JP2007256861A - 電子写真転写装置及びこれを使用する画像形成装置 - Google Patents

電子写真転写装置及びこれを使用する画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】用紙と転写装置の抵抗値に基づく転写バイアス制御において、磁性トナーの磁性粒子に起因する転写不良を防止する。
【解決手段】記録体の抵抗値を検出する抵抗測定器99と、転写装置の抵抗値を検出する抵抗測定器33と、記録体及び転写装置の抵抗値に基づいて、転写バイアス電圧を計算するCPU34と、転写バイアスを転写装置に印加するバイアス電源35とを備える転写手段と組み合わせて、所定形状の磁性粒子を含有するトナーを使用する。トナーは、バインダ樹脂に磁性粒子を分散させたものであり、磁性粒子の粒子形状は、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体を基本とし、その八面体の各頂点および稜線が曲面状であり、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真転写装置及びこれを使用する画像形成装置に関し、特に、転写中に、転写装置及び用紙の抵抗値を測定して転写バイアスを制御する電子写真転写装置及びこれを使用する画像形成装置に関する。
感光体上のトナー像を用紙などの記録体に転写するためには、トナーと逆極性の転写電圧を転写バイアスとして印加する必要があるが、転写バイアスは、定電圧制御又は定電流制御される。
しかし、定電圧制御の場合は以下のような欠点がある。転写手段としての転写ローラは、通常はゴムに導電性粒子を分散させて体積抵抗を適宜に調整したものが使用されているが、この種の物質は、環境によってその抵抗値が数桁にわたって変化する。このため、環境にかかわらず常時、安定した転写バイアスを印加することが困難である。すなわち、常温常湿環境(温度23℃、湿度60%、以下「N/N環境」という)で好適に転写バイアスを設定すると、低温低湿環境(温度15℃、湿度10%、以下「L/L環境」という)では、転写ローラや、用紙などの記録体の抵抗値が大きくなっているために転写不良が発生する。また、逆に高温高湿環境(温度32℃、湿度80%、以下「H/H環境」という)では、転写ローラの抵抗値が小さくなるので、これによって生ずる過剰な電荷による記録体突抜けが生じ、トナーの一部が転写バイアスと同極に帯電されて用紙に転移されない、いわゆる転写抜けが生じたり、感光体に過剰な電流が流入して転写メモリが発生したりする。
一方、定電流制御によれば、上述のような転写ローラや用紙の抵抗値の変化による欠点は解消され、常時、転写に必要な電荷量を確保できるが、この種の画像形成装置は、大小様々なサイズの用紙を使用できるようになっているのが普通であるので、小サイズの用紙を通紙した場合には、感光体ドラムと転写部材とが直接当接する非通紙領域が広くなり、この非通紙領域に大部分の電流が流れてしまい、特にL/L環境下では転写電荷が不足して転写不良が発生する。
このような定電流制御・定電圧制御の欠点をなくすために、転写部位に用紙が存在しない非通紙時においては定電流制御を行い、このときの電圧をホールドして、通紙時にはこの電圧で定電圧制御を行うことが考えられる。具体的には、感光体ドラムの暗部に一定電流を流し発生電圧をモニタし、その電圧を、(1)等倍、(2)係数倍、(3)一定電圧を加える、(4)その他、等の組合せを行って印加バイアスを制御するもので、環境変動や用紙サイズの差異などによる転写性のバラツキが防止される。
しかし、この方式では、転写前に感光体に電流を流し、このとき発生した電圧から転写ローラの抵抗値を検知するため、用紙の抵抗が考慮されない。
そこで、特許文献1では、用紙が転写ニップ通過する最中に漏れ電流を検知して転写バイアスを変更し、用紙の抵抗変化に起因する転写不良や転写抜けを防止する。
特開平11−219042号公報(図2、段落0084)
ところで、磁性トナーの磁性粒子については八面体構造をしたものが、トナーからの磁性粒子の脱落を防止するために有用であることが知られている。しかしながら、八面体構造の磁性粒子を使用した場合、トナー表面に露出した磁性粒子のエッジがリークサイトとなり、トナーの帯電が低下するという問題がある。このため、上述した転写バイアス制御を利用したとしても、転写不良が発生してしまう。
そこで、本発明の課題は、転写中の用紙と転写装置の抵抗値に基づく転写バイアス制御において、磁性トナーの磁性粒子に起因する転写不良を防止することである。
