JP2007252893A - 改質基材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
親水性化合物を付与した基材の洗浄を従来より効率的に行い、親水性化合物の溶出が少ない基材を生産性、コストの面で有利に製造する方法を提供することにある。
【解決手段】
親水性化合物を少なくとも表面に含む基材を界面活性剤で洗浄することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は生体成分処理用として好適に用いられる改質基材の製造方法に関する。また、その改質基材を用いてなる医療用材料および生体成分分析前処理装置に関する。
近年の医療分野やバイオ分野における技術の発達はめざましく、血液、細胞、タンパク質などの生体試料を血液浄化機器等において生体外で取り扱う機会が益々多くなっており、これからも増加していくと予想される。生体試料を生体外にて取り扱う場合に問題となるのが、これらの機器内における中空糸膜等、すなわち基材の生体適合性である。すなわち、生体適合性の低い基材は生体成分が基材表面へ吸着したり、変性するといった問題である。例えば人工腎臓をはじめとする血液浄化機器では、血液が基材表面を異物と認識し血液が凝固する問題がある。また、バイオチップなどでは分析対象となる生体成分が基材表面へ吸着して正確に分析できないだけでなく、貴重な試料が消失するといった問題がある。かかる問題に対して基材表面に親水性の化合物をコーティングにより付与し、生体適合性を向上させる表面処理技術がある。また、かかる表面処理技術の応用として、タンパク質をはじめとする生理活性を有する化合物を、基材表面に導入する技術が着目され、一部は実用化されている。これらの技術は、例えば、血液浄化用途、血液成分分離用途、細胞分離用途、細胞培養用途および組織形成用途などの医療材料用途として利用されている(非特許文献1参照)。
しかし、これらの技術では基材表面に付与した化合物が使用中に血液等に溶出することがあり、医療機器による治療において、溶出した親水性化合物が患者の体内に混入し得る危険があり、バイオチップにおいては分析の障害となり得る、といった別の問題点が指摘されている。
かかる化合物の溶出の問題に対して、共有結合など比較的強固な結合により、これらの化合物を基材に固定化する方法、すなわち化合物をグラフトさせ溶出を防ぐ方法がある。しかしながら化合物を100%グラフトすることは実質上困難で、グラフトせずに基材上に残存した化合物が溶出する危険性がなお残る。したがって、グラフト後に基材を洗浄し、グラフトせずに残った化合物を除去することが必要となる。従来、基材の洗浄としては、超純水や生理食塩水を用いて行う方法が一般的であった。しかしながら、超純水や生理食塩水は洗浄効率が低いため十分な洗浄には長時間の洗浄を必要とし、生産性が低下するという問題があった。特に微量で機能を発揮する生理活性物質をグラフトしたような場合は、極微量の溶出も抑える必要があるために徹底的に洗浄する必要があり、洗浄に多大な時間を要することから著しく生産性が低下する。
筏義人ら、「バイオマテリアルの開発」、CMC、1989年、pp.56−57
本発明は上記したかかる従来技術の欠点を改良し、親水性化合物を付与した生体成分処理に好適に用いられる器具、材料等における基材であって、従来に比べ親水性高分子の溶出が少ない基材を提供することをその課題とする。
本発明者らは上記課題を達成するため鋭意検討を進めた結果、基材に親水性化合物を付与した後に界面活性剤で洗浄することにより従来に比べ親水性化合物の溶出が少ない基材を得ることを見出し、本発明の完成に至った。すなわち本発明は下記の(1)〜(25)で構成される。
1.親水性化合物を表面に含む基材を界面活性剤で洗浄することを特徴とする改質基材の製造方法。
2.前記親水性化合物が基材表面にグラフトされてなることを特徴とする前記1に記載の改質基材の製造方法。
3.前記界面活性剤が非イオン系界面活性剤および/または陰イオン系界面活性剤であることを特徴とする前記1または2に記載の改質基材の製造方法。
4.前記非イオン系界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルであることを特徴とする前記3に記載の改質基材の製造方法。
5.前記ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルがポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルであることを特徴とする前記4に記載の改質基材の製造方法。
6.前記陰イオン系界面活性剤がアルキルベンゼンスルホン酸であることを特徴とする前記3に記載の改質基材の製造方法。
7.前記アルキルベンゼンスルホン酸がドデシルベンゼンスルホン酸であることを特徴とする前記6に記載の改質基材の製造方法。
8.前記親水性化合物が高分子化合物であることを特徴とする前記1〜7のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
9.前記高分子化合物が構成成分としてポリビニルアルコールユニット、ポリアルキレングリコールユニット、ポリビニルピロリドンユニットから選ばれる少なくともひとつを含むことを特徴とする前記8に記載の改質基材の製造方法。
10.前記ポリビニルアルコールのケン化度が60mol%以上99mol%以下であることを特徴とする前記9に記載の改質基材の製造方法。
11.前記親水性化合物が血液抗凝固活性を有する化合物であることを特徴とする前記1〜10のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
12.前記親水性化合物が抗トロンビン活性を有する化合物であることを特徴とする前記1〜11のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
13.前記親水性化合物のグラフト方法が放射線照射によるものであることを特徴とする前記1〜12のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
14.前記放射線がγ線および/または電子線であることを特徴とする前記13に記載の改質基材の製造方法。
15.界面活性剤で洗浄した後に水および/または生理食塩水で洗浄することを特徴とする前記1〜14のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
16.水および/または生理食塩水で洗浄した後に滅菌することを特徴とする前記15に記載の改質基材の製造方法。
