JP2007261033A - 液体噴射装置及び液体噴射装置の圧力調整方法 - Google Patents

液体噴射装置及び液体噴射装置の圧力調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】構成の簡素化を図ることができる液体噴射装置及び液体噴射装置の圧力調整方法を提供する。
【解決手段】記録ヘッド30を搭載して液体噴射領域と非液体噴射領域とを含む移動領域内を往復移動するキャリッジ20と、加圧気体を排出する加圧ポンプ41と、インクが収容されたインクカートリッジ10と、インクカートリッジ10に加圧ポンプ41から排出された加圧気体を供給する空気供給チューブ50a〜50cと、その加圧気体の加圧力に基づきインクカートリッジ10から記録ヘッド30にインクを導くインク供給チューブ14と、空気供給チューブ50bの途中に介設されて開弁状態となった場合に空気供給チューブ50a〜50cを大気に対して連通状態にする大気開放弁43とを備え、大気開放弁43は、キャリッジ20が非液体噴射領域に向かう方向へ移動する場合に、キャリッジ20に押圧されて開弁状態となるように構成した。
【選択図】図6

Description

この発明は、例えばインクジェット式プリンタ等の液体噴射装置及び液体噴射装置の圧力調整方法に関する。
従来から、液体をターゲットに対して噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンタが広く知られている。この種のプリンタは、通常、主走査方向に往復移動可能に設けられたキャリッジに、1乃至複数の噴射ノズルが形成された記録ヘッドが搭載されている。そして、プリンタの所定箇所に交換可能に設けられたインクカートリッジから適宜の供給路を介してこの記録ヘッドにインクが供給されるとともに、こうしてインクが供給されている状態で印刷指令に基づきキャリッジが所要に駆動されることにより、印刷領域に対して前記ノズルからインクが噴射される。また、キャリッジが往復移動可能な移動領域には、上記の印刷領域と印刷を行わない非印刷領域があり、この非印刷領域としては電源オフ時などに記録ヘッドが退避する退避領域等がある。
こうしたインクジェット式プリンタのうち、インクカートリッジがプリンタ本体等、キャリッジ上とは異なる箇所に装着されるいわゆる「オフキャリッジタイプ」のプリンタでは、インクカートリッジから記録ヘッドにインクを供給する必要がある。このため、プリンタに加圧ポンプを搭載し、加圧ポンプによって加圧した空気を空気供給チューブを通じてインクカートリッジ内の空間に送り出すことでカートリッジ内のインクパックを押し潰し、それによってインクをキャリッジ側へ押し出している。また、プリンタの電源オフ時や、電源オン時でも空気供給チューブ内の圧力が高くなりすぎたときには、空気供給チューブの途中に設けた大気開放弁を開弁状態にして空気チューブ内を大気に対して連通状態にすることにより、空気供給チューブ内が高圧となった場合に生じるインク漏れ等の弊害の発生を抑制するようにしている。
このような大気開放弁を備えたインクジェット式プリンタとしては、ポンプモータの正転駆動で加圧ポンプをポンプ作動させることによりインクカートリッジ内に加圧空気を送る一方、ポンプモータの逆転駆動でクラッチ装置を作動させることにより大気開放弁を開弁動作させるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−297331号公報
しかし、特許文献1に示すインクジェット式プリンタの場合には、大気開放弁を開弁動作させるためにはクラッチ装置などが必要となり、構成が複雑になる問題があった。また、ポンプモータにしても、その駆動状態をポンプ作動のための正転駆動と大気開放弁を開弁動作させるための逆転駆動とに切換制御する必要があり、モータ構成及びその制御内容が複雑になるという問題があった。
