左桁3及び右桁4の各隅部においては、それぞれの枠支脚挿入孔7に連通し且つ桁の外側壁面に開口する開口凹部8と、その開口凹部8の開口域の中程に位置する補助梱包資材係止用の係止部10とが設けられている。以下では、パレットの右前位置の隅部をクローズアップした図2〜図4を参照して、開口凹部8及び係止部10の詳細な構造を説明する。なお、パレットの左前位置、左後位置及び右後位置の三つの隅部においても、以下に説明する右前位置の隅部と同様の構造を有するものである。
図2〜図4に示すように、枠支脚挿入孔7の直下に位置する右桁4の前端部(パレットの右前隅部)付近には、パレットの高さ方向(即ち鉛直方向)に沿って延びる開口凹部8が設けられている。この開口凹部8は、右桁4の内側壁や内部の仕切り壁を形作っている内側桁壁41によって縦長な円筒形状に区画されている。この縦長円筒状の開口凹部8は、枠支脚挿入孔7の直下にあって枠支脚挿入孔7にストレートに連通している。更にこの開口凹部8は、パレットの前面にあたる右桁4の外側桁壁42に切り欠き形成された開口部9を有しており、この開口部9を介して当該右桁4の外側壁面に開口している。
特に図2に示すように、右桁4の外側桁壁42に切り欠き形成された開口部9は、前記縦長円筒状の開口凹部8に沿った縦長な方形状をなしている。そして開口部9は、上辺開口縁9a、左辺開口縁9b及び右辺開口縁9cという三辺の開口縁を有しており、これら三辺の開口縁(9a,9b,9c)によって、縦長な方形状をした開口部9の開口形状が区画されている。なお、開口部9に下辺開口縁は存在せず、開口部9は下方に(つまり下部デッキボード2の下面側に)開放されている。
図1〜図4に示すように、右桁4の外側桁壁42付近には、開口部9の相対向する左辺開口縁9bと右辺開口縁9cとを水平連結するように水平に延びる補助梱包資材係止用の係止部10が設けられている。この横棒状又は横リブ状の係止部10は、開口部9の全高のほぼ中程の高さ位置に設けられており、その結果、係止部10と上辺開口縁9aとの間には、作業員が手指等を差し入れて係止部10に対するストレッチフィルムの結び付け作業等がしやすくなる程度の間隔が確保されている。また、図3及び図4からわかるように、係止部10の外側面は右桁4の外側桁壁42の表面と面一となっており、係止部10は開口部9内に収まっていて右桁4の外側桁壁42から外方向に突出していない。なお、補助梱包資材係止用の係止部10は、パレット半製品である下部スキッドS2を樹脂成形する際に、その下部スキッドの右桁構成部4bの外側桁壁42部分に予め樹脂一体成形したものである。
なお、図2,3及び4に示すように、パレットの右前隅における開口凹部8は、枠支脚挿入孔7を介して上方に開口し、右桁の外側桁壁42の開口部9を介して前方に開口し、更に開口凹部8自体がパレットを鉛直方向に貫通するものであることから下方(つまり下部デッキボード2の下面側)にも開口しているが、筒状の右桁4において複数の内側桁壁41によって区画される桁の内部空間40とは全く連通していない。
次に、本実施形態のパレットの使用方法を説明する。
パレットを枠付きパレットとして用いる場合には、上部デッキボード1の四隅に設けられた枠支脚挿入孔7に対し、第1タイプ枠W1の各支脚Rを挿入すると共に、枠支脚挿入孔7直下の桁に設けられた開口凹部8内に支脚Rを収納保持することにより、第1タイプ枠W1を上部デッキボード1上に立設する(図5参照)。これにより、本実施形態のパレットは枠付きパレットに転用できる。その場合、各開口凹部8は、枠支脚収納空間として機能する。
パレットを補助梱包資材としてのストレッチフィルムを利用可能なパレットとして用いる場合には、四つの隅部付近に位置する四つの補助梱包資材係止用の係止部10のうちの一つを選択し、その係止部10に対してストレッチフィルム(図示略)の一端を結び付ける、あるいは何重にも巻き付けることでストレッチフィルムの一端をパレットの一隅付近に仮止めする。この仮止めにより、パレットの上部デッキボード1上に積載された物品群(例えば一群の段ボール箱)の周囲にストレッチフィルムを巻き付ける際、フィルムに十分なテンションを付与することが可能になり、フィルムラッピングによる物品群の一体梱包を円滑且つ確実に達成することができる。なお、その場合、係止部10の奥に位置する開口凹部8は、ストレッチフィルムの一端を係止部10に結び付け又は巻き付ける係止作業をやり易くするための係止作業空間を提供すると共に、係止完了後にはストレッチフィルムの一端が配置又は収納される配置収納空間を提供する。また、本実施形態では、横棒状の係止部10と上辺開口縁9aとの間に適度な間隔が確保されていることで、そこに作業員が手指等を差し入れて係止部10に対するストレッチフィルムの結び付け作業等をやり易くなっている。