17.前記基材が生体成分処理のために用いられることを特徴とする前記1〜16のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
18.前記生体成分が血液成分であることを特徴とする前記17に記載の改質基材の製造方法。
19.前記血液成分が血小板および/またはタンパク質を含有することを特徴とする前記18に記載の改質基材の製造方法。
20.前記生体成分処理が生体成分についての分離、濃縮、回収または輸送であることを特徴とする前記17に記載の改質基材の製造方法。
21.前記基材が膜形態を有することを特徴とする前記1〜20のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
22.前記膜の形状が中空糸形状であることを特徴とする前記21に記載の改質基材の製造方法。
23.前記基材が高分子材料からなることを特徴とする前記1〜22のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
24.前記高分子材料がポリメタクリル酸メチル、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートから選択される少なくとも一種の化合物を含むことを特徴とする前記23に記載の改質基材の製造方法。
25.前記1〜24のいずれかに記載の製造方法によって得られた改質基材を用いてなることを特徴とする医療用材料。
26.前記25に記載の医療用材料を用いてなることを特徴とする体外循環用モジュール。
27.前記25に記載の医療用材料を用いてなることを特徴とする人工腎臓。
28.前記1〜24のいずれかに記載の製造方法によって得られた改質基材を用いてなることを特徴とする生体成分分析前処理装置。
親水性化合物を含む基材を界面活性剤で洗浄することにより、水や生理食塩水による洗浄と比較して効率的に親水性高分子を洗浄することができることから、親水性化合物の溶出低減が可能な基材を得る上で生産性、コストの面で有利である。
本発明では、親水性化合物を表面に含む基材を界面活性剤で洗浄することで、水等により洗浄する場合と比較して短時間の洗浄で親水性化合物の溶出が少ない基材を得ることができる。
本発明において、基材とは医療分野、食品分野、水処理分野等において使用される生体成分分離膜、水処理用分離膜等として用いられる材料であり、本発明においては生体成分の吸着を抑制する目的の対象となる材料のことをいう。基材の原材料としては特に限定されるものではないが、成型性が優れている高分子材料からなることが好ましい。高分子材料の化合物の例としては、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ沸化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーンゴムなどが使用できるものとして挙げられる。また、これらの共重合体でもよい。さらに炭素系の原材料を、炭素繊維やガラス状炭素板、カーボンシートなどの炭素板、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素材料またはこれら炭素材料と樹脂を混合したコンポジット材料として用いることができる。また、これらの素材の一部の基が官能基によって置換された材料も基材として適用できる。基材の形態としては、繊維、フィルム、シート、板、パイプ、膜、粒子などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
親水性化合物とは親水性の官能基を有する化合物のことをいう。親水性の官能基とは静電相互作用や水素結合などによって水分子と弱い結合を生成する官能基であり、例えば水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ニトロ基、アルデヒド基、チオール基、スルホン酸基、硫酸基、アミノ硫酸基などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。このうち、水酸基は非イオン性の官能基であり、強い表面電荷を有するタンパク質との相互作用が小さく、タンパク質の吸着を抑制することが期待でき、かつ酸化還元力も小さいことから基材との接触によるタンパク質の変性も小さいため、生体成分分離膜の表面に含まれる官能基として好ましく使用される。また、親水性化合物が高分子化合物、すなわち親水性高分子である方が基材へのコーティングが容易であるために一般的に好適である。また、親水性高分子は親水化の効果に加えて、タンパク質溶液中に伸展した親水性高分子鎖のミクロブラウン運動による排除体積効果によってタンパク質の吸着を抑制する効果も期待できる。なお、本発明における高分子化合物とは、数平均分子量が2000以上の分子をいう。また、親水性高分子とは水に可溶な高分子化合物および水に不溶でも静電相互作用や水素結合で水分子と弱い相互作用をし得る高分子化合物をいう。構成成分としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアルキレングリコール/ポリシロキサン共重合体、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドなどや、これら高分子中のモノマー繰り返し単位をユニットとしてなる他のモノマーとの共重合体や、グラフト体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、ポリビニルピロリドンから選ばれる少なくともひとつを含むものが好適に使用されるが、このうちポリエチレングリコールとしては主鎖や末端に様々な官能基を有し、高分子反応による所望の機能を有するものが一般的に好適である。また、ポリビニルアルコールとポリビニルアルコール・酢酸ビニル共重合体は親水性付与の効果が高く、ケン化度の低いポリビニルアルコールは特にその効果が高いので好ましい。
ここで言うケン化度とは式(3)で求められる数値である。ケン化度が低いと親水性が低くなり、親水性化合物の水に対する溶解性が低下する傾向となる結果、水溶液として基材に対して表面処理することが困難となることがあるため、好ましくは60mol%以上、より好ましくは74mol%以上、さらに好ましくは78mol%以上である。また、ケン化度が高すぎると親水性化合物の水に対する溶解性が低下し、溶解時に加熱などが必要となり、生産性が低下するので好ましくない。したがって、ケン化度は99mol%以下が好ましく、95mol%以下がより好ましく、90mol%以下がさらに好ましい。
Figure 2007252893
Figure 2007252893
(k)=(m)/((n)+(m))×100 式(3)
(式3)中の記号は以下の通り。
(k):ケン化度