なお、液体を収容した液体収容体を加圧気体で加圧し、液体を噴射機構に供給する液体噴射装置にあっては、加圧気体の圧力調整を行う必要があるため、こうした実情は上記インクジェット式プリンタに限らず、上述のような液体噴射装置に共通するものである。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、構成の簡素化を図ることができる液体噴射装置及び液体噴射装置の圧力調整方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置は、液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを搭載して液体噴射領域と非液体噴射領域とを含んでなる移動領域内を往復移動するキャリッジと、ポンプ駆動することにより加圧気体を排出する加圧ポンプと、液体が収容された液体収容体と、該液体収容体に前記加圧ポンプから排出された加圧気体を供給する気体供給路と、該気体供給路を通じて前記液体収容体に供給された加圧気体の加圧力に基づき該液体収容体から送出される液体を前記液体噴射ヘッドに導く液体供給路と、前記気体供給路の途中に介設されて開弁状態となった場合に該気体供給路内を大気に対して連通状態にする大気開放弁とを備え、該大気開放弁は、前記キャリッジが前記移動領域内を前記液体噴射領域から前記非液体噴射領域に向かう方向へ移動する場合に、そのキャリッジに押圧されることにより開弁状態となるように構成した。
このような構成によれば、移動領域内を液体噴射領域から非液体噴射領域の方向へ移動するキャリッジの駆動力を利用して大気開放弁を開閉動作させることができ、これにより気体供給路内の圧力調整を行うことができるため、大気開放弁の作動に供する専用の装置を備えなくて済み、構成を簡素化することができる。
また、本発明の液体噴射装置は、前記キャリッジには前記液体噴射領域から前記非液体噴射領域に向かう方向に突出した突部が設けられる一方、前記大気開放弁には前記キャリッジの突部により押圧された場合に大気開放弁を開弁動作させる作動部が設けられている。
このような構成によれば、キャリッジに設けられた突部でキャリッジの移動方向に大気開放弁に設けられた作動部を押圧することで大気開放弁を作動させることができるため、キャリッジの駆動力を無駄なく大気開放弁の作動部に伝達することができる。また、キャリッジが突部を備えることで、大気開放弁における作動部の小型化を図ることができる。
また、本発明の液体噴射装置は、前記気体供給路内の圧力を検出する圧力検出手段を更に備え、該圧力検出手段の検出結果に基づいて前記キャリッジは前記移動領域内での移動状態が制御される。
このような構成によれば、気体供給路内の圧力が高くなりすぎたことを検知して圧力を調整することができるため、気体供給路内が高圧となった場合に生じる液体漏出等の弊害が確実に抑制されるようになる。
また、本発明の液体噴射装置において、前記加圧ポンプは前記キャリッジが前記移動領域内を往復移動した場合に該キャリッジによって押圧および押圧解除されることによりポンプ駆動する。
このような構成によれば、キャリッジの駆動力によって加圧ポンプを駆動することができるため、加圧ポンプ専用の駆動源である加圧ポンプモータが不要となり、より構成を簡素化することができる。
また、本発明の液体噴射装置において、前記加圧ポンプは、袋状の弾性体からなるポンプ室と、該ポンプ室が収縮した場合に該ポンプ室内の気体を前記気体供給路内に吐出可能な第一の一方向弁と、前記ポンプ室が伸張した場合に該ポンプ室内に気体を吸入可能な第二の一方向弁とを有し、前記ポンプ室がキャリッジの往復移動によって押圧および押圧解除されて伸縮することによりポンプ駆動する。
このような構成によれば、キャリッジの往動によってポンプ室が押圧され、加圧ポンプの弾性体からなるポンプ室が収縮して該ポンプ室内の気体を第一の一方向弁を通じて前記流体供給路に吐出することにより、加圧気体を供給することができる。また、キャリッジの復動によって前記ポンプ室が押圧解除されて伸張するとともに第二の一方向弁からポンプ室に気体を吸入して初期状態に復元することにより、繰り返し加圧気体を供給することができる。
また、本発明の液体噴射装置において、前記加圧ポンプは、前記圧力検出手段の検出結果に基づいてポンプ駆動状態が制御される。
このような構成によれば、加圧ポンプにより気体供給路内が所定の圧力になった場合は加圧動作を停止することにより、圧力の過上昇を防止して液漏れ等の弊害の発生を抑制することができる。
