JP2007250915A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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晃 尾渡
Haruko Ono
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Tomoatsu Ishibashi
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Abstract

【課題】配線を保護する保護膜形成後に絶縁膜上に残留する膜状金属残渣を有効に除去できるようにする。
【解決手段】絶縁膜の内部に金属配線を形成した基板を用意し、金属配線の露出表面に無電解めっきで保護膜を選択的に成膜し、保護膜を選択的に形成した基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の後洗浄を行い、後洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、基板処理方法及び基板処理装置に係り、特に半導体ウェーハ等の基板の表面に設けた配線用の微細な凹部に銅や銀等の配線材料を埋込んで構成した埋込み配線の露出表面に、配線を覆う合金等からなる保護膜や磁性膜を無電解めっきで選択的に形成するのに使用される基板処理方法及び基板処理装置に関する。
半導体装置の配線形成プロセスとして、配線溝やビアホール内に配線材料(導電体金属)を埋込むようにしたプロセス(いわゆる、ダマシンプロセス)が使用されつつある。これは、絶縁膜(層間絶縁膜)に予め形成した配線溝やビアホールに、アルミニウム、近年では銅や銀等の金属を埋込んだ後、余分な金属を、例えば化学機械的研磨(CMP)によって除去し平坦化するプロセス技術である。
近年、半導体デバイスの高速化・微細化の加速とともに、アルミニウムを代わって銅配線/低誘電率層間絶縁膜材(Low−K)のダマシンプロセス(配線の埋込み)は益々重要になって来ている。更に、デバイスの信頼性を高めるには、銅配線のエレクトロマイグレーション(EM)耐性を増強させることが不可欠である。対策の一つとして、銅配線上に選択的にコバルト(Co)合金膜を形成することで、EMの耐性を向上させるために顕著な効果が実証されている。また、形成されたコバルト膜が銅または酸素(O)の拡散を防ぐ役割を十分に果たせれば、従来のプロセスに使われる誘電率が高い絶縁材のキャップ層を省くことが可能となり、各配線層間の実効誘電率を一層下げることが期待できる。成膜の方法について、無電解めっき法は金属と絶縁材を混在する表面に対して、金属上のみに選択的に成膜できる固有な性質を持つため、銅配線上へコバルト合金薄膜を形成するのに最適な方法と考えられる。以上のことから、無電解めっきによるコバルト合金膜形成する(無電解キャップめっき)技術は、次世代高信頼性の銅配線構築における最も有望な新規プロセスと考えられる。
図16(a)に従来の銅ダマシン配線構造を示す。通常、銅配線13とその隣接する、例えばSiN、SiCまたはSiCNからなる絶縁キャップ層14との密着性が金属同士に較べて低いため、その界面での原子の移動は、配線13中または配線13とそれを取り囲むバリアメタル層15との界面より活発になる傾向を持っている。配線13の微細化とともに、配線13に流れる電流密度が増える時、銅配線13と絶縁キャップ層14との境界に沿って原子移動の経路に最もなり易く、その界面は、EMによる不良(ボイドの形成)の発生箇所になる確率が高い。
一つの対策案として、図16(b)に示すように、銅配線13と絶縁キャップ層14との間に、新たな合金薄膜16を導入することが提案されている。この合金薄膜16をキャップメタルという。このキャップメタル16は、銅配線13および絶縁キャップ層14のそれぞれと優れた密着性を有し、それの導入により銅配線13のEM耐性が大幅に改善される。また、このキャップメタル16に銅および酸素(O)の拡散に対して十分な耐性を持たせれば、図16(c)に示すように、現在使用している絶縁キャップ層14の代わりに保護膜17として使用が可能となる。一般に、絶縁キャップ層14は、誘電率が高いため、それを積層しないことで、各配線層間の電荷容量(C)を低減することができ、回路のRC遅延の抑制により信号の伝達の高速化に寄与する。更には、ノイズが低減され、発熱を低減させることも出来る。
一般に、配線13の表面に保護膜17を選択的に形成するには、先ず、図17(a)に示すように、CMPによって、絶縁膜18内の配線13の表面を露出させる。この時、配線13の表面には銅酸化膜19aが形成され、また、絶縁膜18上に残渣19bが残ることがある。そこで、図17(b)に示すように、表面を洗浄して、銅酸化膜19a及び残渣19bを除去し、次に、図17(c)に示すように、配線13の表面に、Pd等の触媒(核)21を付与する。そして、表面に、例えば無電解CoWPめっきを行って、図17(d)に示すように、配線13の表面にCoWP合金からなる保護膜17を選択的に形成する。この時、保護膜17や絶縁膜18の表面に金属残渣23が残ることがある。
そこで、図17(e)に示すように、めっき後洗浄を行って、保護膜17や絶縁膜18の表面に残った金属残渣23を除去し、しかる後、表面を純水で洗浄し乾燥させて、図17(f)に示すように、表面を安定化させた保護膜17を得るようにしている。
被めっき対象の特徴および目的によって、あるステップの間に特殊な処理工程を追加または削除されることもある。以下、幾つかの基本な処理ステップについて説明する。
