JP2007260755A - スラブの幅圧下プレス方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱間圧延ラインにおいて、スラブに幅圧下プレスを施す際に発生するキャンバーを抑制し、適切にスラブの幅圧下プレスを行うことができるスラブの幅圧下プレス方法を提供する。
【解決手段】幅圧下プレス装置20の入側に設けたウェッジ計30によりウェッジ量(板厚比率)tDs/tFsを測定し、そのウェッジ量tDs/tFsと幅圧下プレス量ΔWから曲り角度θを予測し、その曲り角度θを打ち消すように、圧延機ドライブ側の金型21aの進行速度Vaと圧延機フリー側の金型21bの進行速度Vbの間に差を持たせる。
【選択図】図4
【解決手段】幅圧下プレス装置20の入側に設けたウェッジ計30によりウェッジ量(板厚比率)tDs/tFsを測定し、そのウェッジ量tDs/tFsと幅圧下プレス量ΔWから曲り角度θを予測し、その曲り角度θを打ち消すように、圧延機ドライブ側の金型21aの進行速度Vaと圧延機フリー側の金型21bの進行速度Vbの間に差を持たせる。
【選択図】図4
Description
本発明は、熱間圧延ラインにおいて、幅圧下プレス装置を用いてスラブに幅圧下プレスを施すスラブの幅圧下プレス方法に関するものである。
熱間圧延ラインでは、ライン上に幅圧下プレス装置(サイジングプレス装置ともいう)を設置し、その幅圧下プレス装置を用いてスラブに板幅方向の圧下(幅圧下プレス)を施して所定の板幅に整形した後、粗圧延および仕上圧延を行う場合がある。
図1は、幅圧下プレス装置によってスラブに幅圧下プレスを施す状態を示す斜視図である。幅圧下プレス装置では、一対のプレス金型21a、21bを水平方向に往復移動させてスラブ10を板幅方向に圧下する動作(幅圧下サイクル)を、スラブ10の先端から尾端まで順次繰り返して、スラブ全長を所定の板幅に整形する。そして、幅圧下プレス装置の方式としては、スラブを停止させて幅圧下を行い、その後にスラブ10をピンチロール25によって所定量搬送して、再びスラブ10を停止させてプレス金型21a、21bで幅圧下を行う方式(Stop and Go方式:図1(a))と、スラブ10をテーブルローラ26によって一定速度で搬送し、そのスラブの搬送に合わせてプレス金型21a、21bを楕円軌道で移動させて幅圧下を行う方式(フランイング方式:図1(b))がある。
その際に、幅圧下プレス後のスラブは、本来であれば直進するはずであるが、幅圧下プレス前のスラブの幅方向に温度差があったり、ウェッジと呼ばれる板厚差があったりすると、幅圧下プレス後のスラブに幅方向の曲がり(キャンバー)が発生する場合がある。このようなキャンバーが発生すると、その後の通板性を阻害し、場合によっては設備を破損することもある。そこで、これまでに、幅圧下プレスを行う場合のキャンバー抑制方法がいくつか提案されている。
特許文献1は、Stop and Go方式の幅圧下プレス装置におけるキャンバー抑制方法に関するものであり、幅圧下プレス装置出側にキャンバー検出器を設置し、検出されたキャンバー量に基づいて幅圧下プレス装置の左右金型のどちらか一方をライン方向(スラブ搬送方向)に移動させるものである。この方法では、金型の荷重点を左右で変えることにより、キャンバーを修正している。
特許文献2は、フライング方式の幅圧下プレス装置におけるキャンバー抑制方法に関するものであり、加熱炉から搬出されるスラブの幅方向左右の温度差に基づいて、左右の金型の圧下位相を変化させるものである。この方法では、左右温度差による塑性流動差をキャンセルするように、左右の圧下位相を変化させるとしている。
特開昭62−192222号公報
特開2001−113338号公報
しかし、これらの従来技術には、以下のような問題がある。
特許文献1の方法は、結局のところ、左右の金型の荷重点を変えることにより、スラブを回転させる力を加えていることになる。そうすると、荷重点の左右の差を一定としても、スラブの長手方向、特に先後端部と定常部とでは曲がり易さが異なり、スラブ全長に渡る均一なキャンバー制御は困難である。さらに、キャンバー測定後の矯正動作のため、先端部のある長さについてのキャンバー抑制は不可能である。
