JP2007254131A - 自動倉庫搬送制御システム、搬送車制御方法および搬送車制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】自動倉庫、搬送装置、出庫管理部相互間の連携が十分に行える構成とすることにより、物品の移動、出庫、搬送を迅速に行う。
【解決手段】搬送制御部は、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23に関する情報を収集し、出庫口14から物品Bを搬送可能な搬送車として、第2搬送車22と第3搬送車23とを検索する。そして、時刻t1において、物品Bの搬送が可能な第2搬送車22および第3搬送車23のそれぞれの現在位置と出庫口14との間のそれぞれの距離を求め、これらの距離と第2搬送車22および第3搬送車23の速度とから、第2搬送車22および第3搬送車23が出庫口14にそれぞれ到着する時刻を算出する。その結果、第2搬送車22が時刻t3に出庫口14に到着し、第3搬送車23が時刻t4に出庫口14に到着するので、搬送制御部は、時刻t1において、第2搬送車22に対して、物品Bの搬送指示を割り付ける。
【選択図】図3
【解決手段】搬送制御部は、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23に関する情報を収集し、出庫口14から物品Bを搬送可能な搬送車として、第2搬送車22と第3搬送車23とを検索する。そして、時刻t1において、物品Bの搬送が可能な第2搬送車22および第3搬送車23のそれぞれの現在位置と出庫口14との間のそれぞれの距離を求め、これらの距離と第2搬送車22および第3搬送車23の速度とから、第2搬送車22および第3搬送車23が出庫口14にそれぞれ到着する時刻を算出する。その結果、第2搬送車22が時刻t3に出庫口14に到着し、第3搬送車23が時刻t4に出庫口14に到着するので、搬送制御部は、時刻t1において、第2搬送車22に対して、物品Bの搬送指示を割り付ける。
【選択図】図3
Description
本発明は、自動倉庫の棚に保管した物品を自動倉庫の出庫口へ移動し、自動倉庫の外に配置された複数の搬送車により順次搬送する自動倉庫搬送制御システム、搬送車制御方法および搬送車制御プログラムに関する。
自動倉庫の棚に保管した物品を自動倉庫の出庫口に移動し、自動倉庫の外に配置された複数の搬送車により順次搬送する自動倉庫搬送制御システム(または自動倉庫搬送制御方法)が従来から知られている。
ここで、従来例1に係る自動倉庫搬送制御システムを、本システムの基本構成である図1および図2、並びに、物品がクレーンにより出庫口へ搬送され、さらに出庫口から搬送車に受け渡される従来のタイミングを例示するタイミングチャートである図7を参照して説明する。
図1は、自動倉庫および搬送車を備える自動倉庫搬送制御システムの概略構成を示すシステムブロック図、図2は、図1で示した自動倉庫搬送制御システムの構成レイアウトを概念的に示すレイアウト概念図である。
図1に示す自動倉庫搬送制御システムは、自動倉庫1、搬送装置2、自動倉庫1を制御する自動倉庫制御部3、搬送装置2を制御する搬送制御部4、自動倉庫制御部3および搬送制御部4を管理する出庫管理部5を基本ブロックとして備えている。
自動倉庫1は、多数の物品を収納する棚11、搬送装置2から物品を入庫する入庫口13、棚11から物品を取り出して出庫する出庫口14、および物品を棚11と入庫口13との間あるいは棚11と出庫口14との間で搬送して移動させるクレーン12を備えている。
搬送装置2は、物品を出庫口14で順次受け取って搬送する第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23(ただし、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23を区別する必要がない場合には、単に搬送車20とすることがある。)を備え、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23を搬送経路24に沿って一方向(搬送方向Z)に周回走行させる。
搬送経路24には、自動倉庫1の入庫口13および出庫口14に対応させて通信点25が設けられている。この通信点25は、自動倉庫1から出庫する物品を割り付けられた搬送車20が、搬送制御部4からの搬送指示を受け取る通信点である。
