JP2007253607A - 感熱記録装置、画像形成方法及び印画物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サーマルプリンタ1の制御部9は、入力された画像データ3の解像度変換、階調変換を行い、CMYK分版処理を行う。CMYK分版した各色の画像データに対して、制御部9は、ダブルトーンの画像データを得るために、サーマルプリンタ1の解像度、線数に応じてシフト処理を行う。シフト処理を行っていない画像データおよびシフト処理後の画像データを網点処理した後、シフト処理を施した画像データに逆シフト処理を施し、ダブルトーンとして重ね印画することにより、サーマルヘッドの蓄熱によるつぶれがなく、ざらつき感のない滑らかな階調の出力画像15が印画出力される。CMYK分版後に、少なくとも1色(例えばYおよび/またはK)はシングルトーンとし、それ以外の色に対してダブルトーンのためのシフト処理を実施してもよい。
【選択図】図1
Description
感熱記録装置は、第1の画像データを解像度変換、階調変換、および色分版し、それにより得られたC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色の第2の画像データを元に、シフト処理、網点変換処理、逆シフト処理を行う。よって、第3の画像データ、第4の画像データ、第5の画像データ、第6の画像データ、第7の画像データは、色分解された各色毎の画像データを有する。
これにより、少なくとも1色についてはダブルトーンではなく、シングルトーンで印画を行うことになり、印画品質への影響を少なく抑えて、印画スピードの向上および印画材料の削減を図ることが可能である。
図1は、サーマルプリンタ1の構成を示す図である。
なお、インクリボンには、シアンC、マゼンタM、イエローY、ブラックKの4種類があり、これらのインクを重ねて転写することでカラー印画を行う。
また、画像G431−4、画像G531−5、画像G631−6、画像G731−7、画像G831−8、画像G931−9は、画像G331−3をCMYKデータに変換(CMYK分版)した後、処理した画像データで、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4個の画像データから構成される。
同一色を2つに分解し、ずらし、重ね印画するダブルトーンの場合、理想的には50%の階調変換をすればよいことになるが、実際には50%では重ね印画したときに隙間ができてしまうため、60〜65%の階調変換を行う。最適な階調変換はサーマルプリンタ1の解像度、印画画像の線数により異なり、例えば、図5に示すように解像度が600dpiで線数が60lpi(dots per inch)の場合は60%、75lpiの場合は60%、100lpiの場合は65%、120lpiの場合は65%となる。
また、画像データはCMYKを同角で表現しているということを前提としており、例えば、万線タイプの90°であるとする。
ダブルトーンにするために、シフト処理を施した画像G631−6(G6c、G6M、G6Y、G6K)と、シフト処理を実施しない画像G531−5(G5c、G5M、G5Y、G5K)を生成する。すなわち、画像G531−5(G5c、G5M、G5Y、G5K)は色分版後の画像G431−4(G4C、G4M、G4Y、G4K)と同一である。
そして、図7に示すように画像G531−5をCMYK分版したシアンG5C、マゼンタG5M、イエローG5Y、ブラックG5KをそれぞれL1画素数分だけ横方向へシフトし、さらに、図8に示すように、下方向へL2画素数分だけ下方向にシフトして、画像G631−6のシアンG6C、マゼンタG6M、イエローG6Y、ブラックG6Kを生成する。
ダブルトーンでずらす処理のためのシフト処理では、サーマルプリンタ1の解像度が600dpiの時、線数が60lpiの場合は各色共に右へ5画素、下へ5画素、75lpiの場合は各色共に右へ4画素、下へ4画素、100lpiの場合は各色共に右へ3画素、下へ3画素、120lpiの場合は各色共に右へ2画素、下へ2画素シフトする。
画像G731−7は、シアンG7C、マゼンタG7M、イエローG7Y、ブラックG7Kの4個の画像データから、画像G831−8はシアンG8C、マゼンタG8M、イエローG8Y、ブラックG8Kの4個のデータから構成される。
この画像逆シフト処理では、ステップ106の画像シフト処理と逆の方向に同じ画素数分シフトさせる。
画像G831−8はシフト処理と網点処理が施されているため、網点処理ごの画像G831−8に逆シフト処理を施すことにより、正しい位置に移動されることになる。
画像G931−9は、シアンG9C、マゼンタG9M、イエローG9Y、ブラックG9Kの4個のデータから構成される画像データで、サーマルプリンタ1の記憶部7の画像メモリ27に保存される。
印画部11は、制御部9の指示により画像G731−7および画像G931−9を出力画像15として印画出力する(ステップ110)。ダブルトーン及びシフト処理で重ね印画することにより、サーマルヘッドの蓄熱によるつぶれがなく、ざらつき感のない滑らかな階調画像として出力画像15が得られる。