上述した課題を解決するため、第1に、本発明の転写装置は、記録体の抵抗値を検出する記録体抵抗値検出手段と、転写装置の抵抗値を検出する転写装置抵抗値検出手段と、記録体及び転写装置の抵抗値に基づいて、転写バイアス電圧を計算するバイアス計算手段と、転写バイアスを転写装置に印加するバイアス電源とを備える。さらに、トナーは、バインダ樹脂に磁性粒子を分散させたものであり、磁性粒子の粒子形状は、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体を基本とし、その八面体の各頂点および稜線が曲面状であり、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有する。
本発明では、第2に、磁性粒子が、Feに対して0.1〜10原子%の、Mn、Zn、Ni、Cu、Al、Ti、およびSiから選ばれる少なくとも1種の元素を含むマグネタイトからなる。
本発明では、第3に、磁性粒子の平均粒子径が、0.01〜0.50μmである。
本発明では、第4に、バインダ樹脂中に、35〜60質量%の磁性粒子を分散する。
本発明では、第5に、本発明の画像装置は、上述した転写装置と、記録体上のトナー像を記録体上に定着する定着手段とを備える。
本発明によれば、第1に、記録体及び転写装置の抵抗値に基づいて、転写バイアス電圧を計算するため、温度・湿度が変化しても、転写バイアス電圧を最適に制御することが出来る。また、多面体形状の磁性粒子を用いることにより、バインダへの分散性を向上させ、トナーからの脱落を防ぎ、稜線に丸みを持たせることによって高温高湿下でも安定した帯電量を維持することが可能となる。
本発明によれば、第2に、稜線及び頂点を丸めた丸八面体磁性粒子が容易に得られる。
本発明によれば、第3に、平均粒子径を、所定下限以上とすることにより過剰帯電を防止し、所定上限以下とすることにより過剰放電を防止する。
本発明によれば、第4に、トナー中の磁性粒子の割合を、所定下限以上とすることにより過剰帯電を防止し、所定上限以下とすることにより過剰放電を防止する。
本発明によれば、第5に、温度・湿度が変化しても、転写不良のない画像を形成することが出来る。
本発明によれば、用紙と転写装置の抵抗値に基づく転写バイアス制御において、磁性トナーの磁性粒子に起因する転写不良が防止される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。但し、本実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等に特定的な記載があっても、本発明をそれに限定する趣旨ではない。
本発明では、用紙と転写装置の抵抗値に基づく転写バイアス制御において、トナーに特定形状の磁性粒子を採用することにより、転写バイアス制御を安定化させる。そこで、転写装置、画像形成装置、トナーの順に説明する。
[転写装置] 図1を参照して説明する。転写ローラの電気伝導体32に電源35が接続され転写バイアス電圧が印加される。電源35は、CPU34が計算したバイアス電圧を出力する。これにより、弾性体31の表面にバイアス電圧が印加され用紙などの記録体Pにバイアス電圧が印加され、感光体ドラム10上のトナーを記録体側に引き寄せ転写が行われる。CPU34は、転写ローラの弾性体31の抵抗値を抵抗測定器33から受け取り、同時に用紙Pの抵抗値を抵抗測定器99から受け取り、所定の計算式又はルックアップテーブルにより、バイアス電圧を決定する。用紙の抵抗値は、1枚ごとに、定着ニップに入る前に測定する。
[画像形成装置] 図1を参照して説明する。転写装置は上述したとおりのものである。
この画像形成装置は、静電潜像を形成する感光体ドラム10と、帯電ローラ1と、画像を感光体上に露光する図示しない露光手段と、露光により形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段2と、当該トナー像を記録体に転写する転写装置(電気伝導体32、弾性体31)と、バイアス電源35と、記録体上のトナー像を記録体上に定着する定着手段(加熱ローラ41、加圧ローラ42)と、クリーニング手段5と、除電手段6とを備える。
以下、画像形成プロセスに従って、各部について説明する。
感光体ドラム10表面の潜像保持体としては、有機または無機の、従来公知の種々の感光体が使用できる。このうち、無機の感光体としては、例えば、導電性基体上に、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム等の無機光導電材料の薄膜からなる感光層を形成したもの等が挙げられる。また、有機の感光体としては、導電性基体上に、単層型または積層型の、有機の感光層を形成したものが挙げられ、このうち単層型の感光層としては、電荷発生剤、電荷輸送剤等をバインダ樹脂中に分散させたものが挙げられる。また、積層型の感光層としては、電荷発生剤からなる電荷発生層と、電荷輸送剤をバインダ樹脂中に分散させた電荷輸送層とをこの順に、または逆の順に積層したもの等が挙げられる。
