JP2007256361A - 非磁性トナーおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリット現像装置特有の問題であるトナーのドナーロールへの付着を抑制でき、高品位な画像を安定して供給できるトナーを提供することにある。
【解決手段】少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子2に対して表面処理剤を外添した非磁性トナーであって、前記表面処理剤は、少なくとも数平均一次粒子径が12〜40nmのシリカ微粒子4と、比抵抗が50Ω・cm以下でかつメタノール疎水化度が20%以下の酸化チタン微粒子3とを含有し、前記酸化チタン微粒子3は、前記シリカ微粒子4より前記トナー粒子2表面に形成された前記表面処理剤層の内層側に多く存在している。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャリアを用いてトナーを帯電させる2成分現像剤を使用し、現像ローラ上に帯電されたトナーのみを保持させて静電潜像を現像する現像方式に使用される非磁性トナーに関する。
従来より、画像形成装置における現像方式には、トナーとキャリアを用いた2成分現像方式、キャリアを使用しない1成分現像方式、キャリアを用いてトナーを帯電させる2成分現像剤を使用し、現像ローラ上に帯電されたトナーのみを保持させて静電潜像を現像するようにした、所謂ハイブリッド現像方式などがある。
2成分現像方式はキャリアによるトナーの帯電性に優れ、長寿命化が可能である反面、現像装置が大きく複雑になること、キャリアの耐久性によって画質が変化するなどの欠点がある。また1成分現像方式は、現像装置がコンパクトになってドット再現性に優れているが、現像ローラ、補給ローラの耐久性が概して低く、定期的に現像装置を交換するため消耗品価格が高価になる。
こうした双方の現像方式の特徴を生かし、トナーとキャリアを有する2成分現像剤を使用して現像ローラ上にトナーのみを保持し、そのトナーで感光体上に形成した静電潜像を非接触で現像するようにした所謂ハイブリッド現像方式が注目されてきている。
前記ハイブリッド現像方式を用いた現像装置として、特許文献1に開示されているように、現像剤供給手段である磁気ブラシロールが、トナーとキャリアとを含有する2成分現像剤を現像剤担持体である現像ローラ(以下、ドナーロールともいう。)へ供給されるようになっている現像装置が知られている。しかしながら、このような現像装置は、磁気ブラシロールからドナーロールへ転移されるトナーの選択性(トナー粒径、トリボ等)が高いため、長期使用によりに磁気ブラシロールからドナーロールへ供給されるトナーのトナー粒径、トナー成分が変化し画質低下、濃度低下を生じる。また、磁気ブラシのドナーロール上のトナーの掻き落とし効果が弱いとドナーロール上のトナーの入れ替りが無くなり、トナーがチャージアップすることによるドナーロールへのトナー付着が起こり、画像濃度の低下を引き起こす。
このような問題を解決するため、磁気ブラシロールとドナーロールに印加するバイアスを改良するといった方法が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。しかしながら、システムからの改良では、トナーが劣化した場合や、トナーの付着力が増大する高温環境において、上記、ドナーロールへのトナー付着という問題が起こってしまうことがある。この問題へのトナー、現像剤からのアプローチは現状殆どされていない。
米国特許第4868600号明細書 特開2000−250294号公報 特開2005−242281号公報
本発明の課題は、上記ハイブリット現像装置特有の問題であるトナーのドナーロールへの付着を抑制でき、高品位な画像を安定して供給できるトナーを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、トナー粒子の表面処理剤を、所定の平均粒子径を有するシリカ微粒子と、所定の比抵抗およびメタノール疎水化度を有する酸化チタン微粒子とで構成し、前記酸化チタン微粒子を、前記シリカ微粒子より前記トナー粒子の内層側に多く存在させることにより、トナーのドナーロールへの付着を抑制できるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の非磁性トナーおよびその製造方法ならびに画像形成装置は、以下の構成を有する。
(1)少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子に対して表面処理剤を外添した非磁性トナーであって、前記表面処理剤は、少なくとも数平均一次粒子径が12〜40nmのシリカ微粒子と、比抵抗が50Ω・cm以下でかつメタノール疎水化度が20%以下の酸化チタン微粒子とが外添され、前記酸化チタン微粒子は、前記シリカ微粒子より前記トナー粒子表面に形成された前記表面処理剤層の内層側に多く存在していることを特徴とする非磁性トナー。