第2の実施の形態は、画像処理23の流れの一部を変更し、例えば、K(ブラック)または/およびY(イエロー)をシングルトーンにすることにより、印画部11における画像印画25における印画スピードを向上するとともに、印画にかかる例えばインク等の材料を削減するものである。
原画像G1によって、シングルトーンにする色を選択し、処理を行うようにしてもよい。
次に、制御部9は、分版処理後の画像G3に対して階調変換(ステップ205)を行うが、このとき、C(シアン)およびM(マゼンダ)については、ダブルトーンのための階調処理を第1の実施の形態と同様に行い、画像データG4CおよびG4Mを生成し、Y(イエロー)およびK(ブラック)については、シングルトーンなので、階調処理は行わず、画像データG3Y、G3Kをそのまま画像データG4Y、G4Kとする。
すなわち、C(シアン)およびM(マゼンダ)については、例えば、図5に示すように解像度が600dpiで線数が60lpi(dots per inch)の場合は60%で階調変換を行う。この値は、サーマルプリンタ1の解像度や線数により最適な値を選ぶ。また、Y(イエロー)およびK(ブラック)は、シングルトーンなので、0〜100%の階調の画像データをそのまま使用する。
その後、画像G531−5(G5C、G5M、G5Y、G5K)のうち、C(シアン)およびM(マゼンダ)についてシフト処理を実行する。すなわち、シアンG5CおよびマゼンダG5Mをそれぞれ横方向へL1画素数分だけシフトし(図7)、シアンGPCおよびマゼンダGPMを生成し、続いて、それぞれ下方向へL2画素数分だけシフトし(図8)、シアンG6C、G6Mを生成する。
以上のシフト処理により、画像G531−5(G5C、G5M、G5Y、G5K)と、画像G631−6(G6C、G6M)が生成され、記憶部7の画像メモリ27に格納される。
画像G731−7は、シアンG7C、マゼンダG7M、イエローG7Y、ブラックG7Kの4個の画像データから、画像G831−8は、シアンG8C、マゼンダG8Mの2個の画像データから構成される。
すなわち、解像度600dpi、線数60lpiの場合、画像逆シフト処理では、シアンG8Cは上方向へ5画素、左方向へ5画素シフトされシアンG9Cが生成され、マゼンダG8Mも上方向へ5画素、左方向へ5画素シフトされマゼンダG9Mが生成される。すなわち、画像G931−9は、シアンG9C、マゼンダG9Mの2個の画像データから構成される。
印画部11は、制御部9の指示により画像731−7(G7C、G7M、G7Y、G7K)および画像G931−9(G9C、G9M)を出力画像15として印画出力する(ステップ210)。シアン(C)、マゼンダ(M)についてはダブルトーン印画が、イエロー(Y)およびブラック(K)についてはシングルトーン印画が行われる。
第3の実施の形態は、画像処理23の流れを一部変更し、インクリボンの濃度に応じて階調変換の度合いを変えることにより、印画画像の濃度再現のばらつきを抑制するものである。
すなわち、まず、インクリボンの濃度に応じた階調変換を行うために、インクリボン濃度DC、DM、DY、DKを得る(ステップ305)。インクリボン濃度DC、DM、DY、DKは、それぞれ、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインクリボンの濃度に対応する。これらの値は、使用するインクリボンの濃度を調べて予め記憶部7の階調変換パラメータ35として格納しておけばよい。
図14は、ダブルトーンの階調変換パラメータの例である。
この例では、リボン濃度が高い場合と低い場合に分けて、第1の階調変換パラメータPC1、PM1、PY1、PK1、および、第2の階調変換パラメータPC2、PM2、PY2、PK2を定めてある。
図14の例では、リボン濃度が高い場合には、パラメータ値を通常よりも低く、第1のパラメータPC1、PM1、PY1、PK1では50%とし、第2のパラメータPC2、PM2、PY2、PK2では40%としている。一方、リボン濃度が低い場合には、パラメータ値を通常よりも高く、第1のパラメータPC1、PM1、PY1、PK1では80%とし、第2のパラメータPC2、PM2、PY2、PK2では70%としている。
また、上記の例では、各色によるパラメータ値PC1、PM1、PY1、PK1およびPC2、PM2、PY2、PK2を同一の値にしたが、各色によって変えても良い。
さらに、第1のパラメータ値PC1、PM1、PY1、PK1と第2のパラメータ値PC2、PM2、PY2、PK2は、シフト処理の有無、シフト処理の方法によって予め定めておけばよい。
すなわち、第1の階調変換パラメータPC1、PM1、PY1、PK1(図14の例では、リボン濃度が高い場合50%、リボン濃度が低い場合80%)で、画像G3(G3C、G3M、G3Y、G3K)の階調変換を行い、画像G4(G4C、G4M、G4Y、G4K)を生成する。
