JP2007290053A - 加工機 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工時に切粉等の加工屑が回転工具に付着して加工障害を起こすことを防止でき、被加工物の品質を高めることができる加工機を提供する。
【解決手段】エンドミル4やドリル等の回転工具を用いて被加工物を加工し、エンドミル4により発生した加工屑を吸引するダクト11の吸引口がエンドミルに近接して開口する加工機1は、エンドミル4により加工中に発生しエンドミルに付着した加工屑を除去する加工屑除去具としてスクレイパ20をダクト11に固定してあり、スクレイパ20は、エンドミル4と間隙を有して対向している。スクレイパ20はエンドミル4の直径と同等もしくは僅かに大きい横幅に設定されていることが好ましい。スクレイパ20はエンドミルに対して進退可能に固定されていると好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンドミルやドリル等の回転工具を使用し、被加工物を加工する加工機に係り、特に、回転工具で加工中に生成され回転工具に付着した加工屑を除去する加工屑除去具を備える加工機に関する。
従来、この種の加工機として、自動車のダッシュボード等の樹脂材を表層加工し、エアバックの作動時に開裂するドアを形成する加工機があり、エンドミル等の回転工具を用いて樹脂材に溝加工をしている。この加工機で樹脂材を切削加工する場合、大量の切り屑が発生し、被加工材であるワークを汚したり、回転工具の刃先に樹脂切り屑が付着して切削加工の妨害となることがしばしばあった。そこで、回転工具の保持部にエア吸引部を設け、発生する切り屑を吸い取るように構成された加工機があった。
特許文献1に記載の自動車用内装材の製造方法に記載されている自動加工装置は、切削工具を取り付けるチャックを設ける回転駆動手段の下部に、内装体本体の内面に開裂予定溝を切削加工した際に発生する切り粉を吸引する切り粉吸引部がセットボルトにより着脱自在に取り付けられており、切削加工することにより発生した切り粉は、切り粉吸引手段に設けられたフィルタに回収される。
また、特許文献2に記載のドリル用切りくず除去具は、ドリルに通される通し穴とドリルに固定する固定手段とを備えたスリーブまたはリングからなるものであり、ドリルのねじれ溝に入る爪を備えており、先端がドリルのねじれ溝に係合するボルトを備えたことを特徴としている。この切りくず除去具を装着したドリルをボール盤のチャックに取り付けて穴あけ加工を行なうと、連続して巻いた状態で出てきた切りくずは、スリーブまたはリングの下端面に当たって半径方向外側に強制的に排除され、ドリルに巻きつくことが防止されるものである。また、ドリルのねじれ溝に詰まり気味な軟かい材料の場合は、切りくずが爪或いはボルトによってねじれ溝から強制的に排除されるものである。
特開2004−122846号公報(段落0023、0024、0037参照) 実開平3−22848号公報
ところで、前記特許文献1に記載の自動加工装置では、飛散切り屑量を多少は減少できるが、切り屑が回転刃の刃先に付着することを確実に防止することはできず、時には回転刃に付着した切り屑が円環状に増大していき、増大した切り屑とワークとが接触して発熱し、ワークを溶解、変形させてしまう恐れがあった。また、切粉等の加工屑を吸引する吸引機を備えるボール盤等の加工機があるが、ドリル等の回転工具に付着した加工屑を吸引することはできず、付着した加工屑は加工時間が長くなると大きくなって被加工物に影響を与える恐れがある。
さらに、前記特許文献2に記載のドリル用切りくず除去具は、ドリルの刃先に近い個所にスリーブやリングからなる切りくず除去具を固定するため、加工時に作業者はドリルの刃先を見ることができない。このため、被加工物のドリルを用いた穿孔状況を確認しながら作業することができないという問題が発生する。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、加工時に切粉等の加工屑が回転工具に付着して加工障害を起こすことを防止できる加工機を提供することにある。また、付着した加工屑が被加工物に接して発生する熱により被加工物が溶解または変形することを防止し、被加工物の品質を高めることができる加工機を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る加工機は、エンドミルやドリル等の回転工具を用いて、被加工物を加工する加工機であって、回転工具により加工中に発生し該回転工具に付着した加工屑を除去する加工屑除去具を静止部に固定してあり、この加工屑除去具は回転工具と間隙を有して対向していることを特徴としている。すなわち、回転工具によって被加工物を加工する際に発生し、回転工具に付着した加工屑を、静止部に固定された加工屑除去具で除去する構成となっている。静止部とは、回転する工具に対して静止している部分のことを云い、例えば回転工具を固定する回転軸を回転自在に支持するスピンドルヘッド等が好ましい。