上記構成において、物品がクレーン12により出庫口14へ搬送され、さらに出庫口14から搬送車20に受け渡される過程を、図7に示すタイミングチャートを参照して説明する。
ただし、図7において、横軸は時間t(経過時間t)を示し、縦軸はタイミングを例示する項目(クレーン12、出庫口14、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23)を示している。また、T11、T12、T13は、物品Aがクレーン12、出庫口14および搬送車21を占有するそれぞれの時間帯を示しており、T21、T22、T23は、物品Bがクレーン12、出庫口14および搬送車23を占有するそれぞれの時間帯を示している。さらに、時刻t11、t12、t13は、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23のそれぞれが通信点25を通過する時刻を示している。
時刻t0において、自動倉庫制御部3から物品Aの出庫要求がなされると、出庫要求を受けた物品Aは、クレーン12によって出庫口14に移動され、時刻t1に出庫口14に到着する。
このとき同時に、物品Bの出庫要求がなされたとする。また、出庫口14には、時刻t2に第1搬送車21が到着し、引き続いて時刻t3に第2搬送車22が到着し、引き続いて時刻t4に第3搬送車23が到着するものとする。
第1搬送車21は、通信点25を通過(時刻t11)するときに、搬送制御部4から出庫口14にある物品Aの搬送指示を割り付けられ、時刻t2に出庫口14に到着すると、物品Aを受け取って搬送を開始する。
これにより出庫口14が空くと、出庫要求がされている物品Bは、クレーン12によって、出庫口14に移動される。この搬送中に、第2搬送車22は、通信点25を通過(時刻t12)するが、出庫口14には物品がないため搬送指示の割り付けはない。したがって、第2搬送車22は、時刻t3に出庫口14に到着しても、空の状態で出庫口14を通過する。
その後、物品Bは出庫口14に到着する。第3搬送車23は、通信点25を通過(時刻t13)するときに、出庫口14にある物品Bの搬送指示を割り付けられる。したがって、時刻t4に出庫口14に到着すると、物品Bを受け取って搬送を開始する。
上記したように、従来例1の自動倉庫搬送制御システムでは、物品Bがクレーン12によって出庫口14へ移動中、時刻t3の直前(時刻t12)で、第2搬送車22は通信点25を通過するが、物品Bは出庫口14に到着していない。したがって、出庫口14に到着した第2搬送車22は、空の状態で通過することとなる。
また、物品Bは出庫口14に到着した後、時刻t4に第3搬送車23によって搬送を開始されるが、物品Bが出庫口14を占有する時間帯T22が長くなる。そのため、次の物品を移動させることができず、自動倉庫1の効率的な運用が妨げられることとなる。
従来例1では、複数の出庫が要求された場合、各物品を出庫口14に移動させ、その後に、出庫口14の物品の搬送指示を搬送車に割り付けて搬送している。つまり、自動倉庫1、搬送装置2、出庫管理部5の連携が十分に行なわれていないことから、搬送車20が空の状態で出庫口14を通過することがあり、効率的な運用ができていなかった。
また、出庫要求する物品が多い場合の対策を施した従来例2として、出庫優先度が高い物品を優先的に出庫するための手段を備えた搬送制御システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術2の搬送制御システムは、自動倉庫の出庫口に出庫した加工物より優先度の高い搬送指示が、自動倉庫内で保管されている加工物に対し発生した場合、既に出庫口に出庫している加工物の搬送指示の優先度を一時的に上げ、出庫口の加工物を優先的に搬送させて自動倉庫内で保管されている優先度の高い搬送指示の加工物を早く出庫口より出庫搬送できるように制御する構成となっている。
特開2004−283994号公報(第6ページ、図2)
上記したように、従来技術1の自動倉庫搬送制御システムでは、自動倉庫、搬送装置、出庫管理部相互間の連携が不十分であり、自動倉庫の効率的な運用がなされていないといった問題があった。また、従来技術2の搬送制御システムでは、出庫優先度が高い物品であっても、出庫口に到着していなければ、搬送車への搬送指示が割り付けられず、次の搬送車が到着するまで出庫口を占有することになり、自動倉庫の効率的な運用が妨げられる点は改善されないままである。