また、第2の階調変換パラメータPC1、PM1、PY1、PK1(図14の例では、リボン濃度が高い場合40%、リボン濃度が低い場合70%)で、画像G3(G3C、G3M、G3Y、G3K)の階調変換を行い、画像G5(G5C、G5M、G5Y、G5K)を生成する。
以上で、インクリボン濃度に応じたダブルトーンの階調変換処理を完了する。
また、階調変換後の第2の画像G5(G5C、G5M、G5Y、G5K)にシフト処理を施し、画像G7(G7C、G7M、G7Y、G7K)とする。
シフト処理の方法は、第1の実施の形態で説明したとおりである。すなわち、L1画素数分だけ横方向にシフトし、さらに、下方向にL2画素数分だけシフトする(図5)。
図15(b)に示すように、従来のシングルトーン印画の場合、階調は1〜100%の範囲で調整されていた。
本実施の形態のダブルトーンによるインクリボン濃度を考慮した方法では、ダブルトーンの片方の階調変換を80%、もう片方の階調変換を70%で行ったうえで重ね印画を行うと、最終的に150%の濃度補正が為されることになり、色鮮やかな最終印画物が得られる。インクリボンの濃度に応じてダブルトーンのそれぞれで0〜100%の階調変換を行うことにより、ダブルトーン印画では0〜200%の濃度補正が可能である。
3………画像データ
5………画像入力部
7………記憶部
9………制御部
11………印画部
13………バス
15………出力画像
21………画像読み取り
23………画像処理
25………画像印画
27………画像メモリ
29………処理パラメータ
Claims (11)
- 第1の画像データを、解像度変換、階調変換、および、色分版して得た第2の画像データに対し、シフト処理を行い第3の画像データおよび第4の画像データを生成し、
第3の画像データおよび第4の画像データに網点変換処理を行った第5の画像データおよび第6の画像データのうち、第6の画像データに逆シフト処理を行い第7の画像データを生成し、
第5の画像データおよび第7の画像データを、サーマルヘッドを有する感熱記録装置によって被印画体に重ねて印画することにより得られることを特徴とする印画物。 - サーマルヘッドを有する感熱記録装置であって、
第1の画像データに対して解像度変換、階調変換、および、色分版を行い第2の画像データを生成する手段と、
前記第2の画像データをシフトさせ、第3の画像データおよび第4の画像データを生成する手段と、
前記第3の画像データおよび第4の画像データに網点変換処理を行い、第5の画像データと第6の画像データを生成する手段と、
前記第6の画像データを逆シフトし第7の画像データを生成する手段と、
前記第5の画像データと前記第7の画像データを印画物として重ねて印画する手段と、
を具備することを特徴とする感熱記録装置。 - 前記第2の画像データ、前記第3の画像データ、前記第4の画像データ、前記第5の画像データ、前記第6の画像データ、前記第7の画像データは色分解された各色毎の画像データを有することを特徴とする請求項2記載の感熱記録装置。
- 前記第2の画像データをシフトさせ、第3の画像データおよび第4の画像データを生成する手段は、
少なくとも1色についてシフトを行わないことを特徴とする請求項2記載の感熱記録装置。 - 前記シフトを行わない少なくとも1色は、ブラック(K)または/およびイエロー(Y)であることを特徴とする請求項4記載の感熱記録装置。
- 前記階調変換は、印画時に使用するインクリボンの濃度に応じて、階調変換の度合いを調整することを特徴とする請求項2乃至5記載の感熱記録装置。
- 前記階調変換の度合いは、前記第3の画像データおよび第4の画像データで異なる値に調整することを特徴とする請求項6記載の感熱記録装置。
- 第1の画像データに対して解像度変換、階調変換、および、色分版を行い第2の画像データを生成する工程と、
前記第2の画像データをシフトさせ、第3の画像データおよび第4の画像データを生成する工程と、
前記第3の画像データおよび第4の画像データに網点変換処理を行い、第5の画像データと第6の画像データを生成する工程と、
前記第6の画像データを逆シフトし第7の画像データを生成する工程と、
前記第5の画像データと前記第7の画像データを印画物として印画する手段と、
を具備することを特徴とする画像形成方法。 - 前記第2の画像データ、前記第3の画像データ、前記第4の画像データ、前記第5の画像データ、前記第6の画像データ、前記第7の画像データは、色分解された各色毎の画像データを有することを特徴とする請求項8記載の画像形成方法。
- 前記階調変換は、印画時に使用するインクリボンの濃度に応じて、階調変換の度合いを調整することを特徴とする請求項8又は9記載の画像形成方法。
- 前記階調変換の度合いは、前記第3の画像データおよび第4の画像データで異なる値に調整することを特徴とする請求項10記載の画像形成方法。
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- 2006-09-29 JP JP2006266395A patent/JP2007253607A/ja active Pending
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