前記のごとく構成された本発明の加工機は、回転工具を用いて被加工物が加工され、そのとき生成された加工屑のうち、回転工具の回転による遠心力で工具から離れる加工屑は問題ないが、回転工具に巻きついて付着する加工屑は、回転工具と間隙を有して対向する加工屑除去具により回転工具から剥がされ、回転工具から分離する。このため、回転工具に付着する加工屑は円環状に増大して大径化することがなく、大径の加工屑が被加工物に接触して被加工物に傷を付けることが防止される。また、回転工具に付着した加工屑が被加工物に接触して発生した熱による溶解や変形が防止され、被加工物の品質を高めることができる。
本発明に係る加工機の他の態様としては、エンドミルやドリル等の回転工具を用いて、被加工物を加工し、前記回転工具により加工中に発生した加工屑を吸引するダクトの吸引口が該回転工具に近接して開口する加工機は、前記回転工具により発生し回転工具に付着した加工屑を除去する加工屑除去具を前記ダクトに固定してあり、この加工屑除去具は回転工具と間隙を有して対向していることを特徴としている。すなわち、回転工具の外周面から所定の間隙を有して対向している。
このように構成された本発明の加工機は、回転工具を用いて被加工物が加工され、そのとき生成された加工屑のうち、回転工具の回転による遠心力で工具から離れる加工屑はダクトの吸引口から吸引されて処理される。また、回転工具に巻きついて付着する加工屑は、回転工具と間隙を有して対向している加工屑除去具により回転工具から離され、吸引口から吸引されて処理される。このため、回転工具に付着する加工屑は円環状に増大して大径化することがなく、大径の加工屑が被加工物に接触して被加工物に傷を付けることが防止される。また、加工屑が被加工物に接触して発生した熱による溶解や変形が防止され、被加工物の品質を高めることができる。
また、本発明に係る加工機の好ましい具体的な態様としては、前記加工屑除去具は、回転工具の直径と同等もしくは僅かに大きい横幅に設定されていることを特徴としている。このように構成された加工機では、回転工具から生成された加工屑は回転工具の直径と同等もしくは僅かに大きい横幅の加工屑除去具により確実に除去される。すなわち、回転工具より排出される加工屑を除去する加工屑除去具の横幅が回転工具の直径より小さいと、加工屑除去具が加工屑により湾曲されて確実に除去することができないが、加工屑除去具の横幅を回転工具の直径と同等あるいは僅かに大きい幅としているため、付着した加工屑を確実に除去することができるのである。
前記加工屑除去具は、回転工具に対して進退可能に固定されていることが好ましい。すなわち、加工屑を固定する静止部またはダクトに移動できるように固定され、回転工具に接近あるいは後退させるように構成している。このように構成された加工機では、加工屑除去具を回転工具に対して進退させることで、回転工具の直径に合わせて最適な間隙を設定できるため、直径の異なる回転工具の場合でも、回転工具に巻きついて付着した加工屑を効率よく除去することができ、被加工物の加工品質を高めることができる。
さらに、本発明に係る加工機の好ましい具体的な他の態様としては、前記加工屑除去具を固定しているダクトは、回転工具の回転軸方向に沿って進退可能に連結されていることを特徴としている。ダクトが回転軸方向に沿って進退可能に連結されることで、エンドミル等の回転工具を回転させて被加工材を加工しているとき、ダクトが被加工材の突出物等と接触すると、ダクトは被加工材から後退することができるため、加工を妨げることはない。また、ダクトと被加工材との接触による傷つき等を防止することができる。
