JP2007253245A - ミーリング加工装置及びその加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの下側面をミーリング加工するミーリング加工装置及びその加工方法であって、ワークの保持力を低下することなく、ミーリング加工によって生じる切削屑の排出を確実に行なうことで、切削屑による製品品質の悪化や切削工具等の破損を防止することができるミーリング加工装置及びその加工方法を提供する。
【解決手段】挿通穴31の内壁面40に、二本の螺旋状の屑排出溝41,42を形成している。この屑排出溝41,42は、内壁面40の基準面43より一段窪んで形成され、基準面43と共に内壁面40を凹凸形状にしている。
【選択図】図5

Description

この発明は、ミーリング加工装置及びその加工方法に関し、特に、ミーリング加工によって生じる切削屑の排出効果を高めたミーリング加工装置及びその加工方法に関する。
従来から、ミーリング加工等の切削加工を行なう場合に、切削加工によって生じる切削屑を、吸引機等によってワークの加工部位から吸引排出することが知られている。
例えば、下記特許文献1には、切削加工後の切削屑を吸引排出するために、ワークの切削部位に集塵カバーを設置して、集塵カバー内部の切削屑を集塵機で吸引する切削加工装置が開示されている。特に、この特許文献1では、集塵カバーの先端に設けた当て板に、外気導入溝を形成することで、集塵カバーの集塵効率を高める技術が開示されている。
また、下記特許文献2でも、切削屑を外部に排出するために、切削工具の周囲に切り屑収納体を設け、その切り屑収納体内部の切削屑を空気排出機構で吸引する切削加工装置が開示されている。この特許文献2では、切り屑収納体の内部壁面の角部を曲面形状とすることで、切り屑収納体内部の切削屑の排出性を向上する技術が開示されている。
特開平10−15717号公報 実開平5−78452号公報
ところで、ワークを貫通することなく下側面だけをミーリング加工する場合には、ワークの下側から切削工具であるエンドミルを上昇させて加工を行なうが、このとき、切削屑はワークの下方から排出することになる。
もっとも、ワーク保持を確実に行なうために、下台をエンドミルに近接して設置しなければならないことから、エンドミルと下台との隙間は少なく、この場合の切削屑の排出は、主としてエンドミルの溝を利用して行うことになる。
しかし、このように、エンドミルの溝を主として切削屑を排出した場合には、吸引機で吸引排出しようとしても、エンドミルの溝の排出量が十分でないことから、エンドミルの溝に切削屑が詰ってしまい、切削屑がワーク(製品)に付着(残余)したり、ワーク(製品)に傷を生じさせたり、さらには、エンドミルに回転ブレが生じて適切な加工径を得られないという問題が生じていた。さらに、エンドミル側においても破損原因になるという問題を引き起こしていた。
そこで、本発明は、ワークの下側面をミーリング加工するミーリング加工装置及びその加工方法であって、ワークの保持力を低下することなく、ミーリング加工によって生じる切削屑の排出を確実に行なうことで、切削屑による製品品質の悪化や切削工具等の破損を防止することができるミーリング加工装置及びその加工方法を提供することを目的とする。
この発明のミーリング加工装置は、ワークの下側面にエンドミルでミーリング加工を行なうミーリング加工装置であって、前記ワークの下方でワークの下側面を保持する下台と、該下台に設けた前記エンドミルを挿通する挿通穴と、該挿通穴の内壁面に、凹凸形状の切削屑脱落部を設けたものである。
上記構成によれば、ミーリング加工によって生じる切削屑は、エンドミルの溝に沿って下方に送られるが、挿通穴の内壁面に設けた凹凸形状の切削屑脱落部に引っ掛かることで、回転するエンドミルとの間で変位が生じて、強制的にエンドミルの溝から離脱され、下方に排出されることになる。
