JP2007256381A - 透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 - Google Patents
透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007256381A JP2007256381A JP2006077571A JP2006077571A JP2007256381A JP 2007256381 A JP2007256381 A JP 2007256381A JP 2006077571 A JP2006077571 A JP 2006077571A JP 2006077571 A JP2006077571 A JP 2006077571A JP 2007256381 A JP2007256381 A JP 2007256381A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- lens
- layer
- unit convex
- lens array
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
Abstract
【課題】 斜め方向の視野角を大幅に拡大することができる透過型スクリーンを提供する。
【解決手段】 レンズアレイ層12を平面形状が菱形を呈し光入射側に凸状の単位凸レンズ12aが縦及び横方向に連続して配列された形状に構成し、単位凸レンズ12aに入射された光線が集光する遮光層13の箇所に光透過部15を形成し、遮光層13のレンズアレイ層12と反対の面に光透過部15を覆うように拡散層14を積層し、単位凸レンズ12aを通して光透過部15を透過する光を拡散層14で拡散して出射する構成にした。
【選択図】図1
【解決手段】 レンズアレイ層12を平面形状が菱形を呈し光入射側に凸状の単位凸レンズ12aが縦及び横方向に連続して配列された形状に構成し、単位凸レンズ12aに入射された光線が集光する遮光層13の箇所に光透過部15を形成し、遮光層13のレンズアレイ層12と反対の面に光透過部15を覆うように拡散層14を積層し、単位凸レンズ12aを通して光透過部15を透過する光を拡散層14で拡散して出射する構成にした。
【選択図】図1
Description
本発明は、LCD、LCoS、DLPなどを表示素子としたプロジェクション方式による背面投射型ディスプレイ装置並びにその投射スクリーンなどに用いられる透過型スクリーンに関する。
液晶プロジェクションテレビなどの背面投射型ディスプレイ装置に用いられる透過型スクリーンは、レンチキュラーレンズやプリズムシートを基本構造とし、これと拡散板等とを一体構造とした光拡散板(便宜上以下、レンチキュラーレンズシートという)と、拡散材を含んだ基材等により成型されたフレネルレンズシート(以下、フレネルレンズシートという)とを対向配置し、これらの縁部分をテープや保持機構により一体化することで構成される(例えば特許文献1、2、3参照)。
このような透過型スクリーンは、これを構成するレンチキュラーレンズシートのレンズ層とフレネルレンズのレンズ層とが互いに向き合う状態に配置されている。
また、レンチキュラーレンズシートのレンチキュラーシートは、レンチキュラー層、遮光層及び拡散層を積層することで構成される。この場合、レンチキュラー層はフレネルレンズ側に配置され、拡散層は観者側に配置される。なお、拡散層の観者側と対向する面には、その表面を保護するためのハードコート層が必要に応じて設けられている。
また、レンチキュラーレンズシートのレンチキュラーシートは、レンチキュラー層、遮光層及び拡散層を積層することで構成される。この場合、レンチキュラー層はフレネルレンズ側に配置され、拡散層は観者側に配置される。なお、拡散層の観者側と対向する面には、その表面を保護するためのハードコート層が必要に応じて設けられている。
レンチキュラー層は、板状の拡散層(以下、拡散板という)と、この拡散板の一方の面に設けられたレンズ層とから構成される。レンズ層は、例えば半円柱状のシリンドリカルレンズを複数本、その長さ方向が平行になるように配列することで構成される。そして、このレンズ層に例えばフィルム状の粘着剤層を積層し、さらに拡散板を積層し、強固に一体化することによりレンチキュラーシートが得られる。
なお、ここで用いる拡散板は、例えばアクリル系などのプラスチック等からなるマトリックス中に複数のガラスビーズなどからなる拡散材を混合したものが一般的である。また、拡散板の光出射側の面には、その表面を保護するためのハードコード層が必要に応じて設けられている。
なお、ここで用いる拡散板は、例えばアクリル系などのプラスチック等からなるマトリックス中に複数のガラスビーズなどからなる拡散材を混合したものが一般的である。また、拡散板の光出射側の面には、その表面を保護するためのハードコード層が必要に応じて設けられている。