(m):ポリビニルアルコール中の式(1)で表されるモノマー繰り返し単位数
(n):ポリビニルアルコール中の式(2)で表されるモノマー繰り返し単位数
親水性化合物を表面に含む基材は、親水性化合物を基材原料に混入する方法、または、化学反応や放射線照射などで基材表面に親水性高分子をグラフトもしくはコーティングする方法により得ることができる。親水性高分子をグラフトもしくはコーティングする方法は、基材原料に混入する方法に比べ、成型後の基材でも親水化が可能であることから生産性の面で優れている。さらに親水性高分子の添加による基材自身の強度などの物性の変化が少ないため好ましい。特にグラフトする方法は基材に親水性高分子を直接化学結合するのでコーティングと比較して親水性化合物が低溶出であることが期待できる。具体的なグラフト方法としては求核置換反応などによる有機化学的な反応や電離放射線を照射することによる放射線化学的な方法が挙げられる。特に放射線を用いたグラフトは副生成物も少なく好ましい。ここで言うところの放射線とは、α線、β線、γ線、X線、紫外線、電子線などである。放射線の吸収線量は好ましくは5kGy以上、より好ましくは10kGy以上、さらに好ましくは15kGy以上である。吸収線量が小さいと親水性高分子のグラフト量が少なくなるために、十分な効果が得られない。また基材の劣化防止の観点からは、0.5kGy以上200kGy以下の範囲で行うことが好ましく、1kGy以上100kGy以下の範囲で行うことがより好ましい。なお、人工腎臓などの医療用材料は滅菌することが必要であり、近年は残留毒性の少なさや簡便さの点から、γ線や電子線を用いた、またはγ線と電子線を併用した放射線滅菌法が多用されている。すなわち、本発明における改質基材を用いてなる医療用材料においては、基材の滅菌と改質が同時に達成できるという二重の効果を得ることが出来るので、好ましい。
本発明において、親水性高分子を表面に含むとは、表面から深さ方向へ10nmの範囲に親水性高分子が存在する状態をいう。親水性高分子の分析はESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)などで分析可能である。
また、親水性高分子を基材へグラフトすると言うことは、基材分子に親水性高分子が化学結合することをいい、このときの結合形態としては共有結合、イオン結合、水素結合、配位結合などがあるが、共有結合は比較的強固な結合であるので好ましい。また、これらの結合形態を複数組み合せた化学結合であってもよい。また、親水性高分子をグラフトする方法としては親水性高分子を直接グラフトする方法の他に、親水性高分子を構成するモノマーを用いて重合反応と組み合わせてグラフトすることも可能である。
本発明において、界面活性剤とは、一般にいう界面活性剤を意味するものであり、水に対して強い表面活性を示し、分子内に親水性の部分と疎水性(親油性)の部分とを併せ持つ物質である。界面活性剤は非イオン系界面活性剤とイオン系界面活性剤とがあり、イオン系界面活性剤は陰イオン系、陽イオン系、両性イオン系の界面活性剤がある。これらのうち、陰イオン系界面活性剤と非イオン性界面活性剤は洗浄効果が高いので好ましい。また、非イオン系の界面活性剤のうちポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルと陰イオン系界面活性剤のうちドデシルベンゼンスルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸は洗浄効果が優れており特に好ましい。
本発明において、界面活性剤は固体や粘性の液体であることが多く、洗浄に用いる場合は、溶液の状態とすると、取扱性が良く好ましい。該溶液の濃度は低すぎると十分な洗浄効果が得られないことがあり、逆に高すぎると生産コストが高くなるのみでなく基材を変性させることにつながりかねないので好ましくない。したがって、界面活性剤水溶液の濃度は0.001重量%以上であることが好ましく、0.005重量%以上であることがより好ましく、0.01重量%以上であることがさらに好ましい。一方で、20重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下の範囲であることがさらに好ましい。洗浄の方法としては、親水性化合物が溶脱し得るように基材に界面活性剤あるいは界面活性剤を添加した溶液を接触せしめる方法であればよい。たとえば、所定の流量にて所定の方向に流通させることによって洗浄する方法が最も効率よく洗浄できるため好ましい。また、界面活性剤あるいは界面活性剤を添加した溶液に基材を浸漬させる方法を採っても良い。例えば、人工腎臓モジュールの充填液として界面活性剤あるいは界面活性剤を添加した溶液を用いることも可能である。なお、基材に界面活性剤あるいは界面活性剤を添加した溶液を所定の方向に流通させるとき、基材周りを循環させても良いが、親水性化合物等の溶出した界面活性剤を再使用することは、洗浄効率の低下につながることがある点に留意すべきである。また、所定の流量にて流通させて洗浄するときの流量は、少なすぎると充分な洗浄効果が得られないことがあるので好ましくない、また多すぎると洗浄時間が長くなり生産性が低下するので好ましくない。したがって、基材表面積あたりの流量は0.5l/m以上が好ましく、1l/m以上がより好ましく、3l/m以上が更に好ましい。一方で、300l/m以下が好ましく、200l/m以下がより好ましく、100l/m以下が更に好ましい。
また、基材を界面活性剤で洗浄した後に水および/または生理食塩水で洗浄することで、界面活性剤の基材への残存を防ぐことができるので好ましい。ここで、水および生理食塩水で洗浄するとは、これらを別々に用いて洗浄することを意味する。さらに、水および/または生理食塩水で洗浄した後、γ線照射等により滅菌することにより、γ線照射等の後における親水性化合物の余剰量が少なくなり、界面活性剤での洗浄量を少なくできるので好ましい。
本発明において、「膜」とは多孔性の分離膜のことであり、平面フィルター、カートリッジ式フィルター等の平膜型分離膜(平膜)、中空糸等の中空状分離膜(中空糸膜)のいずれも用いることができるが、一般に、中空糸は処理液量あたりの膜表面積が大きく、圧損も少なくできるため、本発明の方法を最も効率よく適用することができる。処理液量あたりの膜表面積を大きくするためには、中空糸内径は小さい方が好ましく、1000μm以下が好ましく、500μm以下がより好ましい。一方、平面フィルターの分離膜は製膜が容易で安価に作成することができると言う利点がある。これらの膜の素材としては、セルロース、セルロースアセテート、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート等のポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリ弗化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびこれらの誘導体からなる群より選択される1種類以上の素材を例示することができる。この中でポリメチルメタクリレートはポリエチレングリコールなどの親水性高分子と水素結合可能であり、これら親水性高分子をグラフトする場合、効率的なグラフト化が可能であり好適な素材である。また、近年透析器などに良く用いられているポリスルホンは分画特性が良好であるために好ましい素材である。