また、特許文献2はフライング方式であるが、圧下位相差をつけるということは、左右どちらかの金型がライン方向に先行していることとなり、結局のところ、左右の金型の相対位置は特許文献1と同じこととなり、特許文献1と同様の問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、熱間圧延ラインにおいて、スラブに幅圧下プレスを施す際に発生するキャンバーを抑制し、適切にスラブの幅圧下プレスを行うことができるスラブの幅圧下プレス方法を提供することを目的とするものである。
幅圧下プレスを施したスラブが曲がる原因は、幅圧下プレスされた際のスラブの長手方向の伸びが、左右で異なることにある。そこで本発明者らは、このスラブの左右の伸び差を解消する方法について鋭意検討した。その結果、スラブの左右の伸び差をキャンセルするように、スラブを幅圧下する左右の金型のライン方向進行速度に差をつければよいことを知見した。
すなわち、フライング式の幅圧下プレス装置では、通常、図2に示すように、左右(圧延機ドライブ側と圧延機フリー側)の主クランク22a、22bにより、それぞれ金型21a、21bを幅方向に動作させてスラブ10を幅方向に圧下するとともに、左右の揺動装置23a、23bにより、それぞれ金型21a、21bをスラブ搬送速度に同期させてライン方向に動作させる。このように金型21a、21bを動作させることにより、スラブ10を搬送させながら、スラブ10の幅圧下プレスを可能としている。ここで、金型21aのライン方向の動作速度Vaと、金型21bのライン方向の動作速度Vbとを互いに異なるようにすれば、スラブ10の左右に伸び差を与えることができ、その結果、スラブの幅圧下プレス時に発生するキャンバーを防止することが可能となる。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、以下の特徴を有している。
[1]スラブを幅方向に挟む一対のプレス金型を備えた幅圧下プレス装置により熱間スラブを幅方向に圧下するスラブの幅圧下プレス方法において、前記一対のプレス金型の各々のスラブ搬送方向動作速度に速度差をつけることにより、幅圧下プレス時のキャンバー発生を抑制することを特徴とするスラブの幅圧下プレス方法。
[2]幅圧下プレス前のスラブの幅方向の板厚差および/または温度差を測定し、該測定値に基づいて一対のプレス金型の各々のスラブ搬送方向動作速度に速度差をつけることを特徴とする前記[1]に記載のスラブの幅圧下プレス方法。
本発明により、熱間スラブの幅圧下プレスを行うに際して、スラブのウェッジや幅方向温度分布などに起因するスラブの幅圧下プレスに伴うキャンバーの発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態として、幅圧下プレス前のスラブのウェッジに起因するキャンバーの抑制について説明する。
この場合、幅圧下プレス後のキャンバー量(曲り量)は、ウェッジ量(板厚比率)と幅圧下量によって変化するので、この実施形態においては、予め、ウェッジ量と幅圧下プレス量毎に、通常の幅圧下プレスを行った場合の曲り量を求めておく。ウェッジ量は、左右エッジから75mmの位置の板厚比率とする。そして、この曲り量を左右での単位時間当りの進行量の差として換算し、その比に応じて左右の金型の進行速度(スラブ搬送方向動作速度)に差をつければ、曲がりは解消されることになる。
すなわち、いま、幅圧下プレス前のスラブが、例えば、圧延機ドライブ側の板厚が圧延機フリー側の板厚より厚い状態のウェッジになっているとした場合には、通常の幅圧下プレスを行うと、図3(a)に示すように、圧延機フリー側へのキャンバー(曲がり)が生じる。その際の曲り角度をθ、単位長さL当りの曲り量をα、単位長さL当りの曲り長さ(伸び長さ)をLcとすると、幾何学的関係から、
L/Lc≒cosθ ・・・(1)
α≒L×tanθ ・・・(2)
となる。
L/Lc≒cosθ ・・・(1)
α≒L×tanθ ・・・(2)
となる。
これを踏まえて、予め、図3(b)に示すように、通常の幅圧下プレスを行った場合について、幅圧下プレス量ΔW毎にウェッジ量(板厚比率)tDs/tFsと曲り角度θの関係を求めておく。なお、tDsは圧延機ドライブ側のエッジから75mmの位置の板厚、tFsは圧延機フリー側のエッジから75mmの位置の板厚である。
そして、実際に幅圧下プレスを行う際には、図4に示すように、幅圧下プレス装置20の入側に設けたウェッジ計30によりウェッジ量(板厚比率)tDs/tFsを測定し、制御装置31が、そのウェッジ量tDs/tFsと予定されている幅圧下プレス量ΔWから、図3(b)に基づいて、圧延機フリー側への曲り角度θを予測し、その曲り角度θ(曲り長さ量Lc/L)を打ち消すように、圧延機ドライブ側の金型21aの進行速度Vaを、圧延機フリー側の金型21bの進行速度Vbに比べて遅くする。具体的には、