フレネルレンズシートは、フレネルレンズ層と拡散層とを積層することで構成される。フレネルレンズ層は同心円状に配置されたコーン状のプリズムアレイ形状とすることが一般的であり、拡散層には、レンチキュラーレンズと同様に、板状の拡散層(以下、拡散板という)が用いられる場合が多い。ただし、拡散板の光学的な拡散特性はレンチキュラーシートの拡散板のそれと違えてあるのが一般的である。
以上のように構成された透過型スクリーンを液晶プロジェクションテレビに取り付け、そのプロジェクタからの光線を透過型スクリーンに照射すると、この光線はフレネルレンズシートを介して略平行な光線となる。そして、この略平行な光線はレンチキュラー層を透過することによって、その透過光に所定の配光角度が付与され、画面の左右方向(水平方向)に適度に広がり、この方向における視野角の制御が行われる。
また、レンチキュラー層を透過した光線は、シリンドリカルレンズの長さ方向と平行なストライプ状の光線となり、この光線は遮光板の光透過部を通過した後、拡散板の作用により、画面の上下方向(垂直方向)に適度に拡散され、この方向における視野角の制御が行われる。
また、シリンドリカルレンズの集光部近傍に開口部を設けた遮光板を配設することにより、映像の黒を引き締める効果が得られる。つまりS/N比が向上し、コントラストの良好な画像を提供することができる。
特開平5−273658号公報
特開2003−140126号公報
特開2002−174703号公報
また、レンチキュラー層を透過した光線は、シリンドリカルレンズの長さ方向と平行なストライプ状の光線となり、この光線は遮光板の光透過部を通過した後、拡散板の作用により、画面の上下方向(垂直方向)に適度に拡散され、この方向における視野角の制御が行われる。
また、シリンドリカルレンズの集光部近傍に開口部を設けた遮光板を配設することにより、映像の黒を引き締める効果が得られる。つまりS/N比が向上し、コントラストの良好な画像を提供することができる。
上述のような従来の透過型スクリーンでは、レンチキュラーレンズの拡散効果が期待できる水平視野角に対し、垂直視野角は拡散板の効果によるものであり、民生用テレビとしては更に広い視野角を望まれることが多い。これに加えて、斜め方向への光拡散が不十分になりがちである。このため、テレビセットの透過型スクリーンを斜め上方または斜め下方より見た場合に画面内に暗部が生じ、測定値以上に好感観察範囲が狭まくなり、望ましくない。
また、従来、垂直視野角を広げる手段として、透過型スクリーンに直交させたレンチキュラー構造を持たせたり、レンチキュラーレンズを2枚直交して配置するなど、垂直方向にも光拡散効果を持たせたものもある。さらには、特許文献3に示すように、シリンドリカルレンズの長さ方向が互いに直交するように同一平面上に配列してなる1枚のレンズシートにより、水平/垂直の双方に光拡散効果を持たせた構成のものも知られている。
しかしながら、この種の透過型スクリーンは、基本的に画面の直上方向のみに光拡散を行うため、斜め方向への視野角改善効果は僅かに留まらざるを得ない。さらに、このような方式の透過型スクリーンは、レンズシートの加工適性が悪化し、生産数量の減少やコスト上昇の原因になる問題があった。
しかしながら、この種の透過型スクリーンは、基本的に画面の直上方向のみに光拡散を行うため、斜め方向への視野角改善効果は僅かに留まらざるを得ない。さらに、このような方式の透過型スクリーンは、レンズシートの加工適性が悪化し、生産数量の減少やコスト上昇の原因になる問題があった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、斜め方向の視野角を大幅に拡大することができる透過型スクリーン及びこれを用いた背面投射型ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の透過型スクリーンは、平面形状が菱形を呈し光入射側に凸状の単位凸レンズが縦及び横方向に連続して配列されるレンズアレイ層と、前記レンズアレイ層の前記単位凸レンズと反対の面に形成された遮光層と、前記単位凸レンズに入射された光線が集光する前記遮光層の箇所に形成された光透過部と、前記遮光層の前記レンズアレイ層と反対の面に前記光透過部を覆うように積層され前記単位凸レンズを通して前記光透過部を透過する光を拡散して出射する拡散層とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、フレネルレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光出射側に該フレネルレンズシートと平行に配置されたレンチキュラーレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光入射側に配置されたプロジェクタとを有する背面投射型ディスプレイ装置において、前記レンチキュラーレンズシートは、平面形状が菱形を呈し光入射側に凸状の単位凸レンズが縦及び横方向に連続して配列されるレンズアレイ層と、前記レンズアレイ層の前記単位凸レンズと反対の面に形成された遮光層と、前記単位凸レンズに入射された光線が集光する前記遮光層の箇所に形成された光透過部と、前記遮光層の前記レンズアレイ層と反対の面に前記光透過部を覆うように積層され前記単位凸レンズを通して前記光透過部を透過する光を拡散して出射する拡散層とを備えることを特徴とする。