本発明の加工機は、被加工材を加工したときに発生し、回転工具に付着した加工屑を除去できるため、付着した加工屑が回転工具と一緒に回転し、被加工物と接触して被加工材の表面に傷がつくのを防止できる。また、付着した加工屑と被加工物が接触して発生した熱により被加工物が溶解したり、変形したりして加工品質が低下するのを防止することができる。そして、回転工具に加わる負荷を低減でき、回転工具の寿命を延ばすことができる。
以下、本発明に係る加工機の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る加工機の要部構成を示す断面図、図2は、図1に示す加工機の要部底面図である。
図1,2において、加工機1はスピンドルヘッド2の内部に、図示していないモータにより回転される回転軸(スピンドル)3を備えており、回転軸3の下端には回転工具としてエンドミル4を固定するチャック5が設けられている。スピンドルヘッド2はフレーム6に対してリニアガイド7を介して上下動可能に支持されている加工ヘッド8に固定されており、加工ヘッド8を上下動させることでエンドミル4を上下させ、被加工材(以下、ワークという)Wを加工する深さを変化させることができる構成となっている。リニアガイド7はガイドレール7a,7aとスライダ7b,7bとから構成されている。なお、スピンドルヘッド2の上下移動機構はリニアガイドに限られるものでなく、他の機構を用いて上下動させるようにしてもよい。
本実施形態の加工機1は、エンドミル4等の回転工具により加工された加工屑を吸引して除去する吸引装置10を備えている。吸引装置10はスピンドルヘッド2に連結され、エンドミル4とチャック5とを囲む形状のダクト11を備えている。このダクトは円筒状、あるいは円錐台状等の形状をしており、下方の端部は貫通孔12が形成され、この貫通孔からエンドミル4が突出している。エンドミル4とダクトの貫通孔12との間には隙間が形成され、ダクト11とエンドミル4との接触を防止している。
ダクト11はスピンドルヘッド2に固定されたホルダー13と、このホルダーの外周に固定されダクト11を支持するカバー14とにより連結されている。そして、ホルダー13の下方に形成された小径部とカバー14との間に圧縮コイルばね15が装着されている。このコイルばね15はダクト11の上面に対接し、ダクト11を下方に押圧している。したがって、ダクト11はコイルばね15の押圧力に抗して、回転軸3に沿って上方向に移動可能に連結されており、エンドミル4に対して進退可能となっている。
ホルダー13の側面には吸引パイプ16が接続され、この吸引パイプは図示していない減圧装置にホース等を介して接続される。したがって、減圧装置を作動させると吸引パイプ16内は減圧され、ホルダー13およびダクト11内は減圧状態となり、エンドミル4とダクトの貫通孔12との隙間から周辺の空気が吸引される構成となっている。すなわち、加工屑を吸引するダクト11の貫通孔12がエンドミル4に近接して開口している。この構成によりエンドミル4でワークを加工したときに生じ、その遠心力でエンドミル4から離れる加工屑は、エンドミル4とダクトの貫通孔12との隙間から吸引され、図示していないフィルタ等で加工屑は分別され処理される構成である。減圧装置としては掃除機等を用いてもよい。
加工機1のダクト11には、エンドミル4により加工時に生成され、エンドミル4に巻きついて付着した切り屑等の加工屑を除去するための加工屑除去具としてスクレイパ20が固定されている。スクレイパ20は加工屑がエンドミル4に巻きつき、塊状になり、加工を妨げることを防止する機能を備えている。スクレイパ20は硬質の金属板材から折り曲げて形成され、基部21が加工屑を吸引する吸引装置のダクト11に溶接で固定されている。そして、基部21から水平方向に延出する除去部22がエンドミル4の加工部4aの外周面に対向している。スクレイパ20の先端はエンドミル4の加工部4aに接近し、エンドミルの外周面と間隙dを有して対向した状態で固定されている。
スクレイパ20はエンドミル4の加工部4aの外径Dと比較して、同じ横幅あるいは僅かに大きい幅に設定されている。横幅とは、エンドミル4の回転軸が鉛直方向の場合、水平方向の幅のことをいう。すなわち、スクレイパ20の幅はD+δ程度に設定されている。また、スクレイパ20の厚さは前記の外径Dと比較して同等、あるいは僅かに厚いことが好ましい。スクレイパ20の設置高さLは、エンドミル4の下端から加工深さL1より大きいL1+αに設定されている。スクレイパ20で除去された加工屑は吸引装置10で吸引される。すなわち、ダクト11の貫通孔12から吸引され、加工時に発生しエンドミルから離れた加工屑と同様に処理される。