このため、効率的にエンドミルの回転を利用して、切削屑を排出することができ、エンドミルの溝には、切削屑が詰まることがなくなり、切削屑をスムーズに下方に排出することができる。
なお、「凹凸形状の切削屑脱落部」とは、挿通穴の内壁面に設けた凹凸部であれば良く、穴の内方に突出するボスやリブであってもよいし、逆に穴の外方に凹む窪み部等であってもよい。
また、下台とワークとの間には、ダイプレート等の保持プレート等を介装してもよい。
この発明の一実施態様においては、前記切削屑脱落部が、内壁面に形成した略上下方向に延びる溝部であるものである。
上記構成によれば、切削屑脱落部を溝部とすることで、挿通穴とエンドミルとの間の狭い空間を減少させることなく、エンドミルの溝から切削屑を強制的に離脱させることができる。
また、この溝部が、略上下方向に延びることで、エンドミルの上下移動に対応して、必ず切削屑が溝部に引っ掛かることになり、確実にエンドミルの溝から切削屑を離脱することができる。
よって、切削屑の脱落する空間を確保した上で、確実に切削屑を下方に排出することができる。
この発明の一実施態様においては、前記溝部を、螺旋状に形成したものである。
上記構成によれば、溝部が螺旋状に形成されることで、エンドミルの溝に対して溝部が略直交する位置関係となるため、回転するエンドミルとの関係において、より切削屑が溝部に引っ掛かりやすくなる。
よって、切削屑がエンドミルの溝からより離脱しやすくなり、より強制的に切削屑をエンドミルの溝から脱落させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記溝部を、複数形成したものである。
上記構成によれば、溝部が複数形成されることで、より切削屑が溝部に引っ掛かりやすくなるため、エンドミルの溝部から切削屑が離脱しやすくなる。特に、エンドミルの溝と溝部を同数とした場合には、エンドミルの回転中にいずれかの溝部がエンドミルの溝に対応するため、より切削屑がエンドミルの溝から離脱しやすくなる。
よって、さらに、切削屑の排出性を高めることができる。
なお、材料の展性が低い場合には、溝部の数をエンドミルの溝数よりも増やすことにより、より切削屑の排出性を高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記溝部の断面形状を、略三角形状としたものである。
上記構成によれば、溝部が略三角形状で形成されることで、切削屑の一部(先端部)が、溝部内の縦面に引っ掛かりやすくなる。
よって、より一層、切削屑がエンドミルの溝から離脱しやすくなり、切削屑の排出性を高めることができる。
この発明の一実施態様においては、切削屑を吸引する吸引手段を設け、該吸引手段により前記挿通穴を下方から吸引するものである。
上記構成によれば、吸引手段によって、エンドミルの溝から離脱した切削屑を、挿通穴の下方から吸引することになる。
このため、離脱した切削屑が挿通穴内に留まらないため、エンドミルの回転を阻害することがなく、ミーリング加工の加工性を向上できる。また、エンドミルから十分に離脱しきれない切削屑についても、吸引手段の吸引力により下方に引き落とすことができる。
よって、切削屑脱落部の機能と相俟って、さらに切削屑の排出性を高めることができる。
この発明のミーリング加工方法は、ワークの下側面にエンドミルでミーリング加工を行なうミーリング加工方法であって、ワークの下側面に回転するエンドミルを当接させて、ワークの切削を行なう切削ステップと、該切削ステップの後、エンドミルをワークから離間させる際に、下台の挿通穴の内壁面に設けた切削屑脱落部に切削屑を引っ掛け、エンドミルの回転を利用して、該切削屑を脱落させる脱落ステップとを備えた方法である。
上記加工方法によれば、切削ステップの後に、切削屑脱落部に切削屑を引っ掛け、エンドミルの回転を利用して、切削屑を脱落させる脱落ステップを行なうことで、強制的にエンドミルの溝から切削屑を離脱させ、下方に排出することになる。
このため、効率的にエンドミルの回転を利用して、切削屑を排出することができ、エンドミルの溝には切削屑が詰まることがなくなり、切削屑をスムーズに下方に排出することができる。