本発明の透過型スクリーン及びこれを用いた背面投射型ディスプレイ装置によれば、斜め方向の視野角を大幅に拡大することができるとともに、画像の全方位の視野と明るさが制御された高品位な画像を得ることができ、かつリアプロジェクションテレビに適合した透過型スクリーンを得ることができる。
以下、本発明にかかる透過型スクリーン及びこれを用いた背面投射型ディスプレイ装置の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明にかかる透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置は、以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1(A)は本発明にかかるレンチキュラー構造の透過型スクリーンの実施の形態を示す概略平面図、図1(B)は図1(A)のB−B線に断面図、図2は本実施の形態における遮光層のパターン形状の一例を示す説明図、図3は本実施の形態におけるレンズアレイの成形に使用されるレンズ成型用ロールの一例を示す斜視図である。
図1(A)は本発明にかかるレンチキュラー構造の透過型スクリーンの実施の形態を示す概略平面図、図1(B)は図1(A)のB−B線に断面図、図2は本実施の形態における遮光層のパターン形状の一例を示す説明図、図3は本実施の形態におけるレンズアレイの成形に使用されるレンズ成型用ロールの一例を示す斜視図である。
本実施の形態に示す透過型スクリーン10は、図1に示すように、透光性のフィルム基材11と、このフィルム基材11の一方の面(光入射側の面)に形成されたレンズアレイ層12と、フィルム基材11の他方の面に積層された遮光層13と、この遮光層13のフィルム基材11と反対の面に積層された拡散層14とを備える。
レンズアレイ層12は、紫外線硬化性樹脂が塗布されたフィルム基材11を図3に示すようなレンズ成型用ロール20とこれに圧接される加圧用ロール(図示せず)との間に通すことにより、紫外線硬化性樹脂にレンズ成型用ロール20の形状を転写し、紫外線を照射して樹脂を硬化することにより、図1(A)及び(B)に示すような平面形状が菱形を呈し光入射側に突出する単位凸レンズ12aを縦及び横方向に連続して配列することで形成される。
なお、フィルム基材12の四辺の縁部分に臨む単位凸レンズ12aの平面形状は菱形にならず三角形状を呈するが、この形状の単位凸レンズであっても、その集光効果は損なわれことがない。
また、単位凸レンズ12aの平面形状が菱形を呈するようにレンズアレイ層12を形成する手法としては、半円柱状の凸シリンドリカルレンズが複数平行に配列されてなる第1レンズアレイと、同様に半円柱状の凸シリンドリカルレンズが複数平行に配列されてなる第2レンズアレイとをシリンドリカルレンズの長さ方向が互いに直角以下の角度で交差するように同一平面上に配置して一体化したレンズ層から構成することも可能である。
また、単位凸レンズ12aの平面形状が菱形を呈するようにレンズアレイ層12を形成する手法としては、半円柱状の凸シリンドリカルレンズが複数平行に配列されてなる第1レンズアレイと、同様に半円柱状の凸シリンドリカルレンズが複数平行に配列されてなる第2レンズアレイとをシリンドリカルレンズの長さ方向が互いに直角以下の角度で交差するように同一平面上に配置して一体化したレンズ層から構成することも可能である。
上述のような単位凸レンズ12aは、図1(A)に示すように、所定ピッチの平行な斜めの第1区画線L1と、この第1区画線L1と所定の角度θ、例えばθ=30度〜45度で交差する、第1区画線L1と同一ピッチの平行な斜めの第2区画線L2とにより区画することで平面形状が菱形を呈する形に形成され、かつ縦及び横方向に連続して配列された状態に構成される。これに対応してレンズ成型用ロール20の外周表面には、第1、第2区画線L1,L2及び単位凸レンズ12aの逆形状が形成されている。すなわち、レンズ成型用ロール20の菱形部分20aが単位凸レンズ12aの凸形状に応じた凹状となり、また、第1及び第2区画線L1,L2に対応する部分20bが凸形状となる。
単位凸レンズ12aに入射された光線16が集光する遮光層13の箇所には、図1(B)に示すように、光透過部15が形成されている。この時の遮光層13のパターン形状は図2に示すようになり、黒塗りの部分13aが遮光部であり、白抜きの互いに交差するストライプ部分が光透過部15である。
また、拡散層14は、光透過部15を透過する光を拡散してレンズアレイ層12と反対の側(観者側)へ出射するするもので、遮光層13のレンズアレイ層12と反対の面に光透過部15を覆うように積層されている。
また、拡散層14は、光透過部15を透過する光を拡散してレンズアレイ層12と反対の側(観者側)へ出射するするもので、遮光層13のレンズアレイ層12と反対の面に光透過部15を覆うように積層されている。
上述したようにレンズアレイ層12をフィルム基材11により支持する構造にすることにより、レンズアレイシートの一体成型法や積層法のみならず、フィルム基材へのラミネートや塗工など様々な工法を使用することが可能である。