本実施形態の加工機1は、フレーム6に対してエンドミル4等の回転工具を固定するスピンドルヘッド2がZ方向(鉛直方向、図1参照)に上下動し、被加工材であるワークWを固定するベッド(図示せず)がX−Y方向(水平方向、図2参照)に移動してワークWを加工するように構成されている。すなわち、ワークWに対して、スピンドルヘッド2を下降させてエンドミル4等の回転工具によりワークWに穿孔し、この状態でワークWを固定するベッドを2次元方向に移動させることで、ワークWに対して所望に加工を行なうことができるように構成されている。
前記の如く構成された本実施形態の加工機の動作について、図3〜5を参照して以下に説明する。加工機1のモータを回転させ、回転軸3を回転させると、チャック5に固定されたエンドミル4が回転し、スピンドルヘッド2を下降させてワークWに穴を開けることができる。そして、ワークWを固定するベッドを2次元的に移動させてワークWに溝9を加工する。加工に伴い発生する切り屑等の加工屑9aは、エンドミル4の外周に形成された螺旋状の溝部に沿って排出され、その一部は加工時の振動等により折れてエンドミル4から離され、ダクト11の貫通孔12との空間から吸引される。また、折れずにエンドミルの加工部4aの外周に巻きつこうとする加工屑9aは、図4aに示されるようにエンドミル4の加工部4aの外周面に付着するが、エンドミルの外周面に接近してスクレイパ20が位置しているためスクレイパ20で図4bのように粉砕され、エンドミルの外周面から剥がされ、巻きつきが防止される。
スクレイパ20で剥がされ所定の長さに分断された加工屑9aは、ダクト11とエンドミル4との間の貫通孔12から吸引され、ダクトから吸引パイプ16を通して排出され、途中に設置されたフィルタで除去される。この結果、エンドミル4等の回転工具に加工屑が固着してワークWに接触し、傷付きによる品質が低下することを回避できる。また、巻きついた加工屑9aがワークWと接触して発熱し、ワークの溶融や熱変形を防止できると共に、加工屑9aとワークWが溶着してエンドミル4等の回転工具が破損することを防止でき、工具の長寿命化を達成できる。
さらに、前記の特許文献2に記載のような、ドリル等の回転工具自体に加工屑を除去するためのスリーブやリングからなる切りくず除去具を取付けたものがあるが、このような切りくず除去具は回転工具の刃先先端が見えないため、目視による加工が不可能となる。しかしながら、本実施形態の加工機1ではエンドミル4の先端を見ながら加工することができるため、手動でスピンドルヘッド2を上下させて、加工状態を確認しながら加工を行う場合に適している。
本実施形態の加工機1は、例えば自動車のインストルメントパネルに溝を形成し、エアバック装置が作動したときに開裂するエアバックドアを形成するような、樹脂製の被加工物の加工に適している。このようなエアバックドアの場合、インストルメントパネルの裏面側から表面側にエンドミル等の工具を貫通させない状態で、幅の狭い溝を掘り込んで形成する。そして、エンドミルをワークの表面側に貫通させないため、加工屑を貫通側に排出することができず、直径の小さいエンドミル等の回転工具に樹脂加工屑が巻きついて付着しやすい。本実施形態の加工機1は、このような貫通しない樹脂加工で、回転工具に付着した加工屑を確実に除去できるため、溝形成時にエンドミル4に付着した加工屑9aがワークWに接触してワークが溶融することを防止できると共に、ワークWが熱変形することを防止できる。
エンドミル4による加工中に、ワークWの裏面側、すなわち加工面側に突起物Waがあると、ダクト11は図5に示されるように軸方向に上昇し、ワークWから後退することができる。ダクト11は突起物に当接すると、コイルばね15は圧縮されてダクト11は上昇し、加工動作を継続することができ、ワークWの加工深さが変わることなく加工することができる。また、ダクト11からスクレイパ20が下方に突出していても、ダクト11はさらに上昇することで加工動作は妨げられない。