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、自動倉庫、搬送装置、出庫管理部相互間の連携が十分に行える構成とすることにより、保管している物品を自動倉庫の棚から出庫口に移動して搬送車によって搬送する場合に、出庫の順位付けと搬送車への搬送指示とを確実に行うことによって、物品の移動、出庫、搬送を迅速に行うことができ、無駄のない効率的な搬送が可能な自動倉庫搬送制御システム、搬送車制御方法および搬送車制御プログラムを提供することにある。
本発明の自動倉庫搬送制御システムは、物品を保管する棚および物品を搬出する出庫口を有する自動倉庫と、前記棚と前記出庫口との間での物品の移動を制御する自動倉庫制御部と、前記自動倉庫の外に配置されて前記出庫口に移動された物品を搬送する複数の搬送車を制御する搬送制御部と、前記自動倉庫制御部および前記搬送制御部を管理する出庫管理部とを備えている自動倉庫搬送制御システムであって、前記出庫管理部は、前記出庫口に対する物品の移動状態に基づいて物品に出庫順位を割り付ける出庫順位割付手段を備えており、前記搬送制御部は、前記搬送車の搬送に関する情報(位置、物品をどこの倉庫で積んでどこの倉庫で下ろすのか、搬送速度などの情報)を収集する搬送車情報収集手段と、前記搬送車情報に基づいて物品の搬送が可能な搬送車の到着順序を算出する搬送車到着情報算出手段と、物品に割り付けられた前記出庫順位にしたがって出庫すべき物品を搬送させる搬送指示を前記搬送車情報に基づいて搬送車に割り付ける搬送指示割付手段とを備えた構成としている。
このような構成とすれば、出庫口に物品が到着していなくても、その物品の搬送指示を搬送車に割付けることで、出庫口および搬送車を効率的に使用することができる。この場合、出庫要求された物品の例えば出庫優先度に応じて、出庫順位の割り付けと搬送車への搬送指示の割り付けとを行うようにすれば、搬送の順位付けと搬送指示を確実に行うことができるので、出庫優先度に応じた物品の出庫を無駄なく効率的に行うことが可能となる。
また、本発明の自動倉庫搬送制御システムによれば、前記搬送車到着順序算出手段は、前記搬送車情報に基づいて、出庫口に空の状態で到着する搬送車を求める構成としてもよい。このような構成とすれば、出庫口に空の状態で到着する搬送車を統括的かつ効率的に運用管理して確実な搬送を行うことが可能となる。
また、本発明の自動倉庫搬送制御システムによれば、前記搬送車到着順序算出手段は、出庫口へ空の状態で到着する各搬送車が、出庫口へ到着する時刻を前記搬送車情報に基づいて算出し、出庫口への到着する搬送車の到着順序を求める構成としてもよい。このような構成とすれば、空の搬送車をより速く出庫口へ到着させることができるので、自動倉庫内での物品の搬送と、出庫口での搬送車への物品の受け渡しとをスムーズに行うことができ、出庫口での物品の待ち時間を短縮することができる。
また、本発明の自動倉庫搬送制御システムによれば、前記搬送指示割付手段は、割り付けされた前記出庫順位にしたがって出庫すべき物品と、前記搬送車到着順序にしたがって物品を搬送させる搬送車とを結びつけて、搬送指示を搬送車に割り付ける構成としてもよい。このような構成とすれば、より速く出庫口に到着する搬送車に物品を受け渡すことができるので、自動倉庫内での物品の搬送と、出庫口での搬送車への物品の受け渡しとをスムーズに行うことができ、出庫口での物品の待ち時間を短縮することができる。
また、本発明の搬送車制御方法は、物品を保管する棚および物品を搬出する出庫口を有する自動倉庫と、前記自動倉庫の外に配置されて前記出庫口に移動された物品を搬送する複数の搬送車を制御する搬送制御部とを備えた自動倉庫搬送制御システムにおける前記搬送制御部の搬送車制御方法であって、前記搬送車の搬送に関する各種情報を収集するステップと、前記搬送車情報に基づいて、物品の搬送が可能な搬送車の到着順序を算出するステップと、物品に割り付けられた出庫順位にしたがって出庫すべき物品を搬送させる搬送指示を前記搬送車情報に基づいて搬送車に割り付けるステップとを備えたことを特徴としている。
また、本発明の搬送車制御プログラムは、上記搬送車制御方法の各ステップを搬送制御部に実行させるプログラムである。
