JP2007255882A - 除湿空調装置 - Google Patents

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秀介 齋藤
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川本  司
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Abstract

【課題】除湿ロータの除湿量の向上を図りながら、装置全体の大型化を抑制することができる除湿空調装置を提供すること。
【解決手段】導入した空気を水分吸着素体21に通過させることにより、水分吸着素体21に水分を吸着させて除湿し、除湿した空気を店舗1の内部に供給する除湿処理ユニット30と、導入した空気を加熱器41で加熱し、加熱した空気を利用して水分吸着素体21が吸着した水分を放出させることにより、水分吸着素体21を再生処理する再生処理ユニット40とを備えた除湿空調装置15において、除湿処理ユニット30は、店舗1の内部に配設された冷凍冷蔵機器7に供給される冷媒の一部を利用して、水分吸着素体21に向けて流れる除湿前の空気を冷却する冷却手段を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、除湿空調装置に関し、より詳細には、例えばスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ショッピングセンター等の店舗に適用され、室内への外気導入による換気、除湿、空気調和の各機能を有する除湿空調装置の改良に関する。
従来、例えばスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ショッピングセンター等の店舗等に適用される除湿空調装置として、除湿ロータと、除湿処理ユニットと、再生処理ユニットとを備えたものが知られている。
除湿ロータは、いわゆるデシカント除湿機であり、円板状の水分吸着素体が設けられている。水分吸着素体は、2つに仕切られた空気の流路を構成する水分吸着領域と水分放出領域とを交互に通過する態様で回転する。すなわち水分吸着素体が回転すると、水分吸着領域に位置した部分は水分放出領域に移動し、次いで、再び水分吸着領域に移動することを順次繰り返す。
除湿処理ユニットは、処理空気(例えば外気)を取り入れ、取り入れた処理空気を除湿ロータの水分吸着領域に通過させることにより、通過する処理空気の水分を水分吸着素体に吸着させて除湿し、かかる水分吸着領域を通過した処理空気を冷却器にて所定温度に冷却して、冷却した処理空気を対象室内に導入するものである。
再生処理ユニットは、再生空気(例えば外気)を取り入れ、取り入れた再生空気を加熱器で加熱し、加熱した再生空気を除湿ロータの水分放出領域に通過させることにより、水分吸着素体に水分を放出させて乾燥し、かかる水分放出領域を通過した再生空気を外部に送出するものである。
そのような除湿空調装置において、除湿処理ユニットを構成する冷却器は、内部の流路を流れる冷媒が蒸発することにより、該冷却器の周囲を通過する処理空気との間で熱交換が行われて該処理空気を冷却するものである。そして、かかる冷却器への冷媒の供給量を制御することにより、冷却器を通過した後の処理空気の温度を調整するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−316975号公報
しかしながら、特許文献1に提案されている除湿空調装置では、冷却器への冷媒の供給量を制御して該冷却器を通過した後の処理空気の温度を調整しているが、このような構成では、除湿ロータを通過する以前の処理空気、すなわち除湿ロータの水分吸着領域に向けて流れる除湿前の処理空気に対して冷却等を行うわけではないので、除湿量向上を図ることが困難である。
その一方、除湿空調装置の他の例として、処理空気(外気)を取り入れ、取り入れた処理空気を冷却器にて所定温度に冷却し、冷却した処理空気を除湿ロータの水分吸着領域に通過させることにより除湿し、除湿した処理空気を対象室内に戻すような除湿処理ユニットを備えた除湿空調装置が知られている。
かかる除湿空調装置では、取り入れた処理空気を所定温度に冷却した後に除湿ロータの水分吸着領域に通過させているので、水分吸着領域に向けて流れる空気の相対湿度を上昇させることができ、これにより除湿ロータによる水分吸着量を増大させることができ、除湿量の向上を図ることができる。
ところが、このような除湿空調装置では、冷却器の冷熱源として除湿空調装置専用の冷凍機、すなわち対象室内を冷却するための冷却ユニットとは別個独立した圧縮機を用いていた。そのため、除湿空調装置専用の冷凍機の設置場所等が必要になり、装置全体の大型化を招来する虞れがあった。
本発明は、上記実情に鑑みて、除湿ロータの除湿量の向上を図りながら、装置全体の大型化を抑制することができる除湿空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る除湿空調装置は、導入した処理空気を水分吸着素体に通過させることにより、該水分吸着素体に水分を吸着させて除湿し、除湿した処理空気を対象室内に供給する除湿処理ユニットと、導入した再生空気を加熱器で加熱し、加熱した再生空気を利用して前記水分吸着素体が吸着した水分を放出させることにより、該水分吸着素体を再生処理する再生処理ユニットとを備えた除湿空調装置において、前記除湿処理ユニットは、前記対象室内に配設された冷凍冷蔵機器に供給される冷媒の一部を利用して、前記水分吸着素体に向けて流れる除湿前の処理空気を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る除湿空調装置は、上述した請求項1において、前記冷却手段は、前記冷凍冷蔵機器に内蔵された蒸発器に配管を通じて接続された圧縮機および凝縮器と、該凝縮器で放熱させた冷媒を断熱膨張させる膨張弁と、前記膨張弁で断熱膨張させた冷媒を蒸発させて前記除湿前の処理空気を冷却する冷却器とを順次接続してこれらの間で冷媒を循環させる冷媒循環経路を有して成ることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る除湿空調装置は、上述した請求項2において、前記冷却手段は、前記冷却器を通過した冷媒の圧力を、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整して、前記圧縮機に帰還させる圧力調整機構を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る除湿空調装置は、上述した請求項1において、前記冷却手段は、前記冷凍冷蔵機器に内蔵された蒸発器に配管を通じて接続された圧縮機および凝縮器と、該凝縮器で放熱させた冷媒を断熱膨張させる膨張弁と、前記膨張弁で断熱膨張させた冷媒を蒸発させて前記除湿前の処理空気を冷却する冷却器とを順次接続してこれらの間で冷媒を循環させる冷媒循環経路を有して成り、前記冷媒循環経路は、前記凝縮器から前記膨張弁に至る経路と、前記冷却器から前記圧縮機に至る経路とを連通する態様で設けられ、前記凝縮器で放熱させた冷媒を導入して前記圧縮機に向けて送出するためのバイパス経路と、前記バイパス経路に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するバイパスバルブと、前記凝縮器から前記膨張弁に至る経路であって、前記バイパス経路との分岐点よりも下流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する送出バルブと、前記冷却器から前記圧縮機に至る経路であって、前記バイパス経路との合流点よりも上流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する帰還バルブとを備えて成ることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る除湿空調装置は、上述した請求項2または請求項4において、前記冷媒循環経路は、前記圧縮機と前記凝縮器との間に配管を通じて設けられ、前記圧縮機で圧縮された冷媒を放熱させて前記加熱器に向けて流れる加熱前の処理空気を補助的に加熱する補助加熱器と、前記圧縮機から前記補助加熱器に至る経路と、前記補助加熱器から前記凝縮器に至る経路とを連通する態様で設けられ、前記圧縮機で圧縮された冷媒を導入して前記凝縮器に向けて送出するための短絡経路と、前記短絡経路に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する短絡バルブと、前記圧縮機から前記補助加熱器に至る経路であって、前記短絡経路との分岐点よりも下流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する第1バルブと、前記補助加熱器から前記凝縮器に至る経路であって、前記短絡経路との合流点よりも上流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する第2バルブとを備えて成ることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る除湿空調装置は、上述した請求項4または請求項5において、前記バイパスバルブの代わりに通過する冷媒の流量調整が可能な冷媒流量調整バルブを用いたことを特徴とする。
本発明に係る除湿空調装置によれば、冷却手段が、対象室内に配設された冷凍冷蔵機器に供給される冷媒の一部を利用して、水分吸着素体に向けて流れる除湿前の処理空気を冷却するので、当該処理空気の相対湿度を上昇させて水分吸着素体での吸着水分量を増加させることができ、これにより除湿ロータの除湿量の向上を図ることができ、しかも除湿空調装置専用の冷凍機を必要としないため、装置全体の大型化を抑制することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る除湿空調装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。尚、本実施の形態では、除湿空調装置の対象室は、例えばスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ショッピングセンター等の店舗であるとして説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1における除湿空調装置の構成を模式的に示した模式図である。この図1において、除湿空調装置15は、店舗1の内部への外気導入による換気、除湿、空気調和を行うものである。対象となる店舗1には、空調室内器2および冷凍冷蔵機器7が設けてある。