また、本発明の液体噴射装置において、前記非液体噴射領域内には加圧領域と圧力調整領域とがあり、前記加圧ポンプは、前記キャリッジが前記加圧領域内で往復移動した場合に該キャリッジによって押圧および押圧解除されることによりポンプ駆動し、前記大気開放弁は、前記キャリッジが前記加圧領域から前記圧力調整領域に移動した場合に該キャリッジによって押圧されることにより開弁動作する一方、前記キャリッジが前記圧力調整領域から前記加圧領域に移動した場合に該キャリッジによる押圧状態が解除されて閉弁動作する。
このような構成によれば、キャリッジが移動領域内を液体噴射領域から非液体噴射領域の方向に移動して加圧領域内を往復移動することで加圧ポンプを駆動し、さらに加圧領域から圧力調整領域に移動することで大気開放弁を作動することができる。
また、本発明にかかる液体噴射装置の圧力調整方法は、液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを搭載して液体噴射領域と非液体噴射領域とを含んでなる移動領域内を往復移動するキャリッジと、ポンプ駆動することにより加圧気体を排出する加圧ポンプと、液体が収容された液体収容体と、該液体収容体に前記加圧ポンプから排出された加圧気体を供給する気体供給路と、該気体供給路を通じて前記液体収容体に供給された加圧気体の加圧力に基づき該液体収容体から送出される液体を前記液体噴射ヘッドに導く液体供給路と、前記気体供給路の途中に介設されて開弁状態となった場合に該気体供給路内を大気に対して連通状態にする大気開放弁とを備えた液体噴射装置における圧力調整方法であって、前記キャリッジが前記移動領域内を前記液体噴射領域から前記非液体噴射領域に向かう方向へ移動した場合に、該キャリッジが前記大気開放弁の作動部を押圧し、該押圧力に基づき前記作動部が前記大気開放弁を開弁動作させるように作動する。
このような方法によれば、移動領域内を液体噴射領域から非液体噴射領域へ移動するキャリッジの駆動力を利用して気体供給路の圧力調整を行うため、大気開放弁の作動に供する専用の装置を備えなくて済み、構成を簡素化しつつ、気体供給路内の圧力を調整することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる液体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化した第1の実施形態を図1〜図6に従って説明する。
この実施の形態では、以下に詳述するように、基本的には次のような構成を採用している。すなわち、キャリッジが液体噴射領域にあたる印刷領域と非液体噴射領域にあたる非印刷領域とを移動領域として往復直線移動可能なプリンタの非印刷領域に、加圧領域と圧力調整領域とを備える。そして、キャリッジが加圧領域内で往復移動することにより加圧ポンプが駆動し、キャリッジが加圧領域から圧力調整領域に移動することにより圧力調整機構が作動するようにする。
図1に示すように、本実施形態における液体噴射装置としてのプリンタは、プリンタ本体にあたる本体ケース1の内部に液体収容体としてのインクカートリッジ10とキャリッジ20とを備え、これらインクカートリッジ10とキャリッジ20とが別体となったいわゆるオフキャリッジタイプとして構成されている。キャリッジ20は、駆動プーリ2と従動プーリ3との間に掛装された無端のタイミングベルト4に取り付けられ、このタイミングベルト4がキャリッジモータ5により駆動されることで、ガイド軸6に案内された状態で主走査方向に往復直線移動する。このキャリッジ20がガイド軸6に案内された状態で主走査方向に往復直線移動する範囲を「移動領域」とする。
キャリッジ20の下面には、複数のノズル開口を有する記録ヘッド30が取り付けられている。インクカートリッジ10からインク供給チューブ14に送り出されたインクは、キャリッジ20の下面側に搭載されている記録ヘッド30に至る。ただしこの実施形態では、いわゆるサブタンク方式を採用しており、上記インク供給チューブ14を通じて供給されるインクは、キャリッジ20上に搭載されているサブタンク15に一旦貯留されて圧力が調整された後、キャリッジ20の内部に液体供給路の一部を構成するように適宜設けられたインク供給路を介して記録ヘッド30に移送される構造となっている。また、記録ヘッド30は、図示しない圧電振動子の駆動によってインク供給路の一部である圧力室(図示略)を膨張・収縮させることにより、その圧力室内に供給されたインクをノズル開口からインク滴として吐出させる。なお、インクカートリッジ10及びサブタンク15はインク色(例えばブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)の数だけ配設され、サブタンク15は各色毎にインク供給チューブ14を介して各色のインクカートリッジ10に接続されている。