無電解めっきは、銅ダマシン配線に使われる電解めっきと違って、外部からの電子供給を使用せず、めっき対象物を単に金属イオンを含むめっき溶液に浸すことによりその金属イオンを還元させ、金属皮膜として析出させる方法である。金属イオンを還元させるためには、めっき溶液中に金属イオンの他に、電子を放出するための還元剤成分が必須となっている。次亜燐酸塩を還元剤としためっき溶液系におけるCoWP(コバルト、タングステン、リン)の合金の皮膜を析出する場合の基本的な化学反応式を以下に示す。
・次亜燐酸イオンの酸化反応
PO +OH→HPO +H+e
・コバルトイオンの還元反応
Co+2HPO +OH→Co+HPO +H
・リンイオンの還元反応
PO +e→P↓+2OH
・タングステンイオンの還元反応
WO 2++6HPO +4HO→W+6HPO +3H+2H
・水素の生成反応
+e+H→H
以上のように、還元剤の次亜燐酸塩の酸化反応により電子を放出し、反応表面にコバルト、リンおよびタングステンイオンがその電子を獲得して共析反応を行い、合金の膜を形成する。その共析反応と共に、通常水素の還元反応も進行する。
めっき溶液における代表的な還元剤は、前述の次亜燐酸塩のほかに、有機系のジメチルアミンボラン(DMAB)がある。DMABを還元剤として使用するめっき溶液は、次亜燐酸塩のめっき溶液と異なる挙動を示す。
無電解めっきでは、析出を開始させるためには、初期の被覆表面が還元剤の酸化反応に対して十分な触媒活性を持っていなければならない。次亜燐酸塩のアノード酸化反応に対して、銅が非常に低い触媒活性を示すため、原理的にめっき反応が起こりえないことになる。そのため、銅表面にコバルト合金を析出させるために、触媒活性が高いPdを使用することは一般的である。つまり、めっき反応を開始する前に、被覆表面にPdイオンを含む前処理液での触媒処理が必要となる。触媒処理は置換反応であり、反応式は以下の通りである。
CU→Cu2++e
Pd2++e→Pd
通常、Pdは、絶縁材であるSiOやSiOC等のLow−K材の表面では置換反応を起こさないため、無電解めっき反応は銅配線上でしか発生しない、いわゆる選択的成膜が出来るプロセスになる。
前述のように、Pd触媒を使用する無電解めっきは、原理的に選択的な成膜になるが、実際、図17(a)に示すように、CMP工程後の(層間)絶縁膜18上にスラリ残渣19bが残ったり、配線13上に銅酸化膜19aが形成されたり、ウオータマークなどの不純物が残る場合がある。その不純物の上にPd置換反応またはめっき反応が起こると、配線の間の異常析出物は配線のリークを引き起こすだけでなく、表面ディフェクトの増加の原因にもなる。そのため、めっき処理前または処理後に適切な表面の洗浄処理を行う事は本プロセス性能の向上に不可欠な手段となる。
銅配線にあっては、平坦化後、その配線の表面が外部に露出しており、この上に埋込み配線を形成する際、例えば次工程の層間絶縁膜形成プロセスにおけるSiO形成時の表面酸化やビアホールを形成するためのSiOエッチング等に際して、ビアホール底に露出した配線のエッチャントやレジスト剥離等による表面汚染が懸念されている。
このため、前述のように、銅や銀等の配線材料との接合が強く、しかも比抵抗(ρ)が低い、例えば無電解めっきによって得られるCo(コバルト)またはCo合金層や、Ni(ニッケル)またはNi合金層で配線の表面を選択的に覆って配線を保護することが提案されている。
図13(a)〜図13(d)は、半導体装置における銅配線形成例を工程順に示す。先ず図13(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材1上の導電層1aの上に、例えばSiOからなる酸化膜やLow−K材膜等の絶縁膜(層間絶縁膜)2を堆積し、この絶縁膜2の内部に、例えばリソグラフィ・エッチング技術により、配線用の微細凹部としてのビアホール3と配線溝4を形成し、その上にTaN等からなるバリア層5、更にその上に電解めっきの給電層としてのシード層6をスパッタリング等により形成する。
そして、図13(b)に示すように、基板Wの表面に銅めっきを施すことで、基板Wのビアホール3及び配線溝4内に銅を充填させるとともに、絶縁膜2上に銅層7を堆積させる。その後、化学機械的研磨(CMP)などにより、絶縁膜2上のバリア層5、シード層6及び銅層7を除去して、ビアホール3及び配線溝4内に充填させた銅層7の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図13(c)に示すように、絶縁膜2の内部にシード層6と銅層7からなる配線(銅配線)8を形成する。
次に、図13(d)に示すように、基板Wの表面に無電解めっきを施し、配線8の露出表面に、Co合金やNi合金等からなる保護膜9を選択的に形成し、これによって、配線8の表面を保護膜9で覆って保護する。
一般的な無電解めっきによって、例えばCoWP合金膜からなる保護膜(蓋材)9を(銅)配線8の表面に選択的に形成する工程を、図14を参照して説明する。先ず、CMP等の平坦化処理を施して配線8を露出させた半導体ウェーハ等の基板W(図13(c)参照)を用意する。この基板Wを、例えば常温の希硫酸または希塩酸中に1分程度浸漬させて、絶縁膜2の表面の金属酸化膜や銅等CMP残渣等の不純物を除去し、これによって、基板Wの前洗浄を行う。そして、基板Wの表面を純水等で洗浄(リンス)した後、例えば常温のPdCl/HClまたはPdSO/HSO混合溶液中に基板Wを1分間程度浸漬させ、これにより、配線8の表面に触媒としてのPdを付着させて配線8の露出表面を活性化させる。
次に、基板Wの表面を純水等で洗浄(リンス)した後、例えば液温が80℃のCoWPめっき液中に基板Wを120秒程度浸漬させて、活性化させた配線8の表面に選択的な無電解めっきを施し、しかる後、基板Wの表面を純水等で洗浄(リンス)する。これによって、図13(d)に示すように、配線8の露出表面に、CoWP合金膜からなる保護膜9を選択的に形成して配線8を保護する。