潜像保持体としての感光体の表面に静電潜像を保持させるためには、弾性体で被覆した帯電ローラ1に直流電圧、又は、直流重畳交流電圧を印加して、感光体ドラム1を所定極性に帯電させる。ただし、帯電ローラ26に限らず、コロトロン・スコロトロンを用いてもよい。
一様帯電後、感光体ドラム1の感光体上に、図示しない露光手段により、反射原稿を結像するか、画像信号で変調され感光体ドラム10軸方向に走査されたレーザ光を結像するなどして、静電潜像が形成される。
現像手段2では、例えば、磁性1成分ジャンピング現像方法により、静電潜像を保持する感光体ドラム1と、磁性トナーの薄層が形成される現像剤担持体とを、薄層と潜像保持体とが接触しないように間隙を保持して対峙させた状態で、薄層から、磁性トナーを潜像保持体の表面に飛翔させて、静電潜像をトナー像に顕像化する。
その後、形成したトナー像を紙等の被印刷物の表面に転写手段(弾性体31で被覆した電気伝導体32により転写ローラとする)により転写し、定着手段(加熱ローラ41及び加圧ローラ42)により定着する。加熱ローラ61は、例えば、アルミにニウム円筒の外周にシリコーンゴムなどを被覆したものであり、円筒内部には、抵抗過熱対や石英ランプなどの熱源を有する。また、加圧ローラ62は、例えば、アルミにニウム円筒の外周にシリコーンゴムなどを被覆したものである。
感光体ドラム10の表面に残留した磁性トナーをクリーニング除去するためのクリーニング手段5としては、感光体ドラム10の表面に圧接させた弾性ブレードを用いるのが好ましい。また、弾性ブレードとしては、ゴムや軟質の樹脂等の公知の種々の弾性ブレードを採用することができる。具体的には、例えばシリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ウレタン樹脂等からなる弾性ブレードが挙げられる。弾性ブレードは、トナーを良好にクリーニング除去すると共に、感光体の表面に圧接痕等を生じないことを考慮すると、10〜50g/cmの線圧で圧接させるのが好ましい。
除電ランプ8は、白色光源などであり、画像形成後の残留電位を除去し、次の画像形成に備える。
図2は、トナー帯電量、転写バイアス電流(通紙時に電源35を流れる電流)と転写率の関係を定性的に示すグラフである。図4(A)は、転写電流を一定としたときの、トナー帯電量と転写効率との関係であり、帯電量が低下すると転写効率が低下する。また、図4(B)は、低温低湿、高温高湿での転写バイアス電流と転写効率の関係であり、転写効率が最大となる転写電流は、高温高湿の場合の方が大きい。転写装置の弾性体31の抵抗値と用紙Pの抵抗値は、温度・湿度の関数であるから、図1に示したCPU34は、転写装置の弾性体31の抵抗、用紙Pの抵抗から転写効率が最大となる転写バイアス電流・転写バイアス電圧を計算し電源35を制御する。また、計算結果をルックアップテーブルとして記憶してもよい。
次にトナーついて説明する。成分にしたがって、磁性粒子、バインダ樹脂、電荷制御材、ワックス、トナーの製造の順に説明する。
[磁性粒子] 磁性粒子として、丸八面体形状を有する磁性粒子を用いることを特徴とする。すなわち、上記磁性粒子は、図3の概念図や、図4に示す透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて撮影した写真(投影像)に見るように、八面体を基本として、その頂点と稜線が曲面状であり、電荷の放出点となる尖った頂点や稜線が存在しないことが特徴である。また、頂点と稜線が曲面状であるといっても、その曲率半径が大きすぎて、隣り合う頂点や稜線の曲面が繋がってしまって、投影像の外周部に直線とみなせる部分を有しない、球形に近いものではなく、図4に見るように、投影像の外周には直線とみなせる部分が残っており、八面体としての特徴を残していることも特徴である。
上記磁性粒子は、平均粒子径が0.01〜0.50μmである必要がある。平均粒子径が0.01μm未満である磁性粒子は、トナー粒子の表面に露出する割合が増加し、露出した磁性粒子から電荷が放出されて磁性トナーの帯電不足を招く結果、画像濃度が低下するという問題がある。一方、平均粒子径が0.50μmを超える磁性粒子は、逆に、トナー粒子の表面に露出する割合が減少し、露出した磁性粒子から放出される電荷が少なくなって磁性トナーのチャージアップを招く結果、特に画像形成を繰り返した際に画像濃度が低下するという問題がある。なお、効果のバランスを考慮すると、磁性粒子の平均粒子径は、上記の範囲内でも特に、0.05〜0.35μmであるのが好ましく、0.15〜0.30μmであるのがさらに好ましい。磁性粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡によって撮影した写真(倍率1万倍)を4倍に拡大して、写真に写された300個の磁性粒子について測定したマーチン径(円相当径)の平均値である。