空調室内器2は、圧縮機3、凝縮器4および膨張弁5と冷媒配管を通じて接続されて冷媒循環経路L1を形成している。圧縮機3は、冷媒を圧縮して高温高圧の状態にするものである。凝縮器4は、圧縮機3より供給された冷媒、すなわち圧縮機3で高温高圧の状態に圧縮された冷媒を凝縮させて液化するものである。膨張弁5は、凝縮器4より供給された冷媒、すなわち凝縮器4で凝縮した冷媒を断熱膨張させる、つまり該冷媒を減圧して低温低圧の状態に調整するものである。空調室内器2は、膨張弁5で低温低圧の状態に断熱膨張させた冷媒を蒸発させるものである。この冷媒が蒸発することにより、空調室内器2の周辺領域は、熱が奪われて冷却される。尚、図中の符号6は、開閉可能な二方弁であり、開成状態においては、凝縮器4から膨張弁5へ冷媒が流れることを許容する一方、閉成状態においては、凝縮器4から膨張弁5へ冷媒が流れることを規制するものである。
このような冷媒循環経路L1では、圧縮機3で圧縮された冷媒が、凝縮器4で凝縮した後、開成状態となっている二方弁6を介して膨張弁5に至る。膨張弁5に至った冷媒は、該膨張弁5で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、空調室内器2に送出される。空調室内器2に送出された冷媒は、該空調室内器2の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後、圧縮機3に帰還する。つまり、冷媒は、冷媒循環経路L1を循環する。冷媒が冷媒循環経路L1を循環することにより、空調室内器2の周辺領域、すなわち店舗1の内部雰囲気は、冷媒が蒸発することにより熱を奪われて冷却される。
冷凍冷蔵機器7は、例えばショーケース(図示せず)のようなものであり、内部に陳列された商品等を冷却するためのものである。この冷凍冷蔵機器7には、蒸発器8が内蔵されており、かかる蒸発器8は、圧縮機9、凝縮器10および膨張弁12と冷媒配管を通じて接続されて冷媒循環経路L2を形成している。圧縮機9は、冷媒を圧縮して高温高圧の状態にするものである。凝縮器10は、圧縮機9より供給された冷媒、すなわち圧縮機9で高温高圧の状態に圧縮された冷媒を凝縮させて液化するものである。膨張弁12は、凝縮器10より供給された冷媒、すなわち凝縮器10で凝縮した冷媒を断熱膨張させる、すなわち該冷媒を減圧して低温低圧の状態に調整するものである。蒸発器8は、膨張弁12で低温低圧の状態に断熱膨張させた冷媒を所定の流路内で蒸発させるものである。この冷媒が蒸発することにより、冷凍冷蔵機器7の内部に陳列された商品等は、熱が奪われて冷却される。尚、図中の符号14は、開閉可能な二方弁であり、開成状態においては、凝縮器10から膨張弁12へ冷媒が流れることを許容する一方、閉成状態においては、凝縮器10から膨張弁12へ冷媒が流れることを規制するものである。
このような冷媒循環経路L2では、圧縮機9で圧縮された冷媒が、凝縮器10で凝縮した後、開成状態となっている二方弁14を介して膨張弁12に至る。膨張弁12に至った冷媒は、該膨張弁12で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、蒸発器8に送出される。蒸発器8に送出された冷媒は、該蒸発器8の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後、圧縮機9に帰還する。つまり、冷媒は、冷媒循環経路L2を循環する。冷媒が冷媒循環経路L2を循環することにより、蒸発器8の周辺領域、すなわち陳列された商品等は、冷媒が蒸発することにより熱を奪われて冷却される。
そのような店舗1に適用される除湿空調装置15は、除湿ロータ20と、除湿処理ユニット30と、再生処理ユニット40とを備えて構成してある。
除湿ロータ20は、いわゆるデシカント除湿機であり、円板状に形成した例えば紙やゼオライト系等の水分吸着素体21が設けてある。水分吸着素体21は、モータM(図2参照)の駆動により回転するものである。より詳細に説明すると、水分吸着素体21は、2つに仕切られた空気の流路を構成する水分吸着領域32と水分放出領域42とを交互に通過する態様で回転するものである。すなわち水分吸着素体21が回転すると、水分吸着領域32に位置した部分は水分放出領域42に移動し、次いで、再び水分吸着領域32に移動することを順次繰り返すことになる。
除湿処理ユニット30は、導入した外気(空気)を除湿して店舗1の内部に導入するためのものであり、除湿処理経路300を有している。
除湿処理経路300は、処理空気取入口301から取り入れた処理空気(外気)を、処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に導くための経路であり、冷却器31、除湿ロータ20の水分吸着領域32および除湿処理ファン33が処理空気取入口301側から順に設けてある。
冷却器31は、処理空気取入口301を通じて取り入れた処理空気を冷却するものである。この冷却器31は、一端が冷媒配管を通じて電子膨張弁310に接続され、他端が冷媒配管および分岐管13を通じて圧縮機9に接続してある。この電子膨張弁310は、冷媒配管および分岐管11を通じて凝縮器10に接続してある。つまり、冷却器31は、上述した冷凍冷蔵機器7とともに冷媒循環経路L2を構成する圧縮機9および凝縮器10と、電子膨張弁310とに対して冷媒配管を通じて冷媒循環経路L3を形成しており、冷却手段を構成している。
ここに、電子膨張弁310は、凝縮器10より分岐管11を介して供給された冷媒、すなわち凝縮器10で放熱させた冷媒を断熱膨張させる、つまり該冷媒を減圧して低温低圧の状態に調整するものである。この電子膨張弁310は、後述する除湿動作制御部50により駆動される。冷却器31は、電子膨張弁310で低温低圧の状態に断熱膨張させた冷媒を蒸発させるものである。この冷媒が蒸発することにより、冷却器31の周辺を通過する処理空気は、熱が奪われて冷却される。尚、図中の符号311は、開閉可能な二方弁(第1送出バルブ)であり、開成状態においては、凝縮器10から分岐管11を介して電子膨張弁310へ冷媒が流れることを許容する一方、閉成状態においては、凝縮器10から分岐管11を介して電子膨張弁310へ冷媒が流れることを規制するものである。
除湿ロータ20の水分吸着領域32は、通過する処理空気の水分を水分吸着素体21に吸着させる領域である。これにより冷却器31で冷却された処理空気は、水分吸着領域32で除湿される。
除湿処理ファン33は、店舗1の内部に処理空気を導入するための送風源となるものである。従って、除湿処理ファン33により送風された処理空気は、処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に供給される。
上記除湿処理経路300には、還気取入口303が設けてある。還気取入口303は、除湿ロータ20の水分吸着領域32の下流側となる該水分吸着領域32と除湿処理ファン33との間に設けてあり、還気導入路Rを通じて店舗1の内部の空気を取り入れるための開口である。この還気導入路Rは、店舗1の内部に設けられた空気取入口(図示せず)を通じて該店舗1の内部の空気を取り入れ、還気取入口303まで移送するための通路である。
再生処理ユニット40は、導入した再生空気(外気)を加熱して、除湿ロータ20の水分放出領域42に通過させることにより、該除湿ロータ20を構成する水分吸着素体21に水分を放出させるものであり、再生処理経路400を有している。
再生処理経路400は、除湿処理経路300に並設してあり、再生空気取入口401から取り入れた再生空気を、再生空気吐出口402を通じて外部に送出するための経路であり、加熱器41、除湿ロータ20の水分放出領域42および再生処理ファン43が再生空気取入口401側から順に設けてある。
加熱器41は、再生空気取入口401を通じて取り入れた再生空気を加熱するものである。この加熱器41は、配管を通じて加熱源41aおよびポンプ41bに接続することにより、例えば湯等の熱媒体が循環する熱媒体循環経路L4を形成している。加熱源41aは、熱媒体循環経路L4を流れる湯を加熱するものである。ポンプ41bは、湯が熱媒体循環経路L4を流れるための動力源となるものである。加熱源41aで加熱された湯がポンプ41bの作用によって熱媒体循環経路L4を流れることにより、加熱器41の周辺を通過する再生空気は加熱される。
除湿ロータ20の水分放出領域42は、加熱器41で加熱された再生空気が通過することにより、水分吸着素体21に水分を放出させて乾燥させるための領域である。再生処理ファン43は、水分放出領域42を通過した再生空気を再生空気吐出口402を通じて外部に送出するものであり、再生空気を送風する送風源となる。
図2は、除湿空調装置の制御系を示したものである。この図2に示すように、除湿空調装置15は、除湿動作制御部50を備えている。除湿動作制御部50は、店舗1の内部を換気等すべき旨の運転指令が発せられた場合、予めメモリ51に格納してあるプログラムやデータにしたがって、除湿空調装置各部の制御を行うものである。以下、除湿空調装置15が店舗1の内部を換気、除湿、空気調和する場合について説明する。尚、以下においては、空調室内器2および冷凍冷蔵機器7のそれぞれに接続された各圧縮機3,9は駆動し、かつ各二方弁6,14も開成状態で、冷媒循環経路L1,L2を冷媒が循環しているものとして説明する。
運転指令が発せられると、除湿動作制御部50は、モータM、除湿処理ファン33、再生処理ファン43、加熱源41aおよびポンプ41bのそれぞれに駆動指令を出力する。これによりモータMが駆動して水分吸着素体21が回転するとともに、除湿処理ファン33および再生処理ファン43が駆動する。また、加熱源41aで加熱された湯がポンプ41bの作用により熱媒体循環経路L4を流れる。
また、除湿動作制御部50は、電子膨張弁310を予め決められた開度となるように開成させるとともに、第1送出バルブ(二方弁)311も開成させる。このように第1送出バルブ(二方弁)311が開成され、電子膨張弁310が予め決められた開度となるように開成されると、圧縮機9で圧縮された冷媒は、凝縮器10で凝縮した後、分岐管11を介して電子膨張弁310に至る。電子膨張弁310に至った冷媒は、該電子膨張弁310で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、冷却器31に送出される。冷却器31に送出された冷媒は、該冷却器31の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後、分岐管13を介して圧縮機9に帰還する。すなわち圧縮機9で圧縮され、凝縮器10で凝縮した冷媒の一部は、分岐管11を介して電子膨張弁310および冷却器31を流れ、分岐管13を介して圧縮機9に戻っており、冷媒循環経路L3を循環している。
除湿処理ファン33が駆動することにより、処理空気が処理空気取入口301を通じて取り入れられ、取り入れられた処理空気は、冷却器31に至る。冷却器31に至った処理空気は、該冷却器31の内部を流れる冷媒が蒸発することにより冷却され、水分吸着領域32に至る。その一方、除湿処理ファン33の駆動により、店舗1の内部の室内空気が空気取入口を通じて取り入れられ、取り入れられた室内空気は、還気導入路Rを通過して還気取入口303に至る。
水分吸着領域32において、処理空気に含有される水分が水分吸着素体21の対応する部分に吸着され、処理空気の湿度が低下する。すなわち処理空気は除湿される。また、水分吸着素体21の水分吸着領域32に対応する部分に吸着された水分は、水分吸着素体21の回転とともに、水分吸着領域32から水分放出領域42に移動する。