一方、上記本体ケース1には、適宜の紙送り機構と協働してターゲットとなる記録紙(図示略)を副走査方向に送るプラテン7が架設されている。そして、印刷指令に応じた上記記録ヘッド30内の圧電素子の駆動に基づき、このプラテン7上を通過する記録紙に上記供給されているインクが噴射されることで、同記録紙に対する所望の印刷が行われる。このプラテン7が架設され、インクの噴射が行われる範囲を「印刷領域」とする。また、キャリッジ20の移動範囲であって、この印刷領域に属さない範囲は「非印刷領域」とする。
本体ケース1におけるインクカートリッジ10の装着部近傍には上記記録ヘッド30の退避位置となるホームポジションHPが設けられている。印刷の開始前などには、このホームポジションHPにおいて記録ヘッド30に対する各種クリーニング処理等が実行される。このホームポジションHPが位置する範囲を「退避領域」とする。この退避領域は、キャリッジの移動領域のうちインクの噴射が行われない非印刷領域の一部にあたる。
本体ケース1の端部(図1では右端部)において、インクカートリッジ10の上方位置には加圧ポンプ装置40が配設されている。加圧ポンプ装置40は気体供給路を構成する空気供給チューブ50を介して加圧空気(加圧気体)をインクカートリッジ10に送り出す装置であり、加圧ポンプ41、圧力検出手段としての圧力センサ42及び大気開放弁43を備えている。空気供給チューブ50は大気開放弁43の下流側の分配器51によって複数(本例は4本)に枝分かれし、分岐した各空気供給チューブ52が各色のインクカートリッジ10に各々接続されている。
インクカートリッジ10は、本体ケース1が有するカートリッジホルダ8に着脱可能に装着される。インクカートリッジ10は、図2にその断面図を示すようにインクが封入されたインクパック12を内部の空間内に収容している。インクパック12はインク排出口13を有し、このインク排出口13にインク供給チューブ14が接続される。インクパック12はインクカートリッジ10に形成された連通孔10aからインク排出口13のみが外部に露出し、それ以外の部分が気密状態でインクカートリッジ10に収納され、これによりインクカートリッジ10の内部には気密状態の空間が形成される。
また、インクカートリッジ10には内部の空間に連通する連通孔10bが形成され、この連通孔10bに空気供給チューブ50が接続されることで、連通孔10bと空気供給チューブ50とが導通した状態となっている。加圧ポンプ41が作動して加圧空気が排出されると、その加圧空気が空気供給チューブ50を伝ってインクカートリッジ10内の空間に導入され、加圧空気の空気圧によってインクパック12が押し潰される。これにより、インクパック12内のインクが液体供給路を構成するインク供給チューブ14を介してサブタンク15に供給される。
加圧ポンプ41は図3にその断面図を示すように、一端が開口した袋状の弾性体からなるポンプ室410と、ポンプ室410の開口部を閉じる蓋部411とが接合部材412によって密閉状態に接合された構成をしている。ポンプ室410は側壁が複数に折り返された蛇腹形状をなし、内部に蛇腹復元用の第一のバネ413を有しており、蛇腹の伸縮動作に伴ってポンプ室410の容積が増減する。また、ポンプ室410の蓋部411には、ポンプ室410への外気の流入口となる吸気口と、ポンプ室410内から加圧空気を空気供給チューブ50a内へ排出するための排気口とが形成されている。吸気口にはポンプ室410内への空気流通のみを許容する吸気用の第一の一方向弁411aが接続され、排気口にはポンプ室410外への空気流通のみを許容する排気用の第二の一方向弁411bが接続されている。加圧ポンプ41の第二の一方向弁411bから排出された加圧空気は、空気供給チューブ50aを通じて圧力センサ42に至り、さらに空気供給チューブ50bを通じて大気開放弁43に至る。