磁性粒子としては、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属やその合金、またはこれらの元素を含む化合物、あるいは、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、もしくは二酸化クロム等からなるものを挙げることができ、中でもフェライト、マグネタイトからなる磁性粒子が好ましい。特に、磁性トナーに良好な磁気特性を付与することを考慮すると、磁性粒子としては、Feに対して0.1〜10原子%の、Mn、Zn、Ni、Cu、Al、Ti、およびSiから選ばれる少なくとも1種の元素を含むマグネタイトによって形成した磁性粒子を用いるのが好ましい。
上記マグネタイトからなり、八面体の各頂点および稜線が曲面状であると共に、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有し、かつ平均粒子径がの範囲内に規定される磁性粒子は、例えば、下記の方法によって製造することができる。
[磁性粒子の製造方法] すなわち、1.5mol/リットルのFe2+を含む硫酸第一鉄塩水溶液26.7リットルを、あらかじめ反応容器中に準備した3.4Nの水酸化ナトリウム水溶液25.9リットル(Fe2+に対し1.10当量に相当する)に加え、90℃に加熱して、pHを10.5に維持しながら、水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩懸濁液を生成する。
次に、上記懸濁液の液温を90℃に維持しながら、毎分100リットルの空気を80分間に亘って吹き込んで、第一鉄塩の酸化反応率が60%になるまで酸化反応させる。
次に、上懸濁液に、そのpHが6.5になるように、硫酸水溶液を添加した後、液温を90℃に維持しながら、毎分100リットルの空気を50分間に亘って吹き込んで、懸濁液中にマグネタイト粒子を生成させる。
そして、上記マグネタイト粒子を含む懸濁液に、そのpHが10.5になるように、水酸化ナトリウム水溶液を添加した後、液温を90℃に維持しながら、毎分100リットルの空気を20分間に亘って吹き込んだ後、生成したマグネタイト粒子を常法により水洗し、濾別し、乾燥したのち、マグネタイト粒子の凝集物を粉砕する。そうすると、粒子形状が、八面体を基本とし、その頂点および稜線が曲面状であるマグネタイト粒子からなる磁性粒子が合成される。
また、上記の合成反応を行う際に、水酸化アルカリ水溶液、もしくは水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩反応水溶液に、水可溶性ケイ酸塩等の、水溶性の各種金属化合物を、各々の金属に換算して、Feに対して0.1〜10原子%の割合で加えると共に、第1段階の反応において、酸素含有ガスの通気を開始する際の、液のpHを8.0〜9.5に調整すると、合成される磁性粒子は、上で述べた、Feに対して、上記所定の割合でMn、Zn、Ni、Cu、Al、Ti、およびSiから選ばれる少なくとも1種の元素を含むマグネタイトからなるものとなる。
磁性粒子の、トナー粒子中に占める割合は、35〜60質量%であるのが好ましく、35〜55質量%であるのがさらに好ましい。磁性粒子の割合がこの範囲未満では、現像剤担持体に内蔵した固定磁石の磁力によって、当該現像剤担持体の表面に磁性トナーの薄層を保持する効果が低下するため、特に画像形成を繰り返した際に地カブリが発生するおそれがある。また、配合割合がこの範囲を超える場合には、逆に、現像剤担持体の表面に磁性トナーの薄層を保持する効果が強くなり過ぎるため、画像濃度が低下するおそれがある。また、相対的にバインダ樹脂の割合が低下するため、磁性トナーの、紙等の被印刷物の表面への定着性が低下したり、耐久性が低下したりするおそれもある。
磁性粒子は、バインダ樹脂中に良好に分散させることを考慮すると、チタン系カップリング剤、シラン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、各種脂肪酸などの表面処理剤で表面処理を施してもよい。このうち、シラン系カップリング剤が好ましく、その具体的化合物としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン等が挙げられる。また、1分子中に2〜12個のシロキサン単位を有し、かつ末端に位置するシロキサン単位に各々1個ずつ、ケイ素原子に結合した水酸基を含むジメチルポリシロキサン等を用いることもできる。
