JP2007255651A - 動圧軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立を簡略化し、モーメント剛性に優れる動圧軸受装置を低コストに提供する。
【解決手段】上側端面81bに、第1スラスト軸受隙間に動圧作用を発生させることができるスパイラル形状に配列された複数の動圧溝81b1からなる第1動圧溝領域と、下側端面81cに、第2スラスト軸受隙間に動圧作用を発生させることができるヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝81c1からなる第2動圧溝領域とを有する2つの軸受スリーブ81を軸方向に配列して軸受本体8を構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、動圧軸受装置に関するものである。
動圧軸受装置は、軸受隙間に生じる潤滑流体の動圧作用で支持すべき回転部材を回転自在に非接触支持する軸受装置である。この動圧軸受装置は、高速回転、高回転精度、低騒音等の特徴を有するものであり、近年ではその特徴を活かして、情報機器、例えばHDD、FDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置等に搭載するスピンドルモータ用、また、パーソナルコンピュータ(PC)などに搭載され、発熱源の冷却を行うファンモータ用等の軸受として広く用いられている。
ところで、上記の情報機器用モータでは、情報処理量の増大等に伴い、記録媒体の積層化や高速回転化が進展している。これに伴い、動圧軸受装置には、一層の軸受剛性の向上、特にモーメント剛性の向上が求められている。
動圧軸受装置のモーメント剛性の向上手段として、ラジアル軸受部の軸受スパンを拡大させた構造が一般的で、例えば、単体の軸受本体(軸受スリーブ)の内周側に、上下2箇所に離隔してラジアル軸受隙間を設けたもの(例えば、特許文献1参照)の他、軸受本体を、軸方向に並べた2つの軸受スリーブで形成し、各軸受スリーブの内周側に1箇所ずつラジアル軸受隙間を設けたもの(例えば、特許文献2参照)が知られている。
また、モーメント剛性向上の他の手段として、スラスト軸受部の軸受スパンを拡大させた構造を採用することもでき、この種の構造を有する動圧軸受装置として、軸受スリーブの両端側にスラスト軸受部を設けたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−65324号公報 特開平11−269475号公報 特開2005−321089号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、軸受スパンの拡大に伴い、軸受スリーブが長大化する。軸受スリーブが長大化すると、軸受スリーブの加工精度を確保することが難しくなる。特に軸受スリーブが焼結金属製である場合、その圧粉成形時に均一密度を得にくくなり、所期の軸受性能を発揮できないおそれがある。従って、より一層の軸受スパンの拡大には限度がある。
一方、特許文献2の構成では、上記の問題を生じることなく、ラジアル軸受部の軸受スパンを比較的容易に増大させることができる。このとき、更なるモーメント剛性の向上を狙って、例えば特許文献3のように、軸受本体の両端側に動圧軸受からなるスラスト軸受部を設ける構成とすることもできる。焼結金属製の軸受本体(軸受スリーブ)を用いる場合、スラスト軸受隙間に流体動圧を発生させる動圧溝等の動圧発生手段は、成形性を考慮して軸受スリーブの端面に設けられる場合が多いが、各動圧溝は回転方向を考慮して傾斜方向等を異ならせる必要がある。したがって、2種類の軸受スリーブが必要となるが、これらは、目視では判別し難いレベルの略同一形状に形成されるため、その組み付け方向や組み付け位置を間違い易い。これらを誤ると、軸受装置として機能しないため、組み付けには格別の配慮を要し、これが加工コストを高騰させる場合がある。
本発明の課題は、組立容易性を向上させ、これによりモーメント剛性に優れる動圧軸受装置を低コストに提供することである。
上記課題を解決するため、本発明にかかる動圧軸受装置は、ハウジングと、該ハウジングの内周に固定された軸受本体と、該軸受本体の両端面と支持すべき回転部材との間に形成される第1および第2スラスト軸受隙間と、前記第1スラスト軸受隙間に流体動圧を発生させる第1動圧溝領域と、前記第2スラスト軸受隙間に流体動圧を発生させる第2動圧溝領域とを備えるものであって、前記軸受本体は、2つの軸受スリーブを有し、該2つの軸受スリーブが何れも、両端面に、前記第1動圧溝領域と前記第2動圧溝領域とを有するものであり、かつ一方の軸受スリーブの前記第1動圧溝領域を前記第1スラスト軸受隙間に臨ませ、他方の軸受スリーブの前記第2動圧溝領域を前記第2スラスト軸受隙間に臨ませたことを特徴とするものである。