よって、ミーリング加工によって生じる切削屑の排出を、確実に行なえ、切削屑による製品品質の悪化や切削工具等の破損を防止することができる。
この発明の一実施態様においては、前記脱落ステップの後に、前記切削屑を下方から吸引する吸引ステップを備えたミーリング加工方法である。
上記方法によれば、吸引ステップによって、エンドミルから離脱した切削屑を、挿通穴の下方から吸引することになる。
このため、エンドミルから離脱した切削屑が、挿通穴内に留まらないため、エンドミルの回転を阻害することがなく、ミーリング加工の加工性を向上できる。また、エンドミルから十分に離脱しきれない切削屑についても、吸引手段の吸引力により下方に引き落とすことができる。
よって、切削屑脱落部の機能と相俟って、さらに切削屑の排出性を高めることができる。
この発明によれば、効率的にエンドミルの回転を利用して、切削屑を排出することができ、エンドミルの溝には切削屑が詰まることがなくなり、切削屑をスムーズに下方に排出することができる。
よって、ワークの下側面をミーリング加工するミーリング加工装置及びその加工方法であって、ワークの保持力を低下することなく、ミーリング加工によって生じる切削屑の排出を、確実に行なうことができ、切削屑による製品品質の悪化や切削工具等の破損を防止することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
まず、図1〜図7により、第一実施形態について説明する。図1は本実施形態のミーリング加工装置を含んだ加工ラインの全体概略図、図2はミーリング加工装置によって加工されるワークの(a)斜視図、(b)底面図、(c)断面図、図3はミーリング加工装置の全体正面図、図4はミーリング加工装置の加工動作の説明図、図5は下台に設けた挿通穴の斜視図、図6は挿通穴の(a)内壁面の展開図、(b)一部平面図、(c)一部底面図、図7は挿通穴内部の切削屑の排出動作を説明する断面図である。
本実施形態のミーリング加工装置1を含んだ加工ラインは、図1に示すように、ワークWを供給するサプライ工程2と、ワークWの表面を平滑化するレベラー工程3と、ワークW表面にミーリング加工を行なうミーリング工程4と、ミーリング加工後にワークW表面を洗浄する第一洗浄工程5と、洗浄後にワークWを切断プレスするプレス工程6と、プレス後にワークWを十分に洗浄する第二洗浄工程7と、洗浄後にワークW(製品)を検査して梱包する検査梱包工程8とによって構成している。なお、この下部に示す帯状体W等は、各工程を経過した際のワークWの加工状態を示したものである。
この加工ラインで加工されるワークWは、図2に示すように、コイル状に巻かれた金属帯であり、例えば、板厚1.2mm、材巾55mm、材質タブピッチ銅(JIS規格:C1100)の銅材で構成している。本実施形態のミーリング加工装置1では、このワークWの下側面Waに対して円形の座グリ加工Q(材料の途中までの穴掘り切削加工)を施すようにしている。
この座グリ加工Qでは、精密な加工精度が要求され、例えば、穴径D=19.05±0.015mm、深さH=0.55±0.05mmとする加工値に、ワークWを加工することが求められる。
本実施形態のミーリング加工装置1は、図3に示すように、設置されるベース10に対して上下方向に延びる一対のスライドレール11,11を立設し、そのスライドレール11,11の下部にスピンドル12を設置している。このスピンドル12の上部には上下方向軸回りに回転駆動されるエンドミル13を装着して、前述の座グリ加工Qを行なうように構成している。この装着されるエンドミル13は、例えば、材質が超硬(カーバイド)で、刃数が二枚刃、直径がφ19.05mmのものに設定している。
また、スピンドル12の上方には、スライドレール11,11に対してスライド自在となった下台14を、スピンドル12を支持する台座15から延びるコイルスプリング16,16を介して揺動自在に設置している。また、この下台14の上面にはワークWの下側面Waに当接支持するダイプレート17を設置している。