水分吸着領域32で除湿された処理空気は、除湿処理ファン33の駆動により下流側に流れ、還気導入路Rを通過し還気取入口303に至った室内空気と混合して混合拡散されて所定の温湿度に調整された後、混合空気として処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に供給される。
一方、再生処理ファン43が駆動することにより、再生空気取入口401を通じて再生空気が取り入れられ、取り入れられた再生空気は、加熱器41に至る。加熱器41に至った再生空気は、加熱器41の内部を流れる湯により加熱されて高温度の空気になり、水分放出領域42に至る。
水分放出領域42において、加熱器41で加熱された再生空気が通過することにより、水分吸着素体21の対応する部分から水分が放出され、該再生空気の湿度が上昇する。その後、水分放出領域42を通過した再生空気は、再生処理ファン43の駆動により、再生空気吐出口402を通じて外部に送出される。
水分吸着素体21の水分放出領域42に対応する部分は、水分が放出されて乾燥するとともに、温度が上昇する。この温度が上昇し、かつ乾燥した水分吸着素体21の対応部分は、水分吸着素体21の回転とともに、水分放出領域42から水分吸着領域32に移動し、上述した動作を繰り返す。
つまり、上記除湿空調装置15において、除湿処理ユニット30は、導入した処理空気を冷却器31で冷却し、冷却した処理空気を水分吸着領域32に通過させることにより水分吸着素体21に水分を吸着させて除湿し、除湿した処理空気に還気導入路Rを通じて別個に導入した店舗1の内部の室内空気を混合して該店舗1の内部に供給している。また、再生処理ユニット40は、導入した再生空気を加熱して水分放出領域42に通過させることにより水分吸着素体21に水分を放出させている。
そして、除湿処理ユニット30では、導入した処理空気を冷却器31で冷却することにより、処理空気の相対湿度を上昇させることができる。そのため、相対湿度が高い方が除湿量が高くなる紙やゼオライト等の特性を利用して水分吸着素体21での吸着水分量を増加させることができる。
また、水分吸着領域32を通過する処理空気は、除湿される際に発生する吸着熱により温度が上昇することになる。ところが、かかる外気は、水分吸着領域32の下流側で、還気導入路Rを通じて導入した室内空気と混合されることで、所定の温度に冷却することができる。このように、店舗1の内部に処理空気を供給するので換気を行うことができ、しかも所定の温度に冷却・除湿された空気を供給するので店舗1の内部を良好に除湿することができるとともに適温に調整することができる。
更に、冷却器31は、冷凍冷蔵機器7の蒸発器8と共通の圧縮機9および凝縮器10から供給された冷媒の一部を利用して除湿前の処理空気を冷却するので、除湿空調装置専用の冷凍機、すなわち圧縮機を要しない。
以上説明したように、本発明の実施の形態1における除湿空調装置15によれば、除湿前の処理空気を冷却器31で冷却することにより、当該処理空気の相対湿度を上昇させて水分吸着素体21での吸着水分量を増加させることができるので、除湿ロータ20の除湿量の向上を図ることができる。また、冷却器31は、冷凍冷蔵機器7に供給される冷媒の一部を利用して除湿前の処理空気を冷却することにより、除湿空調装置専用の冷凍機を必要としないため、装置全体の大型化を抑制することができる。
また、除湿空調装置15によれば、冷凍冷蔵機器7を構成する蒸発器8の負荷が小さい場合には、圧縮機9の余剰冷熱を有効に活用できるため、圧縮機9の運転効率が良好な状態で運転させることができ、装置全体の省エネルギー化を図ることができる。
更に、除湿空調装置15によれば、水分吸着領域32の下流側で除湿した処理空気と別個に導入した店舗1の内部空気とを混合させるようにしたので、除湿ロータ20での除湿処理空気量の増大化を招来する虞れがなく、これにより除湿ロータ20での除湿処理空気量の増大なく除湿した所定の温度に冷却された空気を店舗1の内部へ供給することができる。
<実施の形態2>
図3および図4は、それぞれ本発明の実施の形態2における除湿空調装置を示したものであり、図3は、除湿空調装置の構成を模式的に示した模式図であり、図4は、除湿空調装置の制御系を示したブロック図である。尚、上述した実施の形態1における除湿空調装置15と同一の構成を有するものには同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の実施の形態2における除湿空調装置15′は、除湿ロータ20と、除湿処理ユニット30と、再生処理ユニット40とを備えて構成してあり、除湿処理ユニット30の除湿処理経路300に設けられた冷却器31は、処理空気取入口301を通じて取り入れた処理空気を冷却するものである。この冷却器31は、一端が冷媒配管を通じて電子膨張弁310に接続され、他端が冷媒配管を通じて圧力調整弁(圧力調整機構)312に接続してある。この圧力調整弁312は、冷媒配管および分岐管13を通じて圧縮機9に接続してある。圧力調整弁312は、後述する除湿動作制御部60により駆動が制御され、冷却器31を通過した冷媒の圧力を、冷凍冷蔵機器7の蒸発器8における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整するものである。つまり、冷却器31は、上述した冷凍冷蔵機器7とともに冷媒循環経路L2を構成する圧縮機9および凝縮器10と、電子膨張弁310と、圧力調整弁312とに対して冷媒配管を通じて冷媒循環経路L3′を形成しており、冷却手段を構成している。このように本発明の実施の形態2における除湿空調装置15′は、上述した実施の形態1における除湿空調装置15に比して、冷却器31と分岐管13との間に圧力調整弁312を設けた点が相違している。
そして、除湿空調装置15′は、図4に示すように、除湿動作制御部60を備えている。除湿動作制御部60は、店舗1の内部を換気等すべき旨の運転指令が発せられた場合、予めメモリ61に格納してあるプログラムやデータにしたがって、除湿空調装置各部の制御を行うものである。以下、除湿空調装置15′が店舗1の内部を換気、除湿、空気調和する場合について説明する。尚、以下においては、空調室内器2および冷凍冷蔵機器7のそれぞれに接続された各圧縮機3,9は駆動し、かつ各二方弁6,14も開成状態で、冷媒循環経路L1,L2を冷媒が循環しているものとして説明する。
運転指令が発せられると、除湿動作制御部60は、モータM、除湿処理ファン33、再生処理ファン43、加熱源41aおよびポンプ41bのそれぞれに駆動指令を出力する。これによりモータMが駆動して水分吸着素体21が回転するとともに、除湿処理ファン33および再生処理ファン43が駆動する。また、加熱源41aで加熱された湯がポンプ41bの作用により熱媒体循環経路L4を流れる。
また、除湿動作制御部60は、電子膨張弁310を予め決められた開度となるように開成させるとともに、第1送出バルブ(二方弁)311も開成させ、さらに圧力調整弁312を予め決められた開度に駆動させる。これによれば、圧縮機9で圧縮された冷媒は、凝縮器10で凝縮した後、分岐管11を介して電子膨張弁310に至る。電子膨張弁310に至った冷媒は、該電子膨張弁310で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、冷却器31に送出される。冷却器31に送出された冷媒は、該冷却器31の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後、圧力調整弁312に至る。圧力調整弁312に至った冷媒は、圧力が冷凍冷蔵機器7の蒸発器8における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整され、その後、分岐管13を介して圧縮機9に帰還する。すなわち圧縮機9で圧縮され、凝縮器10で凝縮した冷媒の一部は、分岐管11を介して電子膨張弁310および冷却器31を流れ、圧力調整弁312で所定の圧力に調整された後に分岐管13を介して圧縮機9に戻っており、冷媒循環経路L3′を循環している。
除湿処理ファン33が駆動することにより、処理空気が処理空気取入口301を通じて取り入れられ、取り入れられた処理空気は、冷却器31に至る。冷却器31に至った処理空気は、該冷却器31の内部を流れる冷媒が蒸発することにより冷却され、水分吸着領域32に至る。その一方、除湿処理ファン33の駆動により、店舗1の内部の室内空気が空気取入口を通じて取り入れられ、取り入れられた室内空気は、還気導入路Rを通過して還気取入口303に至る。
水分吸着領域32において、処理空気に含有される水分が水分吸着素体21の対応する部分に吸着され、処理空気の湿度が低下する。すなわち処理空気は除湿される。また、水分吸着素体21の水分吸着領域32に対応する部分に吸着された水分は、水分吸着素体21の回転とともに、水分吸着領域32から水分放出領域42に移動する。
水分吸着領域32で除湿された処理空気は、除湿処理ファン33の駆動により下流側に流れ、還気導入路Rを通過し還気取入口303に至った室内空気と混合して混合拡散されて所定の温湿度に調整された後、混合空気として処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に供給される。
一方、再生処理ファン43が駆動することにより、再生空気取入口401を通じて再生空気が取り入れられ、取り入れられた再生空気は、加熱器41に至る。加熱器41に至った再生空気は、加熱器41の内部を流れる湯により加熱されて高温度の空気になり、水分放出領域42に至る。
水分放出領域42において、加熱器41で加熱された再生空気が通過することにより、水分吸着素体21の対応する部分から水分が放出され、該再生空気の湿度が上昇する。その後、水分放出領域42を通過した再生空気は、再生処理ファン43の駆動により、再生空気吐出口402を通じて外部に送出される。
水分吸着素体21の水分放出領域42に対応する部分は、水分が放出されて乾燥するとともに、温度が上昇する。この温度が上昇し、かつ乾燥した水分吸着素体21の対応部分は、水分吸着素体21の回転とともに、水分放出領域42から水分吸着領域32に移動し、上述した動作を繰り返す。
つまり、上記除湿空調装置15′において、除湿処理ユニット30は、導入した処理空気を冷却器31で冷却し、冷却した処理空気を水分吸着領域32に通過させることにより水分吸着素体21に水分を吸着させて除湿し、除湿した処理空気に還気導入路Rを通じて別個に導入した店舗1の内部の室内空気を混合して該店舗1の内部に供給している。また、再生処理ユニット40は、再生空気を加熱して水分放出領域42に通過させることにより水分吸着素体21に水分を放出させている。
そして、除湿処理ユニット30では、導入した処理空気を冷却器31で冷却することにより、処理空気の相対湿度を上昇させることができる。そのため、相対湿度が高い方が除湿量が高くなる紙やゼオライト等の特性を利用して水分吸着素体21での吸着水分量を増加させることができる。