つぎに、本発明の他の実施形態を図6に基づき詳細に説明する。図6は本発明に係る加工機の他の実施形態の要部構成の動作状態を示す断面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、加工機1Aは、加工屑除去具が回転工具に対して進退可能に固定されていることを特徴としている。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図6において、ダクト11の外周面は、下方につぼまった円錐状に形成され、回転軸3に対して傾斜した表面を有している。この実施形態のスクレイパ25は、ダクト11に固定される基部26と、エンドミル4と対向する除去部27とを備えている。そして、スクレイパ25の基部26は、上下方向に長い長孔26aを備えており、この長孔を貫通する止めねじ28によりスクレイパ25はダクト11に固定されている。したがって、止めねじ28を緩めてスクレイパ25をダクト11に対して上下させ、エンドミル4に対して進退移動させることで、スクレイパ25はエンドミル4との間隙を調整可能となっている。
この実施形態においては、ダクト11の円錐面に沿わせてスクレイパ25を上下方向に移動させることでエンドミル4とスクレイパ25との間隙を変更することができる。すなわち、止めねじ28を緩めてスクレイパ25を上方に移動させると、スクレイパ25の除去部27の先端はエンドミル4から離れ、スクレイパ25を下降させるとスクレイパ25の除去部27の先端はエンドミル4に接近する。このように、スクレイパ25の位置を変更することでエンドミル4Aの外径に合わせて、スクレイパの適切な位置を設定することができる。この構成により、回転工具の直径が異なる場合でも、工具の外周に付着した加工屑を効率よく除去することができる。
さらに、本発明の他の実施形態を図7に基づき詳細に説明する。図7aは本発明に係る加工機のさらに他の実施形態の要部構成を示す断面図、図7bは回転工具の変形例を固定した要部構成を示す断面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、加工機1Bは、加工屑を吸引して処理する吸引装置を備えておらず、静止部としてスピンドルヘッドに直接加工屑除去具を固定し、回転工具に付着した加工屑を除去できるように、先端を回転工具の切刃部分に接近させて固定されることを特徴としている。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図7aにおいて、回転するエンドミル4Bに対して静止している静止部であるスピンドルヘッド2には、エンドミル4Bで加工するときに発生する加工屑がエンドミルの外周に巻きついて付着したとき、この付着した加工屑を除去するためのスクレイパ30が固定されている。スクレイパ30はスピンドルヘッド2の外周を巻回するリング状の基部31と、この基部から下方に延出し、エンドミル4Bに間隙を有して対向する除去部32とを備えている。そして、リング状の基部31の少なくとも1個所には止めねじ33がねじ込まれ、スクレイパ30をスピンドルヘッド2に固定することができる構成となっている。
このように構成された本実施形態の加工機1Bでは、静止部であるスピンドルヘッド2に固定されたスクレイパ30は、その先端部の除去部32がエンドミル4と間隙を有して対向しているため、エンドミル4BでワークWを加工中に発生し、エンドミルに付着する加工屑はスクレイパ30と接触してエンドミルから剥がされるため、付着した加工屑が大径化してワークWに傷を付けることがない。また、大径化した加工屑がワークWに接触し、その接触熱による溶融や変形を防止することができる。このスクレイパ30は止めねじ33を緩めて上下動させることができるため、加工深さに合わせて除去部32を上下させることができ、加工屑を効率よく除去することができる。
なお、前記した各実施形態では、回転工具として切削部の直径が一定のストレート型のエンドミルの例を示したが、回転工具としてストレート型に限られるものでなく、図7bに示すように、先端が先細に傾斜した刃部を有する形状の回転工具を用いることもできる。このように、エンドミル4Cの先端が傾斜した刃部を有する場合は、傾斜刃部に沿うようにスクレイパ30Aの先端を傾斜させることが好ましい。このように構成すると、エンドミル4Cで加工したときに発生する加工屑を、傾斜刃部に沿って近接して配置されているスクレイパ30Aで確実に除去することができる。この結果、エンドミル4Cに付着した加工屑による加工障害を防止でき、ワークWの加工品質を高めることができ、エンドミルの寿命を延ばすことができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、加工屑を除去するスクレイパは金属から形成する例を示したが、金属に限定されるものでなく、樹脂製のスクレイパ、セラミックス製のスクレイパや、金属と樹脂を結合したスクレイパ等、適宜の材質のものを適用できる。