このダイプレート17の上方には、前述のワークWを図面左側から右側に水平方向に送られるように設置して、そのワークWの図面左側には、加工前のワークWに対して、加工油を塗布するオイル塗布部18を設けている。
ワークWの上方には、スライドレール11,11に対してスライド自在となった上押えプレート19を設置して、その上押えプレート19の下面には、ワークWの上側面に当接するストリッパープレート20を設置している。
さらに、スライドレール11の上端には、サーボモータMを設置して、前述の上押えプレート19を、上下移動させるように構成している。
また、このミーリング加工装置1では、ミーリング加工で生じた切削屑をワークWの下方から排出する排出機構30を設けている。具体的には、下台14にエンドミル13が挿通する上下方向に延びる挿通穴31を穿設して、その挿通穴31の下方に屑受け箱32を設置して、その屑受け箱32の内部をダクト33を介して吸引する吸引機34をその側方に設置して、排出機構30を構成している。この排出機構30は、後述するように、詰まりやすくなった切削屑を、効率よくスムーズに外部に排出できるように構成している。
次に、図4でこのミーリング加工装置1の加工動作について説明する。(a)は開放工程、(b)は材料固定工程、(c)は切削工程である。
まず、(a)の開放工程では、上押えプレート19が上方に位置して、ワークWを加工位置まで送り込む。このとき、ワークWの上下面には、オイル塗布部18で加工油が塗布された状態で送り込まれる。なお、この工程でもエンドミル13はスピンドル12で回動されている。
次の(b)の材料固定工程では、サーボモータMを駆動して上押えプレート19を降下させて、ワークWを押し下げ、ストリッパープレート20とダイプレート17との間にワークWを挟んだ状態で固定する。このワークWの固定によって、ミーリング加工の際のワークWのズレを抑制している。
その次の(c)の切削工程では、サーボモータMをさらに駆動することで、上押えプレート19をさらに降下させて、コイルスプリング16を介して設置された下台14も下方に降下させる。これにより、回動しているエンドミル13に対してワークWの下側面Waを接触させて、ワークWにミーリング加工を施す。
このような一連の工程によって、本実施形態のミーリング加工装置1は、前述のように、ワークWの下側面に円形の座グリ加工Qを行なう。
ただし、本実施形態では、このようにワークWの下側面Waをエンドミル13を貫通させることなく切削するため、切削屑をワークWの下方から排出している。しかし、ワークWの押え保持力を確保するために、下台14の挿通穴31の径を必要以上に大きくできないため、切削屑は、必然的にエンドミル13の溝や、挿通穴31の内壁面とエンドミル13との間の僅かな空間S(図3参照)を利用して、下方に排出するしかない。
しかしながら、このようにエンドミル13の溝や僅かな空間Sだけでは、切削屑は十分に下方に排出されず、切削屑がワークWやエンドミル13に残余する状態が生じ、切削屑が挿通穴31内部に詰まるといった問題が生じる。
このように切削屑が詰まると、ワークWに切削屑が付着したり、ワークWに傷が生じたり、さらに、エンドミル13にも切削屑が残余することで、エンドミル13の回転中心が偏芯して、ワークWに穴ずれが生じたり、穴径が大きくなるといった、ワークW(製品)側の品質を悪化させるという問題が生じる。前述のように精密な加工精度が要求される本実施形態において、こうした問題は切実なものとなる。
また、エンドミル13側についても、エンドミル13が偏芯して回転するため、エンドミル13の耐久性を悪化させ、早期にエンドミル13を交換する必要が生じ、また、スピンドル12にも負荷が生じて故障原因になるという問題が生じる。
そこで、本実施形態では、以下のように排出機構30を構成することによって、切削工程後の切削屑を効率よくスムーズに排出できるようにしている。