上記のように、本発明では、軸受本体が2つの軸受スリーブを有しているので、ラジアル軸受部の軸受スパンを増大させて、モーメント剛性を高めることができると共に、軸受スリーブの製造を容易化することができる。また、上記の軸受スリーブが何れも、両端面に、第1動圧溝領域と第2動圧溝領域とを有すものであり、かつ一方の軸受スリーブの第1動圧溝領域を第1スラスト軸受隙間に臨ませ、他方の軸受スリーブの第2動圧溝領域を第2スラスト軸受隙間に臨ませており、これは換言すると同一の軸受スリーブを軸方向に2つ並べたことを意味する。したがって、各軸受スリーブは、上下の配置を考慮することなくハウジングに組み付けることができ、これにより、軸受本体の一端側に第1スラスト軸受隙間、他端側に第2スラスト軸受隙間を備え、一層モーメント剛性に優れた動圧軸受装置を容易に形成することができる。また軸受スリーブを1種類に集約出来る分、部品単価を低減することができ、さらに、部品の管理コストを低減することもできる。
第1動圧溝領域と、第2動圧溝領域とを異なる形状に形成すれば、各軸受スリーブの上下を容易に識別することが可能となり、一層組み付けの容易化を図ることができる。ここで言う「異なる形状」は、例えば、一方をスパイラル形状に配列された複数の動圧溝で、他方をヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝で形成する構成の他、同種形状に配列された動圧溝の溝本数等を両者で異ならせたものも含まれる。識別性を高める観点から言えば、前者の構成が望ましい。なお、動圧軸受装置の用途によって、第1スラスト軸受隙間と第2スラスト軸受隙間とで必要とされる圧力が異なる場合等には、それに併せて動圧溝の配列パターンを変更してもよい。
2つの軸受スリーブ間には、スペーサ部材を介装させることができる。このスペーサ部材は、例えば軸受スリーブを含油焼結金属で形成する場合、多孔質組織を有しない材料(非多孔質材料)で形成することができる。この場合、軸受装置に包含させる潤滑油量を減少させることができるので、総油量が少なくなる分低コスト化できる。さらに、油量が少なくなる分、ハウジングの開口部に設けられるシール空間の容積を小さくすることができ、ラジアル軸受部の軸受スパンを一層拡大させることができる。
上記構成の動圧軸受装置は、該動圧軸受装置と、ステータコイルと、ロータマグネットとを有するモータ、その中でも高速回転化や回転体の重量化に伴って、特に高いモーメント剛性が必要なモータに好ましく用いることができる。
以上より、本発明によれば、ハウジングに対する軸受本体の組み付けを容易化し、これによりモーメント剛性に優れた動圧軸受装置を低コストに提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る動圧軸受装置1を組み込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成例を概念的に示している。このスピンドルモータは、HDD等のディスク駆動装置に用いられるもので、動圧軸受装置1と、軸部材2に装着されたロータ(ディスクハブ)3と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル4およびロータマグネット5を備えている。ステータコイル4はブラケット6の外周に取付けられ、ロータマグネット5はディスクハブ3の内周に取付けられる。動圧軸受装置1のハウジング7は、ブラケット6の内周に装着される。ディスクハブ3には、磁気ディスク等のディスクDが一又は複数枚保持される。ステータコイル4に通電すると、ステータコイル4とロータマグネット5との間の電磁力でロータマグネット5が回転し、それによって、ディスクハブ3およびディスクハブ3に保持されたディスクDが軸部材2と一体に回転する。
図2は、上記スピンドルモータで使用される動圧軸受装置1の一例を示すものである。この動圧軸受装置1は、固定側となるハウジング7、およびハウジング7の内周に固定される軸受本体8と、回転部材を構成する軸部材2、および軸部材2の軸方向二箇所に離隔して設けられた第1、第2フランジ部9、10とを主要な構成部品として備える。本実施形態において、軸受本体8は、軸方向に離隔して配置された2つの軸受スリーブ81、81と、両軸受スリーブ81、81間に介装されたスペーサ部材82とで構成されている。なお、以下説明の便宜上、ハウジング7の開口部から軸部材2の端部が突出している側を上側、その軸方向反対側を下側として説明を進める。