(2)前記(1)に記載の非磁性トナーの製造方法であって、前記トナー粒子に表面処理剤を外添する表面処理工程において、前記酸化チタン微粒子を外添処理した後に、前記シリカ微粒子および/またはその他の表面処理剤を順次あるいは同時に外添処理することを特徴とするトナーの製造方法。
(3)磁気ローラに形成された、トナーと磁性キャリアからなる磁気ブラシを介して、現像ローラへトナーのみを転移させ、この転移により現像ローラ上に形成されるトナー薄層によって潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像方式による画像形成装置であって、前記トナーは前記(2)に記載の製造方法により製造されたトナーであることを特徴とする画像形成装置。
本発明のトナーによれば、トナーのチャージアップがなく、長期使用によるトナーの付着力の変化が少ないため、トナードナーロールへのトナー付着を抑制でき、高品位な画像を安定して供給することができる。
以下、本発明の一実施形態を詳細に説明する。本実施形態に係る非磁性トナーは、トナーとキャリアを有する2成分現像剤を使用して現像ローラ上にトナーのみを保持し、そのトナーで現像剤担持体上に形成した静電潜像を非接触で現像するハイブリッド現像方式を用いた画像形成装置に、好適に使用できるものである。しかしながら、前記現像方式に限定されるものではなく、非磁性トナーを使用する画像形成装置であれば何れに適用してもよい。
図1に本実施形態に係る非磁性トナーの粒子モデルの模式図を示し、図2に比較例として製造方法を異ならせた場合の非磁性トナーの粒子モデルの模式図を示す。
本実施形態に係る非磁性トナー1は、図1に示されるように、非磁性のトナー粒子2に、表面処理剤である酸化チタン微粒子3と、シリカ微粒子4とが外添されて構成される。前記酸化チタン微粒子3は、前記シリカ微粒子4より内層側に分布し、より強固にトナー粒子2に固着している。前記シリカ微粒子4は、トナー粒子2の表面に直接付着しているものは少なく、前記酸化チタン3を介して付着している。
本実施形態に係る非磁性トナー1は、前記トナー粒子2の表面処理工程にて、前記トナー粒子2に前記酸化チタン微粒子3を外添処理した後に、前記シリカ微粒子4を順次あるいは同時に外添処理することにより製造される。
これに対して、図2の比較例の磁性トナー1では、前記トナー粒子2の表面処理工程にて、前記トナー粒子2に、前記酸化チタン微粒子3および前記シリカ微粒子4を同時に外添処理することにより製造した。
前記比較例の非磁性トナー1は、図2に示されるように、前記トナー粒子2の表面に、前記酸化チタン微粒子3および前記シリカ微粒子4が均一に層状に付着している。
これに対して、図1に示した本発明の非磁性トナー1によれば、図2に示した比較例に比べてトナー粒子2表面に形成された表面処理剤層の内層側、すなわちトナー粒子2表面に酸化チタン微粒子3が強固に付着しているため、トナー表面の電荷を逃がしやすく、トナーの過剰帯電を防止することができる。また、本実施形態ではシリカ微粒子4がトナー粒子表面に直接付着することが少ないため、シリカ微粒子4のトナー粒子表面への埋め込みが防止され、適度な流動性を保つことができる。
次に、本実施形態に係る非磁性トナーの詳細な構成につき説明する。
本発明の非磁性トナー1は、まず、非磁性トナー1の表面を、少なくとも比抵抗50Ω・cm以下の酸化チタン微粒子3を含有する表面処理剤によって処理される。好ましい比抵抗の範囲は3〜50Ω・cmであり、比抵抗が3Ω・cmより小さいとトナーの帯電量を保持し難くなる傾向があり、比抵抗が50Ω・cmより大きいとトナーがチャージアップして層乱れの発生が生じる。
そして、前記酸化チタン微粒子3による表面処理の後、数平均一次粒子径が12〜40nmのシリカ微粒子4により表面処理を行う。前記シリカ微粒子4の数平均一次粒子径が12nmより小さいとトナー粒子表面へ埋め込まれやすくなり、また40nmを超えると流動性の低下をもたらす。なお、ここでいう数平均一次粒子径は、SEM(走査電子顕微鏡:日本電子社製JSM−880)により3万倍に拡大したトナー粒子表面の写真を撮影し、画像解析装置(Macview株式会社マウンテック製)にて、任意の100個の粒子について粒子径を測定し、算術平均を行ってその数平均一次粒子径を算出したものである。
また、前記酸化チタン微粒子3の疎水化度は20%以下、好ましくは5〜20%である。疎水化度が20%を超えると、チャージアップが生じやすくトナー付着が発生する。
本発明でいう表面処理剤の「疎水化度」は、次の方法により測定することができる。すなわち、ビーカーに50mLの蒸留水を取り、次いで表面処理剤微粒子を0.2gを静かに加える。メタノールを満たしたビュレットの先端を表面処理剤微粒子に触れないよう水中に浸し、マグネットスターラーで静かに攪拌しながらビュレットからメタノールを少しずつ滴下し、水面に浮いている表面処理剤微粒子が濡れて完全に水中に沈降するまでのメタノール滴下量を測定する。そして、メタノール疎水化度を下記式により算出する。
Figure 2007256361

上記式中、W はメタノール疎水化度(%)、Vmはメタノール滴下量(mL)である。