また、水分吸着領域32を通過する処理空気は、除湿される際に発生する吸着熱により温度が上昇することになる。ところが、かかる処理空気は、水分吸着領域32の下流側で、還気導入路Rを通じて導入した室内空気と混合されることで、所定の温度に冷却することができる。このように、店舗1の内部に処理空気を供給するので換気を行うことができ、しかも所定の温度に冷却・除湿された処理空気を供給するので店舗1の内部を良好に除湿することができるとともに適温に調整することができる。
更に、冷却器31は、冷凍冷蔵機器7の蒸発器8と共通の圧縮機9および凝縮器10から供給された冷媒の一部を利用して除湿前の処理空気を冷却するので、除湿空調装置専用の冷凍機、すなわち圧縮機を要しない。
また更に、除湿処理ユニット30では、圧力調整弁312を通じて、冷却器31を通過した冷媒の圧力を冷凍冷蔵機器7の蒸発器8における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整している。このことについて具体的に説明すると、冷却器31での冷媒の蒸発温度が0℃に設定され、例えば野菜、魚、肉等の商品を陳列する冷凍冷蔵機器7の蒸発器8における冷媒の蒸発温度が−10℃に設定されているものとすると、除湿処理ユニット30では、圧力調整弁312を通じて、冷却器31を通過した冷媒の圧力、すなわち蒸発温度が0℃に相当する圧力を、蒸発温度が−10℃に相当する大きさに調整している。これにより蒸発温度が高く設定された冷却器31での冷媒の圧力が、蒸発温度が低く設定された蒸発器8での冷媒の圧力に影響されて低下してしまう虞れがない。
以上説明したように、本発明の実施の形態2における除湿空調装置15′によれば、除湿前の処理空気を冷却器31で冷却することにより、当該処理空気の相対湿度を上昇させて水分吸着素体21での吸着水分量を増加させることができるので、除湿ロータ20の除湿量の向上を図ることができる。また、冷却器31は、冷凍冷蔵機器7に供給される冷媒の一部を利用して除湿前の処理空気を冷却することにより、除湿空調装置専用の冷凍機を必要としないため、装置全体の大型化を抑制することができる。更に、圧力調整弁312を通じて、冷却器31を通過した冷媒の圧力を、冷凍冷蔵機器7の蒸発器8における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整することにより、蒸発温度が高く設定された冷却器31での冷媒の圧力が、蒸発温度が低く設定された蒸発器8での冷媒の圧力に影響されて低下してしまう虞れがないので、冷却器31と蒸発器8との蒸発温度帯が異なる場合にも、該冷却器31での熱交換量が低減されてしまうことを有効に防止することができる。
上記除湿空調装置15′によれば、冷凍冷蔵機器7を構成する蒸発器8の負荷が小さい場合には、圧縮機9の余剰冷熱を有効に活用できるため、圧縮機9の運転効率が良好な状態で運転させることができ、装置全体の省エネルギー化を図ることができる。
また、除湿空調装置15′によれば、水分吸着領域32の下流側で除湿した処理空気と別個に導入した店舗1の内部空気とを混合させるようにしたので、除湿ロータ20での除湿処理空気量の増大化を招来する虞れがなく、これにより除湿ロータ20での除湿処理空気量の増大なく除湿した所定の温度に冷却された空気を店舗1の内部へ供給することができる。
<実施の形態3>
図5および図6は、それぞれ本発明の実施の形態3における除湿空調装置を示したものであり、図5は、除湿空調装置の構成を模式的に示した模式図であり、図6は、除湿空調装置の制御系を示したブロック図である。尚、上述した実施の形態1および実施の形態2における除湿空調装置15,15′と同一の構成を有するものには同一の符号を付して説明する。
ここに例示する除湿空調装置150は、店舗1の内部への外気導入による換気、除湿、空気調和を行うものである。対象となる店舗1には、空調室内器2および冷凍冷蔵機器7が設けてある。
空調室内器2は、圧縮機3、凝縮器4および膨張弁5と冷媒配管を通じて接続されて冷媒循環経路L1を形成している。圧縮機3は、冷媒を圧縮して高温高圧の状態にするものである。凝縮器4は、圧縮機3より供給された冷媒、すなわち圧縮機3で高温高圧の状態に圧縮された冷媒を凝縮させて液化するものである。膨張弁5は、凝縮器4より供給された冷媒、すなわち凝縮器4で凝縮した冷媒を断熱膨張させる、つまり該冷媒を減圧して低温低圧の状態に調整するものである。空調室内器2は、膨張弁5で低温低圧の状態に断熱膨張させた冷媒を蒸発させるものである。この冷媒が蒸発することにより、空調室内器2の周辺領域は、熱が奪われて冷却される。尚、図中の符号6は、開閉可能な二方弁であり、開成状態においては、凝縮器4から膨張弁5へ冷媒が流れることを許容する一方、閉成状態においては、凝縮器4から膨張弁5へ冷媒が流れることを規制するものである。
このような冷媒循環経路L1では、圧縮機3で圧縮された冷媒が、凝縮器4で凝縮した後、開成状態となっている二方弁6を介して膨張弁5に至る。膨張弁5に至った冷媒は、該膨張弁5で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、空調室内器2に送出される。空調室内器2に送出された冷媒は、該空調室内器2の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後圧縮機3に帰還する。つまり冷媒は、冷媒循環経路L1を循環する。冷媒が冷媒循環経路L1を循環することにより、空調室内器2の周辺領域、すなわち店舗1の内部雰囲気は、冷媒が蒸発することにより熱を奪われて冷却される。
冷凍冷蔵機器7は、例えばショーケース(図示せず)のようなものであり、内部に陳列された商品等を冷却するためのものである。この冷凍冷蔵機器7には、蒸発器8が内蔵されており、かかる蒸発器8は、圧縮機9、凝縮器10および膨張弁12と冷媒配管を通じて接続されて冷媒循環経路L2を形成している。圧縮機9は、冷媒を圧縮して高温高圧の状態にするものである。凝縮器10は、圧縮機9より供給された冷媒、すなわち圧縮機9で高温高圧の状態に圧縮された冷媒を凝縮させて液化するものである。膨張弁12は、凝縮器10より供給された冷媒、すなわち凝縮器10で凝縮した冷媒を断熱膨張させる、すなわち該冷媒を減圧して低温低圧の状態に調整するものである。蒸発器8は、膨張弁12で低温低圧の状態に断熱膨張させた冷媒を所定の流路内で蒸発させるものである。この冷媒が蒸発することにより、冷凍冷蔵機器7の内部に陳列された商品等は、熱が奪われて冷却される。尚、図中の符号14は、開閉可能な二方弁であり、開成状態においては、凝縮器10から膨張弁12へ冷媒が流れることを許容する一方、閉成状態においては、凝縮器10から膨張弁12へ冷媒が流れることを規制するものである。
このような冷媒循環経路L2では、圧縮機9で圧縮された冷媒が、凝縮器10で凝縮した後、開成状態となっている二方弁14を介して膨張弁12に至る。膨張弁12に至った冷媒は、該膨張弁12で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、蒸発器8に送出される。蒸発器8に送出された冷媒は、該蒸発器8の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後、圧縮機9に帰還する。つまり、冷媒は、冷媒循環経路L2を循環する。冷媒が冷媒循環経路L2を循環することにより、蒸発器8の周辺領域、すなわち陳列された商品等は、冷媒が蒸発することにより熱を奪われて冷却される。
そのような店舗1に適用される除湿空調装置150は、除湿ロータ20と、除湿処理ユニット30と、再生処理ユニット40とを備えて構成してある。
除湿ロータ20は、いわゆるデシカント除湿機であり、円板状に形成した例えば紙やゼオライト系等の水分吸着素体21が設けてある。水分吸着素体21は、モータM(図6参照)の駆動により回転するものである。より詳細に説明すると、水分吸着素体21は、2つに仕切られた空気の流路を構成する水分吸着領域32と水分放出領域42とを交互に通過する態様で回転するものである。すなわち水分吸着素体21が回転すると、水分吸着領域32に位置した部分は水分放出領域42に移動し、次いで再び水分吸着領域32に移動することを順次繰り返すことになる。
除湿処理ユニット30は、導入した処理空気(外気)を除湿して店舗1の内部に導入するためのものであり、除湿処理経路300を有している。
除湿処理経路300は、処理空気取入口301から取り入れた処理空気を、処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に導くための経路であり、冷却器31、除湿ロータ20の水分吸着領域32および除湿処理ファン33が処理空気取入口301側から順に設けてある。
冷却器31は、処理空気取入口301を通じて取り入れた処理空気を冷却するものである。この冷却器31は、一端が冷媒配管を通じて電子膨張弁310に接続され、他端が冷媒配管および分岐管13を通じて圧縮機9に接続してある。この電子膨張弁310は、冷媒配管および分岐管11を通じて凝縮器10に接続してある。つまり、冷却器31は、上述した冷凍冷蔵機器7とともに冷媒循環経路L2を構成する圧縮機9および凝縮器10と、電子膨張弁310とに対して冷媒配管を通じて冷媒循環経路L5を形成しており、冷却手段を構成している。
ここに、電子膨張弁310は、凝縮器10より分岐管11を介して供給された冷媒、すなわち凝縮器10で放熱させた冷媒を断熱膨張させる、つまり該冷媒を減圧して低温低圧の状態に調整するものである。この電子膨張弁310は、後述する除湿動作制御部70(図6参照)により駆動される。冷却器31は、電子膨張弁310で低温低圧の状態に断熱膨張させた冷媒を蒸発させるものである。この冷媒が蒸発することにより、冷却器31の周辺を通過する処理空気は、熱が奪われて冷却される。
このような冷媒循環経路L5には、第1バイパス経路(バイパス経路)160、第1バイパスバルブ(バイパスバルブ)161、第1送出バルブ(送出バルブ)311および第1帰還バルブ(帰還バルブ)313を備えている。
第1バイパス経路160は、凝縮器10から電子膨張弁310に至る経路、すなわち分岐管11から電子膨張弁310に至る経路と、冷却器31から圧縮機9に至る経路、すなわち冷却器31から分岐管13に至る経路とを連通する態様で設けてある。この第1バイパス経路160は、凝縮器10で放熱させた冷媒を導入し、分岐管13を介して圧縮機9に向けて送出するためのものである。
第1バイパスバルブ161は、第1バイパス経路160に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するものである。
第1送出バルブ311は、凝縮器10から電子膨張弁310に至る経路、すなわち分岐管11から電子膨張弁310に至る経路であって、第1バイパス経路160との分岐点よりも下流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するものである。
第1帰還バルブ313は、冷却器31から圧縮機9に至る経路、すなわち冷却器31から分岐管13に至る経路であって、第1バイパス経路160との合流点よりも上流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するものである。