そして、保護膜9の選択性を向上させるため、例えばロールを基板の表面に擦り付けて該表面をロース洗浄する基板の後洗浄を行い、しかる後、基板の表面を純水でリンスして乾燥させる。
埋込み配線の露出表面に無電解めっきで保護膜を選択的に成膜するプロセスにおいては、成膜された保護膜の選択性を確保し、絶縁膜の表面に金属成分が残留することがないようにして、配線間におけるリーク電流の上昇を引き起こさないようにすることが求められている。しかし、図15(a)に示すように、無電解めっきによって配線8の表面に保護膜9を成膜させた後の絶縁膜2の表面に、直径が数nm〜数十nm程度の粒状金属残渣10が残ったり、図15(b)に示すように、厚みが数nm〜十数nm程度の膜状金属残渣12が残ったりすることがある。
成膜された保護膜9の選択性を確保するために、前述のように、基板の後洗浄を行い、これによって、図15(c)に示すように、絶縁膜2の表面から金属残渣を除去するようにしている。この基板の後洗浄は、一般に、円柱状の長尺状に延びるロール(ロールスポンジまたはロールブラシ)を使用し、薬液で濡らした基板表面にロールを擦り付けながら基板表面をロール洗浄(後洗浄)することで一般に行われている。
しかしながら、ロールによる洗浄(後洗浄)は、図15(a)に示す、絶縁膜2上に残留する粒状金属残渣10を除去するのに有効であるものの、図15(b)に示す、絶縁膜2上に残留する膜状金属残渣12に対しては必ずしも有効ではなかった。
つまり、ロールにかける圧力が弱いと、保護膜9の表面より一般に低い位置にある絶縁膜2上の膜状金属残渣12を完全に除去できない場合が多く、しかも、溶解した保護膜(合金)9を絶縁膜2上に再付着させてしまうことがある。一方、ロールにかける圧力を強くしすぎると、配線8上に形成された保護膜9が大量に除去されてしまい、保護膜9としての十分な膜厚を確保できなくなる。更に、自転するロールの表面と回転する基板の表面の相対速度を、基板の全表面に亘って同じ値にすることは一般に困難で、このため、基板の全表面を均一に洗浄できずに、基板表面の一部に金属残渣が残りやすくなる。
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、特に、配線を保護する保護膜形成後に絶縁膜上に残留する膜状金属残渣を有効に除去できるようにした基板処理方法及び基板処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、絶縁膜の内部に金属配線を形成した基板を用意し、前記金属配線の露出表面に無電解めっきで保護膜を選択的に形成し、保護膜を選択的に形成した基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の後洗浄を行い、後洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させることを特徴とする基板処理方法である。
このように、基板の表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の洗浄(後洗浄)を行うことで、洗浄液の化学的エネルギを併用した運動エネルギを利用して、絶縁膜上に残った膜状金属残渣を含む金属残渣等を有効に除去し、しかも、保護膜が溶解して絶縁膜上に再付着することを防止することができる。また、基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液を噴霧することで、基板の全表面をより均一に後洗浄液で洗浄することができる。換言すると、後洗浄液を噴霧することで、例えば、液が直進式のノズルで後洗浄液を基板表面の1点に当て、液が接触点から遠心力によって基板表面を流れていく場合と異なり、ミストである液滴が基板の洗浄範囲全域に直接当たり、絶縁膜上に残った残渣を効果的に低減し、無電解めっきの選択性が向上する。これにより、リーク電流特性も改善する。
請求項2に記載の発明は、絶縁膜の内部に金属配線を形成した基板を用意し、前記金属配線の露出表面に無電解めっきで保護膜を選択的に形成し、保護膜を選択的に形成した基板の表面にロールを擦り付けて基板の第1の後洗浄を行い、基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の第2の後洗浄を行い、後洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させることを特徴とする基板処理方法である。
これにより、絶縁膜上に残った粒状金属残渣を主に第1の後洗浄で、絶縁膜上に残った膜状金属残渣を主に第2の後洗浄で、それぞれ有効に除去することができる。第1の後洗浄は、絶縁膜上に残った粒状金属残渣を主に除去するものであるため、ロールにかける圧力を弱くして、保護膜が第1の洗浄で過剰に除去されることを防止することができる。
請求項3に記載の発明は、前記ミスト状に噴霧される後洗浄液の平均粒径は50〜1000μmで、後洗浄液の流量は0.5〜10L/minであることを特徴とする請求項1または2記載の基板処理方法である。
これにより、ミスト状に噴霧される後洗浄液に、絶縁膜上に残った膜状金属残渣等を有効に除去するのに必要な運動エネルギを付与することができる。
請求項4に記載の発明は、基板を1〜500rpmの回転速度で回転させながら、1〜20cm離れた位置から基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板処理方法である。
これにより、ミスト状の後洗浄液を基板のほぼ全表面に向けてより均一に噴霧することができる。