メタノールはこの場合界面活性剤の役割をし、メタノールの滴下に伴って浮いている表面処理剤がメタノールを介して水中に分散するので、疎水化度の値が大きいほど表面処理剤の疎水化度は高いことになる。
本実施形態における酸化チタン微粒子3は、当該分野で公知の方法、例えば、四塩化チタンと酸素ガスとの混合物を気相で反応させることにより得ることができる。この反応は、例えば800〜1200℃程度の温度範囲で行うことができる。得られた反応物は、粉砕及び微粉砕を行い、任意に分級することが適当である。酸化チタン微粒子は、粒状、針状等のどのような形状のものでもよく、結晶形は、アナターゼ型、ルチル型、非晶質のいずれでもよいが、好適にはルチル型の結晶形を多く含有するとよい。酸化チタン微粒子を高硬度のルチル型とすることにより、トナーの研磨性能が向上する。
酸化チタン微粒子の比抵抗を50Ω・cm以下にする方法としては、酸化チタン微粒子に導電性処理を施すことが適当である。導電性処理は、例えば、スズ、アンチモン、タングステン等を含む化合物溶液を用い、加水分解する湿式法により行うことができる。また、任意に、導電性処理の後、洗浄、不要な成分を除去するための焼成、所望の粒径を得るための粉砕及び分級の1種以上を行ってもよい。
スズを含む化合物としては、塩化スズ(第一、第二)、硫酸スズ、硝酸スズ、オキシ塩化スズ、スズ酸、スズ酸カリウム、スズ酸ナトリウム、有機スズ化合物(例えば、スズアルコキシド化合物)などが挙げられる。アンチモンを含む化合物としては、三塩化アンチモン、五塩化アンチモン、硫酸アンチモン、硝酸アンチモン、オキシ塩化アンチモン、アンチモン酸、アンチモン酸カリウム、アンチモン酸ナトリウム、有機アンチモン化合物(例えば、アンチモンアルコキシド化合物)などが挙げられる。タングステンを含む化合物としては、塩化タングステン、硫酸タングステン、硝酸タングステン、オキシ塩化タングステン、タングステン酸、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、タングステン酸カルシウム、有機タングステン化合物などが挙げられる。加水分解は、例えば、水酸化ナトリウム、アンモニア水、炭酸アンモニウム等のアルカリ性水溶液を用いて行うことができる。
洗浄は、デカンテーション等の一般的な洗浄法による水洗が挙げられる。
焼成は、トンネルキルン、ロータリーキルン、電気炉、マッフル炉、減圧乾燥機などを使用することができ、焼成雰囲気は、大気雰囲気、酸化雰囲気、還元性雰囲気、不活性雰囲気等、種々の雰囲気を採用することができる。焼成温度は、例えば、500〜800℃程度が挙げられる。
粉砕は、ボールミル、振動ミル、ジェットミル、ピンミル等の各種粉砕装置、破砕装置を用いて行うことができる。
分級は、例えば、ふるい、コアンダ効果を利用したエルボーショット、ローターを用いたATP、TSP、TTSP、遠心力分級方式のDSセパレータ等である気流式分級機等を用いて行うことができる。
酸化チタン微粒子の比抵抗は、用いたスズ、アンチモン及び/タングステン等のモル濃度、これら元素を含む層の膜厚等によって調整することができる。また、上述したような導電性処理を施した前後、好ましくは後に、各種の処理剤を用いて、さらに比抵抗を調整するための疎水化または親油化処理を行ってもよい。
このような疎水化または親油化処理としては、例えば、チタネートカップリング剤、シランカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等のカップリング剤や、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル等を、単独又は併用して表面処理する方法が挙げられる。特に、チタネートカップリング剤のようなカップリング剤で表面処理することが好ましい。
チタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロペルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、疎水性基、アミノ基又はエポキシ基等を有するものが挙げられる。疎水性基を有するシランカップリング剤としては、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、フェニル基、ハロゲン化フェニル基又はアルキルフェニル基等を有するシランカップリング剤が挙げられる。なかでも、RmSiYn〔式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基又はビニル基を示し、nは1〜3の整数を示す。〕で示されるアルコキシシランが好ましい。
具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ)シラン等が挙げられる。また、ビニルトリクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシランであってもよい。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメトキシジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン等が挙げられる。
アルミニウムカップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
これらのカップリング剤は、用いるカップリング剤の種類や処理方法等によって、その使用量を適宜調整することができるが、例えば、酸化チタン100重量部に対して、0.1〜10重量部程度用いることが適当である。
これらカップリング剤で処理する方法は、例えば、撹拌羽根を有する混合機(アトライター、TKホモミキサー等の高剪断力混合装置)を用いて、酸化チタンが水系媒体中で、一次粒子になるように行うことが適当である。
シリコーンオイルは、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。
これらのシリコーンオイルは、用いるオイルの種類や処理方法等によって、その使用量を適宜調整することができるが、例えば、酸化チタン100重量部に対して、0.1〜20重量部程度用いることが適当である。
シリコーンオイルで処理する方法としては、例えば、酸化チタン微粒子とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直接混合してもよいし、酸化チタン微粒子にシリコーンオイルを噴霧してもよいし、適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解又は分散させた後、酸化チタン微粒子を加え、混合して溶剤を除去する方法等が挙げられる。
比抵抗50Ω・cm以下の酸化チタン微粒子は、例えば、数平均一次粒子径を、0.03〜2.0μm程度とすると良く、さらに好適には数平均一次粒子径を、0.1〜2.0μmとすることが好ましい。このように、酸化チタン微粒子の数平均一次粒子径を大とすることにより、研磨性能が向上し、像流れの発生を防止できる。
酸化チタン微粒子の比抵抗は、当該分野で公知の方法により測定することができる。例えば、得られた酸化チタン微粒子3は、通常そのままでは比抵抗を測定することができないため、所定の圧力を加えて所定の形状に成形した成形品の抵抗値を測定することにより、微粒子の比抵抗に代えて表すことができる。例えば、酸化チタン微粒子10〜100g程度を、100〜1000kg/cm2程度の圧力で、例えば、円柱状に成形し、印加電圧1〜30V程度での抵抗値を測定することにより、比抵抗を求めることができる。本発明では、具体的には、酸化チタン微粒子10gを、600kg/cm2の圧力で、直径25mmの円柱状に成形し、1kgの荷重をかけ、印加電圧10Vでの抵抗値を測定することにより、比抵抗を求めた。
(トナー)
本発明で用いられるトナーは、所定量の結着樹脂に、所定量の着色剤と、必要に応じてワックス、電荷抑制剤等の添加剤とを添加し、それをヘンシェルミキサーなどの混合装置で攪拌混合して得ることができる。前記攪拌混合して得られる混合物を二軸押出機などで溶融混練し、冷却後、ハンマーミルやジェットミルなどの粉砕機で粉砕する。次に、風力分級機などの分級機を用いて、分級した後、所定の大きさの粒径のトナー粒子を得る
次に、得られたトナーに対して、所定量の無機酸化物および上記した酸化チタン微粒子およびシリカ微粒子等の表面処理剤を外添し、ヘンシェルミキサー等の混合装置で撹拌混合してトナーを得る。
2成分系現像剤中のトナー濃度は1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%であるのがよい。トナー濃度が1質量%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎるおそれがある。一方、トナー濃度が20質量%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し、機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じるおそれがある。
(結着樹脂)
結着樹脂としては、その種類は特に制限されるものではなく、例えばポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用するのが好ましい。
具体的には、ポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体でも、スチレンと共重合可能な他の共重合モノマーとの共重合体でもよい。共重合モノマーとしては、p−クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、痾−クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用することもできるし、あるいは2種以上を組み合わせてスチレン単量体と共重合させることもできる。