ちなみに本実施形態のパレットは、補助梱包資材としてストレッチフィルムを利用することを想定しているが、時には、補助梱包資材としてパレットベルトを利用することも可能である。即ち、パレットベルトの端のフック(図示略)を横棒状の係止部10に引っ掛けることで、パレットベルトにテンションを付与しつつ当該ベルトで上部デッキボード1上の物品群を締め付け固定することもできる。
このように本実施形態の合成樹脂製パレットは、必要に応じて、枠付きパレット又は補助梱包資材を利用可能なパレットとして使い分けることができる。従って、パレットのユーザー(運送業者等)は、用途ごとにタイプの異なるパレットを複数種類もっておく必要がなくなり、従来に比べてパレットの管理が楽になると共にパレットの保管コストを低減することができる。
本実施形態では、枠支脚挿入孔7の直下に位置する桁に、枠支脚挿入孔7に連通し且つ当該桁の外側桁壁42に開口する開口凹部8を設けると共に、開口凹部8の開口部9に補助梱包資材係止用の係止部10を設けている。そして上述のように、開口凹部8については、第一義的には枠支脚収納空間として機能するが、ストレッチフィルムを使用する場合には、フィルムの係止作業空間やフィルムの配置収納空間として有効利用できるというように多機能性を持たせている。従って、本実施形態のパレットのように、枠支脚挿入孔7の直下に位置する左桁3及び右桁4の幅が比較的狭い(左桁3及び右桁4の各幅は中桁5の幅よりも狭くなっている)場合でも、これら左桁3及び右桁4に対して、枠支脚挿入孔7に連通する開口凹部8と補助梱包資材係止用の係止部10とを同時に無理なくコンパクトに併設することができる。
本実施形態では、補助梱包資材係止用の係止部10、開口凹部8を区画する内側桁壁41及び桁の外側壁面を提供する外側桁壁42等は樹脂一体成形されており、係止部10が別部材としてパレットに後付けされるわけではない。従って、桁壁(41,42)に取付穴の類をあける必要が無く、従来例にありがちな取付穴の隙間から水や埃が桁の内部空間40に進入してパレット内部に堆積するということがない。その意味で、本実施形態のパレットは衛生面に配慮した好ましい構造を有すると言える。
[変更例]上記実施形態では、補助梱包資材係止用の係止部10を開口部9の左辺開口縁9bと右辺開口縁9cとを水平連結するように設けたが、図6の係止部11や図7の係止部12のように設計変更してもよい。図6の係止部11は、開口部9の左辺開口縁9bからその対向縁である右辺開口縁9cに向かって延びている。係止部11の左端(基端)は左辺開口縁9bにおいて外側桁壁42に連結するが、係止部11の右端(先端)は右辺開口縁9cに対し非連結であり、係止部11の右端(先端)と右辺開口縁9cとの間にはスリット状の隙間が確保されている。図7の係止部12は、開口部9の上辺開口縁9aから下方(対向辺)に向かって延びている。係止部12の上端(基端)は上辺開口縁9aにおいて外側桁壁42に連結するが、係止部12の下端(先端)は何物にも非連結であり、係止部12の下端(先端)よりも下には空間が確保されている。図6の係止部11も図7の係止部12も片持ち支持となるため、両持ち支持された係止部10に比べて強度が劣るという欠点があるが、係止部11,12の各先端に隣接するスリット状の隙間や空間を利用して、ストレッチフィルムを係止部11,12の奥の開口凹部8に送り込むことが容易になるため、ストレッチフィルムの一端を係止部11,12に結び付ける等の作業性が向上するという利点がある。
一実施形態に従う合成樹脂製パレットの全体斜視図。 パレットの隅部を拡大して示す部分正面図。 図2のA−A線位置でのパレットの部分断面を示す部分断面図。 図3の部分断面を斜め上方から見たものに相当する部分斜視図。 枠を取り付けたときの合成樹脂製パレットの全体斜視図。 補助梱包資材係止用の係止部の変更例を示す部分正面図。 補助梱包資材係止用の係止部の変更例を示す部分正面図。
符号の説明
1…上部デッキボード、2…下部デッキボード、3…左桁、4…右桁、5…中桁、6…リフトフォーク挿入孔、7…枠支脚挿入孔、8…開口凹部(枠支脚収納空間その他の用に供する空間)、9…開口凹部の開口部、9a…上辺開口縁、9b…左辺開口縁、9c…右辺開口縁、10,11及び12…補助梱包資材係止用の係止部、40…桁の内部空間、41…内側桁壁、42…外側桁壁(桁の外側壁)、R…枠の支脚、W1…枠としての枠状フェンス。