本発明は上記のように構成したので、出庫口に物品が到着していなくても、その物品の搬送指示を搬送車に割付けることで、出庫口および搬送車を効率的に使用することができ、物品の移動、特に出庫口における物品の移動を速やかに行うことができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る自動倉庫搬送制御システムの概略構成を示すシステムブロック構成図、図2は、図1で示した自動倉庫搬送制御システムの基本レイアウトを概念的に示すレイアウト概念図である。
本実施の形態の自動倉庫搬送制御システムは、自動倉庫1、搬送装置2、自動倉庫1を制御する自動倉庫制御部3、搬送装置2を制御する搬送制御部4、自動倉庫制御部3および搬送制御部4を管理する出庫管理5を備えている。
自動倉庫1は、多数(および多種類)の物品を収納する棚11、搬送装置2から物品を入庫する入庫口13、棚11から物品を取り出して出庫する出庫口14、および物品を棚11と入庫口13との間あるいは棚11と出庫口14との間で搬送して移動させるクレーン12を備えている。
搬送装置2は、物品を出庫口14で順次受け取って搬送する第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23(ただし、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23を区別する必要がない場合には、単に搬送車20とすることがある。)を備え、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23を搬送経路24に沿って一方向(搬送方向Z)に周回走行させる。
自動倉庫制御部3は、自動倉庫1を制御管理するものであり、棚11、入庫口12、出庫口13の状況を把握し、また、クレーン12に対して物品の移動を指示することにより物品の移動が可能となっている。
搬送制御部4は、搬送装置2を制御管理するものであり、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23の状態や位置を把握し、搬送車20の走行(搬送車20による物品の搬送)を制御する。また、搬送制御部4は、無線などの通信手段を用いて、自動倉庫1から出庫する物品の割り付け(物品の搬送指示)を各搬送車20に対して行うようになっている。
出庫管理部5は、自動倉庫制御部3および搬送制御部4を総括して制御する。
図3は、本実施の形態の自動倉庫搬送制御システムにおいて、物品がクレーン12によって出庫口14へ搬送され、さらに出庫口14から搬送車20に受け渡される過程のタイミングを例示するタイミングチャートである。ただし、図3において、横軸は時間t(経過時間t)を示し、縦軸はタイミングを例示する項目(クレーン12、出庫口14、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23)を示している。また、T11、T12、T13は、物品Aがクレーン12、出庫口14および搬送車21を占有するそれぞれの時間帯を示しており、T21、T22、T23は、物品Bがクレーン12、出庫口14および搬送車23を占有するそれぞれの時間帯を示している。さらに、時刻t11、t12、t13は、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23のそれぞれに対応させて通信点25を通過する時刻を示している。なお、本実施の形態では、従来の自動倉庫搬送制御システムによる制御タイミングと比較しやすいように、横軸の時間については、各占有時間帯及び各時刻とも、図7に示した各占有時間帯及び各時刻と同じ記号を用いて表記している。
すなわち、時刻t0において、自動倉庫制御部3から物品Aの出庫要求がなされると、出庫要求を受けた物品Aは、クレーン12によって出庫口14に移動される。また、搬送制御部4は、時刻t0において、第1搬送車21に対して、物品Aの搬送指示を割り付ける。
時刻t1に物品Aが出庫口14に到着すると、自動倉庫制御部3から物品Bの出庫要求がなされる。この出庫要求を受けた搬送制御部4は、第2搬送車22に対して、物品Bの搬送指示を割り付ける。このとき、出庫口14には、時刻t2に第1搬送車21が到着し、引き続いて時刻t3に第2搬送車22が到着し、引き続いて時刻t4に第3搬送車23が到着するものとする。
第1搬送車21は、時刻t2に出庫口14に到着すると、物品Aを受け取って搬送を開始する。その結果、時刻t2に出庫口14が空くので、出庫要求がされている物品Bは、クレーン12によって出庫口14に移動される。