請求項5に記載の発明は、前記後洗浄液は、界面活性剤を含むpHが2〜5の有機酸またはpHが6〜8の純水であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理方法である。
これにより、通常数十秒の処理で、絶縁膜上の金属残渣を有効に除去すると同時に、形成された合金膜のエッチング量を数nm範囲に抑えることができる。
請求項6に記載の発明は、前記後洗浄液は、pHが7〜12のTMAHを含んだアルカリ液であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理方法である。
請求項7に記載の発明は、絶縁膜の内部に金属配線を形成した基板の表面にめっき前処理を行う前処理ユニットと、前処理ユニットでめっき前処理を行った基板表面の金属配線の露出表面に保護膜を選択的に形成する無電解めっきユニットと、保護膜を形成した基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の表面を後洗浄する噴霧式後洗浄ユニットと、後洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させるリンス・乾燥ユニットを有することを特徴とする基板処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記噴霧式後洗浄ユニットは、表面を下向きにして基板を回転自在に保持する基板ホルダと、前記基板ホルダの下方に配置され、回転中の基板の表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧するスプレーノズルを有することを特徴とする請求項7記載の基板処理装置である。
請求項9に記載の発明は、保護膜を形成した基板の表面にロールを擦り付けて該表面を後洗浄するロール式後洗浄ユニットを更に有することを特徴とする請求項7または8記載の基板処理装置である。
請求項10に記載の発明は、絶縁膜の内部に金属配線を形成した基板の表面にめっき前処理を行う前処理ユニットと、前処理ユニットでめっき前処理を行った基板表面の金属配線の露出表面に保護膜を選択的に形成する無電解めっきユニットと、保護膜を形成した基板の表面にロールを擦り付けて後洗浄し、基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の表面を後洗浄する後洗浄ユニットと、洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させるリンス・乾燥ユニットを有することを特徴とする基板処理装置である。
これにより、装置のフットプリントを上げることなく、洗浄性能を向上させることができる。
請求項11に記載の発明は、前記後洗浄ユニットは、基板を回転自在に保持する基板ホルダと、基板ホルダで保持した基板の表裏両面に接離自在なロールと、回転中の基板の表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧するスプレーノズルを有することを特徴とする請求項10記載の基板処理装置である。
本発明によれば、ロール洗浄では一般に除去が難しかった、絶縁膜上に残った膜状金属残渣を、洗浄液の化学的エネルギを併用した運動エネルギを利用することで有効に除去することができる。しかも、基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液を噴霧することで、基板の全表面をより均一に後洗浄液で洗浄することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態の基板処理装置の平面配置図を示す。図1に示すように、この基板処理装置には、表面に形成した配線溝4内に銅等からなる配線8を形成した基板W(図13(c)参照)を収容した基板カセットを載置収容するロード・アンロードユニット20が備えられている。
そして、排気系統を備えた矩形状のハウジング22の内部に位置して、基板のめっき前処理としての前洗浄を行う前洗浄ユニット(前処理ユニット)24、基板のめっき前処理としての触媒付与処理を行う触媒付与処理ユニット(前処理ユニット)26、触媒が付与された配線8の露出表面にCoWP合金等からなる保護膜9を選択的に形成する無電解めっきユニット28、保護膜9を選択的に形成した基板の表面にロール(ロールスポンジまたはロールブラシ)を擦り付けて洗浄(後洗浄)するロール式後洗浄ユニット30、保護膜9を選択的に形成した基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の洗浄(後洗浄)を行う噴霧式後洗浄ユニット32、及び後洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させるリンス・乾燥ユニット34が配置されている。
ハウジング22の内部の各ユニットに挟まれた位置には、基板を搬送する第1搬送ロボット36及び第2搬送ロボット38が配置されている。更に、ハウジング22の側壁には、制御ユニット40が取付けられている。
なお、この例では、めっき前処理としての前洗浄と触媒付与処理とを別々のユニットで行うようにしているが、同一のユニットで行うようにしてもよく、また保護膜を形成する合金の種類によっては、触媒付与処理を省略することもできる。
ロール式後洗浄ユニット30は、図2に示すように、基板Wの周縁部を開閉自在に把持して基板Wを回転させる複数のローラ42を有する基板ホルダ44と、この基板ホルダ44で保持した基板の表裏両面に接離自在な長尺状に延びる円柱状の一対のロール(ロールスポンジまたはロールブラス)46を備えている。更に、基板ホルダ44で保持した基板Wの表裏両面及びロール46の内部に後洗浄液を供給する後洗浄液供給ライン48が備えられている。