排出機構30のうち挿通穴31には、図5に示すように、その内壁面40に、二本の螺旋状の屑排出溝41,42を形成している。この屑排出溝41,42は、内壁面40の基準面43より一段窪んで形成され、基準面43と共に内壁面40を凹凸形状にしている。
また、この挿通穴31は、上径d1をエンドミル13直径とほぼ同じとなる小径として、下径d2をエンドミル13直径よりも2倍近く大きい大径として、略円錐台形状として構成している。これは、下台14の上面14aでは前述のようにワークWの押え保持力を確保する必要があるものの、下台14の下面14bではそうした要求はなく、切削屑の排出効果を高めることができるからである。
図6(a)の内壁面40の展開図に示すように、本実施形態では、内壁面40の0°から180°にかけて、下部から上部に延びるように第一屑排出溝41を形成して、180°から360°にかけて、第二屑排出溝42を形成している。これら屑排出溝の断面は、(b)や(c)に示すように略円弧状に形成されて、上部から下部にかけて徐々に広がる(太くなる)ように形成している(t1<t2)。
この屑排出溝の傾斜角αは、約45°に設定して、仮想線で示したエンドミル13の溝ラインLとほぼ直交するように設定している。
なお、この展開図に示した屑排出溝41,42の本数や傾斜角αは、一例であって、特にこれに限定されるものではなく、例えば、屑排出溝を一本としてもよいし、二本以上の複数形成してもよい。また、傾斜角αもエンドミル13の溝ラインと交差するようにα=30°〜60°とするのが望ましいが、α=90°として上下方向に鉛直状に形成してもよい。
次に、排出機構30の切削屑の排出動作について、図7により説明する。
前述した加工工程の後に、ワークWから排出される切削屑X1は、回転するエンドミル13の溝部13aに沿って下方に導かれる。そして、その切削屑X2の先端部又は一部が前述の屑排出溝41,42に引っ掛かることにより(図6(c)の切削屑X参照)、切削屑X2が回転するエンドミル13の溝部13aから強制的に離脱されて挿通穴31の下方に脱落する(脱落工程)。
この切削屑のエンドミル13からの脱落により、挿通穴31内部やエンドミル13等の切削屑の詰まりが防止され、スムーズ且つ効率よく切削屑の排出を行なうことができる。
こうして脱落した切削屑X3は、その後、屑受け箱32内に落下して、前述の吸引機34(図2参照)に吸引されて、強制的に挿通穴31から外部に排出される(切削屑X4参照)。もっとも、十分に脱落しきっていない切削屑も吸引機34に吸引されることで、強制的にエンドミル13から脱落して外部に排出されることになる(吸引工程)。
こうして、本実施形態の排出機構30は、効率よくスムーズに切削屑を排出することができる。
次に、本実施形態の作用効果について、詳述する。
この実施形態では、エンドミル13を挿通する挿通穴31の内壁面40に、屑排出溝41,42を設けている。
これにより、ミーリング加工によって生じる切削屑は、エンドミル13の溝13aに沿って下方に送られるが、挿通穴31の内壁面40に設けた屑排出溝41,42の凹凸部分に引っ掛かることで、回転するエンドミル13との間で変位が生じて、強制的にエンドミル13の溝13aから離脱され、下方に排出されることになる。
このため、効率的にエンドミル13の回転を利用して、切削屑を排出することができ、エンドミル13の溝13aには、切削屑が詰まることがなくなり、切削屑をスムーズに下方に排出することができる。
よって、ワークWの下側面Waをミーリング加工するミーリング加工装置1であって、ワークWの保持力を低下することなく、ミーリング加工によって生じる切削屑の排出を確実に行なうことができ、切削屑による製品品質の悪化や切削工具等の破損を防止することができる。
なお、この実施形態では、屑排出溝41,42で内壁面40に凹凸部分が形成されるように構成したが、そのほかにも、挿通穴31の内方に突出するボスやリブで、切削屑を脱落するようにしてもよいし、逆に挿通穴31の外方に凹む窪み部で、切削屑を脱落するようにしてもよい。