本発明の方法により得られる改質基材は親水化されているので、生体成分の吸着を抑制するという特長と親水性化合物の溶出が少ないという特長を生かし、生体成分処理のために用いることができる。ここでいう生体成分とは、生物の構成成分の少なくとも一部における成分のことであり、具体的には血液、血小板、リンパ液、細胞液、汗、尿、唾液などの体液の成分や皮膚、内臓等の組織の一部、さらに細胞、タンパク質、糖、脂質などの成分をいう。このうち、タンパク質は近年プロテオーム解析等の分野で盛んに取り扱われている。この場合、解析に用いられるタンパク質は微量であるために、容器などの基材表面へタンパク質が吸着すると、分析装置の測定下限以下となってしまい、分析が出来なくなる恐れがあるので、吸着を抑制することが望ましい。また、食品や医薬分野などではタンパク質、糖、脂質といった食品や医薬品中の有用な生体成分が容器やパイプラインの内側に吸着して損失となるので、これらの吸着を抑制することが望ましい。これら生体成分吸着の対策として用いられる基材を親水化処理するのであるが、上述したように親水化処理に用いた親水性化合物が溶出する恐れがあり、例えば、上記のプロテオーム解析の分野では溶出した親水性化合物が分析の阻害物質となることがあり、食品や医薬品分野では食品や医薬品中へ親水性化合物が混入する恐れがある。本発明における基材の製造方法によって、かかる親水性化合物の溶出が抑制された基材を得られるので、上記の分野で好適である。なお、上記にいう生体成分の処理とは、生体成分についての分離、抽出、撹拌、濃縮、精製、保存、さらにピペット、チューブ、ポンプ等による輸送、さらに分光器やクロマトグラフィーなどによる分析などをいう。
本発明でいう分離とは、回収目的の生体成分等と廃棄目的の生体成分等とを分別することをいう。主な生体成分を分離する手法としては、濃度差による凝集沈殿法、分子ふるい効果、イオン的相互作用、疎水的相互作用、水素結合、アフィニティーによる特異的結合などを利用したクロマトグラフィー、さらに電気泳動などが挙げられる(分画の場合も同様である。)。
本発明でいう濃縮とは、生体成分等の溶液から溶媒を除き生体成分等の濃度を増加させる操作をいう。濃縮操作が必要となるのは、分離操作等において生体成分溶液が希釈される場合である。タンパク質分画では原液血漿では濃度が高すぎて分離効率が悪いので、たとえば、生体成分溶液を膜により分離操作をした場合、生体成分の濃縮が過渡に進行すると、膜表面に堆積物が積層し膜孔が目詰まりを起こし、分離効率が低下するため、希釈液を加えて生体成分濃度が増加しないようにする。しかしながら、希釈等により目的の生体成分の濃度が低い場合、分析の障害となる生体成分を除去した場合でも分析装置の検出限界以下となる恐れがある。したがって、生体成分溶液の濃度が低い場合は濃縮操作をすることが好ましい。ここで、溶媒のみを除去すると溶液中の塩濃度が増加しすぎて生体成分が変性してしまう恐れがあるので溶媒と同時に塩も除去することが好ましい。主な濃縮操作として、加熱や減圧による溶媒の蒸発や凍結乾燥による方法、溶媒分子を優先的に透過する分離膜を用いて濾過や透析により溶媒を除去する方法、吸水ゲルなどによる溶媒を吸収除去する方法、分子ふるい効果、イオン的相互作用、疎水的相互作用、水素結合、アフィニティーによる特異的結合などを利用したクロマトグラフィーにより濃縮する方法、電気泳動、遠心分離などが挙げられ、これらの操作を組み合わせることも可能である。
本発明でいう回収とは、分離操作および/または濃縮操作で得られた生体成分溶液を容器などに受け集めることをいう。回収に用いる容器としては、分析するまで生体成分溶液を保存できるものであることが好ましい。したがって、長期間の保存にも対応するために凍結や減圧にも耐えうる素材であることが好ましい。
本発明でいう輸送とは、生体成分等を含有する溶液を移動させることをいい、輸送手段としては、例えばチューブ、パイプ、溝や穴などによる流路、ギヤポンプ、ダイヤフラムポンプ、シリンジポンプなどが挙げられる。
本発明により得られる改質基材の具体的な用途として、人工腎臓や血中毒素除去などに用いられる体外循環モジュール、生体成分分析前処理装置、人工血管、人工肺、人工心臓、人工肝臓、人工骨、生体成分分離膜、水処理用分離膜、バイオ実験関連器具、バイオリアクター、分子モーター、DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)、タンパクチップ、DNAチップ、バイオセンサー、あるいは、分析機器部品などが挙げられる。
本発明でいう生体成分分析前処理用装置とは、生体成分原液から生体成分分離溶液(分析用溶液)を作製する装置であり、プロテオーム解析などで用いられる。その機能は分子量6万以上のタンパク質を除去し、プロテオーム解析の対象となりうる分子量1.5万未満のタンパク質を回収することにある。当該処理により分析の阻害となっている分子量6万以上のタンパク質を効率的に除去することが可能となる。また、該装置はタンパク質を分離する部分および/または、タンパク質を濃縮する部分および/または、タンパク質を回収する部分および/または、タンパク質溶液を送液する部分から構成される。
本発明で言う生体成分分離溶液とは、血液などの生体成分について特定の処理を行い、タンパク質の構成を変えた溶液のことである。この生体成分分離溶液は、分子量6万以上のタンパク質の濃度が低いためタンパク質分析に好ましく用いられる。分析法としては特に限定しないがLCや2D−PAGE、核磁気共鳴(NMR)、MALDI−TOF−MSやESI−MS等を例示することができる。これらは、アルブミン等の一部の溶液中に多量に存在するタンパク質が高い含有率で含まれていることによって、分析感度が低くなる分析方法であるが、生体成分分離溶液を用いることによって高感度分析が可能となる。ここで、血液とはヒトなどの動物血液のことであり、血清、血漿など血液中の一部の成分からなる溶液も含まれる。生体成分原液とは血液の他、尿、唾液、涙液、脳脊髄液、腹水、胸水または細胞からのタンパク質抽出液など生体関連の物質でタンパク質を含む溶液のことである。