これにより、基板ホルダ44のローラ42で保持して回転させた基板Wの表裏両面及びロール46の内部に後洗浄液供給ライン48から後洗浄液を供給しつつ、一対のローラ42を基板Wの表裏両面に接触させながら自転させることで、基板Wの表裏両面をスクラブ洗浄する。
この後洗浄液としては、例えば界面活性剤を含むpHが2〜5の有機酸またはpHが6〜8の純水が使用される。この界面活性剤は、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシアルキレンアルキルエーテル等の非イオン性界面活性剤またはアニオン性の界面活性剤であることが好ましい。この後洗浄液として、pHが7〜12のTMAHを含んだアルカリ液を使用しても良い。
噴霧式後洗浄ユニット32は、図3に示すように、基板Wの周縁部を開閉自在に把持して基板Wを回転させる複数のローラ50を有する基板ホルダ52と、基板ホルダ52で保持した基板Wのほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧するスプレーノズル54を有している。この例では、基板ホルダ52は、表面(配線形成面)を下向きにして基板Wを保持し、スプレーノズル54は、基板ホルダ52の下方に位置して上向きに配置されている。このスプレーノズル54の先端(上端)から基板ホルダ52で保持した基板Wまでの距離は、例えば1〜20cmである。そして、スプレーノズル54は、後洗浄液供給ライン56に接続されている。
スプレーノズル54の数は、例えば1〜30で、10〜20であることが好ましい。これにより、基板Wのほぼ全表面に後洗浄液をより均一に噴霧することができる。スプレーノズル54から噴霧されるミスト状の後洗浄液の平均粒径は、例えば50〜1000μmで、後洗浄液の流量は、例えば0.5〜10L/minである。これにより、スプレーノズル54からミスト状に噴霧される後洗浄液に、絶縁膜上に残った膜状金属残渣等を有効に除去するのに必要な運動エネルギを付与することができる。
これにより、基板ホルダ52のローラ50で表面を下向きにして保持した基板Wを、例えば1〜500rpmの回転速度で回転させながら、基板Wの全表面(下面)に向けてスプレーノズル54から洗浄液をミスト状に噴霧し、これによって、洗浄液の化学的エネルギを併用した運動エネルギを利用して基板Wの表面を洗浄する。特に、基板Wを1〜500rpmの回転速度で回転させながら、1〜20cm離れた位置から基板Wのほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧することで、ミスト状の後洗浄液を基板Wのほぼ全表面に向けてより均一に噴霧することができる。
この後洗浄液としては、前記ロール式後洗浄処置30の場合と同様に、例えば界面活性剤を含むpHが2〜5の有機酸またはpHが6〜8の純水が使用される。この界面活性剤は、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシアルキレンアルキルエーテル等の非イオン性界面活性剤、またはアニオン性の界面活性剤であることが好ましい。この後洗浄液として、pHが7〜12のTMAHを含んだアルカリ液を使用しても良い。
次に、この基板処理装置による一連の無電解めっき処理について、図4を更に参照して説明する。なお、この例では、図13(d)に示すように、CoWP合金からなる保護膜9を選択的に形成して配線8を保護する場合について説明する。
先ず、CMP等の平坦化処理を施して配線8を露出させた半導体ウェーハ等の基板W(図13(c)参照)を収納してロード・アンロードユニット20に搭載した基板カセットから、1枚の基板Wを第1搬送ロボット36で取出して前洗浄ユニット24に搬送する。そして、この基板Wを、例えば常温の希硫酸または有機酸に1分程度浸漬させるか、または回転中の基板Wに向けて洗浄液を噴霧することで、絶縁膜2の表面の金属酸化膜や銅等CMP残渣等の不純物を除去し、これによって、基板Wの前洗浄を行う。
そして、基板Wの表面を純水等で洗浄(リンス)した後、基板Wを触媒付与処理ユニット26に搬送し、ここで、例えば常温のPdCl/HClまたはPdSO/HSO混合溶液中に基板Wを1分間程度浸漬させるか、または回転中に基板の表面に向けて触媒付与液を噴霧することで、配線8の表面に触媒としてのPdを付着させて配線8の露出表面を活性化させる。
次に、基板Wの表面を純水等で洗浄(リンス)した後、基板Wを無電解めっきユニット28に搬送し、ここで、例えば液温が80℃のCoWPめっき液中に基板Wを120秒程度浸漬させて、活性化させた配線8の表面に選択的な無電解めっきを施し、しかる後、基板Wの表面を純水等で洗浄(リンス)する。これによって、図13(d)に示すように、配線8の露出表面に、CoWP合金膜からなる保護膜9を選択的に形成して配線8を保護する。
この保護膜9を形成した基板Wをロール式後洗浄ユニット30に搬送し、ここで、基板ホルダ44のローラ42で保持して回転させた基板Wの表裏両面及びロール46の内部に後洗浄液供給ライン48から後洗浄液を供給しつつ、一対のローラ42を基板Wの表裏両面に接触させながら自転させることで、基板Wの表裏両面をロール46によってスクラブ洗浄(後洗浄)する。
このロール式後洗浄ユニット30によるロール洗浄では、図15(a)に示す、無電解めっきによって配線8の表面に保護膜9を成膜させた後の絶縁膜2の表面に残った、直径が数nm〜数十nm程度の粒状金属残渣10を主に除去する。このため、保護膜9が過剰に除去されない程度に、ロール46にかける圧力を弱くすることができる。
次に、このロール洗浄後の基板Wを噴霧式後洗浄ユニット32に搬送し、ここで、基板ホルダ52のローラ50で表面を下向きにして保持した基板Wを、例えば1〜500rpmの回転速度で回転させながら、基板Wの全表面(下面)に向けてスプレーノズル54から洗浄液をミスト状に噴霧して、基板Wの表面を洗浄(後洗浄)する。