大気開放弁43は大気開放機能とレギュレータ機能との2つの機能を備える弁機構であり、図4にその断面図を示すように加圧空気の通路を有する弁本体430と、作動部としての弁開放レバー431とを備えている。弁本体430は、加圧ポンプ41から圧力センサ42を介して空気供給チューブ50bを通じて送られた加圧空気の入口となる吸入口430aと、弁内での加圧空気の通路として機能する弁室430bと、弁内の加圧空気の出口となる排出口430cと、弁室430bとその室外の大気とを連通する弁孔430dとを備えている。
弁本体430には回転軸432が架設され、弁開放レバー431は回転軸432に揺動可能に支持されている。弁開放レバー431の先端において弁孔430d側の面には、弁孔430dを開閉可能な弁体433が接続されている。弁本体430には、弁開放レバー431の先端を弁孔430d側に付勢する第二のバネ(図示略)が介装され、通常状態のとき、弁開放レバー431は第二のバネの付勢力を受けて弁体433が弁孔430dを閉じることから、大気開放弁43は閉弁状態となり、加圧空気は弁本体430を通じて下流側の空気供給チューブ50cへ排出される。
次に、図1とあわせて図5を参照し、加圧ポンプ41の駆動について説明する。
この加圧ポンプ41は、キャリッジ20が印刷領域から非印刷領域の方向に移動すると、非印刷領域内で図5(a)に示すようにキャリッジ20の移動方向の側面部がポンプ室410の底部を押圧するようになっている。キャリッジ20に押圧されてポンプ室410が所定の内容積まで収縮すると、キャリッジ20は逆方向に駆動され、これにより押圧解除されたポンプ室410は第一のバネ413の復元力によって図5(b)に示すように収縮前の内容積まで伸張するとともに吸気用の第一の一方向弁411aから外気を吸気する。ポンプ部は前述の逆止弁構造によって、ポンプ室410が伸縮動作するごとに加圧量が上昇し、空気供給チューブ50aに加圧空気を供給する。このキャリッジ20がポンプ室410の底部を押圧し、ポンプ室410が収縮するときのキャリッジ20の移動範囲を「加圧領域」とする。なお、「加圧領域」は「非印刷領域」に属する。
このように、キャリッジ20の駆動力を利用して加圧ポンプ41を駆動することにより、加圧ポンプ専用の駆動源である加圧ポンプモータが不要となり、構成を簡素化することができる。なお、加圧ポンプ41は、キャリッジ20が加圧領域を往復移動することで空気供給チューブ50に加圧空気を供給するが、加圧ポンプ41と大気開放弁43との間に介装された圧力センサ42によって所定の圧力以上の圧力値が検出されると加圧動作を停止する。これにより、空気供給チューブ50内の圧力の過上昇を防止して液漏れ等の弊害の発生を抑制することができる。
次に、図1とあわせて図6を参照し、大気開放弁43の作動について説明する。
加圧ポンプ41と大気開放弁43との間に介装された圧力センサ42が過剰な圧力値を検出すると、大気開放弁43が作動して開弁状態となり、空気供給チューブ50内の加圧空気を弁孔430dから大気に開放する。このとき、キャリッジ20は加圧領域にある図6(a)の状態からさらにポンプ室410を収縮する方向に所定距離を移動する。そして、このとき、図6(b)に示すようにキャリッジ20の移動方向に突出した突部20aが弁開放レバー431を押圧することで、第二のバネの付勢力に抗して弁開放レバー431が揺動し、レバー先端が持ち上がって弁体433が弁孔430dから離間して開弁状態となる。このキャリッジ20の突部20aが弁開放レバー431を押圧し、開弁状態となるときのキャリッジ20の移動範囲を「圧力調整領域」とする。なお、「圧力調整領域」は「非印刷領域」に属する。
このように、キャリッジ20の駆動力を利用して大気開放弁43を作動することにより、大気開放弁43の作動に供する専用の装置を備えなくて済み、構成を簡素化することができる。また、キャリッジ20に備えられた突部20aでキャリッジ20の移動方向に弁開放レバー431を押圧することで大気開放弁43を作動するため、キャリッジ20の駆動力を無駄なく弁開放レバー431に伝達することができる。また、キャリッジ20が突部20aを備えることで、大気開放弁43の作動部である弁開放レバー431の小型化を図ることができる。