血液は異物と接触するとその凝固系が活性化されて、やがて血栓が形成される。人工腎臓などの血液体外循環において回路や透析器内などで血栓が生成すると循環圧力が上昇し、やがて循環できなくなるだけでなく、生成した血栓の一部が体内へ入ると血管が詰まる危険がある。従って、血液体外循環においては血液中に血液抗凝固活性を有する化合物を添加する必要がある。しかしながら、手術直後の患者や消化管出血を合併している患者などの血中に血液抗凝固作用を有する化合物を添加すると、出血を伴う危険がある。そこで、体外循環に用いられる基材表面に血液抗凝固活性を有する化合物をグラフトさせることで、血中への抗凝固活性を有する化合物を添加することなく血栓形成の抑制が可能となる。このとき、血液凝固活性化合物が血中に溶出すると、やはり患者の健康に害となり得ることがあるので、その防止のため、本発明における基材の処理方法を適用することが重要である。
血液抗凝固活性を有する化合物とは、血液に化合物を10μg/mlの濃度となるように加えたとき、未添加の血液と比較してプロトロンビン時間が30%以上延長する化合物をいう。プロトロンビン時間の測定は、金井正光らの「臨床検査法提要 改訂第30版」(金原出版、1993年、pp.416−418)に記載の方法で行うことができる。
すなわち、3.2%クエン酸ナトリウム1容と血液の9容を混じて、分取したクエン酸血漿0.1mlを小試験管(内径8mm、長さ7.5cm)にとり、37℃恒温水槽に入れ約3分間加熱する。同温度に保温した組織トロンボプラスチン・カルシウム試薬0.2mlを加えると同時に秒時計を始動し軽く振とうし、傾斜させながらフィブリンが析出するまでの時間を測定する。
血液抗凝固活性を有する化合物としては、例えば、ヘパリン、ナファモスタットメシレート、クエン酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、αアンチトリプシン、αマクログロブリン、C1インヒビタ、トロンボモジュリンおよびプロテインC等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
血液抗凝固活性を有する化合物の中で、トロンビンの活性を抑制することで強力な血液抗凝固作用を示す化合物、すなわち抗トロンビン活性を有する化合物が好ましい。本発明で用いられる抗トロンビン活性を有する化合物とは、血液中の凝固関連物質であるトロンビンの活性を抑制する化合物のことであり、化合物を10μg/mlの濃度で加えた血漿のHEAMOSYS社「ECA−Tkit」における測定値が、化合物未添加血漿のものと比較して50%以上増加する化合物をいう。
超純水に抗トロンビン活性を有する化合物として、下記の化学式で示される4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル−Asn(PEG2000−OMe)−Pro−4−アミジノベンジルアミド(4−methoxy−benzenesulfonyl−Asn(PEG2000−OMe)−Pro−4−amidinobenzylamide)(以下、化合物Aと略す。)、アンチトロンビンIII、ヒルジンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007252893
(式中、Meはメチル基を表す。)
本発明の改質基材は、高い血液適合性を有することにより医療用材料として好適に用いることができる。本発明における医療用材料とは、人工血管、カテーテル、血液バッグ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、手術用補助器具、血液浄化用モジュールなどとして用いられるものを含む。なかでも生体成分と接触させて用いられる用途、例えば人工腎臓などの血液浄化用モジュールに適する。ここで、血液浄化用モジュールとは、血液を体外に循環させて、血中の老廃物や有害物質を取り除く機能を有したモジュールのことをいい、人工腎臓や外毒素吸着カラムなどがある。また、人工腎臓用モジュールとしては、コイル型、平板型、中空糸膜型があるが、処理効率などの点から、基材がその形態として膜形態を有するものが好ましく、その形状としては中空糸形状を有するものである中空糸形状であることがより好ましい。
以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
以下、実施例を用いて、本発明の効果をさらに具体的に説明する。なお、実施例における測定、試験は次のようにして行った。
[ポリメタクリル酸メチル中空糸ミニモジュールの作製方法]
iso−ポリメタクリル酸メチル5重量部、syn−ポリメタクリル酸メチル20重量部をジメチルスルホキシド75重量部に加え、加熱溶解して製膜原液とした。この製膜原液をオリフィス型二重円筒型口金より吐出させ、空気中を300mm通過させた後、水100%の凝固浴中に導き、凝固させて中空糸を得た。この際、中空糸の内部注入気体として乾燥窒素を用いた。該中空糸の内径は0.2mm、膜厚は0.03mmであった。得られた中空糸膜の断面構造を電子顕微鏡(日立社製S800)にて確認したところ対称構造を有していた。
このようにして準備したポリメタクリル酸メチル中空糸分離膜を50本束ね、中空糸中空部が閉塞しないように留意しつつその両末端をエポキシ系ポッティング剤でガラス管モジュールケースに固定し、図1に示すミニモジュールを作成した。
該ミニモジュールの直径は約7mm、長さは約12cmであり、一般的な中空糸膜型透析器同様に中空糸膜の内側に通ずるポート(血液ポートa,b)を2個と外側に通ずるポート(透析液ポートa,b)を2個有している。該ミニモジュールの中空糸膜およびモジュール内部を蒸留水にて洗浄した。
ペリスタポンプによって10ml/minの流速で4−methoxy−benzenesulfonyl−Asn(PEG2000−OMe)−Pro−4−amidinobenzylamide(化合物A)を溶解した濃度11.7重量ppmの化合物A水溶液30mlをポリメタクリル酸メチル中空糸ミニモジュールの一方の血液ポートaから導入して中空糸分離膜内を経由しもう一方の血液ポートbから排出し、内径0.8mm、長さ16cmのシリコンチューブを介し該血液ポートbに近い側の透析液ポートbに導入してもう一方の透析液ポートaから排出した。その後、超純水にグリセリン(シグマアルドリッチ発売、Code:12−1120−5)を溶解して65vol/vol%のグリセリン水溶液を調製し、ペリスタポンプによって10ml/minの流速で該水溶液30mlを該ミニモジュールの中空糸分離膜の内側の一方の血液ポートaから導入して中空糸分離膜内を経由しもう一方の血液ポートbから排出し、内径0.8mm、長さ16cmのシリコンチューブを介し該血液ポートbに近い側の透析液ポートbに導入してもう一方の透析液ポートaから排出した。その後、該ミニモジュール中空糸分離膜の内側の血液ポートaからもう一方の血液ポートbに20kPaの圧縮空気を30秒間通し、続いて透析液ポートaからもう一方の透析液ポートbに20kPaの圧縮空気を60秒間通した。該ミニモジュールを50℃の温度で3時間乾燥した後、4ヶ所のポートを密栓した状態でγ線を照射し、ポリメタクリル酸メチル中空糸ミニモジュールを作製した。このときのγ線吸収線量は26kGyであった。