[バインダ樹脂] バインダ樹脂としては、例えばポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂等が挙げられ、特にポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。
ポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体の他、スチレンと他の単量体との2元もしくは3元以上の共重合体が挙げられる。スチレンと共重合させることができる他の単量体としては、例えばp−クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフイン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物類などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用することもできるし、あるいは2種以上を組み合わせてスチレンと共重合させることもできる。
また、ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合または共縮重合させて得られる種々のポリエステル系樹脂が挙げられる。このうち、アルコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5ーペンタンジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,6−へキサンジオール、1,8−オクタンジオール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;
ソルビトール、1,2,3,6−へキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエルスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、ジグリセリン、2−メチルプロバントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類などが挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、アルキルコハク酸(n−ブチルコハク酸、イソブチルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸等)、アルケニルコハク酸(n−ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等)など2価のカルボン酸類;
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−へキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロへキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール3量体酸などの3価以上のカルボン酸類などが挙げられる。
通常の画像形成装置において用いる熱定着手段によって、紙等の被印刷物の表面に良好に定着させることを考慮すると、ポリエステル系樹脂の軟化点は、80〜150℃であるのが好ましく、90〜140℃であるのがさらに好ましい。
バインダ樹脂は、その一部が架橋構造を有しているのが好ましい。一部に架橋構造を導入することによって、定着性を低下させることなく、磁性トナーの保存安定性や形態保持性、耐久性等を向上させることができる。バインダ樹脂の一部を架橋構造とするためには、架橋剤を添加して樹脂を架橋させたり、熱硬化性樹脂を配合したりすればよい。
熱硬化性樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂や、シアネート樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。
バインダ樹脂のガラス転移温度Tgは、50〜65℃であるのが好ましく、50〜60℃であるのがさらに好ましい。ガラス転移温度がこの範囲未満では、トナー粒子同士が融着しやすくなって保存安定性が低下するおそれがある。また、樹脂の強度が低いため、潜像保持体の表面に付着して離れなくなる、トナー付着を生じるおそれもある。また、逆にガラス転移温度がこの範囲を超える場合には、紙等の被印刷物の表面への定着性が低下するおそれがある。