また、大気開放弁43はレギュレータ機能も備えており、圧力センサ42やプリンタの制御システムの故障等により、空気供給チューブ50内の加圧空気が過剰圧力となった場合、弁室430b内の空気圧によってレバー先端が上方に持ち上がり、自ら開弁状態となる。
さらに、プリンタの電源がオフとなったときにも、大気開放弁43の大気開放機能が作動する。これは、プリンタが電源オフ状態のときに空気供給チューブ50内が加圧状態のままであると、インクカートリッジ10が取り出し難くなることがあり、またインクがインク排出口13の隙間から漏れ出たりするなどの問題が生じるからである。従って、プリンタの電源がオフされたとき、遅延回路等を用いて電源回路に電源が供給された状態を所定時間の間で維持し、その間にキャリッジ20を圧力調整領域に駆動させて弁開放レバー431を作動させ、弁を開弁状態にする。これにより、インク漏れ等の問題を確実に抑制することができる。
以上説明したように、この第1の実施形態にかかるインクジェット式プリンタによれば、次のような効果が得られるようになる。
(1)印刷領域から非印刷領域の方向へ移動するキャリッジ20の駆動力により大気開放弁43が作動するようにした。これにより、大気開放弁43の作動に供する専用の装置を備えなくて済み、構成を簡素化することができる。
(2)キャリッジ20が移動方向に突出した突部20aを備え、この突部20aがキャリッジ20の移動時に弁開放レバー431を押圧することで大気開放弁43が開弁状態となるようにした。これにより、キャリッジ20の駆動力を無駄なく弁開放レバー431に伝達することができる。また、キャリッジ20が突部20aを備えることで、作動部としての弁開放レバー431の小型化を図ることができる。
(3)大気開放弁43と加圧ポンプ41との間の空気供給チューブ50に圧力センサ42を介装し、この圧力センサ42での検出値に基づいて大気開放弁43を作動させるキャリッジ20の移動状態を制御するようにした。また、プリンタの電源がオフとなったときにも、大気開放弁43の大気開放機能が作動するようにした。これにより、空気供給チューブ50内が高圧となった場合に生じるインク漏出等の弊害が確実に抑制されるようになる。
(4)加圧ポンプ41はキャリッジ20の往復移動によって押圧および押圧解除されて駆動するようにした。これにより、加圧ポンプ専用の駆動源が不要となり、より構成を簡素化することができる。
(5)加圧ポンプ41による加圧力は、圧力センサ42からの検出値に基づいてポンプ駆動状態が調整されるようにした。これにより、空気供給チューブ50内が所定の圧力値になった場合は加圧動作を停止することにより、圧力の過上昇を防止してインク漏出等の弊害の発生を抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明にかかる第2の実施形態について、図7および図8を参照して説明する。
この実施形態も先の第1の実施形態と同様、本発明にかかる液体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化したものであるが、加圧ポンプをキャリッジで駆動せず、専用の加圧ポンプモータで駆動している点が上記第1の実施形態と異なっている。その他の点は第1の実施形態と同様であり、以下では第1の実施形態と相違する部分について主に説明する。
図7に示すように、この第2の実施形態における加圧ポンプ装置40は、加圧ポンプモータで駆動される加圧ポンプ44、圧力センサ42及び大気開放弁43から構成されている。加圧ポンプ41が加圧ポンプモータの回転によって駆動されることから、キャリッジ20の非印刷領域は退避領域と圧力調整領域とを有するが、加圧領域はない。
次に、図7とあわせて図8を参照し、大気開放弁43の作動について説明する。
第2の実施形態においても、加圧ポンプ41と大気開放弁43との間に介装された圧力センサ42が過剰な圧力値を検出すると、キャリッジ20は印刷領域から非印刷領域の方向へ移動し、圧力調整領域を図8(a)から図8(b)に移動するとともにキャリッジ20の移動方向に突出した突部20aが弁開放レバー431を押圧する。これにより、第1の実施形態と同様に第二のバネの付勢力に抗して弁開放レバー431が揺動し、レバー先端が持ち上がって弁体433が弁孔430dから離間して開弁状態となる。