この噴霧式後洗浄ユニット32による洗浄では、図15(b)に示す、無電解めっきによって配線8の表面に保護膜9を成膜させた後の絶縁膜2の表面に残った、厚みが数nm〜十数nm程度の膜状金属残渣12を主に除去する。この膜状金属残渣12は、ロール洗浄では除去することが一般に難しい。この例によれば、基板Wの表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の洗浄(後洗浄)を行うことで、洗浄液の化学的エネルギを併用した運動エネルギを利用して、つまり、運動エネルギを有する後洗浄液からなる液滴を基板Wの表面に衝突させることで、絶縁膜2上に残った膜状金属残渣12を含む金属残渣等を有効に除去し、しかも、保護膜9が溶解して絶縁膜2上に再付着することを防止することができる。また、基板Wのほぼ全表面に向けて後洗浄液を噴霧することで、基板Wの全表面をより均一に後洗浄液で洗浄することができる。
このように、ロール式後洗浄ユニット30で、絶縁膜2の表面に残った、直径が数nm〜数十nm程度の粒状金属残渣10を主に除去し、しかる後、噴霧式後洗浄ユニット32で、絶縁膜2の表面に残った、厚みが数nm〜十数nm程度の膜状金属残渣12を主に除去することで、図15(c)に示すように、絶縁膜2の表面にから金属残渣を完全に除去することができる。
次に、後洗浄後の基板Wをリンス・乾燥ユニット34に搬送し、ここで、基板Wの表面に純水を供給して基板Wの表面を純水でリンスし、しかる後、基板Wを高速で回転させて、基板をスピン乾燥させる。そして、スピン乾燥後の基板Wを第1搬送ロボット36でロード・アンロードユニット20に搭載された基板カセットに戻す。
なお、この例では、ロール式後洗浄ユニット30と噴霧式後洗浄ユニット32を備え、絶縁膜2の表面に残った、直径が数nm〜数十nm程度の粒状金属残渣10と、厚みが数nm〜十数nm程度の膜状金属残渣12の双方を除去するようにした例を示している。絶縁膜2の表面に残った、厚みが数nm〜十数nm程度の膜状金属残渣12のみを主に除去する場合には、ロール式後洗浄ユニット30を省略して、図5に示すように、ロールによる基板の後洗浄を行わないようにしてもよい。
なお、噴霧式後洗浄ユニット32として、図6に示すように、シーツリング57と押圧部材58とを有し、基板Wの周縁部をシールリング58でシールしながら、表面を下向きにして基板Wを保持する基板ホルダ59の下方に、スプレーノズル54を配置したものを使用しても良い。
図7は、本発明の他の実施の形態の基板処理装置の平面配置図を示す。図7に示す基板処理装置の図1に示す基板処理装置と異なる点は、ハウジング22の内部に、図1に示すロール式後洗浄ユニット30と噴霧式後洗浄ユニット32の代わりに、ロール式後洗浄機能と噴霧式後洗浄機能を備えた後洗浄ユニット60を配置した点にある。
後洗浄ユニット60は、図8及び図9に示すように、基板Wの周縁部を開閉自在に把持して基板Wを回転させる複数のローラ62を有する基板ホルダ64と、この基板ホルダ64で保持した基板Wの表裏両面に接離自在で且つ待避自在な長尺状に延びる円柱状の一対のロール(ロールスポンジまたはロールブラス)66を備えている。更に、基板ホルダ64で保持した基板Wの表裏両面及びロール66の内部に後洗浄液を供給する後洗浄液供給ライン68が備えられている。基板ホルダ64は、この例では、表面(配線形成面)を上向きにして基板Wを保持するようになっている。
そして、基板ホルダ64で保持した基板Wの上方に位置して、基板ホルダ64で保持した基板Wのほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧するスプレーノズル70が下向きで配置されおり、このスプレーノズル70に後洗浄液供給ライン72が接続されている。
この後洗浄ユニット60によれば、図8に示すように、基板ホルダ64のローラ62で保持して回転させた基板Wの表裏両面及びロール66の内部に後洗浄液供給ライン68から後洗浄液を供給しつつ、一対のロール66を基板Wの表裏両面に接触させながら自転させることで、基板Wの表裏両面をロール66によってスクラブ洗浄(後洗浄)する。しかる後、図9に示すように、基板ホルダ64のローラ62で表面を上向きにして保持した基板Wを、例えば1〜500rpmの回転速度で回転させながら、基板Wの全表面(下面)に向けてスプレーノズル70から洗浄液をミスト状に噴霧して、基板Wの表面を洗浄(後洗浄)することができる。
なお、図10及び図11に示すように、基板ホルダ64で、表面(配線形成面)を下向きにして基板Wを保持し、基板ホルダ64で保持した基板Wの下方に位置して、基板ホルダ64で保持した基板Wのほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧するスプレーノズル70を上向きで配置するようにしてもよい。
上記の例では、保護膜9として、CoWP合金膜を使用した例を示しているが、CoP、CoWB、CoB、NiWP、NiP、NiWBまたはNiB等からなる保護膜を使用するようにしてもよい。また、配線材料として、銅を使用した例を示しているが、銅の他に、銅合金、銀、銀合金、金及び金合金等を使用しても良い。
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
(実施例1)
図1に示す基板処理装置を使用して300mmのウェーハに形成された配線の表面に保護膜を形成した。つまり、乾燥したウェーハを搬送ロボットによって基板カセットから取出し、前洗浄ユニットに入れて、表面を下向きでセットした。そして、ウェーハを20rpmで回転させながら、複数のスプレーノズルから、有機酸をベースとする洗浄液(薬液)をウェーハの全表面に噴射して、30秒の前洗浄を行った。その後、ウェーハ表面を15秒間、純水でリンスした。