本実施形態の動圧軸受装置1では、後述するように、上側の軸受スリーブ81の内周面81aと軸部材2の外周面2aとの間に第1ラジアル軸受部R1が設けられ、下側の軸受スリーブ81の内周面81aと軸部材2の外周面2aとの間に第2ラジアル軸受部R2が設けられる。また、上側の軸受スリーブ81の上側端面81bと第1フランジ部9の下側端面9bとの間に第1スラスト軸受部T1が設けられ、下側の軸受スリーブ81の下側端面81cと第2フランジ部10の上側端面10bとの間に第2スラスト軸受部T2が設けられる。
軸部材2は、ステンレス鋼等の金属材料で形成される。軸部材2は全体として概ね同径の軸状をなし、その中間部分には他所よりも僅かに小径の逃げ部2bが形成されている。軸部材2の外周面2aのうち、第1および第2フランジ部9、10の固定位置には、凹部、例えば円周溝2cが形成されている。なお、この実施形態では、軸部材2は金属の一体加工品であるが、金属と樹脂からなるハイブリッド軸(鞘部が金属で、芯部が樹脂等)とすることもできる。
ハウジング7は両端開口の筒状をなし、その内周面7aは軸方向に径一定でストレートな円筒面に形成されている。このハウジング7は、例えば真ちゅうやアルミ等の金属材料の機械加工品、あるいは樹脂組成物の射出成形品とされる。樹脂組成物で射出成形する場合、使用可能なベース樹脂に特に限定はないが、例えば、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニルサルフォン(PPSF)、ポリエーテルイミド(PEI)等の非晶性樹脂の他、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の結晶性樹脂を用いることができる。また、上記の樹脂に充填する充填材の種類も特に限定されないが、例えば、充填材として、ガラス繊維等の繊維状充填材、チタン酸カリウム等のウィスカー状充填材、マイカ等の鱗片状充填材、カーボンファイバー、カーボンブラック、黒鉛、カーボンナノマテリアル、金属粉末等の繊維状又は粉末状の導電性充填材を用いることができる。これらの充填材は、単独で用い、あるいは、二種以上を混合して使用しても良い。
軸受本体8を構成する2つの軸受スリーブ81、81は、共に焼結金属からなる多孔質体、特に銅を主成分とする燒結金属の多孔質体で円筒状に形成されている。両軸受スリーブ81、81は、黄銅等の軟質金属で形成することもできる。軸受スリーブ81の外周面81dには、軸方向溝81d1が、円周方向の複数箇所(図示例では3箇所)に等間隔で設けられている。
両軸受スリーブ81、81の内周面81aには、それぞれ第1、第2ラジアル軸受部R1、R2のラジアル軸受面Aとなる領域が設けられ、該ラジアル軸受面Aとなる領域には、例えば図3(a)に示すように、ヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝81a1が、軸方向で対称形状に形成されている。動圧溝81a1は、公知のその他の形状、例えばスパイラル形状等に配列することもできる。
両軸受スリーブ81、81の上側端面81bの一部または全部環状領域には、例えば図3(b)に示すように、スパイラル形状に配列された複数の動圧溝81b1からなる第1動圧溝領域が形成されている。また、下側端面81cの一部または全部環状領域には、例えば図3(c)に示すように、ヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝81c1からなる第2動圧溝領域が形成されている。本実施形態では、上側の軸受スリーブ81の第1動圧溝領域が、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受面Bになり、下側の軸受スリーブ81の第2動圧溝領域が、第2スラスト軸受部T2のスラスト軸受面Cとなる。上述した動圧溝81a1、81b1、および81c1は、全て軸受スリーブ81の成形と同時に形成することができる。