[ポリスルホン中空糸ミニモジュールの作製方法]
ポリスルホン(ソルベー社製ユーデル(登録商標)P−3500)18重量部およびポリビニルピロリドン(BASF社製K30)9重量部をN,N’−ジメチルアセトアミド72重量部および水1重量部の混合溶媒に加え、90℃で14時間加熱して溶解し、製膜原液を得た。この製膜原液を外側の内径0.3mm、内側の内径0.2mmのオリフィス型二重円筒型口金の外側の管より吐出した。同様に芯液としてN,N’−ジメチルアセトアミド58重量部および水42重量部からなる溶液を内側の管より吐出した。吐出された製膜原液は、口金から凝固浴液面までの空気中の距離350mmを通過した後、水100%の凝固浴に導かれ、中空糸膜が得られた。得られた中空糸膜の断面構造を電子顕微鏡(日立社製S800)にて確認したところ非対称構造を有していた。
このようにして準備したポリスルホン中空糸分離膜を50本束ね、中空糸中空部が閉塞しないように留意しつつその両末端をエポキシ系ポッティング剤でガラス管モジュールケースに固定し、図1に示すミニモジュールを作成した。該ミニモジュールの直径は約7mm、長さは約12cmであり、一般的な中空糸膜型透析器同様に中空糸膜の内側に通ずるポート(血液ポートc、d)を2個と外側に通ずるポート(透析液ポートc、d)を2個有している。該ミニモジュールの中空糸膜およびモジュール内部を蒸留水にて洗浄した。
ペリスタポンプによって10ml/minの流速で前述と同じ化合物A水溶液30mlをポリスルホン中空糸ミニモジュールの一方の血液ポートcから導入して中空糸分離膜内を経由しもう一方の血液ポートdから排出し、内径0.8mm、長さ16cmのシリコンチューブを介し該血液ポートdに近い側の透析液ポートdに導入してもう一方の透析液ポートdから排出した。その後、超純水にグリセリン(シグマアルドリッチ発売、Code:12−1120−5)を溶解して65vol/vol%のグリセリン水溶液を調製し、ペリスタポンプによって10ml/minの流速で該水溶液30mlを該ミニモジュールの中空糸分離膜の内側の一方の血液ポートcから導入して中空糸分離膜内を経由しもう一方の血液ポートdから排出し、内径0.8mm、長さ16cmのシリコンチューブを介し該血液ポートdに近い側の透析液ポートdに導入してもう一方の透析液ポートcから排出した。その後、該ミニモジュール中空糸分離膜の内側の血液ポートaからもう一方の血液ポートbに20kPaの圧縮空気を30秒間通し、続いて透析液ポートaからもう一方の透析液ポートbに20kPaの圧縮空気を60秒間通した。該ミニモジュールを50℃の温度で3時間乾燥した後、4ヶ所のポートを密栓した状態でγ線を照射し、ポリスルホン中空糸ミニモジュールを作製した。このときのγ線吸収線量は26kGyであった。
[溶出物確認方法]
図2に示す循環回路を作製した。すなわち、ミニモジュール6の片側の血液ポートに内径0.8mm、長さ52cmのシリコンチューブ7をつなぎ、回路の途中にはペリスタポンプ8と圧力計11(キーエンス社製AP−32A)を設置した。もう一方の血液ポートに内径0.8mm、長さ16cmのシリコンチューブをつないだ。両シリコンチューブの血液ポートにつないでいない側を、BECTON DICKINSON社製5mlポリスチレンラウンドチューブ9(Code:352054)に差し込み、循環回路を作製した。血液循環実験を以下の方法で行った。すなわち、ヒト血漿(コスモバイオ製Human Plasma Code:12271210)5mlを前記ポリスチレンラウンドチューブ9に加えてシリコンチューブを血液ポートに差し入れ、ペリスタポンプ8によって流速を0.5ml/minとして送液し、初流2分間分の量は廃棄した後4時間循環した。循環後の血漿中における溶出した化合物Aの濃度をHAEMOSYS社「ECA−T kit」により測定した。
(実施例1)
ポリメタクリル酸メチル中空糸ミニモジュールの中空糸分離膜およびモジュール内部をペリスタポンプを用いて25℃の温度の0.025重量%の非イオン系界面活性剤であるポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)水溶液を流速10ml/minで流し、2時間洗浄した。その後、該ミニモジュールの中空糸分離膜4およびモジュール内部をペリスタポンプを用いて25℃の超純水300mlを流速10ml/minで流して洗浄し、中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例2)
実施例1における25℃の超純水を25℃の大塚製薬株式会社発売生理食塩水「大塚生食注」に置き換えた以外は実施例1と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例3)
実施例1におけるポリメタクリル酸メチル中空糸ミニモジュールをポリスルホン中空糸膜ミニモジュールに置き換えた以外は実施例1と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例4)
実施例2におけるポリメタクリル酸メチル中空糸ミニモジュールをポリスルホン中空糸膜ミニモジュールに置き換えた以外は実施例2と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例5)
実施例1におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)を陰イオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸(東京化成製 「ドデシルベンゼンスルホン酸(ソフトタイプ)」、Code:D0989)に置き換えた以外は実施例1と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例6)
実施例2におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)をドデシルベンゼンスルホン酸(東京化成製 「ドデシルベンゼンスルホン酸(ソフトタイプ)」、Code:D0989)に置き換えた以外は実施例2と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例7)