ポリスチレン系樹脂は、2つの質量平均分子量ピーク(低分子量ピークと高分子量ピーク)を有しているのが好ましい。具体的には、低分子量ピークが3,000〜20,000の範囲内であり、高分子量ピークが300,000〜1,500,000の範囲内であり、質量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が10以上であるのが好ましい。質量平均分子量ピークがこのような範囲内にあれば、トナーを容易に定着させることができ、また耐オフセット性を向上させることもできる。なお、結着樹脂の質量平均分子量および数平均分子量は、分子量測定装置(GPC)を用いて、カラムからの溶出時間を測定し、標準ポリスチレン樹脂を用いて予め作成しておいた検量線と照らし合わせることにより求めることができる。
ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものが使用できる。ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のものが挙げられる。
2価または3価以上のアルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類が例示される。
2価または3価以上のカルボン酸成分としては、2価または3価カルボン酸、この酸無水物またはこの低級アルキルエステルが用いられ、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等が例示される。
ポリエステル系樹脂の高化式フローテスターで測定した軟化点は、好ましくは110〜150℃、より好ましくは120〜140℃であるのがよい。
また、結着樹脂は、定着性が良好な観点から熱可塑性樹脂が好ましいが、ソックスレー抽出器を用いて測定される架橋部分量(ゲル量)が10質量%以下の値、好ましくは0.1〜10質量%の範囲内の値であれば、熱硬化性樹脂であってもよい。このように一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなく、現像剤の保存安定性や形態保持性、あるいは耐久性をより向上させることができる。よって、トナー母体の結着樹脂として、熱可塑性樹脂を100質量%使用する必要はなく、架橋剤を添加したり、あるいは熱硬化性樹脂を一部使用することもできる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂やシアネート系樹脂等を使用することができる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂等の1種または2種以上の組み合わせが挙げられる。
また、結着樹脂としては、磁性粉の分散性を向上させるために、ヒドロキシル(水酸)基、カルボキシル基、アミノ基およびグリシドキシ(エポキシ)基から選択される少なくとも一つの官能基を分子内に有する樹脂を使用するのが好ましい。これらの官能基を有しているか否かは、フーリエ変換赤外分光装置(FT−IR装置)を用いて確認することができ、さらに滴定法を用いて定量することができる。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、55〜70℃の範囲内の値とするのが好ましい。結着樹脂のガラス転移点が55℃未満になると、得られたトナー同士が融着し、保存安定性が低下するおそれがある。一方、結着樹脂のガラス転移点が70℃を超えると、トナーの定着性が乏しくなるおそれがある。なお、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、比熱の変化点から求めることができる。
(着色剤)
着色剤としては、黒色顔料として、アセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラック等のカーボンブラック;黄色顔料として、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ;橙色顔料として、赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK;赤色顔料として、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B;紫色顔料として、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ;青色顔料として、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC;緑色顔料として、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG;白色顔料として、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛;白色顔料として、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を使用できる。これらの着色剤は結着樹脂100質量部当り2〜20質量部、特に5〜15質量部の範囲で使用するのが好ましい。
本発明の現像剤には、本発明の効果を害しない範囲でその他の添加剤を添加しても構わない。このような添加剤としては、例えばワックス、電荷制御剤などが挙げられる。
(ワックス)