このように、この第2の実施形態にあっては、加圧ポンプを駆動するための加圧ポンプモータが必要になるものの、先の第1の実施形態の前記(1)〜(3)の効果を得ることができるようになる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・第1の実施形態においては、1つの加圧ポンプを1本の空気供給チューブ50に接続し、それを分配器51によって4本の空気供給チューブ52に分岐したが、複数の加圧ポンプを設けてもよい。また、これら複数の加圧ポンプを印刷領域の両端に設けた2つの加圧領域にそれぞれ設置してもよい。
・各実施形態においては、圧力調整領域をインクカートリッジ10の装着部近傍に設けたが、印刷領域を挟んで退避領域の反対側に設けてもよい。
・各実施形態においては、圧力調整領域を印刷領域の片側のみに設けたが、印刷領域の両端にそれぞれ圧力調整領域を設けてもよい。この場合には、キャリッジ20が移動する2方向にそれぞれ突部20aを設けるのが望ましい。
・各実施形態においては、キャリッジ20の移動方向に突設した突部20aが弁開放レバー431を押圧して大気開放弁43を作動したが、大気開放弁43の作動部はレバーに限らず、例えば圧力調整領域に配置された押ボタンスイッチ等がキャリッジに押圧されることで作動するようにしてもよい。
・各実施形態においては、本発明にかかる液体噴射装置をインクジェット式プリンタに適用する場合について説明したが、こうしたプリンタに限らない他の液体噴射装置にも本発明は同様に適用することができる。例えば、ファクシミリや複写機等に用いられる印刷装置や、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、あるいは面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、さらには精密ピペットとしての試料噴射装置等であってもよい。
第1の実施形態のインクジェット式プリンタの概略平面図。 第1の実施形態のインクカートリッジの断面図。 第1の実施形態の加圧ポンプの断面図。 第1の実施形態の大気開放弁の断面図。 (a)および(b)は、第1の実施形態のインクカートリッジに加圧空気を送る加圧ポンプの動作を模式的に示す構成図及び一部断面図。 (a)および(b)は、第1の実施形態の空気供給チューブの圧力調整を行う大気開放弁の動作を模式的に示す構成図及び一部断面図。 第2の実施形態のインクジェット式プリンタの概略平面図。 (a)および(b)は、第2の実施形態の空気供給チューブの圧力調整を行う大気開放弁の動作を模式的に示す構成図及び一部断面図。
符号の説明
10…液体収容体としてのインクカートリッジ、14…液体供給路を構成するインク供給チューブ、20…キャリッジ、20a…突部、30…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、41,44…加圧ポンプ、42…圧力検出手段としての圧力センサ、43…大気開放弁、50,50a,50b,50c,52…気体供給路を構成する空気供給チューブ、410…ポンプ室、411a…第一の一方向弁、411b…第二の一方向弁、431…作動部としての弁開放レバー。

Claims (8)

  1. 液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを搭載して液体噴射領域と非液体噴射領域とを含んでなる移動領域内を往復移動するキャリッジと、
    ポンプ駆動することにより加圧気体を排出する加圧ポンプと、
    液体が収容された液体収容体と、
    該液体収容体に前記加圧ポンプから排出された加圧気体を供給する気体供給路と、
    該気体供給路を通じて前記液体収容体に供給された加圧気体の加圧力に基づき該液体収容体から送出される液体を前記液体噴射ヘッドに導く液体供給路と、
    前記気体供給路の途中に介設されて開弁状態となった場合に該気体供給路内を大気に対して連通状態にする大気開放弁とを備え、