また、この実施形態では、屑排出溝41,42を略上下方向に延びるように形成している。
これにより、エンドミル13の上下移動に対応して、必ず切削屑が屑排出溝41,42に引っ掛かることになり、確実にエンドミル13の溝13aから切削屑を離脱することができる。特に、屑排出溝41,42が挿通穴31の外方側に凹む溝形状であるため、挿通穴31とエンドミル13との間の狭い空間S(図7参照)を減少させることもない。
よって、切削屑の脱落する空間Sを確保した上で、上下移動するエンドミル13から確実に切削屑を下方に排出することができる。
また、この実施形態では、屑排出溝41,42を、螺旋状に形成している。
これにより、エンドミル13の螺旋状の溝13aに対して屑排出溝41,42が略直交する位置関係となるため、回転するエンドミル13との関係において、より切削屑が屑排出溝41,42に引っ掛かりやすくなる。
よって、切削屑がエンドミル13の溝13aからより離脱しやすくなり、より強制的に切削屑をエンドミル13の溝13aから脱落させることができる。
また、この実施形態では、屑排出溝41,42を、複数形成している。
これにより、回転するエンドミル13に付着した切削屑が、より屑排出溝41,42に引っ掛かりやすくなるため、エンドミル13の溝部13aから切削屑が離脱しやすくなる。特に、本実施形態のように、エンドミル13の溝13aと屑排出溝41,42を同数とした場合には、エンドミル13の回転中にいずれかの屑排出溝41,42がエンドミル13の溝13aに対応するため、より切削屑がエンドミル13の溝から離脱しやすくなる。
よって、さらに、切削屑の排出性を高めることができる。
なお、材料の展性が低い場合には、屑排出溝の数をエンドミルの溝数よりも増やすことにより、より切削屑の排出性を高めることができる。
また、この実施形態では、切削屑を吸引する吸引機34を設け、その吸引機34により挿通穴31を下方から吸引している。
これにより、吸引機34によって、エンドミル13の溝13aから離脱した切削屑を、挿通穴31の下方から吸引することになる。
このため、離脱した切削屑が挿通穴31内に留まらないため、エンドミル13の回転を阻害することがなく、ミーリング加工の加工性を向上できる。また、エンドミル13から十分に離脱しきれない切削屑についても、吸引機34の吸引力により下方に引き落とすことができる。
よって、屑排出溝41,42の切削屑脱落効果と相俟って、さらに切削屑の排出性を高めることができる。
この実施形態のミーリング加工方法は、ワークWの下側面Waに回転するエンドミル13を当接させて、ワークWの切削を行なう切削工程と、その切削工程の後に、エンドミル13をワークWから離間させる際に、下台14の挿通穴31の内壁面40に設けた屑排出溝41,42に切削屑を引っ掛けて、エンドミル13の回転を利用して、その切削屑を脱落させる脱落工程とを備えている。
この加工方法によれば、切削工程の後に、屑排出溝41,42に切削屑を引っ掛けて、エンドミル13の回転を利用して、切削屑を脱落させる脱落工程を行なうことで、強制的にエンドミル13の溝13aから切削屑を離脱させ、下方に排出することになる。
このため、効率的にエンドミル13の回転を利用して、切削屑を排出することができ、エンドミル13の溝13aには切削屑が詰まることがなくなり、切削屑をスムーズに下方に排出することができる。
よって、ミーリング加工によって生じる切削屑の排出を、確実に行なえ、切削屑による製品品質の悪化や切削工具等の破損を防止することができる。
また、この実施形態のミーリング加工方法では、脱落工程の後に、切削屑を下方から吸引する吸引工程を備えている。
この加工方法によれば、吸引工程によって、エンドミル13から離脱した切削屑を、挿通穴31の下方から吸引することになる。