これら第1バイパスバルブ161、第1送出バルブ311および第1帰還バルブ313は、それぞれ後述する除湿動作制御部70から指令が与えられることにより開閉動作するものである。また、上記冷媒循環経路L5において、冷却器31から第1帰還バルブ313に至る経路の途中には、圧力調整弁(圧力調整機構)312が設けてある。圧力調整弁312は、冷却器31を通過した冷媒の圧力を、冷凍冷蔵機器7の蒸発器8における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整するものである。
除湿ロータ20の水分吸着領域32は、通過する処理空気の水分を水分吸着素体21に吸着させる領域である。これにより冷却器31で冷却された処理空気は、水分吸着領域32で除湿される。
除湿処理ファン33は、店舗1の内部に処理空気を導入するための送風源となるものである。従って、除湿処理ファン33により送風された処理空気は、処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に供給される。
上記除湿処理経路300には、還気取入口303が設けてある。還気取入口303は、除湿ロータ20の水分吸着領域32の下流側となる該水分吸着領域32と除湿処理ファン33との間に設けてあり、還気導入路Rを通じて店舗1の内部の空気を取り入れるための開口である。この還気導入路Rは、店舗1の内部に設けられた空気取入口(図示せず)を通じて該店舗1の内部の空気を取り入れ、還気取入口303まで移送するための通路である。
再生処理ユニット40は、導入した再生空気(外気)を加熱して、除湿ロータ20の水分放出領域42に通過させることにより、該除湿ロータ20を構成する水分吸着素体21に水分を放出させるものであり、再生処理経路400を有している。
再生処理経路400は、除湿処理経路300に並設してあり、再生空気取入口401から取り入れた再生空気を、再生空気吐出口402を通じて外部に送出するための経路であり、加熱器41、除湿ロータ20の水分放出領域42および再生処理ファン43が再生空気取入口401側から順に設けてある。
加熱器41は、再生空気取入口401を通じて取り入れた再生空気を加熱するものである。この加熱器41は、配管を通じて加熱源41aおよびポンプ41bに接続することにより、例えば湯等の熱媒体が循環する熱媒体循環経路L4を形成している。加熱源41aは、熱媒体循環経路L4を流れる湯を加熱するものである。ポンプ41bは、湯が熱媒体循環経路L4を流れるための動力源となるものである。加熱源41aで加熱された湯がポンプ41bの作用によって熱媒体循環経路L4を流れることにより、加熱器41の周辺を通過する再生空気は加熱される。
除湿ロータ20の水分放出領域42は、加熱器41で加熱された再生空気が通過することにより、水分吸着素体21に水分を放出させて乾燥させるための領域である。
再生処理ファン43は、水分放出領域42を通過した再生空気を再生空気吐出口402を通じて外部に送出するものであり、再生空気を送風する送風源となる。
図6は、除湿空調装置の制御系を示したものである。この図6に示すように、除湿空調装置150は、除湿動作制御部70を備えている。除湿動作制御部70は、店舗1の内部を換気等すべき旨の運転指令が発せられた場合、予めメモリ71に格納してあるプログラムやデータにしたがって、除湿空調装置各部の制御を行うものである。以下、除湿空調装置150が店舗1の内部を換気、除湿、空気調和する場合について説明する。尚、以下においては、空調室内器2および冷凍冷蔵機器7のそれぞれに接続された各圧縮機3,9は駆動し、かつ各二方弁6,14も開成状態で、冷媒循環経路L1を冷媒が循環しているものとして説明する。
運転指令が発せられると、除湿動作制御部70は、モータM、除湿処理ファン33、再生処理ファン43、加熱源41aおよびポンプ41bのそれぞれに駆動指令を出力する。これによりモータMが駆動して水分吸着素体21が回転するとともに、除湿処理ファン33および再生処理ファン43が駆動する。また、加熱源41aで加熱された湯がポンプ41bの作用により熱媒体循環経路L4を流れる。
また、除湿動作制御部70は、電子膨張弁310を予め決められた開度となるように開成させるとともに、第1送出バルブ311および第1帰還バルブ313も開成させる一方、第1バイパスバルブ161を必要に応じて開閉させる。
第1バイパスバルブ161が閉成される場合に、第1送出バルブ311および第1帰還バルブ313が開成され、かつ電子膨張弁310が予め決められた開度となるように開成されると、圧縮機9で圧縮された冷媒は、凝縮器10で凝縮した後、分岐管11を介して電子膨張弁310に至る。つまり、第1バイパス経路160を通過することなく電子膨張弁310に至る。電子膨張弁310に至った冷媒は、該電子膨張弁310で減圧されて断熱膨張し低温低圧の状態になり、冷却器31に送出される。冷却器31に送出された冷媒は、該冷却器31の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後圧力調整弁312に至る。圧力調整弁312に至った冷媒は、圧力が冷凍冷蔵機器7の蒸発器8における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整され、その後、分岐管13を介して圧縮機9に帰還する。すなわち圧縮機9で圧縮され、凝縮器10で凝縮した冷媒の一部は、分岐管11を介して電子膨張弁310および冷却器31を流れ、圧力調整弁312で所定の圧力に調整された後に分岐管13を介して圧縮機9に戻っており、冷媒循環経路L5を循環している。
その一方、第1バイパスバルブ161が開成される場合には、圧縮機9で圧縮され、かつ凝縮器10で凝縮し、分岐管11を通過した冷媒のうち一部は、第1バイパス経路160を通過し、分岐管13を経て圧縮機9に帰還する。つまり、第1バイパスバルブ161を開閉させることにより、冷却器31を通過する冷媒量を調整することができる。
除湿処理ファン33が駆動することにより、処理空気が処理空気取入口301を通じて取り入れられ、取り入れられた処理空気は、冷却器31に至る。冷却器31に至った処理空気は、該冷却器31の内部を流れる冷媒が蒸発することにより冷却され、水分吸着領域32に至る。その一方、除湿処理ファン33の駆動により、店舗1の内部の室内空気が空気取入口を通じて取り入れられ、取り入れられた室内空気は、還気導入路Rを通過して還気取入口303に至る。
水分吸着領域32において、処理空気に含有される水分が水分吸着素体21の対応する部分に吸着され、処理空気の湿度が低下する。すなわち処理空気は除湿される。また、水分吸着素体21の水分吸着領域32に対応する部分に吸着された水分は、水分吸着素体21の回転とともに、水分吸着領域32から水分放出領域42に移動する。
水分吸着領域32で除湿された処理空気は、除湿処理ファン33の駆動により下流側に流れ、還気導入路Rを通過し還気取入口303に至った室内空気と混合して混合拡散されて所定の温湿度に調整された後、混合空気として処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に供給される。
一方、再生処理ファン43が駆動することにより、再生空気取入口401を通じて再生空気が取り入れられ、取り入れられた再生空気は、加熱器41に至る。加熱器41に至った再生空気は、加熱器41の内部を流れる湯により加熱されて高温度の空気になり、水分放出領域42に至る。
水分放出領域42において、加熱器41で加熱された再生空気が通過することにより、水分吸着素体21の対応する部分から水分が放出され、該再生空気の湿度が上昇する。その後、水分放出領域42を通過した再生空気は、再生処理ファン43の駆動により、再生空気吐出口402を通じて外部に送出される。
水分吸着素体21の水分放出領域42に対応する部分は、水分が放出されて乾燥するとともに、温度が上昇する。この温度が上昇し、かつ乾燥した水分吸着素体21の対応部分は、水分吸着素体21の回転とともに水分放出領域42から水分吸着領域32に移動し、上述した動作を繰り返す。
つまり、上記除湿空調装置150において、除湿処理ユニット30は、導入した処理空気を冷却器31で冷却し、冷却した処理空気を水分吸着領域32に通過させることにより水分吸着素体21に水分を吸着させて除湿し、除湿した処理空気に還気導入路Rを通じて別個に導入した店舗1の内部の室内空気を混合して該店舗1の内部に供給している。また、再生処理ユニット40は、導入した再生空気を加熱して水分放出領域42に通過させることにより水分吸着素体21に水分を放出させている。
そして、除湿処理ユニット30では、導入した処理空気を冷却器31で冷却することにより、処理空気の相対湿度を上昇させることができる。そのため、相対湿度が高い方が除湿量が高くなる紙やゼオライト等の特性を利用して水分吸着素体21での吸着水分量を増加させることができる。
また、水分吸着領域32を通過する処理空気は、除湿される際に発生する吸着熱により温度が上昇することになる。ところが、かかる外気は、水分吸着領域32の下流側で、還気導入路Rを通じて導入した室内空気と混合されることで、所定の温度に冷却することができる。このように、店舗1の内部に処理空気を供給するので換気を行うことができ、しかも所定の温度に冷却・除湿された空気を供給するので店舗1の内部を良好に除湿することができるとともに適温に調整することができる。
更に、冷却器31は、冷凍冷蔵機器7の蒸発器8と共通の圧縮機9および凝縮器10から供給された冷媒の一部を利用して除湿前の処理空気を冷却するので、除湿空調装置専用の冷凍機、すなわち圧縮機を要しない。
ところで、除湿空調装置150のメンテナンス時等のような場合に除湿空調装置150の運転停止指令が発せられると、除湿動作制御部70は、モータM、除湿処理ファン33、再生処理ファン43、加熱源41aおよびポンプ41bのそれぞれに駆動停止指令を出力する。これによりモータM、除湿処理ファン33、再生処理ファン43、加熱源41aおよびポンプ41bそれぞれの駆動が停止する。
また、除湿動作制御部70は、第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313および第1バイパスバルブ161も閉成させる。このように第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313および第1バイパスバルブ161が閉成されると、圧縮機9で圧縮された冷媒は、凝縮器10で凝縮した後、分岐管11および開成状態となっている二方弁14を通じて膨張弁12に至る。膨張弁12に至った冷媒は、該膨張弁12で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、蒸発器8に送出される。蒸発器8に送出された冷媒は、該蒸発器8の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後、圧縮機9に帰還する。つまり、冷媒は、冷媒循環経路L2のみを循環する。