上記フィルム基材の材料には、透過光に対して実用上差し支えない透過率と、機械的強度が有れば使用が可能であり、主なプラスチック材料としては、メタクリルスチレン樹脂を始めとしてアクリル、ポリカーボネートなどを広範に使用することができる。また、プラスチック以外にもガラス系の材料(フロートガラスや青板ガラス、BK7など)を使用することも可能である。
上記フィルム基材の材料には、透過光に対して実用上差し支えない透過率と、機械的強度が有れば使用が可能であり、主なプラスチック材料としては、メタクリルスチレン樹脂を始めとしてアクリル、ポリカーボネートなどを広範に使用することができる。また、プラスチック以外にもガラス系の材料(フロートガラスや青板ガラス、BK7など)を使用することも可能である。
レンズアレイ層12の材料としてはガラス、プラスチックなどの映像光波長に対し透光性を有する材料であれば、光学用部材に使用される材質には特に制限がないが、生産効率などを考慮するとプラスチックを用いることが最も好ましい。
プラスチックとしては、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、アクリル−スチレン共重合体、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどを例示することができる。特に微細な加工が必要なレンズ層の材料としては、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂などの放射線硬化型樹脂を用いることが好ましい。
放射線硬化型樹脂としては、例えばウレタン(メタ)アクリレートおよび/またはエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーに反応希釈剤、光重合開始剤、光増感剤などが添加された組成物などを用いることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、特に限定するものではないが、例えばエチレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオール類と、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンイソシアネートなどのポリイソシアネート類とを反応させて得ることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、特に限定するものではないが、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型プロピレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル、フルオレンエポキシ樹脂などのエポキシ樹脂類と、(メタ)アクリル酸とを反応させて得ることができる。
プラスチックとしては、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、アクリル−スチレン共重合体、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどを例示することができる。特に微細な加工が必要なレンズ層の材料としては、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂などの放射線硬化型樹脂を用いることが好ましい。
放射線硬化型樹脂としては、例えばウレタン(メタ)アクリレートおよび/またはエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーに反応希釈剤、光重合開始剤、光増感剤などが添加された組成物などを用いることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、特に限定するものではないが、例えばエチレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオール類と、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンイソシアネートなどのポリイソシアネート類とを反応させて得ることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、特に限定するものではないが、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型プロピレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル、フルオレンエポキシ樹脂などのエポキシ樹脂類と、(メタ)アクリル酸とを反応させて得ることができる。