ワックスとしては、特に限定はなく、例えばカルナバワックス、サトウワックス、木ワックス等の植物性ワックス;蜜ワックス、昆虫ワックス、鯨ワックス、羊毛ワックスなどの動物性ワックス;エステルを側鎖に有するフィッシャートロプシュワックス(FTワックス)、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の合成炭化水素系ワックスなどが挙げられる。この中でも分散性の点から、カルナバワックスやエステルを側鎖に有すFTワックスやポリエチレンワックスを使用するのが好ましい。
また、ワックスは、示差走査熱量計による吸熱曲線における吸熱メインピークが70〜100℃の範囲にあるものが好ましい。吸熱メインピークが70℃未満にある場合、トナーブロッキングおよびホットオフセットが生じるおそれがあり、他方吸熱メインピークが100℃を超える場合、低温定着性が得られないおそれがある。
さらに、ワックスの添加量は結着樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部の範囲であるのが好ましい。ワックスの添加量が0.1質量部未満になると、充分なワックスの効果が得られにくくなるおそれがあり、添加量が20質量部を超えると、耐ブロッキング性が低下し、またトナー母体からの脱離が生じるおそれがある。
(電荷制御剤)
電荷制御剤としては、これまで公知の電荷制御剤を使用でき、例えば正帯電性電荷制御剤としては、ニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、カルボキシル基含有脂肪酸変性ニグロシン染料、4級アンモニウム塩、アミン系化合物、有機金属化合物等を使用でき、負帯電性電荷制御剤としては、オキシカルボン酸の金属錯体、アゾ化合物の金属錯体、金属錯塩染料やサリチル酸誘導体等を使用できる。
(外添剤)
外添剤としては、トナーの帯電制御性や流動性などを調整するために、上記した酸化チタン微粒子、シリカ微粒子以外に、アルミナ、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機微粉末;ポリメチルメタクリレート等の有機微粉末;ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を併用することができる。前記外添剤の添加量は、トナー粒子当たり0.1〜5.0質量%の範囲が好ましい。当該外添剤とトナー粒子との混合は、例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、ターブラミキサー、ハイブリタイザー等を用いて行うことができる。
また、前記無機微粉末の表面は、未処理であっても良く、また必要に応じ、疎水化、帯電性制御等の目的で、上記したようなシランカップリング剤、アミノシラン、シリコーンオイル、またはチタネートカップリング剤により表面処理されていても良い。
これら表面処理剤の使用量は、外添剤100重量部に対して、0.05〜20重量部が好ましい。
本発明のトナーは、フェライトキャリア等の現像剤キャリアと混合して2成分現像剤としてもよく、また、単独で1成分現像剤とするなど適宜の方法で使用できる。
(キャリア)
本発明に係るトナーを2成分現像剤として用いる場合、キャリアコア材としては特に限定はなく、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性体金属およびそれらの合金、あるいは希土類を含有する合金類、ヘマタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、リチウム系フェライトなどのソフトフェライト、銅−亜鉛系フェライト等の鉄系酸化物およびそれらの混合物等の磁性体材料を焼結およびアトマイズ等を行うことによって製造した磁性体粒子の表面を樹脂被覆したものを使用することができる。
上記で得られたキャリアコア材に対して、表面コート剤フッ素系結着樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。
キャリアの粒子径は、一般に電子顕微鏡法による粒径で表して20〜200μm、特に30〜150μmのものが好ましい。またキャリアの見掛け密度は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構造等によっても相違するが、一般に2.4〜3.0g/cm3の範囲が好ましい。
前記トナーとキャリアからなる2成分現像剤中の、トナー濃度は1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。トナー濃度が1重量%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が20重量%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じる虞があるからである。
(画像形成装置)