なお、バインダ樹脂のガラス転移温度は、例えば示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した吸熱曲線における、比熱の変化点から求めることができる。具体的には、例えば、セイコーインスツルメンツ社製の示差走査熱量計DSC−6200を用い、測定試料10mgをアルミパン中に入れると共に、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲25〜200℃、昇温速度10℃/分で、常温、常圧下で測定を行って、得られた吸熱曲線における比熱の変化点から、バインダ樹脂のガラス転移温度を求めることができる。
磁性トナーには、例えば着色剤、電荷制御剤、ワックス等の、従来公知の種々の添加剤を含有させることもできる。このうち着色剤としては、色調を調整するためにカーボンブラック等の顔料や、アシッドバイオレット等の染料が挙げられる。着色剤の、トナー粒子中に占める割合は、0.5〜5質量%程度であるのが好ましい。
[電荷制御剤] 電荷制御剤は、磁性トナーの帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で、一定の電荷レベルに帯電するかの指標)を向上させると共に、耐久性や安定性を向上させるために配合される。電荷制御剤には、正帯電性のものと負帯電性のものとがあり、磁性トナーの帯電極性に合わせて、そのいずれか一方が配合される。
正帯電性の電荷制御剤としては、例えばピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等のアジン化合物類;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEW、アジンディープブラック3RL等の亜ジン化合物からなる直接染料類;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体等のニグロシン化合物類;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZ等のニグロシン化合物からなる酸性染料類;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルへキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類などの1種または2種以上が挙げられる。特にニグロシン化合物は、より迅速な帯電の立ち上がり特性が得られることから、正帯電性トナーとして好適である。
また、正帯電性の電荷制御剤としては、4級アンモニウム塩を有する樹脂またはオリゴマー、カルボン酸塩を有する樹脂またはオリゴマー、カルボキシル基を有する樹脂またはオリゴマー等を使用することもできる。具体的には、4級アンモニウム塩を有するポリスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシル基を有するポリスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル系樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。
特に、4級アンモニウム塩、カルボン酸塩あるいはカルボキシル基を官能基として有するスチレン−アクリル系樹脂(スチレン−アクリル系共重合体)は、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる点で好適である。また、スチレンと共にスチレン−アクリル系樹脂を構成するアクリル系単量体としてはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類が挙げられる。
さらに、4級アンモニウム塩化合物としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。誘導されるジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジ(低級アルキル)アミノエチル(メタ)アクリレート類;ジメチルメタクリルアミド;ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが好適である。また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