また、加工屑を吸引する吸引装置として、掃除機等の機器を使用する例を示したが、その他様々な切粉集塵装置を用いることもできる。さらに、加工機として、被加工物であるワークを2次元的に移動させて加工する加工機の例を示したが、ワークを固定するベッドの移動機構を備えず、スピンドルヘッドの上下移動のみでワークに対して穿孔の深さを変えて加工する加工機にも本発明を適用できることは勿論である。
さらに、エンドミル等の回転工具は、通常、外周にらせん溝が形成されており、スクレイパ等の加工屑除去具の先端を前記のらせん溝に接触しない状態で進入させ、対向させるように構成してもよい。回転工具としてはエンドミルに限られるものでなく、ドリル等の他の回転工具を用いることができる。スクレイパの回転工具と対向する面として平坦面の例を示したが、回転工具の外周面と均等な間隙を有して対向する円弧面で形成してもよい。
本発明の活用例として、回転工具を用いて加工する際に発生する加工屑を除去する加工屑除去具を取り付けることによって、ボール盤や縦フライス盤等の工作機械の用途にも適用することができる。そして、吸引装置を構成するダクトの吸引口はエンドミル等の回転工具の外周を巻回する形状、すなわち、吸引口内に回転工具が位置する構成を示したが、回転工具の刃先に近接して吸引口を備えるように構成してもよい。
本発明に係る加工機の一実施形態の要部構成を示す断面図。 図1に示す加工機の要部底面図。 図1の加工機の動作状態を示す要部断面図。 (a)は図1の加工機で使用するエンドミルに加工屑が付着した状態を示す正面図、(b)は加工屑除去具で加工屑を除去する状態の正面図。 ダクトが上昇した動作状態を示す要部断面図。 本発明に係る加工機の他の実施形態の加工屑除去具を進退させた状態の要部構成を示す断面図。 本発明に係る加工機のさらに他の実施形態の要部構成を示す断面図と、回転工具の変形例を固定した要部構成を示す断面図。
符号の説明
1,1A,1B:加工機、2:スピンドルヘッド(静止部)、3:回転軸、4,4A,4B,4C:エンドミル(回転工具)、4a:加工部、9a:加工屑、10:吸引装置、11:ダクト、12:貫通孔(吸引口)、13:ホルダー、14:カバー、15:コイルばね、20,25,30,30A:スクレイパ(加工屑除去具)、22,27,32:除去部、W:ワーク(被加工物)、Wa:突起物、D+δ:スクレイパの横幅

Claims (5)

  1. エンドミルやドリル等の回転工具を用いて被加工物を加工する加工機であって、
    該加工機は、前記回転工具により加工中に発生し該回転工具に付着した加工屑を除去する加工屑除去具を静止部に固定してあり、
    前記加工屑除去具は、前記回転工具と間隙を有して対向していることを特徴とする加工機。
  2. エンドミルやドリル等の回転工具を用いて被加工物を加工し、前記回転工具により発生した加工屑を吸引するダクトの吸引口が該回転工具に近接して開口する加工機であって、
    該加工機は、前記回転工具により加工中に発生し該回転工具に付着した加工屑を除去する加工屑除去具を前記ダクトに固定してあり、
    前記加工屑除去具は、前記回転工具と間隙を有して対向していることを特徴とする加工機。
  3. 前記加工屑除去具は、前記回転工具の直径と同等もしくは僅かに大きい横幅に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の加工機。
  4. 前記加工屑除去具は、前記回転工具に対して進退可能に固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の加工機。
  5. 前記加工屑除去具を固定しているダクトは、前記回転工具の回転軸方向に沿って進退可能に連結されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の加工機。


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