従って、除湿空調装置150のメンテナンス時のように該除湿空調装置150の運転を停止する場合には、第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313および第1バイパスバルブ161を閉成させることにより、圧縮機9で圧縮され、かつ凝縮器10で凝縮した冷媒を、すべて冷媒循環経路L2のみに循環させることができる。これにより除湿空調装置150の運転を停止する必要がある場合にも圧縮機9を停止させる必要はない。この結果、除湿空調装置150の運転にかかわらず、圧縮機9を常時運転させておくことが可能になり、冷凍冷蔵機器7に陳列させた商品を継続して冷却することができ、当該商品の鮮度低下等を招来する虞れがない。換言すると、冷凍冷蔵機器7の運転に関係なく、除湿空調装置150のメンテナンスを行うことが可能になる。
また、除湿空調装置150によれば、第1バイパスバルブ161を開閉させることにより、冷却器31を通過する冷媒量を調整することができるので、要求される能力に応じて冷却器31を通過する冷媒量を制御することが可能になる。
更に、除湿空調装置150によれば、除湿前の処理空気を冷却器31で冷却することにより、当該処理空気の相対湿度を上昇させて水分吸着素体21での吸着水分量を増加させることができるので、除湿ロータ20の除湿量の向上を図ることができる。また、冷却器31は、冷凍冷蔵機器7に供給される冷媒の一部を利用して除湿前の処理空気を冷却することにより、除湿空調装置専用の冷凍機を必要としないため、装置全体の大型化を抑制することができる。
また、除湿空調装置150によれば、冷凍冷蔵機器7を構成する蒸発器8の負荷が小さい場合には、圧縮機9の余剰冷熱を有効に活用できるため、圧縮機9の運転効率が良好な状態で運転させることができ、装置全体の省エネルギー化を図ることができる。
また更に、除湿空調装置150によれば、水分吸着領域32の下流側で除湿した処理空気と別個に導入した店舗1の内部空気とを混合させるようにしたので、除湿ロータ20での除湿処理空気量の増大化を招来する虞れがなく、これにより除湿ロータ20での除湿処理空気量の増大なく除湿した所定の温度に冷却された空気を店舗1の内部へ供給することができる。
<実施の形態4>
図7および図8は、それぞれ本発明の実施の形態4における除湿空調装置を示したものであり、図7は、除湿空調装置の構成を模式的に示した模式図であり、図8は、除湿空調装置の制御系を示したブロック図である。尚、上述した実施の形態1〜3における除湿空調装置15,15′,150と同一の構成を有するものには同一の符号を付して説明する。
ここに例示する除湿空調装置151は、店舗1の内部への外気導入による換気、除湿、空気調和を行うものである。対象となる店舗1には、空調室内器2および冷凍冷蔵機器7が設けてある。
空調室内器2は、圧縮機3、凝縮器4および膨張弁5と冷媒配管を通じて接続されて冷媒循環経路L1を形成している。圧縮機3は、冷媒を圧縮して高温高圧の状態にするものである。凝縮器4は、圧縮機3より供給された冷媒、すなわち圧縮機3で高温高圧の状態に圧縮された冷媒を凝縮させて液化するものである。膨張弁5は、凝縮器4より供給された冷媒、すなわち凝縮器4で凝縮した冷媒を断熱膨張させる、つまり該冷媒を減圧して低温低圧の状態に調整するものである。空調室内器2は、膨張弁5で低温低圧の状態に断熱膨張させた冷媒を蒸発させるものである。この冷媒が蒸発することにより、空調室内器2の周辺領域は、熱が奪われて冷却される。尚、図中の符号6は、開閉可能な二方弁であり、開成状態においては、凝縮器4から膨張弁5へ冷媒が流れることを許容する一方、閉成状態においては、凝縮器4から膨張弁5へ冷媒が流れることを規制するものである。
このような冷媒循環経路L1では、圧縮機3で圧縮された冷媒が、凝縮器4で凝縮した後、開成状態となっている二方弁6を介して膨張弁5に至る。膨張弁5に至った冷媒は、該膨張弁5で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、空調室内器2に送出される。空調室内器2に送出された冷媒は、該空調室内器2の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後、圧縮機3に帰還する。つまり、冷媒は、冷媒循環経路L1を循環する。冷媒が冷媒循環経路L1を循環することにより、空調室内器2の周辺領域、すなわち店舗1の内部雰囲気は、冷媒が蒸発することにより熱を奪われて冷却される。
冷凍冷蔵機器7は、例えばショーケース(図示せず)のようなものであり、内部に陳列された商品等を冷却するためのものである。この冷凍冷蔵機器7には、蒸発器8が内蔵されており、かかる蒸発器8は、圧縮機9、凝縮器10および膨張弁12と冷媒配管を通じて接続されて冷媒循環経路L2を形成している。圧縮機9は、冷媒を圧縮して高温高圧の状態にするものである。凝縮器10は、圧縮機9より供給された冷媒、すなわち圧縮機9で高温高圧の状態に圧縮された冷媒を凝縮させて液化するものである。膨張弁12は、凝縮器10より供給された冷媒、すなわち凝縮器10で凝縮した冷媒を断熱膨張させる、すなわち該冷媒を減圧して低温低圧の状態に調整するものである。蒸発器8は、膨張弁12で低温低圧の状態に断熱膨張させた冷媒を所定の流路内で蒸発させるものである。この冷媒が蒸発することにより、冷凍冷蔵機器7の内部に陳列された商品等は、熱が奪われて冷却される。尚、図中の符号14は、開閉可能な二方弁であり、開成状態においては、凝縮器10から膨張弁12へ冷媒が流れることを許容する一方、閉成状態においては、凝縮器10から膨張弁12へ冷媒が流れることを規制するものである。
このような冷媒循環経路L2では、圧縮機9で圧縮された冷媒が、凝縮器10で凝縮した後、開成状態となっている二方弁14を介して膨張弁12に至る。膨張弁12に至った冷媒は、該膨張弁12で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、蒸発器8に送出される。蒸発器8に送出された冷媒は、該蒸発器8の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後圧縮機9に帰還する。つまり冷媒は、冷媒循環経路L2を循環する。冷媒が冷媒循環経路L2を循環することにより、蒸発器8の周辺領域、すなわち陳列された商品等は、冷媒が蒸発することにより熱を奪われて冷却される。
そのような店舗1に適用される除湿空調装置151は、除湿ロータ20と、除湿処理ユニット30と、再生処理ユニット40′とを備えて構成してある。
除湿ロータ20は、いわゆるデシカント除湿機であり、円板状に形成した例えば紙やゼオライト系等の水分吸着素体21が設けてある。水分吸着素体21は、モータM(図8参照)の駆動により回転するものである。より詳細に説明すると、水分吸着素体21は、2つに仕切られた空気の流路を構成する水分吸着領域32と水分放出領域42とを交互に通過する態様で回転するものである。すなわち水分吸着素体21が回転すると、水分吸着領域32に位置した部分は水分放出領域42に移動し、次いで、再び水分吸着領域32に移動することを順次繰り返すことになる。
除湿処理ユニット30は、導入した外気(空気)を除湿して店舗1の内部に導入するためのものであり、除湿処理経路300を有している。
除湿処理経路300は、処理空気取入口301から取り入れた処理空気(外気)を、処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に導くための経路であり、冷却器31、除湿ロータ20の水分吸着領域32および除湿処理ファン33が処理空気取入口301側から順に設けてある。
冷却器31は、処理空気取入口301を通じて取り入れた処理空気を冷却するものである。この冷却器31は、一端が冷媒配管を通じて電子膨張弁310に接続され、他端が冷媒配管および分岐管13を通じて圧縮機9に接続してある。この電子膨張弁310は、冷媒配管および分岐管11を通じて凝縮器10に接続してある。つまり、冷却器31は、上述した冷凍冷蔵機器7とともに冷媒循環経路L2を構成する圧縮機9および凝縮器10と、電子膨張弁310とに対して冷媒配管を通じて冷媒循環経路L6を形成しており、冷却手段を構成している。
ここに、電子膨張弁310は、凝縮器10より分岐管11を介して供給された冷媒、すなわち凝縮器10で放熱させた冷媒を断熱膨張させる、つまり該冷媒を減圧して低温低圧の状態に調整するものである。この電子膨張弁310は、後述する除湿動作制御部80により駆動される。冷却器31は、電子膨張弁310で低温低圧の状態に断熱膨張させた冷媒を蒸発させるものである。この冷媒が蒸発することにより、冷却器31の周辺を通過する処理空気は、熱が奪われて冷却される。尚、冷媒循環経路L6についての詳細は後述する。
除湿ロータ20の水分吸着領域32は、通過する処理空気の水分を水分吸着素体21に吸着させる領域である。これにより冷却器31で冷却された処理空気は、水分吸着領域32で除湿される。
除湿処理ファン33は、店舗1の内部に処理空気を導入するための送風源となるものである。従って、除湿処理ファン33により送風された処理空気は、処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に供給される。
上記除湿処理経路300には、還気取入口303が設けてある。還気取入口303は、除湿ロータ20の水分吸着領域32の下流側となる該水分吸着領域32と除湿処理ファン33との間に設けてあり、還気導入路Rを通じて店舗1の内部の空気を取り入れるための開口である。この還気導入路Rは、店舗1の内部に設けられた空気取入口(図示せず)を通じて該店舗1の内部の空気を取り入れ、還気取入口303まで移送するための通路である。
再生処理ユニット40′は、導入した再生空気(外気)を加熱して、除湿ロータ20の水分放出領域42に通過させることにより、該除湿ロータ20を構成する水分吸着素体21に水分を放出させるものであり、再生処理経路400を有している。
再生処理経路400は、除湿処理経路300に並設してあり、再生空気取入口401から取り入れた再生空気を、再生空気吐出口402を通じて外部に送出するための経路であり、補助加熱器44、加熱器41、除湿ロータ20の水分放出領域42および再生処理ファン43が再生空気取入口401側から順に設けてある。
補助加熱器44は、再生空気取入口401を通じて取り入れた再生空気を補助的に加熱するものである。この補助加熱器44は、一端が冷媒配管を通じて上記圧縮機9に接続されるとともに、他端が冷媒配管を通じて上記凝縮器10に接続されて上記冷媒循環経路L6を構成している。つまり、補助加熱器44は、当該冷媒循環経路L6において、圧縮機9と凝縮器10との間に冷媒配管を通じて設けてある。かかる補助加熱器44は、詳細は後述するが、圧縮機9で圧縮された冷媒が内部を通過して放熱する結果、当該補助加熱器44の周囲を通過する再生空気を補助的に加熱するものである。
加熱器41は、補助加熱器44で補助的に加熱された再生空気を加熱するものである。この加熱器41は、配管を通じて加熱源41aおよびポンプ41bに接続することにより、例えば湯等の熱媒体が循環する熱媒体循環経路L4を形成している。加熱源41aは、熱媒体循環経路L4を流れる湯を加熱するものである。ポンプ41bは、湯が熱媒体循環経路L4を流れるための動力源となるものである。加熱源41aで加熱された湯がポンプ41bの作用によって熱媒体循環経路L4を流れることにより、加熱器41の周辺を通過する再生空気は加熱される。