負帯電性の電荷制御剤としては、例えば、有機金属錯体やキレート化合物が有効であり、中でもアセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体または塩が好ましい。このうち、アセチルアセトン金属錯体としては、例えばアルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート等が挙げられる。またサリチル酸系金属錯体または塩としては、例えば3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム等が挙げられる。
電荷制御剤の、トナー粒子中に占める割合は、0.5〜15質量%であるのが好ましく、0.5〜8.0質量%であるのがさらに好ましく、0.5〜7.0質量%であるのが特に好ましい。電荷制御剤の割合がこの範囲未満では、磁性トナーに安定した帯電特性を付与することが困難となり、画像濃度が低くなったり、耐久性が低下したりするおそれがある。逆に、上記の範囲を超える場合には、磁性トナーの耐環境性、特に高温高湿下での帯電不良、画像不良を生じやすい。また、バインダ樹脂に対する分散不良が起こりやすいことから、地カブリの原因となったり、分散されずに凝集した電荷制御剤が感光体を汚染したりするおそれもある。
[ワックス] ワックスは、磁性トナーの、紙等の被印刷物の表面への定着性を向上させたり、定着時の磁性トナーが、画像形成装置の定着ローラ等に付着するオフセットを防止して、耐オフセット性を向上させたり、定着ローラ等に付着した磁性トナーが、被印刷物の表面に再付着して画像を汚す、像スミアリングを防止したりするために配合される。
[磁性トナーの製造] 磁性トナーは、上記の各成分を、ヘンシェルミキサー等のかく拌混合機を使用して混合し、次いで押出機等の混練機を用いて混練したのち、冷却し、さらに粉砕すると共に、必要に応じて分級することで製造される。また上記の各成分を湿式混合してもよい。かくして製造される本発明の磁性トナーは、体積基準の中心粒径が5〜10μmであるのが好ましい。
また、製造された磁性トナーは、流動性や保存安定性、潜像保持体の表面からのクリーニング除去しやすさを示すクリーニング性等を向上させるため、その表面を、必要に応じて、例えばコロイダルシリカ、疎水性シリカ、アルミナ、酸化チタン等の微粒子(外添剤、通常は、平均粒径が1.0μm以下)によって表面処理してもよい。表面処理は、磁性トナーと外添剤とを乾式混合するのが好ましく、特に外添剤がトナー粒子の表面に埋め込まれるのを防止するために、ヘンシェルミキサーやナウターミキサー等を使用して混合するのが好ましい。外添剤の添加量は、トナー粒子に対して0.2〜10.0質量%であるのが好ましい。また外添剤は、必要に応じて、アミノシラン、シリコーンオイル、シラン系カップリング剤(ヘキサメチルジシラザン等)、チタン系カップリング剤等によって表面処理しても良い。
磁性トナーは、特に、磁性1成分ジャンピング現像方法により、静電潜像を保持する潜像保持体と、固定磁石を内蔵して回転し、その表面に、磁性トナーの薄層が形成される現像剤担持体とを、薄層と潜像保持体とが接触しないように間隙を保持して対峙させた状態で、薄層から、磁性トナーを潜像保持体の表面に飛翔させて、静電潜像をトナー像に顕像化した後、形成したトナー像を紙等の被印刷物の表面に転写し、定着して画像形成する画像形成方法に使用するのが好ましい。
以下、実施例について説明する。
[実施例] バインダ樹脂の合成のため、温度計、かく拌機、窒素導入管、および還流管を接続した反応容器中にキシレン300質量部を入れ、窒素導入管から継続的に窒素を導入しながら、反応容器を加熱して液温を170℃に維持しつつ、スチレン845質量部、アクリル酸n−ブチル155質量部、およびジ−tert−ブチルペルオキシド8.5質量部をキシレン125質量部に溶解した溶液を、上記反応容器中に3時間かけて滴下し、滴下終了後、170℃でさらに1時間かく拌を続けたのち、溶剤を除去して、バインダ樹脂としてのスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体を製造した。
磁性トナーの製造のため、磁性粒子としては、Feに対して1.1原子%のZnを含むマグネタイトからなり、粒子形状が、図10に示すように、丸八面体形状であり、平均粒子径が0.22μmである磁性粒子を用いた。
合成したバインダ樹脂49質量部と、上記の磁性粒子45質量部と、離型剤としてのフィッシャー・トロプシュワックス〔サゾール社製のサゾールワックスH1〕3質量部と、正電荷制御剤としての4級アンモニウム塩〔オリエント化学(株)製のボントロンP−51〕3質量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、2軸押出機を用いて混練し、冷却した後、ハンマーミルを用いて粗粉砕した。次いで、機械式粉砕機を用いて微粉砕した後、気流式分級機を用いて分級して、体積基準の中心粒径が8.0μmである磁性トナーを製造した。