実施例3におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)をドデシルベンゼンスルホン酸(東京化成製 「ドデシルベンゼンスルホン酸(ソフトタイプ)」、Code:D0989)に置き換えた以外は実施例3と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例8)
実施例4におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)をドデシルベンゼンスルホン酸(東京化成製 「ドデシルベンゼンスルホン酸(ソフトタイプ)」、Code:D0989)に置き換えた以外は実施例4と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例9)
実施例1におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)を非イオン系界面活性剤であるポリエチレングリコールオクタデシルエーテル(アルドリッチ製 「Brij78」、Code:P4019)に置き換えた以外は実施例1と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例10)
実施例2におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)をポリエチレングリコールオクタデシルエーテル(アルドリッチ製 「Brij78」、Code:P4019)に置き換えた以外は実施例2と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例11)
実施例3におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)をポリエチレングリコールオクタデシルエーテル(アルドリッチ製 「Brij78」、Code:P4019)に置き換えた以外は実施例3と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例12)
実施例4におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)をポリエチレングリコールオクタデシルエーテル(アルドリッチ製 「Brij78」、Code:P4019)に置き換えた以外は実施例4と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例13)
実施例1におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)を陰イオン系界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製 「Sodium Dodecyl Sulfate」、Code:71726)に置き換えた以外は実施例1と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例14)
実施例2におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)をドデシル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製 「Sodium Dodecyl Sulfate」、Code:71726)に置き換えた以外は実施例2と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例15)
実施例3におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)をドデシル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製 「Sodium Dodecyl Sulfate」、Code:71726)に置き換えた以外は実施例3と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(実施例16)
実施例4におけるポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)をドデシル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製 「Sodium Dodecyl Sulfate」、Code:71726)に置き換えた以外は実施例4と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。(比較例1)
実施例1における0.025重量%のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)水溶液を超純水に置き換えた以外は実施例1と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(比較例2)
実施例2における0.025重量%のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)水溶液を超純水に置き換えた以外は実施例2と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(比較例3)
実施例3における0.025重量%のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)水溶液を超純水に置き換えた以外は実施例3と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
(比較例4)
実施例4における0.025重量%のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(シグマアルドリッチ製 「トリトン−X100」、Code:30−5140−5)水溶液を超純水に置き換えた以外は実施例4と同様に中空糸分離膜ミニモジュールを得た。該ミニモジュールからの化合物Aの溶出量を表1に示す。
Figure 2007252893