このような透過型スクリーンにおいては、単位凸レンズ12aの断面形状は楕円面を基準面とし、高次項により補正を加えた非球面形状とすれば、遮光層13に設けた光透過部15への集光度合をより鮮明に調整が可能となり、望ましい。また、遮光層13は光線入射側に形成されたレンズアレイ層12の単位凸レンズ12aに対応する図2に示すパターンを有することで透過型スクリーンのコントラストを向上できる効果がある。また、拡散層14をラミネートや接着により一体化し、透過型スクリーンを得ることができる。この拡散層15には、基材層として充分な支持強度を有するもののほか、透明板に拡散層を塗工したものなどを適宜用いることも可能である。また、遮光層13のパターンは、レンズアレイ層12の単位凸レンズ12aに対応する図2に示すような形状であれば、その工法、材料は特に限定されない。
レンズ成型用ロール20の型材料としては、シリンダー表面に施された銅(Cu)メッキ層が一般的で、実際の使用に際してはクローム(Cr)やニッケル(Ni)などで保護層を設けることが一般的である。
レンズ成型用ロール20の型材料としては、シリンダー表面に施された銅(Cu)メッキ層が一般的で、実際の使用に際してはクローム(Cr)やニッケル(Ni)などで保護層を設けることが一般的である。
このようの本実施の形態における透過型スクリーンによれば、レンズアレイ層12を平面形状が菱形を呈し光入射側に凸状の単位凸レンズ12aが縦及び横方向に連続して配列された形状に構成し、単位凸レンズ12aに入射された光線が集光する遮光層13の箇所に光透過部15を形成する構成にしたので、斜め方向へも視域が生成され、特に店頭ディスプレイなど、至近距離での画像観察状態において広い好感領域を得ることができるとともに、画像の全方位の視野と明るさが制御された高品位な画像を得ることができ、かつリアプロジェクションテレビに適合した透過型スクリーンを得ることができる。しかも、レンズシートの加工が良好となり、生産性が向上し低コスト化が可能になる。
また、本実施の形態によれば、単位凸レンズ12aと逆の形状となる凹部をレンズ成型用ロールの外周表面に螺旋方向に沿い刻設することが可能であるため、これまでの加工技術を活用してレンズ成形用の型を容易に作製することができる。このため、特に特殊な装置を必要としないばかりか、単位凸レンズ成形用凹部のパターンニングに要する時間も切削時間の増加分のみで済むため、段取りなどを含めた総加工時間の増加分は最小限に抑えることができる。
また、単位凸レンズ成形用凹部のパターンはレンズ成型用ロールの回転方向に概ね沿っているため、レンズパターンの転写成型時に必要な脱泡や剥離を行うことができ、高速大面積での転写にも向いている。このため、レンズパターンとレンチキュラーレンズの間で加工上の難易度に決定的な差異はなく、生産性にすぐれている。さらに、副次的な効果として、単位凸レンズの繰り返し形状が傾斜しているため、従来モアレが発生したピッチ条件においても使用可能となり、製法の選定範囲が広がるなどのメリットがある。
また、単位凸レンズ成形用凹部のパターンはレンズ成型用ロールの回転方向に概ね沿っているため、レンズパターンの転写成型時に必要な脱泡や剥離を行うことができ、高速大面積での転写にも向いている。このため、レンズパターンとレンチキュラーレンズの間で加工上の難易度に決定的な差異はなく、生産性にすぐれている。さらに、副次的な効果として、単位凸レンズの繰り返し形状が傾斜しているため、従来モアレが発生したピッチ条件においても使用可能となり、製法の選定範囲が広がるなどのメリットがある。
(実施の形態2)
次に、図4により本発明にかかる透過型スクリーンを用いた背面投射型ディスプレイ装置の実施の形態について説明する。
この図4において、背面投射型ディスプレイ装置は、フレネルレンズシート31と、フレネルレンズシート31の光出射側に所定の間隔をおいてフレネルレンズシート31と平行に配置されたレンチキュラーレンズシート32と、フレネルレンズシート31の光入射側に配置されたプロジェクタ33とを備え、フレネルレンズシート31とレンチキュラーレンズシート32は支持部材34により一体化されている。
次に、図4により本発明にかかる透過型スクリーンを用いた背面投射型ディスプレイ装置の実施の形態について説明する。
この図4において、背面投射型ディスプレイ装置は、フレネルレンズシート31と、フレネルレンズシート31の光出射側に所定の間隔をおいてフレネルレンズシート31と平行に配置されたレンチキュラーレンズシート32と、フレネルレンズシート31の光入射側に配置されたプロジェクタ33とを備え、フレネルレンズシート31とレンチキュラーレンズシート32は支持部材34により一体化されている。
フレネルレンズシート31は、光学的拡散材を含まない光拡散度がゼロに近いフレネル基材層31aと、このフレネル基材層31aの光出射側(レンチキュラーレンズシート32と対向する側)に同心円状に形成されたコーン状のプリズムアレイ形状をなすフレネルレンズ層31bとから構成されている。
レンチキュラーレンズシート32は、上記図1に示す透過型スクリーン10と同様に、透光性のフィルム基材11と、このフィルム基材11の一方の面(光入射側の面)に形成されたレンズアレイ層12と、フィルム基材11の他方の面に積層された、光透過部15を有する遮光層13と、この遮光層13のフィルム基材11と反対の面に積層され単位凸レンズ12aを通して光透過部15を透過する光を拡散して出射する拡散層14とから構成されている。