このため、エンドミル13から離脱した切削屑が、挿通穴31内に留まらないため、エンドミル13の回転を阻害することがなく、ミーリング加工の加工性を向上できる。また、エンドミル13から十分に離脱しきれない切削屑についても、吸引機34の吸引力により下方に引き落とすことができる。
よって、屑排出溝41,42の機能と相俟って、さらに切削屑の排出性を高めることができる。
なお、他の実施形態として、例えば、図8に示すように、屑排出溝141を略円弧状ではなく略三角形状、特にエンドミル13の回動方向(図面では左側向き)に対向する対向面141aが鉛直となった、楔形状断面に構成することが考えられる。
このように、屑排出溝141を構成した場合には、切削屑Xの先端がその対向面141aに引っ掛かりやすくなり、屑排出溝41,42の効果をより高めることができる。
よって、より一層、切削屑Xがエンドミル13の溝13a(図7参照)から離脱しやすくなり、切削屑Xの排出性を高めることができる。
以上、この発明の構成と、前述の実施形態との対応において、
この発明の切削屑脱落部や、溝部は、実施形態の屑排出溝41,42,141に対応し、
発明の吸引手段は、実施形態の吸引機34に対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆるミーリング加工装置及びその加工方法に適用する実施形態を含むものである。
第一実施形態のミーリング加工装置を含んだ加工ラインの全体概略図。 ワークの(a)斜視図、(b)平面図、(c)断面図。 ミーリング加工装置の全体正面図。 ミーリング加工装置の加工動作の説明図。 下台に設けた挿通穴の斜視図。 挿通穴の(a)内壁面の展開図、(b)一部平面図、(c)一部底面図。 挿通穴内部の切削屑の排出動作を説明する断面図。 他の実施形態の屑排出溝の断面図。
符号の説明
W…ワーク
1…ミーリング加工装置
13…エンドミル
14…下台
31…挿通穴
34…吸引機
40…内壁面
41…第一屑排出溝
42…第二屑排出溝
141…屑排出溝

Claims (8)

  1. ワークの下側面にエンドミルでミーリング加工を行なうミーリング加工装置であって、
    前記ワークの下方でワークの下側面を保持する下台と、
    該下台に設けた前記エンドミルを挿通する挿通穴と、
    該挿通穴の内壁面に、凹凸形状の切削屑脱落部を設けた
    ミーリング加工装置。
  2. 前記切削屑脱落部が、内壁面に形成した略上下方向に延びる溝部である
    請求項1記載のミーリング加工装置。
  3. 前記溝部を、螺旋状に形成した
    請求項2記載のミーリング加工装置。
  4. 前記溝部を、複数形成した
    請求項2又は3記載のミーリング加工装置。
  5. 前記溝部の断面形状を、略三角形状とした
    請求項2〜4いずれか記載のミーリング加工装置。
  6. 前記切削屑を吸引する吸引手段を設け、
    該吸引手段により前記挿通穴内部を下方から吸引する
    請求項1〜5いずれか記載のミーリング加工装置。
  7. ワークの下側面にエンドミルでミーリング加工を行なうミーリング加工方法であって、
    ワークの下側面に回転するエンドミルを当接させて、ワークの切削を行なう切削ステップと、
    該切削ステップの後、エンドミルをワークから離間させる際に、下台の挿通穴の内壁面に設けた切削屑脱落部に切削屑を引っ掛け、エンドミルの回転を利用して、該切削屑を脱落させる脱落ステップとを備えた
    ミーリング加工方法。
  8. 前記脱落ステップの後に、前記切削屑を下方から吸引する吸引ステップを備えた
    請求項7記載のミーリング加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107139343A (zh) * 2017-06-21 2017-09-08 哈尔滨理工大学 一种透波性陶瓷天线窗的铣削加工方法

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