Va=Vb×(L/Lc) ・・・(3)
=Vb×cosθ ・・・(4)
とする。
Va=Vb×(L/Lc) ・・・(3)
=Vb×cosθ ・・・(4)
とする。
これによって、幅圧下プレス後の曲がりは解消されることになる。ちなみに、図4中の40は粗圧延機である。
なお、上記において、幅圧下プレス前のスラブが、圧延機ドライブ側の板厚が圧延機フリー側の板厚より薄い状態のウェッジになっている場合には、
Vb=Va×(L/Lc) ・・・(5)
=Va×cosθ ・・・(6)
とすればよい。
Vb=Va×(L/Lc) ・・・(5)
=Va×cosθ ・・・(6)
とすればよい。
以上説明した実施形態は、幅圧下プレス装置20の入側にウェッジ計30を設け、予め調べておいたウェッジ量(板厚比率)と曲り量の関係から金型21a、21bの進行速度の制御を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ウェッジ計に替えて、又はウェッジ計に加えて、板厚プレス装置の入側に幅方向温度計を設け、予め調べておいた左右温度差と曲り量の関係から、同様の制御を行うこともできる。
このようにして、幅圧下プレス装置の左右の金型のスラブ搬送方向速度に適切な速度差を設けるように制御することにより、幅圧下プレス時のスラブのキャンバーを効果的に抑制することができる。
10 スラブ
20 幅圧下プレス装置
21a、21b プレス金型
22a、22b 主クランク
23a、23b 揺動装置
25 ピンチロール
26 テーブルローラ
30 ウェッジ計
31 制御装置
40 粗圧延機
20 幅圧下プレス装置
21a、21b プレス金型
22a、22b 主クランク
23a、23b 揺動装置
25 ピンチロール
26 テーブルローラ
30 ウェッジ計
31 制御装置
40 粗圧延機
Claims (2)
- スラブを幅方向に挟む一対のプレス金型を備えた幅圧下プレス装置により熱間スラブを幅方向に圧下するスラブの幅圧下プレス方法において、前記一対のプレス金型の各々のスラブ搬送方向動作速度に速度差をつけることにより、幅圧下プレス時のキャンバー発生を抑制することを特徴とするスラブの幅圧下プレス方法。
- 幅圧下プレス前のスラブの幅方向の板厚差および/または温度差を測定し、該測定値に基づいて一対のプレス金型の各々のスラブ搬送方向動作速度に速度差をつけることを特徴とする請求項1に記載のスラブの幅圧下プレス方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006092728A JP2007260755A (ja) | 2006-03-30 | 2006-03-30 | スラブの幅圧下プレス方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006092728A JP2007260755A (ja) | 2006-03-30 | 2006-03-30 | スラブの幅圧下プレス方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007260755A true JP2007260755A (ja) | 2007-10-11 |
Family
ID=38634259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006092728A Pending JP2007260755A (ja) | 2006-03-30 | 2006-03-30 | スラブの幅圧下プレス方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007260755A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106607459A (zh) * | 2015-10-27 | 2017-05-03 | 宝山钢铁股份有限公司 | 热轧带钢楔形控制系统及方法 |
-
2006
- 2006-03-30 JP JP2006092728A patent/JP2007260755A/ja active Pending
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