そして、時刻t3に第2搬送車22が出庫口14に到着する。このとき、出庫口14には物品Bはまだ到着していないが、第2搬送車22は物品Bの搬送指示が割り付けられているので、物品Bが出庫口14に到着するのを待つ(待機する)こととなる。
そして、時刻t3の少し後に、物品Bが出庫口14に到着すると、待機していた第2搬送車22が、出庫口14から物品Bを受け取って搬送を開始する。
このように、本実施の形態の自動倉庫搬送制御システムによれば、出庫要求が出された例えば物品A、Bのように、物品が複数重複する場合でも、後に出庫要求された物品Bの搬送指示を、出庫要求が出されると同時に、第2搬送車22に対して割り付けることで、効率的な搬送が可能となり、自動倉庫1を効率的に運用することができる。
つまり、出庫口14に物品Bが存在しなくても、搬送要求と同時に、物品Bの搬送指示を第2搬送車22に割付できるから、従来例とは異なり第2搬送車22が空の状態で出庫口14を通過するようなことは発生せず、物品を効率的に搬送することが可能となる。
次に、図4ないし図6に示すフローチャートを参照して、図3に示した自動倉庫搬送制御システムでのタイミングチャートを実現する制御手順を説明する。
図4は、本実施の形態の自動倉庫搬送制御システムにおいて、出庫順位を割り付ける処理ステップを説明するフローチャートである。ここでは、まず初めに、出庫要求から出庫順位の割り付けまでの処理ステップを、図3に示すタイミングチャートと関連付けないで一般的なものとして説明し、その後、図3に示すタイミングチャートと関連付けてより具体的に説明するものとする。なお、この処理ステップは主に出庫管理部5により制御される。
ステップS101では、出庫管理部5は、例えば物品N2に対する出庫要求を自動倉庫制御部3に対して行う。
ステップS102では、物品N2の出庫要求以前に他の物品N1の出庫要求があるか否かを判定する。物品N2の出庫要求以前に、他の物品N1の出庫要求が既にある場合(ステップS102でYesと判断された場合)は、ステップS103へ進む。また、物品N2の出庫要求以前に、他の物品N1の出庫要求がない場合(ステップS102でNoと判断された場合)は、ステップS104へ進む。
ステップS103では、既に出庫要求されている他の物品N1と、今回出庫要求のあった物品N2の出庫優先度を比較する。そして、物品N2の出庫優先度が物品N1より低い場合(ステップS103でNoと判断された場合)は、ステップS105へ進む。一方、物品N2の出庫優先度が物品N1より高い場合(ステップS103でYesと判断された場合)は、ステップS106へ進む。
ステップS104では、物品N2を出庫順位の1番目に割り付ける。
ステップS105では、物品N2を出庫順位の最後に割り付ける。
ステップS106では、他の物品N1が出庫口14にあるかもしくは移動中であるか否かを判定する。その結果、他の物品N1が出庫口14にあるかもしくは移動中である場合(ステップS106でYesと判断される場合)は、ステップS107へ進む。一方、他の物品N1が出庫口14に無くかつ移動中でもない場合(ステップS106でNoと判断された場合)は、ステップS108へ進む。
ステップS107では、今回出庫要求のあった物品N2を物品N1の次の出庫対象として出庫順位の2番目に割り付け、既存の出庫順位が2番目以降の物品の出庫順位を順次繰り下げる。
ステップS108では、今回出庫要求のあった物品N2を出庫順位の1番目に割り付け、既存の出庫順位が1番目以降の出庫順位を順次繰り下げる。
以上のステップS101〜ステップS108の処理により、出庫口14への物品の移動状態に基づき、出庫要求がなされた物品に対して出庫順位を割り付ける処理が実施される。
次に、上記ステップS101〜ステップS108の処理手順を、図3に示すタイミングチャートの物品Aと物品Bに関連付けて再度具体的に説明する。
ステップS101では、時刻t1において、出庫管理部5は、物品B(例えば、出庫優先度1)に対する出庫要求を自動倉庫制御部3に対して行う。なお、出庫優先度は、値の小さい方が優先度は高いものとする。
ステップS102では、物品Bの出庫要求以前に他の物品A(例えば、出庫優先度3)の出庫要求があるか否かを判定する。この場合には、物品Bの出庫要求以前に、他の物品Aの出庫要求が既にあるので、ステップS102での判断がYesとなり、ステップS103へ進む。