また、評価として、高温、高湿環境(温度33℃、相対湿度85%RH、以下H/H環境という)におけるベタ黒画像の評価を行った。
検討に用いた用紙8としての紙は、Xerox 4024(75g/m、商品名)のLTRサイズ(レターサイズ)で、放置状況が開直紙(放置1日)、放置紙1(放置1日)、放置紙2(放置1週間)の3種を使用した。ここで、開直紙というのは包装された用紙の束を包装された状態で高温高湿環境に1日間放置し実験直前に包装を開封した用紙を意味し、放置紙1(放置1日)というのは、包装を開封した用紙束を高温高湿環境に1日間放置して実験に使用した用紙を意味し、放置紙2(放置1週間)というのは、包装を開封した用紙束を高温高湿環境に1週間放置して実験に使用した用紙を意味する。
評価には、目視評価とマグベス濃度計を用いて紙の4隅及び中心の値の平均値で比較した。結果は以下のとおりであった。
紙種 濃度 ベタ黒画像目視評価
開直紙 1.42 OK
放置紙1(放置1日) 1.38 OK
放置紙2(放置1週間) 1.35 OK
上述したように本実施の形態の構成にすることにより、H/H環境下で発生するベタ黒画像転写抜けを防止して良好な画像を得ることができた。また、さらに抵抗低下の大きい放置紙に対しても十分な効果が得られた。
比較例は、丸みの全くない従来の八面体形状磁性粒子とした。磁性粒子として、実施例で使用したのと同じ組成のマグネタイトからなり、粒子形状が、丸みの全くない従来の八面体形状で、平均粒子径が0.22μmである磁性粒子を同量、用いたこと以外は実施例と同様にして、体積基準の中心粒径が8.0μmである磁性トナーを製造した。
評価は実施例の場合と同様に行った。結果を以下に示す。
紙種 濃度 ベタ黒画像目視評価
開直紙 (放置1日) 1.42 OK
放置紙1(放置1日) 1.20 NG
放置紙2(放置1週間) 1.02 NG
マクベス濃度計の数値としては1.3以上が望ましく、開直紙においてはマクベス濃度数値で1.42と問題無いレベルであるが、放置紙1、2においては放置期間が1日であってもマクベス濃度数値で1.20と薄くなっており、目視においてもNGレベルであった。
本発明は、温度湿度に応じて転写バイアスを制御する電子写真転写装置及びこれを使用する画像形成装置に利用可能である。
転写バイアスを制御する転写装置を含む画像形成装置の概念図である。 トナー帯電量・転写バイアス電流と、転写効率の関係を示すグラフである。 稜線及び頂点を丸めた丸八面体磁性粒子の概念図である。 丸八面体磁性粒子のTEM写真である。
符号の説明
1 帯電ローラ
2 現像手段
31 弾性体
32 導電体
33 転写装置抵抗値測定器
34 CPU(転写バイアス計算手段)
35 バイアス電源
41 加熱ローラ
42 加圧ローラ
5 クリーニング手段
6 除電手段
10 感光体ドラム
99 用紙抵抗値測定器

Claims (5)

  1. 感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像したトナー像を記録体上に転写する転写装置において、
    前記記録体の抵抗値を検出する記録体抵抗値検出手段と、
    前記転写装置の抵抗値を検出する転写装置抵抗値検出手段と、
    前記記録体及び前記転写装置の抵抗値に基づいて、転写バイアス電圧を計算するバイアス計算手段とを備え、
    前記トナーは、バインダ樹脂に磁性粒子を分散させたものであり、
    前記磁性粒子の形状は、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体を基本とし、その八面体の各頂点および稜線が曲面状であり、その投影像の外周部に直線とみなせる部分を有することを特徴とする転写装置。
  2. 前記磁性粒子が、Feに対して0.1〜10原子%の、Mn、Zn、Ni、Cu、Al、Ti、およびSiから選ばれる少なくとも1種の元素を含むマグネタイトからなることを特徴とする請求項1記載の転写装置。
  3. 前記磁性粒子の平均粒子径が、0.01〜0.50μmであることを特徴とする請求項1記載の転写装置。
  4. 前記トナー粒子中に、35〜60質量%の磁性粒子を分散させることを特徴とする請求項1記載の転写装置。
  5. 請求項1記載の転写装置と、
    前記記録体上のトナー像を前記記録体上に定着する定着手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
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