2つの軸受スリーブ81、81の間には、円筒状のスペーサ部材82が介装されている。スペーサ部材82は、黄銅やアルミ等の金属材料あるいは樹脂材料で形成され、その内周面82aは、軸受スリーブ81の内周面81aよりも大径に形成されている。本実施形態において、スペーサ部材82は、その上端面82bを上側の軸受スリーブ81の下側端面81cと、また下端面82cを下側の軸受スリーブ81の上側端面81bと当接させた状態で、ハウジング7内周の軸方向略中央部に配設されている。スペーサ部材82の外周面82dには、軸方向溝82d1が円周方向の複数箇所(例えば、3箇所)に設けられている。
第1フランジ部9および第2フランジ部10は、何れも黄銅等の軟質金属材料やその他の金属材料、あるいは樹脂材料でリング状に形成され、軸部材2の外周面2aに例えば接着固定され、接着固定時には、軸部材2に塗布した接着剤が、接着剤溜りとしての円周溝2cに充填されて固化することにより、フランジ部9、10の軸部材2に対する接着強度が向上する。
第1フランジ部9の外周面9aは、ハウジング7の上端開口部側の内周面7aとの間に所定容積の第1シール空間S1を形成し、また第2フランジ部10の外周面10aは、ハウジング7の下端開口部側の内周面7aとの間に所定容積の第2シール空間S2を形成する。本実施形態において、第1フランジ部9の外周面9aおよび第2フランジ部10の外周面10aは、それぞれ軸受装置の外部側に向かって漸次縮径したテーパ面状に形成される。そのため、両シール空間S1、S2は、互いに接近する方向(ハウジング7の内部方向)に漸次縮径したテーパ形状となる。軸部材2の回転時、両シール空間S1、S2内の潤滑油は毛細管力による引き込み作用と、回転時の遠心力による引き込み作用とにより、シール空間が狭くなる方向(ハウジング7の内部方向)に向けて引き込まれる。これにより、ハウジング7の内部からの潤滑油の漏れ出しが効果的に防止される。油漏れを確実に防止するため、ハウジング7の上下端面、第1フランジ部9の上側端面9c、および第2フランジ部10の下側端面10cにそれぞれ撥油剤からなる被膜を形成することもできる(図示省略)。
第1および第2シール空間S1、S2は、ハウジング7の内部空間に充満される潤滑油の温度変化に伴う容積変化量を吸収するバッファ機能を有する。想定される温度変化の範囲内で、油面は常時両シール空間S1、S2内にある。これを実現するために、両シール空間S1、S2の容積の総和は、少なくとも内部空間に充満される潤滑油の温度変化に伴う容積変化量よりも大きく設定される。
上記構成からなる動圧軸受装置1の組立は、例えば次のようにして行われる。
軸受スリーブ81、81およびスペーサ部材82(軸受本体8)を、ハウジング7の内周面7aに、接着、圧入、溶着等適宜の手段で固定する。そして、軸受本体8の内周に軸部材2を挿入した後、軸受本体8を挟むように第1フランジ部9および第2フランジ部10を、所定のアキシャル隙間を確保した状態で軸部材2の円周溝2cの外周に接着固定する。このようにして動圧軸受装置1の組立が完了すると、両フランジ部9、10で密閉されたハウジング7の内部空間に、両軸受スリーブ81、81の内部気孔も含め、潤滑流体として例えば潤滑油を充満させる。潤滑油の充填は、例えば組立が完了した動圧軸受装置1を真空槽内で潤滑油中に浸漬した後、大気圧に開放することにより行うことができる。
上記構成の動圧軸受装置1において、軸部材2が回転すると、両軸受スリーブ81の内周面81aのラジアル軸受面Aは、それぞれ軸部2aの外周面2a1とラジアル軸受隙間を介して対向する。そして軸部材2の回転に伴って、各ラジアル軸受隙間に潤滑油の動圧が発生し、その圧力によって軸部材2がラジアル方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2をラジアル方向に回転自在に非接触支持する第1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2とが形成される。
また、軸部材2が回転すると、上側の軸受スリーブ81の上側端面81bのスラスト軸受面Bとなる領域(第1動圧溝領域)が、第1フランジ部9の下側端面9bと所定の第1スラスト軸受隙間を介して対向し、また下側の軸受スリーブ81の下側端面81cのスラスト軸受面Cとなる領域(第2動圧溝領域)が、第2フランジ部10の上側端面10bと所定の第2スラスト軸受隙間を介して対向する。そして軸部材2の回転に伴い、各スラスト軸受隙間に潤滑油の動圧が発生し、その圧力によって軸部材2が両スラスト方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2を両スラスト方向に回転自在に非接触支持する第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2とが形成される。