ステップS103では、既に出庫要求されている他の物品Aの出庫優先度と、時刻t1において出庫要求のあった物品Bの出庫優先度とを比較する。この場合には、他の物品Aの出庫優先度が物品Bの出庫優先度より低いので、ステップS103での判断がYesとなり、ステップS106へ進む。
ステップS106では、他の物品Aが、出庫口14にあるかもしくは移動中であるか否かを判定する。この場合、図3に示すタイミングチャートより、他の物品Aが出庫口14に到着しているので、ステップS106の判断がYesとなり、ステップS107へ進む。
ステップS107では、物品Bを物品Aの次の出庫対象として出庫順位の2番目に割り付ける。そして、既存の出庫順位が2番目以降の物品の出庫順位を順次繰り下げる。
なお、出庫順位を割り付ける処理ステップは、出庫管理部5に設けられた出庫順位割付手段(不図示)により適宜実行することが可能である。また、出庫順位割付手段は、出庫管理部5が備える中央演算装置(CPU)および適宜インストールしたプログラムにより適宜制御される構成となっている。
図5は、本実施の形態の自動倉庫搬送制御システムにおいて、自動倉庫での物品の移動の処理ステップを説明するフローチャートである。ここでは、自動倉庫内で物品を移動する処理ステップを、図3に示すタイミングチャートと適宜関連付けて、時刻t0の状態として説明する。なお、この処理ステップは主に自動倉庫制御部3により制御される。
ステップS201では、自動倉庫制御部3は、出庫管理部5から物品の出庫要求があるか否かを判断する。その結果、出庫要求がない場合(ステップS201でNoと判断された場合)は、元へ戻って出庫要求を待つ。一方、出庫要求がある場合(ステップS201でYesと判断された場合)は、ステップS202へ進む。図3に示す例では、時刻t0において、物品Aに対する出庫要求があるので、ステップS202へ進むことになる。
ステップS202では、出庫口14が空いているか否かを判断する。その結果、出庫口14が空いていない場合(ステップS202でNoと判断された場合)は、元へ戻って次の機会を待つ。一方、出庫口14が空いている場合(ステップS202でYesと判断された場合)は、ステップS203へ進む。図3に示す例では、時刻t0において、出庫口14には物品がないので、ステップS203へ進むことになる。
ステップS203では、出庫口14には物品がないので、出庫要求にしたがって部品Aをクレーン12により出庫口14へ移動する。そして、物品Aを移動した後、ステップS201へ戻る。
以上のステップS201〜ステップS203の処理により、出庫要求に基づいて棚11にある物品Aを出庫口14へ移動する処理ステップが実施される。
なお、上記説明では、ステップS201〜ステップS203の処理を時刻t0に対応させて説明したが、時刻t2に対しても同様に処理ステップを実施することが可能である。
つまり、時刻t2において、出庫管理部5は、物品Bに対する出庫要求を自動倉庫制御部3に対して行う。この出庫要求を受けて、ステップS201〜ステップS203により、物品Bを出庫口14へ移動させる処理がクレーン12により行なわれる。
また、物品を移動する処理ステップは、自動倉庫制御部3により適宜実行することが可能である。自動倉庫制御部3は、出庫管理部5が備える中央演算装置(CPU)および適宜インストールしたプログラムにより適宜制御される構成となっている。
図6は、本実施の形態の自動倉庫搬送制御システムにおいて、搬送車への搬送指示を割り付ける処理ステップを説明するフローチャートである。ここでは、搬送装置での搬送車への搬送指示を割り付ける処理ステップを、図3のタイミングチャートと適宜関連付けて、時刻t1の状態として説明する。なお、この処理ステップは主に搬送制御部4により制御される。
ステップS301では、搬送制御部4は、出庫管理部5における出庫順位の割り付け処理ステップが終了した時点で処理を開始する。すなわち、搬送制御部4は、第1搬送車21、第2搬送車22、第3搬送車23に関する情報として、各搬送車の状態(例えば、物品を搬送中、空状態で仕事待ち、割り付けられた物品を搬送するために移動中、故障中など)や現在位置を収集し、出庫口14から物品Bを搬送可能な搬送車を探索する。この場合、第1搬送車21は、出庫口14に移動した物品Aの搬送が割り付けられており、物品Bの搬送は不可能である。第2搬送車22と第3搬送車23は、仕事待ち状態であるので物品Bの搬送は可能である。ただし、例えば第2搬送車22が別の物品Cを搬送中であっても、出庫口14へ到着したときに空状態であれば物品Bの搬送は可能とする。