そして、ウェーハを前洗浄ユニットから取出し、触媒付与処理ユニットに搬入して、表面を下向きでセットした。そして、ウェーハを20rpmで回転させながら、複数のスプレーノズルから、HSOの水溶液にPdSOを溶かした触媒薬液をウェーハの全表面に向けて噴射して、20秒間の触媒付与処理を行った。その後、ウェーハ表面を15秒間、純水でリンスした。
次に、触媒付与処理ユニットからウェーハを取出し、無電解めっきユニットに搬入した。そして、無電解めっきユニットのめっき処理槽内のめっき液中にウェーハを浸漬させて、ウェーハ表面に無電解めっき処理を行った。所定めっき時間経過後、ウェーハをめっき液から引き上げ、直ちに5秒間、純水でウェーハ全面をリンスした。
次に、ウェーハを噴霧式後洗浄ユニットに入れて、表面を下向きでセットした。そして、ウェーハを20rpmで回転させながら、複数のスプレーノズルから後洗浄液(薬液)をウェーハの全表面に向けて噴射して、30秒の後洗浄を行った。この後洗浄液として、界面活性剤を含むpH2〜4で、成膜した保護膜(合金)に対するエッチングレートが0.5〜5nm/minの有機酸液を使用した。スプレーノズルの噴霧圧力は100〜130kPaであり、後洗浄液の流量は6L/minであった。その後、ウェーハ表面を、15秒間、純水でリンスした。そして、ウェーハを噴霧式後洗浄ユニットから取出し、リンス・乾燥ユニットに搬送して、5秒間、ウェーハ表面を純水でリンスした後、ウェーハを高速回転させて乾燥させ、基板カセットに戻した。
(実施例2)
ウェーハを噴霧式後洗浄ユニットで洗浄するに先立って、ウェーハをロール式後洗浄ユニットに入れて、表面を上向きでセットした。そして、ウェーハを110rpmで回転させながら、ウェーハの全表面を純水で5秒濡らし、しかる後、ロールを100rpmで回転させながらウェーハ表面に接触させた。ロールをウェーハ表面に接触させると同時に、後洗浄液(薬液)をウェーハ表面に供給して、30秒処理のロール洗浄処理を行った。この後洗浄液として、界面活性剤を含むpH2〜4で、成膜した保護膜(合金)に対するエッチングレートが0.5〜5nm/minの有機酸液を使用した。その後、ロールをウェーハ表面から離し、直ちに、15秒間、純水でウェーハ表面をリンスした。その後、ウェーハをロール式後洗浄ユニットから取出し、噴霧式後洗浄ユニットに入れて、実施例1と同様な処理を行った。
(比較例1)
実施例1と同様にして、無電解めっきユニットでウェーハ表面に無電解めっきを行い、ウェーハをめっき液から引き上げ、直ちに5秒間、純水で基板の全面をリンスした後、ウェーハを無電解めっきユニットから取出した。そして、ウェーハをリンス・乾燥ユニットに搬送して、ウェーハ表面を、5秒間、純水でリンスした後、ウェーハを高速回転させて乾燥させ、基板カセットに戻した。
(比較例2)
実施例1と同様にして、無電解めっきユニットでウェーハ表面に無電解めっきを行い、ウェーハをめっき液から引き上げ、直ちに5秒間、純水で基板の全面をリンスした後、ウェーハを無電解めっきユニットから取出した。そして、ウェーハをロール式後洗浄ユニットに入れて、表面を上向きでセットした後、ウェーハを110rpmで回転させながら、ウェーハの全表面を純水で5秒濡らし、しかる後、ロールを100rpmで回転させながらウェーハ表面に接触させた。ロールを接触させると同時に、後洗浄液(薬液)をウェーハ表面に供給して、30秒間のロール洗浄処理を行った。この後洗浄液として、界面活性剤を含むpH2〜4で、成膜した保護膜(合金)に対するエッチングレートが0.5〜5nm/minの有機酸液を使用した。その後、ロールをウェーハ表面から離し、直ちに、15秒間、純水でウェーハ表面をリンスした。その後、ウェーハをロール式後洗浄ユニットから取出し、リンス・乾燥ユニットに搬送して、ウェーハ表面を、5秒間、純水でリンスした後、ウェーハを高速回転させて乾燥させ、基板カセットに戻した。
上記実施例1,2及び比較例1,2で処理したウェーハの配線間のリーク電流を測定した。その分布結果を図12に示す。
図12に示すように、比較例1に比べ、比較例2で処理したウェーハの配線間のリーク電流は、部分的には小さい方向にシフトしたが、他の部分では増大する方向に悪化している。これは、ロール洗浄で除去した配線上の保護膜(合金)が絶縁膜上に再付着したためであると考えられる。これに対して、実施例1及び実施例2で処理したウェーハの配線間におけるリーク電流は、比較例1,2に比べ、大幅に低減する方向にシフトしている。これは、絶縁膜上の膜状金属残渣が有効に除去され、保護膜の選択性が向上したためであると考えられる。
次に、上記実施例1,2及び比較例1,2で処理したウェーハの表面デフェクトを測定した結果を表1に示す。
Figure 2007250915
実施例1で処理したウェーハの表面デフェクト数は、比較例1に比べ大幅に減少しているものの、比較例2とほぼ同程度である。このことから、実施例1にあっても、絶縁膜上の粒状金属残渣の除去効果があることが分かる。また、実施例2で処理したウェーハ表面のデフェクト数は、比較例2及び実施例1に比べ、大幅に減少しており、これにより、ロール式洗浄と噴霧式洗浄とを組合せることで、表面デフェクト数の低減に最も有効であることが判る。