図3は本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概要図である。図3に示すように、画像形成部は、感光体ドラム13を備えるとともに、感光体ドラム13の周囲には、その移動方向に沿って順に帯電装置32、露光装置31、現像装置20、転写装置(不図示)が配設されている。また、感光体ドラム13の印刷体34搬送方向下流側には定着装置(不図示)が配設されている。
現像装置20は、図4に示すように、感光体13と現像ローラ12を配設し、該現像ローラ12から所定間隔をおいて非磁性金属材料で円筒状に形成され、円筒内には複数の固定磁石が配設されて、該固定磁石の周囲を回転可能に構成されたスリーブを有した磁気ローラ11が配設されている。感光体13と現像ローラ12との間には現像バイアス電圧DC17aとAC17bが印加され、磁気ローラ11には現像バイアス電圧DC18が印加される。19は磁気ブラシの厚さを制御する規制ブレードである。
次に、感光体13と、現像装置内の磁気ローラ11と、現像ローラ12との作用を説明する。図4に示すように、この磁気ローラ11は、トナー1を帯電させて保持するキャリア14による磁気ブラシ10を発生させる。また、現像ローラ12の表面には、磁気ブラシ10から供給されたトナー1によりトナー薄層6が形成される。そして、感光体13は、トナー薄層6のトナーを静電潜像に応じて選択的に飛翔させて画像形成を行なう。
そして、この形成された画像が1次転写ローラ33との間を通過する印刷体34に転写される。
以下、本発明に関し、実施例および比較例を挙げて、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
本発明に用いたトナーを下記に示す材料を用いて、以下のようにして作製した。
結着樹脂としてポリエステル樹脂(酸価=5.6,融点120℃)100重量部、着色剤として銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.Pigment Blue 15:3)4重量部、電荷制御剤(P51:クラリアント社製)1重量部、ワックス(カルナバロウ)5重量部、を
ヘンシェルミキサ(三井三池工業製)にて混合し、池貝社製 PCM−30にて混練した。その後、ターボミル(ターボ工業)を用い粉砕した後、エルボージェット分級機(日鉄鉱業製)を用い分級を行ない平均粒径6.8μmのトナー分級品を得た。
上記トナー分級品に外添剤として、シリカ微粒子4(平均一次粒径8,12,20,40,50nm:ワッカー社製)をトナー分級品に対して1.0質量%、酸化チタン微粒子3をトナー分級品に対して1.0質量%を下記に示す表面処理方法(a)および(b)でそれぞれ混合を行い、表1に示すトナーを得た。
表面処理方法(a):まず、酸化チタン微粒子3をヘンシェルミキサー(三井三池工業製)にて添加混合し、その後、シリカ微粒子4を添加混合する。
表面処理方法(b):トナー分級品に上記シリカ微粒子4および酸化チタン微粒子3を同時にヘンシェルミキサー(三井三池工業製)にて混合する。
(酸化チタン微粒子)
次に、酸化チタン微粒子3の製造方法を以下に示す。
塩素法によって得られた四塩化チタンと酸素ガスの混合物を気相酸化反応器に導入し、気相で1000℃の温度で反応させることにより、酸化チタンのバルクを得た。得られた酸化チタンのバルクをハンマーミルにて粉砕して洗浄を行い、110℃の温度で乾燥させた後、ジェットミルで解砕して気相法により生成された酸化チタン微粒子3を得た。
得られた酸化チタン微粒子3にスズアンチモン処置を施し、導電性を持たせる。水に分散させた酸化チタンの懸濁液(100g/L)を70℃に加熱して、これに塩化スズ(SnCl4・5H2O)2gと塩化アンチモン(SbCl2)0.1gを2N塩酸水溶液50mLに溶解した溶液と10%水酸化ナトリウム水溶液とを該懸濁液のpHを2〜3に維持するように添加して、酸化スズ及び酸化アンチモンの水和物からなる被覆層を形成した酸化チタンの懸濁液を得、その懸濁液をろ過、洗浄し、600℃の温度で焼成後、ジェットミルで解砕して導電性酸化チタンを得た。酸化チタン微粒子3の抵抗はこのスズアンチモン処置の調整により行った。抵抗値は製造によってバラツキがある為、所望の抵抗値のものが得られるまで何度か製造を繰り返し作製した。
得られた導電性酸化チタンに疎水化処理を行い、メタノール疎水化度の調整を行った。導電性酸化チタン微粒子をヘンシェルミキサーにて130℃の温度でイソプロピルトリイソステアロイルチタネートを酸化チタン粒子に添加混合してカップリング反応させ、乾燥、解砕して最終的に酸化チタン微粒子3を得た。
酸化チタン微粒子3の抵抗はULTRA HIGH RESISTANCE METER(R8340A、アドバンテスト社製)にて、以下の条件で測定した。
酸化チタン微粒子3の10gを600kg/cm2の圧で成型(直径25mmの円柱型)し、1kgの荷重をかけ、印加電圧10Vでの抵抗値を測定した。
また、メタノール疎水化度は、上記した測定方法により、上記式(1)を用いて求めた。
そして、キャリアとしてパウダーテック社製フェライトキャリヤ(平均粒子径:45μm)に対して、上記で得られたトナーを9.5%調合してロッキングミキサーで30分間混合し、表1に示す試料No.1〜12のトナーからなる現像剤を作製した。