ところで、動圧軸受装置1の運転中には、局所的な負圧の発生に伴う気泡の生成、気泡の生成に起因する潤滑油の漏れや振動の発生等が生じる場合がある。これに対し、本実施形態では、両軸受スリーブ81、81の軸方向溝81d1、スペーサ部材82の軸方向溝82d1、各軸受隙間(第1、第2ラジアル軸受部R1、R2のラジアル軸受隙間、第1、第2スラスト軸受部T1、T2のスラスト軸受隙間)、およびスペーサ部材82の内周面82aと軸部材2の外周面2aとの間の隙間により、動圧軸受装置1の内部に一連の循環流路を形成したので、軸受運転中には、潤滑油がこの循環流路を介して流動循環する。これにより、上記不具合は効果的に防止される。また、両軸受スリーブ81の軸方向溝81d1の一端は、それぞれ、大気開放側となるシール空間S1、S2に通じている。そのため、何らかの理由で潤滑油中に気泡が混入した場合でも、気泡が潤滑油に伴って循環する際に外気開放側に排出されるので、気泡による悪影響は一層効果的に防止される。
以上に示すように、本発明では、上側端面81bに動圧溝81b1からなる第1動圧溝領域を、下側端面81cに動圧溝81c1からなる第2動圧溝領域をそれぞれ有する軸受スリーブ81、81を用いて、換言すると同一の軸受スリーブを2つ用いて軸受本体8を構成している。従って、軸受スリーブ81、81の上下の位置関係を考慮することなくハウジング7に組み付けることができ、組み間違いに起因して動圧軸受装置1が使用できないといった不具合を回避しつつ、軸受本体8の両端側にスラスト軸受部T1、T2を設けてモーメント剛性に優れた動圧軸受装置1を容易かつ低コストに得ることができる。特に、本実施形態では、上側端面81bの動圧溝81b1をスパイラル形状に配列して第1動圧溝領域を形成し、下側端面81cの動圧溝81c1をヘリングボーン形状に配列して第2動圧溝領域を形成しているので、両端面の識別性を高め、各軸受スリーブ81の上下を誤って組み付けるといった事態を確実に防止することが可能となる。
また、2種類の軸受スリーブを1種類の軸受スリーブに集約出来る分、部品単価を低減することができる他、部品の管理コストを低減することができる。
なお、本実施形態では、第1スラスト軸受部T1の第1スラスト軸受隙間に臨むスラスト軸受面B(第1動圧溝領域)にはスパイラル形状に配列した動圧溝を形成し、第2スラスト軸受部T2の第2スラスト軸受隙間に臨むスラスト軸受面C(第2動圧溝領域)にはヘリングボーン形状に配列した動圧溝を形成しているが、識別性が確保できるのであれば、例えば、第1動圧溝領域と第2動圧溝領域とを、溝本数や傾斜角を異ならせた同一形状に配列した動圧溝で構成することもできる。
また、以上では、識別性のみに着目して第1動圧溝領域と第2動圧溝領域の動圧溝の配列形状を決定したが、例えば第1スラスト軸受部T1や第2スラスト軸受部T2で必要とされる圧力に応じて、動圧溝の配列形状や溝本数等を異ならせることもできる。
本実施形態では、軸受スリーブ81、81間に非多孔質体のスペーサ部材82を介装させているので、軸受本体8を軸受スリーブ81のみで構成する場合に比べ、潤滑油量を低減することができる。これにより、第1および第2フランジ部9、10の軸方向寸法を短縮し、ラジアル軸受部R1、R2の軸受スパンを拡大させることもできる。
また、図示は省略するが、上記構成の動圧軸受装置1において、第1あるいは第2フランジ部9、10の何れか一方は、軸部材2と一体に形成することができ、この構成とすることにより、動圧軸受装置1の組み付けを一層簡略化することができる。
また、以上の説明では、ラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させる動圧発生手段(動圧溝)を軸受スリーブ81の内周に設ける場合について説明を行ったが、動圧溝はラジアル軸受隙間を介して対向する軸部材2の外周面2aに設けてもよい。この場合、両軸受スリーブの上下の位置関係は回転性能に影響を及ぼさないので、第1ラジアル軸受部R1を形成するための動圧溝と第2ラジアル軸受部R2を形成するための動圧溝は、その形状等を相互に異ならせてもよい。