Claims (5)

  1. 略方形状の上部デッキボードと、下部デッキボードと、前記上部及び下部デッキボードを連結する複数の桁とを備え、前記複数の桁の間にリフトフォーク挿入孔が設定されている合成樹脂製パレットにおいて、
    前記上部デッキボードの隅付近には、当該パレットに取り付けられる枠の支脚を挿入するための枠支脚挿入孔が上方に開口するように設けられ、
    前記枠支脚挿入孔の直下に位置する桁には、前記枠支脚挿入孔に連通し且つ当該桁の外側壁面に開口する開口凹部が設けられ、
    同桁の外側壁付近には、前記開口凹部の開口部を区画する一開口縁からその対向縁に向かって延びる補助梱包資材係止用の係止部が設けられていることを特徴とする合成樹脂製パレット。
  2. 前記開口凹部は、前記桁の高さ方向に延びる縦長な筒形状をなしており、
    前記桁の外側壁における前記開口凹部の開口部は、縦長な筒形状の開口凹部に沿った縦長な方形状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製パレット。
  3. 前記補助梱包資材係止用の係止部は、前記開口凹部の開口部を区画する一開口縁とその対向縁とを連結するように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の合成樹脂製パレット。
  4. 前記補助梱包資材係止用の係止部は、前記枠支脚挿入孔の直下に位置する桁の外側壁に樹脂一体成形されていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の合成樹脂製パレット。
  5. 前記補助梱包資材はストレッチフィルムであり、前記補助梱包資材係止用の係止部は、ストレッチフィルムの一端を係止するための係止部であることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の合成樹脂製パレット。
JP2006092630A 2006-03-30 2006-03-30 合成樹脂製パレット Active JP4662274B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006092630A JP4662274B2 (ja) 2006-03-30 2006-03-30 合成樹脂製パレット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006092630A JP4662274B2 (ja) 2006-03-30 2006-03-30 合成樹脂製パレット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007261673A true JP2007261673A (ja) 2007-10-11
JP4662274B2 JP4662274B2 (ja) 2011-03-30

Family

ID=38635060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006092630A Active JP4662274B2 (ja) 2006-03-30 2006-03-30 合成樹脂製パレット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4662274B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013023258A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Panasonic Corp 樹脂パレット
JP2016175655A (ja) * 2015-03-18 2016-10-06 宇部興産株式会社 パレット

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5952688B2 (ja) * 2012-09-11 2016-07-13 三甲株式会社 パレット

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001322640A (ja) * 2000-05-16 2001-11-20 Sanko Co Ltd 合成樹脂製パレット
JP2005138865A (ja) * 2003-11-06 2005-06-02 Sanko Co Ltd パレットサポータを取り付け可能なパレット

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001322640A (ja) * 2000-05-16 2001-11-20 Sanko Co Ltd 合成樹脂製パレット
JP2005138865A (ja) * 2003-11-06 2005-06-02 Sanko Co Ltd パレットサポータを取り付け可能なパレット

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013023258A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Panasonic Corp 樹脂パレット
JP2016175655A (ja) * 2015-03-18 2016-10-06 宇部興産株式会社 パレット

Also Published As

Publication number Publication date
JP4662274B2 (ja) 2011-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5779093B2 (ja) 折り畳み式コンテナおよび折り畳まれたコンテナを輸送する方法
KR100970150B1 (ko) 화물적재용 파레트 및 이에 조립된 화물포장용 상자
KR101067255B1 (ko) 적재 레지
JP4662274B2 (ja) 合成樹脂製パレット
KR20020072351A (ko) 판유리 운반용 적재대
WO2015024084A1 (pt) Aperfeiçoamentos introduzidos em caixa palete com meio de união e dobra flexível
KR102150318B1 (ko) 골판지에 종이 보강대를 이용한 포장박스의 보강구조
KR200421400Y1 (ko) 물품포장용 파레트의 조립구조
CN112110010A (zh) 组装式运输用包装箱
JP5286592B2 (ja) 包装装置
KR101680773B1 (ko) 조립식 팔레트
JP2007186220A (ja) コンテナ用リターナブルケース
JP3986784B2 (ja) 梱包装置および緩衝材
JP3357805B2 (ja) 収納付パレット
KR101366511B1 (ko) 랫치형 절곡기둥을 이용한 농기계 보관용 팔레트
JP5863621B2 (ja) 運搬用支持台
KR20210041926A (ko) 롤테이너 및 이에 적용되는 체결구조
JPH06329175A (ja) 緩衝包装材組立体
KR200400241Y1 (ko) 안전하게 적층가능하고 강도보강된 철재 포장박스
JP4109509B2 (ja) 段ボールパレット
KR100405217B1 (ko) 컨테이너형 조립식 포장상자
JP5134910B2 (ja) 輸送用ラック
JPH0333638Y2 (ja)
KR101968191B1 (ko) 물품 포장용 박스
JP4423080B2 (ja) 重量物運搬用金属パレット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4662274

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250