    該大気開放弁は、前記キャリッジが前記移動領域内を前記液体噴射領域から前記非液体噴射領域に向かう方向へ移動する場合に、そのキャリッジに押圧されることにより開弁状態となるように構成したことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記キャリッジには前記液体噴射領域から前記非液体噴射領域に向かう方向に突出した突部が設けられる一方、前記大気開放弁には前記キャリッジの突部により押圧された場合に大気開放弁を開弁動作させる作動部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記気体供給路内の圧力を検出する圧力検出手段を更に備え、該圧力検出手段の検出結果に基づいて前記キャリッジは前記移動領域内での移動状態が制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記加圧ポンプは前記キャリッジが前記移動領域内を往復移動した場合に該キャリッジによって押圧および押圧解除されることによりポンプ駆動することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記加圧ポンプは、袋状の弾性体からなるポンプ室と、該ポンプ室が収縮した場合に該ポンプ室内の気体を前記気体供給路内に吐出可能な第一の一方向弁と、前記ポンプ室が伸張した場合に該ポンプ室内に気体を吸入可能な第二の一方向弁とを有し、前記ポンプ室がキャリッジの往復移動によって押圧および押圧解除されて伸縮することによりポンプ駆動することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記加圧ポンプは、前記圧力検出手段の検出結果に基づいてポンプ駆動状態が制御されることを特徴とする請求項3〜5のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記非液体噴射領域内には加圧領域と圧力調整領域とがあり、前記加圧ポンプは、前記キャリッジが前記加圧領域内で往復移動した場合に該キャリッジによって押圧および押圧解除されることによりポンプ駆動し、前記大気開放弁は、前記キャリッジが前記加圧領域から前記圧力調整領域に移動した場合に該キャリッジによって押圧されることにより開弁動作する一方、前記キャリッジが前記圧力調整領域から前記加圧領域に移動した場合に該キャリッジによる押圧状態が解除されて閉弁動作することを特徴とする請求項4〜6のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  8. 液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを搭載して液体噴射領域と非液体噴射領域とを含んでなる移動領域内を往復移動するキャリッジと、ポンプ駆動することにより加圧気体を排出する加圧ポンプと、液体が収容された液体収容体と、該液体収容体に前記加圧ポンプから排出された加圧気体を供給する気体供給路と、該気体供給路を通じて前記液体収容体に供給された加圧気体の加圧力に基づき該液体収容体から送出される液体を前記液体噴射ヘッドに導く液体供給路と、前記気体供給路の途中に介設されて開弁状態となった場合に該気体供給路内を大気に対して連通状態にする大気開放弁とを備えた液体噴射装置における圧力調整方法であって、
    前記キャリッジが前記移動領域内を前記液体噴射領域から前記非液体噴射領域に向かう方向へ移動した場合に、該キャリッジが前記大気開放弁の作動部を押圧し、該押圧力に基づき前記作動部が前記大気開放弁を開弁動作させるように作動することを特徴とする液体噴射装置における圧力調整方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101844449A (zh) * 2009-03-23 2010-09-29 精工爱普生株式会社 液体供给装置和液体喷射装置
JP2015020286A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 株式会社リコー 画像形成装置

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