除湿ロータ20の水分放出領域42は、加熱器41で加熱された再生空気が通過することにより、水分吸着素体21に水分を放出させて乾燥させるための領域である。再生処理ファン43は、水分放出領域42を通過した再生空気を再生空気吐出口402を通じて外部に送出するものであり、再生空気を送風する送風源となる。
次に、冷媒循環経路L6について説明する。かかる冷媒循環経路L6は、上記構成の他に、第1バイパス経路160、第1バイパスバルブ161、第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313、第2バイパス経路(短絡経路)162、第2バイパスバルブ(短絡バルブ)163、第2送出バルブ(第1バルブ)164および第2帰還バルブ(第2バルブ)165を備えている。
第1バイパス経路160は、凝縮器10から電子膨張弁310に至る経路、すなわち分岐管11から電子膨張弁310に至る経路と、冷却器31から圧縮機9に至る経路、すなわち冷却器31から分岐管13に至る経路とを連通する態様で設けてある。この第1バイパス経路160は、凝縮器10で放熱させた冷媒を導入し、分岐管13を介して圧縮機9に向けて送出するためのものである。
第1バイパスバルブ161は、第1バイパス経路160に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するものである。
第1送出バルブ311は、凝縮器10から電子膨張弁310に至る経路、すなわち分岐管11から電子膨張弁310に至る経路であって、第1バイパス経路160との分岐点よりも下流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するものである。
第1帰還バルブ313は、冷却器31から圧縮機9に至る経路、すなわち冷却器31から分岐管13に至る経路であって、第1バイパス経路160との合流点よりも上流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するものである。
冷却器31から第1帰還バルブ313に至る経路の途中には、圧力調整弁312が設けてある。圧力調整弁312は、冷却器31を通過した冷媒の圧力を、冷凍冷蔵機器7の蒸発器8における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整するものである。
第2バイパス経路162は、圧縮機9から補助加熱器44に至る経路と、補助加熱器44から凝縮器10に至る経路とを連通する態様で設けてある。この第2バイパス経路162は、圧縮機9で圧縮された冷媒を導入し、凝縮器10に向けて送出するためのものである。
第2バイパスバルブ163は、第2バイパス経路162に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するものである。
第2送出バルブ164は、圧縮機9から補助加熱器44に至る経路であって、第2バイパス経路162との分岐点よりも下流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するものである。
第2帰還バルブ165は、補助加熱器44から凝縮器10に至る経路であって、第2バイパス経路162との合流点よりも上流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するものである。
これら第1バイパスバルブ161、第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313、第2バイパスバルブ163、第2送出バルブ164および第2帰還バルブ165は、それぞれ後述する除湿動作制御部80から指令が与えられることにより開閉動作するものである。
図8は、除湿空調装置の制御系を示したものである。この図8に示すように、除湿空調装置151は、除湿動作制御部80を備えている。除湿動作制御部80は、店舗1の内部を換気等すべき旨の運転指令が発せられた場合、予めメモリ81に格納してあるプログラムやデータにしたがって、除湿空調装置各部の制御を行うものである。以下、除湿空調装置151が店舗1の内部を換気、除湿、空気調和する場合について説明する。尚、以下においては、空調室内器2および冷凍冷蔵機器7のそれぞれに接続された各圧縮機3,9は駆動し、かつ各二方弁6,14も開成状態で、冷媒循環経路L1を冷媒が循環しているものとして説明する。
運転指令が発せられると、除湿動作制御部80は、モータM、除湿処理ファン33、再生処理ファン43、加熱源41aおよびポンプ41bのそれぞれに駆動指令を出力する。これによりモータMが駆動して水分吸着素体21が回転するとともに、除湿処理ファン33および再生処理ファン43が駆動する。また、加熱源41aで加熱された湯がポンプ41bの作用により熱媒体循環経路L4を流れる。
また、除湿動作制御部80は、電子膨張弁310を予め決められた開度となるように開成させるとともに、第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313、第2送出バルブ164および第2帰還バルブ165も開成させる一方、第1バイパスバルブ161を必要に応じて開閉させ、第2バイパスバルブ163を閉成させる。
第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313、第2送出バルブ164および第2帰還バルブ165が開成される一方、第1バイパスバルブ161および第2バイパスバルブ163が閉成され、さらに電子膨張弁310が予め決められた開度となるように開成されると、圧縮機9で圧縮された冷媒は、補助加熱器44に至り、該補助加熱器44で放熱した後に凝縮器10に移動し、該凝縮器10で凝縮した後、分岐管11を介して電子膨張弁310に至る。つまり、第1バイパス経路160および第2バイパス経路162を通過することなく電子膨張弁310に至る。電子膨張弁310に至った冷媒は、該電子膨張弁310で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、冷却器31に送出される。冷却器31に送出された冷媒は、該冷却器31の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後、圧力調整弁312に至る。圧力調整弁312に至った冷媒は、圧力が冷凍冷蔵機器7の蒸発器8における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整され、その後、分岐管13を介して圧縮機9に帰還する。すなわち圧縮機9で圧縮され、補助加熱器44で放熱しかつ凝縮器10で凝縮した冷媒の一部は、分岐管11を介して電子膨張弁310および冷却器31を流れ、圧力調整弁312で所定の圧力に調整された後に分岐管13を介して圧縮機9に戻っており、冷媒循環経路L6を循環している。
その一方、第1バイパスバルブ161が開成される場合には、凝縮器10で凝縮し、分岐管11を通過した冷媒のうち一部は、第1バイパス経路160を通過し、分岐管13を経て圧縮機9に帰還する。つまり、第1バイパスバルブ161を開閉させることにより、冷却器31を通過する冷媒量を調整することができる。
除湿処理ファン33が駆動することにより、処理空気が処理空気取入口301を通じて取り入れられ、取り入れられた処理空気は、冷却器31に至る。冷却器31に至った処理空気は、該冷却器31の内部を流れる冷媒が蒸発することにより冷却され、水分吸着領域32に至る。その一方、除湿処理ファン33の駆動により、店舗1の内部の室内空気が空気取入口を通じて取り入れられ、取り入れられた室内空気は、還気導入路Rを通過して還気取入口303に至る。
水分吸着領域32において、処理空気に含有される水分が水分吸着素体21の対応する部分に吸着され、処理空気の湿度が低下する。すなわち処理空気は除湿される。また、水分吸着素体21の水分吸着領域32に対応する部分に吸着された水分は、水分吸着素体21の回転とともに、水分吸着領域32から水分放出領域42に移動する。
水分吸着領域32で除湿された処理空気は、除湿処理ファン33の駆動により下流側に流れ、還気導入路Rを通過し還気取入口303に至った室内空気と混合して混合拡散されて所定の温湿度に調整された後、混合空気として処理空気吐出口302を通じて店舗1の内部に供給される。
一方、再生処理ファン43が駆動することにより、再生空気取入口401を通じて再生空気が取り入れられ、取り入れられた再生空気は、補助加熱器44に至る。補助加熱器44に至った再生空気は、該補助加熱器44の内部を流れる冷媒が放熱することにより補助的に加熱され、加熱器41に至る。加熱器41に至った再生空気は、加熱器41の内部を流れる湯により加熱されて高温度の空気になり、水分放出領域42に至る。
水分放出領域42において、加熱器41で加熱された再生空気が通過することにより、水分吸着素体21の対応する部分から水分が放出され、該再生空気の湿度が上昇する。その後、水分放出領域42を通過した再生空気は、再生処理ファン43の駆動により、再生空気吐出口402を通じて外部に送出される。
水分吸着素体21の水分放出領域42に対応する部分は、水分が放出されて乾燥するとともに、温度が上昇する。この温度が上昇し、かつ乾燥した水分吸着素体21の対応部分は、水分吸着素体21の回転とともに、水分放出領域42から水分吸着領域32に移動し、上述した動作を繰り返す。
つまり、上記除湿空調装置151において、除湿処理ユニット30は、導入した処理空気を冷却器31で冷却し、冷却した処理空気を水分吸着領域32に通過させることにより水分吸着素体21に水分を吸着させて除湿し、除湿した処理空気に還気導入路Rを通じて別個に導入した店舗1の内部の室内空気を混合して該店舗1の内部に供給している。また、再生処理ユニット40′は、導入した再生空気を補助加熱器44で補助的に加熱した上で、加熱器41により加熱し、その後水分放出領域42に通過させることにより水分吸着素体21に水分を放出させている。
そして、除湿処理ユニット30では、導入した処理空気を冷却器31で冷却することにより、処理空気の相対湿度を上昇させることができる。そのため、相対湿度が高い方が除湿量が高くなる紙やゼオライト等の特性を利用して水分吸着素体21での吸着水分量を増加させることができる。
また、水分吸着領域32を通過する処理空気は、除湿される際に発生する吸着熱により温度が上昇することになる。ところが、かかる外気は、水分吸着領域32の下流側で、還気導入路Rを通じて導入した室内空気と混合されることで、所定の温度に冷却することができる。このように、店舗1の内部に処理空気を供給するので換気を行うことができ、しかも所定の温度に冷却・除湿された空気を供給するので店舗1の内部を良好に除湿することができるとともに適温に調整することができる。
更に、冷却器31は、冷凍冷蔵機器7の蒸発器8と共通の圧縮機9および凝縮器10から供給された冷媒の一部を利用して除湿前の処理空気を冷却するので、除湿空調装置専用の冷凍機、すなわち圧縮機9を要しない。