ステップS302では、時刻t1において、物品Bの搬送が可能な第2搬送車22および第3搬送車23のそれぞれの現在位置と出庫口14との間の距離をそれぞれ求め、これらの距離と第2搬送車22および第3搬送車23の速度とから、第2搬送車22および第3搬送車23が出庫口14に到着する時刻をそれぞれ算出する。その結果、図3のタイミングチャートでは、第2搬送車22が時刻t3に出庫口14に到着し、第3搬送車23が時刻t4に出庫口14に到着することが分かる。
ステップS303では、ステップS302の処理の結果、第2搬送車22が出庫口14に最も早く到着するので、時刻t1において、第2搬送車22に対して、物品Bの搬送指示を割り付ける。
なお、上記説明では、ステップS301〜ステップS303の処理を時刻t1に対させて説明したが、時刻t0に対しても同様に処理ステップを実施することが可能である。
つまり、時刻t0において、出庫管理部5は、出庫順位に従い、出庫順位1番目の物品Aを出庫口14から搬送する搬送車の割り付け指示を、搬送制御部4に対して行う。この割り付け指示を受けて、搬送制御部4の搬送指示割付手段は、ステップS301〜ステップS303の処理を実施し、物品Aを出庫口14から搬送する搬送指示を、第1搬送車21に対して割り付ける。搬送指示割付手段は、出庫管理部5が備える中央演算装置(CPU)および適宜インストールしたプログラムにより適宜制御される構成となっている。
従来例(図9)では、時刻t4で物品Bの搬送が開始されたのに対して、図4ないし図6で説明した処理フローで示した本実施の形態によれば、時刻t3に待機時間を加えた短い時間で物品Bの搬送を開始することが可能となっている。
つまり、本実施の形態の自動倉庫搬送制御システム、搬送車制御方法および搬送車制御プログラムによれば、通常は出庫口14にある物品についての搬送指示を搬送車20に割り付けるが、出庫口14に物品が到着していなくても、当該物品の出庫要求を受けると同時に、搬送指示を搬送車20に割り付ける構成としている。したがって、出庫口14および搬送車20を効率的に使用することができ、物品の搬送を迅速かつ効率的に行うことが可能となる。
なお、本実施の形態では、自動倉庫での物品の出庫に適用した場合について説明したが、本発明は自動倉庫に限定されず、例えば工場内の仕掛り製品を保管する倉庫などにも適用することが可能である。
また、上記した図4ないし図6に示す処理フローを実施するためのプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。この記録媒体の一例としては、マスクROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリといった半導体記憶素子、ハードディスク、フレキシブルディスク、MO(magneto−optic)ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、光磁気ディスク、IC(Integrated Circuit)カード、磁気テープ等を挙げることができ、さらに、プログラムを記録することが可能であれば他の記録媒体であってもよい。また、プログラムそのものを通信により伝送して記録媒体に記録するといった形態であってもよい。
本発明の自動倉庫搬送制御システム、搬送車制御方法および搬送車制御プログラムは、自動倉庫の他、工場内の仕掛り製品を保管する倉庫など、多数の物品を保管する倉庫全般に利用可能なものである。
1 自動倉庫
2 搬送装置
3 自動倉庫制御部
4 搬送制御部
5 出庫管理部
11 棚
12 クレーン
13 入庫口
14 出庫口
20 搬送車
21 第1搬送車
22 第2搬送車
23 第3搬送車
24 搬送経路
25 通信点
2 搬送装置
3 自動倉庫制御部
4 搬送制御部
5 出庫管理部
11 棚
12 クレーン
13 入庫口
14 出庫口
20 搬送車
21 第1搬送車
22 第2搬送車
23 第3搬送車
24 搬送経路
25 通信点
Claims (6)
- 物品を保管する棚および物品を搬出する出庫口を有する自動倉庫と、前記棚と前記出庫口との間での物品の移動を制御する自動倉庫制御部と、前記自動倉庫の外に配置されて前記出庫口に移動された物品を搬送する複数の搬送車を制御する搬送制御部と、前記自動倉庫制御部および前記搬送制御部を管理する出庫管理部とを備えている自動倉庫搬送制御システムであって、