図4は、本発明にかかる動圧軸受装置の他の実施形態を示している。この動圧軸受装置1は、主に、軸受本体8を、2つの軸受スリーブ81、81のみで構成した点で、図2に示す動圧軸受装置1と構成を異にする。このとき、軸受スリーブ81の内周面81aに動圧溝を設ける場合には、その動圧溝81a2形状を、例えば図5に示すような、円周方向等間隔に設けられた複数の軸方向溝形状とすれば、図2に示す構成と同様に、両軸受スリーブ81、81の上下位置を考慮することなく組み付けを行うことができる。この形態の動圧溝81a2で構成されるラジアル軸受部R1,R2は、いわゆるステップ軸受である。もちろん、ラジアル軸受部R1、R2を形成するための動圧溝を軸部材2の外周面2aに設ける場合には、上記同様、その形状は自由に設定することが可能である。なお、これ以外の構成・作用は、図2に示す実施形態と同一であるため、共通の参照番号を付与して重複説明を省略する。
なお、ラジアル軸受部R1、R2は、ラジアル軸受面となる領域に複数の円弧面を設けた、いわゆる多円弧軸受で構成することもできる。また、スラスト軸受部T1、T2としては、上記のようにヘリングボーン形状やスパイラル形状等の動圧溝によって潤滑油の動圧作用を発生させる以外にも、スラスト軸受面となる領域に、複数の半径方向溝を円周方向所定間隔に設けた、いわゆるステップ軸受、いわゆる波型軸受(ステップ型が波型になったもの)等を採用しても良い。
また、以上の説明では、動圧軸受装置1の内部に充満する流体として、潤滑油を例示したが、それ以外にも各軸受隙間に動圧を発生させることができる流体、例えば空気等の気体や、磁性流体等を使用することもできる。
以上では、動圧軸受装置1をディスク装置用のスピンドルモータに組み込んで使用する形態を例示したが、本発明の構成を有する動圧軸受装置1は、情報機器用のスピンドルモータ以外にも、高速回転し、高いモーメント剛性が要求されるモータ、例えばファンモータにも好ましく用いることができる。
図6は、本発明に係る動圧軸受装置1を組み込んだファンモータ、その中でも半径方向(ラジアル方向)のギャップを介してステータコイル4およびロータマグネット5を対向させた、いわゆるラジアルギャップ型ファンモータの一例を概念的に示すものである。図示例のモータは、主に、軸部材2の上端外周に固定されるロータ33が外周面に羽根を有する点、およびブラケット36がモータの各構成部品を収容するケーシングとしての機能を果たす点で、図1に示すスピンドルモータと構成を異にする。なお、その他の構成部材は、図1に示すモータの各構成部材と機能・作用を同一にするため、共通の参照番号を付して重複説明を省略する。
動圧軸受装置を組み込んだ情報機器用スピンドルモータの断面図である。 本発明の構成を有する動圧軸受装置の断面図である。 (a)図は軸受スリーブの縦断面図、(b)図は軸受スリーブの上側端面を示す図、(c)図は軸受スリーブの下側端面を示す図である。 動圧軸受装置の他の実施形態を示す断面図である。 軸受スリーブの他の実施形態を示す縦断面図である。 動圧軸受装置を組み込んだファンモータの断面図である。
符号の説明
1 動圧軸受装置
2 軸部材
4 ステータコイル
5 ロータマグネット
7 ハウジング
8 軸受本体
9 第1フランジ部
10 第2フランジ部
81 軸受スリーブ
82 スペーサ部材
81a1、81b1、81c1 動圧溝
R1、R2 ラジアル軸受部
T1、T2 スラスト軸受部
S1、S2 シール空間

Claims (4)

  1. ハウジングと、該ハウジングの内周に固定された軸受本体と、該軸受本体の両端面と支持すべき回転部材との間に形成される第1および第2スラスト軸受隙間と、前記第1スラスト軸受隙間に流体動圧を発生させる第1動圧溝領域と、前記第2スラスト軸受隙間に流体動圧を発生させる第2動圧溝領域とを備える動圧軸受装置であって、
    前記軸受本体は、2つの軸受スリーブを有し、
    該2つの軸受スリーブが何れも、両端面に、前記第1動圧溝領域と前記第2動圧溝領域とを有するものであり、かつ一方の軸受スリーブの前記第1動圧溝領域を前記第1スラスト軸受隙間に臨ませ、他方の軸受スリーブの前記第2動圧溝領域を前記第2スラスト軸受隙間に臨ませたことを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 前記第1動圧溝領域と前記第2動圧溝領域を異なる形状に形成した請求項1記載の動圧軸受装置。
  3. 前記2つの軸受スリーブ間にスペーサ部材を介装させた請求項1記載の動圧軸受装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の動圧軸受装置と、ステータコイルと、ロータマグネットとを有するモータ。
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