レンチキュラーレンズシート32は、上記図1に示す透過型スクリーン10と同様に、透光性のフィルム基材11と、このフィルム基材11の一方の面(光入射側の面)に形成されたレンズアレイ層12と、フィルム基材11の他方の面に積層された、光透過部15を有する遮光層13と、この遮光層13のフィルム基材11と反対の面に積層され単位凸レンズ12aを通して光透過部15を透過する光を拡散して出射する拡散層14とから構成されている。
図4に示すように、プロジェクタ33からフレネルレンズシート31に光線33aが照射されると、この光線33aはフレネルレンズシート31により略平行な光線となってレンチキュラーレンズシート32側へ出射される。そして、この光線33bはレンチキュラーレンズシート32を構成するレンズアレイ層12の単位凸レンズ12aを透過することによって左右方向(水平方向)及び斜め方向に所定の配光角度が付与され、画面の左右方向(水平方向)及び斜め方向に適度に広がり、これらの方向における視野角の制御が行われる。また、レンチキュラーレンズシート32を透過した光線は、遮光層13の光透過部を経て、単位凸レンズ12aを通して遮光層13の光透過部15を透過する光を拡散層14の作用により、画面の上下方向(垂直方向)に適度に拡散し、この方向における視野角の制御が行われる。
このような背面投射型ディスプレイ装置によれば、レンズアレイ層12を平面形状が菱形を呈し光入射側に凸状の単位凸レンズ12aが縦及び横方向に連続して配列された形状に構成し、単位凸レンズ12aに入射された光線が集光する遮光層13の箇所に光透過部15を形成する構成にしたので、斜め方向へも視域が生成され、特に店頭ディスプレイなど、至近距離での画像観察状態において広い好感領域を得ることができるとともに、画像の全方位の視野と明るさが制御された高品位な画像を得ることができる。
10……透過型スクリーン、11……フィルム基材、12……レンズアレイ層、12a……単位凸レンズ、13……遮光層、14……拡散層、15……光透過部、20……レンズ成型用ロール、31……フレネルレンズシート、31a……フレネル基材層、31b……フレネルレンズ層、32……レンチキュラーレンズシート、33……プロジェクタ。
Claims (5)
- 平面形状が菱形を呈し光入射側に凸状の単位凸レンズが縦及び横方向に連続して配列されるレンズアレイ層と、
前記レンズアレイ層の前記単位凸レンズと反対の面に形成された遮光層と、
前記単位凸レンズに入射された光線が集光する前記遮光層の箇所に形成された光透過部と、
前記遮光層の前記レンズアレイ層と反対の面に前記光透過部を覆うように積層され前記単位凸レンズを通して前記光透過部を透過する光を拡散して出射する拡散層と、
を備えることを特徴とする透過型スクリーン。 - 前記単位凸レンズは非球面形状であることを特徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
- 前記レンズアレイ層は、半円柱状のシリンドリカルレンズが複数平行に配列されてなる第1レンズアレイと第2レンズアレイとを前記シリンドリカルレンズの長さ方向が互いに直角以下の角度で交差するように同一平面上に配置して一体化したレンズ層から構成されていることを特徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
- フレネルレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光出射側に該フレネルレンズシートと平行に配置されたレンチキュラーレンズシートと、前記フレネルレンズシートの光入射側に配置されたプロジェクタとを有する背面投射型ディスプレイ装置において、
前記レンチキュラーレンズシートは、
平面形状が菱形を呈し光入射側に凸状の単位凸レンズが縦及び横方向に連続して配列されるレンズアレイ層と、
前記レンズアレイ層の前記単位凸レンズと反対の面に形成された遮光層と、
前記単位凸レンズに入射された光線が集光する前記遮光層の箇所に形成された光透過部と、
前記遮光層の前記レンズアレイ層と反対の面に前記光透過部を覆うように積層され前記単位凸レンズを通して前記光透過部を透過する光を拡散して出射する拡散層と、
を備えることを特徴とする背面投射型ディスプレイ装置。 - 前記単位凸レンズは非球面形状であることを特徴とする請求項4記載の背面投射型ディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006077571A JP2007256381A (ja) | 2006-03-20 | 2006-03-20 | 透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006077571A JP2007256381A (ja) | 2006-03-20 | 2006-03-20 | 透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007256381A true JP2007256381A (ja) | 2007-10-04 |