前記出庫管理部は、
前記出庫口に対する物品の移動状態に基づいて物品に出庫順位を割り付ける出庫順位割付手段を備えており、
前記搬送制御部は、
前記搬送車の搬送に関する各種情報を収集する搬送車情報収集手段と、
前記搬送車情報に基づいて、物品の搬送が可能な搬送車の到着順序を算出する搬送車到着順序算出手段と、
物品に割り付けられた前記出庫順位にしたがって出庫すべき物品を搬送させる搬送指示を前記搬送車情報に基づいて搬送車に割り付ける搬送指示割付手段とを備えたことを特徴とする自動倉庫搬送制御システム。 - 前記搬送車到着順序算出手段は、前記搬送車情報に基づいて出庫口に空の状態で到着する搬送車を求めることを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫搬送制御システム。
- 前記搬送車到着順序算出手段は、出庫口へ空の状態で到着する各搬送車が、当該出庫口に到着する時刻を前記搬送車情報に基づいて算出することにより、出庫口に到着する搬送車の到着順序を求めることを特徴とする請求項2に記載の自動倉庫搬送制御システム。
- 前記搬送指示割付手段は、割り付けされた前記出庫順位にしたがって出庫すべき物品と前記搬送車到着順序にしたがって物品を搬送させる搬送車とを結びつけて、搬送指示を搬送車に割り付けることを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫搬送制御システム。
- 物品を保管する棚および物品を搬出する出庫口を有する自動倉庫と、前記自動倉庫の外に配置されて前記出庫口に移動された物品を搬送する複数の搬送車を制御する搬送制御部とを備えた自動倉庫搬送制御システムにおける前記搬送制御部の搬送車制御方法であって、
前記搬送車の搬送に関する各種情報を収集するステップと、
前記搬送車情報に基づいて、物品の搬送が可能な搬送車の到着順序を算出するステップと、
物品に割り付けられた出庫順位にしたがって出庫すべき物品を搬送させる搬送指示を前記搬送車情報に基づいて搬送車に割り付けるステップとを備えたことを特徴とする搬送車制御方法。 - 請求項5に記載の搬送車制御方法の各ステップを搬送制御部に実行させることを特徴とする搬送車制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006083528A JP2007254131A (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 自動倉庫搬送制御システム、搬送車制御方法および搬送車制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006083528A JP2007254131A (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 自動倉庫搬送制御システム、搬送車制御方法および搬送車制御プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007254131A true JP2007254131A (ja) | 2007-10-04 |
Family
ID=38628764
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006083528A Pending JP2007254131A (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 自動倉庫搬送制御システム、搬送車制御方法および搬送車制御プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007254131A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009096611A (ja) * | 2007-10-18 | 2009-05-07 | Asyst Technologies Japan Inc | 保管庫、保管庫セット及び保管庫付き搬送システム |
-
2006
- 2006-03-24 JP JP2006083528A patent/JP2007254131A/ja active Pending
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