本発明の実施の形態の基板処理装置を示す平面配置図である。 図1に示す基板処理装置のロール式後洗浄ユニットの概要図である。 図1に示す基板処理装置の噴霧式後洗浄ユニットの概要図である。 図1に示す基板処理装置で基板を処理する時のフローチャートである。 基板を処理する時の他の例のフローチャートである。 噴霧式後洗浄ユニットの他の例を示す概要図である。 本発明の他の実施の形態の基板処理装置を示す平面配置図である。 図7に示す基板処理装置の後洗浄ユニットのロールによる洗浄時の概要図である。 図7に示す基板処理装置の後洗浄ユニットのスプレーによる洗浄時の概要図である。 他の後洗浄ユニットのロールによる洗浄時の概要図である。 図10に示す後洗浄ユニットのスプレーによる洗浄時の概要図である。 上記実施例1,2及び比較例1,2で処理したウェーハの配線間のリーク電流を測定した結果を示すグラフである。 半導体装置における銅配線形成例を工程順に示す図である。 従来の配線の表面に保護膜を選択的に形成する工程示すフローチャートである。 (a)は、絶縁膜の表面に粒状金属残渣が残った状態を示し、(b)は、絶縁膜の表面に膜状金属残渣が残った状態を示し、(c)は、絶縁膜の表面から金属残渣を完全に除去した後の状態を示す概要図である。 従来の銅ダマシン配線構造を示す図である。 無電解めっきで配線の表面に保護膜を選択的に形成する例を工程順に示す図である。
符号の説明
20 ロード・アンロードユニット
24 前洗浄ユニット(前処理ユニット)
26 触媒付与処理ユニット(前処理ユニット)
28 無電解めっきユニット
30 ロール式後洗浄ユニット
32 噴霧式後洗浄ユニット
34 リンス・乾燥ユニット
40 制御ユニット
42,50,62 ローラ
44,52,64 基板ホルダ
46,66 ロール
48,56,68,72 後洗浄液供給ライン
54,70 スプレーノズル
60 後洗浄ユニット

Claims (11)

  1. 絶縁膜の内部に金属配線を形成した基板を用意し、
    前記金属配線の露出表面に無電解めっきで保護膜を選択的に形成し、
    保護膜を選択的に形成した基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の後洗浄を行い、
    後洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させることを特徴とする基板処理方法。
  2. 絶縁膜の内部に金属配線を形成した基板を用意し、
    前記金属配線の露出表面に無電解めっきで保護膜を選択的に形成し、
    保護膜を選択的に形成した基板の表面にロールを擦り付けて基板の第1の後洗浄を行い、
    基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の第2の後洗浄を行い、
    後洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させることを特徴とする基板処理方法。
  3. 前記ミスト状に噴霧される後洗浄液の平均粒径は50〜1000μmで、後洗浄液の流量は0.5〜10L/minであることを特徴とする請求項1または2記載の基板処理方法。
  4. 基板を1〜500rpmの回転速度で回転させながら、1〜20cm離れた位置から基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板処理方法。
  5. 前記後洗浄液は、界面活性剤を含むpHが2〜5の有機酸またはpHが6〜8の純水であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理方法。
  6. 前記後洗浄液は、pHが7〜12のTMAHを含んだアルカリ液であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理方法。
  7. 絶縁膜の内部に金属配線を形成した基板の表面にめっき前処理を行う前処理ユニットと、
    前処理ユニットでめっき前処理を行った基板表面の金属配線の露出表面に保護膜を選択的に形成する無電解めっきユニットと、
    保護膜を形成した基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の表面を後洗浄する噴霧式後洗浄ユニットと、
    後洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させるリンス・乾燥ユニットを有することを特徴とする基板処理装置。
  8. 前記噴霧式後洗浄ユニットは、表面を下向きにして基板を回転自在に保持する基板ホルダと、前記基板ホルダの下方に配置され、回転中の基板の表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧するスプレーノズルを有することを特徴とする請求項7記載の基板処理装置。
  9. 保護膜を形成した基板の表面にロールを擦り付けて該表面を洗浄するロール式後洗浄ユニットを更に有することを特徴とする請求項7または8記載の基板処理装置。
  10. 絶縁膜の内部に金属配線を形成した基板の表面にめっき前処理を行う前処理ユニットと、
    前処理ユニットでめっき前処理を行った基板表面の金属配線の露出表面に保護膜を選択的に形成する無電解めっきユニットと、
    保護膜を形成した基板の表面にロールを擦り付けて後洗浄し、基板のほぼ全表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧して基板の表面を後洗浄する後洗浄ユニットと、
    洗浄後の基板の表面を純水でリンスして乾燥させるリンス・乾燥ユニットを有することを特徴とする基板処理装置。
  11. 前記後洗浄ユニットは、基板を回転自在に保持する基板ホルダと、基板ホルダで保持した基板の表裏両面に接離自在なロールと、回転中の基板の表面に向けて後洗浄液をミスト状に噴霧するスプレーノズルを有することを特徴とする請求項10記載の基板処理装置。
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