Family
ID=38630715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006077571A Pending JP2007256381A (ja) | 2006-03-20 | 2006-03-20 | 透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007256381A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012096303A1 (ja) * | 2011-01-14 | 2012-07-19 | 日本電気硝子株式会社 | 表示装置用ガラス板、それを備える液晶表示装置、表示装置用ガラス板の製造方法及び製造装置並びに液晶表示装置の製造方法 |
WO2015191201A1 (en) * | 2014-06-12 | 2015-12-17 | Google Inc. | High contrast rear projection screen for use with a diverging illumination source |
-
2006
- 2006-03-20 JP JP2006077571A patent/JP2007256381A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012096303A1 (ja) * | 2011-01-14 | 2012-07-19 | 日本電気硝子株式会社 | 表示装置用ガラス板、それを備える液晶表示装置、表示装置用ガラス板の製造方法及び製造装置並びに液晶表示装置の製造方法 |
WO2015191201A1 (en) * | 2014-06-12 | 2015-12-17 | Google Inc. | High contrast rear projection screen for use with a diverging illumination source |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100936734B1 (ko) | 렌즈 어레이 시트 및 투과형 스크린 및 배면투사형 디스플레이 | |
KR100918713B1 (ko) | 양면 렌즈 시트 및 프로젝션 스크린 | |
JP3390790B2 (ja) | プロジェクションスクリーン | |
WO2002099530A1 (en) | Micro-lens sheet and projection screen | |
US7580190B2 (en) | Micro lens array and method of manufacturing the same | |
JP4178748B2 (ja) | レンズアレイシートおよび透過型スクリーン | |
JP4251033B2 (ja) | レンズアレイシートおよび透過型スクリーン | |
JP4078832B2 (ja) | レンズアレイシートおよび透過型スクリーン | |
JPWO2005036260A1 (ja) | フレネルレンズ及び透過型スクリーン、並びにこれらを用いた背面投写型ディスプレイ装置 | |
JP2007256381A (ja) | 透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 | |
JP4882349B2 (ja) | レンズアレイシート、透過型スクリーンおよびリアプロジェクションテレビジョン | |
JP4636503B2 (ja) | バックライトユニットおよび液晶表示装置 | |
JP4254403B2 (ja) | レンズアレイシートおよび透過型スクリーン | |
TW200304579A (en) | Micro-lens sheet and projection screen | |
JPH032742A (ja) | 透過形スクリーン | |
JP2005017919A (ja) | 透過型スクリーン | |
JPH11295817A (ja) | レンチキュラースクリーン | |
JP2008286987A (ja) | 透過型スクリーンおよび投射型ディスプレイ | |
JP2003295324A (ja) | プロジェクションスクリーン | |
JP2007225800A (ja) | 透過型スクリーン | |
JP2001209130A (ja) | 背面投射式スクリーン | |
JP2008076829A (ja) | 透過型スクリーンおよびその成型方法 | |
JP2002357869A (ja) | マイクロレンズシートおよびそれを用いたリア型プロジェクションスクリーンと表示装置 | |
JP2005070489A (ja) | レンズシート及びこのレンズシートを用いた透過型スクリーン | |
JP2007199566A (ja) | 透過型スクリーン |