一方、再生処理ユニット40′では、導入した再生空気を補助加熱器44で補助的に加熱するので、冷媒循環経路L6を通過する冷媒の排熱を有効に利用することができ、運転効率を向上させることができる。
ところで、除湿空調装置151のメンテナンス時等のような場合に除湿空調装置151の運転停止指令が発せられると、除湿動作制御部80は、モータM、除湿処理ファン33、再生処理ファン43、加熱源41aおよびポンプ41bのそれぞれに駆動停止指令を出力する。これによりモータM、除湿処理ファン33、再生処理ファン43、加熱源41aおよびポンプ41bそれぞれの駆動が停止する。
また、除湿動作制御部80は、第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313、第1バイパスバルブ161、第2送出バルブ164および第2帰還バルブ165を閉成させ、第2バイパスバルブ163を開成させる。このように第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313、第1バイパスバルブ161、第2送出バルブ164および第2帰還バルブ165が閉成される一方、第2バイパスバルブ163が開成されると、圧縮機9で圧縮された冷媒は、第2バイパス経路162を通過した後に凝縮器10に至り、当該凝縮器10で凝縮した後、分岐管11および開成状態となっている二方弁14を通じて膨張弁12に至る。膨張弁12に至った冷媒は、該膨張弁12で減圧されて断熱膨張し、低温低圧の状態になり、蒸発器8に送出される。蒸発器8に送出された冷媒は、該蒸発器8の周辺領域から熱を与えられて蒸発し、その後、圧縮機9に帰還する。つまり、冷媒は、冷媒循環経路L2のみを循環する。
従って、除湿空調装置151のメンテナンス時のように該除湿空調装置151の運転を停止する場合には、第2バイパスバルブ163を開成させる一方、第1送出バルブ311、第1帰還バルブ313、第1バイパスバルブ161、第2送出バルブ164および第2帰還バルブ165を閉成させることにより、圧縮機9で圧縮された冷媒は、第2バイパス経路162を経由して凝縮器10で凝縮した冷媒を、すべて冷媒循環経路L2のみに循環させることができる。これにより除湿空調装置151の運転を停止する必要がある場合にも圧縮機9を停止させる必要はない。この結果、除湿空調装置151の運転にかかわらず、圧縮機9を運転させておくことが可能になり、冷凍冷蔵機器7に陳列させた商品を継続して冷却することができ、当該商品の鮮度低下等を招来する虞れがない。換言すると、冷凍冷蔵機器7の運転に関係なく、除湿空調装置151のメンテナンスを行うことが可能になる。
また、除湿空調装置151によれば、第1バイパスバルブ161を開閉させることにより、冷却器31を通過する冷媒量を調整することができるので、要求される能力に応じて冷却器31を通過する冷媒量を制御することが可能になる。
更に、除湿空調装置151によれば、除湿前の処理空気を冷却器31で冷却することにより、当該処理空気の相対湿度を上昇させて水分吸着素体21での吸着水分量を増加させることができるので、除湿ロータ20の除湿量の向上を図ることができる。また、冷却器31は、冷凍冷蔵機器7に供給される冷媒の一部を利用して除湿前の処理空気を冷却することにより、除湿空調装置専用の冷凍機を必要としないため、装置全体の大型化を抑制することができる。
また、除湿空調装置151によれば、冷凍冷蔵機器7を構成する蒸発器8の負荷が小さい場合には、圧縮機9の余剰冷熱を有効に活用できるため、圧縮機9の運転効率が良好な状態で運転させることができ、装置全体の省エネルギー化を図ることができる。
また更に、除湿空調装置151によれば、水分吸着領域32の下流側で除湿した処理空気と別個に導入した店舗1の内部空気とを混合させるようにしたので、除湿ロータ20での除湿処理空気量の増大化を招来する虞れがなく、これにより除湿ロータ20での除湿処理空気量の増大なく除湿した所定の温度に冷却された空気を店舗1の内部へ供給することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態1〜4について説明したが、本発明はこれらに限定されずに種々の変更を行うことができる。例えば、図9に示すように、除湿空調装置152は、第1バイパスバルブ161の代わりに、通過する冷媒の流量調整が可能な冷媒流量調整バルブ166を設けた冷媒循環経路L6′を有していても良い。このような冷媒流量調整バルブ166を設けることにより、除湿空調装置152と冷凍冷蔵機器7との負荷が異なる場合に、当該バルブを用いて流量調整を行うことにより、無駄なエネルギーの消費を抑制することができ、省エネルギー運転を図ることができる。
また、上述の実施の形態3および実施の形態4では、運転停止指令が発せられる場合として、除湿空調装置150,151のメンテナンス時について説明したが、本発明では、運転停止指令の発せられる場合は、メンテナンス時に限られることはない。
以上のように、本発明は、例えばスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ショッピングセンター等の店舗に適用され、店舗内への外気導入による換気、除湿、空気調和の各機能を有する除湿空調装置として有用である。
本発明の実施の形態1における除湿空調装置の構成を模式的に示した模式図である。 図1に示した除湿空調装置の制御系を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における除湿空調装置の構成を模式的に示した模式図である。 図3に示した除湿空調装置の制御系を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3における除湿空調装置の構成を模式的に示した模式図である。 図5に示した除湿空調装置の制御系を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4における除湿空調装置の構成を模式的に示した模式図である。 図7に示した除湿空調装置の制御系を示すブロック図である。 本発明における除湿空調装置の変形例の構成を模式的に示した模式図である。
符号の説明
9 圧縮機
10 凝縮器
15,15′,150,151,152 除湿空調装置
20 除湿ロータ
21 水分吸着素体
30 除湿処理ユニット
31 冷却器
310 電子膨張弁
311 第1送出バルブ
312 圧力調整弁
32 水分吸着領域
40 再生処理ユニット
41 加熱器
42 水分放出領域
44 補助加熱器
160 第1バイパス経路
161 第1バイパスバルブ
162 第2バイパス経路
163 第2バイパスバルブ
L3,L3′,L5,L6,L6′ 冷媒循環経路

Claims (6)

  1. 導入した処理空気を水分吸着素体に通過させることにより、該水分吸着素体に水分を吸着させて除湿し、除湿した処理空気を対象室内に供給する除湿処理ユニットと、
    導入した再生空気を加熱器で加熱し、加熱した再生空気を利用して前記水分吸着素体が吸着した水分を放出させることにより、該水分吸着素体を再生処理する再生処理ユニットと
    を備えた除湿空調装置において、
    前記除湿処理ユニットは、前記対象室内に配設された冷凍冷蔵機器に供給される冷媒の一部を利用して、前記水分吸着素体に向けて流れる除湿前の処理空気を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする除湿空調装置。
  2. 前記冷却手段は、前記冷凍冷蔵機器に内蔵された蒸発器に配管を通じて接続された圧縮機および凝縮器と、該凝縮器で放熱させた冷媒を断熱膨張させる膨張弁と、前記膨張弁で断熱膨張させた冷媒を蒸発させて前記除湿前の処理空気を冷却する冷却器とを順次接続してこれらの間で冷媒を循環させる冷媒循環経路を有して成ることを特徴とする請求項1に記載の除湿空調装置。
  3. 前記冷却手段は、前記冷却器を通過した冷媒の圧力を、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度に相当する大きさに調整して、前記圧縮機に帰還させる圧力調整機構を備えたことを特徴とする請求項2に記載の除湿空調装置。
  4. 前記冷却手段は、前記冷凍冷蔵機器に内蔵された蒸発器に配管を通じて接続された圧縮機および凝縮器と、該凝縮器で放熱させた冷媒を断熱膨張させる膨張弁と、前記膨張弁で断熱膨張させた冷媒を蒸発させて前記除湿前の処理空気を冷却する冷却器とを順次接続してこれらの間で冷媒を循環させる冷媒循環経路を有して成り、
    前記冷媒循環経路は、
    前記凝縮器から前記膨張弁に至る経路と、前記冷却器から前記圧縮機に至る経路とを連通する態様で設けられ、前記凝縮器で放熱させた冷媒を導入して前記圧縮機に向けて送出するためのバイパス経路と、
    前記バイパス経路に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制するバイパスバルブと、
    前記凝縮器から前記膨張弁に至る経路であって、前記バイパス経路との分岐点よりも下流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する送出バルブと、
    前記冷却器から前記圧縮機に至る経路であって、前記バイパス経路との合流点よりも上流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する帰還バルブと
    を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の除湿空調装置。
  5. 前記冷媒循環経路は、
    前記圧縮機と前記凝縮器との間に配管を通じて設けられ、前記圧縮機で圧縮された冷媒を放熱させて前記加熱器に向けて流れる加熱前の処理空気を補助的に加熱する補助加熱器と、
    前記圧縮機から前記補助加熱器に至る経路と、前記補助加熱器から前記凝縮器に至る経路とを連通する態様で設けられ、前記圧縮機で圧縮された冷媒を導入して前記凝縮器に向けて送出するための短絡経路と、
    前記短絡経路に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する短絡バルブと、
    前記圧縮機から前記補助加熱器に至る経路であって、前記短絡経路との分岐点よりも下流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する第1バルブと、
    前記補助加熱器から前記凝縮器に至る経路であって、前記短絡経路との合流点よりも上流側に配設され、開成する場合には冷媒が通過することを許容する一方、閉成する場合には冷媒が通過することを規制する第2バルブと
    を備えて成ることを特徴とする請求項2または請求項4に記載の除湿空調装置。
  6. 前記バイパスバルブの代わりに通過する冷媒の流量調整が可能な冷媒流量調整バルブを用いたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の除湿空調装置。
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