Figure 2007256361
(評価試験および評価方法)
前記作製した試料No.1〜12の現像剤のいずれかをハイブリット現像方式を採用している京セラミタ社製プリンタ(FS−C5016N)に搭載して、評価を行った。評価は、ドナーロールへのトナー付着がトナーのチャージアップおよびトナーの付着力の増大が原因であるため、よりチャージアップしやす低湿環境およびより付着力が大きくなりやすい高温環境を勘案し、高温低湿環境(32.5℃/20%)において1万枚印刷を行いドナーロールへのトナー付着の確認、画像濃度(ID)およびカブリ濃度(FD)について行なった。これらの結果を表2に示した。
評価方法および評価基準は、以下の通りである。
(1)画像濃度
画像濃度(ID)はマクベス反射濃度計RD914(グレタグマクベス社製)により測定した。判定基準は、IDが1.4以上を優、1.3以上1.4未満を良、1.2以上1.3未満を可、1.2未満を不可、とした。
(2)カブリ濃度
カブリ濃度(FD)はマクベス反射濃度計RD914(グレタグマクベス社製)により測定した。判定基準は、FDが0.003以下を優、0.004〜0.007を可、0.008以上を不可、とした。
(3)トナー付着
ドナーロールへのトナー付着は目視にて判断した。判定基準は、1万枚印刷後ドナーロールへのトナー付着が全く見られなかった場合を○、1万枚印刷後ドナーロールへのトナー付着が若干見られた場合を△、印刷途中でドナーロールへのトナー付着が見られた場合を×、とした。
Figure 2007256361
表2に示したように、本発明の範囲外である試料No.8は、シリカ微粒子の粒子径が小さいためにシリカのトナーへの埋め込みが起こり、付着力の増大により、トナー付着が起こった。試料No.8はシリカ微粒子の粒子径が大きすぎるためトナーの流動性が低すぎ、初期から濃度が低下していた。試料No.10は酸化チタン微粒子の抵抗が高いため、チャージアップが起こり、トナー付着が発生した。試料No.11は酸化チタン微粒子のメタノール疎水化度が高いため、チャージアップが起こり、トナー付着が発生した。試料No.12は酸化チタン微粒子がシリカ微粒子に比べトナー最表面にいないため電荷の抜けが十分でなかった。また、シリカ微粒子の埋め込みも試料No.1に比較し大きく、トナー付着が起こった。
これに対して、本発明の範囲内の試料No.1〜7は、トナーのチャージアップが抑制され、シリカ微粒子のトナーへの埋め込みが少なくなり、トナーのドナーロールへの付着力が増大しないためトナー付着も起こらなかった。
以上により、本発明のトナーによれば、トナーのチャージアップがなく、長期使用によるトナーの付着力の変化が少ないため、トナードナーロールへのトナー付着を抑制でき、高品位な画像を安定して供給できることが分かった。
本発明の一実施形態にかかる磁性トナーの粒子モデルを示す模式図である。 従来の磁性トナーの粒子モデルを示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の概略図である。 本発明の一実施形態にかかる現像装置の概略図である。
符号の説明
1 ・・・磁性トナー
2 ・・・トナー粒子
3 ・・・酸化チタン微粒子
4 ・・・シリカ微粒子
5 ・・・その他の処理剤
11・・・磁気ローラ
12・・・現像ローラ(ドナーロール)
13・・・ 感光体ドラム
14・・・ キャリア
19・・・ 規制ブレード
20・・・ 現像装置
31・・・ 露光装置
32・・・ 帯電装置
33・・・1次転写ローラ
34・・・印刷体
35・・・トナーコンテナー

Claims (3)

  1. 少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子に対して表面処理剤を外添した非磁性トナーであって、前記表面処理剤は、少なくとも数平均一次粒子径が12〜40nmのシリカ微粒子と、比抵抗が50Ω・cm以下でかつメタノール疎水化度が20%以下の酸化チタン微粒子とが外添され、前記酸化チタン微粒子は、前記シリカ微粒子より前記トナー粒子表面に形成された前記表面処理剤層の内層側に多く存在していることを特徴とする非磁性トナー。
  2. 前記請求項1記載の非磁性トナーの製造方法であって、前記トナー粒子に表面処理剤を外添する表面処理工程において、前記酸化チタン微粒子を外添処理した後に、前記シリカ微粒子および/またはその他の表面処理剤を順次あるいは同時に外添処理することを特徴とするトナーの製造方法。
  3. 磁気ローラに形成された、トナーと磁性キャリアからなる磁気ブラシを介して、現像ローラへトナーのみを転移させ、この転移により現像ローラ上に形成されるトナー薄層によって潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像方式による画像形成装置であって、前記トナーは請求項2記載の製造方法により製造されたトナーであることを特徴とする画像形成装置。
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