実施例1、5、9、13、比較例1は界面活性剤の種類または使用の有無以外は同条件で行ったが、実施例1、5は溶出がなく、実施例9、13は溶出があったが比較例1に比べると溶出量は低かった。また、実施例2、6、10、14、比較例2は界面活性剤の種類または使用の有無以外は同条件で行ったが、実施例2、6は溶出がなく、実施例10、14は溶出があったが比較例2に比べると溶出量は低かった。また、実施例3、7、11、15、比較例3は界面活性剤の種類または使用の有無以外は同条件で行ったが、実施例3、7は溶出がなく、実施例11、15は溶出があったが比較例3に比べると溶出量は低かった。また、実施例4、8、12、16、比較例4は界面活性剤の種類または使用の有無以外は同条件で行ったが、実施例4、8は溶出がなく、実施例12、16は溶出があったが比較例4に比べると溶出量は低かった。
なお、本実施例に使用した化合物Aはポリメタクリル酸メチル中空糸膜と親和性が高く、ポリスルホン中空糸膜と比較して、洗浄効率が悪い。実施例9,10,13,14の結果が比較例3,4の結果と比較して溶出量が高いのはこのためである。
本発明の改質基材は、生体成分処理用器具に好適に用いることができる。また、生体成分分離膜、医療用具、水処理用分離膜、バイオ実験関連器具、バイオリアクター、分子モーター、DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)、タンパクチップ、DNAチップ、バイオセンサー、医薬品容器、食品容器、あるいは、分析機器部品などにも好適に用いることができる。なかでも血液と接触させて用いられる用途、例えば人工腎臓をはじめとする医療用材料や血漿分離膜や血液保存容器などに好適に用いられる。
図1は、本発明の実施例1と2、および比較例1〜4で用いられたミニモジュールを例示する概略側面図である。 図2は、本発明の実施例の血液循環実験で使用した血液回路を例示する概略系統図である。
符号の説明
1.血液ポート
2.透析液ポート
3.モジュールケース
4.中空糸分離膜
5.ポッティング剤
6.ミニモジュール
7.シリコンチューブ
8.ペリスタポンプ
9.ポリスチレンラウンドチューブ
10.血液
11.圧力計

Claims (28)

  1. 親水性化合物を表面に含む基材を界面活性剤で洗浄することを特徴とする改質基材の製造方法。
  2. 前記親水性化合物が基材表面にグラフトされてなることを特徴とする請求項1に記載の改質基材の製造方法。
  3. 前記界面活性剤が非イオン系界面活性剤および/または陰イオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の改質基材の製造方法。
  4. 前記非イオン系界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルであることを特徴とする請求項3に記載の改質基材の製造方法。
  5. 前記ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルがポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルであることを特徴とする請求項4に記載の改質基材の製造方法。
  6. 前記陰イオン系界面活性剤がアルキルベンゼンスルホン酸であることを特徴とする請求項3に記載の改質基材の製造方法。
  7. 前記アルキルベンゼンスルホン酸がドデシルベンゼンスルホン酸であることを特徴とする請求項6に記載の改質基材の製造方法。
  8. 前記親水性化合物が高分子化合物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
  9. 前記高分子化合物が構成成分としてポリビニルアルコールユニット、ポリアルキレングリコールユニット、ポリビニルピロリドンユニットから選ばれる少なくともひとつを含むことを特徴とする請求項8に記載の改質基材の製造方法。
  10. 前記ポリビニルアルコールのケン化度が60mol%以上99mol%以下であることを特徴とする請求項9に記載の改質基材の製造方法。
  11. 前記親水性化合物が血液抗凝固活性を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
  12. 前記親水性化合物が抗トロンビン活性を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
  13. 前記親水性化合物のグラフト方法が放射線照射によるものであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
  14. 前記放射線がγ線および/または電子線であることを特徴とする請求項13に記載の改質基材の製造方法。
  15. 界面活性剤で洗浄した後に水および/または生理食塩水で洗浄することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
  16. 水および/または生理食塩水で洗浄した後に滅菌することを特徴とする請求項15に記載の改質基材の製造方法。
  17. 前記基材が生体成分処理のために用いられることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
  18. 前記生体成分が血液成分であることを特徴とする請求項17に記載の改質基材の製造方法。
  19. 前記血液成分が血小板および/またはタンパク質を含有することを特徴とする請求項18に記載の改質基材の製造方法。
  20. 前記生体成分処理が生体成分についての分離、濃縮、回収または輸送であることを特徴とする請求項17に記載の改質基材の製造方法。
  21. 前記基材が膜形態を有することを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
  22. 前記膜の形状が中空糸形状であることを特徴とする請求項21に記載の改質基材の製造方法。
  23. 前記基材が高分子材料からなることを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の改質基材の製造方法。
  24. 前記高分子材料がポリメタクリル酸メチル、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートから選択される少なくとも一種の化合物を含むことを特徴とする請求項23に記載の改質基材の製造方法。
  25. 請求項1〜24のいずれかに記載の製造方法によって得られた改質基材を用いてなることを特徴とする医療用材料。
  26. 請求項25に記載の医療用材料を用いてなることを特徴とする体外循環用モジュール。
  27. 請求項25に記載の医療用材料を用いてなることを特徴とする人工腎臓。
  28. 請求項1〜24のいずれかに記載の製造方法によって得られた改質基材を用いてなることを特徴とする生体成分分析前処理装置。
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